女性連続監禁事件、多発の“病巣” 強い劣等感、妄想生む
無抵抗の女性の手足をベルトで縛り、ライターで顔を焦がす−。残忍で執拗(しつよう)な犯行態様が次々と明らかになりつつある
大阪府茨木市の連続女性監禁事件。府警に逮捕された無職、村本卓也容疑者(42)の暴力で女性のすべてを支配する手口は過去の同種事件とも酷似し、
加害者が否認するといった共通点も多い。なぜ「監禁」という犯罪に手を染める男が後を絶たないのか。
そして、被害者はどうして逃げ出すことができなかったのか。犯罪心理に詳しい専門家らの分析をもとに、その“病巣”を探った。
≪重なる犯人像≫
「対人関係が希薄で劣等感が強い」。多くの専門家の監禁犯に対するイメージは、ほぼ一致する。こうした男が、女性の身も心も完全に支配したいという心理状態に陥りやすいからのようだ。
新潟青陵大の碓井真史教授(心理学)は監禁に手を染める男の心の動きを、こう説明する。
「対人関係を築けないため、人から尊敬されたり、愛されたりという満足が得られない。
それが、女性や子供など自分よりも弱い人間を服従させたい、というゆがんだ妄想を抱くきっかけになる」
では、村本容疑者はどうだったのか。小学校の卒業アルバムには同級生に「人の言うことをまともに聞かない」と書かれ、
「ほかの人としゃべっているのをみたことがない」と最近の知人も証言するその様子からは、かなり対人関係の構築が苦手だったことがうかがえる。
http://www.sankei.co.jp/news/060807/sha067.htm