ヽ(´ー`)ノ
ヽ(´ー`)ノ ふぅ
ウィリーは子供のくせにギャンブル狂だった。どんなことでも賭けの対象にした。ある日、ウィリーの父親は、教師に相談した。教師は言った。
「ゲインズさん、ウィリーをこらしめるいい方法がありますわ。あの子が絶対勝てないような賭けをさせて、痛い目にあわせるんです」
ウィリーの父親も賛成し、彼なりに考えてみることを約束した。その翌日、教室でウィリーが他の少年たちと賭け事をしているのを教師は見つけ、居残りを命じた。クラスのみんなが出て行くと、ウィリーは教師のところへ歩み寄り、口を開くいとまも与えず、言い出した。
「先生が何を言いたいか、聞かなくてもわかってるよ。それより、先生は嘘つきだ!」
「まあウィリーったら!」驚いて教師はいった。「いったい、何のこと?」
「先生はインチキだ!」ウィリーは続けた。「そんな人の言うことを、ぼくが聞けると思う? だって先生は、髪はブロンドだけど下の毛は真黒じゃないか、ぼくは見たんだ!」
教師はつとめて冷静さを保ちながら、「ウィリー、それはほんとうじゃないわ」
「ほんとうだとも、一ドル賭けてもいい!」ウィリーは挑戦的に言った。
教師は、ウィリーにこらしめを与えるいいチャンスだと考えた。
「じゃ五ドル賭ける? それなら応じてもいいわ」
「賭けた!」
ウィリーはすばやく五ドル札をポケットから出した。
誰も教室に入ってこないうちにと、教師はいそいでパンティをおろし、脚をひらき、髪とまったく同じブロンドの繁みをウィリーに見せた。がっくりした少年から遠慮なく五ドルを巻き上げると、教師はその足ですぐ父親に電話をかけに行き、ことのあらましを話した。
「ですから、ゲインズさん」と彼女は言った。「ウィリーには、いい教訓になったと思いますわ」
「教訓になりましたとも」うなるように父親は言った。「今朝ウィリーと十ドル賭けたんですよ。今日中にあんたのあそこを見られるかどうかってね」
ジョージは新しい秘書のことを家族に話していた。
「彼女はよく働くし、品があり、賢く、時間に正確で、それにとても魅力的なんだ。一言で言えば、ほんとうのお人形さんみたいな娘だよ」
その話を横で聞いていた五歳の女の子が人形と言う言葉に目を輝かせて言った。
「そのお人形さんは、横に寝かしてあげれば目をつぶるの? パパ」
公園で男の子が、二匹の犬を指さし、何をしているのかと父親にたずねた。
「子犬をつくってるのさ」と父親は答えた。
その夜、男の子は、両親が愛の儀式を行なっている最中に寝室に入って来た。
「何をしてるの」ときかれて、父親は答えた。
「おまえの可愛い弟をつくってるのさ」
「だったら、パパ……」と男の子は言った。「ママを後ろ向きにしてよ。ぼく、子犬のほうがいいんだ」
父親が小用を足しているのを見た娘が、睾丸を指さして「これはなあに?」とたずねた。
「これは、生命の樹に実るリンゴだよ」
父親は詩的な表現で、その場をきりぬけた。その話を娘から聞いて、母親は、
「それで、その上の、枯れちまった小枝のことは、何か言ってたかい?」
少年が、年上の女に誘われて公園に行った。彼女は少年にあそこを触らせた。感きわまって、
「ああ、いいわ」と彼女は思わず吐息をもらした。
「でも、あなたの指輪がちょっと痛いわ」
少年は不機嫌に言った。
「それはぼくの腕時計だよ」
????
船旅をしていたある早熟な少女の日記
(月曜日)船長に食事に招待される。
(火曜日)船長と一日を過ごす。
(水曜日)船長に下品な申し出をされる。
(木曜日)船長に、もし申し出をことわれば、船を沈めるとおどされる。
(金曜日)五百人の命を救う。
母親が、子供に氷嚢用のゴム袋を一ダース買いにやった。子供は間違ったものを買って来た。
「それはね、えーと、そうそう、きゅうり用の袋なのよ」
少女「神父さま、告白いたします。ボーイフレンドにキスを許しました」
神父「それですべてかね」
少女「はい神父さま、まだすべてではありません。ボーイフレンドは私の脚に手を置きました」
神父「ふむふむ。で、それから?」
少女「それから、彼は私のパンティーを引きおろしました」
神父「ふむふむ、それで?」
少女「それから、彼は、彼のものを取り出して、私の掌に押し込めました」
神父「ほうほう、それからどうした?」
少女「それから、部屋に私の母が入って来ました」
神父「おお、なんと馬鹿な!」
全寮制のミッションスクールで卒業式をひかえたある日、深窓の令嬢ばかり世間に出すのだから多少の性教育もする必要があった。
修道院長のマザーがやさしく話しはじめた。
「娘たちよ、間もなく罪深い俗世間に出ていかねばなりません。そこには大勢の悪い男たちがいるでしょう。男はあなた方に甘い言葉で近づき、お酒を飲ませ、男の部屋に誘うでしょう。そうなれば服を脱がせ、耐えきれないほど恥ずかしい姿にしてしまいます。やがてすっかり傷ついたあなたたちをニ、三十ドルの金で放り出すようなことさえします」
「すみません、ちょっとおたずねしてもよろしいでしょうか、マザー?」
話の途中で卒業生のひとりが手をあげた。
「院長さま、そういう男が三十ドルくれるとおっしゃったのはほんとうですか?」
「ええ、男は金で責任のがれをしようとするものです。まったく卑劣きわまりありません! でも、どうしてです?」
「いえ、ただ、神父さまはチョコレートをくれただけですから」
風紀の乱れをいましめる教頭の訓話もしめくくりに近づいた。
「ですから、みなさん、どこへ行こうとつねに、このチャールズ校の生徒であることを忘れないように。街を歩きながら煙草を吸わないこと。教室ではショートパンツはひかえること。自分たちの部屋であろうと、ふさわしくない話題はつつしむこと。そして、もっとも大事な点ですが、もし男性がつきまとってきたら、自分自身にきいてみることです──はたして一時間の快楽が、一生の不名誉に価するだろうか、と。さて、なにか質問があれば……」
教室の最後列から声があがった。
「どうすれば一時間ももたせることができるのですか?」
都会から、女学生が農場に手伝いに来た。
「田舎はどうだい」
と農場主がきいた。
「すばらしいわ!」
と女学生は心底から感嘆した。
「空気は澄んで、草のかおりはさわやかだし。それに今日は牛のミルクもしぼったのよ」
農場主は、牛を振りかえって突然、大声で笑い出した。
「あっはは、この牛のミルクをしぼったのかい! 牡牛(おうし)もきっとびっくりしただろう」
若い息子が、父親の牝牛をつれて、となりの農場へ出かけた。そこの牡牛と交尾させようというわけだった。
農場へ着くと、そこの若い娘も出て来て、二人で交尾するのを見物した。
「すごい牡牛だね」と息子は娘の家の牡牛をほめた。
「ええ」
「みごとな働きぶりだね」
「ええ」
「おれだってね」と息子は娘を横目で見ながら言った。
「あの牡牛がやっているぐらいのことはできるんだぜ」
すると娘はもじもじしながら言った。
「やってみたら。あなたの牝牛でしょ」
田舎道で、二人の男が並んで立小便をしていると、農家の娘が通りかかった。ひとりが自分のものを娘に見せつけ、からかった。
「おい、芋姉ちゃん、こういうキュウリがあるんだけど、どうしたらいいかな」
「あんたの連れの尻に突っこんだらいいよ」娘は平然と言ってのけた。
「肥やしをやれば大きくなるっていうから」
ブスの女学生が夏の休暇で帰省して、母親に、ついに処女を失ったと打ち明けた。
「どうして、そんなことになったの?」
ショックを受けた母親がたずねた。
「たいへんだったわ」
と娘は答えた。
「仲良しの友達が三人がかりで、彼を押さえつけててくれたの」
「あたし、一目惚れって信じるわ」
セザンヌは同級生のアンに言った。
「あたし、初めて彼のを見たとき、すぐに大好きになるってわかったの」
ナタリーが、バスルームで髪を洗っているとルームメイトの呼ぶ声が聞こえた。
「ナタリー、なんだかあなたにいやらしい、いたずら電話がかかっているわよ!」
ナタリーが答えた。
「お願い! 彼の電話番号きいといて! あとでかけるから」
教授が小説の組み立て方について講義をし、成功作はすべからく、次の要素を備えている、すなわち、
一、宗教に言及する、
ニ、大衆の上流社会への覗き趣味を満足させる、
三、何らかのかたちでセックスを扱う、
四、ミステリー的要素がある
以上の四つを、できるだけ冒頭に近い部分に盛り込むのがよいと、生徒に教えた。
学生のひとが書いた作品の一行目は──
「神よ!」と男爵夫人は言った。「お腹の子の父親は、いったい誰かしら?」
大学生の息子をもつ父親のところへ、寮の舎監から電話があった。いい知らせと、悪い知らせがあるという。
「悪い知らせのほうをさきに教えてもらえますか」と父親は言った。
「実は、息子さんは救いがたい同性愛者です」
「なんてことだ!」父親はひどく狼狽して言った。「それで、いい知らせのほうは?」
「息子さんはこの度、ミス学園に選ばれました」
単におやすみのキスをしてくれと頼んだだけなのに、娘は強情に拒み、
「最初のデートで、そんなことするような女じゃないわ」と言った。
「そうかい」男は皮肉に答えた。
「じゃ、これが最後のデートだったら?」
「昨夜おまえがキスしていた男の名前は何と言うんだい、娘よ」
「何時ごろのこと? パパ」
卒業パーティーも今がたけなわ。ライトがつぎつぎに消されていく中で、クラークは部屋の隅に女がひとりでいるのを見た。うしろから忍びより、女が気づくまえに、思い切り抱きしめ、キスの雨をふらせた。
「なんてことするのよ!」
女は怒ってクラークを突き離した。
「失礼」
つとめて慣れた調子でクラークは言った。「妹だと思ったものですから」
「このぼけなす頭!」女は辛辣に言い返した。「あたしは、あんたの妹よ!」
デートに遅れまいと急ぐ途中ではあったが、必要なゴム製品を買うために、カールは薬局に立ち寄った。店員が意味ありげに笑ってみせたので、カールはその夜のお楽しみを、ざっと話して聞かせた。
「先週のパーティーで知り合った娘なんだ」と彼は説明した。「じつに激しい娘でね。わかるだろ? その娘の家の連中は今夜、みんなオペラを観に行くから、あとは広いアパートに二人っきり、というわけさ」
カールが到着すると、ナンシーは戸口で彼を迎え、抱きしめた。それから二人はソファに腰かけ、テレビをつけた。
「もうすぐ、みんな出かけるわ」とナンシーがささやいた。
「パパが仕事から帰ったら、一緒に出かけて、まずレストランでお夕食、それからオペラというわけよ」
まもなくナンシーの父親が帰宅し、彼女は両親にカールを紹介した。
「ぼくとナンシーもご一緒しましょうか?」とカールは言った。
「あら、あなた方若い人は、私たちみたいな年寄りと夜を過ごすのは、おいやでしょう?」とナンシーの母が言った。
「とんでもない、ぜひご一緒しますよ」あっけにとられているナンシーに有無を言わせず、カールは決めてしまった。
「あなたがオペラが好きだなんて知らなかったわ」コートを着せかけてくれる恋人にナンシーは、当惑した声で言った。
「ぼくも知らなかったよ、きみのお父さんが薬局に勤めてるなんてね」
気に入ったボーイフレンドに求められたら拒まず身をまかせないさいと、母は娘に教えた。そして男が身を起こそうとしたとき、すかさずこう言いなさい、
「赤ちゃんの名前、二人で考えなくちゃね」
そうすれば、男は求婚せざるを得なくなる、と教えておいた。
娘はそのとおりにいってみた。
「そうさね」
と男はコンドームを窓の外へぶらさげながら答えた。
「もしこいつから脱出できたとすれば、名前は奇術師とつけなきゃなるまいね」
若い男はベッドで、けだるげに煙草をくゆらし、横でガールフレンドは何かをじっと考えている様子だった。
「ダーリン」彼女は、若い女がよくやるように、唐突に言った。
「結婚しましょうよ」
男はひときわ深く煙草を吸いこみ、それから振り向きもせずに言った。
「おれたちみたいなの、結婚してくれるやつがいると思うかい?」
ある男が、女の処女を奪うことを拒み、処女を捨てた後でまた会おうと言った。
「わかったわ」と女は言った。
「汚いいやな仕事はみんな他人にやらせて、楽しみだけいただこうというのね」
「もちろんさ」と男は答えた。
「ぼくは地下鉄に乗るけれどもそれを掘るわけじゃないんだ」
ジムが薬局へ行った。たまたま居合わせたのが女店員だったので、男の店員に代わってくれと頼んだ。女店員がジムに、べつに恥ずかしがることはないと言うので、ジムは、コンドームが欲しいんだと言った。
「サイズは?」と女店員がきいた。
「知らない。そんなにいろいろサイズがあるのかい?」
「ちょっとこちらへいらしてください」
女店員はジムを、仕切りの向こう側へ連れていった。
「これをはめてみてください。そうです。えーと、サイズ七ですね。はい、はずして。おいくつくらいご入用ですか?」
ジムはすっかりめんくらったまま店を出、このことを友人のフランクに話してきかせた。フランクはさっそく薬局へ行き、恥ずかしいふりをよそおいながら、コンドームが欲しいんだけどサイズがわからないと言い、同じように裏側へ連れていかれた。
「はめてください。そうです。はい、サイズ八ですね。おいくつご入用ですか?」
それには耳を貸さず、フランクは射精するまで待った。それからゆっくりした口調で、
「いますぐ必要ってわけじゃないんだ。ちょっと試着に来ただけさ」
ディノはタイピストのサリーと週末旅行に出かけた。ベッドインのときになって、ディノがコンドームの使い方を知らないことを告白したので、サリーがディノの拇指を使って教えなければならなかった。二人はしばしば激情の嵐に身をまかせた。嵐が去ってしばらくして、サリーが言った。
「なんだかおかしいわ。はずれたんじゃないの?」
「そんなはずないよ。ずっとはめたままでいたよ。ほら」
ディノは誇らしげに拇指を突き出した。
「正直に言うけど」とボブは、キャシーを抱いた後告白した。
「きみが初めてじゃないんだ」
「じゃ、私も正直に言うけど」とキャシーは答えた。
「あなた、まだ勉強不足ね」
ボブとヘレンは抱きあって熱烈な接吻をした。興奮してきたボブは、自分のズボンのジッパーをはずして中身を取り出した。
「ボブ、どうしたの?」
「だって、ぼく我慢できないんだ」ボブは熱っぽい顔で言った。
「まあ、大変、トイレはあっちよ」
「ばかだなあ、きみは。知っているだろ、これが何を意味するのか」ボブはペニスを持ち上げて言った。
「だから言ってるのよ。それはトイレ用のサイズじゃないの!」
オースチン・ミニに乗って、恋人同士が草原に出かけた。草原に着くと、女は息をはずませて車から飛び出し、大急ぎで草の上に毛布を敷き男をせかせた。
「はやく、はやくいらっしゃいよ、この気分が消えないうちに」
ミニのなかから男が叫んだ。
「その気分が消えないと出られないんだ」
新しい眼鏡を注文しにきた男に眼鏡屋が言った。
「先週一つこしらえたばかりですね。あれはいったいどうなさったのですか?」
「ちょっとした事故でね、こわしてしまったんだ」
「何があったんです?」
「ガールフレンドとキスをしていてね……」
「ガールフレンドとキスをしていて、どうして眼鏡がこわれるんです?」
「いや、その……彼女がいきなり足を組んだんだ」
一人の娘が神父のもとへ来て、男のペニスに触ったと告白した。神父は娘に、まず寄進箱に小銭を入れ、それから聖水で手を洗うように言った。そこへ、もうひとりの娘がきて、男と交わったと告白したので、神父は、ヴァギナを洗うように言った。二人が聖水を充たした鉢の傍に立ったところへ、三人目の娘が歩みよって、言った。
「あんたのアソコをあらう前に、ちょっとどいて、あたしにうがいさせてよ」
ガールフレンドが肝心なことをさせてくれず、じらしてばかりいるのですっかり頭に来た男。ある日、女を車に乗せ、街から十マイル離れたところまで連れていき、「ファックするか、それとも歩くか」とせまった。
女は歩いた。
翌週彼は、街から二十マイルのところへ連れ出したが、女はやはり歩いた。
三週目、女の懇願にもかかわらず、彼は街から七十五マイルの荒野まで行き、同じ選択をせまった。さすがに女は折れた。
ことがすんで、二人で煙草をくゆらしているとき、男が言った。
「今考えると馬鹿だったと思わないかい? 二度も、あんな長い距離を歩いたなんてさ」
「さあ、どうかしら」と女は言った。「あたしは十マイルくらい歩いたっていいし、たとえ二十マイルでも平気よ。でも、とてもじゃないけど七十五マイル歩く気はしないわ、いくら友達に淋病をうつさないためといってもね」
あぼーん
アメリカ人が、車でイタリア旅行を楽しんでいた。ローマまであと十マイルという所で、覆面をして、手にピストルを持った暴漢におそわれた。驚いたアメリカ人はふるえながら懇願した。
「お願いだ。金はやる。車も乗っていっていいから、殺すのだけはやめてくれ」
「心配するな。言うとおりにすりゃ殺しゃしねえ」
そう言うと暴漢はこの哀れなアメリカ人にズボンのジッパーをおろすよう命じた。自分で自分自身を発射させるよう命じられたアメリカ人は抵抗を試みたが、ピストルをつきつけられていてはどうしようもない、しかたなく言われるとおりにことを終えた。すると暴漢は、
「よし、じゃもう一度だ」またもやアメリカ人は言われるとおりにする他はなかった。
「もう一度だ。やらなきゃ殺すぞ」最後の力をふりしぼって、アメリカ人は三度目を終えた。そこで暴漢が声をかけると、岩かげからピチピチとした美しい娘が姿を現した。そこで暴漢が言った。
「すまないが、妹を町まで乗せていってやってくれ」
「奥さま」未亡人のジュディが隣のピーコック夫人に苦情を言った。
「再々おたくの息子さんに言ってるんですけど、いいかげんわたしの後を追いまわすのをやめさせてくださいな」
「わたしも、息子には何度も言っているんですよ。いいかげんに悪趣味をやめるようにって」
アメリカの権威ある性科学研究所が最近大々的に男性の性行動調査を行ない、その結果を発表した。それによると、性交後、男性の十八パーセントは、ごろりと横に転がり、煙草に火をつける。
三パーセントはトイレに行く。
五パーセントは冷蔵庫から何か食いものを探してきて食べる。
一パーセントは、不明ないし、救急車に運び込まれるなど異常な事態が発生する。
そして、七十三パーセントを占める大多数の男は、起きて、服を着、家路につく、という結果が判明した。
いい気分で通りを散歩していた男の頭に、三階の窓から、使ったばかりのコンドームが降ってきた。
男はかんかんになってその家に駆け込み、上の部屋にいるのは誰だとどなった。
「あたしの娘ですよ」
と老婦人が答えた。
「ひとりでいるのか?」
「いえ、未来の夫になる人といっしょよ。でもどうして?」
「べつに、ちょっと知らせておいたほうがいいと思ってね。たった今、あんたの未来の孫が墜落してきたよ」
次の日曜日はジョーの結婚式だ。父親と二人でナイトキャップを楽しんでいたジョーが父親にきいた。
「ぼくが大きな一歩を踏み出す前に、最後の忠告はありませんか」
「そうだな、二つばかり覚えておきなさい。最初の忠告は少なくとも週に一度は男同士で夜を過ごす事を認めさせること。二番目の忠告は、その夜を決して男同士なんかで無駄に過ごさないことだ」
許婚者(いいなずけ)が小用を足しているところを偶然眼にしてしまった若い娘。そのもちものがあまりに長いことに驚き、きっと殺されると考えて結婚をあきらめることにした。話を聞いた母親は、まず実際に試してみて、それがほんとに長すぎるとわかってから婚約を破棄してもけっして遅くはない、と醇々と説いた。そこで二人は許婚者を呼んで事情を話し、寝室に入った。
「いいかい、私がこうして彼のものを両手で握ってるからね」と母親が言った。「まだ大丈夫だと思ったら、そう言いなさい、そしたらこの手を離すからね」
ことが進むにつれて母親は、娘の言葉を待たず片手を離し、ついでもう一方の手も離してしまった。
「ああ、お母さん!」
娘がやがて声をあげた。
「もう手を離してもいいわ」
教会でおごそかに結婚式がとり行われていた。式が半ばも過ぎ、いよいよ指輪の交換という段になった。
あがりっぱなしの花婿は指輪を出すのをすっかり忘れてしまっていた。
やきもきした司祭は、指で輪をつくり、反対の手の指にはめるまねをして、しきりに花婿に目配せをした。
それを見た花婿、はっとなったがやがて司祭にささやき返した。
「神父さん、今夜ですよ、今夜」
式を終えたばかりの新郎が、妻の処女性を確かめる方法を親友に相談したところ、赤ペンキをバケツに一杯、青ペンキをバケツに一杯、それからシャベルを一本、新婚旅行に携帯するよう言われた。
「例のボールをだな、ひとつは赤ペンキで、もうひとつは青ペンキでぬっておく。もし彼女が、こんな妙ちきりんなの初めてだわ、と言ったら、頭をシャベルでがつんとやるのさ」
結婚した最初の晩、花嫁は生理だからと言って夫を寄せつけなかった。二日目は下痢になったと言った。三日目の晩、耐え切れなくなった夫は、船員の雨ガッパを着、ランタンをかかげて妻のベッドの傍らに立つと言った。
「血でも小便でも、泥でも糞でも嵐となって降れ、マキルロイ中尉は、今夜は絶対乗船するぞ!」
金のために結婚することに決めた女が、式の前夜、本当に愛する男と最後の交わりをもった。男はコンドームを持ち合わせていなかったので、ボローニャソーセージの中身を出し、その皮で代用したところ、行為の最中に抜け落ちて取り出せなくなってしまった。初夜に至り、その代用品は新郎のペニスにくっついて出てきた。これは何かとたずねられて、女は処女膜だと答えた。
「ほほう、初めてお目にかかったよ、品質保証のスタンプつきのやつはね」
新郎が新婦にたずねた。
「ねえハロルド、私たち結婚したんだからきいてもいいでしょう。陰茎ってなあに」
妻が未経験なことにすっかり嬉しくなってハロルドはそれを見せた。
「あら、珍宝に似てるわ、ちょっと小さいけれど」
新妻がおろしたてのパジャマに足を通そうとしたが、どうしても通らないので、いらいらして夫に頼んだ。
「どうしても入らないわ、ナイフで切って少し開けないとダメみたい」
ドアの陰で耳をすましていた母親がびっくりして叫んだ。
「切っちゃだめよ! それは伸びるんだから! あたしのときも、そうだったよ!」
新婚のカップルが妻の実家でハネムーンの一夜を過ごした。両親は壁ごしに様子をうかがい、若い二人のすることを何でもまねしてみることにした。若い夫婦は三度交わり、やがて四度目にうつろうとしたとき、父親が壁を叩いて絶望的に叫んだ。
「ハーバート、おまえは母さんを殺す気か!」
新婚のカップルが、隣室の気配から両親が壁ごしに聞き耳をたてているのに気づき、ホテルで一夜を明かすことにして荷造りを始めた。
親たちは服を詰め込む音を例の音と思い込み、じっと聞きいっていた。いそいで詰めたのでスーツケースが閉まらなくなり、新妻がささやいた。
「私が上に乗ってみるわ」
「いや、ぼくが乗ってみるよ」と新郎が言った。
「じゃ、いいこと、二人で一緒に乗ってみましょう」
新妻がそう言い終わるか終わらぬうちに突然ドアが開いて、父親が叫んだ。
「こいつはぜひとも見なくては!」
三人姉妹が同じ日に結婚式を挙げた。両親は娘たちの寝室のドアに耳をあててまわった。一番上の娘が笑うのが聞こえ、二番目の娘が泣くのが聞こえ、三番目の娘の部屋からは何も声が聞こえなかった。
翌朝、両親はそれぞれに理由をたずねた。
一番上の娘「だって、いつも言ってたでしょ、くすぐったかったら笑いなさいって」
二番目の娘「だって、いつも言ってたでしょ、痛かったら泣きなさいって」
三番目の娘「だって、いつも言ってたでしょ、口にものを入れているときは黙ってなさいって」
あああああ
54 :
協会理事長:2001/07/20(金) 14:32 ID:???
55 :
協会理事長:2001/07/20(金) 18:47 ID:???
ヽ(´ー`)ノ
>>54-55
保護恐れ入ります。このスレにショートジョークを貼っているものです。
現在、長文規制が入っているようなのでしばらくジョークはお休みです。
57 :
協会理事長:2001/07/21(土) 03:45 ID:???
保守
58 :
協会理事長:2001/07/21(土) 09:02 ID:???
ヽ(´ー`)ノ
59 :
協会理事長:2001/07/21(土) 16:55 ID:???
ヽ(´ー`)ノ
60 :
協会理事長:2001/07/21(土) 19:12 ID:???
保守
61 :
協会理事長:2001/07/22(日) 02:29 ID:???
ヽ(´ー`)ノ
62 :
協会理事長:2001/07/22(日) 11:41 ID:???
ヽ(´ー`)ノ
63 :
協会理事長:2001/07/22(日) 17:34 ID:???
ヽ(´ー`)ノ
64 :
寺尾:2001/07/22(日) 19:10 ID:???
upu
65 :
協会理事長:2001/07/22(日) 22:52 ID:???
最終保守
うすのろのサムが初夜のベッドに入ったが、花嫁に手も触れない
でいた。花嫁はしびれをきらして、サムにささやいた。
「ねえ、あなた。足がさむいの」
サムはタオルをもってきてかけた。
「ねえ、あなた肩も寒いわ」
サムはまた、タオルをもってきた。
花嫁はとうとう爆発してしまった。
「男だったら知らないはずはないでしょ。私の股の間には、穴があ
るのよ!」
「ああ、そこから隙間風が入るんだね」
うすのろのトニーが結婚した翌日、会社の好奇心いっぱいの同僚
たちにいろいろきかれた。
「きのうは何回やったんだい」ニヤニヤしながら同僚の一人がきい
た。
「五回」
「ほほう、やるじゃないか」
また翌日同じ仲間がやって来てきいた。
「きのうは何回やった?」
「十二回」
「ほう、ほんとかい」
同僚たちは信じられない顔だった。今までバカにしていたトニー
に脅威を感じて、困惑を隠しきれなかった。
またその翌日きいてみると、今度は何と、
「六十六回」とトニーは答えた。
「ト、トニー、うそじゃないだろうな」
「神にちかってほんとうだよ」
それからトニーは、腰を前へ一振り二振りゆすりながら、数えは
じめた。
「いち、にい、さん、しい」
フィアンセのポーラを膝に乗せ、ジョゼフはペッティングの最中
だった。ポーラは自分のお尻の下にジョゼフのペニスを感じた。そ
して、自分が動くたびにそれが左右に動くので、「どうしたの」と
ジョゼフにきいた。
「ぼくは二つ持っているんだ」
とジョゼフは言った。
二人は結婚した。めでたく初夜をすませたあと、ポーラがささや
いた。
「ねえ、ジョゼフ、もう一つのでもやってほしいの」
するとジョゼフが言った。
「ジョンのやつが一つも持っていないっていうんで、やつにやって
しまったんだ」
数日後、ジョゼフはポーラがちょうどジョンの家から出てくると
ころに出くわした。
「ああ、あなた、なんていうことをしたの。あなたは、ずっと良い
ほうをジョンにやってしまったのよ」
寝台車で旅行中の新婚夫婦。他人の耳をはばかって、愛の行為を
意味する合図として、妻が「オレンジをしぼってちょうだい」と言
うことにしていた。それが、五度目か六度目に及んだとき、下の寝
台から声があった。
「彼女に欲しいだけオレンジをやるのはかまわんが、ジュースを下
にこぼすのだけはやめてくれ!」
メイン州のひなびたホテルで、若いカップルが?結婚許可証?の
提示を求められた。男は近眼のフロントマンに?釣りの許可証?を
手渡し、さっさと部屋へあがった。許可証を念入りに調べ、間違い
に気づいたフロントマンは、大声で叫びながら後を追った。
「お客さん、いけません。まだしてないでしょうね! しちゃいけ
ません! これは、それをいたす許可証じゃありません!」
シーラとジョージは新婚の初夜を、フランス中世の愛の街で迎え
ることにした。夜のお楽しみに興をそえ?べく、シーラは夫に、時
刻を告げる鐘が鳴るごとに愛を交し合ってはと、はにかみながら提
案したのだ。
ジョージは最初はにんまり笑って応じたが、四度目の時鐘が鳴っ
たあと、ちょっと煙草を買ってくるといって部屋を出、よろめく足
どりで時計台の番人のところへ行った。
「聞いていただきたいことがあるんですが」
あえぎあえぎ、いかめしい老番人に言った。
「お願いです。いまから夜の間だけ、その鐘を一時間ごとでなく二
時間ごとに鳴らしてもらえませんか?」
「おお、ムッシュー」中世ふうの番人は、見事な口ひげをひねりな
がら答えた。「そうしてあげられればいいが、ちとできかねます
な」
「できないって?」ジョージはつめ寄った。
「お気の毒だが」と老人は答えた。「さきほど若いべっぴんさんに
買収されて、鐘を三十分おきに鳴らしとるところです」
はじめて二人だけの朝をむかえ、新郎が新婦に言った。
「ハニー、朝食の時間だけど何が欲しい?」
「あたしの好きなもの、知ってるでしょ」
「もちろん知ってるさ、だけどときには食事もしないと」
若いカップルが新婚旅行でアメリカ全土をドライブしていた。あ
る夜、西部の砂漠でキャンプしていたところ、メキシコ人の山賊が
現われ、銃を突きつけ、金品を残らず奪い取ってからおもむろに宣
告した。
「さて、セニョール、おいらはこれからおまえの女房と一発やらか
すから、その間、おいらの大事な睾丸さまが熱い砂にふれないよう
に両手で捧げもっておれ」
そのとおりにことがすむと山賊はヨーデルを歌いながら馬で駆け
去り、あとには押し黙ったカップルが残された。互いに、一言も言
葉を交わさぬまま、二人は何百マイルか車で走ったが、突然、妻が
泣きくずれた。
「ひどい人ね、あなたって! あたしが、あんな目にあってるの
に、黙って見てて、なにもしないなんて!」
「おれが何もしなかったって?」夫は反論した。「したとも。おれ
は二度も、あいつが見てないすきに、ボールを熱い砂に落っことし
てやったさ」
男にできる女への最高の侮辱──「溺れそうだよ」
女にできる男への最高の侮辱──「入ってるの?」
初夜の翌日、男は妻のあそこをわくわくしながら写真に撮った。
なぜそんなことをするのときかれて、
「肌身離さず大事にしておきたいんだ」と男は感激を込めて言っ
た。
すると妻は不服気に言った。
「写真機を貸してちょうだい。あなたのを撮って、引伸ばししたい
の」
ホテルの寝室で新婚のカップルが、初めてたがいの目の前で衣服
を脱いだ。妻の値ぶみするような視線に気づいて、夫は男らしさを
誇示しようと思い、胸をいっぱいに膨らませ、こぶしでたたいて言
った。
「百九十ポンドのダイナマイトだ!」
「ええ」と妻は言った。「三インチの導火線つきのね」
新婚の部屋で、若い夫が裸で鏡の前に立ち、自分の肉体に見とれ
ていた。
「あと二インチあれば、ぼくは王さまさ」誇らし気に言った。
「そうね」と妻が言った。
「反対に二インチとれば、あなたは女王さまよ」
若い夫婦が裸で向かい合い、妻は夫の部分をねらってドーナッツ
を投げ、夫は妻の部分にピクルスを投げて遊んでいるのを両親が見
た。
「わしらもやってみよう」と父親が言った。
「ええいいわ」と母親が言った。「で、あたしには穴あきキャンデ
ィを投げさせてくれるんでしょうね」
「いいとも、わしのほうはスイカにするよ」
「男性のものが競売されてる夢を見たの。大きいのは十ドル、太い
のには二十ドルの値がついてたわ」と新婚の妻が夫に言った。
「ちょうどぼくくらいのは?」
「景気づけに無料でくばってたわ」
夫はしばらく考え、「ぼくも夢を見たよ」と切り出した。「女性
のものを競売してる夢なんだよ。可愛らしいのは千ドル、小さくて
締まりがいいのは二千ドルの値がついていた」
「で、あたしみたいなのは幾らだった?」
「その中で競売がひらかれてたんだよ」
ある男がホテルに入り、トイレはどこかとたずねた。じゅうたん
をしきつめた、大理石の豪華なトイレに案内された。男が、いざや
ろうとペニスを出すと、それがあまりにもみすぼらしかったので、
そのまましまい込み、ホテルの向かいにあるガソリンスタンドへト
イレを借りに行った。
新婚旅行に出かける花嫁の妹がいたずらして、花嫁のナイトガウ
ンを半分に切っておいた。
いよいよお床入りの時が来て服を脱ぐことになると、新郎が花嫁
に言った。
「いいかい、のぞいちゃだめだよ!」
ナイトガウンを着ようとして、花嫁は思わず叫んでしまった。
「アラ、短すぎるワ!」
「やっぱりのぞいたナ」
新郎ががっかりして言った。
新婚の夫婦がオシッコの飛ばし競争をしようと思いついた。夫が自
信に満ちた笑いを浮かべて、用意の線を引いた。
すると、妻もまた自信あり気な顔で夫に向かい、
「あら、手は使いっこなしよ」
キティは、とても大きな靴をはいた青年と結婚した。きっと靴が大
きければ持ちものも大きいに違いないと思ったのだ。
新婚旅行の翌朝、目覚めてみると彼女の枕元に紙きれがおいてあ
った。
「あなたのサイズに合った靴を選んでください」
二人の男が、ものおぼえの良さを自慢しあっていた。
ひとりは、母親の子宮にいた頃をおぼえていると言った。
「へっ、そんなこと!」と相手の男が切りかえした。
「おれの親父が、一日おきに召使の女となにしていてね、今でもおぼえてるが、その度にひどく揺すぶられて、ボールの間を右往左往しながらおれは必死に踏んばったものさ。私生児にだけは生まれたくないと思ってね」
父親がつねにコンドームを使用するため、世に出るチャンスを与
えられない精子たちが反乱を組織した。
リーダーを選び、決議を採択し、こんど両親が性交しつつあると
判断されたときいっせいにペニスから飛び出し、コンドームを破っ
て、母となるべき女を妊娠させることにした。
見張番が置かれ、リーダーは包皮の下に潜んで待ち、ついに性交
がまちがいなく行なわれつつあることを確信したとき、彼らは手は
ずどおりコンドームにむかって突進した。
突然、リーダーの悲痛な声がひびいた。
「もどれ! もどれ! 穴が違う!」
父親が娘に言った。
「おまえのつきあってるあのアイルランド人の男は気にいらない
ね。乱暴でつまらん男だ。だいいち頭がかなり悪そうだ」
「そんなことないわよパパ。彼は私が知ってるうちでいちばん頭が
いいわ」
「ほう、どうしてだい?」
「だってまだつきあって二か月なのに、私が毎月かかっていたあの
ちょっとした病気、なおしてくれたのよ」
雇い主が娘を孕ませたと知った父親、かんかんになって雇い主の
もとへ怒鳴り込み、殺してやるぞと脅した。
「まあ落ち着きなさい」
と雇い主は言った。
「娘さんに悪いようにはしないつもりだ。もし男の子が生まれたら
養育費として五万ドル支払う。女の子だったら三万五千ドル出そ
う。それでどうかね?」
しばらく考えてから、父親は言った。
「もし流産だったら、もう一度娘にチャンスをくれるかね?」
どうしても子種を宿せないフランスの女王が、不妊に霊験あらた
かと噂の高いパリのシャトル寺院へ、徒歩で巡礼することにした。
途中、とある橋にさしかかったとき橋の下にいた洗濯女が声をかけ
た。
「そこの人、シャトル寺院に巡礼かね?」
「はい」と女王は答えた。
「神さまがどうしても子供を授けてくださらないので……。あそこ
へいけば子供が授かると耳にしたものですから」
「無駄だね!」と洗濯女は言った。「こないだまで奇跡をほどこし
ていた大男の坊主は死んじまったよ」
どんなに励んでも妻が妊娠しないので困った男が、妙手を思いつ
いた。
二人で避暑地へ行き、たむろしている男どもの中から気に入った
のを選んで、妻が流し目をくれる。夫のほうは、ただの連れという
ふりをして、男をけしかけ「一発」だけやらせる、という寸法だっ
た。
計画どおりにことは運び、夫はホテルのロビーで待ったが、とも
すれば後悔しがちになるのを、すべては子供を得るためと自分に言
いきかせた。
一時間後、「代理の父」がエレベーターから降りてきたので、い
そいで駆けより、屈辱をしのんで詳細をきき出そうとした。
「どうだった?」
「ああ、最高だったよ」
と男は、こともなげに答えた。
「ただね、ほら、ことがすんなり運びすぎるものだから、何かある
んじゃないかと気になってね、──それで、念のためコンドームを
使ったよ」
ひとりの大変セクシーな女性が混んだバスに乗り込んだ。空いた
席がないとわかると彼女は立派な身なりの紳士に席をゆずってくれ
るよう頼んだ。
「ふつうなら、お願いしたりしませんのよ」と彼女は言った。「で
も、ごらんのとおり、私、妊娠しておりますの」
彼女のすばらしいプロポーションを吟味した結果、紳士は言っ
た。
「喜んでおゆずりします。でも、とても妊娠しておられるようには
見えませんね」
「そうかもしれませんわ」とあでやかに笑って彼女は答えた。「妊
娠してから十五分しかたっていませんもの」
おめでたを告げられた若い女が、出産の際はどんな姿勢をとれば
よいのかと医者にたずねた。
「あなたが彼と愛し合ったときの姿勢と同じです」
「まあ!」女は驚いて言った。「セントラルパークの中をタクシー
で、窓から脚を出したまま二時間走り回れとおっしゃるの?」
初夜の床で新郎がコンドームを用いたが、抜け落ちて新婦の中に
残ってしまった。取り出そうとして新郎は、ほうきの麦わらで探っ
たが、それもすべり込んでしまった。その麦わらを取り出そうと用
いた爪楊枝も、同様に失われた。
十か月後、生まれてきた赤ん坊は、ゴム合羽を着込み、麦わら帽
子をかぶり、手にステッキを持っていた。
初めての子供を持つ若い父親が、産科病院の待合室でベテランの
父親にたずねた。
「私たちの初めての子供なんですよ。お産のあとどれぐらいした
ら、女房と夫婦関係が持てるんでしょうね」
答えていわく。「そうだね。場合によりけりですな。奥さんが個
室にいるのか、大部屋にいるのか」
女は出産のとき、いったい何を感じるのか、ある男が真実を知り
たいと思った。
相談を受けた医者は、男にひまし油を一リットル注入し、尻の穴
に栓をした。
男は帰宅し、ベッドに横になったが、苦痛はいや増すばかり。外
の通りでイタリア人の猿回しが奏でるメロディが、わずかに苦しみ
を柔らげてくれるだけだった。
その猿が、壁をよじ登って、男の寝室の窓から侵入した。そし
て、ちょうど猿が男のベッドにもぐり込んだ時、ついに男の尻から
栓がとび、どっと排泄物があふれ出た。よろめきながらベッドから
はい出した猿を目にすると、男はひしと胸に抱きしめ、感きわまっ
て叫んだ。
「おまえは醜くて、毛むくじゃらで、糞まみれだが、おれのもの
だ、おれはお前を愛するとも!」
1000までがんばるぞー
ヒットラー支配下のドイツでのことである。喫茶店に五人の男が
座っていた。めいめいそれぞれの物思いに沈んでいた。
そのなかのひとりが深いタメ息をついた。もうひとりが悲しげな
うめき声をあげた。三番目の男は、いかにも絶望したというふうに
頭をふった。四番目の男は眼にいっぱい涙をためた。
五番目の男がびっくりしてささやいた。
「友人たちよ、気をつけろ。こんな場所で政治について語るのは危
険だぞ」
ゲシュタポがユダヤ狩りで猛威を振るっていたナチスドイツ。二
人のユダヤ人がミュンヘンの通りを歩いていると、警官が向こうか
らやって来るのが見えた。一人はちゃんとした書類を身につけてい
たが、もう一人は持っていなかった。書類を持っているほうのユダ
ヤ人が全速力で走り出した。警官が彼を追いかけているうちにもう
一人を逃がそうというわけだ。警官はまんまと罠にかかり、逃げ出
した男を捕え、書類を要求した。書類がちゃんとしていることがわ
かると、警官はなぜあんなに全速力で駈け出したか理由をたずね
た。
「わたしは下剤を服んだところだったんです」とユダヤ人は言っ
た。「わたしのかかりつけの医者は、いつもわたしに下剤を服んだ
後は走った方がいいと言います」
「しかし、貴様は本官が後を追いかけているのを見なかったわけで
はあるまい?」
「もちろん、見ました。でも、わたしは、あなたもわたしと同じ医
者にかかっていて同じ下剤を服んだのだとばかり思ったのです」
第二次世界大戦でパリがドイツ軍に占領されていたときのことで
ある。ナチの将校が二人、セーヌ川左岸にある下宿屋街に宿泊する
ことにして一軒の下宿屋を選んだ。下宿屋のおかみは熱烈な愛国者
で、ナチの将校を下宿させるのは気がすすまなかった。
二人のナチが、おかみの家に対して言った傲慢無礼な言葉を聞い
て、おかみの気持ちは怒りに変わったのである。
「この豚小屋、いくらで貸すんだ?」
間髪を入れずおかみは答えた。「そうさね、豚が一匹なら百フラ
ン、二匹なら二百フランだよ」
アメリカ人とメキシコ人がある国際機関の建物の掃除夫に応募
し、二人とも採用されることに決まった。しかし、メキシコ人だけ
は、ちゃんとした身許及び経歴証明書を提出するようアメリカ人の
事務局長は要求した。
メキシコ人は不公平に腹を立てたが、喧嘩しては元も子もなくな
ると思い、八方駈けずりまわって書類を用意した。
事務所は大きな高層ビルの九十八階にありときどき非常階段を掃
除しなければならなかった。ある風の強い日、二人は非常階段の手
すりを拭いていたが、凄まじい突風が襲った。アメリカ人の掃除夫
は運悪く手すりの上に身をのり出していたため、風にあおられ、バ
ケツと雑巾を持ったまま、真っ逆さまに地上に墜落して行った。
手すりにしがみついてこの様子を見ていたメキシコ人は、風がお
さまるとすぐさま事務局長のところへ飛んでいった。
「ほら見なせえ」とメキシコ人は勝ち誇って叫んだ。「あのアメリ
カ人の野郎め、あんたのバケツと雑巾を持ち逃げしやしたぜ」
その国はひどい財政危機に直面していた。内閣は閣議を開き対策
を検討したが、手の打ちようがなく、長い不毛の論議が続いた。
ひとりの大臣が、こうなったらアメリカ合衆国に宣戦布告したら
どうかと言いだした。
「もちろん、わが国は簡単に敗れます。しかし、その後、アメリカ
はわが国に援助のシャワーを浴びせるでしょう。カネが流れ込み、
わが国が直面している困難は解決されるというわけです」
「しかし」総理大臣が口をはさんだ。「もし、ひょっとしてわが国
が勝った場合を考えてみたまえ。われわれは目も当てられない最悪
の事態に直面するだろうよ」
アイルランドではカトリック教徒と英国国教徒との間の激しい抗
争がつづいている。あるアイルランド人が懺悔をしに教会を訪ね
た。そして神父に自分がイギリスの警官をひとり殺してしまったこ
とを告白した。しかし、神父は無言のままだった。彼は告悔室のな
かの神父に言った。
「どうしたんです、神父さん。死んでしまったんですか」
「わしは死んではおらん」神父が答えた。「お前がいつくだらん政
治談義をやめて、罪の告白を始めるか待っておるんじゃ」
判事になりたての男が、田舎に出張した。
「メアリー」ホテルで彼は、得意満面、アイルランド出身のウェイ
トレスに語りかけた。「君はアメリカに来てから何年になるね」
「二年ですわ、判事さん」
「どうだね、アメリカは気に入ったかね?」
「まあまあです、判事さん」メアリーが答えた。
「そうか、でもメアリー」判事がつづけた。「君はこの国に来て、
アイルランドじゃあ君のような小娘がこんなふうに、高等裁判所の
判事さんとなれなれしくおしゃべりするなんて考えることもできん
だろう」
「ホント、まったくそのとおりです。判事さん。デモクラシーのお
かげですわ」娘が答えた。「アイルランドだったら、あなたは、決
して判事さんにはなれなかったでしょうから」
ジョージア州知事がフロリダを訪問した。テレビがインタビュー
にやってきて、ここのところ何万人というジョージア州民がフロリ
ダに移住しているが、どう思うかときかれた。
「そのことについては」知事はにこやかに答えた。「この多数のジ
ョージア州民のフロリダ移住は、両州住民の知的レベルを高めるの
に大いに貢献していると思いますな」
まだ白人、黒人の共学制度が施行される前のアメリカ南部の話。
ある町で、学校の施設改善のために十二万五千ドルの予算が計上
された。そのほとんどは白人学校のためのもので体育館の建設、図
書館の拡充等々にあてられることになっていた。
教育委員会に黒人学校の校長がやってきて質問した。これらの予
算が全部白人のために使われることが、ほんとに必要だと思ってい
るのかとたずねたのである。
「そうだ」教育委員たちは答えた。「その通りだよ」
「そういうことでしたら」黒人学校の校長が言った。「私の反対は
引っ込めましょう。この町でなににもまして必要なのは、教育のあ
る白人でしょうからな」
奴隷制度がまだ存在していた時代のアメリカ南部の話である。奴
隷主に、黒人奴隷が昨夜、自分が死んで黒人の天国に行った夢をみ
たと話した。
「そこはまあ、きったねえところでしただ。ゴミ箱だらけでこわれ
かけたちっちゃな家が並んでいて、垣根といえば破れ放題、あんな
に泥んこで汚らしくてだらしのない町はみたこともねエですだ。汚
えなりをした黒ん坊どもが騒ぎちらしながらうろついておりました
だよ」
その奴隷はまた、その同じ夜、やはり死んで白人の天国に行った
夢もみたと言った。
「白人の天国は、チリひとつありませんでしただ。何てまあ、きれ
いな所だったべか。だけんどそこにはひとっ子ひとり居らんかった
だ」
「お父さん」勉強好きの子供が尋ねた。「アメリカインディアンと
白人とどっちが優れていると思う」
「そうだな、こういうふうに考えてみよう」父が答えた。「インデ
ィアンがこの大陸の唯一の住民だったとき、税金もなかったし、国
債なんてものもなかった。中央政府もなかったし、徴兵制度もなか
った。海外援助なんてこととも縁がなかったし、核爆弾なんてもの
もなかった。そして仕事はみんな女たちがした。さあ、どっちが優
れていると思うかね」
田舎町の広場でロバが曲芸をしていた。さまざまな芸をしたあ
と、最後にロバが涙をボロボロ流して泣いて終わるというものだっ
た。
クライマックスがやってきた。ところがロバ使いが何としても、
ロバたちはまったく泣こうとしない。困りはてていると、観衆のひ
とりがやってきて手伝ってやろうと言った。
その男はロバの耳に口を付け、しばらく何ごとかささやいていた
ようだった。するとロバははげしく泣き出したではないか。ロバ使
いも観衆も、こんなに激しく、悲しげに泣くロバを見たことがなか
った。
「あなたはあのロバに何て言ったんで」びっくりしたロバ使いが尋
ねた。
「ちょっと人生の真実という奴を話してやっただけさ」その見知ら
ぬ男は答えた。「国債の発行額、それに国が払っている利子の年
額、所得税の税率、軍事費と海外援助費の総額、国会のバカ騒ぎに
使われる金の額まあそんなことをあれやこれや話したのさ。ロバを
すら泣かしむるってわけだよ」
寝る前に保守
起きても保守
教育熱心だがいたずら好きの父親が息子のビルに言葉を教えてい
た。
「いいかね、これからわたしが実地教育で、怒り、憤怒、激昂とい
う三つの言葉のちがいを教えてやろう」
父親は息子に電話帳を持って来させると、いつも通勤電車で一緒
になる名前しか知らない高慢尊大倣岸という噂のある男の番号を調
べた。
父親はダイヤルを回した。
その男が出ると、父親は言った。
「ベンはいるかい?」
「ベンなんて男はいないぞ。きみは何だって番号をちゃんとたしか
めてから電話をかけないんだ? こんな真夜中に非常識だぞ」と男
はどなった。
父親は受話器を置くと息子に説明した。「これが怒りだ。さあ、
この次までニ、三分休憩だ」
ニ、三分すると、父親はまた同じ番号を回した。
「ベンはいるかい?」
今度は、相手の男の返事は絶叫に近かった。「いったい何だこれ
は? きさまは気狂いか? 電話番号をよく見ろって言ったじゃな
いか」男は受話器を叩きつけた。
「これが憤怒だよ」と父親は言った。「この次は激昂の実例を見せ
てやろう」
十五分ほどして、父親はまた同じ番号を回した。また、同じ声が
出ると、父親は快活そのものという声で言った。
「わたしはベンだが、ここ三十分ほどの間にわたしになにか伝言を
頼まれなかったかね?」
《メキシコ的解明》
メキシコの小さな工場の工場長ホアンが作業中、感電して死ん
だ。副工場長のペドロは警察署長、検死官に電話し工場に呼んだ。
みんなが工場に集まり、床の上にながながと横たわった工場長の
死体を恐ろしげにながめた。そして、こんな経験を積んだ人がどう
して過ちを犯してしまったのか検討を始めた。
「考えられることはただひとつ」ペドロ副工場長は言った。「かわ
いそうなホアンは、片方の手でこの電極をつまんで」彼はそう言っ
て、その電極をつまんだ。「それから、これに電気が流れているこ
とを考えないで、もう一方の手でこっちに触って……」
バン! ペドロ副工場長は工場長の隣に倒れた。かくして工場長
の死の謎は、みどこに解き明かされたのだった。
《沈着なり》
ジェット機は大西洋の真上を飛んでいた。機内放送が流れた。
「本日は、当機をご利用くださりありがとう存じます。当機のパイ
ロットよりお知らせを申し上げます。当機は、ただいま、左翼から
火を発しております。冷静さを保たれるようお願いします。下をご
覧下さい。海上に三つの点が見えることと存じます。当機のパイロ
ット、副パイロット、それにスチュワーデスが救命いかだに乗って
いる姿であります。なお、この放送は、パイロットが当機を退去す
るにあたって録音したものです。幸運をお祈りします」
《急げ!》
船は沈み始めていた。船長が叫んだ。
「誰か、お祈りのできる者はいないか」
「私ができます」ひとの男が答えた。
「よし、それではお祈りをしてくれ」船長が言った。「残りの者
は、救命具をつけろ。急げ、時間がないぞ」
《マッサージ》
男が床屋に出かけ、空いていた椅子に座って言った。
「隣の椅子でやっていた床屋はどうしたんだね?」
「ああ、あいつですか」と床屋は哀しげに答えた。「あいつは気の
毒な男でしてね。この頃、商売のほうがさっぱりだってずっと悲観
してたんです。それで、この間、お客さんに『マッサージはいかが
ですか』って言ったんですが、『要らないよ』って素気ない返事で
してね。やっこさん狂っちまって、かみそりで、そのお客さんのの
どを切り裂いちまったんです。いまは州の精神病院にいますよ。と
ころで、お客さん、マッサージはどうします?」
「もちろん、お願いするよ! もちろん!」
《記念品》
旅人がアイルランドを旅してして、ミルクが飲みたくなり、藁ぶ
きの小さな家に立ち寄った。
彼は、ミルクをご馳走になっているうちに、テーブルの上の、立
派なガラス器のなかにレンガと枯れしぼんだバラの花が飾られてい
るのに気づいた。
「どうして、あなたはこんなどこにでもあるレンガや枯れたバラな
どを大切に飾っているんですか?」不審に思った旅人が小屋の主人
に尋ねた。
「いや、これは記念の品でしてな」主人は答えた。「わしの頭のこ
こんところが凹んでいるだろう。これはこのレンガでできた凹みな
んじゃ」
「なるほど、では枯れたバラは?」
「それは、このレンガをわしにぶつけおった男の墓に生えたものな
んじゃ……」
《故人に敬意を》
パディーが顔を誰かの拳骨でやられたらしい。青アザやら黒アザ
やらではなばなしく飾りたててバーに現われた。
「いったいどうしたんだ」仲間のひとりがたずねた。
「いや、マイク・オレイリーとちょっとした口論をやらかしてしま
ってね」パディーが答えた。
「それで、そのヘナチョコ野郎も君みたいになってるのかい」
「頼むよ、紳士諸君」パディーが言った。「故人について語るとき
は、敬意を欠かないようにしてくれたまえ」
《外で遊べ》
田舎もののシュミットは、小さな息子と旅に出た。飛行機に乗る
のは初めてだった。乗ってしばらくすると、隣の乗客がたずねた。
「お子さんはどうしました?」
「いやあ、水鉄砲で遊んでいたんだが、あんましやかましいもんだ
から言ってやったんだ。 "いい子だから外で遊んでおいで" って
ね」
《声がせぬ》
学校での作文の時間に与えられた題名は、この一週間に起こった
ことについてであった。アーヴィングが朗読した。
「先週パパが井戸に落ちました」
「それは大変。で、もういいの?」
「大丈夫だと思います。助けてくれって叫び声がきのうから聞こえ
なくなりました」
《より上等》
若い夫婦がショッピングセンターに買い物に行った。彼らは、赤
ん坊を乗せた乳母車を店の前に並んだほかの乳母車のところに置い
た。買い物をすませて出て来ると、夫のほうが乳母車を押して、数
メートル行くと、妻君がハッと驚いて叫んだ。
「あら、あなた、これはうちの赤ちゃんじゃないわ!」
「シッ!」と夫は妻君を叱りつけた。「こっちの乳母車の方が上等
なんだぜ」
ニューヨーク・ヤンキースの名捕手ヨギ・ベラのチームメイト
が、これは本当のことだと誓ったうえで話した実話である。
ある晩、このガッシリした捕手が道路を歩いていた。通りの反対
側を見ると、屋根の上で赤ん坊が危なっかしげにふらふらしている
ではないか。びっくりしたヨギ・ベラは一目散に走り寄って、間一
髪、落ちてくる赤ん坊をガッチリと受けとめた。だが、習性という
ものは恐ろしい。彼は受けとめるがはやいか、腕を伸ばし、その赤
ん坊を二塁めがけて投げてしまったのだ。
《立場上》
老母が目覚し時計をもって息子の部屋に入ってきた。
「マイク、さあ起きるんだよ。学校に遅れるじゃないか」
「いやだなあ」
マイクは心底からいやそうな声でいった。
「ここのところ毎日そう言っているじゃないか。いいかげんにあき
らめるものだよ」
「だってきのうもなぐられたし、きょうはもっとひどい目に会いそ
うな予感がする。それなのにどうして行かなくちゃいけないんだ」
「そりゃしょうがないだろ。行かなくっちゃ、学校が始まらない
よ。なんてったって、おまえは校長なんだからね……」
《ジョニーは戦場に行った》
ジョニーは、国に尽くすことを喜びとして軍隊に入った。最初の
日、軍曹が言った。
「皆さん、できるだけ早く身支度をしてください。きちんとした服
装で整列し、テーブルについて下さい。メニューは、二ポンドのス
テーキです。よく噛んで食べるように。三十分後に訓練が行なわれ
ます」
翌朝、ジョニーは機嫌よく起きた。朝食のメニューを考えなが
ら、軍隊の素晴らしさを思った。
突然、きのうの軍曹がどなった。
「とっととズボンをはきやがれ、野郎ども。一分でも遅れてみやが
れ、ド頭かち割るぞ! 便所の掃除だ!」
驚いたジョニーは、恐る恐る軍曹にたずねた。
「あ、あのー。食事は? それに、あんたはきのうとても親切だっ
たのに……」
「このトンチキヤロー、メシだと! 仕事もしないうちにトボける
な。きのうは新聞社が取材にきていたんだ。常識を働かせろ、常識
を!」
《生命の恩人》
かつて捕鯨基地として栄えたマサチュセッツ州ナンタケット島に
百歳の誕生日を祝った老捕鯨船員がいるときいて、ボストンの新聞
記者がインタビューをしに出かけた。
老船乗りの冒険に満ちた人生ならきっといい新聞記事になるだろ
うと思ったのだ。
記者はいろいろ試みたが老水夫の口はひどく重く、ろくな話が聞
き出せない。そこで、自分も母方の曽祖父がナンタケットの捕鯨船
員だったと打ち明けた。
「曽祖父の名は、ナサニエル・バークストンと言いましてね、乗組
んでいた船が北大西洋で沈没し、救命ボートで漂流している最中に
死んだと聞いています。ボートは何十日も漂流し助かったのはたっ
た二人だったそうです。私の曽祖父をご存知ですか?」
「ナサニエル・バークストンを知っとるかだと?」と百歳の水夫は
急に元気づいて言った。「ありゃわしの生命の恩人なんじゃ」
記者はしめた、と膝をのり出した。「どういうことです、何があ
ったんです?」
「わしの生命を救ってくれたんじゃ。わしが生きのびられたのは、
奴を食ったおかげなんじゃ」
《運命》
かつて二十歳になったばかりのオックスフォードの学生マーク・
ドノバンは、冬の休暇を利用して憧れのスペイン旅行に出かけた。
彼がバルセロナに滞在していたときのことである。
エキゾチックな街のたたずまいにすっかり魅せられたドノバン
は、毎日、ただあてどもなく街をうろついていた。ところが、ある
日、うす暗い裏町の小さな店をのぞいて歩いているうちに、いつの
間にか道に迷ってしまった。日はとっぷりと暮れたが、あいにくと
月のない暗い夜である。
なんとか広い通りに出ようと焦っているドノバンの目にパッと飛
びこんで来たのは、妙に毒々しい赤い色の、蛇がのたうっているよ
うな「占い(フォーチュン)」という英語。どういうわけか、霊感
じみた戦慄が彼の体を走り抜け、彼はふらふらと店の中に入ってし
まった。
魔法使いの老婆さながらのすっかり脂気の失せたジプシー女が唇
だけまっ赤に塗って座っている。「見料は、一ポンド、先払いだ
ョ」と老婆は嗄(しわが)れ声で吠えた。ドノバンが差し出す一ポ
ンド紙幣をひったくるように取った老婆は、水晶球を覆っていたび
ろうどの布をさっと剥ぐ。水晶球をのぞき込んだとたん「ヒェー
ッ、死相じゃ、怖ろしい死神たかりじゃ、出て行け!」とわめい
た。
ドノバンは八十七歳の今日もなお死の予感におののきつつ暮らし
ているのである。
セルフ保守
セルフ保守アゲイン
よいしょお
こらしょお
もひとつ
チラリ