間接的な刺激が本当にもどかしい。
我慢すればする程ぐるぐると内で巡る快楽の流れに、身を委ねてしまいそうになる。
本当はもっともっと欲しがりたい気持ちも無きにしも非ずで。
きっとそんな方が気楽なんだろうとも思う。
だけどそんな自分の最後の理性みたいなもんが、俺を繋ぎ止めていた。
相手の腰に手を回すと背中から相手の上半身の服を引っ張り脱がせる。
俺の行動に、何を伝えようとか胸に歯を立てられて身悶えてしまう。
…そこは、やだ…きらいだ…。
いや…嫌いじゃない…嫌いじゃないから、きらいなんだな…。
時折凄く非協力的になるんだ。
胸の突起に歯で刺激を与えたら、その頭を兼ちゃんの大きな手で退かされてしまった。
少し腹が立ったのでGパンの前を寛げて直接相手自身を指で撫で上げる。
上がる声にちょっと笑みを浮かべてみる。きっと、見えてない。
竿を掌に、先端に親指で辿る様に刺激を与える。
再度胸にねっとりと舌を這わせると筋肉が緊張して震える様にゆれる。
声が聞きたいよ、もっとその声で俺を興奮させて欲しい。
声を上げてしまったらもう許してくれない。
そこばっかりせめられて…俺は流されるしか無くなっていく。
現実逃避をするように目を閉じると、身体を這い回る指先にどんどんと意識を取られていく。
中心を這う指先が的確に俺のすきなトコに這わされて、
焦らされた…というか勝手に興奮しちゃったぶんのツケが今更回ってきたみたいな。
出来れば俺のそんな上ずった声なんて出したくなくて、手を口元に当ててなんとか抑える。
…王子、…。