★SKY END SKY 第0話「プロローグ」★

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1俺リーマソ
0.0.
/76


私達の住む世界とそう変わらない、
ある世界の物語…


小さな港町に住む、ごく普通の少年フィルは、
ある夜、不思議な'声'を耳にする。

― 翌日、フィルの通う学校は、
突如として何者かの襲撃を受ける。

フィルは、'声'の主によって授けられた
不思議な力「COLOR」により、
なんとか難を逃れ、学校を脱出する。

一方、隣街でも異変が起こり始めていた。
広がっていたはずの青空は突然姿を消し、
漆黒の雷雲をまとい捻じ曲がっていく…。


何かに導かれるように、隣街へと駆け出すフィル。

『 … あなたはやがて、空の果てを目指す
  長い旅に出なくてはならない … 』


― いま、大冒険の扉がひらく…!!
2俺リーマソ:2009/10/03(土) 22:56:56 0
0.1. 砂浜に打ち寄せる、波の音が聴こえる。
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今日は、8月31日火曜日。
今の時間は、夜7時54分だ。

僕の名前は、フィル。
小さな港町トトに、家族4人で暮らしてる。

港町って言っても、
今はもう漁に出るような人はほとんどいなくて、
昼間はみんな隣街に仕事に出掛けてる。

だから学校から帰って来ると、
とても静かで、波の音がキレイなんだ。

僕の家族は、お父さんにお母さん、
それに生意気な妹と、犬のチェスターもいる。
だからホントはそう、5人家族かな?

みんな、仲良しなんだよ。


0.1.
/76 To Be Continued...
3俺リーマソ:2009/10/03(土) 22:57:17 0
うんち漏らしちゃったwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
4俺リーマソ:2009/10/03(土) 22:58:11 0
おいしそうなうんちだから食べちゃお♪
5俺リーマソ:2009/10/03(土) 22:58:14 0
0.2. 「あーぁ、夏休みも今日で終わりかぁ…」
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僕は、部屋の中で一人つぶやいた。

あ、学校がイヤってことじゃないんだ。
むしろ友達と毎日会えるようになるし、
楽しみなのは、楽しみなんだけどね。

科学研究とか読書とか、先にやっといて良かった。
うん、安心して明日学校に行けるな。

あとはリットから借りてたCDと、
ラジオ体操の手帳。
あれ、カバンどこに納めてたっけ?


開け放したドアの向こうからは、
下でお父さんが観てるTVの音や、
お皿を洗ってくれてるお母さんの声が聴こえる。

「あっ、お兄ちゃん?もう明日の準備してんの?」

妹のフィリアが、ドアのとこから顔を覗かせた。
6俺リーマソ:2009/10/03(土) 22:59:06 0
俺はザーメンを連射してやったw
7俺リーマソ:2009/10/03(土) 22:59:27 0
「ん?…なんだ、フィリアか」
「なんだ、とはなんですか兄上殿」

冗談を言いながら、フィリアが部屋に入って来た。

「ねぇお兄ちゃん、これ分かる?」
「ん、宿題か? …ふーん。簡単だろ、こんなの」

僕は、机の上にあったペンで、
フィリアの持って来たノートに書き始めた。

「…お兄ちゃんはさぁ、どっか遠いところに
 行ってみたいとか、思ったことない?」
「…ん、遠い、とこに?まぁ…別に、ないかな…」

僕は、問題に夢中だ。

「…ん、よし。ほらっこれ見て少し考えてみろよ」
「おっ!…ふんふん。あぁ、なるほど。。
 お兄ちゃんサンキュー!」

フィリアは、納得するとあっという間に
自分の部屋へ戻っていった。


0.2.
/76 To Be Continued...
8俺リーマソ:2009/10/03(土) 23:00:15 0
ざまあみやがれ
俺様のザーメン弾にビビってやがるwww
9俺リーマソ:2009/10/03(土) 23:00:48 0
★ 登場人物紹介@
--------------------------------------------------------------------------------
フィル・リリールード(14歳)


どこにでもいる、ごく普通の少年。
S.E.S. 本編の主人公。

小さな港町トトに、家族4人+1匹で住んでいる。

アルファリア市内の市立中学校に通っており、
勉強も運動も、まぁ人並みにこなす。
友達も多く、きわめて穏やかな日々を送っていた。

ある夜、不思議な声を耳にしたことをきっかけに、
大きな使命を背負うこととなる運命の少年。

リリールード家の長男。
なんだかんだ言って、妹のフィリアに世話を焼く
いいお兄さん。

動物が大好き。
10俺リーマソ:2009/10/03(土) 23:01:36 0
★ 登場人物紹介A
--------------------------------------------------------------------------------
フィリア・リリールード(11歳)


リリールード家の長女にして、
主人公・フィルの妹。

言いたいことはズケズケと口にするが、
本人にまったく悪気は無く、
そう言っても一晩寝ると忘れているような、
ある意味ずぶとい神経の持ち主。

勉強する頭はさほど良くない(らしい)が、
友達と遊ぶのが大好きなことと、
母親ゆずりのべっぴん顔のお陰で、
小学校では性別問わず、割と人気者らしい。

ポテトサラダとみかんが大好物。
11俺リーマソ:2009/10/03(土) 23:02:28 0
★ 登場人物紹介B
--------------------------------------------------------------------------------
リット・レーベンクレイヴ(14歳)


主人公フィルの同級生にして、親友。

フィルにとっては、気を遣うことなく
冗談も言い合える数少ない真の友人の一人。

フィルよりも行動的で、
何か思い立つとすぐやろうとする。

おかげで、学校では一緒にいるフィルまで
目立ってしまうという場面も少なくないようだが、
リット自身に巻き込んでるという自覚はなく、
フィルもしかし騒がしいとは思いながらも
彼の言動を十分に理解し、慕っている。

追試の常連らしく、
教科担当の職員からはマークされているらしい。

運動神経がよく、
また初めてすることにもすぐ慣れるといった
器用さも持ち合わせている。

イイ奴。
12俺リーマソ:2009/10/03(土) 23:03:51 0
0.3. 「えっと…、何してたんだっけ?」
/76


フィリアの相手をすませた僕は、準備を再開した。

あっ、もう8時まわっちゃった。
僕は、部屋の壁に掛かる時計をちらっと見た。

9時から『ペケスタ』があるんだよな。

今日は、"トッドさん"に
ハイアンドローが出るから絶対見とけよ!!
とか、昨日会ったときルゥが言ってたな。

「…えーっ、そうなんー?!
 愛ちゃん一緒におらんかったっけー?? …」

となりの部屋から、フィリアの賑やかな電話が
これでもかと聴こえてくる。

…宿題しろよ。
13俺リーマソ:2009/10/03(土) 23:04:55 0
「…ちょっとー?
 どっちか早くお風呂入んなさーい」

下から、母さんの声が聞こえた。

「はいはーい、すぐ降りまーす!」
僕は、部屋の外に向かって答えた。

「あっずるーいお兄ちゃん、すぐ上がってよー?」
「はぃはぃ、りょうかーい。」

僕は、気の無い返事で
隣部屋のフィリアに向かって、答えた。


0.3.
/76 To Be Continued...
14俺リーマソ:2009/10/03(土) 23:06:25 0
★ 登場人物紹介C
--------------------------------------------------------------------------------
ルゥ・ハイラント(13歳)


単なる遅生まれで、年齢の差に特に意味は無い。

リット同様、フィルの小学校時代からの親友。

フィル同様、そんなに賑やかキャラではなく、
むしろ、限られた相手にしか心を開かない。

同学年の中では身長が低く小柄で、
決して引っ込み思案なわけではないが、
他人に対して遠慮し過ぎる傾向がある。

バラエティ番組やゲーム、マンガが大好き。
15俺リーマソ:2009/10/03(土) 23:09:17 0
0.4. 僕は、タンスから寝間着を取り出した。
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…ヴーん、ゥィーン、…
ん、電話…なんだ、リットからか。

ょっ と。
手荷物を持ち替え、僕は通話ボタンを押す。


「お前さァ、今からリリの浜辺で花火しねぇ?」
「…もしもし、くらい言えよ。何だ急に。」

「いや、今テヅカ達と隣街でカラオケして
 帰って来たとこなんだけどよ。
 ルゥにも声掛けたんだけど、もう遅いからって」

…当たり前だよ。
僕はリットのバイタリティに少し呆れていた。

「ぁ〜、どっちみち今日は俺もダメだよ。
 もう早く風呂入れって言われてるし。」
「あー…そっかァ、ま、だよな。悪ィ悪ぃ。
 じゃー、また明日、な。」

「…お前、ちゃんと勉強すんでんだろーな?
 宿題みせてやんないぞ。」
「ははっ、だいじょーぶダイジョーブ。
 自由研究以外は済んでるから。」
16俺リーマソ:2009/10/03(土) 23:10:52 0
それって、何がどう大丈夫なんだ??

「…はぃはぃ、まぁ気を付けろよ。」
「おぅ、夜遅く悪かった。また明日なー!」

リットは、僕の返事を待たずに電話を切った。
まぁ、アイツはいつもこんなもんだ。


さて…、と。

僕は、パジャマを持って部屋から出ようとした。

「…ワン、ワワン!」
「ん?わぁっ?!こ、こら…」

チェスターが急に入って来たかと思うと、
僕の靴下とパンツをくわえ、
あっという間に逃げてしまった。

「ちょっ…、くぉらチェスター!」

追い掛けようとした、そのときだった。


『 … 選ばれし者よ … 』


0.4.
/76 To Be Continued...
17俺リーマソ:2009/10/03(土) 23:14:25 0
0.5. 僕は、ドアのところで立ち留まった。
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耳を澄ました。
何も聴こえてこない。

少し前かがみになり、
目は、何かを探すように左右を泳いでいた。

『 … 星々に選ばれし、運命の子よ… 』
「…ぇぇっ」

やっと出た僕の声は、
驚きと畏怖の念に満ちていた。

部屋をゆっくり見渡したけど、
さっきとほとんど変わりない。

 ― …静かだ。

開け放した窓の向こうから、
さっきまで聴こえてた波音は、聴こえてこない。
18俺リーマソ:2009/10/03(土) 23:15:12 0
そういえば、下でテレビを観てた父さんや
母さん達の物音も、聴こえない。

『 あなたには… 聴こえていますね? 』

気付くと、僕は部屋の真ん中で座り込み、
天井を見上げていた。

『 あなたはやがて、空の果てを目指す
  長い旅に出ることになるでしょう…。

  その道の途中、あなたは多くのことを悔み、
  迷い、そして自らを見失うことでしょう。

  ただ… 忘れないでください。
  いつかあなたと会う日がくること…
  楽しみにしていますよ … 』





…声は、聴こえなくなっていた。


0.5.
/76 To Be Continued...
19俺リーマソ:2009/10/03(土) 23:16:42 0
0.6. 静かに打ち寄せる、波の音が聴こえる。
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今のは、何だったんだ?
僕は、部屋に一人座り込み、放心していた。

さっきまでの奇妙な静けさはなくなり、
気付くと開け放した窓辺から浜辺の波音や、
家の下階から何やら物音も聴こえている。

…夢??
いや、それにしてはボヤけてもなかったし、
僕自身の意識だって…
ハッキリしたもんだったじゃないか。

僕は、特に意識した理由もなく、
自分の座っている場所をじっと眺めていた。
確かに地面に着いてるよな。

…当たり前だろ。

「…ちょっとー?
 どっちか早くお風呂入んなさーい」
20俺リーマソ:2009/10/03(土) 23:17:44 0
1階の居間から、母さんの声が響いた。

「…あっ。
 ごめんごめん!もう、すぐ降りるからー!」

僕は、現実の世界に一気に引き戻された。

旅に出る?空の果て??

…なんのこっちゃ。
僕の知ったこっちゃあ、ないよな。
少し時間も経ったし、
僕は普段の冷静さを取り戻していた。

そのときだった。

「あっずるーいお兄ちゃん、すぐ上がってよー?」


僕は、異変に気付いた。


0.6.
/76 To Be Continued...
21俺リーマソ:2009/10/03(土) 23:27:07 0
0.7. 夢か?僕は自分の頬をつねってみた。
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…ふつうに痛い。

「こらっ!返事しろフィリア!!」
返事のない僕を気にして、
フィリアは部屋に入って来るなり、
僕の後ろに回ってしがみついてきた。

「ててっ、フィリアはお前だバカ!」
「なんだよーいつも注意するクセにさぁ!」

確かに。
僕はしょっちゅう、この礼儀知らずな妹を
叱ってやってる…よーな気もする。
「違うって!なんか部屋の様子がヘンで…そう、
 待ってろ!今、チェスターが部屋に…」
思い出したように、僕は部屋のドアを注視した。

…しかし、数十秒待っても何も起きない。
下階からは物音が少し聴こえるだけで、
『さっきの様には』ならない。

「…なによ。チェスターは今、下でしょ?」
僕にしがみついたまま、フィリアが言った。
22名無しさん@明日があるさ:2009/10/03(土) 23:27:14 0
なにこのバカ炸裂文章wwwwwwwwww


























バカってかわいそう・・・
23俺リーマソ:2009/10/03(土) 23:28:34 0
「んもぅ!何か面白いことでもあるのかと思って、
 期待したじゃんか!どーすんの?先、入るよー」

返事も待たずに、
フィリアはさっさと下へ降りていった。

おかしい。
というか、どこから整理すべきか分からない。

…その後、数時間が経った。
もう家族は寝静まって、僕も部屋の電気を消して
ベッドの中だ。波の音が静かに聴こえる。
月明かりの差し込む仄暗い部屋の中で、
僕はぼーっと天井を見つめながら、考えていた。

あれは…何だったんだろう?
不思議な声… 遡っていた時間…
同じ場面を繰り返しているのに起こる違う出来事…

…ま、いっか。
そう、リットとかなら、きっとそう言うはずだ。

そうだ、明日リットやルゥにでも、話してみよう。
今はこれ以上、考えてたってどうしようもない。

僕は、自分の中でこだまするように
そう繰り返しながら、静かに瞼を閉じた。


0.7.
/76 To Be Continued...
24俺リーマソ:2009/10/03(土) 23:31:21 0
0.8. 翌朝、僕は聞き慣れない声で目を覚ました。
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「・・・ィル」
「ぅ…ん、なんだよ」

「・・・おーぃ、遅れちまうぞフィル!」
なーんだ、リットか。

…ん?
リット??

僕は布団を跳ねのけ、ベッドから起き上がった。
瞼が何かで釣り上げられてるかのように
目を無理矢理開き、目覚まし時計を見た。

時計の針は、8時15分を指している。
「あーっ!!」
僕の目は、一気に覚めた。

「おぃフィル、勝手に入れてもらったぞ。
 おばさんがさっき出掛けに、
 私も遅刻しそうだからフィルお願いって。」

リットの話も横耳に流しながら、
僕は急いで服を着替え、カバンを持つと
リットと共に家を飛び出した。

「ハァ…ハァ、間に合うかな?」
「ハァ…何とか…ったく、初日からこれかよ!」
25俺リーマソ:2009/10/03(土) 23:32:47 0
8時30分。
始業ベルが鳴ったとき、
僕とリットは何とか下足場まで辿り着いていた。

「こーら。初日からギリギリか?お前ら全く。」
担任のサカイ先生だった。
「おはよーございまーす!」
リットがあっけらかんとして無邪気に挨拶した。

「ほらァ、置いてくぞー。」
リットが、僕に声を掛ける。
「はいはい、行くって。」

教室は、久し振りに会う仲間同士の会話で、
賑やかだった。
ため息をついて席に座ると、
隣の席からルゥが小声で言った。
「新学期初日から、ヒヤヒヤさすなよ。」
「はは、悪い。アセったアセった。」
「バカヤロ、おめェが言うな。」
リットも、後ろからツッコんでくる。

「よーし注目、静かにしろー!出席とるぞー。」
ボンボン、とサカイ先生が出席簿を叩いた。

教室内の賑やかな話し声は徐々に落ち着き、
ざわめきに変わっていた。


0.8.
/76 To Be Continued...
26俺リーマソ:2009/10/03(土) 23:39:22 0
0.9. 「…そーいや昨日、ヘンな夢見てさぁ。」
/76


僕は、ざわめきに埋もれるよう、
小声でルゥに話し掛けた。

「…ん?ユメ??」
そうルゥに言われて僕は少し迷ったが、
自分の中で念を押した。

「んーなんかね、自分の部屋にいるんだけど、
 どこからか不思議めいた声が聞こえてきて、
 そうかと思うと、
 時間がその前に戻っちゃってる…ていう。」
「なに…それ。」

ルゥが困惑した顔で返した。
そりゃそーですな。
僕も、自分で言ってて何の話だか分からんもの。

「んー…、なんて言えばいいか…」
僕がそう言ったところで、
リットが後ろから口を挟んだ。

「おっ、なんの話?!夢ならオレも見た!!
 女のコと海に行く、楽しい夢だったなぁ。」
「…。」
「…そ、そーなんだぁ。」
知らねーよ。
27俺リーマソ:2009/10/03(土) 23:41:02 0
教壇では、先生が出席をとり続けている。

「…でね。それが、夢とは思えないほど
 意識が妙にハッキリしてたんだ。だから…
 ん?いや、待てよ。ってか、
 その前後で寝も起きもしてないんだから、
 あれってやっぱ夢なワケがないような…」
自分自身、今ルゥに言ってて矛盾に気付く。

「なんか…深そうだね。時間は覚えてる?」
ルゥは冷静だ。
28俺リーマソ:2009/10/03(土) 23:43:30 0
「あぁ…と確か、コイツ(リット)からの電話
 とった後だったから…夜8時過ぎだったな。」
僕はそう言って、取り出していたケータイを
静かにポケットへしまった。

「ふーん・・・。」
ルゥは、僕がこういう場面で冗談やウソを、
付くような奴じゃないと分かってくれてる。

「…不思議だね。」
「だろ?!そーしか言えないよな?」
ルゥの素直な反応に、僕も思わず声を高らげた。

「ねぇねぇ不思議な声って、男のコ?女のコ?」
「……。」
「… … …」

僕は、いっそこのまま忘れてしまいたい、
そう…思っていた。


0.9.
/76 To Be Continued...
29俺リーマソ:2009/10/05(月) 14:47:18 0
age
30俺リーマソ:2009/10/06(火) 22:46:59 0
age
31俺リーマソ:2009/10/23(金) 00:20:11 0
age
32俺リーマソ
age