★☆スピーキング力★☆

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45kunnys
英語がちゃんと喋れる=実力どおりの力を発揮するための10章
(3) 核心を突く

関係代名詞を入れるな。広げた風呂敷きは持ちあがらない。
FAXで返事をだしたとする。回線がガブって、一行だけしか相手はまともに読めないとする。そこがその手紙のすべてだといっていい。ならば、そこから切り出す。
相手がOKと言えば、ごちゃごちゃ言わず、先を続けるべきだ。ぐずったら、付け足せばいい。
「請求残、早く払ってほしい」
「OK」
「じゃぁ、いつまでに? この前もそう言ったやないか」とたたみかけるべきであって、
早く払えの前に、ああだこうだ言えば言うだけ、英語力のなさが焦点をぼやけさせてしまう。
そもそも口頭でやり合う前には、手紙で穏便に督促していることが普通であり、会って問いただす/電話をかけるからには、即問即答を得たいのであり、それだけこちらも追いこまれている。なぜ払ってくれないのかの言い訳を聞いてやる必要はない。

アフリカからアテネでPKを捕まえて帰国するときのことだ。
貧乏国の航空便を乗り継ぐと機内食の貧弱さに腹が鳴って眠れない。
そこで弁当をもう一つくれとスチュワードに頼んだ。
ほいよって感じで持ってきたので食っていると、横に座った日本人学生が、モノ欲しそうな顔で「貰えるんですね。どうやって頼むんですか?」と聞いてきた。
「これも体験旅行の思い出だ、あたって砕けろ」と突き放す。(ひとの飯を邪魔するな)。
そして窓側に座っていたそいつは、しばらくして、通りかかったスチュワード相手に、前述(1)の間違いを犯した。
そこでうろたえ、英作文しなおして、余計なうだうだを更に付け足すという罠にはまった。
「お忙しいとは重々承知してます。手が空いたときで結構です。もし余っていたら、いえ、もうなかったら諦めます。実は前の空港で食事をと思ったのですが・・・ですからとても空腹で」風なことを一行のセンテンスで言おうとパニくってますます小声になった。
(完璧に意味不明だったから、上品な俺が類推)
スチュワードは体を折って窓側の客の要求を聞き取ろうとするのだが、通路側に飯を食っているのがいれば、そうそうかぶさるわけにもいかない。
スチュワードは「お手上げだ、助けてくれ」という表情を俺に投げた。
俺が、食べ終えたトレイを返すと、彼は引き上げる理由ができたのに満足げに消えた。
「もう一つあるか?」とストレートに聞いたものの勝ちだ。