マジでそろそろラウンジにも合体ロボが必要だな

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506SS書き
気付いたらモララー二人いるし。
鬱。


 見据える。
 捉える。
 敵はそこにいる。
 見ろ。
 これが敵だ。
 ラウンジを滅ぼすものだ。

 モナーは息を吸い込んだ。
「ナメンジャネーゾ」
 言葉は空に木霊する。
 遥かな過去からレスを吸い上げてきたラウンジの空漠に響き渡る。
 そして。
 眼前には敵がいる。
 ラウンジを脅かすものがいる。
 ならば。
 打ち倒そう。それが、使命だ。
 このロボが存在していられる意味だ。

 ラウジンガー乙 第五話
507SS書き:02/05/11 21:39 ID:???
 相対距離を目算で割り出す、感覚の中で組み上げられた方程式は確実に敵の敗北を導いていた。
 単純に、単純に、その結果は全てを示す。
 負けるはずなど無い。
 敗北へ繋がる回答など、一つも用意されていない。
「……行くぞ」
 吐く、血脈が沸騰していく、戦いの予兆に全身が震え。
 モナーは操縦桿を押し込んだ。大きく座席が揺れ、ラウジンガーは加速した。
 流れていく景色、それらに見とれる時間すらないほど、交差は一瞬。心拍よりも短い刹那に、二つの巨体はすれ違う。
 息が、詰まる。
 視界は全て遅々として進まず、ただラウジンガーの辿った軌跡が見えた。
 ゆっくりと、ゆっくりと、何もかもが時間の束縛から解かれて鈍足に。
 右腕が、動いていく。ラウジンガーの「核」、敵にも当然備わっているはずの組織へ、モナーは攻撃を繰り出した。同時に。
 ――衝撃が。
508SS書き:02/05/11 21:39 ID:???
 モナーの全身を揺るがした。数個の赤ランプが点滅を始める。
「――ちっ」
 舌打ちを一つ、左肩の制御系が損傷を受けていた。
 ボディバランスの微調整を怠っていたことに、気付く。体勢が崩れ、不必要な隙を敵に露呈してしまったのだろう。
 だが、憶えた。攻撃の振動も、感覚も、右腕の振り、空気の抵抗、煮沸する意識――
 それらも全て、この身に焼き付けた。何よりも強く強く記憶した。
 次で、次で何もかもを消し飛ばす。
 一切合財のケリをつけラウンジの平和を取り戻す。
「失われたラウンジャ達の重みだ……このドリルは、この一撃は。そしてこの機体は――」
 操縦桿を捻る、強引にラウジンガーを突き動かして、地面を蹴りつけた。
 それまであった場の概念は崩壊し、ラウジンガーは宙を駆けた。
 gzip圧縮を用いた鯖飛躍、敵はむろん、味方すらごく一部しかその存在を知られていない未知の技術。
 この速度に、反応できる存在など、皆無。
「食らえ」
 視線が。存在しないはずの視線は、だが互いに絡まりあい、牽制しあい、そして。
 激突する。振り上げた右のドリルが丙の体を貫く、捻じ込まれる腕は軋みながら、敵の見えざる臓器を抉って。
 火花が散った。決定的に世界を区切る赤の閃光が、飛散した。
 あとはただ流されていくだけ。下流へ、下流へ、崩れていくバベル、ただどこまでも連なる自壊……
 爆発が。空を焦がし始めた。