珍しい植物を探すスレ

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9花咲か名無しさん
【マオウ】 はEphedra sinica Stapf 又はその他同属植物(Ephedraceae)の地上茎である.
(麻黄) マオウ科

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 中国で東北や蒙古の原野に自生の常緑小低木。高さ30〜40cm、根茎木質で黄赤褐色、
まっすぐな緑の茎を出す。茎は分岐し、やや扁平、節多く、葉は細かく小鱗状で対生
その基部は合体して茎を包み、鞘状になる。夏には茎の先に小卵形単性花をつける。
雌花は裸の胚珠をもち、果実堅果で黒褐色の種子をつける。

[性 状]
直径1〜2 mmほどの細長い円柱状で,所々に節があり,灰白色のりん片状の小さな葉をつけ
る.葉は対生あるいは3輪生し,基部は合着して筒状となる.茎の色は淡緑色〜淡黄色で,
古くなると淡褐色となる.茎の外面には多数の平行する縦みぞがある.横切面は,
円形〜楕円形あるいは三角形で,周辺部は灰緑色〜淡黄色,中心部は随で暗褐色.質は
軽く,折れやすいが,周辺部は繊維性である.枯草様のかすかな匂いがあり,味は渋くて
麻痺性.

[産 地]
中国(遼寧,山西,陝西,河北各省及び内蒙古).ブータン,インド,ネパールなどの
ヒマラヤ地域.

[修 治]
『傷寒論』では「麻黄は節を去る」と記載されている.茎節は,薬用の節間とは逆の止汗
作用があるといわれているので去節したのである.わが国では地上部を全て用いており,
「去節麻黄」の使用はほとんどない.東南アジアでは常用されている.長い茎をそのまま使
用すると,茎の表皮が厚いクチクラで覆われているので,煎じた場合,中心の髄のタンニン
細胞に含まれるアルカロイド有効成分の溶出が悪くなるので,節の部分で切断して用いたの
であろう.通常,0.5〜1 cm間隔で切断して用いている.細かく切断する際に,乾燥性の髄
の柔細胞が粉末状に脱落することが多いので注意する必要がある.細切品を紙袋などの容器
にいれ保存する際,容器の底に落ちた褐色の粉末を用量比で調剤時に必ず使用すべきであ
る.最良の方法は,地上部の長いままの生を入手し,用事細切して調剤するとよい.
10花咲か名無しさん:01/11/08 00:20
[薬効薬理]
麻黄の主アルカロイドであるephedrineはアドレナリン類似の交感神経興奮作用,アンフェタ
ミン類似の中枢神経興奮作用,鎮咳作用,発熱発汗作用,pseudoephedrineは利尿作用を示
し,両者ともほぼ同程度の気管支拡張作用を有している.所謂、喘息の特効薬。また,
ephedrine,pseudoephedrine,ephedroxane,pseudoephedroxaneでは抗炎症作用,水エキス
glycanのephedran A - Eでは血糖下降作用,pseudoephedrine及びnorephedrineではマウス線
維芽細胞の増殖抑制作用が報告されている.

[成分]  全草にアルカロイド0.3%を含み、主成分はフェドリンその他プソイドエフェド
リン、メチルエフェドリン、ノルプソイドエフェドリン、エフェドラジンA、B、Cなどが
含まれる。エフェドリンは血圧を上げ、発汗を示じ、気管支筋を弛緩し、セキ止め薬として
ゼンソクに効き目あり。根のエキスは地上部と相反し、血圧を下げ呼吸増大し、止汗作用を
有し抹消血管拡張作用がある。

[生薬]  麻黄:マオウ属の地下茎。淡緑色〜黄緑色、多数平行の縦溝を有し、節部に2個
の鱗片葉が対生し筒状をなす。ほとんど無臭、渋く苦く、微かに麻痺性である。

[薬用]  麻黄は発汗、解熱、せき止めの効果があり、ゼンソク、呼吸困難、関節の諸疼
痛、カゼ、気管支ゼンソク、肺炎などに1日3〜6gを水400ccで煎じ1日2〜3回に温服す
る。民間で汗が出すぎるとき根の粉末に牡蠣(ボレイ)(カキ貝の殻)の粉末をまぜ皮膚に
塗布する。

[栽培]  排水良好なかわいた地に適し、丈夫で旺盛に繁る。酸性土を嫌う。秋に株分けす
るが、実生とする。雌雄異株なので不熟の種子が多いから注意する。鑑賞用としても面白い。


マオウに関して
http://www.oups.ac.jp/unsupported/HOME/supported/lib/HOME/supported/koho/rensai/maou.htm
http://www.shoyaku.ac.jp/j-home/shouyakugaku/chap8/8-01.htm
http://home4.highway.ne.jp/tk-net/maou.html