ちゃぽん、と音を立てて湯から上げた指先で首筋に掛かる髪をかき上げる。ほんのりと桜色に染まったそこに口付け、舌を這わせると腕の中の肢体が微かに震えた。
実家に比べればずいぶんと狭い浴室だったが男ふたりで入るには十分だったし、こうして一緒に入るにはこの方が都合がいい、と真田は思った。狭い分、密着して入らねばならないし、逃げ場がない。
「さな、だ・・・」
とろりとした眼差しが肩越しに振り返ったが、構わずその肌に手を滑らせる。
「ぁ・・・んっ」
脇腹を辿り、胸を撫で上げれば、艶やかな口唇から甘い吐息が洩れる。
胸の飾りは既に固く尖っていて、指先で弄るにはちょうどよかった。
片手で胸への愛撫を施しながら、もう片方の手で伸びやかな内腿に触れる。すっと下方へと移動させた手を、中心を避けて更に奥へと潜り込ませた。
「あっ、・・・や、」
触れた窄まりを中指の腹でゆっくりと撫でる。そこはまだ閉ざされていたが、湯の中にいるためか、いつもよりも柔らかいようだった。
指先を僅かに中へと差し込むと、身を捩らせた幸村が「ダメ・・・」と拒絶の意を示す。
「なぜ?」
言外にお前の身体は欲しがっているだろう、と伝えると「だって、お湯の中だし」という答が返る。
「わかった」