丸暗記派 VS 文法派

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76名無しさん@英語勉強中
>長期記憶という言葉に興味がありますが、参考までに
>どのような意味とお考えでしょうか?

人間の記憶をワーキングメモリと短期記憶と長期記憶に分類します。

言語を話すのに必要なのは主に長期記憶とワーキングメモリです。
脳の長期記憶には陳述記憶と非陳述記憶があります。陳述記憶とは
文字で表現できる記憶であり、非陳述記憶は文字で表現できない記憶です。

陳述記憶はエピソード記憶と意味記憶に分類されます。文法を駆使して英語を
作文するのは陳述記憶によるものです。エピソード記憶は1回きりの個人的経験の
記憶で意味記憶は一般知識の記憶です。意味記憶は論理的に理解できる記憶です。
77名無しさん@英語勉強中:2008/01/07(月) 08:12:58
>非陳述記憶は文字で表現できない記憶です。

短期記憶から記憶のリハーサルによって長期記憶に移すことができます。大脳生理学
で言うリハーサルとは、繰り返しや意味を付けて覚える内容を短期記憶から長期記憶
へ転送する行為ですが、英語学習ではトレーニングとか練習とか呼んでいます。

このリハーサルに2つの種類があり維持リハーサルと精緻化リハーサルになります。
維持リハーサルは音声的処理や記名内容を音声的に単純に繰り返しリハーサルする
ことを言います。例えば、電話番号を忘れないように繰り返し暗唱する場合、
リハーサルしている間は覚えていますがすぐに忘れてしまいます。これは単なる
維持リハーサルでは浅い水準の処理しかされていないからです。
78名無しさん@英語勉強中:2008/01/07(月) 08:14:50
>精緻化リハーサル

精緻化リハーサルは意味的処理であり意味的な符号化をして、手掛かりを作り、
記憶を長期記憶に保存することです。精緻化リハーサルにはいろいろなテクニック
が使われます。発音練習では発音を繰り返し自然なストリーム音になるような練習
するのはこの精緻化リハーサルをするためです。

音を自分の理想のレベルまで矯正することにより完全に長期記憶に保存されます。
発音練習では自然な音になる前に反復練習して維持リハーサルをしてさらに精緻化
リハーサルで長期記憶に保存されますので記憶が確実となり再生や検索が容易と
なります。
79名無しさん@英語勉強中:2008/01/07(月) 08:17:25
英語を記憶する場合に発音練習が記憶が良くさせるのは
維持リハーサルと精緻化リハーサルを必要とするからだと
思います。
80名無しさん@英語勉強中:2008/01/07(月) 08:18:44
非陳述記憶には手続き記憶とプライミング記憶があり、英会話で重要なのはこの2つ
です。英会話に関して言えば主として非陳述記憶を活用して音で覚えるべきだと思い
ます。先行する事柄が後続する事柄に影響を与える状況をプライミング効果があった
と言われます。しかしここで非常に重要なことはプライミング記憶を期待するため
には先行する事柄が同質でなければ効果が期待できない事です。
81名無しさん@英語勉強中:2008/01/07(月) 08:20:22
>プライミング記憶があり

英語を音で覚えるためにはプライミング記憶が役立ちます。
つまり似たような音は覚え易くなりますから、
記憶が記憶を呼ぶようになります。
82名無しさん@英語勉強中:2008/01/07(月) 08:30:39
>そしてそれは脳の特定の場所に記憶されるという意味も
>あるのでしょうか?

脳の部位が担当するのは人間が必要なそれぞれの役割です。

文法の中枢も脳には存在するようです。

http://mind.c.u-tokyo.ac.jp/Sakai_Lab_files/NewsJ/HFSP_Japan2002.htm

言語野と言う部位もあります。しかし、これは中枢の部位ですから、これらの部位は言語処理、
文法処理に必ず必要だと言う部位です。
しかし、光トポグラフィーで脳を調べると言葉を話しているだけで、言葉を聞いているだけで
脳のかなりの部位が活性化しています。

歩くだけでも脳の運動野だけが活性化するのでなく、脳の広範な部分が
活性化されます。

こう考えると言語活動は脳の言語野を中枢として自分の知っている知識を
総動員して行っていると考えられます。

この意味からも英語脳と言う考えはは大変非科学的だと思います。
83名無しさん@英語勉強中:2008/01/07(月) 08:35:20
>文法の中枢も脳には存在するようです。

私は酒井さんに英語を聞いた場合の研究はないかとメールできいてみました。
すると酒井さんはリスニングでは脳のいろいろな部分が活性化されるので
中枢を研究するのは困難であると言ってました。

人間は音声を聞くとありとあらゆる記憶を使って理解しているようです。
それは個人によって違うと考えるのが自然かもしれません。
84名無しさん@英語勉強中:2008/01/07(月) 08:39:51
英文を読む時には脳の活性領域は個人によって違います。
あまり言語野とか文法野を使わない方が理解が速いようです。

詳しくは次の研究を参考にしてください。

http://www.lang.nagoya-u.ac.jp/~kosakak/kotoba/ooisi14.pdf