ザック監督「W杯V争い」宣言にサッカー協会大慌て
ザックの優勝宣言が日本サッカー界に大波紋を呼んだ。昨年11月の広州アジア大会男女優勝と1月のアジア杯Vの祝賀会が21日に都内で行われたが、緊急来日した日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(57)はなんと2014年ブラジルW杯で優勝争いすると発言。
老練な指揮官が突如大風呂敷≠広げたことで、日本サッカー協会幹部が一斉に困惑の表情を浮かべる事態となった。
ザック監督は1月のアジア杯優勝後、イタリアで休暇に入っていた。このため祝賀会に出席するかは微妙だったが「ここに来るのは当然だ。私がいないわけにはいかない」と緊急来日。温厚で人情に厚い人柄を物語る行動だが、そのスピーチは一転して協会関係者を驚かせた。
「ブラジルW杯ではトップを争えるような実力あるチームとして戦っていきたい」
なんとW杯で優勝争いに割り込むと宣言。昨年の南アフリカW杯で日本代表を率いた岡田武史前監督(54)は「4強」を目標に掲げて物議を醸したが、それをも上回る目標をブチ上げたのだ。
もちろん華やかな祝勝会の席でリップサービスという面はあるだろうが、指揮官も手応えをつかんでいる。若手主体のメンバー編成で惨敗も覚悟の上で臨んだアジア杯で、周囲の低評価を覆して劇的な優勝。
ここから得た自信と「欧州でプレーする選手は来年もっと増えると思う」と若手のさらなる成長を見込んでの発言だった。
ただ日本サッカー協会幹部は耳を疑った。小倉純二会長(72)は「そんなこと言って大丈夫かな…。それよりもW杯のアジア枠の問題のほうが先。それが終わらないとね」。ブラジルW杯のアジア出場枠さえ決まっていない状況でのV宣言に戸惑いを隠せなかった。
またザック監督を招聘した原博実強化委員長(52)さえ「W杯予選もやっていないし、まだ組み合わせも決まっていない。そんな簡単じゃないでしょう」と想定外≠フ大風呂敷に不安げだった。
協会関係者の1人も「1年前、日本サッカー界がどうだったか思い出してくださいよ。1年でこんなにいい方に激変するんだから、逆もある。浮かれちゃいけない」。ちょうど1年前は東アジア選手権で日本は惨敗、「W杯4強」を掲げた岡田前監督の解任騒動に揺れていた時期だった。
百戦錬磨のザック監督が浮かれることなどないはずだが、あまりに高い目標設定だけに、関係者はバッシングを浴びた岡田前監督の二の舞にならないかと心配している。
東スポ芸能 2011/02/22
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