ラウンジ三国志NET2030

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552名無しさん?
織田日記

それは、軍議中に突然訪れた。
頭がふらふらとする、眩暈の様な感覚。
だがそれは決して眩暈ではない事を私は知っている。

「皆、今日の軍議はここまでとしよう。明日の侵攻戦略も大方まとまった。
 後は身体を休め、明日に備えるとしようではないか」
腰を持ち上げ、軍議の為に集まっている家臣達に、一方的にそう告げる。
もっとも、本当に軍議は殆ど終わっている。
細かい部分は明日動きながら詰めれば良いだろう。とにかく眠たい。

「君主、お疲れ様でした」
「殿様、おつかれおつかれー」
寄せ鍋ともちが明るく声をかけてくる。
普段も今現在も明るい彼らだが、この長戦には内心参っている事だろう。
そして、体調が優れないのは、私自身も同じである。
どうでもいいが、餅鍋か。美味しそうだな。明日の夕食は鍋にするか……。

「うむ、お疲れ。私は先に休む」
彼らと言葉を交わし、寝室に戻る。
疲れを口から抜くかのように大きなため息をつき、冷蔵庫に歩み寄って……その習慣に苦笑し、足を止めた。
「今の睡眠の友は、これではなかったな」
もう一度、大きくため息をついて、ベッドに潜った。
睡魔もピークに達しており、私の意識は、瞬く間にベッドに吸い込まれていった。
良く効く睡眠薬だ……。