1 :
名無しさん?:
以前書いたポニーレッドの大冒険に今から加筆を加えて
完全版にしたいと思います
〜前書き〜
ちょっと昔、少し不思議なアドベンチャー、ポニーレッドの大冒険というお話がありました
しかし、それは途中で未完成のままこの世を去ることになってしまいました
これでは続きを楽しみの皆さんがお困りだと思い、作者である私が、今回
今から加筆を加え、序章、2章、最終章を書き綴りたいと思います
*注*
今日ですべて完結するかどうかはお約束できません
序章は今日中には終わると思います
それでは皆さん、私と一緒にポニーレッドの世界へと旅立ちましょう
2 :
マリオ原:04/02/07 00:40 ID:Skf/OglF
断りながら2げっと
3 :
まさたか:04/02/07 00:40 ID:???
トミーとマツ。7くらい。
ハニーポットかとおもた
5 :
ミー( 「´Θ`)「hogetahogeo@hotmail.com:04/02/07 00:41 ID:0Tr6vTrL
貴様は中国武術を嘗めた
6 :
名無しさん?:04/02/07 00:44 ID:3UvjPFkt
舞台は11800年代後半・・・
この土地には悪がはびこる。
悪者が幅をきかせ、 町を守るべき保安官もまったく機能していなかった・・。
しかし、そんな世の中にある一人の男が救世主として現れた
その名も
ポニーレッド!!
赤いポニーまたがり、さっそうと市場を駆け抜ける。
腰には拳銃を携え、サングラスの奥の瞳はギラリ。
そう、彼こそがこの舞台の主人公なのだっ
7 :
1:04/02/07 00:45 ID:3UvjPFkt
>>6は無視して下さい!!!!
年代を間違えてしまいました
改めて書き直しますので
8 :
名無しさん?:04/02/07 00:46 ID:2wTYE6Fb
こいつ、もしやカノ有名な・・・
9 :
1:04/02/07 00:46 ID:3UvjPFkt
舞台は1800年代後半・・・
この土地には悪がはびこる。
悪者が幅をきかせ、 町を守るべき保安官もまったく機能していなかった・・。
しかし、そんな世の中にある一人の男が救世主として現れた
その名も
ポニーレッド!!
赤いポニーまたがり、さっそうと市場を駆け抜ける。
腰には拳銃を携え、サングラスの奥の瞳はギラリ。
そう、彼こそがこの舞台の主人公なのだっ
赤いポニーまたがり
11 :
1:04/02/07 00:49 ID:3UvjPFkt
今日も市場では悪人たちが村人相手に強奪を行っていた。
「この村は今から俺たちギャリクソン団がのっとった!
命が惜しけば食料をかたっぱしから集めろ!!」
その台詞が終わるや否や一発の銃声が、けたたましい音を立てる
そう、ポニーレッドの拳銃が火を吹いたのだ。
「ありがとう!ポニーレッド。
これ少ないけど・・」
村人の差し出す食料を無言で受け取らず、無言でポニーレッドは次の町へと
愛するポニーと共に駆けていくのであった。
しかし、その口元は確かにわずかばかり緩んでいた。
村人たちはそのポニーレッドの雄姿を見て、「まだまだこの世の中捨てたもんじゃない!」
そう思うのであった
12 :
ミー( 「´Θ`)「hogetahogeo@hotmail.com:04/02/07 00:50 ID:0Tr6vTrL
じゃあ僕はポニーホゲオ
つまりワイルド吉田さんが世界を救うんだろ?
14 :
1:04/02/07 00:51 ID:3UvjPFkt
>>1に訂正
正しくは 序章−第1章−第2章−最終章 でした
そして序章終わり。
これより本編に入ります
クレッシェンドによろしこ
ははははやっ
17 :
1:04/02/07 00:55 ID:3UvjPFkt
第1章 「捨てられた三つ子」
ポニーレッドのことを少しばかり紹介しよう。
本名は不明。自らをポニーレッドと名乗っている。愛馬の名はレッド。
2人で「ポニーレッド」なのだ。
彼は5歳まで父親に育てられていた。しかし、その父親とは
母親の再婚相手であり、ポニーレッドにとっては最悪な男であった。
母親はポニーレッドを生んでからまもなく死去し、父親が彼を
男手ひとつで育てたのだ。といっても、それは5歳までの話。
ポニーレッドは父親から朝から晩まで父親の暴力にあっていた。
食べるものといえば、父親の食べ残しや、近所のおばさんがたまに
分け与えてくれるものだけ。彼は幼いころの記憶を消去したかったが、
ついにこの歳まで忘れ去ることはできなかった。
彼の運命を大きく変えたのは5歳の誕生日。
彼はその日初めて人を殺した
18 :
1:04/02/07 00:55 ID:3UvjPFkt
それは近所のおばさんだった。
誕生日を父親が祝ってくれるわけもなく、ポニーレッドは一人
寂しく村をさまよっていた。
すると、隣のおばさんから夕食のおよばれがあったのだ。
いつも残り飯ばかりのポニーレッドにしたらまともな食事ができる
だけでも相当な幸せであった。
そして、その夜、ポニーレッドはおばさんに犯された。
手足を縛られ、口にはさるぐつわをかませられ、抵抗もできないまま
勃起したペニスはおばさんの膣口へと挿入されていった。
おばさん相手では若いポニーレッドが勃起などするはずもなかったのだが、
あまりのテクニックにポニーレッドはメロメロにされていた。
そして初体験終了後、おばさんはポニーレッドに向かってこう言い放った。
「あんたの親父のペニスより気に入ったよ。
これから毎晩相手してもらうからね。あー楽しみだわさ」
気づいたときにはポニーレッドは真っ赤に染まった銃を手にしていた。
そしておばさんの家の子馬を盗んで旅に出たのであった
19 :
名無しさん?:04/02/07 00:59 ID:2wTYE6Fb
だんだんいい感じになってきた
なんか、ピカソが作文かいてるみたいな
そうでもないよ
21 :
1:04/02/07 01:01 ID:3UvjPFkt
あれから何年経ったのだろうか・・・
過去は捨てた男、ポニーレッドとして生きていくはずだったのに、
彼はやはりまだ「過去」にこだわっていた。
しかし、あの家を出た5歳の時点から、
彼は自らポニーレッドを名乗り、愛馬レッドと共に旅を続けていた
そして肉体的にも精神的にも成長した。
更にこの国の誰よりも強じんな精神力を手にしていた。
旅を続けるに当たって彼は考えていた。
自分に何ができるのか・・・
その答えを彼はやっと見つけたのだった。
この世の悪党をすべて排除し、住みやすい土地を取りもどす!
彼の人生はまさにそのためにあるようなものだった。
22 :
1:04/02/07 01:03 ID:3UvjPFkt
今日もポニーレッド&レッドは旅を続けていた。
しかし、どうもレッドの調子がおかしいようだ・・
「ん?どうしたんだい、レッド?ずいぶん調子が悪そうじゃないか。
ちょっくら休憩していくか」
ポニーレッドは愛馬レッドを休ませるべく、近くの町へと立ち寄ることを決めた。
無理もない、ここ2晩走りっぱなしであったのだから。
いくら困っている人たちが自分のことを必要としているからといって、
少し無茶をしすぎたようだ。それに正直なところ、ポニーレッドも腹をすかせていた。
しかも弾丸もあと10発ほどしか残っていない。
弾丸の補給も兼ね、ポニーレッド&レッドはそこから2キロほどの町
「アントイ」に立ち寄ることにした
23 :
1:04/02/07 01:05 ID:3UvjPFkt
アントイの町は殺伐としていた。
まるで死人の住むような町・・
出会う村人たちはまるで何者かに取り付かれたような悲壮な表情を
浮かべている。しかし、そんなことはおかまいなしにポニーレッドは
武器屋へとまず足を運んだ。
「親父、この銃の玉をくれ。」
「へい、旦那・・。それがですね、あいにくその銃の玉はあいにく切らしてるんでぇ」
しかし、ポニーレッドは銃の達人である。そして優れた観察眼を持っているのだ。
「あの後ろの弾薬、あれはそうじゃないのかい・・?」
「いや、あれは・・そのう・・・」
その瞬間、「ドォーーン」という銃声が店中に響いた。
24 :
1:04/02/07 01:08 ID:3UvjPFkt
「やっぱりな。俺も有名になったものだ・・」
ポニーレッドは煙がまだ冷めやらぬ銃をホルダーにしまった。
武器屋の親父はライフルを手にしていたのであった。
そして店の壁には懸賞金の張り紙が・・。
「懸賞金10万ドル・・か。ちっ、ついてねぇぜ」
ポニーレッドはありったけの弾薬を店から持ち出すと、武器屋に火を放った。
武器屋はみるみるうちに燃えていき、数分後には大爆発が起こった。
どうやらまだ火薬類は残っていたらしい・・。
「ちくしょう、もったいねぇ!もっと探せばよかったよ」
ポニーレッドはちょっと悔しがった
25 :
マリオ原:04/02/07 01:09 ID:Skf/OglF
荒木っぽいな
26 :
1:04/02/07 01:10 ID:3UvjPFkt
「行くぞレッド。次はお前さんの食料だ。待たせちまったな」
ポニーレッドはレッドに話し掛けた。しかし、レッドはポニーレッドの
目を見ていない。
「どうしたんだい?レッド。お前さん何を見ているんだ??」
レッドの目の先・・。町角のアスファルトの上に毛布にくるまった赤子が捨てられていた。
「おっと、こいつは見ちゃいけないもんを見ちまったぜ・・。
かといって、見殺しにはできねーし。まあ、しょうがねぇ
拾ってこの町の保安官にでも届けてやるかな。」
そこでポニーレッドは赤子に近づいた。ポニーレッドが赤子を抱きかかえて
やろうと、手を伸ばした瞬間、気づいた。
なんと赤子は3人いたのだった。
「なんてこった、捨て子3兄弟ってやつか。
まあ早いとこ保安官に届けるしかねぇか」
27 :
1:04/02/07 01:12 ID:3UvjPFkt
ポニーレッドは捨てられた三つ子を見ながら、昔を思い出していた。
自分の赤子時代の時、ポニーレッドは幸せだったのだろうか?
そんなことばかりが頭に浮かぶ。
そしてレッドに涙を流していたところを見られないように、そっぽを
向いて涙を拭った。
「とりあえず保安官のところに向かうぞ。
食料はもう少し待ってくれ」
そして4人と1匹は警察署へと向かった。
そして署に入るなり、ポニーレッドは保安官に向かって言った。
「おい、てめえらの町で赤子が捨てられてたぞ。
早く母親を探してやりな。」
ポニーレッドがそう言い放ち出て行こうとすると、署の奥から
「待て!!」という声がした。ピタリと足を止める。振り返ると初老の
男がポニーレッドを見つめていた。
28 :
1:04/02/07 01:14 ID:3UvjPFkt
「お前が悪名たかきポニーレッドか。
赤いポニーにまたがり、村人を恐怖に陥れては立ち去るという。
早くこの町から立ち去りやがれっ!」
保安官、いや町中の人がそういう風にポニーレッドを見ていたのだろうか、
ポニーレッドは何もいえなかった。まったく噂とは恐ろしいものだ。
しかし、彼はそんな噂に屈するような男ではなかった。
「話はそれだけかい?署長さん。俺はもう行くぜ
相棒が外で腹をすかしてるんでな」
「待てっ!私の話はまだ終わっちゃっ、グフッ・・」
署長は血を吐いて床に倒れこんだ。
29 :
1:04/02/07 01:16 ID:3UvjPFkt
「一体どうした!?おいっ!」
署長は自らの血で床に書き残した。
「3つ 子 を 守 れ」
「やれやれ、仕事が増えちまったじゃねーか、署長さん・・」
彼の熱い魂を誰が止めることができたであろうか。
そして彼を狙う刺客がこの村へと集結していることをレッドの勘が教えてくれた
レッドが鼻をぶるるとこすったのが刺客が迫っているという合図だ。
「さあ、一歩外へ出たら戦場だな。行くぜっ!」
彼は自分の命+3つ子の命を守らねばならなくなった。
ポニーレッドは三つ子を背負い警察署を出た。
彼を待っていた刺客。それは・・・
三つ網の美少女であった!
30 :
1:04/02/07 01:18 ID:3UvjPFkt
「’三つ子’に’三つ網’・・か。
今日はどうも’3’に縁があるのかもな・・」
そんなことをぶつぶつ一人でつぶやきながら笑っていると、三つ網の少女が語りだした。
「ポニーレッド、もといあたしのお父さんを殺した憎っくき敵。
あたしがお前を殺す!!」
少女の目は復讐に滾っていた。そしてその瞳には見覚えがある。
「お前は・・・」
「そう。あんたが殺した武器屋の娘よ」
31 :
1:04/02/07 01:23 ID:3UvjPFkt
【バァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーン】
「武器屋の娘よ」 の 「よ」 を言い終わると同時にポニーレッドの銃は煙をあげた。
少女の亡骸はほほえんでいた。
立派に戦った少女の躯の片付けは近くにいた青年に頼んだ。
「さあ、レッド。刺客がこの村に迫っている。
はやくこの町を抜け出そう」
そしてポニーレッドとレッドはあっけにとられた村人たちをおいて
次の舞台へと駆け出していった。 三つ子の世話も青年に頼んだ。
青年は快く引き受けたが、ポニーレッドは隙を見て青年から財布を盗んだ。
ポニーレッドはこれでいいと思ったし、レッドもそう思ってくれているはずだ。
少女の涙を胸にしまい、ポニーレッドとレッドは止まらない
第1部 終わり
32 :
1:04/02/07 01:25 ID:3UvjPFkt
これで第1部は終わりです
果たして第2部は一体どういう展開になるのでしょうか。
大きな声ではいえませんが、実は第2部の途中で作者(私)は
執筆を断念してしまったのです。
なので、明日からは途中まで読んだことがある人もいるでしょうが、
その後からはまったく展開が分からないということになるのです。
さあ、次回(明日の夜)をお楽しみに!!!!
とりあえずsageろ。話はそれからだ
34 :
1:04/02/07 01:30 ID:???
>>33 すんません・・・
これからはsageますので
35 :
名無しさん?:04/02/07 01:39 ID:2wTYE6Fb
少女殺したワロタ
36 :
智:04/02/08 02:42 ID:Eb+7m+Gh
age
そういえばなんかまえラウンジで書いた小説出版してたりしてなかったっけ?
名前も忘れられてしまってかわいそう
38 :
1:04/02/09 00:33 ID:n28pC7Oa
昨日は作者取材のため続きをかけなかったことをお詫びします
ということで
第2章 「仕掛けられたゲーム」に続きます
39 :
1:04/02/09 00:34 ID:n28pC7Oa
40 :
1:04/02/09 00:35 ID:n28pC7Oa
第2章 「仕掛けられたゲーム」
ポニーレッドとレッドは走り続けた。
次の村まであとどのくらいであろうか・・・
いつも考えなしに走り続けるポニーレッドとレッド。
ポニーレッドはまだいい。ずっとレッドにまたがっていればいいのだから。
しかし、問題はレッドだ。
たいした休みも食料もなく、しかもポニーのレッドにこの過酷な旅は
あまりにも不向きであった。しかし、レッドはポニーレッドのことが
大好きだ。そしてそれは十分ポニーレッドも承知していた。
2人の間には何者も壊すことのできない大きな絆があるのだ。
ポニーレッドの目的のためにも自分の力が役立つことはレッドにとっても
うれしいことだ。だからこそ疲れていても、
おなかがすいても走り続けられるのも知れない。
41 :
1:04/02/09 00:36 ID:???
「ダメだ!全然村が見当たらない!!
このままじゃ2人とも飢え死にだよ」
ポニーレッドはレッドに向かって言った。
もちろん両者の間に言葉は通じないのだが、なんとなくお互いは
お互いの言いたいことが理解できるようにはなっていた。
レッドはポニーレッドの目を見てはいなかった。
岩場の影に何か動くものを見つけたのだ。
その動くものが影に隠れた!
レッドは何も考えず走り出した。
「あっ、おいっ、レッド、何処に行く!!」
だかがポニーレッドの叫び声なんて聞こえないよ、というくらいに
レッドは岩場の方へ駆けていった。
「ちっ、どうなってんだ。しかしレッドのことだ。
何か気になることがあったんだろう・・」
42 :
1:04/02/09 00:38 ID:???
レッドは岩場の影を調べた。しかしそこには何もいない。
が、穴が続いている。奥は見えない。暗く、何の音も聞こえてこない。
しかし、何かがいることだけは感覚で分かる。
もしかしたら食料にありつけるかもしれない。
穴の大きさはポニーならばなんとか進めるであろうが、ポニーレッドは
とてもじゃないが入れるほどではない。
レッドはポニーレッドの方へ一旦戻り、穴のところまでつれてきた。
「で、レッド。この穴が一体何だって・・あっ、おい!」
レッドは穴の中にすぐさま入り込んだ。
この穴の中には何かがいる。そしてそれは生きているのだからきっと
食料のひとつやふたつあるはず!そう確信しての行動だ。
レッドにとって、これはこの場を切り抜ける一つの 「賭け」 であった
43 :
1:04/02/09 00:39 ID:???
わずかな不安がレッドを襲う。
穴の中は薄暗い。そして奥へ奥へと向かえばそれだけ暗くなり、
レッドの視界は闇へとさえぎられた。
何か野獣が住んでいるのではないか?来た道が不慮の事故で
閉ざされてしまうのではないか?しかし、この状況を乗り切るためにも
ぶつかりながら進むしかない。あと戻りはできないのだ。
3分ほど進んだくらいだろうか。
前方に光が見えた。レッドは光に誘われるままに進んだ。
そしてとうとう狭い通路を抜け、光を浴びた。
そこには村が存在していた。
しかし、見たこともないような連中ばかり。人間もいるし、動物もいる。
だが、何かが変なのだ。とりあえず食料を調達しにレッドは探索を
開始することにした
44 :
1:04/02/09 00:43 ID:???
そのころポニーレッドは一人でぽつんと体育座りをしていた。
そして、レッドの心配をしていた。
「あー、あいつもう10時間もたつのに全然帰ってこないよ・・
俺捨てられちゃったのかなあ。早く戻ってきてくれよ」
ポニーレッドは目を腫らしながら、両手の人差し指をひっつけたり
離したりしながら遊ぶことにした。
遊び始めて4秒後、泥だらけになったレッドが戻ってきた。
「おい!どうしたんだ?一体何があったんだ!?」
しかし、レッドの言葉は分からない。何だかおびえているような表情・・・
とりあえずポニーレッドはレッドを近くの村へと連れて行くために
レッドに乗り込んだ
45 :
1:04/02/09 00:47 ID:???
「うーん、こりゃ大変だわさ」
村医者はレッドの様子を見てこうつぶやいた。
「一体俺の相棒に何が??」
「このポニーは腹をすかせている。
とりあえず今は安静にして餌をたくさんあげて休ませることだね」
医者の家を出てポニーレッドは医者から言われたようにレッドに餌をあげて
十分に休ませた。 餌はその辺の草を引っこ抜いて与えた。
一応、泥は払い清潔にしておいた。余計な雑菌がレッドを苦しめないように。
おなかいっぱいになったからか、レッドはいつの間にか眠ってしまった。
レッドの寝顔を眺めながらポニーレッドはささやいた。
「すまんな、レッド。俺がふがいないばかりにお前につらい思いをさせちまって・・」
46 :
1:04/02/09 00:50 ID:???
数時間後、いつの間にかポニーレッドも眠りについた。
そして、さらに数時間後・・。
ポニーレッドはレッドの泣き声で目を覚ました。
「どうした?レッド。お前さんはもう大丈夫なのかい?」
そこへ一人の青年が現れた。
「もう大丈夫です。久々においしいものを食べたら元気が出てきました。
ありがとうポニーレッドさん。 とその馬は言っています」
勝手にレッドの言葉を訳しはじめたその青年に向かってポニーレッドは
銃を身構えた
「おい、てめえは一体何者だ!?」
「そんなに怖い顔をしないで下さい。私はただそのポニー・・、
いや、レッドくんの言葉を訳してさしあげているだけでございます」
紳士ぶった態度がポニーレッドの勘にさわり、青年はすぐさま銃弾を浴びた。
47 :
1:04/02/09 00:56 ID:???
しかし急所ははずれたようだ。なおも青年は話をやめない。
レッドがまた鳴き声をあげる。するとすぐさま青年が喋りだした。
「やめてください、ポニーレッドさん。私の今日の出来事をその青年に訳して
もらってください。と言っています」
確かにレッドはこちらを向いて、青年の前に立ちはだかっている。
まるでレッドが青年をかばっているかのように見えたのだ。
ポニーレッドに緊張の汗が走る。
「て、てめぇ、もしかして本当に・・・」
「どうやらレッドくんは私を必要としているようですよ。
さあ、レッドくんの話を聞いてみましょう!」
少しばかり考えて、ポニーレッドはこの青年の話を聞いてみることにした。
いや、レッドの話か・・。それにわずかばかりの興味もあった。
彼が一体何者なのかを見極めることも合わせて・・。
「分かったよ。さあ、レッド、お前に一体何があったというんだ」
レッドは喉を鳴らし、鼻を揺らしながら青年に語りかけた
48 :
1:04/02/09 01:04 ID:???
青年はレッドの話にじっと耳を傾けている。
その青年の表情が、ポニーレッドをいらつかせた。
顔をゆがめたり、にやにやと笑ったり、思わず吹き出しそうになってこらえたり・・。
さらに、たまに青年が発する「OH MY GOD」 や 「SHIT」、「FACK」
などの単語がさらにポニーレッドの怒りをじわじわと頂点へと導く。
そしてレッドの話がすべて終わると青年は
「DON’T MIND」
とレッドに向けて親指を立てた。青年の考えうるであろう最高の笑顔で・・。
その時点でポニーレッドの怒りは頂点に達しようとしていた。
「で、レッドは一体なんていってたんだ???」
ポニーレッドはひきつりながらも、なんとか怒りを抑えて青年に言った
49 :
1:04/02/09 01:05 ID:???
「OH!そういえばまだゲームの内容をすべて話してはいませんでしたね。
それでは今から説明していきましょう」
一瞬ポニーレッドの表情は固まった。
「なんだ、ゲームとは?まったく聞いていないぞ」
「ダカラデスネー、今カラアナタガゲームデ勝ッタラ、コノレッドクンノ
言ッテタコトヲ私が教エルッテゲームデスヨォ〜」
「で、俺が勝ったら教えてもらえる。お前が勝ったらどうなるんだ?」
青年はニヤリと薄笑いを浮かべながら言い放った
「私ガ勝ッタラ、コノレッド君ハ私ノモノデーーース。HAHAHA」
ポニーレッドの銃が火を吹いた
50 :
1:04/02/09 01:06 ID:???
「じゃあ俺もゲームをさせてもらおう。
あと何発でお前の命が消えるかのゲームだ。
俺は優しいからな。あと20発くらいで死なせてやるよ!
わざと急所ははずすから、死ぬ限界まで痛みを感じて死になっ!!」
青年はさっき撃たれた傷跡とちょうど同じところに弾丸を浴びたので
もだえ苦しんでいた。苦痛に満ちた青年にさらにポニーレッドの
ゲームは続く。
「このゲームを終了させる方法がひとつだけある。
お前がさっき聞いたレッドの話を一字一句残らず話しやがれ」
青年は苦しみながらうなずいた。
「分かりました・・。すべてお話しましょう・・・痛たたたた」
51 :
1:04/02/09 01:08 ID:???
レッドの話はこうだった。
何かが岩場の影に隠れたのが見えたので、追いかけてみると
穴があいていた。そこへレッドは入っていった。
穴は細くレッドがギリギリ通れるくらいだったが、やがて出口が
見えた。そこは今まで見たこともないような村が存在していた。
レッドは食料を探しに行った。しかし、その村はレッドたちの想像を
越えた世界への入り口であったというのだ。
それもそのはず、その村は現実には存在していないのだから・・・。
それは疲労と空腹で見たレッドのユメの世界だったのだ。
ユメの世界でレッドは怪物に会った。
そして怪物に困っている村人たちの願いを聞いてレッドが退治しにいき
見事成功して村の英雄ポニーとして祭られるというところまで話が
進んでいた。そして最後には川でおぼれて死んでしまうという話であった。
じっと話に耳を傾けていたポニーレッドは銃口を向け、青年に尋ねた
「死ぬ10秒前って、人は一体何を考えているのか手短に教えてくれ」
第2部 終わり
52 :
1:04/02/09 01:11 ID:n28pC7Oa
これで第2部は終わりです。
次回、シリーズ最大規模の冒険がポニーレッド&レッドを襲う!
張り巡らされた伏線の数々、誰も見たことがないような展開が
あなたを待っています!!
最終章をお楽しみに!!
このスレタイ見た人の中に
サンドラの大冒険を思い浮かべた人が絶対居るはず
手をあげろノ
54 :
1:04/02/10 01:37 ID:zz0Q0cbM
>>53 サンドラの大冒険ってなに?
知らないっす
続きは明日書きます
何も構想はないけどね
55 :
1:04/02/10 23:06 ID:WLINC3io
続きですが、タイトルだけが決まったので続きはまた次回
ということにさせてください。一応ageです
56 :
智:04/02/12 05:01 ID:WbV/mzDE
age
次回っていうのは次スレのことか?
age
59 :
1:04/02/13 01:56 ID:???
明日続きを書きましょう
今日はもう遅いので・・・
多分終わりまではかけませんがね
60 :
【マリオ原】:04/02/13 22:43 ID:cikwMmo1
あげるよ
61 :
1:04/02/14 01:04 ID:NllAeZ8s
最終章 「傍観者は皆殺し」
「なぁ、ところで今日は何の日だったか覚えてるかい?
レッドはぶるぶると鼻を鳴らす。まるで「知らないよ」と首を振っているかのようだった。
しかしポニーレッドは
「やっぱり!お前なら分かってると思ってたよ。そう、今日は俺とお前が初めて出会ったあの日なんだよ。
さすがレッド!俺の愛馬だ。よしよしよし」
62 :
1:04/02/14 01:04 ID:NllAeZ8s
そう言ってポニーレッドはレッドの顔をなめまわした。
嫌がるレッド。だがポニーレッドはヨダレをたらしながら、なおもなめまわす。
やがて暴れ出すレッド。とうとう怒りのピークがやってきたのか、一瞬動きが止まった。
かと思いきや、後ろ足で思いっきりポニーレッドの顔面を蹴り飛ばした。
「いてててて、なんだいレッド。
冗談だよ、じょーーだん。そんなに怒ることないだろ。
俺とお前は親友じゃないか。ほれ、お前の好きなニンジンビスケットだ」
63 :
1:04/02/14 01:05 ID:NllAeZ8s
ポニーレッドはレッドが怒り出すといつもレッドの大好物の
ニンジンビスケットをあげるのが恒例だ。
それで簡単に許してもらえると思っているのだ。
ポニーレッドもポニーレッドだが、夢中でビスケットをほおばるレッドはさらに単純なのかもしれない。
ニンジンビスケットを食べている時のレッドの眼光は鋭すぎる。
以前、村人がレッドがニンジンビスケットを食べているところを間近で見て、恐怖のあまり
心臓が口から飛び出たことがあった。また別の村人は尻尾が生えてきたという噂もある
そんなエピソードも交えつつ、2人はいつも笑いあい、時にはけんかしながら旅を続けているのだ。
64 :
1:04/02/14 01:05 ID:???
ポニーレッドとレッド、この2人が出会って、何年経ったのだろうか?
それは2人とも、もはや正確な年数は覚えていなかった。
しかし、年に一度だけこの地方では夕焼けが血のように真っ赤に染まる日がある。
まさにその次の日がポニーレッドとレッドの出会いの日でもあったのだ。
ちなみに昨日の夕焼けは血のように真っ赤であった。
その夕焼けを元に、2人の名前は付けられていたのだった。
今やこの2人はこの国の有名人だ。
真紅のいポニー「レッド」。そしてそのポニーを駆る謎の男「ポニーレッド」
65 :
1:04/02/14 01:06 ID:???
彼らの仕事は主に「食う」「寝る」「走る」だ。
食事を取り、睡眠を取り、次の町に向かうためにひたすら走る。
この時代、村と村はかなりの距離を走らなければならなかった。
しかも悪者はどこにでもはばかっている。
たとえどんなに遠くても、彼らは悪を倒すために走り続けるのだ。
そんな彼らに憧れる少年は多く、また一方では無差別殺人犯として指名手配もされている身だ。
だからこそ彼らは走り続ける!!
今や賭けられた懸賞金の額は、一般サラリーマンの年収の2倍ほどだ。
その額が彼らの人気を示していることは言うまでもないだろう。
66 :
1:04/02/14 01:06 ID:???
続きはまた次回!
67 :
1:04/02/14 03:28 ID:kOA83l9j
--------お詫び--------
「ポニーレッドの大冒険 」完全版をお楽しみにしている
ガラパゴス諸島に住む貴重な動物類+日本落とし穴協会の皆様+アスパラガス+2ch住人にお知らせです。
次回からタイトルを
「テリー鬼頭の大冒険」ズボンのチャックで金玉を挟めてしまった愛と青春の三面記事版@パンタ(ex頭脳警察)mix
をお送りします。
お楽しみに!!
68 :
1:04/02/14 03:32 ID:NllAeZ8s
>>67 彼は偽者ですので、お間違いのないよう・・
次回はさらに物語の核心を掘り下げていきます
69 :
1:04/02/14 23:23 ID:NllAeZ8s
続きは明日
一応完結させる勢いで書くつもりです
続きが気になっている方、今日書けなくてごめんなさい
続きがきになってない人は?
71 :
【マリオ原】:04/02/16 00:58 ID:b4u4JPll
気にナル
72 :
1:04/02/16 03:32 ID:v+Gi6m24
続き
そんなポニーレッドに恋をした少女がいた。
少女の名は「ブルーベリ子」。ブルーベリーが大好きな17歳だ。
子どもとも大人ともつかぬ、その顔立ちはかなりの美貌であった。
17歳ながら、その艶やかさは村でも大評判であり、彼女に惚れている若者も少なくない。
ちなみにブルーベリ子という名前はあだ名であり、本名ではない。
補足説明として、ベリーとは「食用の小果実」という意味を含んでおり、
つまりブルーベリーは「青い食用の実」ということになる。
4、5月頃、馬酔木(あせび)に似た白い花が咲き、「実」は夏以降、青紫色に熟す。
主にジャムやゼリーお菓子の材料などに使われる。
目にいい成分「アントシアニン」が含まれている(目の疲れに良い)
また芳香があり、味は甘酸っぱいです。
秋の紅葉も美しいですよ
73 :
1:04/02/16 03:36 ID:v+Gi6m24
しかしブルーベリ子には欠点というか、ちょっとややこしいところがあった。
ベリ子は思い込みと行動力がはげしすぎるのだ。2ヶ月前、ポニーレッドがこの村を訪れた。
この村は「ケイ・マックス」という組織に占領されており、村人は彼らの奴隷状態であった。
助けに来た保安官も全員殺される始末。
もはや地獄と化したこの村は、荒れに荒れまくっていた。
いや、この村でなくその被害はこの国全体を襲っていたのだ。
村人たちは恐怖で、安心した生活など送れるものではなかった。
74 :
1:04/02/16 03:37 ID:???
この「ケイ・マックス」は、ちょうど5年前くらいから現れた。
最初は10人ほどのならず者達が徒党を組んだのが始まりであるが、
今や会員800人を越える大集団となっている。
その主な活動は、殺人・強盗・放火・麻薬販売・キャッチセールス・勧誘・コーヒーの製造・販売などである。
従わないときは拳銃の暴力行使。まさに、恐れる無法地帯なのだ。
彼らの仲間になっている保安官・政治家も少数ながら存在しており
行く行くはこの国を牛耳るという目的があるようだった。
75 :
1:04/02/16 03:39 ID:???
ポニーレッドはこの組織と長年に渡り対立してきた。
彼の行く先々で悪さを働いている者の比率を見てみると
この組織の息がかかった者が約7割、その他が4割ほどである。
まさにこの組織こそ、この国の「癌」なのだ。
組織もポニーレッドに邪魔をされてばかりいるので、
とうとう懸賞金までかけ彼を始末することにしたようだ。
こうしてポニーレッドとは無関係なこの国の金の亡者たちは、
年中無休でポニーレッドを狙っている。
76 :
1:04/02/16 03:44 ID:???
ブルーベリ子もまた、組織に虐げられていた村人の一人だったわけだが、
突然現れた赤いポニーの男に村は救われた。
彼は悪者を一人残らず倒すと、名前も告げずに次の村へと旅立っていった。
少女の父親が言っていた言葉、
「あれがこの国のヒーロー、ポニーレッドって奴か。あいついい奴じゃん」
父親のこの一言で、少女の恋心はそのボルテージを上げた。
「ポニーレッドさん・・・。あの姿を見たときから彼のことしか考えられない!」
少女にとって、ポニーレッドは初恋であった。
私の心も身体も救ってくれるのはあの人しかいない!
少女の思い込みは、日が経つにつれさらに加速していった。
77 :
1:04/02/16 03:48 ID:???
彼女はこの2ヶ月間、必死でバイトをした。皿洗いや家政婦のバイト、
時には畑仕事までしてなんとか旅に出る資金を作った。
そしてとうとう一頭の青い馬を買うことができた。
彼女はその馬に、「ブルースウイルス」と名前をつけた。
馬は伝染病に冒されており、不健康そうな青い毛並みがなんとも痛々しい。
なんとか走ることができるくらいの老馬だが、夜になると毎日震えだし、奇声を発する。
その鳴き声は、どこか哀しげで、多感な者なら涙を流してしまうに違いない。
少女は一度も涙を流したことはないが、心の涙は溢れっぱなしだ。
なんとかこの馬の伝染病を治そうと、少女は毎日薬を与えた。
そして、2日目にして病気を克服した青い馬の毛並みは普通に茶色になった。
しかし、いまさら名前を変えるのも面倒なので、そのまま
「ブルースウイルス」という名前でいくことが自分会議で決定した。
78 :
1:04/02/16 03:48 ID:???
とりあえずここまで。
続きはまた後で書きます。一旦休憩に入ります
79 :
1:04/02/17 00:16 ID:r/sHAviB
続きは明日以降です
昨日はいきなり寝てしまったので
age
81 :
【マリオ原】:04/02/17 22:10 ID:qD9c2Vev
あげとくか
うーん
83 :
1:04/02/19 00:03 ID:UrDyVkQw
ブルースウイルスの病気が治った次の日の夜、
ブルーベリ子は父親に内緒で旅に出た。
たった一度だけしか会った事の無いポニーレッドを探す旅だ。
彼女の恋はもはや止まる術を知らない。
彼女は手綱を握って、
「ハイヨー、ブルースウイルス!」
と掛け声を上げた。ブルースの調子はすこぶる良い。
今までに乗ったどの馬よりも、ブルースは早く、滑らかで神秘的な
動作だった。多少馬を知るものなら誰しも完璧と言うしかないだろう。
少女と一対となったかのようなこの一体感にベリ子自身驚きを隠せない。
「これなら、ポニーレッドさんのいる所まですぐに追いつけそうね。
行くわよっ!!ブルースウイルス!!!」
「ヒィィィィィlヒヒィィィィィン」
ブルースウイルスの哀しいブルースが村中を響かせた
84 :
1:04/02/19 00:06 ID:???
ブルーベリ子が旅に出た夜、ポニーレッドは今夜も野宿をしていた。
彼には帰る家はない。ましてや家族もポニー1匹だ。
たまに寂しく思う時もあるが、彼には自分の宿命がある。
組織を追い、賞金稼ぎに追われる毎日。
退屈はしないが、この先になにがあるのか?
自分の理想はあるのか・・。そんなことを強く思う日がたまにある。
今夜はたまたまそんな気分になり、ちょっと哀しくなった。
自分は一体誰なのか?
本当はこんな大それたことはできないんじゃないのか、そんな事を考える。
やがて気分はますます鬱になる。
こんな時、彼は組織についてのデータをまとめてもらった手帳を見る。
このデータは探偵を雇って調べてもらったものだ
85 :
1:04/02/19 00:09 ID:???
そのデータとはこのようなものだ
組織の長である男、「グァブ」。2丁拳銃の使い手として彼はその名を馳せている。
彼を知らない者でも、2丁拳銃の使い手の名前がグァブということなら知っている者も少なくなく、
彼自身よりも、2丁拳銃の使い手ということの方が有名になっている。
町を歩いていても、
「あっ、あの人、なんていったかなぁぁ・・・えぇっと、、
なんだっけなぁ、、ああ、もうちょい・・もうちょ・・、あっ分かった!2丁拳銃使う人だ!」
と言った具合。しかも早撃ちの名人で、一瞬のうちに村人は撃たれた。
その上、とどめを4発ほど体に撃ち込み、高笑いをしてどこかへ消えていった。
まさに「一瞬の出来事」と言った感じだろうか。
そして彼の側近に若い学者がいる。名前は「ピーター」
別に「ピーターこと〜〜」と名乗るわけでもない、平凡な男だ。
だが、平凡といってもピーターはグァブに高く買われている男。
まだ若くても油断はならない奴であることに間違いはない。
そして一番恐ろしいのは、5メートルもの馬を乗りこなし、鉄棒を振り回す巨人。
彼の背丈はゆうに3メートルはあるだろう。
力で彼に勝てる自身のある者はこの世には存在しないのではないだろうか・・。
手帳を閉じて、ポニーレッドは静かに瞼を閉じた。
86 :
1:04/02/19 01:38 ID:UrDyVkQw
次回の書き込み(1回の書き込みじゃない)で完結です。
ポニーレッド・ブルーベリ子・そして組織のラストは
一体どうなるのでしょうか??
それはまだ誰にも分かりません。きっと予想もできないラストでしょう・・
最終章の最期をお楽しみに!!
87 :
1:04/02/20 02:01 ID:Xed2SIQi
最終章の続きです
まだ早い夜明けごろ。
ポニーレッドが眠い目をこすりながら目を覚ますと、レッドの姿が無い。
今までこんなことは一度も無かった。ポニーレッドが目を覚ますまでレッドは眠っていて
いつもならたたき起こしているはずなのに、そのレッドがいない。
「なんだ!?一体どこにいったんだ?レッーーーード!!!!」
しかしその声も辺りにむなしく響き渡るだけ。
何の声も音もまったくしなかった。
「ま、まあ、す、すぐ帰って、、くるさぁぁああ!」
ポニーレッドは誰も聞いていないのに、敢えて明るい口調で自分を和ませた。
そしてまた眠った。
88 :
1:04/02/20 02:02 ID:???
そして朝、気づいた時にはポニーレッドは組織に拉致されていた
「おはよう、ポニーレッド君、いや、確か調べでは君にも本名があるんだったな。フフフ」
そう不敵な笑みを浮かべるのは、組織の首相の「グァブ」だ。
横には高さが5メートルはあろうかというグァブの参謀がいた。
メガネをかけている、ぱっと見好青年の男がピーターだろう。
どうやらここは地下室の牢屋の中だ。さらにポニーレッドは裸にさせられていた。
肝心の武器もない彼は鳥カゴの中のアヒル状態だ。
89 :
1:04/02/20 02:05 ID:???
「けっ、てめえにつかまるとは思ってもみなかったぜ!ここはどこだい?」
臆することなくポニーレッドはグァブに尋ねた。
「ここは私の家の地下室だ。まあ、家というより「豪邸」と言った方が良いかな。
まあ、しばらく君にはおとなしくしていてもらうよ。
生かさず殺さず、、苦しみながらその命をまっとうしてもらうとするかな
今まで私の邪魔をしてきたその行いを後悔しながら死んでいって下さい」
そう言ってグァブは高笑いをしながら出て行った。
ポニーレッドの前には巨人の男とピーターのみが残っている。
ポニーレッドは2人に問い掛けた
「俺の近くに赤いポニーがいなかったかい?」
しかし2人は無表情のまま顔を見合わせ、一度だけうなずき、そのまま地下室を出て行った。
静寂と気持ち悪さのみが辺りを包む。
90 :
1:04/02/20 02:05 ID:???
「早いところここを抜け出さなくては・・。レッドも心配だ」
そう言ってポニーレッドは歯に仕込んでいた小さいナイフを取り出した。
長さは直径にして1センチほどだ。
そして、その小さな小さなナイフで牢屋の鉄をこすり始めた。
意外にも牢屋はかなり古いものだった。鉄という鉄が錆びまくっていたので
3分ほどで牢屋の棒2本を簡単に壊せた。
そのできた隙間から体を横にして出ることができた
「さあ、華麗なる脱出劇といきますか!」
牢屋を出てすぐのところにポニーレッドの服は置かれていた。
91 :
1:04/02/20 02:07 ID:???
ポニーレッドはいざという時のために、常に体に武器を仕込んでいる。
ここでも彼の万全の準備が功を成した形であらわれた。
そして見事脱出に成功。
牢屋の横には武器庫があり、武器や弾薬がたくさん置かれていた。
その武器庫からポニーレッドは爆弾を盗んできた。
しかも超強力時限爆弾だ。それを5分後にセットして、脱出してきたというわけだ。
「5,4,3,2、、」
ポニーレッドの掛け声と共に、爆弾は4分59秒後に爆発した。
ずっと頭の中でカウントダウンを行っていたが、どうやら1秒ずれたらしい。
もしくは爆弾の時計がずれたのか・・
しかし今はそんなことはどうでもいい。
グァブの館からは大勢の悲鳴が聞こえる。
とどめにポニーレッドはまたもや盗んだランチャーで狙いを館に向けて定めた。
「あばよっ!そして永遠にさようなら!親友よ!」
92 :
1:04/02/20 02:09 ID:???
組織のグァブとポニーレッドは、小さい頃お隣さんだった。
ところがグァブは父親の仕事の都合で引っ越した。
最後の日にポニーレッドにくれた、ナイフがあのナイフだ。
それがグァブの命運を握った。
幼くして親友だった2人はそれぞれ別の道を歩き、やがて好敵手となって
その道を交差させたのであったが、それもまた2人の辿る運命だったのか?
それとも単なる神のいたずらか?
ポニーレッドはそれ以上の台詞は口に出せなかった
93 :
1:04/02/20 02:11 ID:???
後日、その光景を野次馬で見物しに来た人の談を聞けば、
どうやら大爆発を背に赤いポニーで颯爽に駆け抜けていく男を見たという情報があった。
その男はなぜか涙を流しており、手にはブルーベリーを持っていた。
その後を追いかける一頭の青い馬にまたがった少女。
その青馬に近づいた人たちが、次々と死んでいったらしい。
後の死体解剖では、ウイルスの仕業だということが判明した。
2人+2頭はあっという間にどこかへと旅立っていった。
その後、誰も2人を目撃した者はいない
94 :
1:04/02/20 02:16 ID:???
しかし、まだ安心はできないという意見を言う者もいた。
なぜなら組織は完全には壊滅していなかったのだ!
組織の長であるグァブはその遺体がバラバラだったが、発見されたものの、
参謀である2人の遺体は見つかっていない・・。
だが、それっきり組織が村を襲うことはなくなっていた。
誰しもが、組織は解散したものと思い、平和に暮らした。
この平和は永久ではないにしろ、この国は救われたのだ!
たった2人の男女の手によって!!!
そしてその記憶は人々の間から徐々に消えていった。
しかし、覚えている人は覚えている。
だが、それもまた長い長い年月を重ねれば、薄れていくに違いない。
人々の記憶から、そしてこの宇宙の歴史からも・・・
そして、、
95 :
1:04/02/20 02:18 ID:???
時は流れ、組織の生き残り「ピーター」は研究を続けていた。
彼の組織での担当は、コーヒーの製造・販売であった。
その味の良さ、品質の良さから彼のコーヒーは一部からであったものの
絶大な支持を受けていた
しかし、彼の本当の肩書きは科学者なのだ!
彼は実験に没頭する傍ら、コーヒーを飲むのが好きだった。
しかし、いちいちコーヒーメーカーを戸棚から持ってくるのは
めんどくさいので実験用フラスコをコーヒーメーカーの代用として
日常的に使用するのが当たり前だった。
そしてある時、そのデザイン性に目をつけたのだ。
市販用のコーヒーメーカーとしてデザインし直して、売り出そうと考えた。
96 :
1:04/02/20 02:19 ID:???
97 :
1:04/02/20 02:21 ID:???
しかし、彼は一時期は組織の参謀として名を馳せた男。
ケイ・マックス時代のことはあまり世間知られ、叩かれたくもない。
そこで経歴は全て金で買う事に決めた。
ドイツで生まれたとか、年がいくつだとかが今日でも間違って伝えられているが、
本当に当たっているのは、コーヒーメーカーの開発とその成功。
そしてピーター・シュラムボームという名前だけだと考えてもらってよいだろう。
やがてケメックスコーヒーメーカーは
「ニューヨーク近代美術館のパーマネントコレクション(永久展示品)」
に、認定された。
98 :
1:04/02/20 02:26 ID:???
彼は、今までの自分を全て捨てて、新しい人生を踏み出したのだ。
現に今も彼のコーヒーメーカーには多くの愛好者がついている。
その評価は開発されてから一向に下がる気配はない。
いや、下がるどころか世界中の人々に慕われる一方だ。
「ケイ・マックス」という組織は、一人の男の奇想なアイデアにより
「ケメックス」へと生まれ変わった。
今までも、そしてこれからも、多くの人々が彼の考案したコーヒーメーカーを
使用し続けていくであろう。
ちなみにおいしいコーヒーの入れ方はこちら
http://www.mh-unit.com/designshop/glassware/chemex/drip.html 世界中を魅了し続けるケメックスに幸あれ!
fin ¶
99 :
1:04/02/20 02:29 ID:Xed2SIQi
これにて
「ポニーレッドの大冒険」 完全版 は終了です。
みなさんもおいしいコーヒー飲んでくださいね。
それでは次回作をお楽しみに!!
ヂュミでした
展開が速すぎてわかりませんでした
読む価値ある?あるなら今から読むけど
102 :
1:
>>100 展開が早いのは、じっくり読ませるよりスピーディな方がおもしろいので
>>101 >>9から物語は始まります
3部構成となっていて、1・2部はすぐ終わります
次々と事件が起こるので読みやすいはず