サッカーJリーグのJ1とJ2の昨年度の各クラブの決算がまとまり、横浜F・マリノスは赤字が6億円以上になるなど、
一部のクラブは厳しい経営状況が続いていることが分かりました。
Jリーグは各クラブの経営健全化を目指した「クラブライセンス」制度を今シーズンから導入し、
昨年度以降、3年連続で赤字になったクラブや、来年度末以降で債務超過のクラブはリーグへの参加が認められなくなりました。
Jリーグが12日発表した昨年度のJ1とJ2の40のクラブの決算状況によりますと、
赤字のクラブは前の年度の18から12に減少し、また債務超過のクラブは11から9に減りました。
最も赤字が多かったのは横浜F・マリノスで、広告料や入場料収入などの営業収益は37億円余りで全体の5番目に多かったものの、
チームの人件費など運営経費がかさみ、赤字は6億2900万円に上りました。
債務超過額も最も多い16億7700万円となりました。
またヴィッセル神戸は昨年度は2億9600万円の赤字で2番目に多く、債務超過は12億5200万円に上りました。
大分トリニータは3億3000万円の黒字でしたが、債務超過は5億8700万円と3番目に多くなっています。
こうした状況についてJリーグの大河正明管理統括本部長は、
「クラブライセンス制度導入の初年度の決算としてはぎりぎり及第点という印象だ。
これから来年度にかけて各クラブの経営の見通しがさらに明確になってくる」と話し、今後も各クラブの経営状況を注視していく考えを示しました。
また厳しい経営状況が明らかになったF・マリノスは、公式ホームページで決算状況を説明し、
親会社の日産自動車と具体的な検討と議論を続けているとしたうえで、
「クラブの総力を挙げて難局を乗り越えていく」として、サポーターや地元への支援を呼びかけています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130712/k10013013491000.html