1 :
名無しさん?:
第一話
カーテンの隙間から光が漏れて、ふと目を覚ました。 まだ午前3時20分。
わたしは昨日の光景が胸に染み付いたまま消えないのだろうか、と思った。
些細なことだった。
わたしは生まれて初めて異性に交際を申し込まれたのだ。夢でも見てるのかと錯覚した。
相手は同じクラスの前田。特に仲がよいわけでもなく、初め何の事か理解するのにいくらか時間を要した。
「だから、俺はさ、お前のことが好きなの。付き合ってほしいんだ。」
こんなセリフが嘘みたいで、わたしは頭の中が真っ白になった。どう答えてよいかわからなかった。
「はい」も「いいえ」も言えない。でも答えないのも悪いんじゃないか・・・そんなことが頭の中でグルグル回っていた。
前田もきまりが悪そうに、「今すぐに返事がもらえるとは思わないし、いつでもいいから・・」といって不器用に歩いていってしまった。
そんなことがあって、わたしは昨日の帰宅途中からそのことばかり考えていた。
不思議なことに、今までなんでもないただのクラスメートだった前田がわたしに想いを寄せていたことで少しウキウキとした自分にも気づく。
そんなことが、またひと通り思考回路を通り抜けて我に返った。もうこれ以上寝ていられない・・・。わたしは仕方なく部屋のパソコンの電源を入れた。
終了
3ゲト
4ゲト
5 :
キバラヘリカメムシ:05/03/12 20:47:23 ID:TLSMVFwi
午前3時にカーテンの隙間から漏れる日照環境の国の話だと思って期待してる
>カーテンの隙間から光が漏れて、ふと目を覚ました。
ただこれだと目を覚ますまえなのに、すでに光の出所を知っているようで
描写が変じゃないだろうか
んー午前三時に日の出ってあり得んの?
人妻の官能的な眼差しは私に向けられていた
まで読んだ
小説男がんばれ!糞固定の言うことなんか気にすんな!
尿漏れ気にならない、まで読んだ
3時20分に日の出になる場所って日本にあるの?
そんな気がして起きたけど、まだ3時20分だったんじゃないの?
12 :
名無しさん?:05/03/12 20:55:56 ID:cc7mzb7r
真っ暗だった部屋はディスプレイでぼんやりと輪郭が現れた。画面にはwindows95の文字が浮かび上がる。
わたしは机にあった昨日の帰り駅で買ったペットボトルのお茶を一口飲んでため息をついた。窓の外の光の配置はいつも通りだ。
パソコンが起動するとわたしはインターネットに接続していつもの掲示板へ行く。昨日読みかけだったテーマの書き込みを読む。
わたしは恋愛に関する書き込みをチェックしていたのだ。ここには一年前にもお世話になった。
去年、高校に入ったばかりの頃、わたしはある男子に一目惚れをした。地味なわたしは教室の隅から彼のすべてを見ていたつもりだった。
ある日、彼はほかの女子と手をつないで駅前を歩いていた。わたしは冷静にその光景を見た後、この部屋で泣いた。
その頃にこの掲示板で同じような恋をしていた人と意見を交換した。そんなことも今となっては笑い話になっていた。
そんなことを思い出しながら読む。わたしは恋に恋をしていたのかもしれない。
かわいくもないしおもしろくもない私を好きになってくれた前田がいい男に見えた。私を理解してくれるんじゃないかと思い始めていた。
>>5>>6 光というのは夜景のイメージなんですがね。都会のマンションに住む少女って妄想で読んでくれ。
その他、書き込んでくれたみんなありがたう。
わたし、わたしってウザイ
シね
印税は折半ってことでいいかな?
ちょっとぉ〜まさるいつまで寝てるの?おきなよ!
そういって布団を剥がすこの女はユキ。幼なじみだ。今は飲食店でウェイターをしている。
う〜んもう少し寝かせてくれよ・・・昨日は徹夜で勉強してたから眠いんだよ・・・
俺はまさる。浪人1年目の苦学生だ。
もう!勉強もいいけど夜更かしは体に毒だよ!今ご飯作るから顔洗ってきなよ。
世話焼きな女だ。胸ばかり大きくなりやがって・・・もみしだいてやりたいな。・・・何を考えてるんだ俺は。
顔を洗いに洗面所へ行く。まだ3月なので水も冷たいな・・・
制作NHK(終)
それで、前田大サーカスは無事結成されたわけだな
親の財布を盗んだエピソードについて詳しく書いて欲しいなー
17 :
トリップつけてみる ◆Gl6/qld9Pk :05/03/12 21:07:15 ID:cc7mzb7r
深夜とは言え今は6月下旬、蒸し暑くて気持ちが悪い。私は寝る時に大学生の兄が買って使わなかったトランクスを好んで履いている。
そんなルーズな格好であったが汗で蒸れてしまったのでシャワーでも浴びようかと思った。
家は静まり返っている。マンションの横を走る首都高速からかすかな音が聞こえる。それがさらに静けさを助長する。
親父は今日も帰ってこない。母親はもう呆れ返っていた。わたしにさえ干渉してこなくなった。二人はもう離婚するんじゃないかと思う。
わたしがごく小さかった頃、両親は仲がよいと評判だった。当時は地方に住んでいたから、近所付き合いも多かった。
それが、5年前の父の転勤で東京のマンションに住むようになると、親父は仕事が増えて家に帰らなくなり、挙句の果てに女を作っていた。
母親はいつの間にか東京に住んでいる古い友人と遊んでばかりいるようになった。兄は九州の国立大学へ進学してほとんど帰ってこない。
わたしは孤独だった。
前田の告白は罰ゲームだったのだ
19 :
トリップつけてみる ◆Gl6/qld9Pk :05/03/12 21:15:56 ID:cc7mzb7r
そんな時、私の心の支えは学校や教師ではなくインターネットだった。掲示板やチャットでいろんなことを知った。
5年前に東京に引っ越してから、もともと人見知りがちだったわたしには友達が少なかったのだ。
だからほとんどインターネット依存症だった。不登校にならずに済んだのは前住んでいたときの友人のおかげかも知れない。
そして無事、都立高校に進学すると、わたしは軟式テニス部に所属、人並みに友達もできた。
だけど、男子とはめったに話さなかった。たぶん暗い女だと思われているとおもう。なんで前田はわたしなんか・・・。
風呂場のガスを付けてシャワーを浴びる。あらためてみるとわたしは特別魅力的なカラダってわけでもない。むしろコンプレックスの塊だと思う。
シャワーを浴び終えて時計を見ると3時50分。7時に起きれば学校は間に合うので寝ることにした。
強引に目を閉じて寝ようと試みる。羊を数える。しかし、どうしても前田のことが頭に浮かんでしまう。結局その後一睡もできずに朝になった。
全然読んでないんだけどジャンル聞いてもいい?
21 :
トリップつけてみる ◆Gl6/qld9Pk :05/03/12 21:37:49 ID:cc7mzb7r
第二話
わたしは少しの期待を胸に登校した。前田はいつもわたしよりずっと早く学校へ来て野球部の朝練をしていたと思う。
あえてわたしは野球部のグラウンドの前を通ってみた。みんな大きな声を出してキャッチボールをしていた。
誰が誰だか判別はできなかったが、あのなかに前田がいると思うと少し心臓の鼓動が早くなった。
私は教室へ入って数学の予習を始めた。実際頭の中はそれどころではなかった。
教室には5人の男子と3人の女子がいた。それほど親しい子はいなかったので一人教科書に向かっていた。
朝のホームルームが近づく。教室に生徒が集まる。沢野という野球部員も入ってきた。朝練がおわったのだろう。
前田もすぐに来るだろうと思った。しかし、現れることなく担任がホームルームを始めた。
わたしは「風邪でもひいたのかな?」なんて少し残念に思っていた。すると担任の口から思いにもよらぬ言葉が出てきた。
高校球児萌え
「前田は死んだ、しかし止むを得なかったんだ」
「これから皆さんに殺し合いをしてもらいます。」
25 :
トリップつけてみる ◆Gl6/qld9Pk :05/03/12 21:46:33 ID:cc7mzb7r
「突然ですが、前田が・・・昨日の学校帰りに交通事故に遭って・・・・亡くなりました。」
あまりに予想外の言葉にわたしはうろたえた。開いた口が塞がらないとはこのことだと思う。
一部の男子生徒はすでに知っていたらしくすすり泣き始める。沢野も目を赤くしているように見えた。
わたしは・・・わたしは本当に何も考えられなくなっていた。昨日のことがなかったとしても、クラスメイトが死ぬなんてことは考えられない。
ましてや前日に告白されていたのだ。これは誰にもまだ相談していない。このことを知るのはもはや私だけなのだ。
そして真実はもう聞けない・・・・。当の本人がこの世からいなくなったのだ。何てことだろう。
わたしは正直、付き合ってみてもいいかなと思っていた。だいいち断る理由もない。前田はわりと男前で、わたしと仲の良い衿子も気に入っていたらしかった。
わたしにはもったいないくらいだと思った。昨日は急すぎて答えられなかった。自分に自信が持てなかったのだ。
その前田が死んだ?わたしはどうすればいいのだろう。
死んだ前田の指を切り取ろう
27 :
トリップつけてみる ◆Gl6/qld9Pk :05/03/12 21:55:19 ID:cc7mzb7r
その放課後、半分放心状態でわたしは前田が死んだ事故現場へ足を運んだ。
現場は学校からわずか800メートルの交差点。産業道路になっていて交通量は多い。
自転車に乗っていた前田は併走していたトラックと接触、バランスを崩して道路のほうへ転び、道路を走っていた乗用車にはねられたらしい。
路肩には花束やジュースが置かれていた。ブレーキ跡がにじんで見えた。わたしは思わず涙を流した。
わたしはこのとき、前田の告白が頭の中に響いていた。何で死んじゃったんだろう。わたしは返事さえ出来なかったのに・・・。後悔ばかりが押し寄せる。
28 :
トリップつけてみる ◆Gl6/qld9Pk :05/03/12 21:56:29 ID:cc7mzb7r
これで終了ですね。読後感が最悪な小説を目指してみましたが。
わたしは思わず脱糞した。
30 :
トリップつけてみる ◆Gl6/qld9Pk :05/03/12 21:57:53 ID:cc7mzb7r
主人公の名前も出てこないんですがね。思わず脱糞しちゃったですか。あっはっは。
31 :
トリップつけてみる ◆Gl6/qld9Pk :05/03/12 21:58:48 ID:cc7mzb7r
後でイメージ図をうpしようとおもいます。主人公と前田と沢野。あと事故現場。
「わたし」の人物紹介を拡大した割にラストはあっさり終わるんだね
33 :
トリップつけてみる ◆Gl6/qld9Pk :05/03/12 22:02:38 ID:cc7mzb7r
うーん。短編が書きたかったんだよな。どういう風にすればよかったと思う?
短編はネタ次第だから、私小説ではよっぽどインパクトあるネタじゃないとな
35 :
トリップつけてみる ◆Gl6/qld9Pk :05/03/12 22:05:59 ID:cc7mzb7r
そうだよなー。伏線が最後にギュワッっと集まる感じの短編が書きたい。
よく考えたら掲示板のくだりとか家族構成の部分が不完全燃焼だな・・・
36 :
トリップつけてみる ◆Gl6/qld9Pk :05/03/12 22:06:26 ID:cc7mzb7r
37 :
トリップつけてみる ◆Gl6/qld9Pk :05/03/12 22:06:48 ID:cc7mzb7r
38 :
トリップつけてみる ◆Gl6/qld9Pk :05/03/12 22:08:22 ID:cc7mzb7r
冷たい方程式はギュワっと来るぜ、SFだけどな
40 :
トリップつけてみる ◆Gl6/qld9Pk :05/03/12 22:08:53 ID:cc7mzb7r
立ち読みでいい
42 :
トリップつけてみる ◆Gl6/qld9Pk :05/03/12 22:10:31 ID:cc7mzb7r
そうかー。とにかく探してみる。あしたは本屋に行くことに決まりだ。
43 :
名無しさん?:05/03/15 16:43:45 ID:Req8q+g5
あげ
45 :
名無しさん?:05/03/20 16:21:08 ID:9nM+SknD
a
12月24日。クリスマスイブだ。恋人たちにとっては実に特別でロマンティックな日。
だが高校中退してヒキってるこの俺にとっては、丸で何とも無い日。
むしろ普段よりもタチが悪い。鬱が非道くなる。
大体、何で奴らはあんなに楽しそうにしてるんだか。
恋人?家族?
うわ。下らねぇ。
そして今、俺の前のディスプレイにさえ、「クリスマス」や「聖夜」という文字列が並んでいる。
時期が時期だけに仕様が無い。なんてことは脳味噌では理解しているんだが、
どうしてもこの文字列どもにはムカつく。
というか、こんな文字列を嬉しそうに使う奴がムカつく。
お前らが手放しで喜んでいる間に、独りで孤独に苦しんでいる人間もいるんだと、
小一時間ほど長々と説教をしてやりたい。
いや、むしろ、そんな奴らには死んでもらえると助かる。
人の気持ちもわからないような奴には、生きてる価値なんて無いからな。
まぁ、そんなこと言ったら俺もそうなんだが。
ああ駄目だ。また鬱になってきた。
だからこの時期は嫌なんだ。畜生、ムシャクシャする。
47 :
名無しさん?:2005/03/21(月) 19:40:35 ID:8Sdq3408
あげ
48 :
第一話 ◆ij0FSlHfIQ :2005/03/23(水) 07:26:28 ID:6zdPM609
紫色の空気が揺れる、木曜のPM5:40。堤防道路には学校帰りのティーンエイジャーが群れをなす。
どこからか夕食のから揚げの匂いが漂う。豆腐屋のバンが路地を曲がって音が近づいてくる。
路上でサッカーをしていた小学生たちも帰路に着き始めている。買い物帰りの主婦が自転車のベルを鳴らして走り去る。
俺は産業道路の高架の下。いくつものスプレーによる落書きと同化して存在。かすかに聞こえる自動車の走行音。
何も、ない。いつからなのだろう。もう思い出すことも出来ない。行く場所もない。
たまに風が吹いて小さな草が揺れる。草についた露が冷たい。だがこの街の住人の方がさらに冷たい。まさに冷凍都市。
この街は嘘だらけ。真実は誰も知らない。誰も教えてはくれない。答えを求めてはいけないのだ。
たまに遠い遠い記憶が懐かしくなる。しかし、それを追い求めるとただの妄想へ変化してしまう。
新宿のビルには幽霊がいるような気がする。それはまるで現代の天狗だ。
今、俺の目の前のフェンスの向こうで放課後の少年少女がひっついている。それがTOKYO。 つづく
49 :
名無しさん?:2005/03/23(水) 07:42:26 ID:???
読もうかなー どうしようかなー
50 :
名無しさん?:2005/03/23(水) 19:01:32 ID:???
そう、それはいつもとかわらない朝のはずだった
51 :
名無しさん?:2005/03/27(日) 00:29:37 ID:hJhTzmjk
テス
52 :
名無しさん?:
一週間に1,2回程度の頻度で、寝ているときに中途半端に意識だけが起きてしまう事があるのだが、
その後突如として別の勢力的な意識が出しゃばって来る。
特に夢の中のコイツは随意に制御できないからタチが悪い。
コイツが現れた瞬間に今まで見ていた夢は払いのけられ、恐怖か欲情かの究極的に極端な二択を迫られる。
現実を引き戻そうと電気スタンドに手を伸ばしても、コンセントが抜けていたり、或いは伸ばした手があさっての方向に
向いていたりと、それを数回リピートしても頑固として夢に縛りつけ直される。どちらかを選択しない限りコイツは消えてくれない。
欲情コースを選択できれば、それこそ本当に天国だ。なまじ意識は起きている訳だから、肉感も感じるし女の顔も鮮明に見える。
普通の色夢で見るエロさより、数倍リアリティーを感じさせてくれるんだから。
だが怖いのは恐怖コースを選択した時だ。これは制限時間内に欲情コースを選択できないと、自動的にこちらにされてしまうのだが、その
内容たるや半端ではない。延々と恐怖映像をフルスクリーンで見せられた挙句、最終的に幽霊に殺されそうになる。
どの映像で殺しに来るかは分からない。多分俺が一番怖いと思った映像でワザワザ襲わせているんだろう。本当にタチが悪い。
覚えている限りでは、肩幅程しかない狭く薄暗い(下の方は微かに明かりがある)木作りの階段で、上の段の方から
ゆっくりと幽霊が降りてくる。最初は暗くて見えないが、俺の立っている段の6段上辺りに来ると、鼻と口と輪郭は斜め45度を向いているのに
目だけは正面に付いてる、パースが狂いまくった幽霊さんのお顔が見えてくる。
顔を合わせた瞬間、恐怖と同時に殺気が沸々とこみ上げて来て、あとはコイツとの一騎打ち。退くか、立ちとどまるか。
俺だって死にたくない。死にたくないから必死に戦う。段々とアップになってくる顔を肝を潰して見据えながら、いつもなんとかやり過ごす。
無事勝利すると、安堵感とともに現実という戦利品を手にする。そんな具合にコイツと遭遇したときは 欲情させてくれるか、怖い思いをさせられて起こされるのかのどちらかなのだが、
昨日のコイツは今までと明らかに違っていた・・・
つづく