暖冬でレルヒ祭の開催ピンチ
日本スキー発祥の地、上越市の金谷山スキー場で2月10日から開かれる「レルヒ祭」が、
雪不足で窮地に立たされている。25日には同市の陸上自衛隊高田駐屯地で
雪中行軍のデモンストレーション披露などイベント協力を確認する調印式が行われたが、
同日現在、スキー場自体が開業できていない状態だ。27日には初の雪乞(ご)い祈願祭が行われる。
レルヒ祭は日本にスキーを伝えたオーストリア軍人、レルヒ少佐の功績をたたえるイベントで今年は13回目。
たいまつ滑降や一本杖(づえ)スキーの披露など雪上のイベントが目玉だ。
例年1月下旬までには同スキー場がオープンし、同祭には県内外から観光客が訪れる。
だが25日現在の積雪はまだ5センチと、開業のめどが立っていない。
異例の少雪を受け、同祭実行委などは、降雪の祈願祭を行う。同スキー場での「雪乞い―」は、
1960年にリフトが開設されて以来初めての試みで、暖冬に頭を抱える関係者の切実さがにじみ出ている。
レルヒ祭実行委と陸自高田駐屯地が行った調印式で、
小林元・実行委員長は「雪がなくても関連イベントはできるが、雪は降ってほしい」と祈るように語った。
新潟日報2007年1月25日
http://www.niigata-nippo.co.jp/pref/index.asp?cateNo=1&newsNo=230562