皆様こんにちは。ご静聴お願いします。

こちらはアメリカ合衆国国務省対戦長官です。
私共はひとつ問題を抱えております。この世界的不況をどうにかするため、
企業側から何とかしたいとの声が出ております。収益がここの所うまく上がらない中、
私共は何かしら進展するよう活性化させなければなりません。
そこで今日、私共は警察の手を焼くことや、他人の財産に損害を加えることのような事しかしない、
この国中にはびこるおびただしい数の若者達がいる事をひとつ申し上げます。
彼らは職にすらついていないようです。そうです、今こそこのような人間を使って
建設的な行動を起こそうじゃありませんか。すでに私共はここに大分連行してきております。
あそこら中でじたばたしてますよ。企業側も始めるなら今、と盛上がっており
真剣に協力体制に入ろうとしております。

爆笑王

「もう一度戦争をするのです。」
大統領の見解ですか？大統領もこれに大賛成ですよ！
あのミサイル弾が頭上を風のようにどんどん飛来するのですから。ナパーム弾ですよ。
道路に飛び出て逃げ回る人々が丸焼けになって。この件はソビエトも一役かいそうですよ。
クレムリンは何年も実戦を開始したくてうずうずしているのですから。バッキャローですね。
アフガニスタンは旨味がないですねえ。どうしてなんでしょう？
わしらはこの戦争に勝つ必要はないんじゃ？この過剰な人工を削減できればいいだけなんじゃ？
はあ、そうですか。それじゃ徴兵するとしましょう。できるだけ大勢を徴兵してくださいよ。
私共もかき集めることのできる若者はガンガン捕まえてきますから、早急にね。
そして１，２時間で自動小銃の操作法を叩き込んですぐ戦地に送り出しますから。
リビアですか？エルサルバドル？北アイルランドなんてどうです？それじゃですね、
穏健的抑圧政治の南アメリカはいかがでしょう？さて中近東にはチョチョイとソビエトの脅威なんていう
構想を練るとしましょう。あいつらの石油がいるんですよ。リビアはもう丸め込みましたから、
カダフィ大佐の戦闘部隊はなりをひそめたままでしたよ。だってねえ、あの男は信用できませんからね。
クレムリンはちょうど私共がアレをしたときと全く同じように、ボタンに指を添えて待っていましたよ。
さて、１分間だけちょっと考えてみて下さい。この戦争ものすごいものにしてみましょう。

この戦争で死傷者が出れば出るほど経済は繁栄しますからね。もしこの計画が正しく組まれれば、
長い列を作って失業手当を受け取る人間など確実に一掃出来ますから。副詞の恩恵にあやかってるような怠け者は
私共のコンピューター管理名簿から除外します。皆様、こんな表明でビビらなくても大丈夫ですよ。
「どんどんドラッグを供給してくれればいいのです。」
私共が送り出したどれだけの人間が、ヘロインやアンフェタミンに溺れていることですか。
丁度ベトナムみたいなんですよ。LSDでどんどん働かせて生かさず殺さずですから。
戦争の機能は十分保てましたよ。チョロいもんです。大学生の坊ちゃん達はビールにご執心で、
あの子達はもし細菌爆弾の生産を再開しようと一向にお構いなしといった感じですから。
自分達の溜まり場に大量の核備蓄ができていようと、それが何であるかすら判らないんじゃないでしょうか。
さあ、どうです？　そうですよ。　「戦争は金です。」
兵器製造業者は爆弾工場がフル稼働しない限り世界経済は崩壊するであろうと述べています。
ソビエトとて乗りかかった船です。デカイ事をする時が来た、と皆一同に会しております。
さあどうでしょう？　素晴らしいじゃありませんか。　もちろん賛成ですよね。　企業側も大変喜びますよ。

ご苦労。

ﾅｶﾞｲ