[薬効薬理]
麻黄の主アルカロイドであるephedrineはアドレナリン類似の交感神経興奮作用,アンフェタ
ミン類似の中枢神経興奮作用,鎮咳作用,発熱発汗作用,pseudoephedrineは利尿作用を示
し,両者ともほぼ同程度の気管支拡張作用を有している.所謂、喘息の特効薬。また,
ephedrine,pseudoephedrine,ephedroxane,pseudoephedroxaneでは抗炎症作用,水エキス
glycanのephedran A - Eでは血糖下降作用,pseudoephedrine及びnorephedrineではマウス線
維芽細胞の増殖抑制作用が報告されている.
[成分] 全草にアルカロイド0.3%を含み、主成分はフェドリンその他プソイドエフェド
リン、メチルエフェドリン、ノルプソイドエフェドリン、エフェドラジンA、B、Cなどが
含まれる。エフェドリンは血圧を上げ、発汗を示じ、気管支筋を弛緩し、セキ止め薬として
ゼンソクに効き目あり。根のエキスは地上部と相反し、血圧を下げ呼吸増大し、止汗作用を
有し抹消血管拡張作用がある。
[生薬] 麻黄:マオウ属の地下茎。淡緑色〜黄緑色、多数平行の縦溝を有し、節部に2個
の鱗片葉が対生し筒状をなす。ほとんど無臭、渋く苦く、微かに麻痺性である。
[薬用] 麻黄は発汗、解熱、せき止めの効果があり、ゼンソク、呼吸困難、関節の諸疼
痛、カゼ、気管支ゼンソク、肺炎などに1日3〜6gを水400ccで煎じ1日2〜3回に温服す
る。民間で汗が出すぎるとき根の粉末に牡蠣(ボレイ)(カキ貝の殻)の粉末をまぜ皮膚に
塗布する。
[栽培] 排水良好なかわいた地に適し、丈夫で旺盛に繁る。酸性土を嫌う。秋に株分けす
るが、実生とする。雌雄異株なので不熟の種子が多いから注意する。鑑賞用としても面白い。
マオウに関して
http://www.oups.ac.jp/unsupported/HOME/supported/lib/HOME/supported/koho/rensai/maou.htm http://www.shoyaku.ac.jp/j-home/shouyakugaku/chap8/8-01.htm http://home4.highway.ne.jp/tk-net/maou.html