あなたの知っているﾋｷｺﾓﾘについて書いてよ

まずは俺から。

I君
32歳男独身、北関東の実家住まい
32年間彼女ナシもちろん童貞
見た目は陰気な感じの痩せたヲタク。黒ブチ眼鏡。

東京の5流私大卒業後、定職にもつかずフリーター生活をするが、
どのバイトも2週間と続かないので、金が無くなりすぐに実家に戻る。
一応とある職業に就くという夢を持っているらしく、
東京に出てバイトしながら学校に通うぞと言って、
実家で数十万円の金を溜めて再度上京。が、やはりバイトが10日も
続かないので、金が無くなり夜逃げのように帰郷。
それでも夢は諦めず、地元で頑張っている（つもり）らしい。

実際は、田舎で仕事が無いと愚痴る→運良くバイトが見つかるも7日以内に辞める
→金溜まらず→またバイト探す→最初に戻る、のループ状態。
実家の親父さんからは色々と言われるらしいが、
「オヤジは分かってないんだよなあ」が口癖。
家事を手伝わされるのが不満らしい。

俺のところにたまに電話がかかってくる。午前3時くらいに。
だが、会話する内容が全くない。彼の話すことはここ5年くらい
少しも変わらない。進歩が全く無い。毎年同じテストを受けて毎年落ちている。
それで、「あー、今年もだめだったかー」としか言わない。
毎回、同じ本のことを話したがる。本5冊くらいしか持ってないのか。
5年間興味の対象が変わらないのは、夢を諦めないことだと言えるのだろうか。
勉強してるという割には5年間全く実力が上がっていない。
本当は東京の学校に通って一気に実力を伸ばしたいそうだ。

そっちはどう？と聞かれるけど、ダルいので、「仕事が忙しい」と
俺も毎回同じことしか言わない。実際忙しいし。
「○○君はいいよなあ。東京で好きなことが出来て」とため息。
それはいいけど、平日昼間のTV番組の話題振らないでくれ。
俺が見ている訳無いじゃないか。あと、何で王様のブランチが話題の中心になるんだ。
わざわざ見るような番組じゃないだろうに。

そんな彼の生活にも転機が訪れたかもしれない。
先日親父さんが亡くなってしまい、遺産相続したそうだ。
何百万かは手に入っただろう。彼はこの金をどうするつもりなのだろう。
そしてこの金を無駄に使いきったら、もう本当に後が無いということを
理解しているのだろうか…