通勤途中にうんこ漏らした!第12波

このエントリーをはてなブックマークに追加
60デブ
「西新井での絶望〜PARTU〜」

〜前回までの流れ〜
・西新井降車の”自分自身との賭け”にもろくも敗退した俺・・・

その瞬間、ケツメイシの曲と大潮流の強制解放により絶望と安堵の静寂が俺を包んだ

が!・・・俺の周囲で鳴り響く怒号と悲鳴、明確に感じ取れる足首部分と臀部の温度差、
強烈な異臭と共にスラックスの裾から他人の靴へしたたり落ちるゲル状の汚物・・・・・
それらの現実を認識した次の瞬間、座席側からの「異臭騒ぎ(それほど臭ったのか?)」
と同時に、ホーム側からの怒り狂ったリーマンに腕を引っ張られ、こう叫ばれた

「降りろ!下痢野郎!!」
(つづく)
61デブ:04/05/25 14:37
>>60つづき

ホームに引きずり降ろされ、リーマンや学生の膝蹴りを全身に受けた俺の下半身
の中身はもはや修復不可能な状態にあった
呆然と去りゆく列車を、ホームに横たわりながら見送っている俺に
とどめを刺した中年女性が捨てゼリフを吐きながら去っていった

”漏らしてんじゃないわよ!太りすぎだからダメなのよ!”

(つづく)
62デブ:04/05/25 14:42
>>61つづき

「もうダメか・・・デブは関係ないと思うんだけど・・・」などと
訳のわからない自問自答を反芻していた俺は、ハッと気がついた

「次の列車が来る前に処理をしなければ!」

ようやく臭い腰を持ち上げた俺の前に一人の男が立ちはだかり
俺にこういった

「やっちまったか?」

(つづく)
63デブ:04/05/25 14:53
>>62つづき

逆光でよく見えなかったが、立ち上がってよく観察してみれば
その男は掃除係の老人であった為、助けを請おうとした瞬間
俺にこう言い放った・・・

「アンタ、まさかそのままトイレに行くつもりじゃねーだろーなー?
アンタみてーなのがパンツとか捨てていくからエレー迷惑
してんだよ俺達は!替え(おそらく下着の意味だろう)あんのか?」

もはや次の列車がホームに到着するアナウンスが流れ始めている今
この老人とやりとりをしている余裕は無かった
焦っていた俺に、二度目の大潮流が訪れ始めていた
”やばい!このままではホームで漏らしちまう!”
俺は老人を押しのけトイレへ向かって走り始めた・・・

(つづく)
64デブ:04/05/25 15:00
>>63つづき

幸運にも<大>用が空いていた。おまけにペーパーも完備されているではないか
俺はニヤリとし、こうつぶやいた
”地獄に仏とはこのことか・・・”

流れる水とペーパーを最大限に活用し、目茶羅苦茶羅になった衣類を
多少、色ズレ・異臭を残しつつも整備し直し、意気揚々と明日への扉を
開いた俺の目に飛び込んできた情景は、あまりにも現実離れしていた

(つづく)
65デブ:04/05/25 15:16
>>64つづき

目の前に立ちはだかる初老の掃除係(おばちゃん込)が3人俺を待ち受けていた

掃除係A♂:「アンタ、ここで何してたんだ?何を捨てた?」
掃除係B♂:「困るんだよ!とにかくサー!わかってんの?」
掃除係C♀:「なんでー?なんで太ってるの?臭いわよ?」←(単なるデブ差別発言!?)

俺:「えっ!?イヤ、・・・は?・・・えーと・・・!?」

掃除係A♂:「とにかく!パンツ持って帰れ!あと汚したなら掃除しておいてくれ!」
↑(俺はパンツを洗って着用しているのだが。。。!?)
掃除係B♂:「そうしろって!自分のケツは自分で拭くのが社会人の常識だろ?」
↑(俺はケツを拭くだけでなく、二回目の大潮流を開放させた後だが。。。!?)
掃除係C♀:「いいから早く掃除しなよー!迷惑かけてるんだから謝りなって!」
↑(全く意味不明)

俺:「え?掃除ですか?えーと、俺ですか?時間ないんですけど、・・・」

そんなやりとりをしている時に、先ほどから後方で様子を伺っていたリーマンの
一人が、掃除係に向かって遂に怒号を浴びせた
「もれちまうんだよー!ぐだぐだいってねーで早く空けろよ!」

(つづく)
66デブ:04/05/25 15:33
>>65つづき

突如の怒号にすっかり脅え気味にトイレを出て行った掃除係をよそ目に
俺は、同士とも言えるリーマンに御礼を言った
「ありがとう。助かりました。」
しかし彼も余裕が無かったのだろう。こう言い捨てて粗々しく扉を閉めた
「どけデブ!」
ちょっぴり寂しい気分になりつつも、ドアの向こうで異音を鳴り響かせている
同士に、扉越しながら再度頭を下げ、俺はトイレを後にしつつこう思った

”便座をきれいにしておいてよかった。図らずも同士が現れるとは・・・”

再度満員列車に揺られながら、周囲で”臭くない?”という囁きにも
動じずに、俺は再度決心を固めていた
「明日からまた特訓だ!ついでにダイエットもするか!」

(終わり)