1 :
アンデルセン :
2005/07/20(水) 01:06:52 ID:??? ようこそ。 御伽話ロワイアル“オトロワ”の世界へ。 まぁ、楽しんでいってくれたまえ。
【参考】バトロワリレーSSのガイドライン 第1条/キャラの死、扱いは皆平等 第2条/リアルタイムで書きながら投下しない 第3条/これまでの流れをしっかり頭に叩き込んでから続きを書く 第4条/日本語は正しく使う。文法や用法がひどすぎる場合NG。 第5条/前後と矛盾した話をかかない 第6条/他人の名を騙らない 第7条/レッテル貼り、決め付けはほどほどに(問題作の擁護=作者)など 第8条/総ツッコミには耳をかたむける。 第9条/上記を持ち出し大暴れしない。ネタスレではこれを参考にしない。 第10条/ガイドラインを悪用しないこと。 (第1条を盾に空気の読めない無意味な殺しをしたり、第7条を盾に自作自演をしないこと)
決定済みの事項。
1)参加者リスト
参加者は42名。詳細については下のリンク先参考。
http://otogiroyale.fc2web.com/sanka.html 2)MAP
原作バトロワのMAP使用。とりあえず、下のうpにあるのを参考に。
http://f19.aaa.livedoor.jp/~bokuzyo/clip/img/9.jpg 3)支給品
現代の日用品、銃火器の配布を認めます。また魔法の品などの特殊アイテムは参加作品を問いません。
但し、非常に強力なアイテムの場合、NG審議対象となります。
アイテムの能力に制限をかければ〜、というよりも、そういわないですむよう心がけること。
外れアイテムは所詮、出オチ。多用は控えること。
4)拘束具 魔法の首輪:禁止エリアに侵入、又は、無理やり外そうとすると爆発。参加者は死亡。
5)NG規定
ラノワNG規定の流用 + 即リレー(24時間内に関連するSSを書くこと)禁止とします。
ラノワNG規定の詳細については
>>5-6 また、直書きは内容がOKでも、他の書き手さんの迷惑にもなるため、NG対象です。
しえん?しえん?ぼくのしえん?
【NGについて】 NG協議・議論は全てここで行う。 進行スレでは絶対に議論しないでください。 協議となった場面は協議が終わるまで凍結とする。 凍結中はその場面を進行させることはできない。 ただし、違う場所、時間のストーリーは進めてもOKです。 基本的には作者の意思を尊重し、あまりにも酷い場合でない限りはNGとしない。 どんなに長引いても48時間以内に結論を出す。 『投稿した話を取り消す場合は、派生する話が発生する前に』 NG協議の対象となる基準 1.ストーリーの体をなしていない文章。(あまりにも酷い駄文等) 2.原作の設定からみてあきらかに有り得ない展開で、 それがストーリーに大きく影響を与えてしまっている場合。 3.前のストーリーとの間で重大な矛盾が生じてしまっている場合。(死んだキャラが普通に登場している等) 4.イベントルールに違反してしまっている場合。 5.荒し目的の投稿。 6.あまりにも長い投稿。 7.その他、イベントのバランスを崩してしまう可能性のある内容。 上記の基準を満たしていない訴えは門前払いとします。 例.「このキャラがここで死ぬのは理不尽だ」 「この後の展開を俺なりに考えていたのに」など ストーリーに関係ない細かい部分の揚げ足取りも×
【NG議論ルール】 1.一人以上の発議でNG議論はスタートとする。(この時点で凍結される) 2.発議者はトリップ必須で決まった書式にしたがって発議を行わなければならない。 3.2に不備がある場合や的外れな発議は門前払いとし無効とする。 4.NG議論に参加する人はトリップ推奨とする。(発議者、作者は必須) 5.リコールありきではなく、話し合いで解決できるよう全員が努力する。 6.議論は冷静に行う。当然ながら煽りや中傷は禁止。 7.発議から1日以上たっても結論が出ない場合は、投票で決める。 8.ただし、それまでのNG議論の仮定で片方の意見が圧倒的に多かった場合は 投票するまでもないと判断してその意見を決定事項とする。 【NG発議書式】 『NGにしたいタイトル(相手作者のトリップも含む)』 該当項目:理由として該当する項目を「NG協議の対象となる基準」より そのまま貼り付ける。複数も可 該当する箇所: 作中のどういう箇所がその項目に該当するかを簡潔に説明。 要求内容: 例1.該当箇所を修正していただければ、この発議は取り下げます。 例2.修正で対応できるものではないので、即刻の取り消しを要求します。
イソップ(ギリシア? 紀元前6世紀頃?) 大昔のギリシア近辺の人で、実在したかどうかあやしい。よって詳細不明。調べてビクーリ。 イソップ寓話てのはイソップが書いたというより、周辺の民話がイソップ名義で編纂された説が強いんだとか。 「アリとキリギリス」などの動物の出てくる教訓的な話が多い。 エントリー作品)狼少年 ヤーコプ・ルードヴィッヒ・カール・グリム(ドイツ 1785−1863) ヴィルヘルム・カール・グリム(ドイツ 1786−1859) いわゆるグリム兄弟。言語学者、民話収集家、文学者。親父は法律家というなんかインテリな一家。 グリム兄弟といえば長男&次男だが、たまに童話集に挿絵を描いた末弟ルードヴィッヒも入る。 民話を元にしてるのが多いせいか、不幸ふりかかる主人公がご都合主義に助けられハッピーエンドになる話が多い。 エントリー作品)赤ずきん、白雪姫、ラプンツェル、シンデレラ ハンス・クリスチャン・アンデルセン(デンマーク 1805−1875) 童話作家、詩人。デンマークじゃ超ありがちな名字でアンデルセンだけじゃ通じないらしい(佐藤・鈴木みたいなもんか) 貧乏な靴屋の息子で、オペラ歌手やバレリーナを目指して挫折しまくった謎の経歴もあるらしい。 だからバッドエンドで終わる切ない話が多いのか?ほとんど自前の創作童話。 エントリー作品)赤い靴、おやゆび姫、人魚姫、マッチ売りの少女、雪の女王
ルイス・キャロル(イギリス 1832−1898) 数学者、論理学者、詩人、作家、大学講師。オックスフォード大学首席卒業。なにこの超インテリ。 でも変な人。かなりロリコン。友人の娘萌え。その姉妹の中でも特にアリス・リデル嬢(当時10歳)を溺愛。 なんと求婚説まである。この時30過ぎ。危なすぎ。でも当時のイギリスは13歳で結婚できたんだって。ワーオ。 ルイス・キャロルはペンネームで本名はチャールズ・ラトウィッジ・ドジソン。 エントリー作品)不思議の国のアリス ジェームズ・マシュー・バリ(イギリス 1860−1937) 作家、劇作家。貧乏な家の出。新聞社づとめのあと作家デビュー。かなり人気作家だったらしい。 自分で脚本書いてピーターパンを舞台化したりしてる。空想的な作品が多い。 作家としての功績で准男爵を授けられ、世界で24人しか貰えない勲章を与えられたとか。スゴス。 ピーターパン関係の版権売上は全額寄付したらしい。 エントリー作品)ピーターパン 宮沢賢治(日本1896−1933) 教師、詩人、童話作家、農業家。出身地岩手をモデルとしたイーハトーブ(イーハトーヴォ)世界を創作。 宮沢賢治童話のことはイーハトーブ童話ともいう。自己犠牲、勧善懲悪的な話が多い。 熱心な法華経の信者で清貧生活(菜食主義だとか)のあまり、過労&栄養失調→肺炎で死んだらしい。 しかも生涯独身で禁欲生活。やりすぎイクナイ。 エントリー作品)セロ弾きのゴーシュ パトリック・ラフカディオ・ハーン=小泉八雲(イギリス、のち日本に帰化 1850−1904) 講師、随筆家・小説家・日本研究家。イギリス人父とギリシア人母のハーフ。 日本人と結婚して帰化しちゃうくらい日本大好き。日本の民話や怪談の収集家だった。 日本の民話(主に怪談系)を収集・編纂して「怪談」として出版した。 エントリー作品)雪女
夜のうちに新スレ立ったのか。 >>1乙!
ここって保守はしなくてもいいのかな? 絵本板のスレ落ちルールはよくわからんのですが。
そして新スレに誰もいない罠 とりあえず前スレ1000さびしすぎ!
>>13 そして突っ込んでくれた貴方の優しさに乾杯
1000 :さく・え/ななし :2005/07/22(金) 00:09:47 ID:??? 寂しく千獲得 これかw
で?建物変更議論は終結でいいのかな?
17 :
さく・え/ななし :2005/07/22(金) 00:23:59 ID:L/jk3GeN
一応貼っとくか マップ内建物変更対応表 ・展望台→そのまま。もしくは簡単に見晴らし台or物見やぐら ・灯台→そのまま。古くからある施設だから問題なし。 ・観光協会→商人の家、屋敷 ・診療所→医者の家 ・学校→お城 ・農協→農家or庄屋の家 ・漁協→漁師の家or網元の家
>>18 乙!
変更するかしないかは書き手さんにまかせるでFAかな?
人いねーし… もう寝ちゃうよ?寝ちゃうからね!?
人、少ないのもあるけど、 新作がこないと話す燃料もないしな。 新作、書いてる人いる? 俺も書いてみるが、時間取れなくて早くても土曜とかそんな感じ。
というか、始まってたのか?
いや、書いてるけど、細かいこと決まらないと詳細が。 つか、まずはオープニングの修正投下したいんだけど、 結局禁止エリアと放送時間はあれでよし?
書こうとして出てきた疑問点はスレで聞くのが一番じゃない? 頭でっかちに議論するよりはその方が話が早いし。 とりあえず、OP書いた人がいるなら聞いておきたい。 あれって昼、夜どっち? がんばって書いてもらったから好きに決めていいと思うけど。 >禁止エリアと放送時間 自分としては、放送時間はOPのまま、1回に2エリアづつ指定するでいい感じがする。 でもこのあたり、また変に揉めそうな気もするんだよな。 気を使わせて申し訳ないが、修正版はまだ待ったほうがいいんじゃないだろうか。 話の内容自体は皆、文句なしの出来だったし。
あ、いや、自分は別に週末でいいならその方がありがたいんだ ただあれが止まってるから続きが投下できないとかなら申し訳ないと思って 昼夜はどっちでもいいんだが、希望があれば描写に入れるよ 自分のイメージ的には夜いつも通り寝て、起きたらあそこだったて感じかな?作者パワーの片鱗でw そう考えると朝方くらいが妥当か
SSの本スレどこ?
>>27 まだないよ
決めなきゃいけないこと全部決まってから立てたほうがいいと思う
あと未決は放送と禁止エリアと状態表のテンプレかな?
前スレから案をコピペ 7)テンプレ いろいろ案が出ましたが、定型になるほどのものは決まっていません。 テンプレが細かいと状況は把握しやすいが、本文の描写がおろそかになりがち、という部分によります 書き手さんの意識やまとめサイトの充実度にもよるので、すぐには決まらないかと。 とりあえず、最初の数作品では重複を避けるために、下の形で書くということでお願いします。 【名前:支給品(特殊アイテムの重複回避)or未確認の支給品 :現在地(座標で)】 【名前:死亡】 残り XX 人 この項目があったほうがよいという場合は、追加してもよいですが必ず他にチェックしてもらってください。 その結果次第ではNGになることも覚悟すること。どんなテンプレ案がでたかは過去ログをあされ。 8)禁止エリア 禁止エリアも意見がいくつか出ています。時間表記がない、御伽噺の住人の一部は時間感覚が現代人と異なるので、 禁止エリア発動をきちんと知らせられないのがネックになっています。出ている案は (1)参加者に時計が渡され、その利用方法もちゃんと理解できている。 (2)朝から昼の間1回、昼から夜の間1回、夜から朝の間1回のゆるい間隔 (3)深夜12時の鐘が鳴った時、一人も殺してない人がランダムで一人消えるルール追加 (4)放送一時間後に笛を鳴らし、禁止エリア発動 これについては開始から1回目(6時間後)の放そ、違った、『天の声』w、までに それまでのキャラの行動も踏まえて決めてみたほうがいいかと。 その禁止エリア無しの6時間で、シンプルなルールを決めたい。
あと審議中 ・時間表記 ありかなしか(テンプレどうするか) だいたいの区分案としては 1.早朝、午前、昼、午後、夕方、夜、深夜 2.早朝(夜明け)、朝、昼前、昼、昼下がり、夕方、夜、深夜(真夜中) 3.深夜(0-3)>夜明前(4-6)>朝(7-9)>昼前(10-12) ここまでがAM >お昼(12-15)>午後(16-18)>夕方(19-21)>夜(22-24) >深夜… →時間は入れるとしても大雑把でという意見が主流。テンプレに入れるか否か。 ・スタート地点 主催の拠点から時間差出発の原作方式か? バラバラの場所にランダムで飛ばされるか? →オープニング書いた人は一応原作方式を書いてるっぽい。それを採用するか否か。 これに連動して、上で出てるスタート時間をどうするか。
書き手の意向でOKなこと ○建物変更 ・展望台→そのまま。もしくは簡単に見晴らし台or物見やぐら ・灯台→そのまま。古くからある施設だから問題なし。 ・観光協会→商人の家、屋敷 ・診療所→医者の家 ・学校→お城 ・農協→農家or庄屋の家 ・漁協→漁師の家or網元の家 ○支給品以外の道具 ・建物の中である程度の日用品なら入手できる。あからさまな武器などはダメ。 家の中で剣× 家の台所で包丁○ ○キャラ作り ・名無しキャラの場合名前は書き手の方でつけてよい ・原本の記述であまり描写のないキャラなどは想像で書いて良い(かなり見た目がかっこよくなってたりなど) こんなとこ?
前スレから拾ってテキトーにまとめてみた。不備あったらすまん。 今日の夜と土曜で本格的に決めて日曜スタート目指したい。ワクテカ
余談かもだけど、御伽キャラって自分の存在を御伽キャラと認識してるの? 上手く表現できてないな。具体的に言うと 例えば、桃太郎の鬼は作中で退治された怨みから 桃太郎を殺しの第一目標としていてもOKなのか?みたいな。 ついでに言えば、他作品の認識は?とかも。 桃太郎の鬼は一寸法師に対する怨みの感情を有していいのか?みたいな。
前者は○、後者は×だと思われ。 とはいえ、設定はキャラ毎に初書き手が決めればいいと思う。
他作品との関連は無しがいいね。 じゃあさっそくリアル仕事放棄して書き始めr(ry
キャラが話の中のどのへんの状態かは作者が決めていいってことだよね? シンデレラやカーレンは最初とラストじゃだいぶ立場が違うもんなー。
>>36 むしろその辺の判断も腕の見せ所。
つーか鬼とかガストンとか死んでるしw
鬼なんかは、殺された事実を把握した上で甦らされたって設定キボン。復讐心沸々w
ついでにカーレンの足無くなってたらorz
それなのに桃太郎は鬼が島に行く途中の状態だったりして。 実際、部下は一匹もエントリーしてないw
金太郎は成人して用心棒になってからの状態でw
>>39 それだと酒呑童子と戦った後になるのか?
…あれ、金太郎って酒呑とやりあったことあったよね?
たしか、そのはず。 源頼光の四天王、坂田金時として戦っていた。 ちなみに酒を飲ませての騙まし討ち。実にロワ向きの人材w それより子供バージョンだった場合、あの前掛け一枚なんだろうか? 絵本だと、他に着ているようには見えなかった記憶がw
狼娘(これも名無しキャラか)は子供の時から狼に育てられたんだよな… ということは…服…着てないのか!?ハァハァ
あのさ、くだらない雑談もいいけど、詳細決めてくんないと先進めないんだけど やる気あんの? だからここ過疎るんだよ 好きに書いていいわけ?
確かにぐだぐだだったな さくさく決めようよ 意見としては放送、スタートはオープニング通りで時間も書き手にまかす テンプレは案採用。時間表記はいらない。 時間指定したい人は文中で描写。 キャラが作中のどの時点かは初書きの作者の自由で、初めて書いた時はそれを描写か、欄外で補足希望。 赤ずきん→おばあちゃんちに行く途中 かぐや→都で評判になり始めたころ て感じで。 できればキャラ説明兼ねて文中にうまく盛り込んで欲しいけどね。
出発方法は原作みたいに時間差徒歩でスタート地点を出るのがいいと思う。 ランダムにワープだと分布が偏る気がする。 出発順は書き手の自由がいいかな。 番号順だと同作品キャラが固まるし、書きたいキャラの番まで待たないといけない。 どうだろうか。
書き手自由だと被るかもしれないからアルファベット順は?
被るとすれば何しても被るだろうけどね。
徒歩の方が偏ると思うんだがw 被って破棄されるのを恐れていては、何も始まらないぞ! といってみるテスト
被ったら泣きながら議論スレに貼る。 それより、徒歩出発は玄関前の戦闘とか発生すると 他の人が書けなくなるから、ランダム転移の方が無難な気がするけど、どう?
ちゃんと全員にセリフ一回ずつくらいは欲しいよね、と言ってみるテスト。
他ロワだと台詞どころか出番すらなく既に殺されてました。ってこともあったな……。
なんかまたグダグダしてきたなぁ。 俺はランダム転移のほうが、導入部分作者さんが書きやすいと思うんだけど。
えーと、まだなんか決めようとしてるんだろうか。 いま、ようやっと書き上げてみたんだけど、まだ待ったほうがいい? もし投下していいならなんだが、一応3レス。 なんかテンプレ張りのとき、2レスぐらいで引っかかっていたから 連投に引っかかったなら、支援を頼みたいのだが。 というか、まず人がいるかだなw
>>54 ワクテカな俺がいますよ。
俺も書き手予定なのにまだ手をつけてない…ごめん…
「どうして殺しあわなきゃいけないんです」 叫ぶように言ったのは、金髪の美しい少女ラプンツェルでした。その手はボウガンを握っています。 塔の中でいろいろなことを学んでいたラプンツェルですが、そんな恐ろしい武器を手にし、 誰かに向けるようなことが来るなんて思ってもいないことでした。 けれど、支給品といって渡された袋の中からボウガンを取り出したとき、茂みを揺らしながら現れた笛吹き男は、 やさしく微笑みながら 「殺し合いの準備はできているようだね」 と言ったのです。 そしてナイフを構え、ゆっくりとラプンツェルに近づこうとします。 それを見てもなお、ラプンツェルには殺し合いなんて、恐ろしいことはできず、叫んでいました。 そんなラプンツェルに問われ、笛吹き男は答えます。 「あの女王が言っていたのを聞いていただろう。40人のうち、生き残れるのは1人だけだと。 権力を傘にきた横暴な契約ではあるが……。従うしかないのだろうな」 そういって笛吹き男は肩をすくめます。 そんな言葉を、ラプンツェルは信じられませんでした。けれでも……。 (思う存分、殺し合いなさい) ラプンツェルは、冷たい、とても冷たい氷の女王の言葉を思い出しました。 小さいころ魔女に塔に閉じ込められたラプンツェルは外の世界を知りません。 いつものように寝て、そして目が覚めて時に見た初めての塔の外の世界は。 殺しあえ、と告げられた悪夢のような世界でした。 「そんな……」 じゃり。 ラプンツェルの体が揺れ、それをみた笛吹き男が一歩前に出ます。 「来ないで……。来ないでぇ!」 一歩下がりながら、体をすくめ、思わず目をつぶったその拍子に。 ラプンツェルの指は引き金を引いてしまいました。
「え……」 パシュ、という音に目を開いたラプンツェルが見たのは、肩に矢をうけ、きりきりと回りながら 倒れる笛吹き男の姿でした。 「嘘……。あたし、そんなつもりじゃ……」 ラプンツェルは呆然と座り込んでしまいます。 (違う、違うの。あたし、そんなつもりじゃなかったの。人を、人を殺すなんて……) 賢いはずのラプンツェルもすっかり混乱し、頭の中がぐるぐると回っているようでした。 そんなラプンツェルに向かって。 「きれいな髪だね。とても長くてしなやかだ」 そう声をかけ、ラプンツェルの髪を触る手がありました。 びくっ、と体を震わせながら顔をあげたラプンツェルが見たのは、苦しそうに汗を流しながらも 微笑を絶やさない笛吹き男の姿です。 笛吹き男の手が、ラプンツェルの髪をかきあげます。たっぷりとした金の髪の奥に、白い首筋が見えました。 ラプンツェルは地面に手をついたまま、ただ震えていることしかできません 「ごめんなさい、お婆様、ごめんなさい。もう、塔の外に出たいなんて言いません。だから……」 「では、1つの傷に一度の報復を」 最後まで言い終える前に、笛吹き男のナイフがきらりと光りました。 そして、ラプンツェルの白い首筋も、金色の長い髪も、淡い色のドレスもすべて真っ赤に染まっていきました。
パシュ!パシュ!パシュ! 「ふむ、これは実にいい武器だ」 息絶えたラプンツェルの横で、三度ボウガンの試し射ちをした後で笛吹き男が言いました。 木に突き立った矢を回収し、笛吹き男はラプンツェルの死体に囁きます。 「この武器を、私の上着を交換してもらえるね」 そういいながら笛吹き男は上着を脱ぐと、ラプンツェルの死体に着せはじめます。 「君にすればあまりよい取引では無いかもしれないが、許してくれたまえ。 世の中は真っ当な取引だけは無い。このゲームも然り。 実に嘆かわしい事実ではあるがね」 死体に服を着せながらつぶやく声は。 まるで子供に言い聞かすように、とても穏やかで優しい声でした。 そして笛吹き男は歩き出します。 40人の命で自らの命を購う取引を続けるために。 【笛吹き男: 支給品:ボウガン(矢は予備を含め3本)、ナイフ :現在地 E−6 状態:左肩に矢傷があります】 【ラプンツェル:死亡】 残り 41人
まずはセルフ突っ込み。殺られる前に殺れのロワ精神でw ・支給品は大きな袋に入っている(1レス5行目) ・テンプレに行動に支障が出そうな怪我を記述するための「状態」を追加してみた。 ・笛吹き男を等価交換、取引を重視する性格にしてみた ・時間はOPに人の意見も受けて朝方ごろ。 このあたりが描写しているところで、皆の確認を取ったほうがいいかなと思う部分。 あと、特にスタート地点からの移動方法は考慮していません。 ランダムでも徒歩でもどっちでもいいです。この二人はたまたまこの地点で鉢合わせしたということで。 スタート地点からの描写をしたい人は、この二人の部分で矛盾がないような方法でお願いします。 ぶっちゃけ、誰もスタート地点での待ち伏せとか書かなかったら、関係ないかもw
GJ……て うわあああああああラピィ死んだああああ 泣くぞゴルァw 笛男エロス。 今後の活躍に期待。
乙。いきなり死んでしまったラプンツェルたんに合掌。
肝心なこと書いてねぇしw 個人的意見としては ・袋は何でも出し入れ可で、中身の重量は免除 その方が支給品のバリエーションが豊かに ・性格描写は書き手の思った通りそっくり読み手に伝わる訳でもないし、 補足は必要ないと思われ ・テンプレはあの形式でよろしいかと 以上を希望。
とりあえず、テンプレ、袋の描写などは問題ないようですね。よかった、よかった。
自分のところでは、袋って言っているだけなので
>>63 のように、
魔法の袋ぽっくしたかったら、早いもん勝ちですな。
まあ、まず自分のが24時間のNG審議をくぐったらだが。
性格の補足は、ほら、あんな不当取引wするマーダーの書き手だから、
万が一原作と違ったときの姑息な予防線を張りたくてw。
>>61 はっはっは。あ、謝らないぞ。
でも、ほら、ラプンツェルは
>>52 を避けられたじゃないかw
もう一つ、OPについて ・ティンカーベルの制限:ピーターパンにしか言葉がわからない ・禁止エリアと放送時間:朝から昼の間1回、昼から夜の間1回、夜から朝の間1回 これについては決定でいいのかな。 OPは誰も文句を言わず、上の二点も肯定意見しか出ていないからいいと思うんだが。 こうやって決定しようとすると、変に蒸し返しになりそうで怖い。 でも書き手さんが修正案を投下したいんです、って言ってるのに反応無いのはどうかと。 正直、下手すりゃ書き手の選択を狭めるスタート談義よりも、 書き手さんがこれ、大丈夫ですかと聞いてくる内容にきちんと答えてあげてほしい。 架空の状況を突き詰めるより、よっぽど決めやすいと思うんだが。
前スレDAT落ちしてて雪の女王のOPが読めないんだが 書けない……orz
これを、はっきり決めておいて欲しい。以下は他ロワからの流用コピペ等なので、たんなる目安。 ↓ 【スタート時の持ち物】 プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収。 ただし、義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない。 また、衣服とポケットに入るくらいの雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される。 ゲーム開始直前にプレイヤーは開催側から以下の物を支給され、「袋」にまとめられている。 「筆記用具」「名簿」「地図」「コンパス」「時計」「水と食料」「ランダムアイテム」 「袋」→他の荷物を運ぶための袋。何でも出し入れ可で、中身の重量は免除。 「筆記用具」 → 普通の鉛筆と紙。 「名簿」→全ての参加キャラの名前がのっている。 「地図」 → 簡単な地図。禁止エリアを判別するための境界線と座標などが記されている。 「コンパス」 → 安っぽい普通のコンパス。東西南北がわかる。 「時計」 → 普通の時計。時刻がわかる。開催者側が指定する時刻はこの時計で確認する。 「水と食料」 → 通常の成人男性で二日分。瓢箪もしくは竹筒あたりと、おにぎりとか? 「ランダムアイテム」 → 何かのアイテムが一つ入っている。内容はランダム。 ※「ランダムアイテム」は作者が「(エントリー作品以外を含む)御伽作品中のアイテム」と 「現実の日常品(銃火器可)」の中から自由に選んでください。 イベントのバランスを著しく崩してしまうようなトンデモアイテムはやめましょう。 時計・コンパス等は概念自体が微妙な為、いちおう「要議論」と思われるアイテムです。 個人的には、ロワに来た時点で全員”何故か”常識レベルで疑問なく使える とした方が、書き手の都合や展開的に楽だとも思うのですが? 名簿がOKなら、全員”何故か”読み書きが出来てたりしますし。
これも明文化しておいた方がいいかと。特に『トリップ必須』と『キャラ予約推奨』は重要。 ↓ 【SSを投下する時の注意事項】 ・書き手はあくまで『リレー小説』である事を考えてストーリーを書きましょう(整合性を考えて!) ・投下する際は他の人が考えてるSSと被らない様に、なるべくSSに出てくるキャラの予約をして下さい。 ・SS投下後は修整を求められる事等があるため投下する時は『トリップ必須』です。
投下スレと議論感想スレを分離したいね。
>>57 乙
ラプンツェルは涙の超回復力を一度は発揮させたかったなー。
遺体があるから髪の毛は何か必要なら使えなくもないけど。
試験的にですが鬼で書きました。 ここって一レス何行までなん?
俺にとってのあの鬼ヶ島での最後の記憶は畑を耕しているところだった気がする。 桃太郎が俺の住んでいた島に現れ、俺の親父や母さんを殺した。 理由は、あったのだろうか。 俺たち鬼は、近づけば人間達が怖がることを知っていた。嫌われていることを知っていたからこそ、 あの辺境の島である鬼ヶ島に隠遁するように暮らしてきた。もちろん、人間達から物を奪おうなどとはしなかった。 しかし村人たちは勝手に怖がり、宝物や食べ物を定期的に運んでくるのだ。 返そうにも置いてすぐ逃げるために話にはならなかった。 一度など、若い娘を連れてきたので、そのときはそんなものはいらんと親父達が起こった振りをして人間達に突き返した。 確かに自分たちは人間達より力も強く、この頭に生えた角は恐怖の象徴だ。 仕方ない。仲良くなりたいなどと無理は言わない。平穏であれば俺たちはそれでいいと思っていたのだ。 仲間達と遊び、糧を得、生活する。 ただ、それだけが、それだけが欲しかった……。 集落にまず火の手が上がった。 向かいの家の叔父さん達が手に武器を取って走った。 空気が熱かった。それは気温的な物と雰囲気的なもの両方だったように思える。 怒声と罵声が聞こえ、悲鳴までが混じる。 血の臭いが、人を超えたその鼻ではなくても感じることが出来るくらいに漂う。 「おまえは奥に隠れていろっ」 親父の声が飛んだ。 「でも、親父」 そう言った刹那、頬に激痛が走る。 「生意気言ってるんじゃねーよ。これからこの島を引っ張っていくのはおまえだろうが。その場の感情に流されるんじゃない っ」
親父の拳は、今までにないくらい痛かった。 今まで、何度も、俺が道を誤りかけたとき、殴られたはずなのに。 「島のこと、頼んだぞ。勇鬼」 そう言って親父は金棒を手に外に出て行く。 その後ろ姿は、今までに見たどの親父よりも、格好良かった。 だが、それ以上に、これが親父の最期の後ろ姿だということをなんとなく俺は感じていた。 数刻が経った頃だろうか。避難した鬼達が、隠れた洞窟からは戦の気配が感じられなくなった。 一番戦える鬼である。俺と、そして同年代の鬼達とで外を見回る。 正直に言うと、外に出たくなかった。予感はしていたから。 ずっと、ずっと永遠にこの洞窟で外を見ずにいられればいいと思った。 でも、それは親父を裏切ることになるから出来なかった。 外は真っ赤だった。 血。血。血。血。血。血。血。血。血。 そして、 親父の亡骸。 「我、桃太郎。鬼の頭討ち取ったりっ!」 煌びやかな和装の青年が親父の首を持って叫んだ。周りの犬、猿、雉が歓声を挙げる。 親父の顔は、満足気だった。 どうして、どうしてだよ親父。殺されてるのに、殺されてるのに……。 「まだいたかっ! 鬼共、おまえもこうなりたいか?」 振り上げられる親父。
連投規制orz
同時に桃太郎の足下の金棒に目が止まる。幾重にも刀の後が残り、血の跡が生々しい。 ――こんなときにも、殺さないようにしてたのかよ。 戦闘不能にしようとした者と、初めから殺す気で来た者。その差は大きい。 「いえ、降参です。どうか今までの宝物を返しますから命だけは助けてください」 俺と仲間は桃太郎に平伏した。洞窟の中の話し合いで既に決まっていた。 どうせいりもしないのに持ってこられた宝物。返してこれ以上殺戮が済めばいいと。 これ以上無用な戦いはしたくないと。 頭なんか下げたくなかった。俺たちを鬼というだけでここまで駆逐する桃太郎達に。 だが、親父が言ったのだ。島のことを頼むと。 それならば俺はいくらだって頭を下げよう。俺は、この時より島の鬼達を背負った族長なのだから。 そして復讐は何も生まないこともまた親父が俺に教えてくれたことだ。 「そこまで言うなら仕方ない、これからは喰い改めるんだな」 そう言って、桃太郎の殺戮は終わりを迎えた。 鬼達に多大な悲しみを残して。 そして島の再興の畑作りをしていたときにこの島に呼び出されたのだ。 雪の女王と言ったか。
あの女の絶対零度の言葉が頭をよぎる。あの女も、俺と同じような人外なのだろうな。 あの城の中、匂いが同じ側の異形の者だと俺に告げた。 俺は今叢の中、座れそうな切り株で袋に入っていたスパス12を持ち考えを巡らせていた。 既に説明書に書かれていた物を読み、これは銃と言い、散弾というものを広範囲に撃てるということを理解していた。 余談であるが、この銃は威力に伴う重量が弱点である。 しかし勇鬼はそれを苦もなく振り回せる力を持っていた。これはある意味行幸と言えよう。 「40人しか生き残れない……か」 そうきっとあの女の言っていたことは割と本当のことなのだろう。 月光に照らされ、光を返す首輪。それが俺の首にガッチリと着いている。 触ってみる。ひやりと冷たい。壊すことは、可能だが爆死するだろう。無理だ。これを外す手段は思いもつかない。 そもそもあの女の力を見た限りで考えるならあの場にいた40数人を一度にあの城に呼び寄せ、 挙げ句に島の各所に飛ばしたことになる。呪法を使うのかもしれない。 そしてこの銃。こんなもの見たこともない。一体あの女は何者だろう。 逃げることは原則不可能……。 俺はどうするか……保留だ。 とりあえず行く末を見守ろう。状況を読みつつ行動していけばそのうちに道も開けるはずだ。 今の俺にはあの女の言うことを聞くのも、逆らうのも選べない。 情報が少なすぎる。 とりあえずこの叢で隠れて様子を見よう。幸い周りは長い草で囲まれていて座っていれば周りからは見えない。 そう思い、息をつく。 と、草の擦れる音が響いた。 「誰だ!?」
とっさにスパス12を音の方向に構える。 緑の茂みを覆うのは、隠闇と静寂。 銃口の先に生物の気配はない。 「風か」 銃を傍らに置く。どうやら神経が少し過敏になっているようだ。そのとき思いつく。 ――殺し合いをする気がなくても、今の俺みたいに誤って怪我させてしまったり殺してしまうこともあるんじゃないのか? 彼の予想は正しい。そのようなことがこの島で幾度起こるか。それはこの島を見つめる月だけが知ることになる。 【鬼(勇鬼): 所持品:スパス12(ポンプ式ショットガン) 支給品一式 :現在地 I-3状態:健康】 残り 41人
終了。 御伽話にはいろんな角度からの見解ができるのでこういった形に。
乙ー。 こういう御伽噺の裏の真実っていうのも面白いな。 ドンデン返しのキャラは続くと飽きられるから、今のうちにしかできないネタだw 話自体はいいですけど、全体に確認してほしいことがいくつか。 ・銃の残弾数: 無制限に撃たせるとまずいので、テンプレに残り何発とできるだけ明記してほしい。 ・移動方法: ワープ方式(4レス目、12-13行)? 問題というわけではないけど、共通事項として認識してもらっていいかな。 ・残り人数: 死者の出ない話も書いたほうがいいか、どうか。 自分としては特にいらない。回想や補完話とかの時にいちいち考えたくないしw。
オープニング書いたもんです 皆さん乙! すいません、人様の読んで今更気づいたが、 氷の女王じゃなくて雪の女王でしたね… なにいきなり名前間違えてんだよう! それ含め修正したいんだが、修正案はスタートがランダムてとこと禁止エリアを一度に二カ所てとこ だけでよいのかな? 他は特に言われてないようだけど… (見落としあったらスマソ)
鬼…いいね。 なんか桃太郎がFFDQ2ndのアルスみたいな性格なんじゃないかと思ってしまった。
ここまでならまだ分からないが… バトロワだからな。
業務連絡ー。 前スレがDAT落ちして読めなくなってしまった人がいる模様。 まとめサイトのかた、もしよければリンク先の更新をお願いします。 もし、まとめサイトのかたが専ブラでなかったら、 ログ提供できるよー、って人など協力お願いします。
>>78 >弾数
弾数悩んだんですが何発が適正かわかりませんでした。原作と同量ということでお願いします。
>ワープ
すいませんワープだとばかり思ってしまい勝手に書いてしまいした。
修正必要なら修正しますので。
>死者
じゃあなしということで
急に止まったな それで開始方法は城から徒歩? ワープ?
ランダムワープて意見が多いからそれでいいんじゃね?
>>79 そういうことで。
俺は修正そんなもんでいいと思う。
あとはまた投下してみて皆の反応待ってみては?
86 :
78 :2005/07/25(月) 00:16:01 ID:???
>>83 修正の必要ない、ない。
スタート方法は決まってなくて、あなたが最初に描写した。
じゃあ、後の人はランダムスタートになったことを覚えていてくださいねってだけ。
いまは細かく決まってないんだから、適切な描写であればそれがルールになっていくわけで。
OPの人もそこのところ、ついでに補足入れてくれるみたいだし。
弾数も難しく考えないで、じゃあ切りよく10発ぐらいのノリでいいから。軍オタじゃあるまいし。
ちなみに原作の弾数設定って誰か知ってますw
>>79 反対意見も出ていないし、それで大丈夫かと。
自らよいものを目指すあたり、書き手の鑑ですな。
スマン、あげちまった。orz
ご意見どうも。 それでは修正版はその方向で投下します。
うあ、トリまちがえたw はずかしー
了解しました 弾数ですが記憶では10発は流石に少なかったような。 原作の方で探してみます。 というかFFDQのように1セットとかではまずいんでしょうかね あと明日から3日程旅行に出ていますのでおそらくレスはできません あしからず
えーと、すいません。 鬼の生き方を書いてもらった方になんですが、 5レスめで「月」が出てますよね。 いちおう自分とOPの人は明け方を想定していたんですが。 自分の作品は描写もしてないんで、修正する必要は無いんですが(補足でしか言ってない) OPの人の修正ではどうなってるんでしょうか。
作者さんではないが、明け方の月という考え方ではどう?
月光はちょっと無理があるかな?
それより
>>74 の桃太郎のセリフは「悔い改める」だと思うのだが。
人を喰うこととくい改めるを掛けてたんならすまんが。
申し訳ない。普通に時間帯を勘違いしてました。 あと悔い改めるです。誤字なぞしてしまいすいません。 誤字、時間帯関連は近いうち修正します。
>>91 呼ばれて飛び出てオープニング書いた奴です。
時間は自分のイメージでは朝と言ってましたが、その後確定意見が出ないようなので
作中には特に表記してません。
同じく、キャラが寝て起きたら城だったという設定も。
保留事項は続きを書きながら書き手皆で徐々に補完していけばいいかなと思ってます。
ので、自分は朝昼夜いつでも構わないんですが、混乱するかな?
ああ、意見書いてるうちに本人が来てた。 では朝ってことでFAか。
>>93 それでは修正のほう、いずれお願いします。
本来、描写してなくて補足のほうで確認を取っている自分がまずいんですが、
いちおう先行している話の認識優先を遵守したいので。
でもわかりますよ。
月光の中、銃を抱えて悩む一人の鬼。カッコいいですな。
>>94 自分もそういうふうにしていくのが一番だと思いますよ。
とりあえずこれ以上混乱するとまずいので、時間は朝でw
では、オープニング修正投下いきます。 連投規制ひっかかりませんように…
――目を覚まして。 うるさい。 ――目を覚まして、ねえ。 うるさい。僕はまだ眠い。 ――目を覚まして、ねえ。起きて! うるさい。僕はまだ眠い。寝かせてくれったら! 『ピーターってば起きてよ!』 鼻の頭を軽く小突かれたような感触に、ピーター・パンは目を覚ました。 目の前にはふくれっつらの、それでも愛らしい妖精の顔。 木の実で作った靴の踵が、ピーターの鼻を踏んづけている。 「やあ、ティンク。おはよう……けど僕はまだ眠いんだ……もうちょっと寝かせて……」
そう言いながら再び瞼を閉じようとするピーターの前髪を、妖精ティンカー・ベルは思いっきり引っ張った。 『寝てる場合じゃなーい!』 チリンと金の鈴が鳴るような音を響かせ、ティンカー・ベルはピーターの額の上で地団駄を踏んだ。 普通の人間には鈴の音のようにしか聞こえない彼女の妖精語も、ピーターにははっきり理解できる。 ティンクはかなりご立腹のようだった。 仕方なく、かなり不服そうに、ピーターは眠るのを諦めて起き上がる。 「なんだってんだよ……」 ピーターは眠い目をこすりながら改めて周りを見渡して、ようやく異変に気づく。 まず目に飛び込んできたのは豪華な水晶のシャンデリア。 そして、同じくきらびやかな水晶の装飾で飾られた壁と螺旋階段。 彼が寝ころがっていたのは、いつものふかふかのベッドでもやわらかな草の上でもなく、お城の大広間の冷たい大理石の床だった。 そして、一番の異変。 「寒い! 寒い! なんでこんなに寒いんだ!?」 ネバーランドには冬は来ない。 けれど、彼がたまに遊びにいくロンドンの冬でさえこんなに寒くはない。 ただの冬とは違う、恐ろしいまでの冷気があたりを覆っている。 しかしその寒さの謎はすぐ解けた。 よく見るときらびやかに輝いて見えたのは水晶ではなく、氷。 ――彼がいるのは、氷に飾られた城の中だった。
さ、早速、要支援?
なにこの良スレw
「ようやく目覚めましたか、ピーター・パンよ」 冷然とした女の声が響き、見ると、氷の玉座に腰掛けた冷たい美貌の女性がこちらを見ていた。 驚くべきことに、その衣装も、身を飾る宝石も、頭に被った王冠でさえもすべてが氷でできている。 「あ、あんたは……?」 女の美貌と気品、そして冷たい眼差しに気圧されながらピーターが問う。 「わたくしは雪の女王。これより先はそなたらの導き手となるものです。ようく覚えておきなさい」 「そなたら?」 よく見ると、周囲には色々な格好をした人間や、動物や、果ては巨大な卵にしか見えないものまでがひしめいている。 ざわつく彼らを無視するように雪の女王は話を続ける。 「目を覚ましたのはそなたが最後です。これでようやく説明に移れるというもの」 女王が、氷のドレスの袖を一振りすると、周囲の氷の粒が集まって一枚の鏡になった。 そこには、いびつな丸い形の島が写し出されている。 真ん中より少し南に、白い城がそびえているのが見てとれた。 「そなたらは今この島の中心にある氷の城にいます。これから、この島のさまざまな場所へ散ってもらいます」 「はあ……」 ピーターはわかったようなわからないような返事をした。 状況にはついていけなかったが、この女性に逆らうのがなんとなく怖かったのでとりあえず話を聞くことにする。 しかし、次の言葉は完全にピーターの理解範疇外だった。 「そして、殺し合いをしなさい」 しん、と大広間が静まり返った。 氷で覆われた広間の冷気が、一段と強くなった気がする。 「あのー……女王様?」 「なんです」 「その、僕にはおっしゃる意味がよくわからないのですが……」 ピーターが控えめに異議を唱えると、女王は虫ケラを見るような目で彼を見た。 まるで、「物分りの悪い子だこと」とでも言いたげに。 「これはもう決まったことです。我々の創造主が決めたことです。逆らうことは許されません」
「女王よ、お待ちあれ! 創造主というのはつまり、神のことですか?」 一人の男が声を上げた。 猟師のような服に緑色のマントをつけた、精悍そうな若者。 ピーターは知らなかったが、彼の名はロビン・フッド。シャーウッドの森の頭領と呼ばれる歴戦の勇士だった。 女王は、ロビンの言葉にひとつ頷く。 「そう思ってもらってもかまいません。とにかく、そなたらごときには逆らうことのできぬ御方です」 そう言うと女王はもう質問は無用とばかりに、さっさと『殺し合い』の『約束事』を説明し始めた。 ひとつ、最後の一人になるまで殺し合うこと。 ひとつ、島の外へ出ないこと。 ひとつ、無理に首輪を外そうとしないこと。 「そなたらのしている首輪、それはとても恐ろしい魔法の首輪です。無理に外そうとすれば殺されるのを待たずに死ぬことになるでしょう」 女王は淡々とした口調で恐ろしいことを次々に話す。 言われて、初めてピーターは自分の首に銀の首輪がはまっていることに気づいた。 よく見ると、彼の小さな相棒のティンカー・ベルの首にも小さな銀の首輪がはまっている。 二人で顔を見合わせている間にも、更に女王の説明は続く。 「そして、日の出から昼、昼から日没の間、日没から夜明けの間にそれぞれ二つずつの『禁足地』を設けます。そこに入っても死ぬことになるので気をつけるように。『禁足地』についてはこの城の鐘が鳴る時にそれぞれ伝えますから聞き逃さないように」 それでは、と。 雪の女王は、この時はじめて微笑んだ。冷たく、冷たく、にっこりと。 「思う存分、殺し合いなさい」
>>97 乙。
ところで、言語面は統一ってことでいいんだよね?
乙ー。 いろいろ説明盛り込んで、格段によくなってるなー。 虫けらを見る目の雪の女王様、素敵ですw しかし、連投規制きびしいね。投下宣言加えて3レスで駄目かー。
携帯から支援
支援どうもです。 さっきからけっこう書き込んでたのがダメだったぽい。 8回で規制らしいけど、8連投はしてないぞ? 間に他のレスが入ればいいってもんでもないのかな。 この板で初めて連投規制なんて受けたのでシステムがよくわからんです。 以下補足 >ティンクの言葉は原作基準。ピーターにしか通じません。 >ピーター・パン、ティンカー・ベルは原作では名前に・が入ります。 それぞれピーター、ベルが名前であるようです。 地の文もだいたいピーター、ティンクとなってます。
薄汚れた民家、囲炉裏を挟んで男女が二人。 どこか物憂げで静かな女とは対照的に、男の方は弁舌に喋り続けている。 「――貴方のような、か弱いレディーが独りで居たならば この傍若無人な殺戮ゲームに積極的に参加した狂人や… 冷血で!野蛮で!俗悪な異形の者に襲われた時、ひとたまりもなかったでしょう。 まるで誰かを憎むように激した表情を一転和ませると、男はさらに語り続ける。 「でも、もう大丈夫です。貴方には、私がついている。 貴方の事は、このガストン命に代えても守ってみせます。 美しい女性を守ることはジェントルの務めであり、喜びですから」 自らのセリフに興奮したのか、男――ガストンは、やおら立ちあがると 袋の中から一振りの刀を抜き出し、凛と音がするほどに構えてみせる。 「幸い私に支給された武器は、この見事な刀。 剣の腕には自信があるので、たとえ怪しいやつが現れても 貴方には指一本触らせる事はありません!」
自らの偉丈夫を誇示するように、 あるいは見えない仇敵に斬りつけるように、熱心に剣を振るうガストンを 火の灯らない囲炉裏の反対側で、ただぼんやりと眺める女。 ――守られなかった約束、最愛の人の裏切り、そして別れ。 見知らぬ男に手を引かれ、一時の避難と逃げ込んだこの寂れた家の どこか懐かしい雰囲気が女――おつうの思考を悲しい思い出へと沈めていた。 『…与平』 見えない野獣の胴を薙ぎ満足したガストンは 勝利の美酒(支給された水)を味わおうと傍らに置かれた袋の口に手を伸ばす。 「ん?この箱はなんだ?」
今にも封を開けんと男の手が箱の紐にかかる様を確認し、慌てておつうは言葉を挙げる。 「なりません!その箱は…」 「や、や、申し訳ない。どうやら袋を間違えてしまったようです。 この箱は貴方の支給品ですかな?その様に恐い顔をなさらなくても。 ちょっと気になったから、覗いてみようと思っただけ――」 「!」 ガストンの何気ない一言に、おつうの美しい顔が苦しく歪む。 やがて、鋭い視線だけを残し全ての表情の消えた顔を向けると おつうはガストンにこう語る。 「その箱を開けてはなりません。例えどんなことがあろうとも 決して中を覗かないでください…」 詠うように、拙い子を諭すように、あるいは、呪詛の言葉を吐くように―― 【H-8/集落の民家】 【ガストン@美女と野獣】 [装備]日本刀「ちすい」@御伽草子、支給品一式 [状態]健康 【おつう@鶴の恩返し】 [装備]玉手箱@浦島太郎、支給品一式 [状態]健康
All in the golden afternoon ものすべて 金の光の昼下がり Full leisurely we glide; 我ら舟こぐ ゆたゆたと For both our oars, with little skill, 二人の漕ぎ手は つたなくて By little arms are plied, か弱い腕で オールこぐ While little hands make vain pretence 小さな両手で でたらめに Our wanderings to guide 我らの遊びを 案内する 彼女の物語の始まりはいつも“The Golden Afternoon” それは金の光の昼下がり。 輝ける黄金の午後。 やわらかな陽の光の中でまどろみ。 お気に入りの紅茶とスコーン、チョコレート。 一番好きなドレスを着て、一番好きな日傘を持って、 何をしても許され、何をしても愛される幸せな夏の日々。 至福のひととき“The Golden Afternoon”それは、すべての少女たちの夢の見る時間。 けれど、すべての夢が少女をしあわせにするとは限らない。 夢の中には、とびっきりの悪い夢だってあるのだから。
「ああ、あたしったらなんてひどいところへ来てしまったのかしら!」 アリスはひどく不安になってあたりを見回した。 さっきまで退屈でのんきな昼下がりを過ごしていたはずのに、何故こんな場所にきてしまったのだか! こんな暗い、うっそうとした、今にもしげみから狼や熊が出てきて「アリス、お前を食べてしまうよ!」と恐ろしい声で言ってきそうな、森の中に! 「ああ、あたしったら本当にばかなんだわ。ずっとお姉さんと一緒にいたらよかったのに!」 アリスは目の前を通りがかったウサギを追って、ウサギ穴に落ちたことを思い出した。 穴の中が思ったよりずっと深くて、どんどんどんどんどんどんどんどん落ちて、そのうち落ちてるのだか浮かんでいるのだかわからなくなって、だんだん眠くなってきて、飼い猫のダイナに「猫はコウモリを食べるの?」などと質問をしているうちに―― ふと気づいたら彼女はあの氷の城の大広間にいたのだった。 もうこれはどう考えても夢としか思えなかった。 だいたいアリスが追ったウサギは「たいへんだ!遅刻だ!」などと叫んでいたし、夢ってやつはとにかくへんてこりんなものなのだ。 そして、夢ってやつは突然はじまるくせにいつ覚めるかもわからないという困ったもので、アリスはもうさっきから何度も何度も目覚めてしまおうと、頬をつねったり引っ張ったり鼻をつまんだりとにかく色々をしてみたのだけれど、一向に目が覚めやしないのだった。 そして、遂にはほっぺたや鼻が痛くてたまらなくなってしまったので、あきらめて、自然に目が覚めるまではこの夢につきあうしかないのだということをさとったのだった。 目覚めることをあきらめたアリスは冷静に(少なくとも、彼女はそのつもりで)考えてみることにした。 「あの穴はずいぶん深くて、地球の反対側まで落ちてしまうんじゃないかと思ったけれど、違ったのね」 アリスは城の様子を思い出しながらつぶやいた。 彼女はかしこい少女だったので、地球が丸いことも、彼女の住んでいるイギリスの反対側に別の国があることも知っている。 けれど、いくら地球の反対側の国だって、氷でお城ができているなんて! そんな話は聞いたこともなかったから、やっぱりこれは夢には違いない。違いないけれど。
アリスはあの恐ろしい雪の女王の言葉を思い出して身ぶるいがした。 なんてひどい夢なのだろう! 殺し合いをするように命じられるなんて! 「できっこないわ、そんなこと」 夢の中の女王様が言うことなのだから、きっと逆らってはいけないのだろう。 逆らったら、永遠に目が覚めなくなってしまうかもしれない。 もしそんなことになったら、お父さんにもお母さんにもお姉さんにもダイナにも二度と会えなくなってしまうのだ。 「いやよ、そんなの! 絶対にいや!」 アリスはついに泣きだした。 大きな瞳から、ぽろぽろと涙が零れ落ちる。 金色のまつげの下の青い瞳から白露のような涙を零すアリスの姿はたいそう可憐だったが、ここには誰もアリスを哀れんでくれる人などいなかった。 そう、かわいそうなアリス自身の他には、誰も。 なんてかわいそうなアリス! アリスはとにかく涙を拭こうと思ってポケットを探したが、いつも入れてるはずのレースのハンケチが見つからない。 どこかに落としてしまったのか。 それとも夢の中まで持ってこれなかったのか。 「ふんだりけったりって言うのよ、こういうの」 アリスはますます哀しくなって、うらみがましげに言った。 それでもドレスのエプロンの裾で拭いたりしたらお行儀が悪いと思って、なにか涙を拭くものがないかしらと女王に持たされた袋を開けてみた。
結論から言うと、袋の中にハンケチのようなものは何もなかった。 そして、かわりにとんでもないものが入っていた。 大きくて長くて真っ黒な鉄の塊。 「これは、大砲? なのかしら?」 アリスはびっくりして涙が止まってしまった。 絵本で見たことのある大砲に似ているが、それにしたってあんまりへんてこりんだ。 「まあ、名前が書いてあるわ。カール・グスタフ……? ドイツの方のお名前かしら?」 アリスはしばらくの間、不思議な気持ちでじっとその黒い鉄の塊、84mm無反動砲カール・グスタフを見つめていた。 かくして、黄金の午後から死の島へと突然連れてこられてしまった不運な少女、アリスの冒険は始まりを告げたのだった。 【C-6/森の中】 【アリス@不思議の国のアリス】 [装備]無反動砲(84mm無反動砲カール・グスタフ)、弾6発、支給品一式 [状態]健康
以下セルフツッコミ アリス(推定年齢10〜13歳)に無反動砲かつげねーだろ的なツッコミは謹んで受ける覚悟。 美少女がバズーカぶっぱなすてゆうシチュをやってみたかった。今は反省ry。 無反動砲で14キロぐらいだったらおとぎパワーでぶっ放せないかナーと思ったんですが、やっぱダメかな。 ダメだろうな。 無理ぽなら武器は変更します。なんか大型火器で小娘でも使えそうな奴あったら誰か教えてくれ。アーミー知識ゼロでつらい。 弾数もいくつくらいが妥当かわからなかったんで適当で。 アリスだけ寝起きじゃないやんけ、ってのは「不思議の国のアリス」自体がアリスの夢オチなので、物語の導入部と重ねてしまっていいかなと思った。 あとテンプレ統一されてないっぽいのでとりあえず一番見やすかった直前のをコピペして使ったけど、統一した方がいいよね。
投下しますよ。 連投規制にかかりませんように。
ハンプティ・ダンプティは 塀の上 ハンプティ・ダンプティは 考えた はてさてこれから どうしよう 殺し合いをしなさい と女王様 どうして自分に 人が殺せる? ハンプティ・ダンプティは 考えた 袋を開けて見てみれば そこには重いまさかりが これで頭を叩き割れば 人は死んでしまうだろう だけどそれは悪いこと 悪いことはしちゃいけない ハンプティ・ダンプティは 閃いた どこかに隠れて じっとしよう 待てば一人に なるかもしれない 塀を下りようと 決めたとき 時計の音が 寄ってきた チクタクチクタク チクタクチクタク チクタクチクタク チクタクチクタク 鞄の中の時計じゃない 音は後ろで鳴っている 慌てて後ろを振り向くと 赤くて暗くて大きな何か チクタクチクタク チクタクチクタク 暗く湿った何かの中 音は耳のすぐ近く 音が大きくなったのに 何も見えない聞こえない チクタクチクタク チクタクチクタク 丸い頭が覆われて お腹を絞める首輪の辺り 硬い何か ざくりと通った 通った何か 途切れた何か さて途切れたのは 何でしょう?
ハンプティ・ダンプティが おっこちた 半分になって おっこちた 王様の馬みんなと 王様の家来みんなでも ハンプティを元には 戻せない だって部品が 全然足りない 固い地面に 落ちるのは 足とお腹と それから首輪 残りは塀に乗り上げる ワニの大きなお腹の中 チクタクチクタク チクタクチクタク とてもおいしい 卵だったと ワニはすっかり 上機嫌 それでもお腹は ぐーぐー鳴って それでもお腹は チクタク鳴った まだまだ全然 食べ足りない 一番食べたい フック船長 でも食べられるなら 何でもいい 動くものは 食べてしまおう ワニは思わず 舌なめずり チクタクチクタク チクタクチクタク チクタクチクタク チクタクチクタク 【F-6/ブロック塀の家】 【時計ワニ@ピーターパン】 [装備]支給品一式(未開封) [状態]健康・空腹 【ハンプティ・ダンプティ:死亡】 残り 40人
みんな溜まってたのなw
御伽話的にこういうのもありでしょうか。 というか「アリスのハンプティ・ダンプティ」だと分かってやった。 ハンプティ・ダンプティなら何でも良かった 今は反省していない。
>>120 アリでしょ、これw
面白かったよ
欲を言えばテンプレの死亡欄【ハンプティ・ダンプティ@不思議の国のアリス:死亡】にして欲しいな。
>>121 あ、そうか。ラプンツェルの時は題名もラプンツェルだから要らなかっただけか。
次に殺るときは気をつける。
>>122 うはwやべぇwww
殺る気マンマンだこの人www
ここは殺人鬼の多いインターネッツですね あー殺されないうちに早く書いてやらなきゃなアイツ
ノ 被り犠牲者第一号に名乗りorz アリス×アサルトライフルで書き始めたばっかだったよ。
>>126 安心しろ。アリス×無反動砲はNGになる可能性がある!
と作者の俺がビクつきながら提案。
誰も反応を返してくれないことがいっそ怖い。
肯定か否定かどっちなんだ・・・
アイテムで出しただけで使ってないからスルーされてんのかな。
使えないんだったらいっそダメ出しでいいんだけど。
皆乙ですよ。 アリスとか人気キャラは競争率高そうだね
桃太郎こい。
誤字を発見した場合って教えた方がいいのかな いちいち指摘されるのウザイよね
>>127 無反動砲もアサルトライフルも少女の扱えなさ的には同じじゃないか?
俺は別にどっちもOKだと思う。
最初だしあんまりNGだとか気にせずどんどん書いて欲しい。
ヤバイものだったらほっといても誰か必ず突っ込むさ。
あぁ、使えない武器という点ではいっしょかw 一発撃つのが精一杯だとか、いいよね。 いかに必中の一撃を放つか、みたいなw 連射しながら抱えて走ったりしたら流石に突っ込むかもしれない。 まぁ、オトギだし、でスルーする流れだったら文句いわないけど
誰か、森でいいから座標教えてくれ…… まとめサイトもマップも見れんorz
ていうかまとめ更新中?
5レス程度なら、規制されないよな・・・・・・ 投下する。
何故こうなったんだろう、と『狼少年』は悩んでいた。 以前は何をしていたか。嘘をついて、皆を騙して、面白がっていたはずだ。 やがて本当に狼が来た時、それを知った僕は本当に来たことを伝えて回った。 その結果はどうだっただろう。 誰も、信じてくれなかった。 皆の為に言った言葉は誰も受け取ってくれなかった。 もう誰も信じてくれない。 もう誰も信じていられない。 もう誰も信じるに、値しない。 ――もう、いいよな? 僕はもう誰も信じてくれないのだ。 だから、僕は一人で生き残らないといけない。 狼少年は、いや。『狼』は一人で生きるんだ! 僕は僕らしく、狼少年らしい僕なりの生き方で……必ず。 「ほら、お互い銃を捨てようよ」 僕はそう呼びかけた。 相手はどこかのお姫様らしい。 だが、どこぞのお姫様は銃を手放そうとせず、首を横に振った。 こいつも僕を、信用しない。 恐怖から声を出せないらしく、首を振るだけだ。 僕はこれからどうするべきか、策を練りながら声を掛けた。 これからはもう何も信じられない。 信じるべき物は『己の勝利』だけ、だ。
状況は平行線をひたすら辿っていた。 白雪姫と狼少年は互いに銃を向け、じっとしている。 先ほどから狼少年が声を掛けているのだが、応じようとする意思は返ってこない。 白雪姫は恐怖で動けない。 それは狼少年にも薄々と感じていた。 だが、何故か狼少年は手を出そうとしない。 下手に手を出せば手痛い反撃にあう恐れがあると考えているのか。 時間だけが流れていく。 まだ、平行線は破られない。 そんな破られない平行線を破ったのは、やはり狼少年だった。 銃を捨て、上の服を脱ぎ、武器のないことを示した後。 「ほら、武器を捨てた。もう武器はない。だから、きみも……」 服をその場に捨て、銃は両者の間に捨てる。 白雪姫はしばらく狼少年と銃に視線を行ったり来たりしながら、ゆっくりと口を開いた。 「わ、わかりました。これで、いいですよね」 よかった、この人は信用できる人――白雪姫はそう思った。 だからこそ、銃を、さきほど狼少年が捨てた銃に被せるように捨てたのだ。 だが次の瞬間、狼少年は走り出した。 罠と気付いた白雪姫も大地を蹴る。 狼少年が手を伸ばし、飛ぶ、 白雪姫と狼少年の身体が交差する。 狼少年の捨てた銃を白雪姫が、白雪姫の捨てた銃を狼少年が、それぞれ手に取った。 再び、互いの銃が互いに向けられる。 平行線は再び引かれた。 だが、狼少年は勝利を確信したように笑う。
再び恐怖に囚われた白雪姫が、がむしゃらに銃を撃った。 撃ってしまった銃の反動が白雪姫を正気に戻す。 そこで白雪姫の視界に映るのは狼少年の身体に広がる鮮血の赤。 信じられない、といった目つきでこちらを見る狼少年に白雪姫は動揺を隠せない。 私は、人を、殺した。 思考がその短文で埋め尽くされる。 膝をついてゆっくりと崩れ去る少年を見届けながら、白雪姫の思考は今後の行動を考え出していた。 人を殺した。私は殺人鬼だ。殺人鬼は人を殺すしかない。 殺人鬼である私が生き残るには殺すしか――思考が止まらない。 もう冷静ではいられなかった。 間違いとはいえ、人を殺した。殺したくなかったのに。 人を殺した―違う―私は殺人鬼だ―嘘だ―人を殺した人間を殺人鬼と言う―煩い― 自己を責める心と、否定したい心がぶつかり合う。 私は、人を殺した――やめて! 白雪姫は膝をついて、崩れた。 外傷はない。 だけど壊れてしまったように、ただ白雪姫は泣きつづける。 殺すつもりはなかった、でも殺した、でも殺すつもりはなかった――――…… 白雪姫の思考が永遠に空回りし続けた。 「全て、嘘よ……!」 白雪姫の否定の叫びに、返って来るはずのない返事が耳に届いた。 「ああ、嘘だ」
ほとんど無音の銃声が響く。 倒れていたはずの少年が銃を構えて、白雪姫の背後に立っていた。 白雪姫は地面に倒れながら、疑問を口にする。 「…え? どう、して」 白雪姫が信じられない、と言った様子で少年を見つめた。 少年は薄く笑い、もう一発撃つと、白雪姫の銃を奪ってから説明する。 銃を白雪姫の見える大木へと向け、一発撃つ。 大木は赤く、赤く染まった。 「ペイントガンっていうらしいんだ。殺傷力は無いから、僕は死なないよ」 それを聞いて、白雪姫は安堵の溜息を吐く。 もうじき、死ぬ。 死ぬ前に相手を殺していないと分かってよかった。 「それより、さ。教えてよ。なんか嬉しそうに見えるよ?」 やっぱり私は人を殺していなかった。それが分かっただけでも――――…… 白雪姫のその言葉は少年に伝わる前に消えた。 「おねーさん? ……死んだの?」 息をしていないことを確認すると、静かに少年は立ち上がった。 ここからが、狼少年としての、生き残り方だ。 城でのことを思い浮かべながら、赤で染まる体を服で隠した。 注目を集めていた人間の横にいた妖精を思い出して、思いっきり息を吸う。 「妖精が人を殺してるーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」 全力で叫びながら、南へと駆け抜ける。 皆、疑心暗鬼になって自滅すればいいんだ、と少年はつぶやいた。 あの妖精を選んだ理由は一つ。人間以外なら、誰でもよかった。 人間以外ならば、殺す罪悪も薄れるのだから。
「ふん……あの妖精、悪だったのか」 狼少年の叫びを聞きながら、桃太郎は呟いた。 城でのことを思い出す。 ティンク、と言う名で呼ばれていた妖精だ。 付近にいた桃太郎はよく覚えている。 「悪はやっぱり、狩らない訳にはいかないな」 悪は狩る。鬼も狩ったこの俺に狩れない悪はない。 ふと思い出す。鬼が棲む島での『武勇伝』を。 ――我、桃太郎。鬼の頭討ち取ったりっ ――まだいたかっ! 鬼共、おまえもこうなりたいか? あれは我ながらあっぱれだと思う。 あれだけの悪はそうはいない。 最後に降参した鬼がいたことも思い出す。 その目には「どうしてこんな目に」という心が映し出されていた。 教えてやる。鬼、それ自体が悪なのだ。 例え罪のない偽悪だとしても、鬼の存在は必要悪だ。 鬼という共通の敵があって初めて、人同士の争いはなくなる。 そして狩る。鬼という共通の敵をもって人が一つに統一され、鬼を殺して大団円を迎える。 悪を狩るということで、人々が幸せになるのだ。 1メートル強の黒い大鎌を構え、南へと向かう。 「待ってろ、ティンク……貴様の罪は、我が大鎌で裁いてやる」 悪は一つ残らず狩る。 だが、悪ではない者は殺さない。 その一線を超えてしまえば、俺はただの殺人鬼となってしまうのだから。 【C-6/森】 【桃太郎】装備:黒い大鎌(1m強)支給品その他 【狼少年】装備:ペイントガン(赤) 銃(サイレンサー) 【白雪姫:死亡】残り39人
モモンほんとにキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!! イイヨイイヨー! 黒くてイイヨー!
FFDQ1stのソロっぽい桃ちゃんガクブルw
まったく触れられない狼少年ワロスwww
ストーリーを更新しました。 ミスや要望がありましたら、どうぞ言って下さい。 それと第一スレを保存していませんでした、すみません……。 どなたか保管していませんか?
要望。 レスとレスの間に一行欲しい。 たとえば、最新話はレスによって視点が変わってるからまとめで読むとややこしくなってるw
皆ちょっといきなり殺しすぎじゃね? 人気キャラは他にも書きたい人いるのに…一話で殺されちゃ救済のしようもない
まさかとは思うが はやく片付けて次のロワやりたいってんじゃないよな?
特別、書きたいキャラがいれば予約すればいいし。 予約が面倒なら、書かれる前に書けばいいだけ。 ロワでキャラが死んで文句言ってもしょうがないかと。
>>150 死に方ってもんがあるだろう
しょっぱなに一人の書き手が他の誰にも書かせず「ハイ死亡〜」て見せしめとかわらないじゃん
悩んで投票したキャラがこんなにソッコー殺されたんじゃあ
せめて死ぬ寸前で切るとかさあ
つまりアレだ。 空気嫁
スタートから6話で3人は死にすぎだって… 人数少ないんだからそんな焦らんでくれよ…
ラプンツェルや(特に)ハンプティダンプティなんかは 原作を配慮してたし、及第点だと思う。 白雪姫だけは速攻死んだにしては、原作無視してるって言うか なんか誰でもいい感じで、そういう意味では確かに惜しいね。 べつに、いきなり殺すのがNGとは思わないけど 死に行く者にこそ華を与える、ぐらいの心積もりは期待したいね。
こんなにすぐ殺されると思わなかった・・・ 書きたかったわけじゃないが、姫キャラの活躍を楽しみにしてたのに・・・ なんか弱い女性ばっか先に殺されるとつまんないんだよね あとに残った戦闘キャラだけでバトルってそれなら最強決定戦でいいわけで バトロワなんだから弱キャラが機転と知恵でうまく立ち回ったりするのが見たい
なら予約してもいいか? まだ三割ほどしか出来ていないが、この調子では消されかねんw
>>154 うん。NGとまでは言わないけど瞬殺するなら少しそのへん配慮頼む。
白雪姫は哀し過ぎる。
彼女のお約束の美貌の描写すらされてないなんて…
つーかまだ予約制度の詳細も決まってないのに (予約の話なんて一言でてスルーされたくらい) イヤなら予約しろととか言われても・・・ とりあえずトリは必須として、予約はいつまで有効? 一週間とか拘束されるとつらいぞ
殺戮話も一人で書ききるんじゃなくてリレーの余地を残して欲しいな 瀕死で次につなぐとか これじゃリレーよりオムニバスになっていきそうな予感 書き手の出身ロワによってある程度はしょうがないんだろうけど
160 :
さく・え/ななし :2005/07/25(月) 22:59:41 ID:WAKZoVJf
たった3人、と思うのは俺だけか。 まだ39人もいるぞ。 予約は三日程度でいいんじゃない?
ageてスマソ。 >瀕死で次につなぐとか それ、絶対助ける気満々だよなw どうでもいいが、序盤で数人死ぬなんざ予想通りだろう。 むしろ、序盤でほぼ死なない方が苦しいと思う。
ちなみにC-6でアリスが桃太郎・狼少年とニアミス。
>>134 微妙に原作マップと違うから要注意。他を探した方が安全だと思う。
いちおう今なら古本100円で、原作も手に入ると思うけど。
>>160 もめても面倒だし、予約したからには早く書けって事で期限3日に賛成しとく。
>>161 いや。助けると見せかけて死亡とかw
一話完結型というかヒキが少ない気がするな。
どう転んでくかわからないのがリレーの醍醐味だと思うんだが。
>>160 三日ぐらいが妥当だね。
>>161 だから殺し方がry
人気なさそうな空気キャラならともかく第一投票で上位のキャラを
なんの見せ場もなく登場話で殺すのはカンベンだ
人気キャラだから殺すなって方がおかしいと思うが。
まぁ、人気キャラばかり死なれても盛り上がらんしなー。
次から考えて書こうぜってことだな。
結論:
>>152 と自己完結してみる。
ハンプティ結構上位だったのに惜しまれてないよハンプティ。 まぁ卵だしな。
じゃ予約します タイガーリリーとイカレ帽子屋
ハンプティが機関銃撃ちながら殺し回るマーダーなんて想像できないしw 銃の反動で転んで割れそうだ。
狼娘を予約します。 投票した本人だけど、書きたかったからってのもあるわけで。
ハンプティはうますぎるからなw 人気キャラだから殺すなっていうんじゃなくて殺し方を考えてくれってことだろ? キャラを立てた殺し方をしてくれってことだ 白雪姫の場合は白雪姫の名前を他の女キャラに入れ替えても通じてしまう没個性だ 結局誰でもよかったんじゃないかと だったらそれこそ人気キャラである必要もないのに
ついでに言うと
>>141 は、大鎌なんて奇抜なアイテム出すんなら
こじつけでもいいから原典の御伽作品探すぐらいの努力はして欲しいと思う。
死体に鞭打つみたいで悪いけど、どうしても気になってね。
なんかフォローしようかと思ったけど、大鎌の出る作品が浮かばねーしorz
結構皆細かい所まで見るんだなぁ あとどうでもいいが、スレ見てると読み手専門は自分だけの気がしてきた
読み手 ノ ところで投下用スレは立てないの? 議論スレのまま進行?
投下用スレ立てなくても大丈夫なペースに見える。 容量だけ注意していれば大丈夫じゃね?
読み手は発言しないだけでけっこういると見た
短いけど投下しマース。
どうしてこんなことになったの? 赤頭巾は、もう何度目かわからない台詞を心中で吐きながら、一人森の中を歩いていた。 欝蒼と茂った木々は、丁度おばあさんの家へ向かう道筋を思い起こさせる。 その足元に可憐に咲く花々や、頭上で鳴き声を奏でる小鳥たちも、しかし彼女の心を晴れやかにはできなかった。 当然だ。殺し合いをしろなどと言われて簡単に了承できる人間がどこにいるだろう。 そりゃぁ、人を食べるのが大好きな狼なら別だけれど、私は普通の女の子。 力が強いわけでもない、特に知恵が働くわけでもないただの娘に、いったい何ができるっていうのだろうか。 そう思って息を吐いた彼女は、ふと進行方向で一つの影がさっと動いたのに気付いた。 ――誰? 一体誰なの? 不安に足を止めた彼女は、太い木の影にそっと身を隠しながら頭を僅かに覗かせる。 相手に気づかれないよう細心の注意を払い、そちらへと目を凝らす。 男の……人、それも随分なお爺ちゃん……かな? くの字に腰を曲げた体勢から判断するに、相手は相当な年寄りなようだった。 その身に着けた衣装は、彼女の知らない不可思議な形をしていたが、 先刻氷の城で妖精の姿を見たばかりだった彼女にとって、さほど気に留めるようなことではなかった。 大丈夫かなぁ。なんだか、今にも倒れちゃいそう。 こそこそと老人の様子を隠し見ながら、赤頭巾は相手のことが心配になってきた。 元々お婆ちゃんっ子な彼女にとって、老人は労わるべき、尊敬すべき存在だ。 それは、実の祖母以外の相手であっても変わらない。 そしてこんな時でも、彼女の心に染み付いた親切心は曲がりはしなかった。
視線の先の相手のよろよろと頼りない足取りを見つめているうちに、手を貸したい衝動に駆られたのだ。 大丈夫……だよね。まさか、あんなお爺ちゃんが人を殺そうなんて思うはずがないし……。 迂闊にもそう決め付けた彼女は、かさりと木陰から身を乗り出し、老人へと小さな声を放った。 「あの、そこのお爺さん……? 大丈夫ですか?」 しかし、声をかけた相手はぎろりと彼女に視線を向けると、射抜かれそうなほど鋭い眼光でこちらを睨み付けてきた。 その二つの瞳に、どこか狂気に似た色が浮かんでいる事に、見つめ返された赤頭巾は気付いた。 「爺さん……だ? お前、今俺をジジィって言ったのか?」 低く殺気立った声で訊ねる口調は、どう見ても老人のそれとは違う。 皺だらけでカサついた肌、落ち窪み光を感じさせない瞳、しゃがれた聞き取りがたい声。 それらの一つ一つは、誰が考えても老人特有の物だというのに、何故だろう。 まるで、若者が老人の皮を着込んででもいるような、ひどい違和感がする。 背筋がぞくぞくとする嫌な感じ。――この違和感はそう、あの時感じたあれと一緒だ。 私の最愛のお婆さんを丸呑みにした狼が、いけしゃあしゃあとおばあさんの振りをしていた時と。 それを思い出した瞬間、赤頭巾の足は勝手に森の奥へと走り出していた。 逃げなきゃ、早く。少しでも遠いところに。 きっとあれは狼なんだ。お爺さんの姿をしているけど、本当は人間じゃない。 無理に服を着て、作り声をして、チョークの粉で頭の毛を白く見せているだけだ。 だから早く、早く早く離れなきゃ。 脱兎の勢いで駆け出す赤頭巾。その彼女の後を追おうとして、老人もまた細い木の枝のように骨ばった足を動かす。 「嫌……嫌だよ……」 泣きそうになりながらそう口の中で呟きつつ、少女はただひたすらに走った。 息が切れ、肺と心臓が限界で破裂しそうになりながらも、両足の動き続ける限り駆け続ける。 走って、走って、走って、走って、ようやっと振り返れば、男の姿は見えなくなっていた。
念のためきょろきょろと周囲を見渡すが、人の気配は最早ない。 子供とはいえ、身体が弱っている老人相手に本気を出せばそうそう負けるものではないのだ。 ほっと安心しながら、しかし赤頭巾は全身を冷たく硬直させていた。 散々走ってきたばかりで身体は火照っているというのに、反面、心の奥底は恐怖に凍りついている。 油断していた。信用していた。喋ってもいない人間相手に見た目で勝手に惑わされて。 ……馬鹿だわ、あたし。大馬鹿だ。……これからは気をつけなきゃ。 どんな人でも、気を緩めちゃいけない。お母さんにだって、いつもそう言われてるのに。 一方、切り株に蹴躓いて赤頭巾を逃した浦島太郎は、ぶつぶつと空に向かって毒づいていた。 「……くそっ! 俺は爺じゃねぇ……仕事も女もまだこれからって年なんだよ! それをあの嫉妬女……」 彼は、自身をこんな姿にした相手を脳裏に思い描き、ぺっと草の間に唾を吐いた。 目を奪われる麗しい美貌と、鋭い知性とを兼ね備えた竜宮国の女帝、乙姫という名の美女。 彼から精悍な顔つきや荒々しい肉体を奪い取り、代わりに、このぼろ布のような身体を宛がったあの憎い女。 「あいつだけは殺してやる……。俺が必ず……」 老人の口から殺意の言葉が紡がれる様はひどく異様で不気味だった。 だが、この場にそれを指摘するものはおらず、当の本人もまた、己の外見だけでない内からの変貌振りには気付いていないのだった。 【G-5/森】 【浦島太郎】装備:不明 支給品その他 【G-4/森】 【赤頭巾】装備:不明 支給品その他
雪の女王の城から西、地を駆ける一つの影。 長く伸びた脚で地面を蹴り、人間離れした速さで西へ向かっている。 影は一度立ち止まり、後ろを振り返った。 野性じみたその影の正体は、まだ年端も行かない少女であった。 身に纏った服――と言うには余りに粗末な物ではあるが――は少女の皮膚を申し訳程度に覆っている。 野生の中で成長を遂げた、すらりと伸びた四肢は美しいとも言えるだろう。 寂しさを湛えた黒い瞳は遥か遠くを見据え、端麗な顔は悲しそうな表情を浮かべていた。 視線の先には、氷の城。 多くの人間と、あるいはそうでないものも集められた居城。 気付けば彼女もそこにいた。 綺麗な月の晩だったのに。 安らかに眠りについたはずなのに。 狼に――『母』に抱かれていた、いつもと変わらない夜だったのに。 どうしてここにいるんだろう。 『殺し合いをしなさい』 心を巡る疑問を全て忘れさせるように、冷たく響く女王の言葉。 霞んだ記憶を辿りその言葉の意味を理解した時に体を駆け巡った悪寒は、今も彼女の心の中に沈んでいる。 今この島に渦巻く殺気は、狩をする時の狼というよりも、狩の為に森に侵入してきた猟師の発するそれに酷似している。 考える事は無くとも野性の勘がそれを理解し、肌が粟立った。
狼にも、必要な分だけを狩るという鉄の掟がある。 しかしこの状況ではそれは通用しないだろう。 誰もが、自分の命を狙っている可能性があるのだから。 でも。 「わた…し、ころし…たく、ない。…かえり、たい」 片言で口にする、心からの願い。 人間から離れたことで知りえた、傷つく事にも勝る、傷つける事の辛さを、そっと噛み締める。 再び西を向き、彼女は走り出す。 その向こうには森が見えている。 森は私の家。だから森は私を守ってくれる。 そして―― 「おかあ…さん…わたしを…まもって…」 自分を救ってくれた狼を胸に想い、彼女は駆ける。 狼の寂しげな遠吠えが、どこか遠くで聞こえた、気がした。 【狼娘@おおかみとむすめ: 所持品:未開封 現在地:G-6 状態:健康】
>>177 >>182 乙 連続投下する時は(1/3)←できればこれ付けて
まだ注意ってほどでもないけど、男性側にマーダー過多な印象。
ヒロインはたくさん残ってるけど、純粋なヒーロー候補はあとわずか。
いくら良い人でも、鬼や獣だけでヒーロー役やるってのは絵面的に……
御伽ロワだけに、それもありなのかもね。
アリスと赤鬼@泣いた赤鬼 ついでに【C-6/森の中】予約します。 場所の予約しても、いいよね?
場所の予約はちょっと… 場所まで拘束されてその場所を他の人が使えなくなるのは困るっしょ 1エリア広いんだし、被っても平気だろうと思うよ 予約制いきすぎるのはリレーから外れると思う 自分ホントはキャラ予約にも反対
いくらエリア広いと言っても、診療所や灯台なんかだと同時進行は無理だし。 むしろ舞台の島は広いんだし、数ヶ所程度予約されても平気だろうと思うけど? 予約できないと他人と設定が重なった時、簡単に矛盾が生じて 没になりまくり→やってらんない!な状況になりそうで不安。 リレー前提で考るからこそ、むしろ予約できた方が安全じゃない? いちおう反対意見を尊重して アリスと赤鬼@泣いた赤鬼と白雪姫@死体の予約に変更しておきます。
被って没になるのはリレーの宿命 それくらいでやってらんないって人はリレー参加しないでしょ リレー前提だから予約って意味がわからない 場所予約制度なんて聞いたことないんだけど、どっかのロワではやってるの?
診療所や灯台なんかだと同時進行は無理だし>だからこそ予約されると困るわけだが リレーなんだからフツー早いもの勝ちだろ
俺の知る限りにはそんな制度は見たこと無いな。 やはり予約制そのものがリレーの在り方に反していると思うぞ。 確かに予約制を取り入れているロワもあるが、それはそれ先が見えてつまらないと思うし、 自分の意志が通らなければやる気を無くしてしまうというのは人として情けないぞw
191 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 12:02:27 ID:/Y5e5Z3Q
つーか夜のうちに勝手に予約制アリとか決められてるのもどうかと思う IDなしで短時間に多数決で決定なんてナンセンス! そんなわけでIDつきで反対意見おいておく キャラ予約反対。場所予約なんて言語道断。
192 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 12:31:03 ID:h9Mwo8Zy
193 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 12:34:23 ID:lTuTaHWz
そうだそうだ! 予約アリにするなら俺たちはおりるけど?
194 :
◆1lQtXldUhA :2005/07/26(火) 12:34:39 ID:X7KANs4Z
じゃあ俺も予約反対で。 スタート直後はスピード重視だろうし、予約しても殺されるときは殺される。
195 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 12:35:21 ID:lTuTaHWz
そもそも予約制度なんてあるのがリレーとしては間違い。 終盤ならまだしも今は序盤だぜ?
196 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 12:36:05 ID:7rcs5EtH
交流スレで場所予約までさせろという意見を聞いて飛んでやってきました。 アケから来たのでキャラ予約はOKかなとは思えるが場所予約てどうよ?勘弁。
俺昨日流れにのって予約したんだけど、俺が常連やってるロワ以外では予約が普通なのかなぁと思ってた。 (俺にとってはトリつけるのだってカルチャーショックだったしね) 被る事もリレーの醍醐味だと思うし、予約はなしでいいと思う 自分だけさっさと予約投下しやがって、とか不快に思った人はゴメン(´・ω・`)
198 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 12:36:35 ID:lTuTaHWz
だからここで予約予約言ってるヤシはよく考えてくれ。 あまりエゴ丸出しだと人は去って行くぞ?
交流スレ出たー……
予約いらね
>>119 ん、すまねえ。偶にしか書かないもんで交流スレの方で情報をチェックしてるんだわ。
気に入らないなら謝るよ。ゴメン。
203 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 12:41:56 ID:7rcs5EtH
204 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 12:43:49 ID:lTuTaHWz
文句がある人はID出せよ。
205 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 12:46:04 ID:7rcs5EtH
>>204 問題が起きたら小さな問題でもそう常にIDを出すのを強調するのも勘弁して欲しいぜ…
206 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 12:46:05 ID:lTuTaHWz
追記。交流スレは強制IDだし、俺はここでもIDを出している。
自分の発言には責任を持っているということ。
>>199-200 、
>>202 もID晒して発言しろよ。
>>206 発言に責任を持つのは勝手だけど、強制するのは違うだろう。
あと深呼吸して言葉を選んでから書き込もうな。
208 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 12:52:48 ID:wNHdxDCG
ID:7rcs5EtH ID:lTuTaHWz 話をややこしくしたいだけなら帰って
209 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 12:53:52 ID:7rcs5EtH
>>208 すまん○| ̄|_
と、とりあえず予約は反対なんだ。うん。それだけ言えたら俺は満足だ。
887 :Classical名無しさん :05/07/26 11:49 ID:mveNc.CU
あの早漏共め。
だから厨とは共存出来ないんだ。
888 :Classical名無しさん :05/07/26 11:57 ID:LTFf6fuM
つーかオトロワはID出ないのが問題だよ
自演で多数決っぽい流れで押し切られたら終わりだもん
それを指摘するとすぐ「じゃあ投票」だしさ
その投票も自演容疑あるし
重要なことはAGEでID出して話せばいいのにと思う。
あのマターリ板ならアゲ進行でも問題ないと思うんだけど。
投票中アゲだったけど問題なかったし
889 :Classical名無しさん :05/07/26 12:03 ID:9aAxkvH.
行動範囲まで予約制って…
もういっそのこと反対派で別にオトロワ始めちゃえば?
890 :Classical名無しさん :05/07/26 12:29 ID:LTFf6fuM
>>889 まあさすがにエリア予約は通らないだろうと信じたいが、そうなったら俺はおりるぞ…
とりあえずIDつきで反対表明してきたから反対派の人は支援タノム
211 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 12:56:10 ID:lTuTaHWz
ごめんなさい。二度と書き込みません。 俺はここから降りた方が良さそうですね。
891 :Classical名無しさん :05/07/26 12:41 ID:x71btnCk
>>888 それってID出ないのが問題なんじゃなくて
IDなしで多数決だの投票だのは無理だろと感じない鈍い人が多いことが問題なのでは・・・
ぶっちゃけそういう鈍い人がリレーに参加するのは難しいんじゃ。
892 :Classical名無しさん :05/07/26 12:49 ID:m8rbqEOc
オトロワから来ましたー
アケから来たって人もID厨も正直迷惑なので引き取ってくれ! 頼む!
893 :Classical名無しさん :05/07/26 12:51 ID:LTFf6fuM
>>891 一応、投票はIDつけてやったよ。
期間は二日間だったけどなw
自演を恐れる意見もあったけど、
あの頃はここまで厨が多いと思わなかったから住人の良心に期待って空気だった
今の住人数から思うに、投票に自演もいたんだろーなと思う
問題は鈍い人は鈍いだけに自分が鈍いと気づかないことでもある
よって、自分がリレー参加に難しいとも気づかないような…ナンダカナ
890の馬鹿は195? 変なの二匹連れてこないでよ
>>214 交流スレっていうよりも陰口スレじゃん
ウザス
892 :Classical名無しさん :05/07/26 12:49 ID:m8rbqEOc オトロワから来ましたー アケから来たって人もID厨も正直迷惑なので引き取ってくれ! 頼む! ハゲワロスwwwwwwwwww
すげえな…自演の荒し
219 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 13:03:57 ID:7rcs5EtH
アケから来たって言い方でここまで荒れるとは思わなかった。 正直悪かった。で、きっちり話しあいたいのだが。
220 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 13:04:44 ID:lTuTaHWz
こういう自演問題もあるしIDは出した方がいいと思うな。
221 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 13:05:58 ID:lTuTaHWz
それと自演で荒らしている人はよほど俺たちの意見が気にくわなかったらしいですがID出しての文句なら聞きますので。 だからここを荒らすのはやめてください。
222 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 13:06:15 ID:/Y5e5Z3Q
えーと、890=LTFf6fuMは俺だけど別にやましいことしたつもりはない。 反対派ってオトロワ住人に言ったつもりだったし。 よそロワを呼び込んでしまったのは悪かった。 けどもともとオトロワは交流スレ派生だし、IDつきのあっちの方が自演に惑わされずに話せる。 ここみたく、他人への反対意見をIDなしで連呼してても意味ないと思ったから。 それと陰口じゃなくて常識を確認したかったんだが。 よその先行ロワの意見をきくのも大事だと思うが?
おまいらが巣に戻るのが一番の解決策だよ
ID出してる御三方、どうしてもID出して議論したいなら明日まで待ってくれないか…… 今のあんたらは単なる荒れの元だ
225 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 13:10:00 ID:wNHdxDCG
気持ちはわかったけど本気で考えてるなら、今は出てこないで
887 :Classical名無しさん :05/07/26 11:49 ID:mveNc.CU あの早漏共め。 だから厨とは共存出来ないんだ。
正義ふりかざしてるつもりの厨が一番ウザい
>けどもともとオトロワは交流スレ派生だし、IDつきのあっちの方が自演に惑わされずに話せる。 >ここみたく、他人への反対意見をIDなしで連呼してても意味ないと思ったから。 ここを見ていない住人もいるんですが……。
反論なら雑スレこいやチキンが
×ここを見ていない住人もいるんですが……。 ○あっち(総合スレ)を見ていない住人もいるんですが……。
読解力ないんだなwこんなのにこられたら困るよw
IDのあるところ借りて、議論はそっちでする? ただ、ID出ない(出さない)から自演ってすぐ決め付けるのだけはやめてほしい・・・・・・ あと、なるべくなら揉め事はスレ外に持ち出すことなく解決していきたいな
>>232 そういう別スレとか立てるのは余り好かないが…感想スレも兼ねていいかもしれないな。
234 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 13:28:02 ID:/Y5e5Z3Q
>>232 別に決め付けちゃいないが、明らかに今はIDなしをかさに暴れてるのがいただろ
議論板は確かにIDなしがいいな
IDありでってクラウンしか思いつかないが、借りるか?
235 :
234 :2005/07/26(火) 13:29:58 ID:???
あ、ごめん。 またIDだしちゃった。これじゃID厨だな。 まあ俺が口出すと更にもめるかもしれないからおとなしくしとく。 荒れの原因を招いて悪かった。
借りたほうがいいと思うけど、重複扱いされないかな?
>>236 野球もクラウンに立ててるから大丈夫じゃね?
人がいなくなったスレ(ex.ごちゃまぜロワ)を乗っ取るのもいいかも
239 :
◆6Ukv2lOyzc :2005/07/26(火) 13:46:20 ID:/chy+XHU
なんか大変なことに… 自分も昨日の流れで予約してしまったが、 うちの板では予約なしでやってるのでなくてもいいです なのでタイガーリリーと帽子屋も予約取り下げます 予約制度あるなら使おうくらいの軽い気持ちだったんで 先走って不愉快にさせたならすまんかった
>>238 乗っ取りがスレ立てもしなくていいし、手っ取り早そうだな。
んじゃ、ここは投下専用になるのかな? スレタイが紛らわしいなw まーとりあえず夜の部の意見も待とうぜ。 昨日の夜勝手に決めたって怒ってたのに、昼は昼で勝手に決めたらいかんと思う
なんか騒動の原因を作ったみたいで、深くお詫びしておきます。 なんらかの結論がでるまで様子見ということで、予約は破棄しておきます。 重ね重ね、申し訳ないです。
投下。
酒呑童子が目を開くと、そこは強風の吹き荒れる断崖の頂上だった。 先刻まで居た寒々しい城は影も形もない。 見晴るかせば、眼下には黒く夜の島が広がっている。 如何なる手段を用いたか、その身は一呼吸の間もなく何処かへと運ばれたらしい。 「……面妖な。いや、それを言うなればあの広間自体が面妖であったか」 荒らした村々でもついぞ見たことのない建築様式の城。 そもそも見た目より何より、あの城は酔狂にも氷で作られていた。 同族――鬼もいたようだが、奇妙な格好をした人間や、明らかに知能を持つ動物の姿も目立っていた。 そして雪の女王と名乗る、鬼心さえ凍てつかせるような美貌の女。 「あの面々全てを殺せと……この酒呑童子に命じるか」 薄赤い顔を更に怒りの朱に染め、その場にどっかと腰を下ろす。 喉にかかる首輪の感触が不快で仕方がなかった。 腰の徳利を呷ろうとし、しかしその手は空を切るのみ。 酒までも取り上げられてしまったらしい。 苛立たしげに、唯一の持ち物である袋をひっくり返す。 水の入ってるであろう竹筒、地図、握り飯に紙と……硬いが筆らしきもの。 時を刻む道具と方位を刻む道具――何故かそれは分かった――と、名簿。 そして…… 「臼、か?」 袋から転がり出たにしては大きい……が、酒呑童子にしてみれば持ち運ぶに支障ない程度だ。 木製で、運ぶためだろうか左右に穴が空いている。 鬼の膂力で振り回せば、扱いにくいにせよ鈍器にはなるだろう。
他には埃一つ出てこず、仕方なく酒呑童子は竹筒の水をぐびりと呷る。 酒の刺激はないが、喉に液体を通せば誤魔化しにはなる。 地図を見れば、自分のいる断崖は島の北端にあるようだ。 恐らくはあの広間にいた“参加者”は島中にばらけさせられたのだろう。 氷の城は島の中心と言っていたが、未明の空の下では見ることができない。 左手に灯台、右手に山が見えるばかりだった。 強風が吹き荒れるも、島は静かなものだ。 それは未踏の場所に隔離されたとも取れるが。 如何に猛ろうとも、さすがに島から脱出することはできそうにない。 魔法の首輪など妄言だと思っていたが、現実に自分はこの断崖へと飛ばされたのだ。 命を落とす危険性を踏まえてまで首輪をむしり取る気にもなれない。 「つまり……座して死を待つか、鏖殺に走るかということか」 最後の一人になれば。41人を皆殺しにすれば、大手を振って帰れるという仕組みだ。 己の居城、大江山へ。 人間如きを殺すのに今更罪悪感もない。動物ならば尚更だ。 だが同族殺しはさすがに抵抗がある。 鬼を束ねる身であるからこそ、同胞への思いは強い。 「争うことがあったとして、それは最後に我らだけ残った場合のみにしたいな」 ふと漏れ出た言葉に、彼は自分が女王の言葉に従おうとしていることに気付いた。 (仕方あるまい。妖術や陰陽道の類にとんと疎い身なればな) 言い訳するように今一度水を呷ると、道具を袋へ仕舞い、酒呑童子は立ち上がった。 「我に命令するのならば、それなりの対価を払う覚悟はあるのだろうな」 袋を背負い、臼を片手で持ち上げる。 そして、斜面を一気に駆け下りた。 元より山は鬼の領域。少々の斜面など走り心地の悪いただの道に過ぎない。
駆ける。鬼が駆ける。 岩肌を逞しい足の五指で掴み。その体躯をただひたすら前へ。 膨れ上がり躍動する脚筋が鬼を地へと運ぶ。 吼える。鬼が吼える。 日の昇らぬ空に響き渡る。生き物を萎縮させる叫びが響き渡る。 島の如何なる生物にも存在を隠す必要がないという傲りと誇りが大気を揺らす。 小細工は人間の所業。 鬼の所業はそれに対する正面突破だと言わんばかりに。 「殺せと言うなら殺して見せよう、雪の女王。そして……」 牙を見せ、にぃと笑う。 鬼が笑う。 そこに在る情動は、ただ欲と憤怒のみ。 「我は帰還する。手土産が貴様の身ならば、この慮外を補って余りある」 手元の臼が微かに動いた気もしたが、そのような細事でもはや鬼は止まらない。 大地へ暴力が降り立つ。 【A-6/断崖】 【酒呑童子@御伽草子】 [装備]臼@さるかに合戦 支給品一式(水:残り半分) [状態]健康
泣いた赤鬼勢は善玉な気がするので一人ぐらい鬼畜な鬼を。 臼がさるかに的に意識を持ってるかは他に任せます。
遅レスすみません。
>>146 レスの最後には強制的に改行が入ってしまうので、それは含めませんでした。
悪に堕ちる〜は直しておきますが、今後は入れた方が良いのでしょうか?
>>147 ログありがとうございます。
しかしファイルがデカすぎて表示不可……。
二つに分ければサイトに入れられますが、一つにしてくれという人が多ければ、レンタルサーバーを変更します……。
249 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 18:23:36 ID:kd6IzGJK
>>248 作品によってはないほうがいいだろうし……
希望があったときだけお手数ですが、ってのはどうだろう。
スマソ、ageてしまった…。
251 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 20:06:14 ID:A4FqU6ZZ
昨日の
>>164 だが、予約制度に関しては自分は使わないからどっちでもいい
アリなら三日程度にして欲しかっただけ
場所の予約まで言い出してる人がいるなら、予約制はすっぱりなしでいいよもう
この調子で支給品まで予約とか言い出されたらかなわない
昼の人を無視して勝手に決めたみたくなったのは申し訳ない
流れに乗って意見を言ったんだが、先走ってしまったようだ
IDに関してはすっぱり忘れてた
そうか自演の可能性もあったんだな
ふだんIDのある板にしかいかないから失念してたよ、重ねて申し訳ない
252 :
さく・え/ななし :2005/07/26(火) 20:21:30 ID:kd6IzGJK
そもそも三日とか具体的な数字出してしまった160だが。 俺は実は無しがいい。 昨日は変に騒いでるのがいて、予約云々という話があった。 一日-三日ぐらいならいいか、とその時は妥協した意見を言ったが、決定みたいな流れになるとは思わなかった。 実際は反対な意見がすぐにはでない、決定する前に予約する人間も出てくることもあって決定みたいな雰囲気にはなったが。 反対する人がいるみたいだし、予約は考えなおしたほうがいいね あと、昼組などその場にいなかった人間を無視する気はマジでなかった。スマン。
170=197です。 決定する前に流れで予約してしまった事は反省しています。 携帯から覗いてあの流れだったので、深く考えることなく予約したわけです。 あと、197で言ったとおり予約制については無くてもいいと思う。 今まで何度も被って涙をのんできたけど、それもしょうがない事だと思うし。
投下いきます
投下いきます
彼女はこの状況にあまり動じていなかった。 もともとが戦いに生きる種族の生まれだ。 自分を守るため、愛するものを守るため、誇りを守るため戦うのは当たり前のことだった。 もちろん、あの女王とやらの言いなりになって、無意味な殺し合いをするつもりもない。 それは聖なるものである戦いを汚す行為だ。なんて高慢な女なんだろう。 タイガーリリーは雪の女王の澄ました冷たい顔を思い出し、フンと鼻を鳴らした。 勇猛なるインディアンの酋長の娘である彼女は、その誇りを受け継ぐ勇敢な女戦士だった。 海賊船にナイフをくわえて一人で乗り込むほどの度胸を持つ。 だから不審な人間を見つけても、彼女は恐れたりはしなかった。 タイガーリリーはそのへんで拾った石を握り締め、不審人物にそろそろと近づいていった。 自然にあるもの全てが武器となり道具となる。彼女はそれをよく知っていた。 彼女の視線の先では、森の中に急に開けた小さな野原で、一人の男が小枝を積み上げている。 「お前、何している」 タイガーリリーは鋭く言った。 「何をしているかって? 何かをしているのさ」 男はくるりと振り向いて、人を食ったような返事をしてきた。 大きな帽子を頭に乗せた白人の男で、目元はニヤニヤと笑っている。 タイガーリリーは鼻白んだが、そこはもともと気の強い娘のこと。むっとして言い返す。 「おかしな奴、質問に答えろ!」 「俺様がおかしな奴だって?」 男は突然ケタケタと笑い出した。
「そりゃあおかしいとも。俺様はイカレ帽子屋だもの。お嬢さん、あんたはおかしくないのかね?」 「私、おかしくない!」 タイガーリリーはきっぱりと言い切った。 「そりゃ残念」 帽子屋はつまらなそうに言って肩をすくめた。 そして、それきりタイガーリリーに興味をなくしたようで、またそこらに落ちている木の枝を拾っては積んでゆく。 どうしても気になってタイガーリリーは再び尋ねた。 「枝、集めてどうする?」 「たき火をするに決まってるさ」 帽子屋は手を休めずに言った。タイガーリリーはむっとする。まさか森を焼く気なのでは、と思った。 なんのためかは知らないが、不遜で愚かな白人は平気で自然を壊すのだ。 しかし、帽子屋の続く言葉は予想外だった。 「そしたらお湯をわかすのさ。お湯がすっかりわいたなら、おいしいお茶を入れるのさ。イッヒッヒッヒ」 帽子屋は聞かれもしないことまでべらべらしゃべって、またけたたましく笑った。 タイガーリリーは呆れてさっさと踵を返す。 しかし、あらかた周囲の枝を拾いつくした帽子屋が、ぱんと大きく手を叩いたので思わず振り返ってしまった。 「そうそう、こいつを忘れちゃいけない」 袋から何かを取り出した帽子屋が、それを焚き木の山の上にちょこんと乗せるのを見てぎょっとなる。 それは、とても立派な弓と矢筒だった。
「いけない!」 タイガーリリーはつかつかと歩み寄ってくると、弓と矢筒をすばやく奪い取った。 「弓、火にくべる、ゆるさない!」 大きな目で、キッと帽子屋を睨みつける。 「武器は勇士の魂。インディアン、勇士の魂を汚すもの、許さない!」 背筋をぴんと伸ばし、大声で宣言する。 しかし、帽子屋はタイガーリリーの剣幕にまったく怯むことなくうんうんと頷いた。 「なるほどなるほど。お前さんもおかしなことを言うもんだ。こりゃ素晴らしい」 このイカレた帽子屋の理論では、すべては狂っているのが当たり前であって、おかしなことが正しいことであった。 インディアンの理論は彼には意味不明だが、意味不明なことはおかしなことであって、すなわち正しいこと。 そして、おかしなことを高らかに叫ぶこの娘はたぶん狂っているのだから、だとしたらそれは彼にとって正常だ。 帽子屋はさきほどとはまったく違う興味しんしんの目つきで、タイガーリリーを頭からつま先まで眺めた。 頭に鳥の羽を挿して黒い髪を三つ編みにし、日に焼けた浅黒い肌の中で、真っ黒な瞳がきらきらと輝いている。 ガウンのようなゆったりした服を着て、履いてる靴はなんと布だ。 顔は可愛らしいが、見れば見るほど変な娘だった。 「こいつはおかしいや。体中が真っ黒で、おかしな服におかしな靴、こんな娘ははじめて見たぞ! 言葉もなんだかおかしいぞ。言ってることはまったくおかしい。なんて素敵におかしいお嬢様だ」 しかし、タイガーリリーは帽子屋の言葉などもう聞いていなかった。 目の前の変な男のことより、自分が手にした弓に夢中だったのだ。 見れば見るほど美しく、しなやかで、力強い立派な弓だった。 「すごい、きれい、すてき」 それもそのはず、それはシャーウッドの森に生えるイチイの木の堅い枝で作られたロビン・フッドの愛用の弓であった。 弓の名手として名高いロビンは弓作りにかけても超一流。 それは人種を越えてインディアンの女戦士を感動させるほどの逸品だった。
弓にうっとりしているタイガーリリーの姿に、帽子屋の目がきらりと光った。 「娘さんや、ねえ、きみ、そいつをとてもお気に入りのようだねえ」 帽子屋は猫なで声を出した。 「だが、そいつは俺のものだ。人のものを勝手に取ったらそりゃドロボー」 タイガーリリーはハッとなった。 誇り高い部族の娘が泥棒なんてとんでもないことだ。それでは自分が憎むあの海賊たちと一緒ではないか。 「悪かった、返す!」 あわてて弓をつっ返そうとする彼女に、帽子屋はいやいやと首を振った。 「まあ、待ちたまえ。俺だってなにもあんたさんに意地悪で言ってるわけじゃあないんだね」 「?」 「そいつをくれてやってもいいんだよ。ただし俺様の欲しいものと交換だ」 「お前、欲しいもの、なんだ?」 タイガーリリーは身を乗り出して聞いた。瞳がらんらんと輝いている。 物々交換なら、泥棒ではない。 「そりゃあもちろんティーセットさ。あれがなけりゃあ、お茶は飲めないからねえ」 「あれば、弓をくれるか!」 「もちろんだとも! お前のような小娘に簡単に手に入れられっこないが」 「わかった! やる!」 帽子屋の皮肉を最後まで聞かず、タイガーリリーは袋の中から箱を取り出して突きつけた。 箱を開けた帽子屋は、飛び上がって驚く。 ティーポットにカップとお皿が一揃い。角砂糖の入ったシュガーポットに、紅茶の葉が数種類。 「こいつは驚いた! みごとみごとのティーセットじゃないか!」 「どうだ! インディアン、嘘つかない!」 タイガーリリーは得意げに胸を張った。 そしてもう今度こそ用済みとばかりにくるりと踵を返して、つかつかと歩き去ってしまう。
「なんてこった! マッチ、マッチがないぞ。火がつけられないじゃないか! マッチはどこだ! やかんもいるぞ!」 帽子屋が背後で叫んでいたが、タイガーリリーはもう聞いていなかった。 弓を手に、意気揚々と森を後にする。 素晴らしい武器を手に入れた。あとは愛するピーター・パンとにっくきフック船長を探すだけだった。 【I-3/森の中】 【タイガーリリー@ピーターパン】 [装備]ロビン・フッドの弓@ロビン・フッド、矢筒(矢20本)、支給品一式 [状態]健康 【イカレ帽子屋@不思議の国のアリス】 [装備]ティーセット@不思議の国のアリス、支給品一式 [状態]健康、狂気(もとから)
投下におそろしく時間かかってしまってスマソ なんだか知らんがエラーが出まくりだった… ティーセットの内訳は(ティーポット、カップ&ソーサー×4、紅茶葉数種、角砂糖入りシュガーポッド)です。 長くなるので割愛したけど、テンプレに書いたほうがよかったかな? 帽子屋の人称代名詞がめちゃくちゃなのはわざとです。
これってもう始まってる? まだOP作家陣の正式版も見せしめ部分も出てないけど
オープニング書いた奴ですが、見せしめ編いる? 誰も書かないなら書くけど、前にこんな感じの質問した時に反応薄かったから、 保留してた。本編も動き始めちゃったし決めないとだめか? 意見よろしく
OPこれでいいと思う。 別に無理していらない。 作者陣OPもいらん気がする。 裏設定だけあれば十分じゃないか?
ロワならやはり見せしめは欲しいところだが・・・・ しかしもう走り出してしまったから仕方ないな
>>263 見せしめは別にいらないと思うが。
本来、参加者の危機感を煽るのが目的なんだけど、皆殺る気満々だからw
それはそれとして別に決めておきたいことが1つ。人大杉の状態で書くべきか迷っていたんだが。
袋の中身の詳細について。
じつはこれ、
>>67 で一度出ていたんだが、提案してもらった時期に話し合うと
揉めて開始が遅れそうだったので、あえてスルーしていた。
>67を不愉快にさせてしまっていただろうから、申し訳ない。
今なら書き手も投下作品も出て、皆、漠然と考えていると思うので改めて提案してみた。
で、中身の詳細については『鬼哭奇譚』の1レス目で>67と同じものが出ている。
>竹筒【水)、地図、握り飯(食料2日分?)、紙、鉛筆、時計、コンパス、ランダムアイテム
まずはこれを有りとするかどうか。
もし駄目なら、一つ一つの有り無しの論議は揉めるので、
作品内で使われた、竹筒【水)と必須アイテムの地図と食料以外は不明の状態に戻して、
次の書き手が必要と思ったときに必要なものを書く(要審議)にしたいのだが。
『鬼哭奇譚』の分を無しにして、最小限にするのははっきり言ってデメリットが大きい。
(書き手さんに修正をお願いしなければならない、審議の対象が増える、
いちいち考えるのが面倒、変なアイテムが出るかも、etc、etc…)
対してメリットは、いろんな書き手さんで予想外の展開がかける(かもしれない)という点のみ。
提案している以上、自分としては「最小限以外は不明」、を推すが。
できれば土日とかまで揉めず、投下作品に影響が出ないうちに決めたいなと。
それなら時間の迫ったときに提案するべきではないのだが、板の状態が状態だったので、ホント、スマン。
簡単な感想とかもまとめているけど、もう書き込まないほうがいいかなー。
では長レスすまんかった。
>>266 今なら自分が修正するだけで済むし、早いうちに決めた方がいいかと。
デイパックの形態が袋ってのは共通してるっぽいとして、
・水は竹筒でいいか
・食料は何にするか、何日分にするか
・他は地図とランダムアイテム以外に何か入れるか
・持ち込み品はどうするか。
ってとこでしょうか。特に持ち込み品の「義手など」はフック船長に多大な影響を与えるし。
鈎爪は武器になるから木製で攻撃力のないものに取り換える、とか。
時計はあった方がいいと思いますが、コンパスは看板とかで代用できるし不要かも。
せんせー、お握りは品質の劣化が早いと思いマース
時計は別にいらないと思う 放送もゆるいし
フックの義手くらいありでいいだろ それ言い出したらワニや狼の牙だって武器だ
あとひとつ誤解が多そうだから言っておくが ティンカーベルの光の粉をかけると飛べるていうのは ディズニー設定なんで書き手は気をつけてな 原作ではピーターパンもネバーランドでは飛べないし
俺も時計はうまく使える奴もすくなそうだし時間みるだけならいらないと思った 時間表記は弊害多いしな 水は水筒(竹でもブリキでも)、食べ物はパンでいんじゃね? あんま深く考えずにさ
>>271 そうなのか知らんかったわ。
だけどこれからこういうのが頻出するのは嫌だなぁと思う俺もいるわけで。
原作設定云々の面倒くさい揉め事が嫌だからこのロワは始まったわけだから、あんまりそういうのでさわぐのもな。
支給品について提案したものだが。 まずは修正してもOK、と快く応じてくれた◆1lQtXldUhA さんに感謝。 きちんと意見を採り入れてくれる書き手さんだと、話がまとめやすくて助かります。 で、今のところ出ている意見では時計・コンパスの有る無し、食料の種類などいろいろと要審議。 ただ、地図、竹筒の水、、何らかの食料は入っているだろうという感じですか。 もしそうなら、申し訳ないですが、 ◆1lQtXldUhA には修正をお願いしたほうがよさそうです。 食料は、酒呑童子にはおにぎりが支給されていたということで問題ないと思います。 とりあえず、上の3つ(食料、水、地図)だけはあることにして、 その他の小道具については、こういう演出がしたいのでこれを出してみました、という書き手さんが出るまで あるとも無いとも決めない方向にしたいのですが。 人大杉で意見の出にくい今、細部まで決めるのは後々揉めそうですし。 あ、時計は要らない、っていうけど、あのマーダーのフェイクに使えるかも。 ばか、それ考えていたよ言うなよ、って言う人がいたら、こんな自分のさらに裏を書いてもらいましょうw 食料の中身も酒呑童子はおにぎりだけど、ウサギは人参、それは何故みたいな展開もありますし、 それを突き詰める前におにぎりで十分な参加者だけになるかも知れませんw 結局、描写する必要の無い設定はわざわざ騒がなきゃ、問題にはならないですし 逆に「こいつはやられた」と思わせる作品が一番説得力があるはずですから。
賛成。 絶対あるのは水、地図、食料だけで詳細不明でいいよ。ペンくらいはいるかな。 食べ物はオニギリでも人によって見合ったものでもいい おとぎ話ならおにぎり3日くらいもってもいいんじゃね? あとは書き手次第で
276 :
271 :2005/07/30(土) 13:18:47 ID:???
ごめん、別に原作厨てわけじゃないんだ 原作読んでみたら意外だったんで、皆も知らないだろうなと思って ぶっちゃけピーターパンは飛べてもいいとも思う ただティンカーベルの粉で飛べるようになりました的なご都合展開は困るな、と
つか、ディズニー設定はまずいんじゃなかったのか? 散々ディズニーキャラは云々とか言ってたのに。
>>277 ディズニー云々は論点とは別だよ。ここでの問題は原作設定云々をどこまで言うかってこと。
とんでもないことやるまでは書き手任せにしとくのがこのロワらしいという話。
>>271 :ディズニー設定気をつけろ
>>274 :原作設定厨uzeeeeeeeeee
……もともとはといえば274が原因か。
274が変なこと言い出しただけだろうに。
ところで、お握りって実際どのくらいもつもんだろうか? いや、おとといの夜に買って忘れていたコンビニお握りをどうするべきかと考えている自分がいるのだが。 このロワの参加者で、胃腸の弱そうなのって誰だろ? シンデレラは苛められていた分、意外と何でも食いそうだw それと納豆の起源は弁当の煮豆が腐ったものというのは本当? 誰か教えてエロい人ー。
冷蔵庫に入れてたならセーフ 入れてなかったらアウト 今は夏だから危険な賭に出るのは止めておいた方が良い
む、やはり危険か。 水がぶ飲みでお腹もゆるいしな(交流スレのおまけはためになるw) 食料は不明瞭って流れだけど、くさやの干物、鮒寿司、ブルーチーズとかでてきて、 「腐ってやがる……。早過ぎたんだ」とか言う参加者を妄想してしまった。 そしてそんなの無頓着に食い続けるチクタク。
>>284 チクタクは新鮮な肉ばっかり食うから寄生虫にさえ気をつければ。
お伽話的に、おにぎりでなく干し飯ってのはどうだろう。ほしいい。
食料がランダムでも面白そうではあるが。
>>285 いいなそれ。ほしいい。
で、本題だが、御伽世界で食中毒で死亡……は流石にナシだろw
食料品については、一応ランダムと設定はした上で、
ネタとして利用したい作者だけ描写を加えればいいと思われ。
皆さん、まとめサイトのほうが更新されてますよー。 まとめサイトの方、いつもながら乙です。 ログ2つに分かれてても、全然問題ないですよ。 ついでといっては何だけど月曜からどたばたしていて書けなかった投下作品の感想。 けっこう沢山あったんで簡単になってしまってスマソ。 別に感想イラネ、って感じならこれっきりにしとく。 『願い再び』 ガストンLOVE、キタね? そして私は、おつう、潰されたね? シィィィィット! これからはどっちが先に死亡フラグ立てるかが、勝負のカギですw といっても、すぐには浮かばないけどw。 『Arice in Death Island』 あ、なんかこうオトロワに求められている破天荒さの片鱗がw アリスの口調がそれっぽい上に、なんか無邪気に破壊活動を起こしそう。 『Who killed Humpty Dumpty?』 オトロワらしいと大絶賛。上手すぎて逆に感想がつけずらいw あーと、えーと、タイトルはマザーグース?
『悪に堕ちる狼、悪を狩る死神』 フラグばら撒きまくり。登場したキャラもかなりキてる。 でも殺しの手口は、『狼』じゃなくて狐だぞ少年。 『優しい少女と優しかった誰か』 浦やん、現時点で一番不幸? 実はちょっと人間不信入っている赤頭巾に期待していたり。 『片言の願い』 んー、しまった。いや、前後の状況から、殺されそうだからとりあえず動かす、みたいな印象を受けて へんな先入感のせいでちょい楽しめなかった。思ったのは、狼娘、危険地域へまっしぐらw 『鬼哭奇譚』 出てくる鬼勢、皆カッコいいんですが。おまけに妙に知的なんだな。 酒呑童子は鬼の棟梁の風格がよく出てる。 『等価交換』 ん、喋りに特徴ありつつ、ちゃんと会話のなりたったあたり面白かった。 あと、イカレ帽子屋の台詞にフラグの匂いを感じるのは考えすぎ? とりあえずここまでー。
感想乙 まだ書いてないけど感想あると嬉しいのでがんばってください 位置関係見て思ったが、アリスも叫び聞いてる可能性あったりフラグが何気にあるんだな・・・ 位置関係を地図で纏めてみるかな 意外と重要そうなフラグが位置関係でありそうだ
「おのれ女王どうしてくれようっていうか今からどうしようと泣きそうな我輩」 砂浜にうずくまり、鈎爪で砂を掘るのはネバーランドの海を股に掛ける悪漢・フック船長である。 だが船もなく手下もおらず、しかし憎きピーターパンや好戦的なインディアン娘はいるという現状。 連中に妙な噂でも流されてしまえば特徴的すぎる自分は恰好の的になってしまう。 いや、それぐらいは別にいいのだ。よくはないがいいのだ。 だが。 「何でどうしてあの年がら年中食人依存症の馬鹿ワニがいるのか適切な説明を要求したいのである……」 ワニはまずい。ピーターパンの二百倍ほどに天敵認定。何せ左手の仇。 逃げに徹すれば何とかならないこともないだろうが、閉鎖された島の中、いずれ追い詰められる。 それに、利益もないのにわざわざ自分の手を汚して人を殺すというのも気乗りしない。 ならば粘っても逃げても最終的に死ぬということになる。 左手の鈎爪があれば少々の剣士なら相手にできるだろうが、遠くから射られでもしたら終いだ。 苦しくたって悲しくたって海賊船の上なら平気なのだが、 「むぅ、涙が出てしまう。陸に上がったカッパだもの」 髭を撫で、忙しなげに辺りを見回し、ため息をつく。 「とりあえず隠れる場所でも探すとするか……ここから退散する方法を考えるのである」 立ち上がり、尻の砂を払う姿に海賊の威厳は見受けられない。 沿岸に洞穴でもないかと首を回すと、 「……む。あれは何であるか?」 砂浜に、自分が背負っているものと同じ袋が落ちていた。
「……ふむ。我輩の観察眼によるとこれは袋であるな」 うむ、と頷き己の明察に満足する。 濡れてもいないため、流れ着いたわけでもあるまい。 他の誰かが落としてしまったのだろうか。 食料や水が入っているのだから、これがなければ難儀だろうに。 落とした人物の不幸を嘆き、しかし何か思いついたように首を傾げる。 「待てよ。我輩海賊。海賊、物奪う。落ちてる物、奪っても特に問題なし。故に我輩これ持っていって良し?」 ならばならばと拾って中を確認しようとすると、袋の口はきつく縛られたように開かない。 自分の袋はあっさり開くというのに、これはどういうことか。 「成る程。これは俗に言うトンチというやつであるな。袋が開きにくい、ならばどうすべきか」 考えた。 必要なのは思考の飛躍。出題者の意図を読み取る力だ。 閃いた。 結論として、フック船長は心持ち強めの力で開くことにした。 「ぬ、ぬ、ぬぁっ!」 片側に鍵爪を引っかけ、右手で思い切り引っ張った。 効果は覿面。傘のようにぱっと口が開く。ここまでは予想通り。つまりここからは予想外。 「きゃあっ!?」 中から鈴を転がすような小さく涼しげな悲鳴が聞こえる。 袋の中では、親指ほどの大きさの美しい娘が尻餅をついていたのだった。
「ひっ」 フック船長を見上げると、その娘は見るからに怯えた表情で身体を縮めた。 無理もない。黒い顎髭。海賊帽に眼帯、鈎爪。 フック船長の姿たるやどの角度からどう見たところで海賊以外の何物でもないのだから。 「あー、その、ちっちゃき娘よ」 「こっ、殺さないでくださいっ!」 「いや我輩はこう見えて」 「ひ、ひどいですっ! 鬼畜! 外道! 人の話を聞いて下さいっ!」 フック船長は袋の口を閉めた。 中から「ひー」と聞こえるが、まぁさっきから中にいたのだから問題ないだろう。 (ピーターパンの妖精の仲間であるか? その割には喋っておったし羽もないが) とりあえず口が悪いのは怯えてるせいだろう。ここは大目に見るのが大人というものだ。 「そのままでいいから聞け。我輩はフック。こう見えて海賊の主である」 「やっぱり海賊じゃないですか! 悪魔です! 社会の最底辺です!」 自己紹介に失敗した。 長らく続いた海賊生活でコミュニケーション能力が低下したのだろうか。とんでもないことだ。 「ほれ、ここには船もないわけで我輩陸に上がったカッパ。つまりただの紳士なのである」 「カッパですか。はっ!」 とりあえず仕置きとして袋を軽くシェイクしてみた。 「う」と「や」の間の音を延ばしたような悲鳴が響く。 静かになったところで再びコンタクトを試みた。 「落ち着いたかね?」 「混乱しました……」 「それは良かったのである」 髭を撫で、袋の口を再び開いた。
掌に乗せた娘は、まだ疑わしげにフック船長を見上げている。 「見れば見るほど小さい娘であるな。小さい小娘ということで小小娘というのはいかがだろうか」 ちなみにショーコムスメと発音する。 「……ええっと、私を殺したり潰したり海に捨てたりしないんですか?」 「そんなことしても腹は膨れないのである」 心外そうに言うフック船長を前に娘はおおよそ1分ほど悩み、 「……私は、親指姫と言います」 「ははは小小娘以上に見たまんまでへちょい名前であるな、って痛い痛い噛むのはやめてほしいのである!」 「左手がフックだからってフックなんて名前の貴方に言われたくありません!」 「むぅ正論。正論小小娘というとセイロンティーみたいで趣があるのであ、だから噛まないでいただきたい!」 どうやら小さい身体に無限の闘志を秘めた娘らしい。 見た目は花から産まれたような可愛らしさなのだが。 「しかし君はあの女王の口車に乗る気はないのであるな?」 確認のために聞くと、花がしおれるように親指姫は俯いた。 「こんな体じゃ袋も運べませんし……変な海賊とかに見つからないよう隠れることしかできません……」 「難儀なことであるな。心細いなら連れていって差し上げるが?」 「海賊なんかといたら余計危ないです。私はこの袋に篭もりますから、さっさとどっか行ってください」 べ、と舌を見せると親指姫はぴょいと飛び降りて着地。袋に入っていった。 身長の10倍以上はありそうな高さからだったが、軽いと衝撃も小さいのだろう。 「別にそっちがいいなら止めないであるが……海のプロ的に言うとここはあと少しで潮が満ちるのである」 再び顔だけ出した親指姫は、控え目に見てもべそをかいてるように見えた。
結局親指姫は海賊帽の上に乗ることになった。 当座、落ち着ける場所で状況を整理するのが先決と判断してのことだ。 「君は後ろを見張るのである。特に時計の音が聞こえたりワニが見えたりしたら即刻知らせよ」 「ワニ……って、そんなの見たらそりゃ教えますけども」 「何故か我輩を食いたいらしく、どこでも現れて追っかけてくるのである」 「神さま……この疫病神を何とかしてください……」 「疫病神も神である故何とかしてやるのである。神曰く、超頑張れ」 帽子の頂点に叩き付けられる拳を無視し、二つになった袋を見る。 「そういえば袋の中には何が入っていたであるか? 逃げるのに役立つものがあればいいのであるが」 「ナイフでした。その、お食事用とかでなくて怖い感じの。私には大きすぎるんですが」 「不平等極まる。小者には小者用の小者装備を配るべきであるというのに。女王め」 「怒りは溜めて敢えて流しますけど、そちらの持ち物は?」 「おおそうであった」 我が身の不幸を嘆くあまり確認を忘れていた。 頭をあまり動かさないようにして袋に手を突っ込むと、早速何か硬いものに手が触れた。 「さて大砲であるか財宝であるか……っと」 出てきたのは金属でできた板。端に『首輪探知機』と書いてある。 その板の中央では二つの光点が重なり、頼りなげに点滅していた。 【J-5/砂浜】 【フック船長@ピーターパン】 [装備]首輪探知機、左手の鈎爪、支給品一式 [状態]健康 【親指姫@親指姫】 [装備]コンバットナイフ(人間サイズ)、支給品一式 ※袋を持つのはフック船長 [状態]健康
初出キャラを書くのはここらへんで止めておきます。 修正とかもここに投下でいいんでしょうか。
乙。フックはなかなかええキャラしてるなw
フックと親指姫いいかんじだw 勝気親指姫カワイイなw ところで小さい奴ら(親指姫、ティンク、一寸法師)にも人間サイズの支給品てことでいいのかな? ちょっと不利な気もするが…
小さければ逆に悪意ある相手から発見されにくいし、 仲間がいればその人に使ってもらえるから構わないのでは。 まあ捕まってしまえば弱いということはあるが。
ランダム支給品は小人サイズ限定だと種類も限られてくるだろうからいいかと。 食料やらは小人サイズの方がいいかもな。
>>290 、GJ
フック船長と親指姫、人気が出そうだなあ。
しかし、オトロワの男性陣、善悪の逆転率が高いね。皆、悪役スキーかw
探知機の詳細な機能は、次の人が決めてもいいのかな?
投下作品を見る限り、板の中央に二人ってことだから、
探知機を中心に一定範囲(1エリア?)を表示しているんだよね?
>>301 探知機中心で、範囲や付随機能は次にお任せ。
1エリア200m四方だから、真ん中に立って1エリアを探知できるなら半径約100m。
いくら高性能でもそれが上限ってとこでしょうか。
>>302 フックヘタレオモロス
サムプリンセスツンツンカワイス
ここを携帯で覗くしかできない日々が続いてる。 ちょっと恨めしい
>>304 パソが使えず携帯でしか見られないのか?
それとも覗く他にする事が無いのか?
……前者?
なぁんだ。ヨカッタヨカッタ…………
人大杉だからじゃないの? 専ブラ入れれば見えるぞなもし
専ブラって使い勝手いい? 俺としては、あまり複雑な事したくないんだけど。
ホント、人いないな。 ふむ、ちょっとネタ振り。 このままだと放置されそうなキャラ、とりあえず書かれたけど空気になりそうな 参加者候補って誰だと思う? 俺、くるみ割り人形辺り危なそうな気がする。
>>310 鉢かつぎかな。そもそも聞いたことがない。
かぐや姫とか雪女、エロ方向にキャラ立ってほしいな。
くるみ割り人形も鉢かつぎも咬ませ要員になるんでない? 原作展開っぽく進んで最後には死亡。つーか卵と同様w 非人道マーダー化でもいいかも。 くるみ割り人形がマーフィー君ライクに問答無用に活躍。
>放置キャラ 書かれている中では狼娘もなかなか。 専属がつくのはいいけど、その人しか書かない、書けないのはヤバイよね。
なんか悪かった、ゴメン(´・ω・`) 専属になる気はないし、今後書くかどうかもわからない。 ただ、狼娘の話知っている人が少なそうだったから、放置された挙句に台詞も性格付けも無しで殺されるよりは、一回書いて性格付けくらいはしておこうと思ったんだ。 そうしたら知らない人でも続きが書けるかなーと。
>>315 ネタ振りに対する返答に過ぎんのだから、書き手が負い目みる必要は無いぞw
まぁ、気になる人も居るってことで、このネタはこの辺にしとくか。
では代わりに……
登場させたら盛り上がりそうなアイテムは?
御伽話内のアイテム歓迎。
気を回しすぎたかな。スマソ。 俺は一人で何やってるんだorz 面白そうなネタねぇ。 三枚のお札とかは危険すぎるかなw 天の羽衣で感情遺失とか。
打ち出の小槌。
天狗の隠れ蓑
いばら姫の糸紡ぎ車。これ、糸を巻いている棒で刺すと眠るんだよな?
流れぶった切って悪いが、皆の衆ちょっと協力してもらえないだろうか? いま参加者の位置関係をExcelにまとめているのだが、 コメントという、カーソルを升目の右上に載せると吹き出しが出る機能があるんだ。 例)狼少年のますの右上に移動させると「妖精が人を殺してるー!」と出る。 HTMLに変換しても残るんで、使おうかと思ったが 一人で考えてもむなしいんで、皆にも考えてもらいたいなと。 長くてもあれなんで、1コメント15文字ぐらいで。 参加者だけじゃなくて地図上の隠しフラグでもいいよ。 適当に埋まったら土曜日にでもうpしてみる。
ガストン「貴女は私めがお守り致しましょう」 おつう「約束です……」 帽子屋「お茶ーーーッ!」 笛吹き「命の重みは、皆等価では無い……」 浦島「乙姫……殺す!」 桃太郎「悪しき鬼共は、我が手で裁く!」 ワニ「チクタクチクタクチクタク……」 アリス「どうしようかしら……」 リリー「ピーター、いま行く……」 勇鬼「殺し合いなど、真っ平だ!」 酒呑「人間共め、皆殺しにしてくれる!」 赤頭巾「信じられるのは、自分だけ……?」 狼娘「おか…あ……さん……」
フック「我が輩は怪しくない、海賊だ!」 親指「疫病神と居て、大丈夫かしら?」
ラプンツェルの死体「撃たれました。ボウガンに」 ハンプティの死体「た、卵の救世主ーーっ!」 ガスd「ジェェントルメェン」 狼娘「わん」 アリス「おっきくて長くて黒くて硬い……」 桃太郎「悪・即・斬。それが俺の正義だ」 リリー「弓(;´Д`)ハァハァ」 イカレ「( ´∀`)僕は、イカレ帽子屋ちゃん!」 フック「見ろ、人がノミのようであr な、なにをするきs」 親指「ヘタレ疫病神の分際で私にいじめられようなんて十年早いですー」
>>324 ラプンツェルはボウガンに撃たれてNEEEEEEEEEEEE
マジレスするとなるべく文中からとった方がいいと思う なるべくフラグになりそうな台詞をさ ワニはチクタクで決まりだがw
案も何もたいてい最後の台詞とかじゃん
ていうか本末転倒?
>>322-324 ありがとー。参考にさせてもらうよ。
丸々使うかもしれないし、ちょっと変えるかもしれない。変えたのが気に入らなかったらスマソ。
あと
>>324 、面白いんだけど、下ネタは俺がうpしずらいわっw
罰として君は、『閑散としたスレを救う、卵の救世主』AAを作成することw
Excelコメントつけるだけなら簡単なんで、まだまだ募集中。
うpされるまで誰のが採用かわからないw
卵の救世主ではないが、3レス投下 しかし、参加者が食われるのがデフォのロワってここだけじゃないだろうかw カニバリズム、カニバリズム、カニバリズムぞ〜♪ カニバ、カニバリズムぞ〜♪ カニバリズムぞ〜♪
「えらいことになったガニー」 なんとか川辺にたどり着き、一息入れながら蟹が呟いた。 思い出すのは、殺し合えと命じる冷たい言葉。 理由も無く、おそらくは意味も無い、ただ命を弄ぶだけの殺し合い。 「そんなことに大義も何も無いガニ」 もとより蟹は正義感が強い。 憤りに鋏を振り回し、無慈悲で冷酷、残虐非道にして悪逆極まりない雪の女王への悪態をつき、 その行為には正義の鉄槌と公正な裁きを下ることを天に向かって訴える。 できることならその断罪を自ら行いたいぐらいだ。 両手の鋏を駆使して、あの高慢ちきにすました顔から「目!耳!鼻!」と順番に削ぎ落としたらどんなに爽快だろう。 そんな風にひとしきり女王への弾劾を終えると、今後について考えてみる。 そう、蟹には使命がある。母蟹の仇討ちという誓いを、果たさずに死ぬわけにはいかない。 まずは生き延びることを目標に、武器が入っているといって渡された袋の中身を確かめる。 「……これは嫌がらせカニ?」 袋から出てきたのは、大きな鉄鍋。 武器としてどうかという前に、自分の体より一回り小さいとはいえ 水を張って十分浸かるぐらいという、深さと大きさがいやな感じだった。 鉄鍋を前に考え込む蟹。その背後からガサリと繁みの揺れる音がした。
背後からの音が聞こえた瞬間、鍋の取っ手を挟み回り込むように横移動を開始する。 咄嗟に振り向こととのできない体が恨めしいが、すぐ傍には海がある。 いざとなれば水に飛び込む用意をした時、ふと思いついて目の前の鍋を逆さにかぶってみた。 ……ぴったりだった。 「おぉ…」 背中を覆う安心感に思わず嘆息する。 (これさえあればきっと母上も、柿をぶつけられて死ぬなどという屈辱をあじわなかったガニ) 母の無残な最期を思い出し、こぼれる涙をぬぐう。 おもえば母を失ってからは苦労の連続だった。 母を殺したサルをお上に訴えても、代官は取り合ってくれない。 噂ではサルがどこからか持ってきた金銀財宝で、代官はとっくに買収済みだと聞いた。 ならば、我らで正義を行おうと101匹の兄弟たちと誓い、過酷な修行に挑んだ日々。 厳しい修行に耐え切れず、一匹、また、一匹と倒れていく兄弟たち。その無念を思うと……。 (駄目ガニ! しっかりするガニ!) 再びあふれそうになる涙をぐっとこらえる。 その時になって気づいたが、ガサガサという音が聞こえなくなっていた。 そっと鍋のふちを持ち上げ、辺りを窺うが誰もいない。 (どういうことガニ?) ふちを持ち上げたまま、しばし動きが固まる。 「そうか! この完璧な防御の前には全てが無駄だと悟ったガニ。 誰だか知らないが、的確な判断と実にすばやい撤退ガニ」 その背後では……。 (何なんだろうな、こいつは?) 桃太郎がそう思いながら、足元で騒ぎ立てる蟹(鍋の中身)を見下していた。
桃太郎は悪を討つために歩き続けていた。 少し前に聞こえた、「人殺しー」と叫ぶ声は南の方に遠ざかり、 叫ばれた相手が追いかけるかとも思ったが、後に続く気配が無い。 だから、人殺しの妖精を追い詰めるため、北のほうに向かって歩き続けたのだが、見つけたのはおかしな蟹だった。 鍋に隠れる前に見たときは、一抱えはある鍋と同じぐらいの巨大な蟹で、おまけに何やらわめき散らしていた。 よく聞き取れなかったが、正義だの裁きだのと言った言葉が聞こえてきたからには、悪ではなかろうと判断した。 ところが、声をかけようと繁みから出た途端に、鍋の中に隠れてしまう。 あっさり後ろに回りこむと、今度は何やら勝利の声を叫びだす。 (見なかったことにするか?) 一瞬そう思いかけたが、こんなのでも人手(?)にはなるだろうと思い直した。 「おい」 しゃがみこみ鍋を叩きながら声をかける。 たちまち蟹は鍋の中に引っ込んで、わめき出す。鍋に反響して何を言ってるのかさっぱり判らない。 「おい、いいから聞け」 こいつ、蟹じゃなくてヤドカリかと思いながらもう一度声をかける。 「俺と一緒に悪を討たぬか?家来になれば……」 そう言って袋に手を伸ばしかけた自分に、思わず笑う。 (そういえば、持ってなかったな。第一、蟹が食うわけないか) そのときになってようやく。 ひょっこりと鍋のふちから目が生えた。 【B-5/海岸】 【桃太郎@桃太郎】 [装備]黒い大鎌(1m強) 支給品一式 [状態]健康 【蟹@さるかに合戦】 [装備]鉄鍋 支給品一式 [状態]健康
乙 結局小者扱いな蟹ワロス 桃との絡みに期待 傍に海があるような表現があったが、ちと遠くないか そこだけ疑問符だ
>>336 アクセス権がありませんってでます・・・
>>337 うお、すまん。
スマンが何をしたときに、どんなメッセージが出てるか教えてくれ。
アクセス権だと自分で作ったのは普通に開けるんで判り難いんだ。
一応確認だけど、解凍してできたmap.htmをダブルクリックして
上のほうに「セキュリティ保護のため〜」云々と出るけどそれじゃないんだよな。
そっちなら×を押すなり、左のアイコンを押せば表示までは持っていけると思うから。
>>338 ダウンロードしようとすると
>アクセス権がありません。
>残念ながら、ファイル、掲示板、またはディレクトリにアクセスが拒否されました。
>お手数ですが、ファイルやディレクトリの設定をお確かめの上、もう一度接続し直してみてください。
>また、ファイルのアップロードに失敗してる場合がありますので、
>お手数ですが、もう一度、アップロードしなおしてみてください
となる。
341 :
さく・え/ななし :2005/08/07(日) 14:06:23 ID:Y5QX+O7w
>>340 DLできました。SUGEEEEEEE!神乙。
すごい。めっちゃわかりやすいです。一気に書く気がおきました。
よかった、DLできたか。 書く気を起こさせたなら作った甲斐があったなぁ。 あ、DLしたの、当然Excelでも開けるんで、ガンガン編集してくれて構わないから。 自分も仕事の合…ゲフンゲフン、暇なときにチョコチョコいじろうと思ってるし。
いままでの奴読み返して見たんだが、人を殺さずにゲームから逃げるか、主催者を倒す いわゆる脱出組のスタンスって二人しかいないような…。 だからといって残っている参加者から出すのは安直そうだし。 出てきたマーダーを改心させるのと、どっちが面白くなるかな?
脱出組みなんてそういらんよ。 二人もいれば十分。大体純粋なマーダーなんて今でもほとんどおらんし
別に俺は脱出派は少なくてもいいと思う。 というか他ロワ見てるとなんだか作者視点で脱出EDがあるものとしての キャラの脱出派や対主催という考えが多くて萎える マーダー対マーダー多いのも楽しいからいいんじゃん?
すまん、言葉が足りなかった。 ほしいのはホントに主催を倒せる参加者じゃなくて、 銃を突きつけられても、「俺、皆を信じてる。一緒にゲームをぶち壊そう」と真顔で言える そんな無駄に熱いキャラ。 マーダーの改心も最初からいい子ちゃんより、面白いものができるかなと思ったんだが。 チクタクを改心させて、熱く語らせたら神w
マーダー多めにするのは別にいいんだけど、
本来おとなしめのキャラが狂気に走って、だの
悲惨な場面を見て頭がおかしいなって、だの
そういう安直なやつは勘弁してほしいな。
前スレでマーダーはいくらでも増やせるみたいなこと言ってた奴がいたから念のため。
>>346 あのワニはしゃべれないだろww
>>346 それでも二人から三人いれば十分だ。
ましてやマーダーを一人減らすと間違いなくなかよしこよしで殺しあわないことになる。
今でも純粋なマーダーは少ないぞ。
だいたいそんなキャラが多くいるからどこもロワ熱がさめるんだと(ry
「殺し合いイクナイ」
「そうだそうだ!殺しあうなよ」
「激しく同意」
そんな会話ばっかりでロワにならねぇよ
慌てるな 俺が今熱い正義漢を一人書いてる が、原作みつからなくてこまけーことワカンねw まだキャラ全員出てないのにあんま心配するな なんか「こーゆーキャラ作れ」つー圧力に見えてよくないぞ
>>349 おお、勇者が現れるとは、言ってみるもんだ。
そういうのがいると冷血タイプのマーダーと対比しやすいし、待ってますよー。
それとなにやら自分のネタフリでプレッシャーをかけたようですまなかった。
どっちかって言うと自分の参考とか、ネタ集めのためだったんだが。
出てきた面白いネタの、さらにナナメ上を行くように心がけたいし、
過疎ってる中で投下して、変なのだすな、空気嫁といわれるのは嫌だったんで。
それとマーダーの数、脱出派の数って言い出した原因は、 まとめサイトの人に採用してもらった地図。 あれEXCELで作っているから、いろいろ集計して表示してみた 機能Upバージョンを作っているんだ。 今のところ、参加者の行動パターン、殺害数、登場回数を表にしてるけど 他に何か面白そうな集計ネタあるかな? あとコメントは随時募集中。特に白雪姫w
>>351 おお、乙。
白雪姫「やっぱり美人薄命…」をw
5レス投下します。
この作品、元ネタとなった
>>69 と、
誰よりも彼女の死を悲しんだ
>>61 に捧ぐw
青鬼は困惑していた。 城からわけのわからぬ所に飛ばされ、歩き続けた先に、二人の女がいた。 正確には一人の女と、一体の少女の死体。 和装に似たきらびやかな着物を着た女と、血に染まった見慣れぬ服を着た死体。 女は死体の頭を自らのひざに乗せ、まるであやすようにその髪をすいている。 青鬼がいるのには気づいているはずなのに、こちらを見ることもしない。 「女、何をしている」 たっぷり一分が過ぎたころ、ようやく青鬼は声をかけた。 「見て判らぬかえ。髪をもろうておるのじゃ」 青鬼へ振り向きもせず、存外しっかりとした声で女が答えた。 「髪をもろてな、呪を籠める。呪と怨念の篭った髪は何よりも強い縄となるのよ」 怨念。確かに殺されたものは強い恨みを放つだろう。 ならば、目の前の少女を殺したのは……。 「お前が殺したのか」 「いや、わらわが来た時にはすでにこと切れておった。 始まって早々に誰やらに殺されたのであろうな」 そこで初めて女の顔が、青鬼を見た。 その驚くほどの美貌に、にぃ、という笑みを浮かべる 「信じるも、信じぬのもそちの勝手じゃがの」 いい捨ててまた髪を梳く。 サラサラと……ひとすじ抓み。 またサラサラと……ひとすじを抓む。 何もかわったことなど無いといった女の仕草に、青鬼は息を呑む。 「殺し、殺したのでないなら、なぜそのようなことをする。 何故礼を尽くして、弔ってやらぬ。 いや、それよりもおかしいとは思わぬのか、こんな、こんな……。」 殺しあいを。
言葉に詰まった青鬼を、女が面倒そうにみる。 その美貌には「鬼としか思えぬ身で何を言っているのじゃ、こやつは?」とはっきり書いてあるようだった。 「おかしくはあるまい。 誰かを押しのけねば、生き残れぬは世の理。 雪の女王とやらのやり方は、些か雅に欠けるがのう」 喉の首輪をさする女。 「時をかければ術を編めば、この忌々しい首輪も外せるかも知れぬ。 そのためにも、まずは生き延びなくてはの」 「だ、だがそうせねば生きられぬからといって、死者を辱めてよいことがあるか!」 青鬼の反論に、女の呆れたような顔が一層濃くなる。 それから面白いものを見つけたといわんばかりに目を細め、青鬼に向けて言う 「しかしのう、この女とてこうされても仕方はあるまい」 そういって少し離れた地面を指差す。 「見や。あそこにも血だまりがあるわ。この女のものではない血だまりがの」 女は死体の顔を挟み、自らのほうへ向ける。 「のう、ぬしとて誰かを傷つけ殺し合い、その果てに躯を晒したのじゃろう? かほどに見目良き顔に、さぞかし凄まじき修羅を見せたのであろうな。 主ならば、そんな主ならば、わらわが髪をもろうても文句はいわぬであろう?」 何にも映さぬ瞳に目を合わせ、くつくつと女が笑う。 吐き気を堪えるように口を押さえ、青鬼は後ずさる。 もう青鬼には興味もない、と再び髪を梳き始める女を見るうちに。 青鬼の裡にどす黒いものが沸き起こってくる。 「ならば……ならば」 青鬼の口から押し殺したような呻きがもれ、目がぎらついた光を帯びる。 そんな青鬼の変化を知ってか知らずか、女が言う。 「おお、お主もわらわを殺すがよかろう」 嘲るような女の声に、狂ったように青鬼が飛び掛る。 だが、女を掴みかけた一歩手前、青鬼の体が不意に動きを止め、どうっを音を立てて地面に転がった。
「な、なんだ、これは!?」 みれば青鬼の体に細い金色の糸のようなものが巻きついている。 金色の細く長くしなやかなそれは、ラプンツェルの髪。 簡単に千切れそうな髪の毛が、青鬼がどれほど力を籠めようと切れることなく、かえって体に食い込んでくる。 「ほんに愚かじゃのう。いうたであろ。女の髪は何者にも切れぬと」 ゆっくりと女が立ち上がる。 その手には中に撒いた髪の残りと、隠し持っていた鋭い鎌。 「うおっ!!」 振り下ろされる鎌を青鬼は必死に転がってかわす。 だが避けきれず左のひじを半ばから、ざっくりと切り裂かれた。返す刃が浅く背中を裂く。 「足掻いても苦しむだけじゃ。おとなしゅうせい」 顔に飛び散った返り血をぬぐい、ゆっくりと女が言う。 その顔を見、恐怖に駆られ。 「がああああぁぁっ!!」 青鬼が渾身の力を振り絞る。糸に力は抑えられ、拮抗し、溢れだし、そして。 ぶちっ! 切れた。 いやな音と共に切れた。 糸ではなく、青鬼の左腕が。 左腕が肘の傷口から裂け千切れ、かわりに糸が緩み青鬼を開放する。 叫びは意味を成さず、踊りかかる青鬼を必死で女がかわす。 なおも飛びかかりかけた青鬼だったが、左腕を失った体は常の動きができず、ガクリとひざを突く。 「ほほほ、なるほど鬼じゃ。血にまみれ人を襲う下賎の鬼じゃ。 此度は引くとしよう。じゃがその体、何所まで生き延びれるかのう」 ひざを突いた青鬼に言い捨てて、女は西のほうへと走り去っていく。 追いかけようにも、死に物狂いの力を振り絞った反動か、青鬼は立ち上がることすらできずにいる。 ただ女の哄笑を聞いていることしかできなかった。
荒い息は次第に収まっていく。 死体から上着を剥ぎ、布を裂いて左腕をきつく縛る。 かろうじて血は止まる。鬼の体力なら何とか持つだろう。 だが。 (みたか、赤鬼よ。) 村人と友達になりたいと嘆いていた友を思い出す。 そのために知恵を絞った。力を貸し、友とも別れた。 (あんなおぞましきものと親しくなりたかったのか、お前は。 あんな、あんな、あんな……) 目の前に転がる死体をみる。 美しい少女。だが彼女ですら、誰かを傷つけたのだとあの女は言った。 (鬼、鬼、鬼……) 女の声と哄笑が響く。 そして青鬼は一つの決意を固める。 少女の下にしゃがみこみ許しを請う。 「恨むまいな。こうせねば、俺は生き延びる覚悟ができぬ」
ぶちり、と肉を裂く音がする。 ごきり、と骨を食む音がする 辺りには濃厚な血の匂いが漂う。 中でもひときわ血の匂いが漂うところに青鬼がいる。 引き裂いた腹から臓物を引きずり出し、口元に運ぶ。 二度、三度咀嚼し、えずいて口元を押さえる。 だが一片たりと吐くことなく、次の肉をつかむ。 悲壮な顔で、血の涙を流すように、それでも休むことなく。 片足で押さえ、片腕で肉をちぎって食らう。 それを見たものがあれば、欠片の疑いも持たずその正体を悟っただろう。 俺は鬼だ。 人を喰らい、ただ生き残る。 ただそれだけの鬼だ。 声無き青鬼の慟哭があたりに満ちる。 【E-6】 【青鬼@ないた赤鬼】 [装備]支給品一式 [状態]左腕が半ばから千切れています。 【E-5】 【乙姫@浦島太郎】 [装備]鎌、支給品一式、ラプンツェルの髪(相手に絡みつき行動を束縛する。二度使えるだけの量) [状態]健康
青鬼が、ブチ切れて、人を食うぞ〜♪ カニバ、カニバリズムぞ〜♪ カニバリズムぞ〜♪ ちょっと乙姫強化しすぎ? 正直、NGも覚悟してる。 まあ、書きたいのが書けたから満足、満足。 でも仕留め切れなかったから、今度こそだれか殺さなきゃ。
ひぃぃぃコワー 浦島キャラヤバイマジヤバイ
しかも近距離に居るw 序盤の見せ場となるのかな
( ゚д゚)<… ((((;゚д゚))))ガクガクガタガタ 芥川龍之介ですか… ラプたんカワイソス
ところでいま死亡者も含めて22人登場。 この後の投下数次第でもあるけど、そろそろ第一回放送を行っても大丈夫かな? 土曜日の夜ぐらいが適当そう。
とりあえず規制解除まで待つべきじゃね?
まだ14話ですぞ
やっぱ早いか。
ただ、なんというかほとんどの参加者が出るまで放送は〜、みたいな流れにはなってほしくなかったもんで。
全員にフラグとかたってくると後々融通が利かなくなりそうだし。
>>366 規制、長いよなー。解除されて少しでも増えるといいんだが。
規制中で携帯からチェックしてる俺がいますよ さすがに携帯から長文は書けない… 避難所が欲しい今日この頃
>>369 漏れも漏れも
一日一回だけパケ代に負担懸けないようにして見てる
書いてもいいなら書くんだが 一人で書きまくると痛い人って言われそうでなぁ でも過疎だから盛り上げたいし。。。うーん
>>371 そんなこといわれたら、次の投下で3連続になりそうな俺はどうなるんだか…。
実際ネタを思いついてもなんかブレーキが掛かりそうになる。
……頼むから書いてくれ orz
何か個人特定されるの嫌がったり、面倒って意見も出てたし 試しにトリ無しでやってみるのはどうだろう。
それも悪くないとは思うんだが…… NGも増えるだろうし、その判定基準に困るんじゃないか
それもいいが、しかしNGになったりしたときに本人出てこれなかったり または偽物がNG宣言したりもできるし うーん難しいなぁ あとここの住人がいる時間帯が知りたいんだけど 何時くらいだろうか? 一応ROMってる人も教えてほしい。
トリくらいいいだろ。 どうせ、個人特定嫌ならトリ毎回変えればいいし。 この程度が面倒なら作品投下なんてできんだろ。 そんな奴はどうせ、テンプレとか読まない厨だろうし
4レス投下します。
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !! 自分とかぶらないか心配だw
「首輪探知機?」 帽子の上と下で腕を組み、ふーむうーむと首をかしげる親指姫とフック船長。 「この真ん中の2つ、私たちですか?」 「辺りには誰もいないようであるからして、きっとそうではないかと我輩考える」 そういって辺りを見回す二人。海岸線の端から端まで見渡しても、人っ子一人見当たらない。 足元を蟹が一匹横切っていったが、こんな参加者はいないだろう。 「でも、これどのぐらいの距離まで判るんでしょう?」 再び腕を組んで考える二人。おもむろにフック船長が、むんずと親指姫をつかんだ。 「きゃ、な、何するんですか」 「うむ、小小娘をだな、こうポーンと投げて二人の距離が離れればこの機械でも離れる。 その距離を測ればいいのである。さすが我輩、実に名案」 「え、な、ちょ、ちょっと待ってください。何で海のほう向いてるんですかー!!」 結局、船長自ら海岸線のランニング開始となった。 ドタドタドタドタ。 「どうであるかー小小娘? んー何であるか? さっぱり聞こえないのである」 バタバタバタバタ。 「もっと離れてくださいって言ったんです!」 ドタドタドタドタ。 「ゼーハー、小小娘、ここでよいであるかー? うむ、ちっちゃくて合図が見えぬ。だが我輩審判、満場一致でOK」 バタバタバタバタ。 「ご苦労様です。それで向こうまで何歩かかりました?」 「お?」 ドタドタドタドタ。 「ゼヒーゼヒー、小、小小娘、ここでよいか、よいであるな? ゼヒー、しかし我輩貧弱と思われるのも何か癪。だからして……」 ルンタッタルンタッタ。 「……帰りもちゃんと数えないと正確に測れないのに。なんでスキップなんです!!」 「どひー」
「んしょ、私の腕の長さが5cmで、あなたの歩幅がえっと1,2……」 ゼーハー倒れているフック船長の横で、早速計測を始める親指姫。 「む、腕の長さで計れるとは驚き。船乗りなら一尋、二尋であるが、さしずめ一ピロ、二ピロ?」 「くだらないこと言ってないで……4、5、休んでてください。 7、私、自分で服とか作るから寸法はばっちりです、9,10……」 「ほうほう、それは感心。料理洗濯家事炊事、やはり女性は家庭的なのが一番。よいお嫁さんになれるのである。 ん、どうしたかね。顔を赤くして。……ふーむ、いいかね小小娘。 我輩、勘違いはよくないとおも、べ、べべっ、親御さんは人に砂をかけるなとは教えなかったのかね?」 ――それからしばらくして 「歩幅が5×13で大体65cm、歩数が78と77だったから、えーと大体50mね。 それで船長、私と端っこの真ん中で光ってたから……全部で200m? ね、袋の中に地図が入ってたから出してください」 袋をガサゴソ漁り、フック船長が地図を引っ張り出す。 「あ、やっぱり。たぶん200mで正解です」 「ほう、なぜかね」 髭をしごきながら訊ねるフック船長。 「えっとですね、この地図の縮尺だとこの一枡が200mなんです。私たちが計ったのと同じですよね。 こんな酷いゲーム考える人たちですけど、こんなとこまで意味無く意地悪はしないと思うんです。 これ、一枡分の中にいる人を教えてくれるんですよ」 「ほうほう、見事な推理。これは実に便利な機械。 ……で、この地図はどこに宝の位置が書いてあるのかね?」 「……そんなのあるわけないです」
「それでどうします。これがあれば結構人を避けられますけど」 再び、フック船長の帽子によじ登ろうとしながら親指姫が尋ねる。 「む、待つのである。左腕だと鉤爪を外すボタンを踏んで、転んで、さあ大変。うむ、こちらから登りたまえ」 差し出された右腕に飛び移り、結構身軽に肩口までよじ登る親指姫。 「で、さっきの質問であるが、なぜ人を避けなければいけないのかね?」 「何故って……だって皆、殺しあえって言われたんですよ」 「なら、君と我輩も殺しあっていなければいけないだろう。 ましてや我輩、海賊。人に言われてホイホイ従えるなら、こんな稼業とっくに出来っこないのである」 「……そうかもしれません。けど」 「いいかね、君。我輩、確かに海賊で人を殺したこともある。 このゲームの参加者40人。はっ、我輩の殺してきた数はそれ以上であるな。 海賊の誇りといいつつ、ゲームのように命のやり取りをしたこともある。 だからこそ我輩、利益も誇りも何も無く手を汚すなど、真っ平御免であるな」 「船長……」 「おっ、小小娘。我輩を見直したようであるな。うむ、抱き心地はよくなくとも、かまわないのである。 さあ、この胸に飛び込んできたまえ。って、飛び蹴りしろといったのではなーい」 「じゃあ、この道沿いに北に行って、町へ向かうんですね。 途中この機械で人を見つけたら、遠くから様子をみてそれから声をかけるですか……。 なんだか微妙な選択ですね」 「微妙、微妙。君は微乳ー。我輩、裁縫はできなくても、その道にかけては百戦錬磨。 服の上からでもサイズがわかる。小小娘は上から、イ、イタタッ、そこは駄目っ!」 いつに無く手痛い反撃を受けるフック船長。
「うー、まあ、我輩これでも海賊団の船長。アジトに戻れば八億人の部下たちが……すまん、嘘である」 ジト目で見つめる親指姫から目をそらしながらフック船長が続ける。 「は、八億人は言い過ぎであるが、我輩カリスマたっぷり。実際、部下は100人以上いたのである。 まあ、小小娘がいることだし、少し慎重にいくのである。」 「ふーん、でも海賊なんですよね? 敵もたくさんいたんじゃないですか?」 すこし感心しながらも訊ねてくる親指姫に、やっぱり目をそらしながらフック船長は答える。 「う、うむ。まあ、政府のへなちょこ役人なら我輩の敵ではないのだが、4人ほど厄介な奴らがいるのである。 さっきも言った我輩を食いたがる年中食人依存症の馬鹿ワニ、 いつもいつも我輩の邪魔をするくそ生意気な小僧っ子のピーターパン、 そいつに引っ付いてる羽虫みたいで実にうっとうしいチビ妖精、 おまけにピーターパンが好きなどと、おかしいとしかおもえぬインディアン娘 こいつらは、この紳士の我輩に向かって、実に酷い悪さを仕掛けてくるのである。」 「はあ、そうなんですか。でもここにいるのはワニさんだけですよね?」 「いや、広間でチラッとしか見えなかったが4人ともいたのである。我輩、実に不幸」 その言葉に親指姫は固まって。 「…ねえ、船長」 なんであるか、と聞き返すフック船長に向かって一言。 「他の人に出会ったら、絶対乗り換えますから。」 捨てないでー、とおどけるフック船長の声を合図に、小さな海賊団が動き出す。 【J-6/砂浜】 【フック船長@ピーターパン】 [装備]首輪探知機、左手の鈎爪、支給品一式 [状態]健康 【親指姫@親指姫】 [装備]コンバットナイフ(人間サイズ)、支給品一式 ※袋を持つのはフック船長 [状態]健康
3連続投下でイタイ人確定ですw
まー、これ以上投下することになったら、適宜捨てトリつかうんで。
その意味で今のトリ有無論議はどっちでもいいですね。
つーか、交流で言われていたけど、NGが厳しいとか、トリがメンドイとか言われているの見ると、
なんか言い訳くさいよなーと思う。や、勘ぐり過ぎだとは思うのだが。
それはともかく、探知機の範囲と島の一枡の大きさ決めてみました。
元の地図だと厳密には一枡200m足らずのようですけど、めんどくさかったのでつい。
まずそうでしたら修正かけます。
>>375 このスレで点呼は危険かもw
フック船長カワイシスw
思い切って、投下してみるか。 前回に引き続き、爆弾投下。没も覚悟だ。
4人の一団がとある理由により、森で一息ついていた。 主催者により『C−6』と区分された森の西。 シンデレラ、カーレン、金太郎――――そして、マッチ売りだった少女の四人だ。 それぞれが和気藹々とここに来るまでの生活を話題に話し合い、情報を交換していた。 当たり障りのない内容を話しつつ、雰囲気だけを維持している。 そんな中、突如雰囲気が乱れた。 乱入者が一人、姿を見せたのだ。一つの、悲鳴とも言える声と共に。 「――――助けて!」 半狂乱状態で走りながらやってきた少女、アリス。 一瞬不穏な空気が流れる中、一人マッチ売りの少女だけが口を開いた。 何があったの、と一言声を掛けアリスを落ち着かせる。 頭を撫でられながら落ち着いてきたアリスは事情を説明する。 もともと『あの声』を聞いて恐怖に怯えていたが一度冷静になると立ち直るのも早かった。 声は聞いたが実際に見た訳ではない。 よく考えれば聞こえた『あの声』からの、自分の想像に恐怖しただけだ。 聞こえてきた『あの声』―――― 「妖精が人を殺した……近くで誰かが人を殺しているって事実に怯えちゃって……」 「妖精が人を……?」 殺した、という言葉を飲み込むシンデレラ。 だが、平然とした表情のまま別の人間がシンデレラの飲み込んだ言葉を紡いだ。 「殺した……それは真か?」 金太郎はアリスを直視して問う。 アリスは答えない。よく考えれば当然だ。 アリス自身、見た訳でもなく聞いただけなのだから事実かどうかは分からない。 だが、周りは違った。 アリスの沈黙を別の意味で捉えたのだ。 言い難いほどつらい現実だった、と。 だから恐怖に怯え逃走してきたのだろうと、そう4人は捉えた。
あれから、数十分の時が流れた。 アリスを加えた5人はそれぞれ単独で休息を取っている。 まだお互い、信頼するには時間が必要なんだろうなぁと考えていた。少なくとも、アリスは。 だから銃声が聞こえたとき、びくっと恐怖でその小さな身体を震わせた。 風によってかそれとも恐怖によってか、揺れた金髪がアリスの視界に入る。 (また……人が死んでいるの? もう、嫌よ……!) 悲鳴の聞こえた方角へ向かって、足を向ける。 どうしても足が進まなかった。 疲れている訳でもない。足を痛めている訳でもない。 何の異常もないのに、ただただ足が重い。 まるで何かの枷を着けているかのように、足は進まなかった。 (ああ……私は恐怖という名の枷に取られているんだわ) だから聞こえた銃声の元に駆けつけたのはアリスが最後であった。 アリスが悲鳴の元に駆けつけた時、『それ』を見た。 眠るように静かで、頭を撃ち抜かれたシンデレラ“だった物”を――――。
時間は少し遡る。 シンデレラがまだ生きていた頃、シンデレラは足元を見てぶつぶつと呟いていた。 木の根元に座り込み、立ち上がる様子はまったく見られない。 「だって、仕方ないじゃない……」 足元にはガラスのハイヒールが日光を受けて輝いている。 さきほど、自分の支給品と交換してもらった代物だ。 皆は呆れていたが、自分は後悔していない。 「だって、武器なんて私いらないもの……」 人を殺めたくない怪我をさせたくない脅しを掛ける醜い自分を晒したくない――――………… 思考がマイナスのベクトルは暴走する。 「皆で手を取り合って生きる……なんでそれがいけないことなの……?」 目元に涙を浮かべながら、ガラスの靴の思い出を回想する。 12時の鐘までという期限付きのドレスに身を包んだ私。 城の王子と踊るダンス。思いがけない王子様との再会。 今はそのどれも、ない。 代わりに与えられたのは生死を賭けるゲームだ。 「酷い……酷すぎる……」 視界が完全に涙で歪む。 「―――――」 突然、赤い歪んだ丸が視界に現れた。 声がよく聞き取れず おそらくリンゴだろうそれを受け取りながら、前を見る。 涙は未だに視界を歪ませ、それが誰なのか分からない。 冷静にならないと……、と自分に言い聞かせながらリンゴを一齧りする。 食欲はなかったが、慰めようとしてくれているんだ、と思うとシンデレラは食べずにはいられなかった。 「ありがと………!?」 礼を言おうとした時、突然意識が落ちる。 二度と、意識が戻ることはなかった。
時間が再び戻る。 シンデレラの死体に集まったアリスを除く3人はお互い、視線を合わせながら冷静な表情を保っていた。 アリスはそれに妙な違和感を抱いた。 「そういえば、アリスさん。貴女が来た途端、殺されましたよ……」 今まで自己紹介以外では沈黙を保っていたカーレンが呟くように言った。 それに釣られるように、金太郎も口を開く。 「……そういうカーレンは怪我したシンデレラを一番疎ましく思っていたようだが?」 それを聞いて、アリスはシンデレラを見ようとして――、やめた。 一秒たりとも死体を見たくなかったからだ。 「……でも、悲鳴を叫ばせない鮮やかな殺し方……手馴れてるみたい」 マッチ売りの少女が、呟く。 それを聞いて、金太郎が怒った。 「なにが言いたい、貴様……!」 「もう止めて!」 つい数十分前までは和気藹々と話していたのに、とアリスは思う。 そこまで思い返した所でようやく、違和感に気がついた。 (この人達は、和気藹々と話していた訳じゃないんだ……) 生き残る為に情報を集めて、だが自分の情報はできる限り隠して。 お互い牽制しつつ、だけど表面上は和気藹々と。 そんな中、私―アリス―が乱入して来た。 そして4人もいれば十分だと思った『誰か』が、足手まといとなるシンデレラを殺した……。 皆の支給品は「皆が裏切らないように、一緒にここに置いておこう」と金太郎の提案で休息前に皆の中央に置いた。 皆、物陰に移動したりとその場を離れたのだが……それが裏目に出る結果となったのだ。 支給品袋は『誰もが使える状況』にあった。 皆、支給品を独占されないかと当初は警戒はしたが時間が経つ間に警戒が薄れたらしい。 チームを組んだから、少なくとも序盤に行動は起こさないだろうという打算もあったに違いない。 支給品を一箇所に固めておく事を反対すればよかったかもしれない。 だが、そのときは『皆が武器を手放して保管する』という提案は魅力的だったのだ。
「……そういえば、シンデレラさんの怪我って?」 「捻挫ですよ。あんな歩きにくい靴なんかに履き替えるから……」 カーレンがアリスの疑問に答える。 (邪魔だから、誰かが殺したの?) 狂ってる、とアリスは思った。 このチームにいる事自体、危険のようが気がする。 そうでなくとも、誰かがシンデレラを殺したことには影響はない。 だが、逃げられない。 アリスが逃げれば間違いなく、シンデレラ殺害犯がアリスだと断定されてしまうから。 (逃げられない、でもこの人たちは危険……) 葛藤するアリスを余所に、マッチ売りの少女が呟く。 「……支給品。そこに何か手がかりがあるかも」 一同は支給品の保管場所へ向かう。 周りより一回り大きな木の根元。そこに皆の支給品袋が存在する。 支給品はまだ、あった。 支給品袋の傍に転がった小型拳銃とリンゴ。 「……リンゴ……?」 「毒入りかも知れない。だが、凶器はおそらくこの二つだろうな。確実にとどめを刺す為の拳銃か…」 急いでいたから投げ捨てるように置いたのだろう、というのが金太郎の推理だった。 「……きっと、通りすがりの誰かに襲われたのよ」 そう、カーレンが呟く。 だが、アリスは疑いの眼差しで一同を見渡した。 (違う……通りすがりなら武器は持っていくわよ……。この中の誰かが、殺し合いに乗っている…) あるいは全員殺し合いに乗っているかもしれない。 チームそのものがそんな狂っている連中の集まりかもしれない。 誰が何を考えているか分からない。 和気藹々とした、最初私が安心してしまったあの雰囲気は偽物だ。 そして生き残る為なら足手まといも切り捨てるような人がこの中にいるのだ。 早く、逃げないと……、とアリスは思った。 だが、逃げるとシンデレラを殺したのはアリスだと思われる。 (どうすれば、いいの?)
【C-6/森の西】 【シンデレラ 死亡】 【カーレン@赤いくつ】【金太郎@金太郎】【アリス@アリス】【少女@マッチ売りの少女】 [状態]:疑心暗鬼 [荷物]:全員、同じ一箇所に保管。武器は無反動砲、小型拳銃、毒リンゴ(@白雪姫)、不明*1、その他支給品袋*5
>>383 相変わらず、いいコンビしてるなw
今後も期待できる安定した展開振りだ
>>391 乙
(おそらく)高人気キャラが一気に来たな
正直、経緯無しに複数人のチームで登場ってのはあまり印象良くないけど……
まあ、しゃーないか
>>385 はて、別にNGになるような矛盾点は……
あ、タイトルが無いw
ま、それはともかく。ちょこちょこ引っかかるところはあるけど
全体としてNGになるような矛盾点はなさそう。
話としても、この疑心暗鬼状態は面白い。
ちょっと注目を集めすぎて続けるの難しそうだけど、何とか広げてみたいな。
できれば合流するまでをちゃんと書いて欲しかった。 どうしてそこまでに表面上でも和気藹々となれたのか ロワの大事なところの部分をすっとばしちゃっている これは保管があとで必要になるでしょうし 保管を誰かが書くと思ってのこういう書き方は正直好きじゃないです。 これがちゃんとそれまでのが書かれていればすごくGJなんだけどなぁ…
なんか人気キャラ寄せ集めた感が否めない 最近のキャラ売りRPGと同じ臭いがする
NG提起って一度トリ付きで何か書いた人限定ですか?
んなこたあない 読み手や牽制書き手あってのロワスレだ
399 :
396 :2005/08/21(日) 02:40:56 ID:???
そうですね
煽りのようですが
>>395 さんの言ってることが的を射ています
人気キャラ同士をいきなり一緒に行動させるのにまったくもって説得力が欠けている点です
いくら登場時は前の話がないので矛盾が生じないから多少自由に書けるからとはいえ、これはアウトだと思います
描写なしの殺人と同じくらいのことだと思います
NGにするほどのもんでもねぇよ。 オマエラ、ただ単にシンデレラ死んだのが嫌なだけだろ。 白雪姫の時もそうだったが、女キャラに肩入れしすぎ。
NG提起します。 NG提起理由は、テンプレの1 「ストーリーの体をなしていない文章」においての 描写不足という点です これよりこの話は一時凍結になります
>>400 いや、気になるのは描写不足の一点なんだが
無駄に突っかかるなよ
描写不足というのは何だ? 地の文皆無で書かれたってことか?
自分が持ち出した設定に至る経緯が全く書かれておらず、 登場当初からグループになっている点です ですから『出会うまでの描写』がないという点においてNG提起しました
NG反対。 NGにするまでもないという考えと、疑心暗鬼というネタが(・∀・)イイ!!
展開はいいと思うんだけど、それに至るまでの点でちょっとなぁ 残念だけどNGに一票かな 修正だとこれ相当長く書かないといけないんでない?
NGの必要があるかどうかは別として、補完は欲しいな。 余談だけど、FFDQのスコール組は最初から5人組だったな 一応チームになった経歴は書かれていたが。
なんだかんだで、人選の偏り様はスルーされてるのな
そこは最もどうでもいい所だろ。
なぬー
まさか、人気キャラだからだのマイナーだからだのとくだらん事を言うわけじゃないだろ? それに始まってからかなり日にち経ってるから書きたい奴は既に書いて投下してるよ
は? 死ねよ
攻撃的擁護派ウザス
あーあ、皆死ねばいいのに★☆★☆★
人選については空気読めよって感じに思うわけだが 空気読めないからダメってのもね マジメな話描写が本当にないからNGでも仕方ないと思われ。 保管が必要になって誰かが書くのを前提というのはリレーで俺が嫌いなことの一つだから。
あぎゅ なにこの流れ あ あなる
保留なのか? なら、キャラ被って没になった話の続き書くぞ
保留、だなぁ。 IDないから自演とかできるし、よく分からん。
よし、書いてみるか 出来るだけ早く書き上げるつもりだが、保留の彼にあっさり負けたら陰で笑ってくれw
保留なら俺も書いてみるよー
>>420 と被らないことを祈りつつ
さてはて、初のNG提議ではあるのだが。
>>401 NG提起理由が「ストーリーの体をなしていない文章」においての描写不足ということだけど、
これ少し違うと思うんだ。
この「ストーリーの体をなしていない文章」ていうのは
てにをはがおかしい、人称がおかしい、1つの話の中でキャラの行動・思考が矛盾している
等の日本語レベルでの問題ではないかと。
問題の作品はその点では問題ないはず。
確かに知名度の高いキャラがいきなり集まっているのは、ご都合主義かもしれない。
自分も確かに引っかかったけど、そこはまあ、序盤のうちぐらいはある程度容認しようよ。
話が進んでも続くようなら問題だけどさ。
それと確認。
この作品は4人の出会いの部分が描写された修正があれば、OKでいいのかな?
序盤だから許してもらえるなら俺もまとめて5〜6人出した(ry
>>420 、
>>421 書くのはまあ、いいけどNGと確定するまで投下はしないよな?
あくまで保留であって通る可能性は十分あるんだから。
いや、保留の状態では優先はされないぞ、普通w かつてその割り込みで何度泣き寝入りしたことか……
>>424 それやると
被りそうな悪寒→取りあえず投下
→これはちょっと……→保留→猶予期間ゲトー
ということになる訳だが
ああ、焦ったレス、すまなかった。
でも、作者来ないからNGとか、修正不可能だからNGって所までいってないのに、
今保留? → 保留じゃねーのと1レス来た → じゃ書こー、俺が早かった、俺有効ー
みたいに感じられたもんでつい。
これで無効になったらそりゃ泣くよ。
ただ作者こっちで何もいってくれないから、これ以上援護しづらいでは有る。
>>426 心配してることは判るけど、そこはもう書き手さんを信用するしかないんじゃないの。
それにそんなNG狙いの作品なんて、NGルールの
「8.ただし、それまでのNG議論の仮定で片方の意見が圧倒的に多かった場合は
投票するまでもないと判断してその意見を決定事項とする。 」
に引っかかると思うんだが。
確かに、なぜこちらで宣言しないんだろうか おそらくあの言い様だと、既に補足部の加筆に着手してるんだろうが…… 保留確定させずに書かれると、取りあえずの場所取りみたいでなんだか卑怯に思えちまうんだよな 俺まで疑心に囚われさせるとは……ある意味凄い椰子だw
携帯から書き込み。 只今、追加執筆中です。(主に、出会いから) 今の状況では厳しいようですので。 とりあえず修正期間を貰えないでしょうか?
だが断る
優先保留はなしで、先に誰かが書いたら それが通るんじゃないかね?
それ、NG提議されただけで、その作品はNGですっていっているのと同じ。 そもそも保留という考えかたがおかしくないだろうか? 1)NG提議(キャラ・場面凍結) → 他の書き手さんには待ってもらう ↓ 2)矛盾がありすぎて修正不可能 → 自由に投下可能 ↓ 3)修正すればOKのレベル → 他の書き手さんには待ってもらう ↓ 4)修正できない、修正期間を超えた → 自由に投下可能 というのがNGまでの流れだと思うんだが。 今回の作品、出会いの場面があればいい、という意見が大勢だし、 作者も何とか修正してみるといってくれている。 最初から修正時間を稼ぐために書かれた作品でもないと思うし。 その点を考慮して、◆UvGJoaFDw6 に修正期間を与えて 申し訳ないが他の書き手さんにはしばらく待ってもらえないだろうか?
期間は? あんまり長いのは良くないと思うんだが
>>429 修正のほう、どのぐらいかかりそう?
かなり大きく修正、っていうか予想しないところに突っ込まれてると思うから
時間がかかりそうだけど。
>>433 こんな時間なのにレス早いな。
前に予約の話題が出たときは3日っていうのが大体同意を得られていたけど、
今回それだと厳しそうだな。
この辺は書いてみるって宣言した
>>420 、
>>421 の二人に
どのくらい待ってもらえるかにもよるんじゃないかと。
自分としては投下しやすくなる土曜日までに修正してもらえればそれで。
ここまで知名度の高いキャラばかりでなかったら結構待ってもらえたかもしれないんだけどなーw
待てて明日の24時じゃない? 猶予的には三日になるわけだし。 それでも書けないような大幅な修正ってのは 修正の域を脱すると思う
了解 三日待ちますよ
これで一段落ついたのかな。 修正かかるまで、こういうある種の「予約」が成立していいものかどうかを話し合ったほうが今後のためになりそうだ。
成立しちゃまずいよ。 あくまでNGに対する修正であって、書き手も読み手もNGが無いに越したことはない。 それを「予約」のように使うのは、ルールの悪用以外のなにものでのないだろ。
ある程度は書けたけど、どうしよう。 あの話(NG議論の話)に繋がる話を投下するべきか、それともあの話自体を追加執筆するべきか……
まだ認可されてないから続きは待つべきかと 保留の人が優先されるのは日付が変わるまでだから、零時過ぎても来なければ別口投下は出来る
>>439 個人的意見でよければ。
あまり長い文だとWEB上で読むのに疲れるので、できれば2つに分けてほしい。
リレーにしても続きを書くのに必要なフラグとかは、最初に投下した分だけでも十分のはず。
もちろん続きを書くのに、後の補足話をおろそかにしていい理由にはならないけど。
それと ◆hjAE94JkIU へ NG提議者を差し置いて、こっちでグイグイ進めてしまってスマン。 ようやく来た書き手を逃がすまいと、正直ちょっと必死すぎだったな俺。
大丈夫です。 まぁ根本の原因である出会いの描写がなんとかできれば問題はないと思いますので。 ただこの話に至るまでに少なくとも数話は必要だろうなと思い、 そんな長い修正は無理じゃないかというのもあってのNG提議なわけですから。
時間ぎりぎりだ…… 修正案が二つあるんだが、どっちをうpしようかな…… うpろだで両方をzipで圧縮してうpして、名無しさんに決めてもらうのもありなんだが……
なんでもいいからとりあえず投下してもらわないとなんとも言えないよ
修正案を投下します。
448 :
修正案 :2005/08/24(水) 23:57:52 ID:???
「………………」 沈黙を続けたまま、シンデレラは支給品を見つめる。 食料と地図、その他多数に埋もれた中にある『それ』。 ベレッタM92FS、女性でも使える小型拳銃だ。 当たり前ではあるが、人を殺傷する為の道具である。 シンデレラが渋る顔をするのはそこに理由があった。 殺傷。文字通り、殺したり怪我させたりする事。 おぞましい響きに、シンデレラは身体を震わせる。 だが時間が経つにつれ、風に揺れる森の音が心を癒していた。 「どうしたの?」 その癒しの音に割って入る声と足音が、シンデレラを怯えさせる。 顔を上げてとにかく相手を確認しようと思い立ったシンデレラ。 そのシンデレラの手に銃はない。 相手の足音がまた一つ大きく、大きく、大きく、変化し――――止まる。 シンデレラの前に止まった一人の少女が笑顔を絶やさずに口を開いた。 「……怖い? でも大丈夫。わたしも殺そうなんてしないから」 笑顔を絶やさないまま、少女は言う。 シンデレラはその言葉を吟味しないまま、少女を信用する。 疑う気持ちは持たないシンデレラに、少女はある種の尊敬の感情を抱いた。 例え魔女の言葉でさえ疑わなかったシンデレラだ。 こんな状況化にあっても疑う気持ちは湧かなかった。 目の前にいる少女がシンデレラより幼いことも一つの要因である。 「それにわたしの支給品、これなの」 そう言って少女が提示したのはガラスのハイヒールであった。 シンデレラには見覚えがある靴。思い出にある、そのまんまの靴だった。 その靴を受け取り、すぐさまシンデレラは靴を履き替える。 あの懐かしき日の頃から成長もあっただろう、靴はほんのり小さかった。 しかし履けないほどではない。 シンデレラは思い切って、少女に返事を返した。 「……これと、交換しない?」
449 :
修正案 :2005/08/24(水) 23:58:39 ID:???
少女の笑みが満面の笑みへと変わった。 それが返事をくれたことによる喜びなのか、交換の内容への喜びかは分からない。 だけど、きっと前者なのだとシンデレラは信じていた。 少女の笑みは眩しく、年相応の子供らしい笑顔だ。 「いいの? でもわたし、それで人を殺してしまうかも……」 少女は笑みを崩しながら、呟く。 一瞬、シンデレラは驚きの表情を見せるが、すぐさま持ち直した。 「大丈夫よ。そんな事をする人はそんな心配をしないもの」 シンデレラは諭すように言う。 少女はうっすらと笑みを零し、目線を逸らす。 (照れてるのかな……) そんなことを考えながら、シンデレラは鞄を探った。 予備の弾丸が幾つか発見し、ベレッタと共に少女へ手渡す。 少女は受け取ったベレッタを物珍しそうにジロジロと見つめている。 「――――正気か!?」 またも、声が乱入してきた。 今度は驚きの声に近く、やや大声の男性の声だ。 そして、その大声に誘き寄せられるようにまた一人の人間が姿を見せる。 「そこにいるのは誰ですか……?」 また、少女だ。 木の影から覗くように顔を出し、その後身体ごと木の影から出てきた。 先ほどの男が、何故か、すぐ近くの太い木の枝から降りてきる。 いつからいたんだろうと不思議に思うシンデレラとは対称に、少女は直接男に問う。 「……いつから? 何故、そんな場所にいたの? まるで何かを待っていたみたい……」 少女の表情がわずかに疑うような顔に変わる。
450 :
修正案 :2005/08/25(木) 00:00:07 ID:???
「最初からいた。銃を持っていたから警戒していただけで、な」 男がやれやれ、といった感じで口を開く。 少女が見つめる瞳から疑いの色が消えることはない。 だがそれを悟られまいとするように表情だけは柔らかく微笑んでいた。 「私はこの男の声を聞いて近づいただけよ」 続いてやってきた女も問いに答える。 その時、女はシンデレラの目線に気づき、何を言おうとしているのかを予想した。 目線があったシンデレラがドキマギし、それを見て苦笑しながら女が口を開く。 「言い忘れていたわね。私はカーレンよ」 「俺は金太郎だ」 「わ、私の名前はシンデレラです。よろしくお願いします」 唯一、シンデレラだけが名乗るだけで終えず、よろしくと付け加える。 だが、少女は沈黙を保ったままだ。 シンデレラは沈黙を保つ少女を諭すように言う。 「そういえば、貴女の名前も聞いていなかったわね?」 「どうだっていいじゃない。すぐ別れるんだから」 少女は少々突き放すように言い放つ。 照れてるのね、シンデレラは苦笑しつつも言葉を続けた。 金太郎もカーレンも二人の様子をじっと見守っている。 「そんなことないわよ。皆、一緒に行動すれば生き残りやすいし仲間もできて一石二鳥よ」 その言葉に金太郎は驚きの表情を見せる。 カーレンは思考を走らせ、どう言うべきか悩んでいるようだった。 真っ先にシンデレラの言葉に反応したのは少女だった。 当初、キョトンとした様子でシンデレラを見返した後。 まだ名乗らぬ少女は名案だわ、と言わんばかりに大袈裟な表現で同意する。 「いいね! 生き残る為にも、一緒にがんばろうよ!」 「ちょっと待ちな、お嬢ちゃん。俺やカーレンを信用するというのか?」 金太郎が「そんな簡単に信用していいのか」というニュアンスで言う。 シンデレラにも同じ問い掛けをして、最後にカーレンを見つめる。 心外だ、と言わんばかりの様子で、カーレンが口を開く。 「私は構わないですよ。……それとも、金太郎さんは人殺しするんですか?」
451 :
修正案 :2005/08/25(木) 00:01:16 ID:???
「まさか。俺はそんなことはしないが、他人に真実を見極める術はないだろう?」 金太郎の言葉に反応したのはシンデレラだ。 「そんなことないのに……。皆が皆を信用すれば問題ないじゃない」 「信用しても意味はない。実際はどうか、だ」 金太郎はきっぱりと言い切る。 雰囲気が暗く成りかけた所で、金太郎は再度口を開いた。 先ほど自分が言った発言をフォローする形で言葉を選びながら言う。 「ま、俺は信じてるがな。その可能性を覚えていた方がいいってことだ」 俺は信じている、と言い切った金太郎の言葉で雰囲気がわずかに明るくなる。 だが、結局名乗ることのなかった少女への金太郎の目は疑いの色がまだ残っているようだった。 なんとなく会話が途切れた頃、カーレンは鞄から地図を取り出し、鞄を背負い直す。 そして地図を全員に見えるように広げ、皆に問いかける。 「そろそろ動きません? 味方を増やすにも、まず行動しないと始まらないですよ」 「船頭多くして船、山を登ると言う。味方が多過ぎるのも危険だ」 その言葉にカーレンがむっと軽い怒りがこみ上げる。 何が言いたいのか、と考えた所で金太郎は更に言葉を続けた。 「――――だが、移動するのは賛成だ」 金太郎は機械を全員に見せるように差し出した。 そこに書かれているのは縦横10マスの四角と、その中に書かれた数字。 C−6に位置する場所には7の数字が当てはめられていた。 「どうやら、この数字はその場所にいる生存者の数らしい。――さきほどは8だったぜ、ここは」 一人、減った。すぐ近くで誰が死んだのだと金太郎は言う。 金太郎の説明にシンデレラが怯え、カーレンも少女も移動に賛成する。 一同が地図を眺め、そしてシンデレラが意見する。 「あ、ここに民家があるみたいですね……」 C−8を指差して、ここはどうでしょうと提案する。 その後、皆がここはどうだろうと意見を言い合い、そして―― 「診療所でいいな?」 ――目的地が決まる。 そして、いざ移動しようとする時、少女が口を開いた。
452 :
修正案 :2005/08/25(木) 00:03:01 ID:???
「……どこへ移動するの?」 辺りは森。 同じ景色が広がる場所で、方角が掴めない。 「あっち、かな?」 とのシンデレラの直感で、移動を開始する。 その方角は西であり、見事に逆であった。 移動を開始して十数分後。 シンデレラが動きを止めたことに気づき、カーレンが足を止める。 それに連動して、一同が足を止め、振り向いた。 気がつくとシンデレラはしゃがみこみ、足を押さえている。 「どうしたの?」 少女が問う。その問いに答えたのはシンデレラではなくカーレンだ。 「捻挫みたいよ。靴も履きなれた物ではないみたいだし……捻ったんじゃない?」 どこか吐き捨てるように、だが心配そうな声。 金太郎は少し考え、考えをまとめながら言葉を口にする。 「仕方ないな……一旦休憩を取ろう。時間を置けば痛みも引くだろう」 多分な、と付け加えてから金太郎もそこらにある木の影に座り込む。 まだ場所は主催者により『C−6』と区分された森の西。危険地帯である。 「そういえば、自己紹介も禄にしてなかったな……どうだ? 自己紹介の続きでもするか?」 金太郎が暇を潰すように声を上げた。 他の3人は興味を引いたらしく、耳を傾けた。 「俺はな、熊より強いぜ? 正面から対等な条件で戦うなら誰にでも勝つ自信がある」 俺を裏切るなら覚悟はするんだな、という意味合いを感じるのはカーレンと少女だった。 シンデレラだけは素直に関心して言葉をつむぎ、カーレンも同意する。 「頼もしいです」 「味方のうちは頼もしい限りね」 それぞれが和気藹々とここに来るまでの生活を話題に話し合い、情報交換を続けた。 カーレン、少女、金太郎が腹の内を探りあうように、だが表面上だけは和気藹々と会話を続ける。 シンデレラは完全に皆を信用しているのか、疑う様子もなく和気藹々とそれに参加していた。 雰囲気を維持していることができるのはシンデレラによる物が大きい。 そんな中、突如雰囲気が乱れた。
453 :
修正案 :2005/08/25(木) 00:03:47 ID:???
乱入者が一人、姿を見せたのだ。一つの、悲鳴とも言える声と共に。 「――――助けて!」 半狂乱状態で走りながらやってきた少女、アリス。 一瞬不穏な空気が流れる中、一人マッチ売りの少女だけが口を開いた。 何があったの、と一言声を掛けアリスを落ち着かせる。 頭を撫でられながら落ち着いてきたアリスは事情を説明する。 もともと『あの声』を聞いて恐怖に怯えていたが一度冷静になると立ち直るのも早かった。 声は聞いたが実際に見た訳ではない。 よく考えれば聞こえた『あの声』からの、自分の想像に恐怖しただけだ。 聞こえてきた『あの声』―――― 「妖精が人を殺した……近くで誰かが人を殺しているって事実に怯えちゃって……」 「妖精が人を……?」 殺した、という言葉を飲み込むシンデレラ。 だが、平然とした表情のまま別の人間がシンデレラの飲み込んだ言葉を紡いだ。 「殺した……それは真か?」 金太郎はアリスを直視して問う。 アリスは答えない。よく考えれば当然だ。 アリス自身、見た訳でもなく聞いただけなのだから事実かどうかは分からない。 だが、周りは違った。 アリスの沈黙を別の意味で捉えたのだ。 言い難いほどつらい現実だった、と。 だから恐怖に怯え逃走してきたのだろうと、そう4人は捉えた。 先ほど減ったC−6の生存者の数のこともあるし、アリスが言うのはおそらく真実だろう。 シンデレラは泣いているアリスを宥めながら、時間だけが過ぎていく。
支援?
ひとまず、乙カレー。 交流スレのほうをみると、まだ投下分があって連投規制に引っかかったらしいけど。 アリスの合流前までの分の追加・修正は投下されているのと、 後で述べる理由もあって、すまないが割り込まさせてもらう。 この板、連投規制きびしめな感じなんで、投下前に○レス投下します、か タイトルに(1/4)とかを入れておいたほうがいいかも。 まあ、住人少ない上に時間もバラバラなんで支援しづらいけど。 あと今回の分だけに限っていえば、2話に分けるか、1話にするか迷っていたようなので、 投下時にどっちで書いているのかを書いておいてもらったほうがよかったかな。
で、投下をぶった切ったもう一つの理由。 あー、えーとまさか追加・修正してもらった部分でNG指摘することになるとは思わなかった。 NG指摘部分は2つ。 ・金太郎が「銃」を知っていること。 参加者は御伽噺のキャラクターなので、基本的に「銃」は知らないはず。 扱い方を知っていてもおかしくないのは、最初に支給されて説明書等を読めたか、実際に使っているのをみた場合だろう。 最初の投下作品だと、支給品は下の5つ。 >無反動砲、小型拳銃(シンデレラの支給品)、毒リンゴ(@白雪姫)、不明*1、(+ガラスの靴) そうなると金太郎は銃を見たことが無く、それが何であるか判らないはず。 ここで金太郎が「銃」を危険だと判断できてしまうと、後のキャラも同じことが言えるようになるので、ちょっとまずい。 不明の武器が銃だった、はちょっと認めたくないし。 ・地図にエリア内の人数が表示される。 地図はあくまでエリアの区分けがされている紙の地図だとおもう(民家等の記述があるかはまた別問題) たぶん、『海賊団の船出?』で、「首輪探知機」と「地図」が混同するような書き方だったので、混乱させてしまったかも。 地図に人数が出てくると、「首輪探知機」の意味がなくなる。 また、地図を見て人がいないところを選べるようになるので、参加者が鉢合わせすることも少なくなるなどの、 デメリットだけしかない。 わざわざ修正してもらった ◆UvGJoaFDw6 には申し訳ないが、 修正が間に合わなかったということで、最初の投下分を含めてNG。 以降は、先に投下されたものが有効でいいだろうか? 上の2つが無ければ多少ご都合主義でも、短い時間の修正でがんばってくれてるよなーと思ったんだが。 うあー、せっかくの投下作品が勿体ねー。 もちろんそこを修正して、改めて投下してくれるのは全然かまわないんで。
まぁ仕方ないかな。 テンプレの方と今までの流れを読んでればわかる点での修正のNGなわけだし。 総合して元話ごとのNGが妥当だろうね。
ああ、もうどうでもよくなった。 NGでいい。 流石に気まぐれで投下しただけの作品で、ここまで面倒になるのは嫌だし。 キャラが被った奴らに後は任せる。
やっと糞作品がNGになったな。 もう二度と来るな。 文章も下手だしお前みたいなへたれの来る場所じゃねぇよカス。 むしろカス作品を読んでやっただけ有難く思え
>>461 そういう言葉をわきまえないあんたの方がいらないよ
もっと仲良くいこうぜ。
なんだ、いろんな書き手が気楽に書ける新しいロワ、を期待して参加していたが、どうも違うらしいな。 我を通そうとする厨の巣窟だったわけか。 他の書き手は頑張ってくれ。俺はとてももう参加する気にはなれん。 NG作の作者、おまいはよくやったよ。ただ相手が悪かったな。他ロワではしっかり活躍してくれよ。
465 :
463 :2005/08/25(木) 23:25:34 ID:???
いや、あの話を無効にしたがってる香具師がいるって事。 投票の時から我を通そうとする人がちらほら見受けられたけど、この話関連でまた露骨に出てきたって感じ。 だからちょっとウンザリだなぁ、と。 ごめん、もう空気悪くする発言はしないから。 作品だけ見てれば凄い面白くなりそうだから、応援はしてるよ。
>457 >444 >433 >431 >430 >426 >423 >415-421 >412 >409 >395 >399-404 ざっと見、この辺りだと推測してみる。 と、レス番並べたがNG派が集中しちゃってるな……他意はないんだが。 いや、NG反対派が少ないだけか あと、どうでもいいが。 >・地図にエリア内の人数が表示される。 これは支給品じゃないのかと言ってみる。 その前に機械が云々書いてるし
っと。書き込んでる間に新たな書き込みがw
>>465 全面的に同意。
たしかにまとめサイトで作品だけを見ていたら面白くなりそう。
もう俺も黙るか
あぁ、殺伐として余計に書き込みにくくなってるな みんな落ち着こう。 心を広く持ってこのロワを進めよう。 四十数人のロワだから他よりは早めに終わりそうなわけだし 最初は失敗したとしてもいいくらいの気持ちでやっていこうよ あまり厳しすぎて誰も書かなくなったらそれで終わりでしょ? 新規の書き手さんも入れるくらいの懐の広さを今からでも作ろうよ。
>>458 すまんなあ。こう完全に手のひら返してNGってきめたらやる気なくすよな。
ただ今回指摘した部分(1つは勘違いだけど)は前後の作品に影響する分、どうにもスルーできなかったんだ。
>>464 がいっているように断定口調になったのはまずかったと思っているけど。
正直、最初のNG理由は贅沢求めすぎてるよなーと思ってて、擁護ウザと思われても何とか通したいなと思っていた。
その反動でなんていうか、こう押さえきれない部分があった。スマン。
>>466 これは完全に自分の勘違い。
最初の投下分で支給品は一通り出ていたのと、もう首輪探知機が出ていたから
補足で新たに探知機みたいなものが出てくるとは思わずに読み間違えていた。
最後まで投下されていれば、テンプレも修正されてたんだろうけど悪いことしたなあ。
あんまり引きずってもしょうがないんで。 いま、地図製作のほうで参加者の分類票でもつけようかとしてるんだけど、 下みたいな感じでいいかな? マーダー :乙姫、狼少年、酒呑童子、青鬼、笛吹き、時計ワニ ゲーム脱出 :狼娘、フック船長 生存優先 :カニ、おつう、ガストン、鬼 人探し :浦島太郎(乙姫)、タイガーリリー(ピーターパン) 成り行き任せ :赤ずきん、アリス、イカレ帽子 親指姫、桃太郎 死亡 ;ハンプティダンプティ、白雪姫、ラプンツェル 不明 ;その他20名 区分けは自分の主観入ってるんで、こいつはちがうだろってあったら意見よろ。 ただロワ用アップローダー潰れたらしいんだよな。ドウシヨ。
>>470 乙。それでいいんでない?
成り行き任せとか人探しとか範囲広いがw
乙姫を「おつひめ」と読んでしまうのは俺だけじゃないよな?w
探知機みたいなものが支給品だったとしても 探知機二つも出すのはなと思ってしまうんだが 頭堅すぎかな俺?
いや、その感覚は正しいと思われ あと銃器もおなかいっぱい
支給品をまとめてみた 特殊アイテムのかぶりは流石にまずいが銃とかはまだ五月蠅いこと言うのはやめとこうぜ 近代兵器 勇鬼 スパス12 アリス 無反動砲(84mm無反動砲カール・グスタフ)、弾6発 白雪姫 銃(サイレンサー) 狼少年 ペイントガン(赤) 投射武器 イカレ帽子屋 ロビンフッドの弓、矢筒(20本) ラプンツェル ボーガン&矢3本 近接武器 乙姫 鎌 桃太郎 黒い大鎌(1m強) 親指姫 コンバットナイフ その他 酒呑童子 臼 タイガーリリー ティーセット 蟹 鉄鍋 特殊アイテム フック船長 首輪探知機
すいません。鬼の生き方作者です。 すでに修正をずいぶんに書き上げていたのですが 過疎っぷりと殺伐とした空気にいつ投下していいかわからず出しそびれていました 今から投下します。 ちなみに「鬼の〜」の3レス目からの交換です。といっても微少な修正だけなんですが。
476 :
鬼の生き方修正レス3 ◆JddVvnE5SA :2005/08/26(金) 16:24:58 ID:mawQsSjb
同時に桃太郎の足下の金棒に目が止まる。幾重にも刀の後が残り、血の跡が生々しい。 ――こんなときにも、殺さないようにしてたのかよ。 戦闘不能にしようとした者と、初めから殺す気で来た者。その差は大きい。 「いえ、降参です。どうか今までの宝物を返しますから命だけは助けてください」 俺と仲間は桃太郎に平伏した。洞窟の中の話し合いで既に決まっていた。 どうせいりもしないのに持ってこられた宝物。返してこれ以上殺戮が済めばいいと。 これ以上無用な戦いはしたくないと。 頭なんか下げたくなかった。俺たちを鬼というだけでここまで駆逐する桃太郎達に。 だが、親父が言ったのだ。島のことを頼むと。 それならば俺はいくらだって頭を下げよう。俺は、この時より島の鬼達を背負った族長なのだから。 そして復讐は何も生まないこともまた親父が俺に教えてくれたことだ。 「そこまで言うなら仕方ない、これからは悔い改めるんだな」 そう言って、桃太郎の殺戮は終わりを迎えた。 鬼達に多大な悲しみを残して。 そして島の再興の畑作りをしていたときにこの島に呼び出されたのだ。 雪の女王と言ったか。
あの女の絶対零度の言葉が頭をよぎる。あの女も、俺と同じような人外なのだろうな。 あの城の中、匂いが同じ側の異形の者だと俺に告げた。 俺は今叢の中、座れそうな切り株で袋に入っていたスパス12を持ち考えを巡らせていた。 既に説明書に書かれていた物を読み、これは銃と言い、散弾というものを広範囲に撃てるということを理解していた。 余談であるが、この銃は威力に伴う重量が弱点である。 しかし勇鬼はそれを苦もなく振り回せる力を持っていた。これはある意味行幸と言えよう。 「40人しか生き残れない……か」 そうきっとあの女の言っていたことは割と本当のことなのだろう。 朝焼けの淡い光に照らされ、曇光を返す首輪。それが俺の首にガッチリと着いている。 触ってみる。ひやりと冷たい。壊すことは、可能だが爆死するだろう。無理だ。これを外す手段は思いもつかない。 そもそもあの女の力を見た限りで考えるならあの場にいた40数人を一度にあの城に呼び寄せ、 挙げ句に島の各所に飛ばしたことになる。呪法を使うのかもしれない。 そしてこの銃。こんなもの見たこともない。一体あの女は何者だろう。 逃げることは原則不可能……。 俺はどうするか……保留だ。 とりあえず行く末を見守ろう。状況を読みつつ行動していけばそのうちに道も開けるはずだ。 今の俺にはあの女の言うことを聞くのも、逆らうのも選べない。 情報が少なすぎる。 とりあえずこの叢で隠れて様子を見よう。幸い周りは長い草で囲まれていて座っていれば周りからは見えない。 そう思い、息をつく。 と、草の擦れる音が響いた。 「誰だ!?」
とっさにスパス12を音の方向に構える。 緑の茂みを覆うのは、静寂のみ。 銃口の先に生物の気配はない。 「風か」 銃を傍らに置く。どうやら神経が少し過敏になっているようだ。そのとき思いつく。 ――殺し合いをする気がなくても、今の俺みたいに誤って怪我させてしまったり殺してしまうこともあるんじゃないのか? 彼の予想は正しい。そのようなことがこの島で幾度起こるか。それはこの島を見つめる浅く残る月と顔を出し始めた太陽だけが知ることになる。 【鬼(勇鬼): 所持品:スパス12(ポンプ式ショットガン) 支給品一式 :現在地 I-3状態:健康】
>>475 修正乙、そして久し振りー。
けど過疎っぷりていうなよ、泣けてくるからw
考えてみるとこの作品から、あの黒桃太郎が派生したし、
真逆の方向に走った酒呑童子も生まれたんだな。
結構影響でかかったんだ。
桃太郎は…ほぼ島の反対側か。紆余曲折の果てに出会うことはあるのかねえ。
>>471 お前は俺か。
ああそうだ。自分で書いといてなんだが、黒桃太郎ってどっかで聞いた気がするが、
何で聞いたんだっけなあ?
>>479 幽遊白書。
黒桃太郎・魔金太郎・裏浦島……このロワならマジにこんな感じになりそうだなぁ。
dクス。そうか幽遊白書か、なつかしい。
そして裏浦島に反応して沸きあがった妄想ネタ。
それは彼を抱くラプンツェルの涙がもたらしたのか?
それとも我慢しきれずにガストンが開けた玉手箱の煙のせいなのか?
あるいはそれら全てが彼の中で思いもよらぬ化学反応を起こした結果なのか?
と に か く!!
ラプンツェル「浦島さんが……」
ガストン「年が……裏返っていく!?」
金太郎「浦島太郎、復活!」「浦島太郎、復活!!」「浦島太郎、復活!!!」 ×6
ガバァッ!!
浦島「あ〜〜」 コキコキ 「はやく殺してえ〜〜」
以下、何事も無かったかのように
>>475 さんへの感想をどぞー。
交流からコピペ。 大事なことだと思うから一応みんなの考えを聞きたい 195 名前: Classical名無しさん [sage] 投稿日: 05/08/27 15:33 ID:CBSmJ1dc 流れもよまず、ふと思いついたことを垂れ流してみる。 オトロワ気軽じゃねーよ、というのが偶に出てくるが、 ルールは要らず、前の話は読まなくていい。フラグはどうでもいいし、後の展開は考えない。 でもNGにならず叩かれず、ただただ絶賛される。 それが気軽なロワスレなのかねぇ…。 自分でも言い過ぎだとは思うが、じゃあ何が気楽だよって考えると何かこうなっちまった。 198 名前: Classical名無しさん [sage] 投稿日: 05/08/27 16:22 ID:GMik5BJE 俺も前から気になってたなそれ 最初はたしかラノやFFDQやゲサロなんかの住民が 原作では〜っていうすごい細かいツッコミに疲れて 原作自体が曖昧なものである御伽話ならば気軽にできるって奴だったはず それがいつのまにか気軽にから「手軽」にリレーになっちゃって 他と足並み合わせようとする気が足りない物まで擁護しなきゃいけないものになってる気がする 実際最近の問題作もキャラクター性についてはまったくもって批判は入っていないわけだから 他ロワよりよっぽど気楽に書けると思うんだけどなー。 これからは御伽は 細かい原作設定を深く調べる必要がない「気楽」に楽しめるロワ。 ということになると思うよ。 199 名前: 198 [sage] 投稿日: 05/08/27 16:25 ID:GMik5BJE すいません。 197から「気楽」を「気軽」に置き換えてください。 別にそのままでもニュアンスは通じるとは思いますが
書き手の一人だが >細かい原作設定を深く調べる必要がない「気楽」に楽しめるロワ もともとそのつもりで参加してたぞw >ルールは要らず、前の話は読まなくていい。フラグはどうでもいいし、後の展開は考えない。 こんなつもりでやってたらリレー成り立たないし、矛盾放置のまま進めてみたって どうせ後で手詰まりになるだけだと思う。 気軽=なにやらかしてもよしってことじゃない。 そのへんの意識が違う人がいるなら早めに改めて欲しいと思うな。
確かに大事なことだけどわざわざ貼る必要もないかと… まぁ、一読み手の俺としては、書き手の判断に委ねるけどな。
4レス投下します。
「水だ」 森を抜け、ぽっかりと開けた場所に池があった。 少年は走り続けた足をようやく止め、慎重に池のほとりに近づく。 格別のどが渇いてるわけでもない。 少年にとって何か叫びながら走ることは、毎日のようにやっていたことだし、 手にした袋の中に水の入った竹筒があるのも確認している。 ただ、襲ってきた緊張感を紛らわすために膝をつき、池の水を飲む。 「へ、へへへ……」 池のほとりに座り、手にした銃を額に押し付けながら笑う。 ひんやりとした冷たさと手にある重みは、いまや少年にとっての力の象徴だった。 (すげえよ、コレ。マジですげえ) ここにつれてこられる前の場所は、少年にとって恐ろしく退屈な場所だった。 『狼だ、狼が来るぞ』と叫んでも、それが毎日のように続いては次第に見向きもされなってくる。 ムカついて、けどその場任せの嘘以外、少年には何の力も無く、それが一層腹立たしかった。 それが、わけもわからず連れて来られたこの島で。 ――人を殺した。 ちょっと顔がいいだけの馬鹿な女を騙し、奪い取った銃を突きつけた。 ポカンとした表情。はじけ飛ぶ血。手に伝わる反動。 最高に気持ちよかった。 いままで腕力で負けてきた大人たちに、この力を見せたら? 膝まづいて涙を流しながら許しを乞う村人を想像すると、笑いがこみ上げてくる。 もし、知識人と称する大人がいたら、「無軌道な若者の…」「甘やかされた若さが…」というたわ言ごと撃たれただろう。 とにかく少年は、銃を、力を振るいたかったのだ。 広間には異形の者もいた。だが彼が手にした銃に敵うはずがない。 その魔法のような力もいつかは尽きることを知らず、少年は笑う。 そこにいたのは青鬼の唾棄する、邪悪な餓鬼だった。
ガサリ。 不意に背後の茂みで音がした。あわてて振り向き、池のふちに足を滑らせた。 水の中に尻餅をついた反動で、思わず引き金を引く。 プシュという音とともに銃弾が間抜けに空に吸い込まれる。 水に半分つかりながら、必死に音のしたほうへ顔を向け銃を構えた。 そして、ガサゴソと音を立てながら、ひょっこりと顔を出したのは一匹の白いウサギだった。 ヒクヒクと鼻を鳴らし、少年の方を見ると不思議そうに首をかしげる。 まるで人間を見たことが無いような振りをしていた。 「なんだよ。ウサギかよ」 ウサギの無害極まりない仕草と、自分の間抜けな姿に思わず苦笑する。 その笑みが別のものに変わる。 いきなり力を得た者のやることは、いつの時代もあまりかわりは無い。 ゆっくりと銃でウサギに狙いをつけ、面白半分に引き金を引く。
けれども弾は空を切った。 けっして狙いが悪かったわけではない。数発しか撃ってない素人としては思えないほど狙いはよかった。 だがそれよりも。 いままで警戒のそぶりすら見せなかったウサギが、銃を向けられ引き金を引きかけたとたん。 横っ飛びに動き、銃弾をかわした。 そのまま、一気に少年の下に走り、池に半分浸かったままの少年の肩に飛び乗る。 「な、何だあ」 「しずかに、しろ」 背後から聞こえた声とともに、少年の首筋に鋭い痛みが走る。 軽くパニックに陥りかけた時、痛みが和らぎまた声がいった。 「わたしを、あなどるな。わたしのハは、おまえのくびすじぐらい、かんたんにきりさけるぞ。わかったら、だまれ」 その言葉にコクコクうなずいて同意を示す。 「おまえのそれ。さっき、そらとわたしにむけて、なにかとばしたな? それはつよいぶきか?」 背後の声がさっきのウサギのものだということにようやく気づき、驚きながらもうなづきを返す。 するとウサギが変なことを言い出した。 「なら、ちからをかせ。やつがくる」 「はあ?」 言われたことが理解できず、間抜けな声を漏らす。 つづく声は苛立ちを含んでいた。 「きこえないのか。このおかしなおとが」 言われて耳をすますと、なにかおかしなリズムのようなものが聞こえてくる。 チクタクチクタクという、時計に似たリズムの音が。 「さいしょのばしょで、おおきなマモノからきこえたおとだ。だがおかしなおとで、いばしょがわからぬ おまえ、そのぶきでやつをころせ。できなければ、わたしがころす」 背後の脅し、次第に大きくなる音、二重の恐怖に震え少年は必死に辺りを見回す。 手にした銃が急に頼りなく思えてきていた。
幸せなら 牙ならそ(チクタク) 幸せなら 牙ならそ(チクタク) エサいたなら 態度でしめそうよ ほら なんでも 食べちまお! 陽気に歌いながら、時計ワニは一人と一匹に近づいていく。 【E-7/池のほとり】 【狼少年@狼少年】 [装備]ペイントガン(赤) 銃(サイレンサー)残弾数 4発 [状態]健康 【ウサギ@因幡の白兎】 [装備]支給品一式。ただし池のそばの茂みに隠しています。 [状態]健康 【時計ワニ@ピーターパン】 [装備]支給品一式(未開封) [状態]健康・空腹
2レス目、タイトルが抜けてました。すいません。しかし……
HAHAHA!四連投ですよ
トリ変えようかと思ったが、何かどうでもよくなってきた orz
兎の身体能力が高すぎる気がしないでもないが、あれだ。
「XXは首をはねられた!」のノリで。…つ、通じるよね?
あとワニの時計の音、聞こえるけど正確な位置は特定できないという感じにしています。
なんていうか腹の底から響く音? いや、位置もわかるとワニに不利すぎる気がしたんで。
つか、ワニいいね。接近・遭遇やりやすい。『ジョーズ』のテーマ聞きながら書きたかったw
>>482 大事なことだとは思うけど、中からはどうしようもないんだよね。
新しく外から来る人がどう判断するかってことなんで。
できることは、新規の書き手さんに過敏に反応せず暖かく迎え入れること。
交流スレでこうなんですよって宣伝するぐらいかなぁ。
ただ今の段階いばって宣伝できるのが無いのがカナスィ
おまけ:古語でワニはサメのこと。
あれ、あの兎妙に前歯が…… プシャー
乙です!新作激しく乙です! あなたばかりに書かせる形になって申し訳ない。 いいと思いますよ。 クリティカルで一撃死は流石にあれかもしれませんがw さて話は変わりまして、一部の住人さんは知っているかもしれませんが 御伽ロワイアルでのラジオをやろうと考えていまして、来週中に試しに行おうと思います(あくまで予定ですが) 時間帯としては21:00くらいから始めればみなさん聞いてもらえると考えています ではでは、オトロワ頑張っていきましょう
投下いきます
ヒョオオオオオオオオ
かの英雄ロビン・フッド。 それは森の守護たる緑の騎士。 そう呼ばれ始めたのはいつのことだったか。 彼は故郷の森を想い、そこに残してきた仲間たちを想った。 自由の森シャーウッド。 その場所は彼と仲間のかけがえないの家であり、弱き人々の希望の象徴でもあった。 大切なものを守るために悪しき権力者たちと戦った日々、それは戦いを終えた今では彼の誇りとなり人々の勇気となった。 彼にとっての戦いは、いつだって大切なものを守るためのものだったのに。 「おれとしたことが情けない……」 ロビン・フッドは深くため息をついた。 戦士たるもの常に警戒を怠ってはいけない。彼は寝ている時でもわずかな物音で目覚めることができた。 その自分が何故こんなことに巻き込まれたのかロビンにはわからない。 昨日の夜はいつもどおり自分のベッドに入り眠ったはずが、目覚めてみれば何故か見知らぬ氷の城。 そして、まるでおとぎ話に出てくるような魔法仕掛けの業の数々。 まるで悪夢のような展開だが、夢にしては感覚が生々しすぎる。間違いなくこれは現実であると、戦士の冷静な心が彼に告げていた。 氷の城からまたしても魔法で飛ばされた場所は海の見える丘の上だった。 そこから見下ろす海の色さえ彼の知るものとは違いすぎる。 彼が知るイングランドの海は重苦しい鉛色をした冷たい海だが、この海は明るい緑に近い青だった。 「気候も暖かいな。どこか南方の島か?」 頭の中に世界地図を思い浮かべようとして、ロビンは自分の愚かさに苦笑した。 彼の世界の地図にこの島が記されているとは思えない。 おそらくこの島は彼の知る現実の世界とは違う世界にある。 丘の上から見渡す限りでは森は緑に生い茂り、野原には花が咲き、雪などどこにも見当たらない。 それでありながら、島の中央には溶けそうにもない氷の城がそびえ立っているのだから。
「魔法ってやつか。つくづく気に食わん」 あの城では今も冷酷な女王が名前に違わぬ冷たい笑みを浮かべているのだろう。 そう考えただけでもふつふつと怒りが湧いてくる。 あの広間には女子供も多くいた。中には明らかに怯えきって震えている者や泣いている者もいた。 誰一人、戦いたくてあの場に来たものなどないのだろう。 雪の女王は、それを創造主の意志だと言った。 その創造主は神と思ってよいと。 「愚かなことを……!」 何故あの場で反論できなかったのだろう。 女王の貫禄に押され、反抗の声を飲み込んでしまった自分を恥じる。 他者を理不尽に押さえつけようとする力には、いつも声を上げて抵抗してきたはずではなかったか。 まして、神の名を汚すようなあの発言。 戦う術さえ持たぬ者に無意味な殺し合いを強制することが神の御心であるものか! 「すべてはあの女、あの魔女だ!」 ロビンは怒りに燃えて城を睨んだ。 強大で理不尽な力に従わされることをよしとしない勇士の魂に火が灯る。 「なんとしてでも雪の女王を倒す!」 ロビンは己に誓う。 いつだって自分は弱い者のために、虐げられた者のために戦ってきた。 今度の敵が魔女であろうとその信念は変わらない。 問題は、魔法である。 すでに城のまわりは禁足地となっており、立ち入れば首輪の魔力で死ぬことになる。 それ以外にもあの女王が未知の魔法を使ってくる可能性は高い。 魔法といえば、彼に支給された武器もその類だった。 宝石に飾られた美しい短剣で、説明書によると人魚の魔力を秘めた剣であるという。 添えられた文句には『この剣で愛する者を殺せば、汝の命は永らえるであろう』とある。 実際はどれほどの力があるのかは知らないが、まったくもって不愉快だった。 自分の命を永らえるために愛する者を殺すものなどいるはずがあろうか。 彼は首を振って説明書を握りつぶした。 悪趣味な殺し合いと悪趣味な武器。雪の女王のいう創造主とやらは相当に性質が悪い。
ホワチャアアアアアッ
まちがえた
そこまで考えた時、小さな悲鳴が彼の耳を打った。 ロビンの反応は素早い。彼は丘を駆け下りると、悲鳴のした方角へと走った。 すぐに一人の少女が大きな狼の前で立ちすくんでいるのを見つける。 「いかん!」 ロビンはすばやく背中に手をやろうとして、今の自分が弓を背負っていないことを思い出し舌打ちした。 弓さえあれば狼など一撃で仕留めてやるものを。 今自分の手にあるのは慣れ親しんだ弓ではなく、得体の知れない魔法の短剣だけだった。 しかし、迷っている暇などない。 ロビンは低く短剣を構えると、狼に斬り込んでいった。 ロビン・フッドは弓の名手。 それは誰もが認める事実だったが、剣の腕とて人並み以上には持っている。 彼の短剣は、狼の片耳を鋭く切り裂いた。 その瞬間、ロビンには信じられないことが起こった。 狼が、悲鳴を上げたのだ。 「いってええええええーーーーーーー!」 人間の言葉で、である。 「てめぇ、この野郎! 何しやがる!」 狼は唸ると同時にロビンに飛びかかってきた。 それをなんとかかわして再び短剣を構える。その隙のない動作に狼の目が剣呑に光った。 「フン、やぁな野郎だ。狩りに慣れてやがんな。オレ様のだいっ嫌いな猟師どもの同類かよ」 「さてな。おれは言葉をしゃべる狼なんてものは初めて見るが」 ロビンはすでに軽口を叩けるだけの冷静さを取り戻していた。 魔法が幅をきかせている世界ならば、狼が口をきくぐらい当然かもしれない。 「ケッ。このオレ様をそんじょそこらのオオカミと一緒にするなよ。オレ様はこの世で最も賢くて強いスーパーオオカミ様よう!」 狼は得意気に言うと、べろりと舌なめずりをした。
「おい、人間。てめぇごときがオオカミ様の食事を邪魔しようなんざぁ百年早いぜ。そこどきな」 「狼ごときが思い上がったものだな」 ロビンはそう言うと高らかに名乗った。 「おれの名はロビン・フッド。シャーウッドの森の騎士!我が戦いはか弱きもののために!」 「ちっ、カッコつけやがって! てめぇから食ってやる!」 狼が、再びロビンに襲いかかる。 明確な殺戮の意図をもって繰り出される野生の牙を、短剣一本で見事にいなしながらロビンは執拗に狼の喉を狙う。 狼は地面に顎をこするように構えてそれを防ぐ。 両者は一歩も引かないまま死闘を演じていた。 少女ゲルダはその戦いを息を呑んで見つめることしかできなかった。 【D-3/丘のふもと】 【ロビン・フッド@ロビン・フッド】 [装備]人魚の短剣@人魚姫、支給品一式 [状態]健康 【オオカミ@赤ずきん】 [装備]支給品一式(未開封) [状態]健康、左耳に裂傷 【ゲルダ@雪の女王】 [装備]支給品一式(未開封) [状態]健康
カウント間違えた。4レスで収まりました失礼。 人魚姫の短剣については原作をうまく消化できなかったもんで(泡になるとか人魚姫だけっぽいし) 「愛する者を殺せば自分はその日一日死なない」くらいに考えてるんですがマズいですかね。
新作乙。 やばい、なんだこの良キャラはW。狼ファンに早くもなってしまった。 短剣については、効果ということで明示しなければいいんじゃ? つまり気の持ちようというか精神的安息というか。 まぁ一日で死ぬかもしれないけど、信じるもの次第みたいな。
ホワチャアアアアアッ 愛で、命、救えるかも〜♪
ごめん、冗談。でもなんか笑えた。どこの誤爆だろ、これ?
>>493 新作乙ー
いいよ、オオカミ、いいよ。あの三下口調がたまらん。
これで戦闘中に友情が芽生えたが、オオカミ刺殺。ロビンフッド延命ってなったら笑えるがw
で、その肝になる短剣も面白いな。
>>501 のままの効果でも予言めいてていいけど、
決めづらかったら解説そのままで効果は不明、でもいいんじゃないかな?
パッと思いついたのでも
実際は効果は無い → 命を投げだした人間を嘲笑う為。
瀕死の状態で使用 → 相手は死ぬが、使った人間は回復する
とか思いつくし、コレに関しては後の人任せでもいいんじゃない?
>>492 ラジオキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
交流スレでうすうす気づいていたけど > キーワード:過疎スレ 。・゚・(ノД`)
ほんとにできそうな感じになってきたんですね。
ワクテカしながら待ってます。
まとめサイトに隠しページがっ! (´・ω・`)しらんがな
隠しページって、え、ちょっと、冗談だよね? あるなら教えて欲しいな。
投下します。
「……なんだか、冷えますわね」 先ほどから感じる底知れぬ悪寒に身体を震わせて、おつうは誰ともなしにそう呟いた。 窓から外を見渡しても、天候は一向に崩れる様子がない。 さんさんと輝く朝日は豊富な日光を地表へと届けており、何故これほど寒いのか理由は分からなかった。 薄手の着物しか着ていないこともありぶるりと肩を上下させた彼女は、窓の外にちらりと見えた人影に思わず声を上げかけた。 すんでのところで思いとどまったのは、そこにいた相手がごく友好的な顔でこちらに小さく手招きをしていたからだ。 おつうのそれとよく似た純白の着物を身にまとった女は、さながら幽霊のごとく薄ぼんやりとした足取りで、こちらをじっと見つめている。 その視界の中にはおつう一人が切り取られ、彼女のすぐ横にいるガストンは微塵も目に入っていないようだった。 執拗に手招きを繰り返す彼女は、おつうが自分に気づいたのを見て取るやにこりと満面の笑みで微笑みかけた。 そのどこか悲しそうな笑顔に、おつうが心をどきりとさせる。 (あの人は一体……) 元から白い顔をさらに青白く変え、おつうは考える。 彼女が一体何者なのか。何故、自分を呼ぶのか。 女の自分なら殺すことは容易いと考えての判断かとも思うものの、それならばわざわざ姿を見せて呼び寄せる道理はない。 ああして呼んでも私が単身で出てくる保証はないし、むしろ普通なら男と一緒に様子を見に出ると考えるだろう。 だとすれば、なぜ私だけを? いくら考えても思考は底なしのぬかるみに嵌るばかりで、多少なりとも建設的な答えは全く出そうになかった。 そして、決定的な回答が出ないその代わりに、おつうは小さく決意した。 「――少し外の空気を吸ってまいります」 おもむろにそう言って立ち上がった彼女を、傍らのガストンが驚いて押しとどめる。
遠慮なく手首を握られた突然の感触におつうが眉を顰めるのにも気づかずに、彼は朗々と話しかけた。 「何と危ないことを仰る! こんなときに一人で外に出るなど?」 「大丈夫ですわ。ほんの少しですから」 その言葉をろくに聞かず無理やり腕を振り払うと、音もなく扉を開けおつうは家の裏手に回る。 ガストンの座っている位置からは見えないだろう木陰に、先刻の女がふわりと立っていた。 「来てくれてありがとう」 笑いながらそう言った女を目の前にして、おつうは驚いたように小さな溜息をついた。 降り積もった雪のようにほの白い肌、腰まで伸びた艶やかな黒の長髪。 そして、どこか凄味すら感じさせる全身から放たれる冷たい色気。 自分もある程度は美人と称されるレベルであったが、そこに立つ相手は余りに完璧に過ぎた。 その恐ろしいまでの美貌に気圧されたおつうに、眼前の美女が声をかける。 「あなた、人間じゃないでしょう?」 その言葉におつうがびくりと顔色を変えると、女は心配しないでと断ってから自身の正体を惜し気もなく口にした。 「私もね、そうなのよ。雪女って知っているかしら? 雪を操って、愛した男を氷づけにする妖怪……」 彼女が放った雪という単語に、まだどこかぼうっとしたままだったおつうがはっと反応を見せる。 それは当然、あの氷の城にいた女を思い起こさせたためだった。 もしも彼女が主催者と近しい側の人間なら、恐らく自分からこの遊戯に乗って殺戮を繰り返すはずだ。 「貴方はあの人の……?」 恐々と尋ねられたその疑問に、しかし雪女は苛立たしげな表情で頭を振って答えた。 「『雪の女王』だなんて。あんな女、私は知らないわ。私に分かるのは、ただあいつが私と同属だというくらい」
「そうですか……」 よかったと言ってよいのか分からず微妙な表情を残したままのおつうに、雪女は少しばかり意地悪そうな笑いを作って向き直った。 「ねぇ、貴女、あの男を信用してるの?」 「それは……」 痛いところを抉られて、返答に困ったおつうが言葉を濁す。 実際、自分でも彼のことを信じているとは言いがたかった。 成り行き上一緒にいるものの、彼について知っているのは名前くらいで、それ以外はどんな人間なのか殆ど分からない。 いや、正確に言えば、共に過した数時間の間で、彼のあまり人間的によいとは思えない強引さや粗暴さには気づいていた。 一般的に彼があまり好ましい類の人間ではないであろうことも、既に確信している。 けれど、彼が自分を守ろうとする思いだけは偽りようのない本心に感じられ、どうしても別れる事ができずにいたのだ。 無言のままのおつうを見て、雪女がさらに言葉を重ねる。 「貴女はないの? ……人間に裏切られたことが」 彼女の台詞に、おつうが悲痛そうに唇をぎりりと歪めた。 与平との日々を、出会った日から最後の瞬間までを思い出して、苦しさに胸が張り裂けそうになる。 その悲嘆にくれた表情を前に、雪女が同情するように言った。 「やっぱり貴女もそうなのね……」 雪女は自身の白魚のような指先を伸ばしておつうの頬を優しく撫でると、その手をそっと背中へと回した。 氷を直に押し当てられたような冷たい感触に、おつうがぴくりと身体を強張らせる。 着物越しにさわさわと背中を上下に愛撫しながら、雪女はおつうに己の過去を告げた。 「私もあるわ。……愛していた人に裏切られたことがね」
その言葉に驚きを感じて顔を上げたおつうを見つめると、雪女は泣き出しそうな瞳で呟いた。 「誓ったのよ。あの日のことは決して誰にも話さないと」 そう言って秀麗な顔を翳らせる雪女が、おつうにはひどく自分に重なって見えた。 そしてその重なりは、彼女が次に口にした言葉でさらに強く確信させられる事となった。 「……でも、でもあの人は私との約束を破った! 私は彼を信じていたのに……」 「……!」 おつうの脳裏に、あの日交わした二人の会話がよぎる。 それは封印してきた記憶。思い出したくなくて、忘れようとした記憶だった。 ……与平 ――ん? 何だ、おつう お願いですから、決してこの部屋の中を見てはなりませんよ ――分かった。約束するよ
約束するよ約束するよ約束するよ約束するよ約束するよ約束するよ約束するよ約束するよ約束するよ約束するよ 約束するよ約束するよ約束するよ約束するよ約束するよ約束するよ約束するよ約束するよ約束するよ約束するよ 約束するよ約束するよ約束するよ約束するよ約束するよ約束するよ約束するよ約束するよ約束するよ約束するよ……。 あの時の与平が見せた、屈託のない笑顔。 自分が約束を破るなんて微塵も考えていなかったであろう、あの純粋な言葉。 あんなに正直な人であっても、彼らは悪気なく私たちを裏切るのだ。 ――嗚呼、ニンゲン、は。 混乱に思わず頭を抱えて座り込むおつうの頭上に、冷たい吐息がふぅっとかけられる。 心まで凍りつけられてしまいそうなその息と共に、雪女は残酷な台詞を口から吐き出した。 「ねぇ、人間達に復讐しましょうよ」 ひどく淫靡な表情で、彼女はおつうに笑いかける。その笑みは不気味なほどに美しかった。 「……二人で、ね」 【H-8/集落の民家】 【ガストン@美女と野獣】 [装備]日本刀「ちすい」@御伽草子、支給品一式 [状態]健康 【H-8/集落の民家裏手】 【おつう@鶴の恩返し】 [装備]玉手箱@浦島太郎、支給品一式 [状態]健康/精神的にやや不安定 【雪女@雪女】 [装備]支給品一式(ランダム支給品不明) [状態]健康
以上でーす。
新作、乙。 けど先生ー、雪女さんは「世の中の男に復讐」って言ってるようにしか聞こえませーんw あとエロいですww ガストン、ピンチだなぁ。原作でも女性関係ろくなこと無かったみたいだし。 しかし、みなさん、ニンゲン嫌いですかw なんかあれだ、古い話でスマンが『魔界水滸伝』思い出した。 昔話で、妖怪こそが純真で正直であり、裏切るのはいつも人間側云々て言うくだり。 うーむ、なんかへこむ。 よし、漫喫で人間と妖怪の熱い友情を描いた『うしとら』でも読み返してくるか
新作乙! 遂にマーダーコンビ結成か!? ガストン逃げてー! いやマジ女って怖いわ。ガクブルですよ。 そして「約束するよ」連発が俺の趣味と合って、書き手さんと親近感。 しかし新作連発でもう嬉しすぎる。よーし俺も明日から書き始めるぞー!
微妙に知らない話だったりうろ覚えだったりする話があるのだが これくらい知ってればいいって感じのあらすじを誰か教えてくれないか 狼娘 鉢かつぎ 雪の女王 御伽草子 とりあえず上のあたりがわからないんだが あらすじでいいから頼む
連投、大丈夫かな。 暇だから、つい書いちゃったよ……
少女は草の中立っていた。 その手の中に握られているのは彼女がいつも持ち歩いている売り物のマッチではなく、人間など容易に殺せそうな大振りの鋏である 支給品であるそれを手にし、彼女は薄っすらとした笑みを顔面に浮かべていた。 日光に反射して煌く刃は、まるで誰かの生き血を求めるかのようにぎらぎらと輝いている。 ――事実、彼女はその刃で今しも一人の人間の命を止めようとしている刹那であった。 鋭く銀色に光る二枚の刃が、女らしい柔らかな胸部へと振りかぶられる。 命の火が消える筈の瞬間であっても、その身体は逃げようともせずごく従順なまでいた。 (ごめんなさい……) 心中そう呟くと、彼女は『自分自身の』心臓目掛けてその鋏を振り下ろした。 両手で握った大鋏を一思いに胸につきたてようとして、――奇妙な反発力に気づく。 (……腕が……これ以上動かない……!?) 「何をやっているでござるか、姫君!」 突然すぐ近くから聞こえた声に驚嘆したようにきょろきょろと辺りを見渡した彼女は、 いつの間にか自身の肩に乗っていたそれにびくりと目を見開いた。 そこにいたのは、親指ほどの大きさをした可愛らしい少年だ。 京の都では一寸法師の名で知られるその少年は、必死の形相で彼女の腕を押し止め、それ以上鋏の刃がエリシャの身体に近づかないように努めていた。 驚くエリシャには構わず、少年は咎め立てるような鋭い口調で叫んだ。 「まさか、その刃で自害するつもりではござらんな? ……もしそうであれば、拙者この命に代えても御止め申す!」 針の様に細い足を踏ん張り己の全力を掛けて鋏を止めようとする彼に、少女は悲しげな声で言った。 「うるさいわね! どうしようが私の勝手じゃない!?」 涙交じりの声音で絶叫した彼女の形相に、聞いていた一寸法師が思わず怯む。 「私なんかどうせ最後まで生き残れっこないのよ! だったら……だったらせめて、自分の手で苦しまずに逝きたいわ」 そう言って再び鋏を振り上げようとした彼女の腕に、なおも一寸法師は纏わりつく。 小さな身体がうろうろと肩の上を這い回るのが苛立たしく、エリシャは彼を振り落とそうとした。 けれど、生来優しいこの少女にそんな非道な行いができるはずもない。
二度、三度と肩を震わせても何とかバランスを保ってしがみ付く一寸法師の執念に呆れ、悲痛な顔で草の間に足を折る。 その衝撃で、手の中にしっかと握られていた鋏がかたりと地面の上に取り落とされた。 「どうしてよ。どうして邪魔するの!」 その苦しげに吐き捨てた言葉に、一寸法師は首を横に振って答えた。 「自分から死ぬなど、最悪の選択肢でござろう。そんな馬鹿げた道、拙者の目が黒い限りは決して行かせませぬ」 「何よ……私が死のうが生きようがあなたには関係ないでしょう?」 少女が顔を顰めてそう言うのを無言で聞くと、一寸法師は真っ直ぐな瞳でエリシャを射抜いた。 「確かに関係はござらん。しかし拙者には、元の世界に戻って守らねばならぬお方がいるのでござる。 あの方は拙者の帰りを待っている。……姫君にも、帰るのを待っている相手がいるでござろう?」 その真摯な説得の言葉に、しかしエリシャはくすくすと場違いな笑い声を上げた。 底知れぬ暗い瞳でひとしきり笑みを浮かべると、彼女は一寸法師へ向けて言葉を放つ。 「ええ、いるわ」 「ならば……」 「天国に、ね」 その台詞に一寸法師が表情を固くする。 思わず息を呑んだ彼に噛んで含めるようにして、エリシャは己の境遇を聞かせてやった。 「私のお母さんは早くに亡くなってね、私をずっと育ててくれたのはお婆ちゃんだった。 優しくて、あったかくて、私はお婆ちゃんが大好きだったの。 ……でも、でもお婆ちゃんが死んでからの毎日はまるで地獄だった! お父さんは毎日お酒か賭け事ばっかりで、その上、その上私を……」 その台詞を途中で切らせると、少女は両肩を腕で抑え熱でもあるかのようにがたがたと震え出した。 虚空を見つめる瞳は何か辛い記憶を思い出したのか恐怖に歪み、微かに涙まで湛えている。 その記憶が一体何なのか、一寸法師に問う勇気はなかった。 「だから、どんなに頑張って戻っても私を待っててくれる人なんていないの。 それなら、いっそお婆ちゃんのところに行ったほうがましよ……」 「しまっ……!」
急いで体勢を起こし、焦燥に満ちた表情でエリシャの手元へと駆け寄る一寸法師。 しかし、小さな身体にとっては、地面に鬱蒼と生えた雑草はさながら密林のようなものだ。 右に左に掻き分けて前進するだけで、普通の人間の何倍もの労力を要求される。 茂る草の間をすり抜けようやくそこに近寄った時には、既に少女の手にはあの大鋏が握られていた。 「さようなら……小さな騎士さん。貴方に守られる相手は、きっと素敵ね」 地面に立った一寸法師を見下げてにっこりと微笑むと、エリシャは座り込んだままゆっくりとその刃を胸に刺し下ろした。 「――っつぅぁあっ!」 しかし次の瞬間、草原に響き渡った悲鳴は少年のものだった。 一寸法師は全身全霊を掛けて飛び跳ね、少女のかざした鋏に無理やり覆いかぶさったのだ。 少女の胸元と二枚の刃とに挟まれ、彼の着物は見るも無残に破き裂かれていた。 その上そこから覗いた脇腹には惨たらしい傷跡が残され、ぱっくりと開いた傷口からだらだらと緋色の血液が流れ落ちている。 「ならばこの命……今だけは、姫君のためにお使いいたしましょう……! と、共に……もとの世界に戻れる瞬間まで……、拙者、姫君をおまもり……申し、ます……」 小さな小さな目を精一杯に見開いた一寸法師は血塗れの唇をそっと動かしてそう宣告すると、そのまま草の間にぱたりと倒れこんだ。 【D-5/森】 【一寸法師@一寸法師】 「装備」支給品一式(ランダム支給品不明) [状態]気絶中/脇腹に1cmほどの切り傷・大量出血 【少女(エリシャ)@マッチ売りの少女】 [装備] 裁縫セット(糸・針2本・マチ針10本・裁ち鋏)@狼と七匹の子ヤギ、支給品一式 [状態]健康
ここまでです。 あ、マッチ売りの少女の台詞をエロに結び付けちゃだめっすよ?
なんかもういいや アデュー!!アミーゴ!!
見ないうちに新作が! 乙です書き手さん!マッチ売りの少女と一寸法師かー、初の自害かと思いきや 一寸法師漢だよ漢。しかし一寸法師の体で1センチって重傷だろうなぁ。
トップページを反転させて探していた俺ガイル。
>>505 ボツ作品が置いてある。
まとめさん、自分のは消しておいてください。 中途半端に改定前と改定後が混ざってるし、見苦しいだけだ。
規制解けたみたいだね
規制解除で来てみたら、すげぇ話進んでたのね
誰も、いないのか?
今からラジオしてもあれそうなんで来週かなこれは。
>>534 つ…ついにオトロワに神が…
待ってるぞ、ちくしょうめ!w
つ【チェーンソー】
近くから聞こえた男女の会話に慎重に近寄る影。ほどなく響き渡る少年の悲鳴。 やがてその視界に映ったのは、血に塗れた鋏を手にする少女の姿が(なぜか)独りだけ。 血に塗れた鋏――すくなくとも、いきなり撃たれるような心配はない、と。 ふぅむ。男の方の姿が見えないが……得物を試してみるには悪くない状況か。 あたりを窺うと、なるべく柔らかい声音でそっと少女に呼びかける。 「お嬢さん…アリスさんかな?」 「誰!?」 混乱する頭に追い討ちをかけるように呼び掛けられたその声に、誰何の声をあげる少女。 ――刹那、少女の姿は消え失せる。 「疑問の言葉のようだったが、どうやら返事とみなされたようだな……。 ふむ、期待以上の働きだ。これなら元の世界に帰るのも、そう遠くない話かもしれん」 そう静かに呟くと、茂みの中から姿を現す一体の人形。 なにかを確認するかのように、数瞬前まで少女の居た地へと歩を進める。
血を流し横たわるあまりに小さな少年を前に、わずかに首を傾げると 手にした包みからひょうたんのような物を取り出す。 「おい、小僧、返事が出来るか?」 しかし帰ってくるのは苦痛にうめく声ばかり。 人形のほうも諦めたのか、その特異な得物に封を施すと包みに戻し呟く。 「ふむ、無理か。まあ見たところかなりの深手、放っておいても長くはもつまい」 もう一度だけあたりを一瞥すると、人形は森の中へと姿を消す。 「――ふぅむ。酒を嗜むことが出来ないのが、残念と言えば残念か」 不思議な呟きを残して。 【D-5/森】 【くるみわり人形@くるみわり人形】 [装備]紅葫蘆@西遊記、支給品一式 [状態]健康 【一寸法師@一寸法師】 [装備]裁縫セット(糸・針2本・マチ針10本)@狼と七匹の子ヤギ 支給品一式*2(ランダム支給品不明) [状態]気絶中/脇腹に1cmほどの切り傷・大量出血 【D-5/紅葫蘆の中】 【少女(エリシャ)@マッチ売りの少女】 [装備]裁ち鋏@狼と七匹の子ヤギ [状態]やがて溶けていく
紅葫蘆(べにひさご) 西遊記のあれ。 支給品の名簿がどの程度詳しいのか不明ですが 他人の名前でも、効果の発動に問題はないようですから、わりと無問題です。 原作だと一時三刻(約2時間)でどろどろとありますが、ここでの溶解速度は不明。 内側からの破壊は無理だと思いますが…、外側から壊せば救出可能でしょうか? そのあたり、すべて後の人達におまかせで。
新作乙 しかしひょうたんか…即死アイテムギリギリのシロモノだな。 さすがに複数人取り込むのは反則な希ガス
ごめん、誰か紅葫蘆の解説キボンヌ
たしか呼びかけに応えたやつを強制的にひょうたんに入れて溶かす、じゃなかったかな 強すぎると思うけどまぁとりあえず様子見。
すこし失礼して 地図製作してる香具師です。 前々から作ってるっていってる割に、一向にうpしないヘタレで申し訳ない。 先週末、あげるつもりがいろいろありまして、具体的には…ツール間違えて地図データ吹っ飛んだ。 イィィヤッハッハァ、イエ――――!! _| ̄|○ で、何とか修正したんですが、ロワ用うpローダー潰れてるじゃないですか。 あんまり、うpローダー使わなくて詳しくないもんで、 まとめサイトの方が使っている奴なり、使いやすい奴なりあったら教えてもらえませんか?
その分、まあ感想でも… といっても、『命を賭しても』はいい遅れた感があるので一言だけ。 >あ、マッチ売りの少女の台詞をエロに結び付けちゃだめっすよ? エ――― (´Д` ) あ、それと『森の勇者』の書き手さんに。 短剣の効果、どうします? あなたの考えた案でも特に反対意見は無いんで こっちにしますとかの確認だけ取れれば、後の人が書きやすくなると思うんで。 で、最新作。 素直に乙、っていえないなぁ。理由はいろいろあるけれど アイテムの強力さとか、一寸法師のテンプレとか。 で、聞いてみたいんだけど、この作品いろいろ突っ込みたいんだけどいいですか? 書き込める時間が時間なんで、タイムラグある上に長文ウザッって感じになりそうなんですけど。
言って欲しい。 俺も正直荒れたくないから言わななかっただけだから 他の人が言うなら意見を言おうと思う
・まず相手に呼びかける点で、使用者の存在やおおまかな位置を相手に知らせるリスク。 ・返事がないと無効だから、無言の警戒や、問答無用の反撃には無力。 ・発動しても即死ではなく、後から無事救出の可能性がある。 一方的な強襲・狙撃が可能で即死判定もある銃火器に比べて、強過ぎるって事はないと思うんだけど。 無言の相手との対峙とか、紅葫蘆の中の様子とか、むしろ料理しやすくない?
・まず相手に呼びかける点で、使用者の存在やおおまかな位置を相手に知らせるリスク 相手に位置が知られるのは銃でもナイフでも一緒。 <返事がないと無効だから、無言の警戒や、問答無用の反撃には無力 果たしてこれは弱点と言えるだろうか、そもそも言葉がないなんてのは紅葫蘆のこと知ってでもないと無理 今まで会話せずに戦っているものは出ていない。また会話しないでキャラが絡んでいる話はない。 つまり上にあげた話でこの紅葫蘆を出したら少なくとも捕まってるわけだ そもそも喋らず問答無用で戦って倒しましたなんてのは正直たのしいか? このアイテムはリレー小説向きではないと思う。 別に笛吹男とか喋らずに倒しても問題はない。しかし何故喋ったか、それは小説だからだ。 喋らなければアイデンティティを保てない。 逆に急に喋らずに強襲なんてことしたらご都合主義の印象は拭えない。 これが弱点だと思えるのは書き手の視点だけだろう。 つまり現状、引っかからないなんてことはご都合展開でもしない限り無理。 <発動しても即死ではなく、後から無事救出の可能性がある 余計に面倒くさい。 キャラは死んでもアイテムは残るんだぞ。 何回も救出の可能性とか同じ展開はウザイ以外の何者でもない。
>相手に位置が知られるのは銃でもナイフでも一緒。 弓や銃なら存在を知られる前に、相手に致命傷も可能。 茂みから不意討ちで無反動砲なんて可能性も、あるんだよ? 反撃や逃亡の選択肢がある分不利なはず。 >今まで会話せずに戦っているものは出ていない。また会話しないでキャラが絡んでいる話はない。 返事(エリシャ→くるみわり人形のように)は無理だけど、仲間内の会話や明らかな独り言は可能だと思う。 恐怖で喋れない(実際に喋れないキャラもいるし)とか、単身で無理ならチームにあてるとか 書き手の工夫次第でなんとかなると思うけど。 >何回も救出の可能性とか同じ展開はウザイ以外の何者でもない。 叩き割るとか、破壊することで救出だと考えてたんだけど。 書き手の視点でご都合展開を期待してるってのは否定できない。 それがNGなら、今回は諦めます。
書き手の工夫次第でなんとかなるというのは 逆に言えば下手な書き手が使った場合の惨事も大変なことになる 実際他ロワでは上手く書けば大丈夫とやって大変なことになったことがある この話の書き手さんがずっとこのアイテム関連の話を書き続ければ問題はないだろうが それは意味がないのだと思う。
>相手に位置が知られるのは銃でもナイフでも一緒。 >弓や銃なら存在を知られる前に、相手に致命傷も可能。 >茂みから不意討ちで無反動砲なんて可能性も、あるんだよ? >反撃や逃亡の選択肢がある分不利なはず。 この理屈ならジャンプロワのデスノードもOKになるぞ? 何故、ジャンプロワはデスノートに厳しい制限を課したか分かる? つか、反撃や逃亡の選択肢があるとして、それを選ぶことをほとんどできないだろ。 誰もNG提唱しないなら俺がNGを提唱する。
>>553 はNGを唱えた!
「NG…NG…NG……」
しかし声はむなしく響いた
>>554 作者乙!
この流れだったらNGもありだと俺も思うが
弓や銃だと、下手な奴が使っても即死にはならんどころか当たりもしない事すらあるからね。 その分使い手の上手い下手が関係ない紅瓢はヤバイ。
『刹那の消失◆husoP8YI9A』
該当項目:4.イベントルールに違反してしまっている場合。
以下、支給品の欄より転載。
但し、非常に強力なアイテムの場合、NG審議対象となります。
アイテムの能力に制限をかければ〜、というよりも、そういわないですむよう心がけること。
該当する箇所:紅葫蘆
>>553 じゃないけど、こんな感じでいいよな?
てす
乙。 今までの流れでは一応支給品について反対意見しかないようだが 他に誰か意見ないか? あ、俺も反対派。
561 :
さく・え/ななし :2005/09/07(水) 00:42:09 ID:1CN59OB0
そういって5つの宝物のうちの、紅葫蘆<べにひさご>と羊脂玉浄瓶<ようしぎょくじょうへい>を彼らに渡した。 「孫行者を押さえつけている山の頂に登り、底を天に向け、口を地面に向けてから『孫行者』と呼べ。やつが返事をする とこの中に吸い込まれていくからこの札を貼り付けろ。そうすれば一時三刻(約2時間)で体が溶ける。どうだ。簡単だ ろう?」 西遊記だと相手の名前を呼ばないとダメだから原作から見ても強過ぎなアイテム ではある罠、まあ溶けるまで二時間以上かかるとか、そもそも閉じ込めておくだ けで溶けないとか調整は可能だが。 漏れは通してもいいと思ってる、うざったくなったら破壊すればいいんだし。
562 :
561 :2005/09/07(水) 00:48:58 ID:???
もう一回確認したら行者孫でも吸い込まれえてるね、ついでに上げてしまったね。 吊って来る……
>>546 氏は来るのだろうか
それとも既に言われちゃったのかな
>>558 乙
自分はあるていど容認。但し、いくつか問題点解決の上で。
まず名簿の件。
じつはまだ支給品に名簿があるかどうかは決まってない。
あるなら在るで構わないけど、その分の描写が必要。
それから、
>>561 もいうような、アイテムとして原作より強力な点
投下されたやつだと
・適当な名前で呼びかけ → 適当な返事
で効果を発揮しているけど、原作では
・名前を確認して呼びかけ → 自分が呼ばれたことを認識して返事
のはず。
原作どおりに行けというつもりは無いけど、
このままだと「おい」「何だ」程度のやり取りでも効果を発揮しそう。
正直、コレだけ強力なアイテムをいきなり出して、作品外でちょっと補足
詳細は後の人に任せます、っていうのはどうかと思う。
解ける時間等についても、後の書き手さんが「すぐに解けました」って描いたらどうする?
今までのレスのやり取りでみても効果・制限について
ある程度、決めているようなのだから、はっきりと出しておいてほしかった。
言い方悪いがぶっちゃけるよ 作者さん、上手く書けば大丈夫って言う割にあなた自身うまくないわ はっきり言ってくるみ割り人形のセリフでなにがあったかなんとなくわかったくらいで、 よくわからない部分が多すぎる あとは補足説明も適当だし、そのあとにアイテムについて質問がきたのが不完全だという決定的点 よくこれで書き方次第と言えるなと思ったよ。初出でこれだから他の人が書くときはもっと混乱 そしてレス見てると作者さんの中ではいろいろ話できてるらしいけど 脳内の話をもってきてもらってもリレーでは困ってしまう 作者さん一人で書くなら問題ないのだろうが、これはリレー。視野を広くしてもらいたい。 結論、このアイテムはリレー小説で扱うには手に余るのでNGに一票。
正式なNG申請もされたし、書き手として未熟というのも納得。 技量に合わないアイテムに挑戦したのが失敗と認識。 今回の作品はNGで結論にしましょう。次はがんばる。
次期待してます。 乙でした! ここでひとつ提案なんだが、 マジックアイテム系はエントリー作品からの供出に限定しないか? 間口が広すぎるのも混乱の元だと思う
だが断る
今エントリー外で書いてるんだが 今回のはものがものだから仕方ないでしょ エントリー外OKの方が俺はいいな
だが断る
今回のは流石に例外だろう 過剰に反応していきなり変える必要はあるまい
>>574-576 とりあえず意見を書け。
俺は別に縛る必要ないんでないって感じかな。
今回問題になったのはどれだけ強力かどうか作者さんがわかってなかったってのがあるわけだし。
またまずいのきたらその都度NGにすればいいわけだし。
一度の問題で可能性を狭めるのはどうかと思うな
ノ (゚Д゚) ( (7 < ヽ
てす
失礼。ちょっと鳥を確認。
>>546 亀レスですが『森の勇者』の書き手です。
短剣の効果はとりあえず不確定のままということで後続におまかせします。
意見が色々出てくるのを見てたら楽しくなってきたしw
自分が続きを書くことになったとしてももっと面白いこと思いつくかもしれないし。
ロビンは『この剣で愛する者を殺せば、汝の命は永らえるであろう』てことだけわかってるということで・・・
よろしいでしょーか?
>>567 がんばれー、次は期待してるから。
正直一読したときはNG派だったんだ。波紋投げるだけの奴が来たなーと。
けどその後のレスでちゃんと受け答えしてくれたし、それなりの構想もあるようだったんで安心できた。
どうしたいっていうのを出しながらも、みんなの意見を聞いて、きちんと判断してくれたし。
書き手やるには一番大事なことだと思うから、ホントめげずに頑張ってほしい。
頭の中の設定をきちんと話に盛り込めば、きっと次は通るはず。
たとえば、飛び道具が無いと判断したり、効果を鵜呑みにせずためしが必要と考える冷静さは
冷たい人形らしくていいな、と思えたんで、ソコをもう少し細かく書いてみたり
不意打ちになってしまったせいで、様子がわかりにくい少女の様子を、
レスの切り替えにあわせて、視点変更。動揺してる様子を書いてみるといいかな?
その中で、実施テストと人形の推測で紅葫蘆の性能を説明したり、
あわてておろおろした返事では効果が無いとかの弱点も書けそう。
設定や説明は面倒だけど、矛盾さえ無ければ書き込めば書き込んだ分だけ、文句は出にくくなる。
細かく書くと後の書き手の自由が無くなりそうに感じるけど、
出た設定の裏をかこうとする人は必ずいるからw むしろそっちが多いかもww
ま、偉そうに言っても、後からなら何とでも言えるんでイチャモン半分と思ってくれ。
がんばって自分なりの書き方を見つけてほしいな。できれば…いや是非、ここで
実際、他の人の作品見てあれこれ派生させたり、こう書けるのにって考えるだけなら楽しんだよね。
自分のをみると、キャーと叫んで飛び降りたくなるがw
んで、アイテムについて 自分もエントリー作品限定は反対。 要は書きかたであって、エントリー作品内なら安全って言う保障はどこにも無いから。 限定とか言い出すと、作品の選別からおかしいとかにもなりかねない。 あ、ここからは個人的感想が大きいんで、半分聞き流しで構わないから。 やっぱ、強力なアイテムはめったに使えないからこそ有り難味がある。 今回の紅葫蘆もマーダーに持たすより、ゲームに乗らないキャラに持たせたほうが、 使わざるを得ないところまで追い詰めるのを、楽しく書けたかもw そう、ラプンツッェルあたりに、「使いたくない。閉じ込められるつらさは、誰よりも私が…」とか言わせて…… …なんで、自分、ラプンツッェル、殺したんだろう? あと、できれば回復系は避けてほしい。 出すなら強力でもいいから、回数少な目ではっきりと明示。 死ななきゃ進まないバトロワで、中途半端に何回も回復は、ある意味一番たちが悪い。 何話か進むと、怪我を忘れたかのように動き回ることも多いし。
うあー、朝から連続レスはつらい
マップ、作成したのうpしました。
>>550 さん、情報どもです。助かりました。
うpしたファイルは下の通り。
サイト:うpろだ.org
あなたがアップロードしたファイルのファイル番号は187862です。
ファイル個別HTML:
http://www.uploda.org/file/uporg187862.lzh.html 解凍した後、map2.htmが最初のリンク先です。
重かったりしたら、fileフォルダのmapb.htmを最初のリンクにしてみてください。
JavaScriptをOnに設定しておくと、いくつかできることがあるんで。
ちょっと試してもらって、使い勝手のほう聞いてみたいです。
>>551 自分の方は了解。いろいろ想像できるなぁ……
…… が、我慢できん。スレ違いは承知で言わせてくれ。
「キ○肉マンU世」の最新巻な、最後にロビン・マスクの話があって、
空中で「ヘヤァァァァ」言いながら鎧を着る場面があってな(テリーもパンツから投げろよw)
すなわち、ロビン・フッドも
>>497 の間にきっと……
うわ、やめ、はなせなにをすr、タワーブリッジはいやぁぁぁぁぁぁっ
投下いきます
「おれというのは、まったくなんてついてないんだろう……」 男は今日何度呟いたかわからない嘆きを口にして、頭を抱えた。 彼の名はゴーシュ。 小さな町の活動写真館に勤める楽団員、しがないセロ弾きである。 彼は、今、飛ばされた場所から目に付いた大きな屋敷の中にいた。 自分の暮らす粗末な水車小屋とは全然違う、石造りの大きくて立派な家だった。 けれど、そのどっしりした石の壁も、絨毯敷きの床も、何ひとつ彼に安心感を与えてくれはしなかった。 雪の女王の言葉をもう何度も何度も頭の中で反芻してすっかり自分の置かれた状況を把握はしていたが、 かといって理解できるというものではなかった。 殺し合い。 まったくもって悪い冗談だ。 おれみたいな貧乏楽士に、なんでそんなことができると思う。 そんなことは軍人とか兵隊とか得意なやつらがやればいい。 おれの仕事はそんなことじゃない。 おれの仕事は、セロを弾くことだけだ。それだけがおれにできる唯一のことだ。 「ああ、なのに……」 今この手にセロはない。 ならばもう自分にできることは何もない。 「なんてこった。おれがなにをしたっていうんだ……」 ゴーシュにはもはや絶望する以外に何もできなかった。 楽団でいちばんの下手なセロ弾きで、何も楽しいことのなかった日々でさえ、こんなに絶望したことはなかった。 楽長に毎日怒鳴られて、悔しくて、いたたまれなくて、泣き叫ぶように必死にセロを弾き続けたあの日々でさえ。
「やっと、認められてきたのになぁ……」 ゴーシュは、弓ダコにまみれた自分のてのひらを見つめた。 この手も、指も、決して器用に動く方ではない。 たいていの人間は音楽家といえば才能の塊だと思っているだろうが、音楽家の中でも末端にすぎない彼には、それは縁のない言葉だった。 それでも、努力して、努力して、努力して。 ただひたすらにセロの弓を引き続けることで、やっと何かがつかめてきた。 町の音楽会で、ひょんなことからアンコールのソロを弾くことになって、無我夢中のうちになんとか成功させて。 その日から駄目なセロ弾きだったゴーシュの評価は一変した。 努力の末につかんだ境地を実力というのかは知らないが、彼のセロは人の心を打つ音を紡ぎ出せるようになった。 そして、これからというときに。 「楽長は怒っているだろうなぁ……」 下手くそで皆の足を引っ張ってばかりいた頃、真っ赤になって彼を叱りつけていた楽長の顔を思い出す。 ここがどこだか知らないが、職場に辿りつくのが無理なのだけはわかっている。 今日はもう無断欠勤だ。 いや、明日も、明後日も、その先も。 きっともう、楽団には永遠に戻れないのだ。 「おれに殺し合いなんてできるわけがないものな……」 じっとてのひらを見つめる。 セロを弾くためだけの手。人を殺すことなどできるはずのない手。 ならばこそ。 「もう一度、セロが弾きたいな……」 彼は自分の愛器を思った。 決して立派なものではない。むしろオンボロで、粗末なセロだった。 二番の弦を弾く時は、いつも音が少し遅れる粗悪なセロだった。 それでも貧乏な楽士には、全財産と呼べる大事なセロだった。
もっと高価で音のよいセロを弾くことを、いつも夢に見ていたけれど。 お金をためて、いずれは買い変えようと思っていたものだったけれど。 失った今になって、こんなにも愛しいものだったとのかと気付く。 「あのセロだけが、おれに意味を与えてくれたんだ!」 ゴーシュは一目見るなり机に放り出したままの、支給された短剣を睨んだ。 こんなもので、どうしろというんだ。 おれは腐ってもセロ弾きだ。剣なんか欲しいと思ったことはない! それは飾り気のない実用的な短剣で、とても使いやすそうなものではあったけれど、 ゴーシュは鞘を抜いてみようという気にさえならなかった。 剣なんかいらない。武器なんかいらない。人殺しの道具なんかいらない。 おれが欲しいのは楽器だ。 古ぼけてはいても、見事な流線型を描く、つややかで、力強くて、美しい、セロだ。 セロを、セロを、セロを探さなくては。 どのくらいの間、そうしていただろう。 短剣を睨んだまま、己のセロに思いをめぐらせていたゴーシュはふと顔を上げた。 音楽家の繊細な耳がある音をとらえ、それが思考を中断させたのだ。
リン……リン……リィン…… だんだん近づいてくるその音は、鈴の音に似ていた。 「なんだ……?」 音は外から聞こえてくる。彼は慌てて部屋の窓を開けた。 リィン……リン……リリィン…… 「ハンドベル?……グロッケンシュピール?……チェレスタ?」 記憶を総動員して、知っている限りの楽器の中から、似たような音色を思い起こしてみる。 どれにも似ているようで、どれとも違う。 けれど、とても綺麗な音だった。 ゴーシュは必死に耳を凝らし、音の方向を確定しようとすべての窓を開け放った。 ――それを、待っていたかのように。 金色の小さな光が、美しい音を響かせながら、天窓から飛び込んできた。 リィン!リィン!リィン!! 金色の光は、てのひらに乗るほどの小さな少女の姿をしていた。 “妖精”という言葉を思い出すまでに、ゴーシュはしばしの時を要する。 しかし、その妖精はとても異様だった。 顔は愛らしいが、何故か表情は恐ろしいほどに殺気だっていた。 おまけに、右手には、火のついたマッチ棒を握っており、それをぶんぶんとたいまつのように振り回しているのだ。 「お、おい。あぶないぞ……」 妖精はかまわずゴーシュのまわりを飛び回り、マッチ火の粉が彼の頬を撫でた。 彼女が放っているらしい鈴のような音はますます大きく、激しくなり、ついにゴーシュの耳元で炸裂した。
ゴーシュにはさっぱりわからなかったが、鈴の音を言葉に翻訳するとだいたいこのようになる。 『それピーターの短剣なんだからね! 返しなさいよどろぼう!!』 セロ弾きの受難は、今まさに始まったところであった。 【H-6/庄屋の家】 【ゴーシュ@セロ弾きのゴーシュ】 [装備]ピーター・パンの短剣@ピーター・パン、支給品一式 [状態]健康 【ティンカー・ベル@ピーター・パン】 [装備]マッチ@マッチ売りの少女、支給品一式 [状態]健康 ※庄屋の家=農協です。前述案より。
イヒイヒヒイヒイヒイヒ
新作乙 ゴーシュ、へたれてんなぁ。まあ、楽器無ければただの人だし、こんなもんか。 生き延びられれば、いいことあるさ。 で、ティンクも登場して、これでちびキャラ勢ぞろい? ちびキャラ、皆前向きでいい感じに動きそうだよ。 ……そういえばティンク、桃太郎に殺人容疑かけられてるんだっけw だめだ、ゴーシュ本気で不幸の始まりかもw
ゴーシュ流石だよゴーシュ セロ・・・うん、頑張れゴーシュ。
投下してみる。
「それにしても金太郎とは、また懐かしい名前で記されたものだ」 袋の中に入っていた名簿を確認しながら、青年――坂田公時はくすりと小さな笑いをその顔面に浮かべる。 その笑みに僅かばかり苦悩の色が隠れているような気がするのは、決して思い過ごしではなかった。 精悍さを感じさせる瞳は苦笑交じりで手の中の紙を見つめつつも、どこか遠くに残した思い出へと思いをはせている。 それは遥か遠く、今や回顧するのも虚しくなるような幼年期の呼び名であった。 ――金太郎。 足柄山で動物たちと暮らしていた頃のその名はもう何年も呼ばれたことが無く、本人ですら懐かしさを喚起させる響きを持っていた。 一度捨てたその名前は、公時にとってさながら厳重に封印されたパンドラの箱のような存在だ。 それは目を背けてきた可能性。本来歩むべきだったのかもしれないもう一つの未来。 進むのをやめてしまった、けれどどこかで進みたかったと切望していた別の道――。 思考を中断することなく回想を続けながら、公時は「もしも」と今になっては何の意味も成さない無為な仮定を思い浮かべる。 もしもあの時頼光様の誘いを断って山に残っていたら、自分は一体どのような生活を送っていたことだろうか? 当時と変わらず、毎日のように熊や兎と遊んで、腹がすけば取った魚や木の実を互いに分け合って食べる。 夜は一つの穴倉に皆で身体を寄せ合って、その日の楽しかった思いを枕に眠る。 恐らく、そんな他愛の無い日々を飽きもせず続けていただろう。 それを羨ましいものだと思ってしまう自分がいることに馬鹿馬鹿しさを覚えて、ふっと張り詰めていた息を吐く。 ひどい皮肉に思えた。 わざわざあのような名を使用する主催者に無性に腹が立った。 ……今の自分は既にあの時の純粋な『金太郎』とは全くの別人であるというのに。 腹の底から唸り暴れる猛獣に身体を内側から食い破られるような痛みが、心臓を襲いぎりぎりと痛ませる。 胸の痛みを生む苛立ちを紛らわそうと持っていた名簿をくしゃりと握りつぶすと、その破壊の感触は彼に武士として過してきた歳月の記憶を如実に思い起こさせた。
命令があれば、誰であろうと関わり無く相手を殺してきた。 血に塗れた己の両手に絶望しながらも、元が卑しい生まれである自分には拒むことなど到底できはしなかった。 公時にとって主の命令は絶対であり、全てであったのだ。 それは、田舎の山奥にいた自分の力を認め武士として取り立ててくれた頼光様の顔に泥を塗るまいとの一心だった。 あの方に恥をかかせてはいけないと、ただその思いのためだけに、公時は幾人もの人間を手にかけた。 敵方の武将や都を荒らす化け物はもちろんのこと、時には単に覇権争いの火種になりかねないからという理由だけで幼い子供を殺したこともあった。 命を受けた彼の前では誰しも関係なく、皆平等に死を迎えさせられた。 男も女も人間も鬼も強い者も弱い者も富める者も貧しい者も。 ――そして、多くの動物達も。 そこにかつての友人が多くいると知りながら、公時は山を焼き払った。 仕方なかったのだ。 強力な政敵として頼光様を脅かしたあの武将を倒すためには、奴の邸の裏手にそびえるあの山に火を点ける以外、方法は無かった。 あの時奴を倒しておかねば、いつ戦になってもおかしくは無い。そんな状況だったのだ。 火打石を重ねるとき、打つ指先は震えが止まらずに冷たく青ざめていた。 松明を木に寄せたとき、顔には一筋では足りぬ量の涙が伝っていた。 耳をすませれば、不安げな動物や鳥の鳴き声があちらこちらから聞こえていた。 それでも、やらなければならなかった。 そして、――――やった。 あの日、あの瞬間から青年は『金太郎』ではなくなった。 そこにいるのは人を人とも思わない、命を命とも思わない一人の武将『坂田公時』。 主のためならば何をするのも厭わない冷徹にして冷酷な男。
「……私はこの地位を保つために友ですら殺した男だ。今更、何を迷う必要がある?」 回想を止め一人ぽつりとそう言うと、まだどこか強張った顔つきを崩さぬままで彼は袋の中に手を伸ばした。 彼はこの時、既に殺戮に乗るのも仕方がないと諦めていた。 今更人を殺す事を躊躇うほど、自分は綺麗な人間ではない。 血染めの我が身には、最早他者の命を労わる思いなど存在しないのだから そう思いながら殺傷力の高い武器が出てくるのを期待して袋をかき回す彼の手に、金属的な冷たい何かがひやりと触れた。 それを口から取り出した公時は、そこにあるのが何か気づいて見る間に顔色を白ざめさせた。 袋から現われた支給品は彼にとってあまりに皮肉的な、ある種悪意さえ感じさせる一品だった。 彼はそれに見覚えがあった。 いや、見覚えなどという生易しい表現では全く足りない程に彼とその武器との関係は深かった。 そこから出てきたのは、幼い頃の彼が親友同然に愛用していたあのマサカリであったのだから。 よく手入れされた銀色の分厚い刃は、当時と変わらぬ姿のままぎらりと光り輝いている。 手に馴染む心地よい重みは、彼の身体に染み付いて離れぬ、忘れようにも忘れられない感覚だった。 命を奪うには十分すぎるその武器を手に、しかし青年は混乱を隠せなかった。 ……私はこれで、この相棒で人を殺すのか? いや、何を馬鹿なことを。今更相棒だと?虫のいい話だ。 ――しかし! しかしそれでもこれは、唯一私が昔の私であった証。 他の刀はいくら血に染めても構わない。けれどこのマサカリだけは――。 公時の心中奥深くで、二つの思いが矛盾しつつもせめぎあい争いあう。 くだらない感傷だ、と思った。今更そんな誇りなど大切にしてなんになるだろう、と。
けれど、どうしてもこのマサカリだけは鮮血で汚したくなかった。 これを汚すというのは、すなわち昔の自分、純粋だった『金太郎』を汚すことになる。 それだけは、それだけは嫌だった。今の自分がどれほど血に染まろうとも、せめてあの頃の自分だけは――。 「……頼光様、私に命令を下さい。貴方様さえ命令してくだされば、私はくだらない誇りなど捨て何時でも鬼になりましょう。 さすればこの坂田公時、この島の者を皆殺しにしてでも貴方様の元にお戻りいたしますから。 ですからお願いです。ご命令を…………」 その喉の奥から無理に絞ったような悲痛な叫びは、さぁっと突然吹いた一迅の風と共に空に消え行く。 天を仰いだまま主の姿を脳裏に浮かべ、誰も聞くもののいないその場で公時は声を上げるのだった。 【A-9/断崖】 【金太郎@金太郎】 [装備]マサカリ@金太郎、支給品一式 [状態]健康
投下終了。 捏造設定はどこまで許されるのか、という…。 あと、名前ネタがやりたいがためだけに名簿があることにしてしまったんだけれど、よかったのだろうか? 自分としては、もし名簿はナシの方がいいのならNGでもいいと思っていますが。
金時へたれ
規制のため携帯から 今からラジオやったとして聞きに来る方いるでしょうか いそうならやって20分頃やってみようかと思います
さて、ラジオも終わり、休憩取ったので投下作品の感想。 NG作品で消えた金太郎が、渋いおっさん?になって帰ってきたか。 現状悩んでいても、案外マーダーに転びやすそうな感じだけど。 で、確認。支給品のまさかり、ハンプティ・ダンプティに支給されたのとは別物だよね? NGや修正が必要なレベルだと思わないけど、一応確認ということで。
別物なのか? そこツッコミたかったよ俺も アイテム重複は正直カンベン 前の話を読まない作者なんかと不安になる 斧ネタやりたくて敢えての重複なら注釈ほしかったな
今回限りってことで重複は許さないか? 話の流れとしてはマサカリじゃないとだめっぽいし これは修正=NGってか全修正になっちゃうわけだし いや待てよ支給品が赤い前掛けなら(ry
いや、今回限りも何も 特殊能力も何も無い、マサカリ≒斧が重複しても何も問題ないと思う。 そんなこと言ったら、銃やナイフはいちいち種類を分けなきゃならん。 ここまでで斧っぽいのは2つ出たよね?という確認なだけで 修正・注釈が必要とは全然思わないんだが。 とりあえず書き手さん不在で進めてもしょうがないんで、自分の意見はここまで。
……失敗しました orz ちゃんと、ハンプティ死亡話の作中に彼の支給品として書かれてましたね。 全面的に、見過ごしてた自分のミスです。すみません。 ただ、あちらの話のまさかりには出展作品が書かれていないようので、 もしできたら、あれは普通のその辺に売ってるようなまさかり、 今作のは『金太郎の』まさかりということにしてもらえないでしょうか。 無理を言ってるのは承知していますので、不可能ならこの話は無かった事にします。
とっ、リロードしたら書き手さん来てる。 自分は、上で言っているその考え方で問題ないと思っている。 ハンプティのは見逃しやすいな、と思っていもいたし。 ……ええい、ぶっちゃけよう。 最新作のが金太郎のなら、ハンプティに支給されたのは タイガーリリーのトマホークか、金の斧・銀の斧にしてみよーかな、と考えているがそれも駄目か?
>前の話を読まない作者なんかと不安になる 予想的中
確かにハンプティんとこはテンプレないし見逃しやすい。 金太郎のものとも書いてないし重要なアイテムでもない。 NGありえないだろ。 読み込みに関しては次から気をつけてもらえばいーでしょ。 ところでトマホークとまさかりは違わないかw
うむ、ググってみたら『巡航ミサイル』と出た。 何だよ、完全に別物じゃねえか。ちくしょう、騙された。 みんなも気をつけろー。
重複くらいは何とかなるんじゃないかなぁと。 ところで顔見せ程度のお話でもOKですかね?
悪いが俺もNG派。 前の話をよく読まない作者が悪い。 それに、こんな奴にリレー書いて欲しくないよ。 次からちゃんと読めよ、それか止めろ
>>612 俺「も」って今のとこNG派は出てないんだが
前からいる批判厨かあんた
>>611 顔みせというと、キャラが1人出てきて状況確認して終わりって感じの話?
初登場の話としては問題ないと思う。今までにもあるし。
ただ、1レスとか極端に短いのは嫌だな。ある程度キャラが掴めるぐらいの描写は欲しい。
…OKいいながら、かぶらねーかなと心配するのは書き手の宿命w
>前の話を読まない 申し訳ないです。 もちろん作品は最初から全話読んでいますし、投下前に各キャラの所持品欄も確認したんですが、 ハンプティは綺麗に見逃していたようで……。 自分の駄文が原因でスレが荒れるのも嫌なので、 良ければ今回はこちらからNGにさせていただきたいと思います。 お騒がせしてすみませんでした。
そんな小さくならなくてもええんよ というか対応も大人です。 文章うまいからまた書いてよ、期待してる。 そういえばピーターパンが飛ぶのはディズニーのオリジナルだからやばいらしいが 世界名作劇場版のピーターパンも飛んでたような だからまぁとりあえずそういったとこではディズニーにビビる必要はなさそう
>>615 ちょっと待って、早とちりしないでほしい。
誰もNGにしろなんて言っているのではなくて、あくまで
「まさかりという支給品は2つ出てきた。金太郎印の奴は本人が持っている」
というのを確認したいだけです。
まとめのときや、次の話を書くときに混乱しそうだから確認しているのに
それで書き手さん本人から、要求も出ていないNG宣言されると、
これから「〜〜はXXだよね」とかの質問・確認すらできなくなるよ。
ホントはスルーしたいレスなんだけど、
>>612 を気にしてるなら、
尻馬にのって騒ぎたいだけのレスとしか思えないから、気にしないほうがいい。
ちょっとまずいなぁ
NGにしなくていいよ。別にルール的にも被るのはダメではないわけだし。
まずいって言ったのは、今までの多発したNG関連や
>>612 みたいなかき回したいだけの厨の発言関係で
書き手さんが必要以上に警戒してしまってることかな
雰囲気が悪くなって実害出てる。
これじゃ更に書きにくい雰囲気になる
つーか今回はいままでのNG関連とは全然違うだろ そもNG発議もされてない NGにしたがってるのも明らかに便乗厨ぽいのが一人だけ 普通に考えてNGの必要ないよ まさかりって言い方で金太郎をつい連想しがちなだけで出典ないんだから ハンプティの斧は金太郎のじゃなかったで解決でいいだろ 揉める意味がわからん
ハンプティの作者が明言してくれればすぐ終わるのに
そこらへん、機転を効かせるのがリレーじゃない? 後の話でマサカリかと思われたが実は正式には西洋式の斧だったとか
>>621 まさかりと明記された以上それは無理だろう。
援護したい気持ちはわかるが、やりすぎると逆効果だぞ。
他ロワの話になるが、 まな板だと思っていたら支給された人物が機械に詳しくなく、実はノートパソコンだったなどがあったな 明言されてもそれなりに説得力がある理由があればおk てかハンプティの話かなり抽象的だしな
>>622 まさかりとは状態欄には明記されてない
本文中ならハンプティはそう思ってたでも通りそうだが
金太郎が自分のマサカリだと思ったのは実はノートパソコンだった! てことでFA つかもう通しでいいでしょ ここまで議論する意味がわからん
ハンプティの作者です。
>>620 お伽話っぽい武器ということで特に設定なし。
ハンプティのはそこら辺で売ってるまさかり、金太郎は本人のということでも特に問題ないかと。
なんかハンプティの人までひっぱりだしちゃって…ごくろーさまです 作家陣大変なココ 西洋も東洋ないよ、しかし まさかりて斧の別称じゃないの? 銃を鉄砲ていうようなもんだろ あんま難しく考えるなよ てか斧なんて赤い靴でカーレンの足ぶったぎったのだってあるから! おとぎ話じゃポピュラーな武器てことですよ
ども、最初に確認言い出した香具師です。 正直、ここまで大事になるとは思ってませんでした。すいません。 とりあえず、まさかりは修正無しでFAということですね。 しかし、この流れだと感想書きづらくなるなぁ。 自分、感想といっしょに質問とか書くこと多いんですよ。 別にNGにしろ、ではなくて読んでて繋ぎのネタ思いついた、けど書き手さんとずれてないかな? という意味合いなんですけどね。 たぶんココに来る書き手さん、他ロワで突っ込み攻めにあってるんだとは思う。 けどココでは明らかな矛盾を指摘されない限り、多少強気でもいいと思うんだが。 今回のも、あ、そうですね。じゃ別物で、の一言でよかったと思うんだけど。 あんまり細かく質問しないほうがいいですかね?
>>628 あんまり揚げ足を取る様なのは控えた方がいいだろうけど、
今回のくらいなら問題は無いと思う。
その分だけ読者の作品への理解度も高まるわけだし。
地図製作している香具師です。 えと、先週の分、いろいろミスがあるんで、修正したのをもう一回うpしようと思っています。 で、まとめサイトの人に聞いておきたいんですけど、 希望の文字コードとリンク先のファイル名ってあります。 普段は手持ちのをみてるもんで、久しぶりにまとめサイトのほうで地図見たら、 なんか文字化けのせいかもしれないエラーが出ているので。 とりあえず、ファイル名 map.htmでS-JISとUTF-8の2パターン用意しますけど 他にあれば、そっちに置き換えます。 というか、表示できないようであれば、遠慮なく文句言ってください。 表示できるようにするまでは、準備するこっちに責任あるわけですから。
極力変えないほうがいいと思っているのだが、 登場するアイテムはやはり原作どおりの性能が良いのだろうか。 性能を制限、変化、あるいは失わせて登場させてもいいのかな?
632 :
さく・え/ななし :2005/09/13(火) 18:38:05 ID:5/tnp/bC
>>631 わかりにくいなぁ。もうちょい具体的な例で説明してくれないか?
>>633 やっぱ、エラーが出ますけど、これはこっちのブラウザの設定ミスかも。
必要な情報は出てるんで、すみませんがしばらくこの状態でお願いします。
こっちのほうでちょっとあせらずに直しいれたいんで。
勉強もかねてFLASHで作ってみるかなぁ。
635 :
631 :2005/09/14(水) 05:41:47 ID:???
>>632 ぶっちゃけよう。赤い靴だ。
トレードマークとして優秀だし身体の一部扱いで出したいんだけど、
自動舞踏は制限が厳しすぎる、というかまともに動けない。
ので、脱げないが、踊りはしない、という状態で出してみたいのですよ。
それはさすがにどうだろう。 踊り続けてこそ赤い靴という気がするが。
たしかにそれじゃただの靴だもんなぁ。 あと出落ちで終わると思うよそれ。
>>637 出落ちってことはないよ。
どんなアイテムだって、発想と書き手の発想と能力があれば活かせられる。
たとえば適当な例であれだけど、マーダーが赤い靴を履いた状態で殺人。
→ばれないように服を着替えたいのにどうしても靴だけは脱げず目印になってしまう。
とかだったらある程度フラグになるだろうし。
でも、個人的には踊り続けてほしいけどね。
ところで、自分も白雪姫の鏡が出したいんだよなぁ。
居場所はわからないけど、参加者の生死だけは訊けば即座にわかる機能付きで。
>>638 ×:発想と書き手の発想と能力があれば
○:書き手の発想と能力があれば
俺の出したアイテム最強、みたいな厨な事はマジ止めて欲しい。 それにアイテムの制限はなしだろ。 制限なしで出せないようなもん、だそうとするな。
>>635 赤いくつかぁ。確かに一番の特徴だし、履かせたいよなぁ。
でも明らかにメリットが何も無い、デメリットだけの特徴だし、
理由をつけて制限するか、代わりのメリットをつけるのは、この場合仕方ないかと思う。
…制限の理由、一つ思いついたけど言っていいのかな?
投下前のネタにあれこれ細かく口出しされると萎えるし、
じつはかぶってた、とかなるとこっちも気まずいw
書き手の都合でアイテムの効果自体変えられると読み手が萎えますが。 オリアイテムマンセーな方ですか?
ようはアイデアと説得力のバランスだと思う ここでアイデアだけお伺いされても正直ネタバレ風味で萎えるだけ とりあえず作品として形成して投下した上でお伺いたてたら? ぶっちゃけこうやって予防線はるほど説得力に自信ないなら最初からやめて欲しいと思うけどな
まあ、お伺いをたてなきゃ、ネタをつぶされる空気になってきてるよ。 そして空気も読まず6レス、投火。
そこはのんびり雲の上。 いつもは穏やかな時間が流れる場所ですが、最近は何だかざわついています。 雲の一画でたくさんの童話作家たちが、わいわい騒いでいるからです。 彼らはみんな雲の下の島を指差しては、手を打ったり、ガクガク震えたり とても楽しいゲームを見ているようです。 そんな中、一人アンデルセンだけががっくりと膝をついてうなだれています。 いったいどうしたのでしょう? 「そりゃさ、僕、『そして彼女は幸せに暮らしました』って書いたよ。 その後はみんなの想像に任せたし、幸せが人それぞれ違うのも判るよ。 ……だからって、だからって、あれはあんまりだよぉ!」 膝をついたまま、とうとうアンデルセンは泣き出してしまいます。 周りのみんなは困った顔を見合わせました。……中にはニヤニヤ笑うものもいましたが。 なぜなら、泣きながらアンデルセンの指差す先。 島の観光所にいたのは……
バタンッ!! 大きな音をたてて、トイレのドアが開きました。 「げほっ、げほっ。あー、思ってたよりひどい煙だね。こんな狭いところでやるんじゃなかったよ」 ツンと臭いのするトイレから、ごほごほ咳き込みながら女の人が出てきます。 その手に持っているのは2種類の洗剤(商品名は伏せておきましょう)。 どうやらこの女の人、『混ぜるな!危険』と注意されているのにわざわざ2つを混ぜてみたようです。 どういうつもりかは分りませんが、よい子の皆さんは決して真似しちゃいけませんよ? さて、女の人の方はというと。 「ずいぶんと堅いクッキーだねぇ。ま、日持ちは良さそうだよ」 手を洗い、まるまるっとした体をソファにあずけて、ボリボリ煎餅をかじっています。 観光所の横にある小さな部屋、多分職員の人たちの休憩所で、ふっくらとした顔でニコニコ笑い ぽっちゃりとした指は煎餅をつまんで、もう片手で傍らの本をめくる。 それだけ聞けば、観光所でレジを打ってるおばちゃんの休憩姿なのですが……。 しっかりと纏められた髪は灰色がかった金髪。 着ているのは飾りも少なく質素ながらも、しっかりとした仕立ての高そうなドレス。 呼んでいるのは週刊誌ではなく、軍のサバイバル教本や一日アウトドア入門、 はては『大災害をのりきる100の方法』といったトンデモ本。 「――さて、どうしようかね。上手く混ざらなきゃ毒の煙が出ないしねぇ。 卵、全部使わずに少しとっておくんだったよ」 そして、のんきな声でこんな物騒なことを呟くような人が、ただのおばちゃんなわけがありません。 ちなみに彼女が言った卵とは、休憩所の流しにある5つの卵のことです。 冷蔵庫にあったその中身は、とっくに彼女が食べてしまいました。 栄養価の高い卵が、真っ先に食べられてしまうのは、当然のことですね。 そのかわり殻に小さく開けた穴から入れのは、唐辛子の粉や胡椒、煎餅の袋に入っていたシリカゲルの粉末。 そして裏手の焼却炉から持ち出した灰。 こんなものをぶつけられ、目にでも入ったら大変です。 やっぱりよい子は真似しないでくださいね。
さて、塩素ガス発生装置の作成にああでもない、こうでもないと頭をひねるこの女性。 名前を聞けば、誰もがああとおもうでしょう。 正確には名前ではなく、あだ名ですけれど。 彼女のあだ名は『灰かぶり』。 そう、彼女こそ、童話世界で最も有名な女性の一人、シンデレラその人です。 目潰し卵にわざわざ灰を詰めたのも、彼女なりの諧謔かもしれません。 おや? シンデレラは袋の中の煎餅を食べきってしまったようです。 空になった袋をしばらく眺めていましたが、ポンッと手を打つと立ち上がって休憩所の台所に向かい、 戸棚からがさごそ何かを探しはじめます。どうやら煎餅もココから取り出したようです。 しかし、お姫様が……ああ、いえ違いました。考えてみれば彼女は庶民の出、それもあんな生い立ちですから 台所をあさる姿が似合うのも当然ですね。たとえ誰もいない他人の家でも。 それからシンデレラはビニール袋を手に、ソファに戻ってきました。 そしてビニール袋をしばらく感心して見た後、その角をハサミでチョキンと切り落としてしまいます。 三角になったかどっこに洗剤をいれ、ドレスから抜き取った糸でその口を軽く縛ります。 もう一つの洗剤も同じように袋につめ、さらに二つの袋を括り合わせます。 「ん、これでいいさね。これならこぼれないし、ぶつけたらきちんと混ざりそうだよ」 なるほど。これなら二つまとまって投げられて、こぼれるときは両方いっしょにこぼれそうです。 こぼれて混ざればモクモクと塩素ガスが出てくるでしょう。 物騒ですね?
さて、ここで少し時間を巻き戻して、どうして彼女がこんなことをしているのか、 いえ、そもそもなぜシンデレラがこうなってしまったかをお話しましょう。 『シンデレラ』 数ある童話の中でも、ご都合主義と成り上が……失礼、えーと、そう。 数ある童話の中でも、正しいものは神様が助け、そして報われる、という有名なサクセスストーリー。 では「彼女は幸せに暮らしました」と書かれたその後は、どうだったのでしょう? もちろん幸せでしたとも。 王子様に見初められ、意地悪な継母・姉妹に復讐して、胸もすっとしましたし。 結婚後、しばらくして起こった隣国との戦争も(町娘を王妃にするような国は楽勝と思ったのでしょうか?) そのおかげで宮廷や国民に「これだから町娘は……」といわれるヒマもなく、むしろ自らも後方支援に出て 士気を高める姿は、頼もしく、また、気さくな姫として迎え入れられたのですから。 しばらくして王子が王様になるころには、子供も生まれ、夫婦倦怠期も育児で紛れました。 ふたたび起こった隣国との戦争では、即位後、自信をなくしかけていた王を叱咤激励し、 前と同じように、この国には必要な王妃だと、宮廷に知らしめたものです。 戦争で親を失った子供たちが、昔の自分のように困らないために、国中に立てた孤児院は、 国民を感動させ、国母としての信頼を勝ち得ました。国の巡業として孤児院を回り、子供たちから 慕われるその姿は、むかしはろくに食事もできず、痩せっぽちだったときとは比べ物にならないくらい 丸々と太り、まさに幸せそのものでした。
そんな幸せな中、この殺人ゲームに参加させられたシンデレラはというと……。 「さてと、向こうのほうは冷えたかねぇ?」 立ち上がり、台所の冷蔵庫を開け、冷やしていた竹筒を取り出しています。 その姿は勝って知ったる他人の家とばかりに、すっかりくつろいでますね。 彼女に言わせれば、最初はひどく驚いたし、オロオロしたとも言っていますが。 けれど、いきなり現れた魔女をあっさり信じるくらい心が広く、そのうえ結婚、さらに二度の戦火をくぐった 彼女が果たしてどれだけ動揺したものか? 少なくとも冷蔵庫をあけて「まだ冷えてないねぇ」といいながら、水を飲んでいる姿からはちょっと……。 そもそも、シンデレラが最初に飛ばされたのが、いろいろ物があって町の店によく似た休憩所だったこと。 支給品が、サバイバル関係のマニア本やトンデモ本だったのも、彼女の強運の現れでしょう。 すっかり現代品になじんで、このゲームを生き抜くための準備を整えています。 みれば彼女の座っているソファの横には、モップの先を切り落とし、その先に出刃包丁をくくりつけ、 しっかりガムテープで補強したお手製の槍が立てかけられています。 ちなみにモップの真ん中には、よくある長さを調節するつまみがあるのですが、シンデレラはしきりに感心し、 「掃除に便利だろうねぇ」と、モップを壊したことをしきりに残念がっていました。 どうも王妃になってもシンデレラ、掃除だけは自分でやるのが好きだったようです。 竹筒を一本だけ取り出し、ソファに戻り、地図を広げます。 最初は「さすがは雪の女王さまだね。こんなところにも魔力が届いてるよ」と驚いていたのですが、 卵を取り出し、他にパンをいくつか取り出しているうちに、冷蔵庫にもすっかり使いなれたようです。 「そいじゃま、もう少し役に立ちそうなものが無いか探して…… こっちに行ってみるかね」 そういって丸々とした指がさすのは薬のマーク。どうやら怪我に備えて薬を手に入れるつもりのようです。 水を飲みながら、自信満々にソファに陣取るシンデレラ。 そうでしょうとも。 彼女は幸運と成功の星の元にあるような女性なのですから。
「ひどいよ、ひどいよ、あんまりだよーー!」 そしてこちらは雲の上。 アンデルセンの泣き声はまだ続いています。 まあ、それも無理は無いでしょう。ほかのヒロインは、はかなげな美しい女性なのに 彼、お気に入りのヒロインが、その、あれです、えっと、ええい、正直に言ってしまえば、 おばさんで登場してきたのですから。 そんなアンデルセンを。 おばさんで登場させようと勝手に決めたグリム兄弟が。 思いつきでサバイバル本を支給品に混ぜたイソップが。 肉を食うから太るんだ、といいたげな宮崎賢治が。 それぞれ肩をたたいて慰めます。 「やり直しを要求するーー!!」 アンデルセンの嘆きが雲の上にどこまでも響きわたっていきました。 めでたくもあり、めでたくもなし。 【E-9/観光所】 【シンデレラ@シンデレラ】 [装備]サバイバル関係の本数冊、手製の槍(50cm〜1.5m)、目潰し卵(5個)、 洗剤を詰めた袋(3袋)、パン、ガムテープ、支給品一式 [状態]健康
投火、終了。なんかすげー久しぶり。 ネタはあるが、時間が取れないのとタイミングが悪かったからなー まだまだ進めたいところがあるよ。 今回の分はあえて補足無しw
乙。激しく乙。 最初見たときは玉手箱でおばあちゃんになったのかと思ったが、 デフォでおばあちゃんだったのね・・・。 ・・・こんなのシンデレラじゃないやい・゚・(ノД`)・゚・
宮沢の旦那テラキビシスwww
肝っ玉かぁちゃんなシンデレラ……orz そういや作家陣のくだりはまとめに収録されてないんだよね。 雪の女王の話が出て雪崩のように始まっちゃったからその辺うやむやになっていたけど、みんなの認識としてはどうなってるの? 作家陣の話が公式設定?なら、ちゃんと整えてまとめに入れたほうがいいと思うんだけど。
宮崎賢治じゃなくて宮沢賢治だけどね。 それはそうと奇をてらいたいのか皆キャラをぶち壊しすぎ・・・・・・。 アンデルセンじゃないけどやり直しを要求したいね。 正直、出オチの感が否めない。しかも二番煎じ。 浦島がジジイでシンデレラはババアかよ。 ラプンツェルも白雪姫も瞬殺で、姫系の生き残りがこれじゃあ萎える。 せっかく登場を楽しみに待ってたのにな。 ババアなんか書いても読んでも楽しくもないしこれじゃオトロワ余計廃るよ。 いいかげんにしてくれってかんじ。
リレーが自分の思うようにいかないとやり直せって文句かよ。 文句だけは立派だな。 理想的な話を自分のノートに書いてくれ。
ババアでもおばあちゃんでもなく、肝っ玉かあちゃんだと主張するw 年のころは40代。戦闘力は無くても、戦渦をくぐって肝は据わってるぞ。 しつけのなってない子供を厳しく育てる下町育ちのイメージで。 いかん。補足だ。むう、まだ描写が足りないか。精進、精進。 それと申し訳ない。宮沢賢治はマジで間違い。指摘ドモ。 一発変換で出ないなーと思ってたんだから、気づくべきだよな。 しかし感想、乙なのか凹んでるのか、よくわからんw
>>654 いわれて確認したけど、作家の話、確かにまとめサイトには入ってないdすね。
上の方に作者の経歴が載っているし、前スレでも反対意見が無かったので、
主催者は作家陣だと自分は思ってましたよ。
まとめに入れるかどうかは、まとめサイトの中の人にも聞いてみないと。
あまり手数がかかるだと、迷惑でしょうし。
個人的には、年はいってても美貌だけは残ってて欲しかったかなぁ。
ぽっちゃりは……orz
でも、美女キャラは既にいっぱいいるから、一人くらいこんなのがいてもいいんジャマイカ。
>>655 姫系生き残りなら、まだ出てないかぐや姫や人魚姫もいるから。
彼女らのキャラが壊されて登場しないうちに、自分で作品書けば?
キャラ壊すのとオリジナル設定は違うと思う。 キャラが話の中のいつの時点かは書き手にまかせるとのことだったけど、 シンデレラの話の中に肝っ玉かあちゃんな場面は出てこない。 これがアリなら「物語が終わったあとこの人は実はこうなってました」っていう 作者のオリジナル設定がすべてまかり通ることになる。 こうなるともう童話キャラじゃなくて作者のオリキャラだろう。 キャラ投票をした意味もないし、オリキャラで創作ロワでもやっとくれって話になる。
幸せな彼女、その後の人生(1/6) ◆Ax9.rAEGf2 該当項目: 4.イベントルールに違反してしまっている場合。 7.その他、イベントのバランスを崩してしまう可能性のある内容。 及び作者の童話原作者把握ミス。 @キャラクターが作中のどの時点でもない状態で登場している →年齢・外見等が物語後の作者のオリジナル A作中にないオリジナル設定が加わっている →子持ち、二度の戦争をくぐり抜けたなど Bシンデレラがアンデルセン作とされている →実際はグリム童話 該当する箇所: @、A作品全般に渡って B「そりゃさ、僕、『そして彼女は幸せに暮らしました』って書いたよ。 その後はみんなの想像に任せたし、幸せが人それぞれ違うのも判るよ。 ……だからって、だからって、あれはあんまりだよぉ!」 膝をついたまま、とうとうアンデルセンは泣き出してしまいます。 凍結、審議願います。
肝心なのを忘れてた。 以上、NG提議です。
タータキタタキッ 叩き潰すぞっ!!
まずはまたスレがごたつきそうになることについて、スレ住人に陳謝。
で、NG審議の内容について。
まずは3のシンデレラがアンデルセン作とされている について。
これは議論の余地無く、自分の勘違いです。”宮崎”賢治といい、作家に祟られるな、自分。
ま、膝をつくのがアンデルセンでもグリムでもどっちでもいいし。←だから祟られる
そしてNG理由の1,2。
これは指摘されるだろうな、と思っていました。
その際の理由は4、7でなくて、2、ある意味5かなと思っていたんですけど、まあいいや。
正直、
>>655 ,
>>660 のような意見を引っ張り出すのを意図して書いた部分もあります。
で、そういう荒らしまがいで作品投下した理由ですけど。
ぶっちゃけ、姫キャラばかりで面白いですか?
シンデレラ、かぐや姫、人魚姫、鉢かつぎ姫、彼女たち皆、若く、美しく、心優しいお姫様。
そういうのばかりだと、個性も何も無くかえってつまらないと思うんですが。
壊す手段がゲームの恐怖で…、生き延びるために仕方なく…ていうのも、飽きませんか?
リレーで先を言うのは興醒めですが、おばちゃんキャラにしたのは
子供系統のキャラと絡ませたいになと思ってです。
これだけで先の予想つくと思いますけど、その時お姉さんキャラじゃちょい弱いんですよね。
ちなみにシンデレラにしたのは、町育ちという下地があるから。
かぐや姫も根っからの貴族ではないけど、こっちは現代品に馴染まなそうということで外してます。
荒らしまがい作品、もう一つの理由。 最近、原作は…とか、いろいろの指摘で、少し窮屈になってません? そういう指摘に縛られたくないなぁ、を受けて生まれたロワじゃなかったんですか? なんだか作品つぶしのための意見が多くなってきたと思うのは気のせいですかね。 自分の前に『赤い靴』のカーレン、出る前からつぶされてますよね。 これじゃカーレン赤い靴無しで出てこないといけない。 『赤い靴』の少女なのに? カーレン、何でキャラ立てすればいいんですか。 もちろん、自分のシンデレラが原作から大きく離れてるのは重々承知。 その後のシンデレラ、っていう捏造設定ですからね。 それでもシンデレラを下地にして、その延長線上のキャラとして書いたつもりですし、書くつもり。 たとえば、誰かとの会話の中で継母に苛められていたことを思い出すとか。 設定も捏造・こじつけでも、それなりの描写をしたつもりです。 あとは原作に外れているから駄目ではなくて、 書かれている描写に納得させられない、矛盾している、 このキャラ、この能力だとゲームバランスがどうしようもなくなる 等の点から、NGかどうかを判断してもらいたいと思っています。 泣き、凹みの感想多いからちょっと自信ないw
それから、NG理由ですけど 4.イベントルールに違反してしまっている場合。 別に違反していないと思いますけど? 支給品を2つ渡したわけでも、最初から武器を持っていたわけでもないし、 観光所にあることにしたアイテムも日常生活品の範囲でとどめています。 7.その他、イベントのバランスを崩してしまう可能性のある内容。 これもどうかなと。 確かに適応力、応用力は高いですけど、天才レベルにしたつもりはないし、 直接的な戦闘は低い分、バランスは取れているつもりですけど。 幸運の持ち主といっても、絶対的な運を持っているというつもりも無いですし。 NGはNGで構わないんですが 2.原作の設定からみてあきらかに有り得ない展開で、(捏造設定) それがストーリーに大きく影響を与えてしまっている場合。(オリキャラで参加) としてもらったほうが、自分としては納得なんですが。
作者は最近のスレの流れに反抗したいのがメインなんか? 純粋に面白い作品書こうてんじゃなくて? この言い訳みてたら擁護する気がなくなってきた… 原作厨に対する釣りでしたって言ってるようなもんじゃん
そもそも作家の話は表に出さないものと勝手に思ってた俺
>>667 違うんじゃねーの?
確かに釣りっぽい考えもあるみたいだけど、
メインはおばちゃんキャラで子供との絡みをかきたいんだろ。
あとから肝っ玉かぁちゃんとか、子供のしつけとかいってるくらいだし。
それと原作厨じゃなくて作品つぶしの批判厨への釣りじゃない、これ。
釣りのための作品だよなこれ。 他の見方から言えば、批判来たから釣りでしたと言ってるみたいな。 なんだか俺も擁護はできないなこれは。
子供と絡ませたいから肝っ玉母ちゃんにってなんかなー まず展開ありきでキャラを曲げてるようにも見えるぞ あと補足多すぎ 作家の件といい未熟な作品と思う こういうイレギュラーなケースを押し通したいならしっかり推敲して隙のない物を出すべきだと思うが ツッコミどころ満載なんだよなー
作者が痛すぎる。 もうNGでいいよ。 言い訳とか見苦しいし
俺もNG賛成 作者もアレだが作品自体も微妙 設定が暴走しちゃってるだろ だいたい批判厨に作品潰される云々いってるが 金太郎のまさかり問題とか的外れな批判にはちゃんと皆で擁護してるやん かってに悲観して釣り作品とかマジやめれ
争点をまとめるとこんな感じだろうか。 1.作家の名前などのミス 2.シンデレラが原作準拠ではない(≒オリキャラ オリジナル設定) 3.日用品から武器を作っている 4.作家裏主催は正式設定ではない 5.荒らしまがい作品と自称 ちなみに俺意見。 1たいした問題ではない。修正で対処可能。 2他の作品を一通り見てみたところ、金太郎の話が山を焼いた・幼い子供を殺したなどオリジナルに近い設定を行っている。 これが通っているという事を踏まえて、慎重に議論を進めていきたい。 3日用品の利用なついては明確な規定が無いが、支給品を考えれば無効は問えないと思われる。 4これについてはもっと多くの人の意見を待ちたい。 5極めて不穏当な発言ではあるが、作者の品位と作品の出来自体とは無関係であると考える。
>>674 1 問題にはならないね、同じく修正で十分だと思う
2 金太郎に関しては後に坂田金時になったという話が事実として存在しており、これを例としてみるのは不味い気がする。
今回は本編でのまったくないその後の設定での創作ストーリーが大きい。金太郎とは場合が別だろう。
ここからは個人的考えだが、やはり同意はできない。金太郎のような下地がないのであれば、やるべきではないことだ。
受け狙い、奇を衒い過ぎと言われても文句は言えないだろう。
その後の展開を考えていたとしても、これはリレーだから足並みを合わせる考えを持って欲しいところだった。
まぁわざとらしいので言っても意味はないが。
3 支給品はたしかにそれだけど、今後この支給品持ってる奴は今後作り続けられるからなぁ。これは議論が必要だろう。
4 これはまだ決まってなかったことなのでスレの総意しだい
5 荒らし作品と言ってる時点でいい気はしない。正直弁解としてそれを言った時点で、そのほかの弁解も適当と判断してしまう。
個人的にはNGにしたいところ。意図的にまずいもの書いてると言っているので。
カーレンが赤い靴はいて参加できない、とか作者の想像力の貧困さを棚にあげて言って欲しくないな。
んなもん、出しようはあるし(自分でも多少は考えはある。持て余し気味になるかは続く作者次第ではあるが)
作者の我侭で愚痴と一緒に下らん荒らし作品投下されて、スルーするほうが変だろ。
>>674 を作者かと疑ってるくらいだ。
NGで構わないと言ってるんだから、作者の言う通り
2.原作の設定からみてあきらかに有り得ない展開で、(捏造設定)
それがストーリーに大きく影響を与えてしまっている場合。(オリキャラで参加)
を理由にNGでいいよ。
タータキタタキッ 叩き潰すぞっ!!
もうちょっと待つべきかもしれんけど擁護意見ないようだし 作者もなんかヤケになってるぽいからNGでいんじゃね? 通すにしても作家陣の扱いとか支給品とか議論しなきゃいけないこと多くて… そこまでして通したい人いるかね?
とりあえず、みんな落ち着け。 ひと時の流れでうごくのはまずい。 これがいい機会だ。どこかIDあるところに移動なりしないか。 移動しなくても、この議論だけそこでやってもいいし。 とりあえずIDなしではこの話し合いはやばい気がする。
>>678 賛成
NGで
とでも言うと思ったか粘着野郎
問題になってるからこそちゃんと話し合わなきゃならないんだろうが
通す通さないは別にしても
問題が表面化した以上主催と日用品の可否については決めておかないと今後ヤバい
タータキタタキッ 叩き潰すぞっ!!
今後のロードマップについて。 今夜中にNGの結論を出さなければならないわけだが。 公平を期するならば投票を行ってもいいが、 作者本人がNGを容認している点と批判的意見が多く見られる点(これもかなり怪しいものだが)を根拠に、NGを宣言することもできるだろう。 ここは発議者である◆cXUERbfwZ2の判断に委ねたい。 その上で今回問題になった箇所について、再発がないように整備していかなければならない。 登場人物の自由度に関するガイドラインをまとめて、主催についても確定する必要があるだろう。 やるべき事は多い。
やっぱりIDありに行こうよ。 なんだかこれからも意見を疑いながら議論するのは気分が悪いんだが。
684 :
◆cXUERbfwZ2 :2005/09/20(火) 01:06:44 ID:WA2yO0wM
思った以上に問題発覚なんでやはりNG希望 否定意見が自演じゃないことも証明したいのでID議論に賛成 しかしスレ立てらんないのでとりあえずあげでID出してみる 今後の議論のためにも誰かスレ立ててくんないか?
一体なんのためにスレ立て主張してるんだ? ただageるだけじゃダメなのか? もう何も信じられなくなってきたよ・・・・
>>685 ヒント:NGにしたい人は粘着の一人だと思いたい作者
687 :
◆cXUERbfwZ2 :2005/09/20(火) 01:33:02 ID:WA2yO0wM
いや、毎回議論がおこるたびに自演疑惑がおこるからスレはあった方がいいと思うんだが あげで議論、つってもあげない奴もいるしな なんで反対するのかの方がわからん
688 :
◆Ax9.rAEGf2 :2005/09/20(火) 01:34:31 ID:uRLtGJTH
えっと書き込みの時間帯がどうにもずれているせいで、 即座の対応できずにすみません。問題作の作者です。 まあ、今回その対応もまずいって言われているわけなんですけど… けど書きたかった内容が、議論を呼ぶだろうなっていうのは判っていたので、 スレを荒らすつもりが無かったと言ったら嘘になりますから。 考えてみれば自分からぶっちゃける必要は無かったんで、そこは反省してます。 で、NG審議ですがもう少し足掻いていいですか? スレ住人の皆さんには議論、議論でうんざりだと思わせているのは申し訳ない。 見苦しいって言うのも判ってますが、できれば妥協点を探してみたいですから。
689 :
さく・え/ななし :2005/09/20(火) 01:36:21 ID:191J+fZe
NG派だが、スレを他で立ててほしいと考える人間の一人だ 別に次スレからでもいいとは思うけどね 理由はageないと自演とされかねないから 違うとは言いつつも疑ってしまうし、 実際定期的にIDありでは出ないような荒らしまがいの厨が出てる IDを「出せる」のと「出る」のでは大きな違いだ。これからの平穏のためにも必要だと思う。
タータキタタキッ 叩き潰すぞっ!!
691 :
◆Ax9.rAEGf2 :2005/09/20(火) 01:47:00 ID:uRLtGJTH
ほんと、すいません。いろいろゴタゴタさせてしまって。 で、IDありの議論スレについてなんですけど、 ラジオの方で使っていたしたらばのテストスレを再利用させてもらうのはまずいですか? もちろんラジオの方の許可があればですが。 向こうに荒らしを呼びかねないことを考えると、やっぱ駄目ですかね。
>>687 なんでスレ立てに懐疑的な意見があるかというと、何かと理由をつけて本スレを複数にして
見た目の勢いを削ぎ、過疎化・自然消滅を狙うのは書き込みの多くないスレを潰す際に使う手法のひとつだからだよ。
#あまり大きな声では言えないが、自分でも何回か使った事がある。
この時期にそれを主張するのは、言っちゃ悪いが、怪しい。
>>689 の言うように移行なら全く問題ないし、外部の板を議論時のみ利用するという形なら大丈夫だと思う。
693 :
◆cXUERbfwZ2 :2005/09/20(火) 02:47:33 ID:WA2yO0wM
この時期つうか、前々から議論スレの必要性は常に訴えられてるわけだが で、なんかスレ立て議論と混ざっちゃってやりにくいんだが、作者さん。 妥協しろというなら具体案を示して欲しいんですが。
理由をつけて複数スレ化て…… ロワスレは作品投下スレと議論スレは別れてるのが普通なのでは
695 :
◆Ax9.rAEGf2 :2005/09/20(火) 08:51:50 ID:uRLtGJTH
えーと、妥協点について 今回の奴でやりたかったのが、姫キャラで被らないようにと 子供キャラと絡ませたいためのおばちゃん化だったので、そこに絞って。 おばちゃん化のために追加したのが (1)童話からの時間軸延長 (2)それに伴う性格の修正 (3)裏付用の捏造人生 自分としては(1)、できれば(2)までをやってみたいと思っているわけです。 ◆cXUERbfwZ2の指摘である童話内の時間軸におさめるなら、 (1)の段階から駄目なんで、完全NGで構いません。 (1)がありにしろ、支給品、作家陣については問題であれば ばっさり削って新規に書き起こしてもいいと思ってます。 その場合、当然、今の奴はNGでシンデレラは白紙に戻すと。 発想力が貧困、といわれても仕方ないですが、正直残っている姫系、出ている女性キャラが被りがちで。 童話に年配系のキャラが少ないので仕方ないですけど、 その分出したら面白いんじゃないか?っていうのが今回のもとなので、 なんとかおばちゃん化はやってみたいんですよね。
NGでいいといってる割りには名無し自演擁護したり、いまだに構ってほしがったり必死だね。 年配つっても浦島とかいるし、あのアイテムも出そうと思えば出せる状況だし。言い訳にすぎんな。 新規で書き起こすなら新作扱い=投下前に割り込み可、だし。 つか、荒らし目的の作品+オリキャラでNGしていいだろ。 つか、桃系統+浦島とかと、今のシンデレラのオリキャラじゃ全然意味合いが違うしな。
タータキタタキッ 叩き潰すぞっ!!
ぶっちゃけシンデレラおばさんが面白いと思ってるの作者だけだよな おばさん書きたきゃおばさんキャラに投票すりゃよかったじゃないか 誰もおばさん見たくてシンデレラに入れてないから 姫キャラ被ってるっていうけど西洋系はシンデレラ以外死んでるし悲恋人魚や和風悪女とどこが被ってんの?
699 :
さく・え/ななし :2005/09/20(火) 18:15:06 ID:5VL62jKQ
悪いが作者がただ書きやすいように話しをいじってるようにしか感じられないな。 実際な話、誰もシンデレラおばさん化に対し肯定的意見はない。 これに対して作者さんだけが食い下がっている。 本来なら 8.ただし、それまでのNG議論の仮定で片方の意見が圧倒的に多かった場合は 投票するまでもないと判断してその意見を決定事項とする。 でNGになっているはずが、板の特徴としてのIDがないという特性のため、自演かもしれないと意見が出てそれがされていない。 こういうことがありうるために、とりあえず次スレはIDありでやるべきだ。 少なくとも俺は多数が肯定意見ではないため、NGでいいと思う。 そもそもNGでいいと作者が言ってるんだし。
700 :
さく・え/ななし :2005/09/20(火) 18:26:16 ID:NRaChRgZ
ID無しで意見言った方がいいのか? NG派で、作者もいいと言ってるんだから通す理由はないだろう。 前にそう言ってたけど、別人だと証明する為にID出すわ
>ID無しで意見言った方がいいのか? ID有りで、だなorz
今回の議論に関して、必要であればこっちのしたらばを使ってもいいですよ。 ただ今回だけの特別ということでお願いします。 理由としましては、やはり議論は2ch上の議論スレの方がいいと思うからなわけで。 したらばでの議論はよほどのことがないと使わない方が私はいいと思っていますので。
704 :
さく・え/ななし :2005/09/20(火) 21:37:49 ID:zrmc6H/6
>>702-703 おお、乙&ありがdです。
でも、まだ誰もいないようなのでとりあえずこっちで。
夜中になってまた紛糾するようならそっち使わせてもらったらどうだろうか?
そして本題。
もうどう考えてもNGだと思う。
通したがってるの作者だけで、他の多くがNG希望してるんだから。
作者の人は最初NGでいいとか言ってたくせになんで今更食い下がるんだ?
擁護がくると思ってああ言ってみたものの、誰もかばってくれないから必死なのか?
オリ設定に対する言い訳もワガママというか・・・
自分のやりたいことのために我を通したいだけのように見える。
今後もリレーで書いていくつもりならその認識は改めた方がいい。
キャラ被りを理由にあげてるけど、それこそ発想次第。
トンデモ設定を通す言い訳にはならない。
まだ未登場だからな。被ってると言い切る方がおかしいというか。
足掻いてみたけど、やっぱり駄目か。
では自分の『幸せな彼女、その後の人生』はNG、後は◆cXUERbfwZ2 さんの確認・締めでいいですか?
お騒がせしました。
ラジオの方も、使わないですみそうですけど、快く使用OK出してもらってどうもです。
そちらを引っ張りだすのもどうかと思ったんですが、ネタスレをあげ続けたり、コレだけのために
外部にスレを立てるのもどうかと思ったので。
で、NG派の人たちにですが、どうも自分のレスで誤解させてしまったようです。
>>666 でNG理由が4、7ではなく、2なら納得すると書いたのですが、
それならNGにしてもいい、ではなく、理由としてはこっちが適当では?と書いたつもりだったので。
どうにも説明不足ですみいません。
ではすみませんが◆cXUERbfwZ2で締めのほうお願いできますか?
>2なら納得すると書いたのですが、 揚げ足とるようで悪いけど、納得するということはそれならNGでいいこということではないのか? まぁ、これ以上グダグダ言うのもあれなんで決着もついたことだしこれで最後にするけど
708 :
◆cXUERbfwZ2 :2005/09/21(水) 03:36:07 ID:R4vNjj6j
じゃあ全NGということで決着。
タータキタタキッ 叩き潰すぞっ!!
710 :
さく・え/ななし :2005/09/25(日) 20:30:59 ID:/6ZVJmXC
hoshu
つか、人いなさすぎ。 これじゃ叩き狙いの読み手だけと思われても仕方がない。
一番アクティブな書き手潰したから、このままフェードアウトでしょ。 この状況じゃ続き書く人もいなくなるだろうし。 なんというか、荒らしに操られていた感がすごくする。
マンセーしてないと潰れるのか。 だったらどんな糞作品でもとりあえずマンセーしとくよ。 冗談はともかく、この程度で逃げるなら早かれ遅かれ逃げるだろ。 つか、トンデモ作品を立て続けに投下されただけだ。 普通に普通の作品を普通通りに投下していれば問題ない。
叩きと言われても、叩かれるような作品が投下されるのが最近多かったからな 自由と無法の違いをわかりやすく明文するのは難しい。
一応、書いているけど今自分が投下すると かえって荒れるかなって感じがするんで自粛しています。 三連休なら誰かは投下してくれると思ったんだけどなー。
さすが、あちこちから集まっただけあって要求レベル高い 別の意味で敷居高いロワになっちゃったなぁ・・・ まだ序盤の序盤、他ロワじゃ多少トンでるのも勢いで通しちゃう時期なのに これじゃ本気でフェードアウトしかねん
あ、でもわざとギリギリグレーゾーン狙うようなのはどうかと思うけどね
>>715 NGしてくれと何回かレスしているが、別に問題ない作品なら歓迎。というか、投下して欲しいw
>>715 完全に波風立たないような内容ならいいと思うけど、そうでなければ少し様子見たほうがよさげ。
今はみんな敏感になっているし、ちょっとした事でも引き金になりかねないから。
問題ない作品かー。正直自信ない。 いまさら何をって感じですけどね、おばさんシンデレラ。 元はフック船長の関連から思いついた部分もあるんですよ。古いけど映画『HOOK』 これ、大人になったピーター・パンが出てくる。でも確かにピーター・パンの話。 ああ、これ面白くなるな?でも今のスレの感じだと原作から外れすぎって言われる、 でも事前に言うと興醒めだし『そんなもん書きようだ、まずは書け』とも言われそう。 他のつなぎを書く前に、一つくらいやってみるかって感じだったんですけどね。 初手の対応がまずかったのは、もうどうしようもない位自分が悪い。 ただ正直、面白いと思っているのはお前だけって意見もあったのが大ダメージ。 そうだとするとそれ関連のネタも全然駄目かなー、と凹んでいると。 ていうか、全面的に自分のネタまずいかなーと躊躇しているわけで。 以上、長レスでの言い訳なんで、さらっと流してください。
確信犯めいた問題作投下もそうなんだが、 一番モチベが下がるのはちょっと投下がないとすぐ終ったとかもう駄目だとかいうレス。 書き手だってネタ出ない時やスランプはあるってのにさ。 すぐネガティブ発言するのこそ潰し狙いの荒らしじゃねーの? 書き手の都合は丸無視か? ロワ作家になったら休日も遊ばずロワだけ書いてろってのか? そういう身勝手な嘆きレスを見てると 「おまいらのこのロワに対する気持ちその程度か…ちょっと間が空いたらもう駄目なんか」 と思ってしまうわけで。
受験終わったら書くぞ
もう駄目だレスは確かにモチベ下がるけど… それにしてもこのスレ人のいる・いないが極端すぎると思う。 投下があったときに感想が1、2レス、それ以外は書き込みなし。 軽い雑談とかもほとんど無い。 今の状態、スレの空気嫁って言われてもどうしようもない気がする。 スレが伸びたのも結局、煽りみたいなもう駄目だレスからだし。
つか過疎ってるからこそ煽りレスでもなんでも燃料になっちゃうんじゃないの? 投下待ちの間にもっとポジティブなことしようよ まさかりくらいで揉めるなら支給品一覧を作成するとかさ 今まで出たキャラの紹介とかさ 暗い暗いと嘆くより進んで灯りをつけましょうだよ まず自分がやれって言われそうだが 所持品一覧はとりあえず作成中
よし、今週頑張って書いてみよう。
>>725 ガンバレ。期待してる。
で、それまでのつなぎなんだが…
議論すべきだろ、って言っている人もいたし、NG対象の自分がいうのは憚りあるだろうと思って
いい出していいものか迷っていたけど、まあ話題に出すだけだし、何も無いよりはいいかな?
>>680 、
>>682 で出ているキャラの自由度と、主催者、それと日用品の武器化について
住人の意見を聞いてみたい。
ただ、なんというか、できれば今すぐ、明確に、どこまでの線引きをどうこう、って議論ではなくて
ここの住人はこんな風に考えている、このぐらいならアリじゃないか?ぐらいの
雑談みたいな感じでやってくれると嬉しいんだが。
自分はまあ、あまり言える立場ではないけど、口火ということで一つ。 >作家陣の話が公式設定? 何か裏設定だったらしいことに、びっくりしたw
設定の議論をしておくことには賛成だけど、 そこから決定案を導き出すつもりならここでやっても無意味だと思う 多数意見でも、どうせ自演だろ!で封じられて終わるのは目に見えている それじゃ先に進まない この板的に肩身の狭そうなこのスレを議論のたびに毎度age進行するのもどうかと思うし まずはIDありの板に議論スレを立てることを考えた方がいいんじゃないか? 前にクラウンに立てる話出てたけど 自分としてはクラウンに立てると交流から変なのが流れてきそうで反対 どこかいい板ないかな?
とりあえず雑談でもしてみんなのコンセンサスを探るって話なんだから 別に何かを決定する必要はないんじゃ? 真の主催は作家陣だと思ってたクチなんだけど。 雪の女王もそのことに触れているし。 そもそもなんであれがまとめに入ってないんだろ。 作者不詳だから?
確か作者の人がテキトーにネタで書いたものだから採用するなら きちんとしたものに修正して使ってくれとか言ってたような… だからじゃね? 作者に修正投下して貰うのが一番いいと思うが
議論ぶつ切りで投下いきまーす
(1 その少年は、浜辺で釣りを楽しんでいた。 彼の現在の立場から考えるとそれは甚だ場違いな行動であるのだが、彼ばかりを責めることはできない。 彼が支給品の袋から得た物はどこからどう見ても一本の釣り竿で、彼が子供であることを考えたら とりあえず釣りをしてみようという結論に達したとしても無理のないことだ。 氷の城の広間にいた頃は「何かまずいことになったぞ……」と思っていたのだが、釣り竿を見た瞬間、 他のことはすべて二の次になった。 少年の単純な思考というものは、時に「やらなければいけないこと」より「やりたいこと」を優先させてしまう。 いつの時代も少年が釣り竿を握った時に考えることは一つ。 「よし、これで大物を釣ってやるぞ!」 そんなわけで、彼は意気揚々と浜辺の岩場で釣り糸を垂れているのであった。 その少女は思い悩んでいた。 彼女の心は不安でいっぱいだった。見知らぬ場所、見知らぬ人たち。あの非道な雪の女王。 何もかもが初めてで、何もかも恐ろしかった。 ここに来る前の彼女の悩みといえば、胸に秘めたせつない恋心だけであったのだが、今はそれさえも思い出している 余裕はなかった。
「ああ、どうしよう。どうしよう。ここに隠れていれば大丈夫かしら? 大丈夫よね? ここには誰も来れないもの。ええ、きっとそうよ、大丈夫……」 どんなに自分に言い聞かせても不安はひたすらに募るばかりで、彼女こわごわと辺りを見回した。 彼女を包む静かな優しい彼女だけの世界。 「ああ、どうか誰にもこの静寂を破られませんように!」 彼女はひたすらに祈った。 初めて恋を知った時に、その恋よ叶えと願ったときよりも強く祈った。 しかし、たいていの場合、そのような祈りは届かないものである。 少女は急にもの凄い力で自分の体が引っ張りあげられるのを感じた。 悲鳴を上げる暇もなく体はどんどん持ち上げられていく。 何!? 何が起きてるの!? 彼女は恐慌に陥って必死にもがく。 しかし、どんなにもがいても無駄だった。 正体不明の恐ろしい力は容赦なく彼女を引きずり上げ、ほどなく彼女は優しく静かな隠れ家から完全に引っ張り出されていた。 気が付けば、一人の少年が、面白そうに彼女の顔を覗きこんでいる。 明るい金の髪によく似合う緑の帽子と緑の服、澄んだ瞳の陽気そうな少年であった。 年の頃は、彼女よりやや幼いように見える。
彼は彼女の姿を一通り眺めてから、にっこりと笑った 「 へぇ、こいつはいいや。大物だ! 人魚が釣れたぞ、まぬけな人魚だ!」 少年は陽気に叫ぶと大口を開けて馬鹿笑いをし始めた。 釣られた人魚――美しい魚の下半身を持つ人魚姫は、驚いてただ大きな瞳を見開くだけだったが、その言葉にようやく事態を飲み込む。 慌てて自分の下半身を探り、美しい虹色の鱗に覆われた魚のそれに突き刺さっている大きな釣り針を見つけた。 ちょうど尾ひれのつけ根のあたり。不吉な銀色は、陽の光を受けてぎらりと光る。 そうして自覚すると、刺さったあたりが急に痛み出すようで、人魚姫はもう悲しいやら情けないやらで、遂にしくしくと泣き出してしまった。 突然泣き出した人魚を見て今度は少年の方が驚く番だった。 たとえ自分の行為の結果で誰かに怪我をさせてしまおうとも、そしてその相手の痛みをわからず爆笑していようとも、 彼にはまったく悪気というものが存在しなかった。 同時に、悪気がないぶん、残酷なことも平然やってのける子供の無邪気さが存在していた。 そしてその身勝手な思考は決して改まることがない。 何故なら彼は決して大人になることはない永遠の少年、ピーター・パンであるからだ。 ピーターは泣き出した人魚を困惑しきった顔で見つめている。 大部分の少年がそうであるように、彼もまた“泣いている女の子”が苦手だった。 目の前で女の子が泣くと、なんとも居心地の悪い空気になってその戻し方がわからない。 そして大方の場合、少年達には少女が泣き出す理由すらもわからないのだ。 ピーターはううん、と唸って考える。 彼は人魚を見るのは初めてではない。 だが、彼が知るネバーランドの人魚たちは陽気で気が強くていたずら好きで、この彼女のよりずっと大人の女だった。 彼女のたちの泣き顔などピーターは見たことがなかったので、人魚は泣かない生き物だと思っていたくらいだった。 それなのに、目の前の小さな人魚は突然泣き出すのだから始末が悪い。 彼はなんとか人魚をなだめすかそうとしたが、彼女は聞く耳持たずにひたすらに泣き続ける。 そのうちに、短気なピーター・パンはだんだん腹がたってきた。 「ち、なんだい。陰気な人魚め。泣き虫め。あっちへ行っちまえ!」 ピーターは小石を拾うと人魚に向かって軽く投げた。
石は人魚の剥き出しの肩にこつんと当たる。 彼女はびくりと顔をあげて、この乱暴者から逃れようと慌てて海へ潜ろうとした。 しかし、まだ釣り針を抜いてないものだから彼女が海へ飛び込むと釣り竿も一緒に引っ張られ、当然それを握ったピーターも引っ張られる。 突然のことに、ピーターは思わず海に転げこんでしまった。 「やったな! ばか人魚!」 ピーターは叫んで立ち上がると、怒りにまかせて釣り竿をめちゃめちゃに振り回す。 子供らしからぬその怪力に引っ張られ、人魚姫はそのたびに浅瀬の岩に体をぶつけた。 痛い痛い痛い痛い痛い! ひどいひどいひどいひどいひどい! 人魚姫はすっかりパニックになって尻尾をびちびちと跳ね上げて暴れ出した。 そうやって跳ね回るうち、ようやく釣り針が外れて自由になる。 「あっ!」 ピーターが叫んだ時には、人魚の姿は波間に消えていた。 「あーあ……」 ピーターは落胆したとも安心したともいえない気分になって釣り竿を投げ捨てた。 びしょ濡れになってしまった自分の体を情けなそうに見つめると、海に背を向けて歩き出す。 釣りにはすっかり興冷めしていた。 「とんだ大物だよ。まったくまぬけな人魚め。今度会ったら覚えてろよ!」 悔し紛れの勝手な捨て台詞を、しかし言い切ることはできなかった。 肩に、熱い激痛が走る。 「うわあっ!」 ピーターは悲鳴を上げて砂浜を転がった。 見ると左肩から青白い刀身がにょっきりと生えていた。 後ろから刺されたと理解するのに数秒。それが先ほどの人魚の仕業と気付くのにさらに数秒。 「くそったれ!」 ピーターは慌てて見回したが、もはや水面に人魚の姿は見分けられなかった。 どのみち海に逃げられたのなら相手は人魚である。いくらピーター・パンでも分が悪い。
実は首輪の効力で島から離れられないので、人魚姫といえどもそう深く潜ったわけではないのだが、そこまでは気付かなかった。 ピーターは舌打ちすると器用に背中に手を回して刺さった剣を引き抜く。 ずきんと激しい痛みと共に血が溢れ出た。 「ああくそ。重傷じゃないか、みっともない。のろまのどじめ。僕はピーター・パンだぞ!」 傷の痛みはそのままプライドの痛みだった。 女に後ろから刺されるなど、勇敢で知られるピーター・パンにあるまじき初めての屈辱だった。 「卑怯者め。いまいましい人魚め。必ずとっつかまえて塩焼きにしてやるぞ!」 自業自得という言葉を知らない彼は、怒りにまかせて暴言を吐き散らした。 数分後、砂浜に投げ出した自分の血にまみれたその剣を見てピーター・パンはふと首をひねった。 「あれ? これは……この剣は見覚えがあるぞ。……なんてこった!」 ピーターはようやく合点がいったというのに膝を打った。 「これはフックのサーベルじゃないか! うん、そうだ。間違いないぞ!」 あろうことか、それはピーター・パンの宿敵ともいえる海賊、フック船長の愛用のサーベルであった。 このフック船長とピーターはとにかくお互いが大嫌いで、特にフック船長の方はピーターがその腕をワニに食わせてやってからというもの、 生命の危険まで増大しているものだから、何かにつけてはピーター・パンを亡き者にせんと様々な手段で仕掛けてくるのであった。 「そうか。わかったぞ。あの人魚はフックの手下だったんだな! 僕を油断させるために泣き真似をしてたんだ! 卑怯なフックめ、見てろ! そっちがその気なら僕は容赦しないぞ!」 ピーター・パンが完全なる勘違いで改めて打倒フックの決意を固めている頃、当の加害者は近くの岩影で震えていた。 ピーターの粗暴な振る舞いが恐ろしくて背を向けた彼に思わず剣を投じてしまったのだが、まさか刺さるとは思わなかったのだ。 彼女たちには自覚はないが、海中で常に水の抵抗を受けて生きる人魚の腕力は人間よりもずいぶんと怪力であるのだ。 軽く投げたつもりが深々と突き刺さってしまって、ピーターが怒り狂っているものだから、人魚姫はますます怯えた。 やっぱり地上は怖いわ。人間は怖い…! 人魚姫は亜麻色の髪をかきむしって絶望に震えた。
人間の王子に恋をした彼女をたしなめる姉達の言った通りだった。人間に関わるとろくなことがない。 そうよ、王子様だって人間だもの。姿は優しげだったけれど、目を覚ましたら怖いのかもしれないわ。 人間は、綺麗な顔をしてるから綺麗な心とは限らないのよ。あの乱暴な男の子だって綺麗な顔をしていたもの! あぁ、早まって魔女のところへ行かなくてよかった! 人魚姫は王子恋しさのあまり、魔女のところへ行って人間の足を貰おうかと考えていたのだった。 よくよく考えたら気絶した顔を見ただけの、見ず知らずの男のために。 私は馬鹿だったわ。 ああ、もう本当に人間というのは恐ろしい……! 背後の砂浜で彼女が刺した少年が何事か叫んでいる。よく聞こえなかったが自分への怨嗟の声に決まっている。 どうしよう。あの乱暴な男の子は私に復讐する気だわ! 今度会ったら私を殺すわ! ……いや! いやよ、私は殺されたくない……死にたくない! 痛いのも怖いのもいや! 彼女は先ほどの大暴れで擦り切れた下半身を見つめた。 ところどころ鱗が剥げ、血がにじんでいる。美しい虹色も、どこかくすんでいるように見えた。 そうよ、殺されるくらいなら、いっそその前に…… 恋に憧れる夢見がちな少女だった人魚から、すでに夢見る瞳は消え失せていた。 彼女は残酷な支配者たちの思惑通りに、そっと暗い決意を固めたのだった。 【D-10/浜辺】 【ピーター・パン@ピーター・パン】 [装備]フックのサーベル@ピーター・パン、支給品一式、※釣り竿@浦島太郎は浜辺に放置状態。 [状態]左肩負傷(サーベル貫通による刺傷) 【人魚姫@人魚姫】 [装備]支給品一式(武器以外) [状態]健康、尾ひれのつけ根に裂傷、下半身に軽い擦傷
すみません、修正ありました。 3レス目の下から6・7行目 × だが、彼が知るネバーランドの人魚たちは陽気で気が強くていたずら好きで、この彼女のよりずっと大人の女だった。 彼女のたちの泣き顔などピーターは見たことがなかったので、人魚は泣かない生き物だと思っていたくらいだった。 ○ だが、彼が知るネバーランドの人魚たちは陽気で気が強くていたずら好きで、この少女よりずっと大人の女だった。 彼女たちの泣き顔などピーターは見たことがなかったので、人魚は泣かない生き物だと思っていたくらいだった。 保管庫の中の人よろしくです。
乙。 消防ピーターパンと保身攻撃人魚姫かー…(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
新作来てた!乙! 二人ともいいマーダーになりそうだなぁ。 人魚姫は水中戦が楽しみだw
新作乙! 何かこのロワ、善悪逆転率が高いなw
新作、乙 ピーター・パンと人魚姫か。 読みながら、ピーター・パン餌つけて糸たらして待つのに飽きて、 投げては戻し、投げては戻しているうちに、人魚姫を引っ掛けた って光景が浮かんだ。 …何か、こう、クマーのAAを貼り付けたくなるね? あと、ちょっと聞いてみたいのが、5レス目で >実は首輪の効力で島から離れられないので ってあるけど、これは島から離れようとすると首輪に引っ張られる、 又はチクチク痛み出す、みたいな感じで考えていいのかな? それとも人魚姫は首輪の効果を知っているから離れなかったんだろうか? この問題、ティンカー・ベルやおつう、時計ワニとかも関連してくる? 特にワニは何も考えずに(w、島から離れかねないから意外と重要かもしれん。
島を離れたら爆発しますよー、みたいな説明が主催者からあったとか適当に考えていいと思うけどな。 そこは重要じゃないつーか、ワニが島を出て自滅しましたよ、なんて話面白くないし書かれても叩かれるだけだろうし。 上手く調理するような手段があるならあるで、曖昧にしておいたほうが書きやすいだろうし。
また静かになったな… 議論の続きでもするか
だな。マターリと雑談でもして、空気をかき混ぜるとしようか。 とりあえず『首輪の効力』は各自適当にと。 投下前の話題だと、主催者か。 確か、ネタとして書いた、イソップからのエントリーが少ないから書き直したいんだっけ? 自分としてはあれでいいと思うんだけどな。 なんていうかあのハッチャケ振りとか、ネタでも面白ければって感じで ああ、オトロワはこういう気楽なの書いていいんだな、と思えたのがすごくよかったんだが。 他に投下のありそうな週末まで、軽く話せるとしたら日用品の武器化についてかな。 現代用品を武器にするのは結局どうなんだろうか?
ども。 イソップ・アンデルセンネタ書いた奴です。 なにやら混乱させてしまったようですみませんです。 書き直したい!いうか本音は誰かがきちんと書き直してくれないかなー…だったんですが、 使っていただいてもかまわないんですが。 ただ…100%ネタのつもりで推敲もせず直書きものなので恥ずかしくてなんとも… 気にってもらえたというのであればたいへん嬉しくはあるので、 あれをどーするかは住人の皆さんとまとめ人さんにお任せする次第です。
書いているが、なんだか書いても既に読み手がいない気がしてきた。 と言いつつ、みんなチェックはしてると信じてる。 信じてるから雑談なりしようよ、うん。 俺は現代用品は日用品までならOK。というかここも書き手しだいで 突然ちょうど出てきましたじゃなくて、前の話で描写があったなんでもないものを使ったとかそういうのなら歓迎。 むしろ上手いとか思えるし。結局書き方しだいだね。
何気に一週間も空いていたんだね。 御伽キャラの場合、現代の日用品は使い方すらもわかんないだろうっていう壁があるね。 台所で包丁漁るってのはもちろんアリだろうけど、じゃあそのことがどうネタに結びついていくのか。 それは支給品でナイフ渡すのとどれだけ差があるのか。 そう考えると日用品出して巧く料理するのは非常に難しい気がする。
椅子を力任せに振り回し、銃に椅子で勝つ力任せなで必死な奴とかいいなーとか思う ナイフはあんまり歓迎したくはないなぁ。 石とか投げるとか、折った木の枝で殴るとかはOKだよね?
ナイフや包丁なんかは裏切り要因に使って欲しいね グサッ 「貴様……謀ったな!」 ありがちだが燃える
包丁は投げたい。 え?やばい?
いや、おとぎ話の王道としては 包丁は研ぎたい
あいかーらず人イナス 週末は誰かくるかな?
人はいるけど話題はなし。ごめんね
6レス投下します。 日曜はアク禁喰らって投下できなかったよ… orz
森の小道を赤頭巾は歩き続けます。 とぼとぼと、力なく。 これが大好きなおばあちゃんのところへ続く道なら……。 何度、そう思ってみても周りは見知らぬ森。 道の行く手に何が在るか、まるでわかりません。 (けど、さっきのところには戻れないよ……) もう追ってくる様子はありませんが、さっきのお爺さん、いえ、お爺さんのふりをしたオオカミが 赤頭巾を食べてしまおうと待っているに違いありません。 けれど、森の小道の行く手には、もっと恐ろしい人がいるかもしれません。 ここにいる人たちは、きっとあの冷たい目をした女王様の言うとおり、赤頭巾を殺そうとするでしょう。 (ひょっとすると、もっとひどいことをされるかも……) そう思うと、もうこのまま進むこともできず、かといって来た道を戻ることもできなくて、 とうとう赤頭巾は暗い森の中で立ち止まってしまいました。 そんな不安におびえる赤頭巾の耳に、どこからか恐ろしい咆哮が聞こえてきます。 ゥオォォォォォォォォォレハッ――
――ァァァオォォオカミサマヨォォォッ! 「「オオカミ!?」」 (あ、あれ?でも今の吠えかた、なんだか変じゃ……?) 確かにすごい吼え方だったけど、どうしてオオカミってことまで判ったんだろうと赤頭巾は首を傾げます。 (それに、気のせいかしら?他の人の声が聞こえたような……) そう思って赤頭巾が後ろを振り向くと―― ――繁みから出てきた狼娘が、赤頭巾の方へと振り向くところでした。 まさか本当に人がいると思っていなかった赤頭巾は、「え?」という表情のまま立ちすくんでしまいました。 狼娘のほうもパチクリと目をしばたたかせて、赤頭巾を見つめています。 「「キャアァァァッ」」 一瞬ほうけて、それから我に返った赤頭巾は、悲鳴を上げて狼娘から逃げ出そうとします。 けれどあんまり慌てていたせいで、足元の石に躓き転んでしまいました。 (うそっ!) こんなところで転んでしまったら、きっと自分は捕まって食べられてしまう。 ううん、さっき見たのはオオカミじゃなくて人間だったみたいだから、 きっと殺されるか、その前に何かひどいことをされてしまうんだ。 そう考えてしまった赤頭巾は、もう何にも見えないように、何も聞こえないように 頭巾をぎゅっと握ってうつぶせにうずくまってしまいました。
一つ、二つ……。 どくんどくんと心臓が三つなっても、何もされません。 (もう早く済ませてよ……) 怖さのあまり、胸の音はどんどん早くなります。 四つ、五つ、六つ、七つ……。 (……できたら、あんまり痛くしないで欲しいな) 初めてだから、と思いかけて、当たり前だよねと赤頭巾は考え直します。 (これから殺されちゃうんだ……おばあちゃん、お母さん) 涙が出そうになって、ぎゅっと布を握り締めます。 九つ、十、十一、十二……。 そこまで数えて、ようやく誰も何もしそうに無いことに赤頭巾は気づきました。 頭巾から手を離し、恐る恐る後ろを振り返ります。 すると―― 木の後ろから顔を出している狼娘と目があいました。 「やぁぁぁっ!」 赤頭巾は驚いて立ち上がることもできないまま、両手で使って必死に後ずさります。 狼娘のほうも赤頭巾の声に驚いたのか、あわてて木の影に隠れてしまいます。 「え?」 赤頭巾はそんな少女の様子にまた驚きます。 あんまり驚きすぎて赤頭巾がどうすれば良いのか判らなくなっていると、 木の影からソロソロと狼娘が顔を出し、また赤頭巾の様子を窺いだしました。
そうなってくると赤頭巾のほうも、ようやく落ち着いて相手を見ることができるようになりました。 相手は自分と同じか少し上くらいの女の子のようです。 (けど……変な格好) ぼろぼろの布にしか見えない粗末な服に、ザンバラにのびた髪。 背はきっと自分より高いのでしょうけど、前かがみになっているせいでずっと低く見えます。 まるで四つ足で走ろうとしているみたいだと、赤頭巾は思いました。 (ひょっとしてこの人も誰かにひどいことをされたのかしら?) 必死になって逃げたからあんなに服がぼろぼろなのかしら、そう思いかけて。 (ううん、それじゃあの髪はおかしすぎるもの そうよ、さっきのお爺さんのように見た目に騙されちゃ駄目。 きっとお母さんの言っていた森に住む魔女なんだわ) そう思い直して赤頭巾は、少しずつ近寄りそうにしたがっている少女をきっと睨みつけました。 「来ないで。変なことしたら、あたし……あたし」 頑張って睨みつけそういってみたものの、それからどうすれば良いのか赤頭巾にはまるでわかりません。 ともあれ、狼娘は赤頭巾の言葉に立ち止まり、自分の格好を見直します。 「う…私……へん?」 変よ、と言いかけて、あわてて赤頭巾は口を塞ぎました。 今は大人していても、あのお爺さんのように怒らせたら何をされるかわからないと思ったからです 狼娘は赤頭巾が口を押さえたのには気づかなかったようです。 自分と赤頭巾の格好を比べ、考え込み、それから手に持っていた袋の中に手を入れました。 中から取り出したのは、一枚の古ぼけた頭巾。 「これ…つけたら……一緒? へん…じゃない?」
一緒なわけないじゃない。 そう言いかけて、慌てて口をつぐみます。 (私の頭巾は、おばあちゃんに見せるための、綺麗なレースもついたとっておきだもの。 あんな汚い頭巾とおんなじなわけないじゃない) 黙ったまま赤頭巾が見ているうち、狼娘は不恰好ですがどうにか頭巾を被ります。 そしてニコッと、狼娘は赤頭巾に笑いかけました。 その笑顔に赤頭巾は、ひょっとしたら悪い人だと思ったのは勘違いだったのかと悩んでしまいます。 けど相手の様子になんだか安心すると、急に右足が痛み出しました。 どうやら転んだ時に足を捻ったようです。 (これじゃ走って逃げられないかも。でも……なんだか、大丈夫そう) 足の具合を確かめると、赤頭巾は相手をそっと窺います。 すると狼娘が急に緊張した顔で何か言ってきました 「逃げる…ここから、早く……逃げる」 梢のほうから鳥が飛び立つのを見ながら、狼娘が呟きます。 「ふしぎ…鳥の声、きこえた……魔女…悪い魔女、こっち来る、そういってた」 狼娘はたどたどしく、けど必死に赤頭巾にそう伝えてきます。 そして一緒に逃げようと言うかのように、赤頭巾に手を伸ばし一歩近寄ります。 そんな狼娘に赤頭巾は――。 「来ないで!」 冷たい言葉で答えました。
(嘘よ、鳥の声が聞こえるなんて、やっぱり魔女なんだわ。 そうでなかったらあたしを騙そうとしてるんだ) おかしなことを言って騙そうとしている、そう決め付けた赤頭巾は、狼娘を睨みます。 「嘘、嘘、嘘! 鳥の声が聞こえるなんて、あなたが悪い魔女なんだわ」 「ち…違う。私…悪い魔女……違う…コレつけたら聞こえた……鳥の声…聞こえた」 「魔女じゃない? 頭巾のせい? じゃあ悪い魔女は何処?どこから来るのよ!」 赤頭巾の言葉に、狼娘は東のほう、赤頭巾の元来た道を指差します。 「ほーら、やっぱり嘘じゃない。そっちにいるのはオオカミよ。 お爺さんに化けた悪いオオカミだわ。さっきの吼え声もきっとそうよ」 その言葉に今度は狼娘のほうが、怒り出しました。 「違う! …オオカミ、悪くない……違う!」 「違わない! オオカミはおばあちゃんを食べちゃったし、お母さんも注意しなさいって言ってたもの」 「おかあさん、悪くない! オオカミ……悪い、違う」 森の中、二人の少女の口喧嘩は続きます。 赤頭巾は気づいているのでしょうか? なんだかんだと嘘つき呼ばわりしても、乱暴なことをするような相手でないことを。 狼娘のほうも、赤頭巾が怒っているけど何故か立ち去ろうとしないことを 二人ともこの島で一人ぼっちで不安だったことを忘れていることを。 喧嘩を始めたこの二人、はてさて一体どうなるのでしょうか? 【G-2/森の中】 【赤頭巾@赤頭巾】 [装備]支給品一式 [状態]右足を捻挫 【狼娘@おおかみとむすめ】 [装備]聞き耳頭巾、支給品一式 [状態]健康
ホントはあまり平日に投下したくなかったんだけど、 あんまり間隔あくのもまずいんで、ストックしてあるネタで投下。 けどホント、このスレ普段雑談できるネタが出てこないなあ。 正直、どうもスレ全体と感覚がずれている気がするんで もう少し様子を見ていたかったんだけどしょうがない。
久々の新作GJ 赤頭巾かわいいよ赤頭巾 心理描写の言い回しがおかし恥ずかしニガワロスw
本当に久々の新作乙。 狼娘かわいいよ狼娘。 支給品に聞き耳頭巾か…いいアイデアだなw
便乗投下。 あわよくば通るといいな……。
“あいつだけは殺してやる……。俺が必ず……” 赤頭巾は去り、誰も聞いていないはずの言葉を聞いていた者が一人いた。 物陰に隠れていたのはボロボロの布を纏い、手入れのされていない髪をした少女だ。 影に潜んで、じっとタイミングを待つ。 老人……浦島太郎が立ち上がるのを見て少女もまた物陰から飛び出した。 「……そこの人、いい話がありますよ」 少女は言葉を選びながら、浦島に口を開いた。 先ほどの女と老人を会話を目の当たりにした少女は学習している。 『お爺さん』 この言葉だけは、絶対に口にしてはいけない。 年齢に関することは言わないほうがいいだろう。 それを口にしたからこそ、先ほどの女は失敗したのだ。 「……誰だ? 何が目的か知らないが邪魔は許さん」 殺気立った声。 覚悟していても、脅かされる殺気に少女は一歩足を退いた。 自分は今、危険な賭けをしているのではないか。 そう思い始めたが、既に遅い。 退くに退けない状況化で、少女は更に話を進めた。 「私のことはどうでもいいです。大切なのは……武器でしょう」 支給品である武器『斧』を取り出す。 そこにあるのは3本の斧。金、銀、そしてどこにでもある普通の斧だ。 支給品としてもらった斧は当然、一本だけでしかない。 この何故か増えた2本の斧の秘密、それをこの男にばらそうと少女は思っていた。
「…………」 相変わらず鋭い眼つきのまま、浦島はこちらを睨んでいた。 勝負はここからだ。 騙すか、騙されるか。 少女は臆病なまま、更に話を進める。 「これは、とある泉で増えたものです」 少女は語る。 すぐ傍の泉で落とした斧のこと。 すぐ傍の泉に現れた女神のこと。 すぐ傍の泉にあった幸運のこと。 ある事実を巧妙にはぐらかせて。 「……泉に武器を落とすと女神が現れるのか?」 「はい」 少女は頷きながら、やや3本の斧を強調してみせる。 浦島も事実かどうかを見極めようと思っていたが、少なくとも斧が3本あることは事実である。 開始してすぐ、と言っても過言ではない状況。 支給品は一人一個という点から、本当である可能性は高いだろう。 支給品を3本集めるには、斧持ちを三人殺すしかないのだから。 それをする時間がない以上、本当であるとしか思えない。
「仮に事実であったとして、だ」 浦島は慎重に話を続ける。 この少女が何を企んでいるのか、検討がつかない。 そもそも、この話をして何の得があるというのか。 「お前がそれを俺に打ち明ける理由はなんだ?」 「……貴方には、人を減らしてもらわないとだめですから」 それを聞いて、浦島は納得する。 確かに一人で、大人数を殺していくのは得策ではない。 ならば、誰かを殺人鬼として仕立て上げ、誰かに任せるのは一つの手段だ。 「俺を顎で使おうというのか、女。いいだろう、今は見逃してやる……だが、いつか後悔するぞ」 いずれあの乙姫という女に復讐するのは確定事項だ。 ならば、やれる所までやってやる。 どうせ堕ちるならば堕ちる所まで、だ。 それに……こちらが約束を守る必要など、ないのだ。 いざとなれば知らない振りして情報だけ貰っておけばいい。 「……貴方に、武運を」 浦島はその言葉を聞きながら、言われた方角へと向かった。 すぐに泉とも言える池が見つかった。 意外とすぐ近くにあり、おそらく地図でいう1マス分も歩いていないだろう。 「…………」 戸惑う。 本当に信じて良いものか。 手元にある銃はそれなりに弾丸数も揃っているものだ。 だが、弾丸数という制限がある以上、弾丸が増えるというのならばありがたい。 浦島は思い切って、銃を泉に投げ入れた。
「貴方が落としたのは、この金の銃ですか?」 まだ若さを保った頃なら。 まだ竜宮城を知らぬ頃なら夢かと思っただろう。 池から女神と表現するに値する女が、姿を現した。 だが、まだ油断できない。 浦島は乙姫という、悪しき前例を知っているのだ。 「……お前は誰だ?」 「貴方が落としたのは、この金の銃ですか?」 浦島の問いを無視するように、女神は再び問いかけた。 「……誰だと聞いている!」 「貴方が落としたのは、この金の銃ですか?」 一気に、肩の力が抜けた。 恐らく、この女は決まった言葉以外は話さない。 イレギャラーとも言えるこの女は、『舞台装置』という役割でしかないのだろう。 舞台装置であるから決まったこと以外は仕事しない。 これ以上、この女に聞くのは無駄だと判断して浦島は女神の問いに答えた。 あのボロ服の少女によると、この問いに答えることにより武器が倍増したらしいのだ。 「……ああ。それは俺の銃だ。だが、落としたのはそれだけじゃないはずだが」 これで自分の物ではない、というのでは意味がない。 もともと武器を増やす目的で、自分はいるのだ。 浦島はそう考え、返事を返した。 だが―――― 「貴方のような嘘つきには用はありません」
女神はそう言って、池へと戻っていった。 「!?」 浦島には何が起こったか分からない。 ただ分かったことは、 「謀ったな、あの女……!」 ボロ服の少女が、わざと重要なことを言わなかったということだ。 真実を言わねば、武器は返してくれないし、増えることもない。 浦島はあのボロ服の少女と、女神たる池の精への恨みを募らせた。 その頃、ボロ服の少女がいた場所にいるのは一匹のたぬきだ。 偶然、見つけた泉の秘密。 その頃は呆気にとられ、正直に答えたが……。 嘘を吐いたらどうなるかは女神の言葉から想像できた。 「おじいさん……もう一度、会いにいきます」 たぬきの決意は固い。 自分には化ける力と、騙す知恵で生き抜いてみせる。 「あの老人、恨んでいるかな」 化けるときに、たまたま近くにいた手本となった少女には悪いな、と思いながらも。 相打ちになってくれるといいな、とほんの少し期待する。 (悪いたぬきになっちゃった……) 罪悪感は、積もるばかりだった。 【G-5/池】 【浦島太郎】装備:支給品その他 【G-5/森】 【たぬき】装備:金の斧 銀の斧 普通の斧 支給品その他
相当な無茶をしているのは承知。 矛盾、突っ込み、NG提案があれば受け入れます。
新作乙。 そういえば狸いたんだな、すっかり忘れてた。 あと、浦島騙されやすすぎw 「〜が当りました。つきましては〜」っていう古い詐欺にも引っかかりそうだw で、次に繋ぐとしてとりあえず思いついた、やばそうなライン抜き出し。 ・湖の効果 狸と浦島の二人で出てきているから、何度か利用できることは確定。 ただ無制限にすると武器の無限生成ができるので、どこかで歯止めが必要。 また、生成できるのは武器だけか? 民家で発見した包丁も可? 支給品だけに限定すると、頭巾や探知機、鍋、臼はどうするか?とかもあるな そういえば 「あなたが落としたのはこの絞殺死体ですか、それともこの毒殺死体ですか」 「いいえ、私が落としたのはバラバラ死体です」「まあ、なんて正直な。では…」 みたいなのを何かの短編とかで見たきがするw ・狸の変身能力 鬼や巨人になって暴れる、ハエとかになって逃げる、てのはまずいよな。 だからって、あからさまな制限は興ざめだしなー。 なにかこう、それには変身できない、思わずそういう風に変身してしまうっていう 心理的な縛りって誰か思いつかないかな? 難しいか?
あと、ちょっと自分にはわからなくてピンと来ない部分があるんだけど、 狸は扇動型マーダーって考えていいの? いや、マーダーなら斧持っているから直接襲うよな? そうしないで湖に誘導して、武器をなくさせているからマーダーじゃないのかなと思って。 でも、狼娘との相打ちは期待してるから、どう考えて良いのかちょっと混乱。 単純に生き残るのが目的にしては、積極的に騙しにいってるしなー。 消極的な、扇動マーダー?
774 :
作者 :2005/10/21(金) 03:02:40 ID:???
>>773 自分内では消極的なマーダーとして書いてます。
今後どうなるかは続く書き手次第(同じキャラを連投はちょっと……)だと思っていますが。
殺すまではしたくない、でも生き残って帰りたい。
そんな思考のもとで行動している感じですね。
だから、皆の武器を無くさせたり、相打ちを狙ったり。
(たぬきは浦島の武器を知らないから、襲うのは危険と判断したという状況などもありますが)
流石に主催を倒す、という考えまでは思い至っていない感じで……。
775 :
作者 :2005/10/21(金) 03:10:15 ID:???
>>772 >・湖の効果
これは少し考えていませんでしたね……。
何度か利用するといっても多用できるネタではないので、大丈夫かな、という考えでした。
(同じネタばかり出ても良い作品は書けないし、他の作者様もご都合主義的なアイテム増殖はしないようにしてくれるかなと期待してます。他人任せですが)
同じ武器は1度だけ、という制限くらいでいいのではないでしょうか。
>・狸の変身能力
寝てしまうと尻尾が出る、というのは元のオトギにありました。
感覚はあるようで、くすぐったいと思わず変身が解けたり……。
これに加えて『痛い』などの意識が逸らされる感覚があれば、すぐに変身が解けるとどうでしょうか?
>>774-775 了解。つまり、生き残りたいけど、殺し合いができるほどの度胸は無い甘ちゃん、ってわけだ。
まず、生き残れない思考パターンだなw
で、たぬきの変身だけど、たぬきの思考パターンからの制限できそうなネタが一つ。
もう一つ、首輪が『枷』になって変身できないって案を思いついたんだが。
ただ首輪のほうはあからさま過ぎるのと、
禁止エリアに入る以外の行動を首輪で制限するって言うのが、このスレ的に是か否が判らない。
どうなんだろうねー。
それはそれとして、今誰かいるだろうか? 投下しようとしているのが、9レスあって連投規制に引っかかりそう。 なのでいれば支援をお願いしたいのだが。 いるようなら、10時半ごろから投下するつもりです。
俺ガイル
9レス投下します。 できれば話の区切り的に、4レス目(4/9)のあとに支援お願いします そこまでに規制かかったらどうしよう
ガアァッ! 吼え猛りながら、身を低くしたオオカミがロビン・フッドの足元に迫る。 ロビン・フッドは叩きつけ、払うのけようと左手で迎え撃つ。 オオカミは迎撃しようとするロビンの左手こそ狙う獲物と言わんばかりに、牙を剥く。 ジャギ! 音を立て、ロビンの腕、その腕に巻いた布が切り裂かれる。 腕に厚く巻いた上着は、幾度もの攻防で所々血を滲ませ、ぼろぼろになりながらも、 かろうじて此度の攻めを防ぎきり、ロビンを負傷から守った。 上着を切り裂きながら、オオカミは足元を駆け抜け―― ――攻防が続く 駆け抜けたオオカミは、四足をふんばり全力のブレーキをかける。 足を狙った初手は囮。本命はバランスを崩したロビンに圧し掛かっての首への一撃。 しかし、振り向き飛び掛ろうとした体を、再び全力で押し止める。その鼻先を掠める銀色の光。 ロビンが倒れながら身を回し、短剣を握った右手でバックブローのような一撃を放っていた。 見えない背後への、けれど相手の意図を読みきった迷いのない一閃。 だが、上から下へと弧を描いた銀線はむなしく空を切り―― ――攻防が続く。 剣閃をかわし、たわめた身をばねに変え、オオカミが踊りかかる。 既に短剣を持つ右腕は流れ、後は仰向けに倒れるだけのロビンを押さえつけ、その首筋を裂くだけ。 そう勝利を確信するオオカミの脇腹に、畳み込まれたロビンの膝が回転の勢いそのままに叩き込まれる。 ぎゃふ、と呼気を吐き出し、オオカミが吹き飛ぶ。 数メートル離れて倒れた両者は、休むまもなく手をつき、身を回して立ち上がって―― ――攻防はなおも続く。
「がああぁ、チィックショウッ、むかつくぞ、テメエ!」 起き上がり、睨みつけながらオオカミが吼える。 「大体てめぇ、得物なんて卑怯だとは思わねえのかよ。男なら素手でこいや、コラァ!」 低く唸り、攻撃に有利な位置を取ろうとしながらも、オオカミの罵声は止まらない。 そんなオオカミの罵声を受けて、ロビン・フッドも挑発し返す。 「おやおや、ひ弱な人間へのハンデをくれているんじゃなかったのか? それともまさか強くて賢いスゥ〜パァ〜オオカミ様は、こんなちっちゃなナイフが怖いのかな?」 怒髪天を衝く、と言わんばかりになったオオカミが前足でバンバン地面をたたき始める。 そんな子供じみた動きにロビン・フッドは油断することなく、むしろ一層の警戒を強める。 実際、同じ動きに騙され、短剣の守りを緩めたその瞬間。 それまで以上に前足を叩きつけ、その反動を利用して飛び掛られた。 とっさに肘をかち上げ、首を噛み割かれるのは避けたが、代わりに左肩に喰いつかれた。 そのとき踏み止まれずに倒れていたら。 左ではなくナイフを振るう右肩に噛みつかれていたら。 ロビン・フッドとオオカミの戦いはそこで終わっていただろう。 いま左腕に巻いた布を染める血も、そのときのものがほとんどだ。 左腕が痛む。呼吸が乱れる。 だがロビン・フッドのその手が、戦う意思が、地につくことは決してない。 すでに彼一人の命ではない。そばにいる少女のためにも戦いつづける。 目の前のオオカミは、この理不尽な殺し合いの象徴。 自由を望む心が、弱きを助ける気高さが、無慈悲なゲームへの宣戦布告を告げる。 「さあ、どこからでもかかって来い! 俺は決して負けはしない!」
オオカミのほうも左肩に噛みつけたものの、肝心のナイフを持つ右腕が生きていることは承知している。 下手に噛み付けば、文字通り左腕をエサに右のナイフで自分を貫くだろうロビンの作戦に 決定的な攻撃を仕掛けられない。 オオカミにとって、二人が立つ場所も悪い。 丘の傾斜が作る高低差。オオカミが上でロビンが下。 飛び掛れば、潜り込まれて咽喉か腹を。 足元に仕掛ければ、遮るように鼻先を。 的確な反撃を予想させるその位置取りを、巧みな牽制と足運びで取りつづける、 それこそがロビン・フッドが一流の戦士の証拠でもあった。 オオカミにしてみれば、さっきの攻防も位置が逆なら。 ナイフが届かないほど低く、下り坂で勢いがつき過ぎることもなく 振り向けばより喉笛に近く、上から全体重をもって圧し掛かる。 そんな攻撃ができた筈だ。 対峙するオオカミとロビン・フッド。 睨みつける視線と全身でフェイントをかけ、罵る声も攻撃の手段。 互いの力量が只ならぬことを知り、うかつには仕掛けられない。 僅かな隙を探し、戦いが膠着しかかる。
睨み合うことしばし、不意にオオカミがニヤリと笑う。 「大口叩くんじゃねえぞ。もうすぐ泣いて謝ることになるんだからよ」 言葉すらも武器になる、そんな状況だからこそ口調は軽く、だが油断なくロビンは言葉を返す。 「ほう、どうやって? さっきから何回そのセリフを言ったとおもう?」 「そりゃあ……」 「こうやってよ!」 言葉と同時にオオカミは地を蹴り、ロビンの左側へ走り去る。 その先には呆然と立ちすくむゲルダの姿。 「っ! 貴様っ!!」 慌ててロビンが後を追う。 走力で人間がオオカミに敵うわけがなく、 暴力で少女がオオカミに敵うはずもない。 逃げるゲルダに、あっという間に追いつくとそのまま押し倒す。 「動くんじゃねえ!!」 足を止めるロビン・フッド 怯えるゲルダ。 彼我の距離は7,8メートル。 一気に飛びかかれる距離ではない。 ましてやオオカミがいるのは丘の上。上り坂では加速することすら難しい。 さっきまで有利だったはずのポジションが、逆にロビンを苦しめる。 まさに立場が逆転していた。
「ぎゃあははは! さあ、ナイフを捨てやがれ! わかってるだろうな。ちょっとでも妙な真似しやがったら……」 わざとらしく牙を剥き出し、ゲルダの首筋に軽く歯を立てる。 ひっ、と声をあげ身をよじるが、ゲルダの肩はオオカミにがっちりと押さえこまれ逃げることができない。 「卑怯な……」 悔しさと怒りに震えながら、ロビンがオオカミを責める。 「あぁん。てめぇは武器使っといてよく言うぜ。大体よ、勝負なんて勝ちゃあいいのよ、勝ちゃあ。 おら、とっととナイフを捨てろ! さもねえとこのガキの命はねえぞ!!」 涙目になったゲルダの頬を、愉しそうにオオカミの舌が舐める。 泣くまいと気丈に堪え、顔をそむけるゲルダを嘲笑うように、涎まみれの舌でことさらゆっくりと頬を舐め上げる。 ぎり、と血の滲むほど唇をかみ締めてみても、ロビンには打つ手がない。 弓さえあれば、そう思いながら、ついにロビン・フッドの手から短剣が離れ、足元に突き刺さった。 「ようやくあきらめやがったか。 おっと、待ちな。そのままゆっくりと後ろに下がるんだ。変な真似すんじゃねえぞ。 よーし、それでいい。ぎゃははは! 正義のナイト様はつらいなあ、おい。 まあ、しょうがねえ。相手が悪かったのよ。なにしろこの賢い賢いスーパーオオカミ様だか……」 ジ ュ ボ ッ! オオカミの言葉を遮って、そんな音がした。 そして毛の燃える嫌な匂い。 キナ臭いものを感じて、後ろを振りかえったオオカミが見たのは。 組み敷いている少女・ゲルダが手に握る、細長い筒のようなもの。その先端から出る火。 嬉しさのあまり、パタパタ振っていたらしいご自慢の尻尾。その先端に引火した炎。 それを眺めること、約3秒。 「ギャァ熱ィィィィィィ!!」
飛び上がり、尻尾を地面に叩きつけ、火を消す。 「あ、ああ……」 何とか火を消したものの、自慢の尻尾の先端は焼け焦げ、すっかり毛が燃え尽きている。 「こ、このガキャァ! 何てことしやがる」 そう怒鳴るオオカミの口に、半泣きになりながらも、むー、と頬を膨らませたゲルダが何かを放り込む。 「!?」 それが何か悟るよりも早く。 パンッ!パンッ!パパン!! オオカミの口の中で爆竹が弾けた。 ボワン、と口から煙を吐き出し、横倒しに倒れるオオカミ。 それを尻目にゲルダは荷物を抱え、ロビンの方へ走っていく。 ロビンの元に辿りつき、その後ろに隠れた時、ようやくオオカミが頭を振り振り立ち上がった。 「まだ、やるかい?」 足元のナイフを拾い上げ、どうにもやる気をそがれた口調でロビンが問う。 「へぇいうあ、おえぇ! えーおういああ、えうい、ええんあお」 ばふん、ばふんと煙を吐き出しながら、オオカミが怒鳴る。 言ってることがさっぱり判らない。
支援
「こんのクソガキャ、トンでもねえ真似しやがって。こ、このオレ様の尻尾を……。 こうなったら、ただで済むと思うなよ」 バフバフ、ゲフゲフせきこんだ挙句のオオカミの怒声に、 ロビンの背後に隠れていたゲルダがビクッと身を縮める。 「ここまでオレを怒らせたんだ。もう一口でガブリと楽に、なんてしてやらねえぞ まずは素っ裸にして、それからのXXXXをピィーーの、※◎*?で……」 どこで憶えたのか、スラングだらけのオオカミの悪口に、ゲルダの顔が真っ赤になる。 そしてその目にみるみる涙が盛り上がる。 「おう、おう、泣け、泣け。泣いたからって許しゃしねえからよ。 それどころか、(*゚∀゚)の(*´д`)で( ゚Д゚)=3な目に……」 「あー、調子に乗りすぎだぞ、お前」 気持ちよく毒づくオオカミを、ロビンの声が遮る。 あぁん、と言う目でロビン達の方をオオカミが見る。すると、そこには――。 顔を真っ赤にし、涙目でうー、と唇をかみ締める、爆発寸前のゲルダ。 その手に握るのは、同じくらい爆発寸前の爆竹とねずみ花火。 「……あ。ちょ、ちょっと待て、嬢ちゃん、お、おちつけ、な?」 「……うぅーー、バカァーー!!」 パパパパパッ!パンッ!バ ン ッ!バ バ ン ッ!!バシュッ シュババン ッ!!! オオカミの制止も空しく、思いっきり投げつけられた爆竹が空中で爆ぜ、足元をねずみ花火が踊り狂う。 「どわ、のわ、のわわぁあぁ!!」 ねずみ花火に足をとられ、丘の斜面を転がり落ちるオオカミ。 丘の下で立ち上がり、そのまま一気に西の方へ走り去る。 「お、お、おぼえてやがれえーー!!」
オオカミの捨て台詞が風に消え―― 「うっ、うっ、ひっく、ぐすっ、うー」 ロビンにしがみついて泣き続けているゲルダ。 とりあえずは好きにさせるか、とロビンは思いつつ、彼女が投げたのは一体なんだったのか それを確かめようと、ゲルダが小さな手にしっかりと持っている袋にさわる。 取り上げられると思ったのか、反射的にぎゅっと袋を握るゲルダの背中を、 ぽんぽんと叩いて安心させながら、改めてゲルダから袋を受け取る。 「何だ、これは?」 大きな袋は不思議なことに透明で、中のものがよくわかる。 ただその中身はというと、なにやら細い棒や、丸い輪ッか、太くて短い筒など雑多なものが ごちゃごちゃ入っていて、何がなんだか見当もつかない。 「っと」 しげしげ眺めていると、袋に張ってあった紙がはがれて落ちた。 持ち前の動体視力で、紙が空中にあるうちに掴み取る。 「……なるほどな」 紙が剥がれ落ちたところ、袋には直接こんな文字が書かれていた。 『危険! 火のついたほうを人に向けないで下さい』 対して、手に取った紙には―― 『便利! 火をつけたら人のいる方に向けて下さい』 よく見れば短い筒のほうには、火花の出ている絵が胴体に描かれている。 (まったく、女王の悪意と来たら……。ここまで来ると感心してしまうな)
ようやくゲルダも泣き止んできた。 (まずはこの子を落ち着かせて、安全を確保しなければ) ゲルダの背をさすりながら、今後の方策を思案する。 (オオカミに雪の女王、この分では他にも殺し合いを望む者がいるに違いない) 逆に言えば、彼らに苦しめられる人たちがいるということだ。 悪逆に苦しむ善良な人々が。 (そんなことを俺は許しはしない。見ていろ女王。お前の思惑など、この俺が打ち砕いてみせる!) だが、ロビンは女王の本当の悪意に気づいていない。 袋の底、本当の花火セットには無いはずの物。 二本のダイナマイトが花火の仲間の振りをして、ひっそりと紛れ込んでいた。 【D-4】 【オオカミ@赤ずきん】 [装備]支給品一式(未開封) [状態]健康、左耳に裂傷、口と尻尾に火傷 【D-3/丘のふもと】 【ロビン・フッド@ロビン・フッド】 [装備]人魚の短剣@人魚姫、支給品一式 [状態]左肩負傷(咬み傷) 【ゲルダ@雪の女王】 [装備]花火セット(チャッカマン付)、ダイナマイト2本、支給品一式 [状態]健康
オオカミたのしーー いや、全体的に伸びたのはこいつのせいなんですけどね。 すげー書きやすいw まあ、それはそれとして、支給品について。 花火だけだと殺し合いの武器として弱いかなとおもって、 ダイナマイトを紛れ込ませています。 あと、うっかり使った場合のリアクション期待w ちょっと強力すぎるようでしたらここは削るつもりです。 花火セットのポイントとしては、 御伽話の参加者に銃以外の『火薬』を認識させたかったので。 削ったほうが良いですかね?
花火を知ってる参加者はいても ダイナマイトとは見分けられないだろうな… フラグ有効利用期待
花火とダイナマイト……いろいろな使い方ができそうだ。 二つの支給品を出すのはどうかと思ったが、まぁそんなことは些細なことだ。 NG議論する体力もどうせ、ないしw
新作乙! オオカミキタコレw 待ってましたーっ! 脅えながらもさりげなく過激なゲルダたんハァハァ
書き手です。 昨日、夜道を歩いていると、たぬきがびっこを引いて目の前の道路を横切ります。 助ければ恩返し?と思い、いやいやオトロワ住人は騙される確率タカシ、とみてそっと見送る そんな出来事のあった一日でした。 さーて、先週の投下作品からの雑談ネタは… ・泉の無限生成、イクナイ ヽ(゚Д゚)ノ ・たぬき、変身どこまでするの? ・花火+ダイナマイト、そっか2つだ Σ(゚д゚lll) の3本です。 えっと実のところ、花火+(引っ掛けの)ダイナマイトを『火薬・爆発物』の一括りに考えていたので 支給品2つになることに気づいてませんでした。 些細なことって言ってくれてますけど、削ったほうがいいですか? このへん、ダイナマイト単品(か出さない)のと、花火+ダイナマイトのどっちがネタとして使いやすいんだろう? たぬき、泉の回避アイディアも含めて、いろいろ意見出てくると良いなあ。 そのまま使うとは限らないですけど、きっかけにはなるんで。 ではいいアイディアお待ちしています。 ンガググッ!
>>794 ダイナマイトは感想みてると残してもいいと思う。
泉は、これ以上「偶然」アイテムを落とさなければ。
たぬきは…制限とか面倒だし、泉の秘密も知ってるから、ささっと殺したほうがよくね?
何だこの厨は…
あー、まあ気持ちはわからんでもないが、いきなり厨呼ばわりもどうかと…。 それより本題。 まとめサイトの方への修正、ここでお願いしても良いだろうか? えーと『オオカミの決闘――血と花火の乱舞』の7レス目最後あたりのほう。 > 丘の下で立ち上がり、そのまま一気に西の方へ走り去る。 を ↓ > 丘の下で立ち上がり、そのまま一気に東の方へ走り去る。 へ変えてもらいたいのですが。 普通に誤字脱字は自分が「うわ、やっちまった」と凹んでりゃいいんだが、 ここ、このままだと、状態表と矛盾する(D-3からD-4へ移動)ことになるので。 つか、何ナチュラルに西と東間違えてるんだ…○| ̄|_ 申し訳ないですが、よろしくお願いします。
つーかもう議論飽きた 自由に進めてもらって明らかにヤバげなのがきたらNGでいいだろ
過疎りすぎ。なんか雑談でもしようぜ。 今まで見るとマーダーが多いんだがここで更にマーダーなんて出ちゃったりしていいもんかね。
>>799 マーダーは多すぎて悪いことないと思うよ。
つか、マーダーは多くない。 他ロワが少なすぎるせいで、多く見えるかもしれんが。
いや他ロワは初期人数がこっちの倍以上だろ それを考慮に入れると多い思えるよこれは なんかマーダーから順に死んでくのが見える
新作マーダー といってみる
既に書き手がいなくなってる気がしてきた。 くそ、課題で追われまくってる間に大変なことに。
大丈夫だ、少なくともここに一人いる
ここの企画って死んでるの?
生きてます
週末投下予定… とだけいってみる
>>809 がんがってくれ。少なくともここに神降臨を待つ人がいるぞ。
うん、楽しみにしてますよ。
現在の武器所持状態まとめ ■武器 笛吹き男:ボウガン(矢は予備を含め3本)、ナイフ 鬼(勇鬼):スパス12(ポンプ式ショットガン) ガストン:日本刀「ちすい」@御伽草子 アリス:無反動砲(84mm無反動砲カール・グスタフ) 桃太郎:黒い大鎌(1m強) 狼少年:ペイントガン(赤)、銃(サイレンサー) タイガーリリー:ロビン・フッドの弓@ロビン・フッド 親指姫:コンバットナイフ(持つのはフック船長) 乙姫:鎌、ラプンツェルの髪(相手に絡みつき行動を束縛する。二度使えるだけの量) ゲルダ:花火セット(チャッカマン付)、ダイナマイト2本 ゴーシュ:ピーター・パンの短剣@ピーター・パン 金太郎:マサカリ@金太郎 ピーター・パン:フックのサーベル@ピーター・パン、※釣り竿@浦島太郎は浜辺に放置状態。 たぬき:金の斧 銀の斧 普通の斧 ■マジックアイテム・便利アイテム おつう:玉手箱@浦島太郎 ロビン・フッド:人魚の短剣 狼娘:聞き耳頭巾 フック船長:首輪探知機 ■日用品 イカレ帽子屋:ティーセット@不思議の国のアリス 酒呑童子:臼@さるかに合戦 蟹:鉄鍋 マッチ売りの少女(エリシャ):裁縫セット@狼と七匹の子ヤギ ティンカー・ベル:マッチ@マッチ売りの少女
■不明・未開封・武器なし 浦島太郎:不明 赤頭巾:不明 時計ワニ:未開封 青鬼:不明 ウサギ:不明 オオカミ:未開封 雪女:不明 一寸法師:不明 人魚姫:なし
死亡&未登場人物 ■死亡 白雪姫 ラプンツェル ハンプティ・ダンプティ ■未登場 カーレン シンデレラ カイ くるみわり人形 かぐや姫 赤鬼 鉢かつぎ
>>812-814 乙。
人気キャラと思われたカーレンやシンデレラが今のところ敬遠されてるみたいね
赤鬼は、わんわんと声を上げて泣いていた。 目の前には一人の少女。 黒檀のような黒い髪、雪のような白い肌。その美貌から「白雪姫」と称されたその少女。 けれど、赤く美しかった唇は、今は色を失い暗い紫に変色していた。 そして、その華奢な体に二つの穴が穿たれ、その周辺が赤黒く染まっていた。 その少女は、死体だったのだ。 何故そうなってしまったのかはわからない。 赤鬼が見つけた時には、彼女は既に物言わぬ死体と成り果てていた。 「かわいそうになぁ・・・・・・かわいそうになぁ・・・・・・誰がこんなにむごいことをなぁ・・・・・・」 まだうら若い、美しい娘だった。 生きていれば、きっと幸せな未来があったことだろう。 「痛がったろうなぁ、苦しがったろうなぁ・・・・・・」 赤鬼は、泣きながら何度も繰り返す。 せめてものなぐさみにと少女の遺体を整え、野の花を摘んではそえてやった。 しかし、そうすると花に飾られた彼女の姿はますます清らかに美しく見え、その命がもうないことがますます惜しまれるのだった。 「こんなきれいな娘っごをなぁ・・・・・・かわいそうになぁ・・・・・・」 赤鬼は、また悲しみがこみ上げてきてわんわんと泣いた。
「ねぇ、どうなさったの?」 たおやかな優しい声が、彼にかけられたのはその時だった。 赤鬼は、びっくりして振り向く。 そして、声の主を確認すると、びっくりしすぎて硬直してしまった。 目の前に立っていたのは、一人の少女。 それも、彼が今まさに死を悼んでいる少女と同じか、それ以上の美貌を持つ光輝かんばかりの美女だった。 きらめく黄金の髪を複雑に結い上げて銀色の冠でまとめ、幾重にも薄布を重ねたような桜色の着物を纏っている。 相当に身分の高い女性であるのか、首や耳には大きな宝石を綴った装飾品をつけていた。 しかし、その豪華な衣装でさえ、彼女の美貌の前には霞んでしまいそうなほどに、何より彼女自身が美しかった。 そして、あろうことかその美女は、赤鬼を見てにっこりと微笑んだのだった。 「はじめまして。私の名はシンデレラ。あなたはだあれ?」 「あ、・・・・・・お、おら・・・・・・名前はないけんども・・・・・・そ、その・・・・・・えっと・・・・・・赤鬼と呼ばれてる、です」 「まあ、赤鬼さんというのね。赤いから赤鬼さんなの?」 シンデレラと名乗った美女は物怖じせずにそう言った。 「そ、そう。・・・・・・と、友達には、青いのがおって、青鬼と呼ばれてる、です」 赤鬼は、気後れしつつも一生懸命答える。 なにせこのような美女と話すのは生涯で始めてなのだから、彼がガチガチに緊張してしまったとしても仕方がない。 「お友達がいるのね、うらやましいわ」 シンデレラは、どもりまくる赤鬼の言葉をまったく気に止めず、また優しげに微笑んだ。 「う、うん・・・・・・とっても頭がよくっていい奴だっただ。だども、おらが馬鹿だったせいで、青鬼はどっかいっちまっただ・・・・・・」 自分のその言葉に青鬼と別れた時のことを思い出し、赤鬼はまたさめざめと泣き出してしまった。 「まぁ・・・・・・それはお気の毒に。それで泣いていらしたの?」 シンデレラは心から同情するように、顔を曇らせた。 しかし、赤鬼はふるふると首を振って、自分の足元を指差した。
「まぁ!」 シンデレラは、そこで始めて死体に気づいたようで、その美しい顔を見る見る強張らせた。 「……なんてことを……」 青ざめるシンデレラの顔をじっと見つめる赤鬼は、ふとある可能性に気づき、慌てふためいた。 「お、おらじゃねえだよ!! おらが見つけた時にはもう死んでただ!!」 「え?……ええ、それは勿論わかっているわ。あなたがそんなことするはずないもの」 シンデレラはゆっくりと頷いた。 「へ?」 シンデレラがあまりにもあっさりと肯定したので、赤鬼はかえって混乱してしまった。 この化け物の見た目では、即犯人と断定されてもおかしくない。 それなのに、この娘は自分を信じてくれるというのか。 「お、お前……おらが怖くねえだか?」 「怖くなんかないわ。あなたは優しいもの」 「や、やさしい? お、おらは……鬼だぞ?」 「おばかさんね」 シンデレラはしなやかな指先を伸ばして、赤鬼の額をつんと小突いた。 純白の長い手袋に覆われたその指の細さと美しさに、赤鬼はどきまぎして心臓が飛び出てしまいそうだった。 「あなたは、とっても優しいわ。そんなことくらい、見ればわかるのよ」 シンデレラは優しくたしなめるように言うと、花に飾られた少女の遺体に視線を落とす。 「この花を手向けたのはあなたでしょう?」 その言葉に、赤鬼がこっくりと頷くのを見てシンデレラはくすりと笑う。 「ほら、ね。優しいじゃない」 「う……う、ん……」 シンデレラの言葉に、赤鬼は感動のあまり、また泣いてしまいそうになった。 こんな風に、わかってくれる人もいるんだなぁ。 青鬼よ、おらは人間を信じていてよかっただよ……。 自分と人間の橋渡しをして消えた友を思い、赤鬼はしんみりとうなだれる。
「さぁ、もう泣かないで。ね……?」 また目に涙をため始めた赤鬼を、シンデレラはどこまでも優しく慰めた。 「それにね、この彼女は、もしかしたら幸せだったのかもしれないわ」 「え……?」 シンデレラの意外な言葉に、赤鬼が目を見開く。 「もちろん……そう、もちろん亡くなってしまったことは不幸以外のなにものでもないのだけれど、……ほら、見て?」 シンデレラは少女の死体の側にしゃがみ込み、その頬をそっと撫でた。 「とても、おだやかな顔をしているわ。まるで微笑んでいるみたい……きっと、死ぬ前に、ほんの少しだけいいことがあったのよ……」 赤鬼はグスンと鼻を鳴らし、美しい少女の死に顔を見つめた。 確かに、その顔は安らかで、満ち足りていて、微笑んでいるようにさえ見えた。 体に穴が開くような残酷な殺し方をされて、何故そのような表情をしているのかはわからない。 だが、最期の瞬間、少女に何がしかの満足が訪れていたのなら、それは奇跡ともいえる僥倖だ。 「そっかぁ、そだなぁ……そうだといいなぁ……」 少しだけ嬉しそうに目を細める赤鬼に、シンデレラも微笑んだ。 「きっとそうよ。……きっと」 「うん……」 「あ、そうだわ」 シンデレラは突然、ぽんと両手を叩くと、袋から何か取り出した。 「これ、あげる。とっても美味しいのよ。だから、元気出して。ね?」 赤鬼の手のひらにちょこんと乗せられたのは、真っ赤に熟れた美味しそうなリンゴだった。 「こ、これ、……おらに? ……い、いいのか?」 「もちろんよ。あなたが元気になってくれたら、私も嬉しいわ」 シンデレラは、どこまでも優しく美しく、まばゆいばかりに微笑んだ。
数分後、完全に動かなくなった赤鬼の死体を見下ろして、シンデレラは悲しげに呟いた。 「ごめんなさいね、赤鬼さん。……あなたはとってもいい方だったけど、私、どうしてもこの島を出たいの」 シンデレラは苦悶の表情で絶命している赤鬼を痛ましげに見つめ、そっとその瞼を閉じさせた。 彼女が赤鬼に差し出したのは、魔女の作った毒リンゴ。 鬼の巨体を倒すのに、ものの数分とかからない実に恐ろしい武器であった。 シンデレラは赤鬼の荷物を拾うと、自分の袋の中に手早く放り込んだ。 ぼやぼやしてなどいられない。 彼女には絶対に果たさなくてはならない目的があるのだ。 「私ね、どうしてもお城の舞踏会に行きたいの。そして、王子様と踊りたい……」 そのためには、躊躇している暇はなかった。 時間はいくらあっても足りない。 夜中の12時になったら、魔法が解け、彼女は元のみすぼらしい灰かぶりに戻ってしまうのだから。 そうなる前に、この島を脱出し、舞踏会に辿りつかなくては。 そのためには、自分以外の全員を殺さなくては。 殺された女がいるということは、自分以外にも殺戮に動いている者はいるのだろうが、他人をあてにしてばかりもいられない。 自分でも、できる限り人数を減らさなくてはならないのだ。 「待っていてくださいね、王子様。シンデレラは、必ずあなたの元へ参りますわ……」 シンデレラは狂気に満ちた夢見る瞳でうっとりと呟くと、たおやかにドレスの裾をからげ、次の獲物を探しに走り去って行った。 【C-6/森】 【シンデレラ@シンデレラ】 [装備]毒リンゴ@白雪姫(残り9個)、支給品一式、赤鬼の支給品(未開封) [状態]健康、魔法によりドレスアップ(深夜12時の鐘とともに解ける予定) 【赤鬼:死亡】残り38人
二段目投下まで、三点リーダーを間違えてることに気づかなかった……orz 保管庫さんスミマセン、お手間でなければ直してやってください。
久しぶりの新作乙! シンデレラこえーなー。 なんか女マーダー多くねえかw
新作乙。 途中までシンデレラに禿萌えでした。 最後にいい形で期待を裏切られました。 今後美女は信用しませ(ry
mala,保守でもしておきますね
過疎りすぎ・・・
ここらで濡れ場がほしい
鉢かつぎやカーレンを強力プッシュしてた人らは何処にいったんだろ… 自分で出したいて言ったんならちゃんと書いて欲しいよ…
文句いうなら自分で書け 俺はじっと待つ
待ち続けている人はここにもいるぞ。
とりあえず、保守。 カーレン、ホント書かれないなぁ。 もう書いちゃうかな……
余所のロワスレからラウンジの雑談スレ経由できたけど、けっこう面白そう。 今までのストーリーを読んだら話を書いてみるかも。
かぐや姫投下。 まぁ期待しないでください
「……あぁ、なぜこのようなことになったのじゃ……」 竹から産まれ、お爺さんとお婆さんのもとで平穏な暮らしを送っていたかぐや姫は、気がつくと氷の城の中にいた。 そこは、今まで暮らしていた屋敷とはうってかわって、冷たい恐ろしい所。 雪の女王と名乗った女性に逆らうこともできず、氷の城を出発したかぐや姫は、月の使者が助けに来てはくれまいかと ずっと月を見上げながら歩いていたが、いつまで経っても助けは来ない。 荷物の入った袋も重く、なにより十二単は非常に歩きにくかったので、休憩して荷物を見てみようと彼女は木の根元に座った。 「この袋、とても重いぞ……もしや便利なものが入っているかもしれぬな」 と、期待を込めて袋を開けると…… 「これはなんじゃ……えーと…か、火炎、放射器?」 付属の説明書には、その名前と共にこれがどういう道具であるか記されていた。 「先端から火が吹き出す道具……なんと恐ろしい」 かぐや姫は、こんな恐ろしい物は捨ててしまおうかとも思ったが、誰かに襲われた時のことを思うと捨てるに捨てられない。 とは言え、いつも手に持っているのも怖いので、とりあえず袋にしまっておいた。 重い袋に息を荒げながら、かぐや姫がなんとか歩いていくと、やがて前方に小さな家が見えてきた。 そこで一休みして水でも飲もう、もう一息だと自分に言い聞かせ、かぐや姫はよたよたと小屋までたどり着いた。 「ごめんください。……誰も、おらぬのか?」 そーっと戸を開けるが、やはり中には誰もいない。 「……お邪魔するぞ」 一応そう断ってから、かぐや姫はその家に入っていった。
「ここは……お医者様の家、かの?」 家の中には薬の臭いが充満しており、また棚にはよく判らない薬壷がたくさん並んでいた。 かぐや姫はそれらを少し調べてみたところ、鎮痛薬や止血薬などを見つけることができた。 「お医者様には申し訳ないが、少し頂いていくとしよう。……もしかしたら、使うことになるかもしれぬ」 いくつかの薬を薬瓶に入れて袋にしまうと、かぐや姫は窓から外を見た。 海が近いのか、潮の香がする。 海を泳いで逃げられないものか……と思ったが、そんなことあの女王だって分かってるはずだ。 この首輪がある限り、この島からは逃げられないのだろう。 ……それに、そもそも自分は一度も泳いだことがないのだから、どちらにしても無理な話だ。 「どうしよう……ここに隠れていたら、誰か頼りになるお方が来てはくれぬだろうか」 とにかく、今は疲れているのでしばらくここで休憩したい。 なにしろ重い荷物を持って長く歩いたことなど初めてのことだったから。 その間に、誰か頼りになる方が現れてくれるように。そして悪い人が来ぬように。 そう祈るかぐや姫であった。 【G-9/医者の家】 【かぐや姫@かぐや姫】 [装備]支給品一式、火炎放射器(荷物の中に入れてある)、解熱剤、鎮痛剤、止血剤[(各薬5回分ほどずつ) [状態]疲労、しばらく休憩中
投下があっただけでも神だよ 乙
久しぶりに投下! 職人さん乙です!! かよわいかぐや姫(*´д`*)ハァハァ 女性陣は原作雰囲気残しつつも性格がイメージと逆なの多くて面白いなw かぐやタンにはロビンあたりが来てくりゃいーけどゲルダ連れだし無理だろーなァ あと余ってて頼りになりそうな男ていたっけ?
乙〜 久しぶりに確認にきたら、投下されてる。 のほほんとしてるようでちゃっかりしてるなあ、かぐや姫 あと組めそうな男キャラ…。金太郎は独身(wだっけ?
感想dクス 雪の女王のアニメをやってるのを思い出して見てみようと思ったけど、もう終わっちゃったのね。 最終回とその一回前しか見られなかったorz
保守 待っていろ。
いつまでも待っているぜ。
842 :
さく・え/ななし :2006/03/32(土) 05:57:49 ID:a8CUV3XC
ほし
843 :
さく・え/ななし :2006/04/17(月) 10:39:44 ID:osmlazBK
ほっしゃん
もうダメぽ?
連投気味だけどそんな場合でもないか まだ読者いるかわからんけど週末投下してみる
期待
hosyu
すまん 仕事が入って無理だったぽ 来週がんばります
誰書いてるの? もしかしたらおいらも書くかもしれないから、キャラかぶらないようにと思って。 ちなみに自分は鉢かつぎ姫でも書こうかなと。 えぇ、まんが日本昔話でちょっと前に放映したのでw
西洋キャラだからかぶってないです まとまらなくて投下に時間かかるかもなので 自分のことは気にしないでがんがん投下頼んます 書き手がまだいることをお知らせしたかっただけなんで
鉢かつぎは島の東岸沿いを歩いていた。 頭に乗せた鉢は重かったが、何年も鉢を乗せ続けたまま暮らしていたので、多少は慣れている。 今の鉢かつぎにとっては頭の鉢よりもむしろ心の方がとても重く、足取りを鈍らせていた。 「はぁ…不幸だわ。私はどこまで不幸なのだろう」 思えば、優しかった母がなぜか鉢かつぎの頭に鉢を被せたのが不幸の始まり。 その鉢は取れなくなり、鉢を被せた母は死んでしまい、やがて家にやってきた継母にはこの鉢のせいで嫌われ、 屋敷を追い出されて、川に身を投げても鉢のせいで沈まなくて死にきれず… 「そのうえ、今度は殺し合い?一体なぜ私がこんな目に…何も悪いことなどしていないのに…」 大きなため息。 そして、手に握り締めた三枚のお札を見る鉢かつぎ。 『喋る札』、『大水の札』、『大火の札』と書かれている。 これを使って殺し合えということなのだろう。 喋る札はともかく、水と火の札は人を殺せるだけの力がありそうだった。 じっと札を見つめているうちに、徐々に暗く重い衝動が沸き起こる。 何も悪いことをしていないのに、私は不幸になったのだ。 ならばその不幸を他の奴らにも分け与えてやれ!
「そうよ、そうだわ…みんな死んでしまえばいいのよ。うふふふ… この大水の札…これを使えば私はこの鉢のおかげで沈むことはなく、相手だけを水に沈めてしまえる…」 姿さえも分からぬ相手を濁流の中に沈める様を妄想して、小さく笑う鉢かつぎ。 彼女は狂気に犯され始めていた。 「どうやらこの札は一度しか使えないみたいだわ…だったら、なるべくたくさんの人を集めて…皆殺し。 くくっ……うふふふふ…それがいいわ。そうしよう…そのためには、なるべく無害な女を装って…」 断崖から南へと下った公時は、未だに悩み続けていた。 殺し合いも止むなしという思いと、『金太郎』だったころの自分を汚したくないという想いに。 そんな折、彼は頭に鉢を被せた妙な女と出会った。 女は公時を見るなり逃げようとしたが、彼は鉢をかついだ女…鉢かつぎを呼び止めた。 「待ってくれ!……頼む……」 だが、その先が続かない。 殺すつもりはない。とは言い切れない。 だが、女をためらいなく殺せるかと聞かれれば…今の自分は首を横に振らざるを得ない。 何かを求めるように腕を伸ばし、目を瞑ったまま震える公時。 そのまましばらく俯いている。鉢かつぎが去ってしまうのを待つかのように。 彼女が逃げてしまえば、強いて追う必要もないから。 だが、そんな公時に彼女は声をかけてきた。 「大丈夫…ですか?」 「…っ!」
顔を上げる公時。 鉢かつぎは逃げる様子もなく、公時の前に立っている。 「お、女…なぜ逃げない?私は…私は…!」 「貴方が苦しそうだったから……」 「な……」 公時と『金太郎』の葛藤に苦しむ彼の心に、彼女の声は優しく染み渡った。 「……私は…」 ふるふると震えながら、公時は自分の頭を抱えてしゃがみこんだ。 自分はこんな優しい女性をも手にかけようとしていたのか、という強い自己嫌悪が彼を襲う。 「お侍様…何をお悩みかは存じませぬが…私で良ければお話くださいませ。少しでもお力になれれば…」 「うぅ…私は…私は…っ!頼光様の命令ならばどんなことでも遂行するのだ……! だが、あのころの私を…『金太郎』だった頃の私を汚すことだけは…!」 公時は、会ったばかりの名も知らぬ女に、自らの葛藤をぶつけていた。 それほどまでに彼は不安定になっていたのだ。 泣きじゃくる公時を、鉢かつぎはそっと抱きしめて、子供を慰めるように頭をなでていた。 「…済まぬ。みっともない所を見せてしまった」 「いえ、とんでもありません。殺し合いをしろなどと言われて、普通でいるほうが異常ですわ」 「そなたは…なんともないのか?」 「私は…もう不幸には慣れましたゆえ……」 そっと遠くを見る鉢かつぎ。 その表情は鉢に隠れて見えないが、その声だけで彼女の身を襲った不幸はうかがい知れた。
「いや、失礼。私はきんた…いや、坂田公時と申す。貴方の名は?」 「…鉢かつぎ、とお呼びくださいませ」 「『鉢かつぎ』…とは?」 「そのままの意味でございます。どうか何もお聞きにならず、そう呼んでくださいませ」 「…そうか、わかった。して、これからどうするべきか…」 「…人を集めましょう。とにかく人を集めれば…」 「そうだな。あの雪の女王とか名乗る女を倒すこともできるやもしれぬ」 こうして、公時と鉢かつぎは行動を共にすることにした。 …しかし、鉢かつぎの鉢に隠された暗い表情を、公時は知ることはできないのであった。 「(うふふふふ…ちょっと不安定なお方のようだけれど、利用させてもらうわ…)」 【B-9/海岸】 【鉢かつぎ@鉢かつぎ】 [装備]支給品一式、三枚のお札(『喋る』、『大水』、『大火』)@三枚のお札 [状態]健康 [方針]金太郎と共に人を集める(人を集めて『大水』の札で一網打尽にするつもり) 【金太郎@金太郎】 [装備]マサカリ@金太郎、支給品一式 [状態]健康、ちょっと不安定 [方針]鉢かつぎと共に人を集め、脱出か雪の女王を倒す(不安定なので変貌するかもしれません)
855 :
さく・え/ななし :2006/06/07(水) 05:10:59 ID:6L5k2Oiu
鉢かつぎと金太郎を投下しました。 鉢かつぎ姫にはおとなしめだけど怖い女になっていただきました。スイマセンw
久しぶりに投下が!!職人様おつです!! しかし怖い女ばっかな気がするwwwwwww
もつ やはり女は怖いということですなw
乙。
ところで、
>>850 は誰を書いているのだろうか。
久々にログ一通り読んだので書こうにも、被ったら申し訳ないしな。
女性陣koeeeeeeeeee!!
しかし保守しなくても落ちない板ってのもいいな。 職人様の次の作品に期待
さっきログ読んだけど、まとめサイトの充実振りは並じゃないな
739 名前: ◆PXPnBj6tAM [sage] 投稿日: 2006/07/01(土) 00:44:58 ID:BTwG2jKb0
>>736 文章力に関しては同感だけど、あんま言い過ぎるな。
書いたこと自体に意味がある。 よくがんばったよ。
等とえらそうなことを言う俺の文章が一番駄目だったりするw
それと、フリーザと両津が出会ったのは、偽最終回での話。
こち亀の偽最終回で両津が部長にこの漫画にはいらんとか言われてDB世界に飛ばされる。
そこにはフリーザとザーボンがいた。 確か60巻台だったと思うが……
どれだけ、茂みの中でじっとしていたのだろう。 今までのような、風の音などに過剰反応しすぎた誤認ではない。今度こそ、間違いなくすぐそばに誰かがいる。 こっちからはまだ、相手の姿は見えない。 相手がこっちに気付いているとしたら・・・? 勇鬼は銃を握り締める。いつかはこういう局面にぶつかると覚悟していたが、実際に撃つかどうかという場面になると、そうすぐには心が決まらない。その誰かは、どうやらそこで動かずじっとしている。こちらの姿は見えているのか。 「・・・・・・そこに、誰かいるのか?」 声をかけてみた。危険な行為だったかもしれない。相手が飛び道具を持っていれば非常に不利だ。例えば自分が今手にしているような、銃という武器を持っているものが他にいないとは限らない。が、一度声を出してしまった以上仕方が無い。 すると、茂みの向こうから意外な内容の返事があった。 「わたしは、あなたを傷つけるつもりなどありません。ですから、あなたも私に対して敵意を向けないで下さい」 若い娘の声だった。 罠か?とも思った。何しろ人間には散々な目に遭わされているのだ。信用が出来なくて当然である。 が、その声からはまったく邪気が無いように感じられた。あまりにも素直で、相手に全面的な信頼を置いているような言葉。 (不思議なものだな・・・・・・この人間は、疑えない) 勇鬼自身にとっても不思議なことだったが、そうとしか言いようがなかった。 ここは一つ、相手に乗ってやるのも一興か、と、勇鬼は銃を仕舞うと、茂みから立ち上がった。 そこにいたのは、髪に大きなリボンをつけた、利発そうな少女だった。 「どうも失礼をいたしました。知らない人だったものですから、声をおかけしていいものかどうか迷ってしまって・・・・・・」 その言葉に驚かされる。こんな状況に置かれているのだ、すぐに逃げ出してもよかっただろうに。
「あなたは優しい方のようですね。安心いたしました。なにしろ私、身を守れるようなものも持っていなくて、一人でどうすればいいのかと途方にくれていましたから。あの、一つお願いがあるのですが・・・・・・どうか、私とご一緒してくれませんか?」 「お前・・・・・・俺を信用してくれるのか?」 「あなたは私を信用してくれました。だから、私も信じたいと思います」 「しかし・・・・・・俺は、見てのとおりの鬼だぞ。人間でないどころか、鬼そのものだ。そんな俺を、どうして、一目で信じるというんだ」 すると少女は当然のように答えた。 「だって、外見など、その人の心の美しさには何の関係も無いではないですか」 少女は、すでに知っているのだ。 綺麗な服を着たり、綺麗な靴を履いたりして自分の外見を美しく見せようとすることの、どれだけ無意味なことか。綺麗なものを手に入れたいという欲望に焦がれたことで、自分は何を失ったか。その先に、どんな幸せがあるというのか。 真に醜いものとはあの頃の自分。それに比べれば、目の前にいる角を生やした巨漢の男の、どこが醜いというのか。その目は誠意に満ちているではないか。 「ふん・・・・・・」 勇鬼は、返す言葉がすぐには見つからなかった。 「大したことを言う奴だな・・・・・・だがな、そんな奴が世のなかでは一番先に食い尽くされるんだ。気をつけとけ」 「はあ・・・・・・」 「この島でも同じだ。見知らぬ人をほいほい信じるようじゃあ、あっという間にお陀仏だぞ」 「でも、私はあなたを信じますよ。あなたはきっと、正しい心をお持ちなのだと思いますから」 「ふん。男を見る目も養っとけ。お前は美人だしな」 勇鬼はそう言うと、銃を服の中に仕舞った。 「俺は勇鬼という」 「私は、カーレンと申します」 自己紹介というのは、これから協力していく上での基本事項だ。 「そういや、あんたの武器はなんなんだ?さっき、ろくなもんじゃなかったみたいなことを言ってたが」 一通りの簡単な自己紹介を終えた後、勇鬼が尋ねた。 「それが・・・これなんです」 そう言ってカーレンが袋の中から取り出した紙束の一ページ目には、 『支給品及び初期所持者全リスト』 と書かれていた。
「こいつは・・・・・・」 勇鬼が、その太い指で破ってしまわないように注意しながらページをめくると、そこには今この島にいる者が持っている全ての武器の情報(使用法・場合によっては弱点まで含む)、さらにはゲーム開始時点で、誰がそれらの武器を持っているのかまでが克明に記されていた。 「なるほどなあ。こいつは、確かに下手すりゃあ唯の紙くずだ」 勇鬼は顎に手を当てて考え込んだ。 「しかし、上手いこと使えばかなり役に立つんじゃないか?例えば、あらかじめ相手の持ってる武器を知っていれば、裏をかいたり・・・・・・」 「そ、そんなことはあんまりしたくないです」 「あいや、わかっている。そりゃああくまでも、自分の身を守るための話だ。相手から喧嘩を売ってきたら、そうするしかないからな」 カーレンとしては、出来ればそのようなことも避けたかったのだが、真面目に自分たちの生き延びる方法を考えてくれている勇鬼に悪いと思って言い出せなかった。 「これはあくまでも、そういう時に備えて使う。それに加えて、この銃という武器があれば結構なんとかなるかもしれねえ」 勇鬼はカーレンを元気付けるつもりでそう言うと、 「大事に持っていろよ」 と、カーレンの袋にそれを入れなおした。 「さて、そろそろ動いてみんと何も始まらんかもしれんな」 「はい」 勇鬼とカーレンは立ち上がり、それぞれの袋を持って北へと向かって歩き出した。 今のところ、ただ自分たちが生き延びるためだけの協力関係で、何か目標があるわけではない。おまけに、味方についたのは華奢な若い娘だ。 それでも、勇鬼には、なにか一筋の光が見えたような気がした。 【I―3/獣道】 【鬼(勇鬼)@桃太郎】 [装備]支給品一式、スパス12(ポンプ式ショットガン) [状態]健康 [方針]生存優先(他者への攻撃には中立) 【I―3/獣道】 【カーレン@赤い靴】 [装備]支給品一式、支給品及び初期所持者全リスト [状態]健康 [方針]生存優先(他者への攻撃には消極的)
書いてみました。 リストについては、確かに持つべく人が持ったら問答無用で最強武器になってしまうのでどうかと思ったのですが、 持つ人によってはただの紙くずで終わってしまう(カーレンも然り)というギャンブル性、 さらには所持品が進行中に譲渡・強奪・破棄などで変動して、半数も死ねば誰が何を持っているかわからなくなるといったあたりから バランスは取れるんではないかと考えました。 問題があるようでしたら訂正します。
新作キタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!! カーレンは久々の悪女じゃない女キャラかなw リストは確かに面白いアイテムですね。
868 :
867 :2006/07/20(木) 19:15:15 ID:dybANuY1
別にnot悪女が久々ってワケじゃないか。 でもそう思わせるほど悪い女がいるってことでw
おお、投下乙。 確かに悪女多いな……w
ほっしゅ
ここって落ちることあるのか……?
落ちた
さっき纏めて読んだらかなり面白かった まだ住人はいるんだろうか…
ノシ
いた! 稚拙だけど書いてみていいのかしらん
反応はやw いいとおもうよ。言い方悪いが今は作品が来るだけで拍手喝采だろうし
あんたも早いってw あと聞きたいんだが、周りに人がいないキャラは一番距離近いキャラと繋ぎ話もなしにいきなり遭遇させていいのだろうか
距離によるけど大丈夫だと思う、と多分3人目。 その辺り、あまり深く気にせず気軽に書けるようにしたかったんじゃなかったっけ、本来は
うn というかそう思って立案して初代スレ立てたら早速設定厨が来て若干焦った さすがに姫路城はナシだとはおもたが
期待してるよー と、一週間に一度くらいずつ見に来てる俺が言ってみる
予想以上に御伽キャラってキャラ壊さないで繋げるのムズイよ! コツとかわからねぇ・・・ と、毎日覗いてる俺が言ってみる
未登場キャラを書こうと思ったが、カイは雪の女王未見だから判らんし、くるみ割り人形もどんな話か知らん。 雪の女王再放送しないかなぁ…
ほしゅ
ダメだ、書いてみても全然面白く出来ねぇorz リレーの難しさを思い知らされた……
いいからうpしる! そのうち慣れてくるよ
886 :
さく・え/ななし :2006/11/21(火) 23:22:32 ID:ARLZGMWb
ほっしゅ
保守
888 :
さく・え/ななし :2006/12/30(土) 08:45:58 ID:fAGljem4
orz
889 :
さく・え/ななし :2006/12/30(土) 20:53:03 ID:iicwPdOY
あべっ
890 :
さく・え/ななし :2007/03/08(木) 02:00:08 ID:R+unm/p1
まだやれるぞ
891 :
さく・え/ななし :2007/04/13(金) 03:49:34 ID:Z5simbwk
保守
9条は改憲してはならない。日本の為にならない。
日本人ではない朝鮮総連や民団でさえ、日本を心配して改憲への反対運動を行ってくれている。
私は日本人だが、「改憲すべき」などという者は、日本人として彼らに恥ずかしいと思います。
Q.中国から身を守る為、戦争に対する抑止力が必要では?
A.前提から間違っています。そもそも、中国は日本に派兵しようと思えばいつでもできました。
なぜなら、日本には9条があるため、空母や長距離ミサイル等「他国を攻撃する手段」がない。
つまり日本に戦争を仕掛けても、命令をだした幹部の命や本国の資産は9条により絶対に安全なのです。
にも関わらず、中国は、今まで攻めずにいてくれたのです。
Q.日米安保も絶対ではないのでは?
A.いえ、絶対です。
知り合いの韓国人の評論家もそう言っていますし、私も同じ考えです。
そして日米安保が絶対なら、日本を攻める国はなく、改憲の必要はありません。
しかも9条があれば、米国を守る為に戦う必要がなく、一方的に守ってもらえるのです。
Q.9条が本当に平和憲法なら、世界中で(日本以外に)1国も持とうとしないのはなぜか
A.これは、日本以外のすべての国が誤っているとも言えます。
「敵国に攻撃が届く国は攻められづらい」というのは、誤った負の考え方です。
(もっとも韓国や中国の軍に関しては、日本の右傾化阻止の為でもあるので例外ですが)
さらに日本の場合、隣国が韓国・中国・ロシアと、GDP上位の安定した国ばかりです。
【改憲】ゼンガクレン老闘士、国民投票法案廃案訴え 国会前集結 「ゲバ棒が杖になっても」
ttp://news21.2ch.net/test/read.cgi/dqnplus/1174412397/l50 【広島】憲法9条遵守を訴え 武器を持たない妖怪「ねずみ男」に扮した男が全国行脚
ttp://news22.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1175835543/l50
ほししゅ
ほちゅ
初めて覗いてみるけど、予想以上に過疎ってるな…… 時間あるときに何か投下してみていいかしら
初めてて来たカキコ
897 :
896 :2007/06/06(水) 22:59:04 ID:???
全部読んだ 白雪姫のリンゴって背中ドツイたら生き返るんじゃなかったっけ あとシンデレラじゃなくてオーロラ姫なら結婚後の話もあったのにね
俺としては超展開でも歓迎するぜい
というか超展開書いてもNG言い出す人間すらいないだろ
おとぎ話ってマンガやアニメ以上にみな思い入れがあるということがわかった
投下してみます。
チクタクチクタクと奇妙な音が鳴り響く。 狼少年は池の中でガタガタと震えながら、拳銃を握り締めていた。 背後には真っ白なウサギが歯を自分の首へと添えている。 ウサギからの命令はこの音の主である大きな魔物を殺せ。さもなくば、ウサギが自分を殺すという。 身体から嫌な汗が滲んでくる。水に濡れ、冷えていた服が徐々に生温いものへと変わっていく。 どうしてこんなことになったんだ? 数分前まで高揚していた狼少年の気分は沈みきっていた。嘘を吐いても見向きもされない毎日から、銃という力を得て、狩る側に回ったはずだった。 それがどうだろう。今は後ろの脅迫者に震えながら、まだ見ぬ魔物にも怯えている。 ――チクタクチクタク 音が鳴る。魔物の目印というこの音は一体どこから聞こえているのか、まるで検討がつかない。 前のようでもあるし、後ろのようでもある。そんなはずはないとわかっていても、上から聞こえているような錯覚もある。 だが、ひとつだけわかることがある。その音の主は確実に近づいているということ。 「くるぞ」 肩に乗ったウサギが言った。それと同時に眼の前の水面が爆ぜた。 それは狼少年が見たこともない生き物だった。
狼よりも大きな口。狼よりもいっぱいの牙。舌が真っ赤に染まっているのは元からなのか、それとも誰かの血によるものか。 それはウサギが例えたようにまさに魔物と言っていい存在だった。 避けられたのは運が良かっただけと云わざるを得ない。ぬかるんでいた地面に足が滑り、口が閉じるより先に狼少年の身体は水没した。 だが、事態はまったく好転などしていない。突然、水に落ちたことと未知の生物への恐怖で狼少年はパニックに陥っていた。 池の水を口に入ってくるままに飲み、灰に溜めていた空気を一気に吐き出していく。 ただそれでも生存本能が働くのか、手をバタバタともがき、地面へと近づいていった。 狼少年の腕が地面へと触れる。それを認識すると、狼少年は顔を上げた。 「っはぁぁぁ、ぐぇっ、ぐぇっ」 空気を吸うと同時に、胃の中に溜まった大量の水が吐き出される。しかし、そんなことをしている暇はない。 今は逃げることが先決だ。ウサギもいつの間にか姿を消している。 狼少年は吐きながら、両の腕で地面を掴み、池から這い上がろうとする。 身体が重い。水を吸った服はそのままオモリとなり、狼少年から力を奪う。 「あで?」 狼少年は思わず疑問の声を上げた。突然、幾分か身体が軽くなったのだ。 まるでオモリの一部分が消えてなくなったかのように。 そこでふと気付く。右足が痛い。いや、正確には右太腿が痛くて、それより下の感覚はない。
狼少年は恐る恐る後ろを振り向く。ある可能性を確認するために。 振り向いた先には先程大口を開けていた大きな魔物の姿。狼少年の息が止まる。 そして、視線を自分の右足へと向けると、そこに自分の右足は無かった。 「ギャァァァァァッ!!」 認識することで、覚醒したかのように鈍痛から激痛に変わる痛み。そして、心の奥底から際限なく溢れ出てくる恐怖。 魔物は再び口を開ける。逃げる間もなく、狼少年の左足は魔物の口へと飲み込まれた。 ブツブツと魔物の歯が狼少年の皮膚を貫き、肉へと食い込んでいく。同時に閉じられた口の圧力で左足は潰されていった。 「ッ!ッ!ッ!」 狼少年はあまりの激痛に声にならない悲鳴を上げる。それでも幸か不幸か、狼少年の意識は途切れなかった。 危機を打開するには力しかない。狼少年の手には未だに力の象徴である銃が握られている。 狼少年は魔物に向け、銃を撃った。 一発。二発。三発。 撃った弾は魔物の皮膚へと命中するが、まったく怯んだ様子はない。 だが、狼少年に今できることは撃つことだけ。指を掛け、引き金を引く。 四発。……五発? 狼少年は懸命に引き金を引くが、カチッ、カチッと音を鳴らすだけで弾は発射されない。 狼少年が気付くはずもないが、ようは弾切れである。 左足の咀嚼を終え、魔物は三度、口を開けた。 「アァァ!アァァ!アァァァァァァァァッ!!」 少年の絶叫が轟く。それが少年の口から発せられた、言葉というにはあまりにも稚拙な、最期の言葉だった。 「やはりだめだったか」
ウサギは下半身、胸部、頭、右腕、左腕とバラバラにされ、順々に食われていく狼少年の様を見て呟いた。 ウサギは魔物――時計ワニが現れた瞬間、狼少年の肩を踏み台に池から脱出していた。 その衝撃で、狼少年は足を滑らせ、結果的に即死は免れたのだが、あまり意味のないことだったようだ。 むしろ痛みと恐怖の時間が長引いただけ、狼少年にとっては不運だったと言える。 狼少年を拳銃も一緒に全て呑み込み、満足したのか、時計ワニは悠々とその場を去っていく。 銃から発射された弾は4発とも間違いなく命中していた。だが、その動きには傷を負った様子など微塵にも見られない。 「あいつをころすためにはもっときょうりょくなぶきがいるな。それにさくせんもひつようだ」 ウサギは何事か思うと、自分の支給品を回収し、ピョンピョンと跳ねながら、池から離れていった。 【E-7/池のほとり】 【ウサギ@因幡の白兎】 [装備]支給品一式。 [状態]健康 【時計ワニ@ピーターパン】 [装備]支給品一式(未開封) 腹の中にペイントガン(赤)と銃(サイレンサー) [状態]健康・多少空腹は満たされた。でもまだ食べられる。 【狼少年:死亡】残り37人
投下終了。 とりあえず話しが繋げやすい話から書いてみました。 知らない話もありますので、読んだら今度はストーリー重視のが書けたらと思います。
あなたが神か
どれぐらいぶりの新作だ?! 内容も文句なしに面白かったしとにかくGJ!! 時計ワニが不気味で怖いがそれ以上にウサギに期待 狼少年の最期はロワらしくて読んでて怖かった
863 名前:転ばないように ◆yvSnrujrJk [sage] 投稿日:2006/07/18(火) 00:27:51 ID:??? 902 名前:魔物 ◆46MP13Qo1Y [sage] 投稿日:2007/07/17(火) 23:54:54 ID:??? 一年!
ちょうど一年か・・・
投下します。
勇鬼とカーレンが北へ向けて、歩き出してから数分が経った。 しかし、二人の歩みは遅く、木々が鬱蒼と茂る森の中から抜け出せずにいた。 (人間の女とはこれほどか弱気者か?) 勇鬼は先程から一向に速度を上げないカーレンを見た。 緩急のあるでこぼこした道を一歩、一歩、歩む度に確認しながら、ゆっくりと進んでいる。 鬼である勇鬼にとって、この程度の木々などは障害物の内に入らない。勇鬼一人であれば、1分と経たず、この森を脱出しているだろう。 それが出来ないのは単にカーレンの歩く速度に合わせているためだ。 鬼であり男である自分と、人間であり女であるカーレンとでは、体力に天と地ほどの開きがあっても当然だ。 最初はそう考えていた。だが、勇鬼の心には次第に不信感が溜まっていった。 (いくらなんでも遅すぎないか?……もしかしてこいつ、俺を嵌めようとしているのではあるまいな?) カーレンの支給品は『支給品及び初期所持者全リスト』、武器ではない。袋にも武器らしいものは入っていなかった。 素手では例え不意討ちだったとしても、負ける可能性など微塵にもない。 だが、こうは考えられないだろうか。カーレンは勇鬼と出会う前に誰かと同盟を結び、自分を亡き者にするための隙を狙っていると。 自分は鬼。カーレンは人。カーレンは自分を信じるといったが、異形のものとの差をそう簡単に埋められるものなのだろうか? カーレンが勇鬼の視線に気付く。すると、カーレンは申し訳なさそうな表情になり、勇鬼に向かって頭を下げた。 「ごめんなさい、勇鬼さん」 「いや」 勇鬼は気にするなといわんばかりに、右手を軽く振った。
改めてカーレンの声を聞くと、出会った時と同じように疑いの気持ちが失せていく。 そのためか、勇鬼はカーレンに持った不審の原因を自然と問うていた。もし、嵌めようとしているなら、警戒されるというのに。 「カーレン、お前はあまり速く歩けないようだが、何か理由があるのか?それとも、人間の女というのはそういうものなのか?」 勇気の問いにカーレンは微妙な表情をする。 微妙なというのは勇鬼が今まで見たことのない表情で、困っているような、恥ずかしがっているような。 やがてカーレンは意を決したかのように勇鬼の眼を見て、口を開いた。 「勇鬼さん。実は……私」 カーレンの両手が、橙色をしたスカートの両端へと添えられる。 そして、カーレンはゆっくりとスカートをたくし上げていく。徐々に見えていくカーレンの両足。 当然ながら、勇鬼は声を上げた。 「お前、何をやって…………!、それは……」 勇鬼の眼に映った物。カーレンの足首から下へと伸びる足の形をした木。それは義足だった。 「見ての通りです。私は欲深い人間でした。 綺麗に着飾ることに夢中になって、両親のいない私を育ててくれたお婆様を裏切ってしまったのです。 当然、そんな私には罰が下り、死ぬまで踊り続ける呪いが私の履いていた靴に掛かりました。 死にたくなかった私は役人に頼んで、自分の足首を落としてもらい、今も生きています。 でも、罰は終わっていなかったのですね。あの人が言っていることが本当なら、きっと私に罰を与えるために私はここに連れて来られたんだと思います」 あの人というのは自分たちに殺し合えと言った『雪の女王』のことだろうと勇鬼は推測する。 雪の女王は神がこの殺し合いを望んでいると言っていた。
勇鬼にとって、神とは案外身近なものだ。八百万の神が集う勇鬼の国では、神もピンからキリまでいる。 それこそ殺し合いを望む神もいるだろうという程度の認識だった。 しかし、カーレンは違う。彼女にとって、神は絶対的なものなのだろう。 その言葉には生きたいという欲求はあっても、死んでも仕方ないと、自分の死を受け入れる享受の色も見えた。 (本当に不思議な女だ) 勇鬼は慰めの言葉を掛けるべきかとも思ったが、適切な言葉が見つからない。 勇鬼が言葉に詰まるのも無理はない。大体、文化の違う相手に適切な言葉を探すなど難儀なことだ。 なので、勇鬼はこの件も保留することにした。 (とりあえず、死を享受していても生き残ろうとする意思はあるのだろう。それならば、やることは決まった) 勇鬼は跳び上がると、手ごろな大きさをした枝に掴まり、それを力づくでへし折る。 枝と共に地面へと戻る勇鬼。続いて、勇鬼は枝に爪を添え、削っていく。 鬼の爪は人間と違い、下手なナイフより硬く鋭い。木を削るのは朝飯前だ。 勇鬼は枝の尖った部分を、鋭き爪で削り取り、滑らかにしていく。あっという間に立派な杖の出来上がりだ。 「ほら、これがあれば少しはマシだろ?」 「凄いっ……ありがとうございます!」 カーレンはまたも頭を下げる。ただ今度は先程とは違い、眩しいほどの笑顔を浮かべて。 その笑顔に勇鬼はガラにもなく、照れてしまい、 「こ、今度から、そういうことは先に言え」 と、ぶっきらぼうに返すのだった。 杖を得たことで、多少移動する速度が上がった勇鬼たちは、ようやく森の出口まで歩みを進めた。
歩く速度はともかく、カーレンの体力はそれなりにはあるようで、特に疲れた様子は見えない。 地図を見る限り、森を抜けても、しばらくは平地が広がるばかりで民家のようなものは見当たらない。 少々歩くことになるため、カーレンの体力が心配だったが、これならば進んでもよさそうだ。 「火っ、火っ、火っ。駄目だー!袋の中にもティーセットの中にも火はないぞ!ヤカンもないぞ!これじゃあ紅茶は入れられないぞー!」 突然、大きな声で何事か叫ぶ声が聞こえる。 「勇鬼さん」 「ああ、聞こえた。誰だ、こんな状況で大声で喚いている奴は?」 ほおっておいて、歩みを進めるようとも思ったが、カーレンはその声が気になるようで、既に声の聞こえた方へと身体を向けている。 (行くしかなさそうだ) 勇鬼はカーレンの肩を叩くと、共に声の聞こえた方へと向かっていく。 森の中、急に開けた小さな野原に男はいた。 白髪に、深く刻まれたシワから、男はかなりの年齢であることが解る。 首には水玉の大きなリボン。羽織った薄茶色の服はそのリボンを使い、留めていた。そして、何より眼を引くのは、長く大きな帽子だ。 黒色をしたその帽子は太い筒のような形をしており、頂は平ら、縁には反り上がったつばが周りに満遍なく付属している。 帽子は彼の頭の半分を覆い隠し、まるで彼の頭の一部のようにも見えた。 とりあえず勇鬼は名前が分かるまで、帽子の男と呼称することを決める。 帽子の男は、なにやら高く積んだ枝を前にして、うんうん唸っている。 声を掛けるべきかと勇鬼が沈思していると、カーレンが先に声を掛けた。 「あの、何をしているのですか?」 その声に帽子の男は勇鬼たちに気付き、振り向く。帽子の男は二人を見ると、にやけた笑みを浮かべ、おどけた調子で話しかけてきた。
「これはこれは、またおかしな奴らが来たぞ。頭から角を生やした赤い肌の大男。帽子を被った私よりなお大きい。 もうひとりは普通そう。でも、よくよく見ればおかしな足で、おかしな奴と一緒にいる。 ここにいる奴はおかしい奴ばっかりなのかい?なら、ここは素晴らしい世界だ」 何がおかしいのか、イヒヒと笑う帽子の男に、勇鬼はイカレタ奴だと判断する。 襲ってくる気配はないが、こういう奴とは話しても無駄だ。早々に立ち去ろうと、勇鬼はカーレンを見る。 だが、カーレンはまだ会話を諦めてはいないようだった。言葉を選び、懸命に話しかける。 「何か困っているようでしたけど、私たちに何かできることはありますか?」 「困っている?ああ、困っているさ。こんな見事なティーセットがあるというのに、お湯を沸かすヤカンがない。火を起こすマッチがない。 これじゃあお茶をいれることが出来ないのさ」 「お茶を飲みたいのですか?」 こんな状況でお茶を飲みたいなど何を馬鹿なことをと、勇鬼は思うが、カーレンは真剣だった。 カーレンは自分の袋から地図と支給品及び初期所持者全リストを取り出すと何事か確認を始める。 「えーと、マッチを持っている人います。ティンカー・ベルさん。あと、火を点ける道具なら、ゲルダさんという方も持っているみたいです」 「おお、それは本当かい?それでヤカンは?ヤカンはどうなんだい?」 「持っている人はいないようですけど、地図によればここから東に行けば、民家があるようですし、そこまで行けばあるんじゃないでしょうか」 カーレンの言葉を聞いた帽子の男は大喜び、手を振り、頭を振り、全身で喜びを表現する。 「なるほど!なるほど!こりゃ、ありがたい。これでお茶が飲めるぞ」 言うが否や、帽子の男は素早く荷物をまとめると、一目散に東に向かって、走っていく。 声を書ける暇すらありはしない。あっという間に帽子の男の姿は見えなくなっていた。 「あっ、行ってしまいました。ご一緒できればと思ったんですが」 カーレンの言葉に勇鬼はため息をひとつ。
「カーレン、お前は警戒心がなさ過ぎる。あの男が何者かわからないのに、リストを取り出すのは早計だ。 これは使う奴が使えば恐ろしい道具にも成りえる。あまり見せない方がいい」 「すいません。でも、あの方も悪い感じはしませんでしたし、何か情報が得られればと思って」 悲しそうに顔を歪めるカーレン。そんな顔を見ていると、勇鬼は何故か胸がギュッと締め付けられる思いがした。 「まあいいさ。済んだことは仕方がない。最低でも一人、俺たちの他にも殺し合おうと思っていない奴がいるとわかっただけでも収穫と言えば収穫だしな」 「タイガーリリーさんです」 「うん?」 「あの人の名前です。あの人が持ってたティーセット、タイガーリリーさんの支給品って、書いてあります。 だから、たぶんあの人はタイガーリリーさんです」 なるほど、カーレンの持つリストにはそんな使い方もあるなと、勇鬼は感心する。 名前がわかれば、そいつの道具が何かをわかるのと同様に、何を持っているかが解れば、そいつが誰かということを確認することができるわけだ。 後になればなるほど、誰が何を、何を誰が持っているかなど意味がなくなる。 だが、まだ始まって間もない今なら、相手を特定する根拠としては強い。 「なるほどな。タイガーリリーは変なじーさんで、お茶が飲むことが目的で、殺し合いをするつもりはない。情報としては充分だな」 「はい。……あっ」 勇鬼は無意識にカーレンの頭を撫でていた。カーレンは頬を少し紅く染め、それを受け入れる。 勇鬼とカーレンは気付かない。帽子の男の名は『イカレ帽子屋』、既に本物のタイガーリリーとの間で、支給品の交換が成されていることを。 この小さな勘違いが、後々、意味を持ってくるのか、果たして、意味など持たないのか。それは、この時点では誰にもわからなかった。 「ところで、質問があるんだが」 「はい、なんでしょう」 「マッチとヤカンって、なんだ?」
【I―3/獣道】 【鬼(勇鬼)@桃太郎】 [装備]支給品一式、スパス12(ポンプ式ショットガン) [状態]健康 [方針]生存優先(他者への攻撃には中立) 【カーレン@赤い靴】 [装備]支給品一式、支給品及び初期所持者全リスト、勇鬼が作った杖 [状態]健康 [方針]生存優先(他者への攻撃には消極的) 【イカレ帽子屋@不思議の国のアリス】 [装備]ティーセット@不思議の国のアリス、支給品一式 [状態]健康、狂気(もとから)
なるほど リストがうまく話に生きてますね
連投規制がかかってましたので、改めて。 投下終了。 前回のカーレンの性格を逸脱しないように書いたつもりですが、どうでしょうか? 誤字、脱字、指摘事項があればお願いします。 あと、本当は数字を振れた方がいいのでしょうがやり方がわからないorz どなたかご教授願います。 次はガストンを調べて、おつうと雪女の話を書けたらと思います。
921 :
さく・え/ななし :2007/07/31(火) 14:22:02 ID:aaXJrGzo
ここ意外と続いてるんだね
細く長くしたたかに続いております
狼娘は俺の嫁としますが構いませんねッ! GJ! ネタがさっぱり出ないから協力は出来ないが、応援はしてるぜ
展開ありきな気がするけど、いいんじゃない(人いないし
「三人の私と一人のあたしと一人の俺と」 /// 1 /// 私は絶対に死なない。 私は戦いに負けない。 おかしいとか小娘とか言われる私でも、この二つのことはよおくわかっている。 その証拠に、今まで死んだことがないし、負けたことがない。 仲間のインディアンは戦いで死んでいたけど、私は酋長の娘だ、普通とは違う。 なんたって、親父たちと一緒に白人たちと戦ったり、ピーターと海賊を倒したりしてるんだ。 そんじょそこらの、大砲や拳銃なんか怖くないし、剣や槍だって怖くない。 もちろん、おごってるわけじゃない。 たしかに、石や木で戦えって言われたら、さすがの私も苦戦していたかもしれない。 謙虚な姿勢をインディアンは忘れないんだ。 でも、今は違う。 弓を持っている。。 その上、聡明なインディアンである私は矢を忘れるなんてバカじゃない。 聡明、なんて言葉を知っている私が知識も十分あることだって、負けない証拠だけど。 当然、矢だって持ってる。 ここが拳銃だけ持って弾を込め忘れる、バカな海賊とは違う。 弓があって、矢がある、つまり武器がある。 そして、戦いの中で見につけた、遠くの物や隠れている物を見通すこの目がある。 だから、 私はピーターと一緒にあの魔女も倒して、勝つ。
/// 2 /// 私はきっと死ぬ。 私は戦いに勝てない。 悪い魔女とか来ないでとか言われる私でも、この二つのことはよおくわかっている。 冬には食べ物が無くて死にそうになったし、夏には熊に襲われて死にそうになった。 人間が持っている火を噴く筒はとても怖いし、木を切り倒すギザギザの棒も怖い。 私は鳥には勝てるけど、同じ狼の大人には勝てない。 それでも、生きてこれたのは、お母さんのおかげ。 私のために、自分の食べ物をわけたり、敵を倒して、助けてくれてたお母さんのおかげ。 でも、今は違う。 お母さんはいない。 森や森の仲間たちは、私を守ってくれるけど、勝てるとは思えない。 だから、私はお母さんになる。 私とおそろいの布をかぶった女の子のお母さんになる。 そうすれば、 私はきっと強くなれる。
/// 3 /// 私はもっと生きたい。 私は戦いに関わりたくない。 汚い頭巾と一緒とか言われるあたしでも、この二つのことはよおくわかってる。 お母さんの作るシチューは美味しいし、お父さんの肩車は気持ちいい。 大砲や槍や剣を見たこともない、猟銃ぐらいしか知らない。 だから、あたしは戦いなんてしたくない。 楽しいことだけをしていたい。 でも、今は違う。 楽しいことは何にもない。 目の前の貧相な子は、片言で何言ってるのか分かりにくい上に、べたべたしてくるし。 まあ、足がちょっと動かしにくいからそれを支えてくれてるのはわかってるんだけど。 だから、私はとりあえず逃げる。 そうすれば、ぼーっとしているのよりは、生きていられる。 ああ、 私はもっと生きたい。
/// 4 /// 「はあはあ、ず、ずいぶん長い間言い合いしちゃったみたいね」 「たくさん、お話」 二人は、ずいぶん長い時間声を張り上げていたようで、声が少しかすれています。 どうやら、喧嘩、と言うにはかわいらしい口げんかをしていたようです。 ですが、お互いに言いたいことを言って納得したようで、どこか仲良さげです。 突然、赤い頭巾をかぶった少女は、カバンから何かを取り出します。 「私もあなたみたいに、不思議な道具が入っているといいな」 そういいながら、少女が取り出したものは。 「どれどれ…… これは藁?」 それは藁でした。 「な、なんで、私は藁で、あなたはそんな便利で不思議なのよ……」 赤頭巾はがっくりと肩を落としました。 しかし、すぐに立ち直り。 「それにしても、怖い魔女ねえ、まあ一応信じるけど」 「鳥、言ってる」 「とりあえず逃げましょう。海の方だと逃げ場がなくなるから、とりあえず山の方に」 「うん、私、森と一緒ぐらい、山好き」 「一緒ぐらい、じゃなくて同じぐらいね」 赤頭巾ともう一人の少女は、怖い魔女から逃げるため、山に向かうことになりました。 「ちょ、ちょっと、ペース速いってば」 「ご、ごめん、ゆっくり、歩く」 赤頭巾は怪我をしているらしく、ボロボロの服を着た少女に支えてもらいながら一、二、一、二と足を揃えて必死に歩いています。 全く、少し足を怪我したぐらいで、あんなに甘えて。 最近の小さい子はなっていません。 世の中には、もっと歩きにくい体をしていても、必死に歩いている少女だっているのに。
「あなたってさ、名前は何っていうの?」 歩きながらお話。 二人はとても楽しそうです。 「なまえ?」 「名前よ、名前」 「うー」 難しそうな顔をしながら、明らかに字が書けないし読めなさそうなは頭の聞き耳頭巾を触って。 「耳頭巾?」 「それは私と一緒で、あだ名でしょ。ニックネーム」 「あだ名……」 彼女はもう考えるのを止めたのか、また楽しそうに森の木々や赤頭巾に笑いかけます。 いったい、何がそんなに楽しいんでしょう。 山の中腹辺りで、彼女達は休憩中。 鳥が歌い、狼娘が駆け回る、いたって平和な山の風景。 これが、殺し合いの最中でなければ。 「それにしても疲れた」 「まだ、山一杯、登る」 「わかった、わかった、もう少し休憩ね あっ、そうだ! 聞き耳頭巾の力で、水のある場所探してきてくれる?」 そう言って、赤頭巾が……狼娘に頼みごとをします。 二人とも確認とれました、赤頭巾は藁、狼娘は聞き耳頭巾ですね。 じゃあ、二人に話しかけましょう。 そう思った瞬間、平和を切り裂く声が響きました。
突然、弓矢を構えた少女、イカレ帽子屋が現れたのです。 黒い肌に鳥の羽をつけた頭、たしかにイカレてる感じです。 「な、ないです!」 「ない」 赤頭巾と狼娘は戦う意思が無いことを伝えます。 「そう、あんた達、名前は何っていうの? 答えなかったり、嘘を言ったら……」 「私は赤頭巾って呼ばれてます、本名じゃあないですけど」 「耳頭巾?」 「……頭巾、頭巾って変な名前だね、あんた達」 イカレ帽子屋の言う台詞でしょうか。 「まあいいけど…… そこのこそこそしている、名前を名乗らない二人は敵とみなしていいんだよな?」 そう言うや否や、帽子屋は矢を引き放す。 え? ち、違う、私も名前言える。 あの狼娘と違って、ちゃんと名簿に載ってる名前を言える。 私の、私の名前は 「カーレ」 名前を最後まで言えない。 口が思うように動かない。 私はもう死ぬ。 私は戦いに負けた。
/// 5 /// 失策だった。 タイガーリリーと別れた後、オオカミの声がする方向へ進むと、少女二人を発見した。 少女であるなら、すぐ接触してもよかったのだが、ダイナマイトや無反動砲などという、効果はよくわからないが、もの物しい武器を持っていられると困る。 そのため、名前か所持品のどちらか――今の所それは同意義だからだ――を確認した後、頃合を見計らって接触する、はずだった。 しかし、赤頭巾の方はすぐ危険がないことがわかったものの、狼娘の方は中々所持品も名前も明らかになっておらず、接触の機会をずるずると延ばしてしまった。 そして、見つからないように隠れての行動、イカレ帽子屋に見破られた。 それが、俺達の、いや俺の失策だった。 「よくも、やってくれたな、イカレ帽子屋」 カーレンがやられた以上、ヤツは敵だ。 まぶしい笑顔を俺に向けたカーレンはもういない。 タイガーリリーのようなおかしな奴にも優しく接するカーレンだっていない。 だから、武器を構え、ヤツに向ける。 そうすれば、カーレンの仇を取れる。 ああ、なんて腐ったゲームなんだ。 でも、ゲームとして殺人が認められている世界で、まだましだったかもしれない。 俺は今は生きている。 俺は戦いに勝ちたい。
【H-02/山の中腹】 【カーレン:死亡】残り36人 【鬼(勇鬼)@桃太郎】 [装備]支給品一式、スパス12(ポンプ式ショットガン) [状態]健康 [方針]カーレンの仇を取る。 【赤頭巾@赤頭巾】 [装備]藁、支給品一式 [状態]右足を捻挫。山を登り疲労。 [方針]とりあえず逃げ回ろう 【狼娘@おおかみとむすめ】 [装備]聞き耳頭巾、支給品一式 [状態]健康。 [方針]赤頭巾の母になる。 【タイガーリリー@ピーターパン】 [装備]ロビン・フッドの弓@ロビン・フッド、矢筒(矢19本)、支給品一式 [状態]健康 [方針]こそこそと少女を付回す悪人を打つ。
規制とかれたので、改めて投下しました。
ピーターは無邪気で人を傷つけ ティンクはゴーシュから短剣をころしてでも奪い取りそうな勢いだし タイガーリリーは問答無用で射殺 これだから子供は怖い
投下もないし、書き込みもない。 もうこの企画終わってしまうん?
まだ続けていいなら実は書き込みたいw が、果たして読み手はいるのだろうか
939 :
さく・え/ななし :2008/11/19(水) 16:03:19 ID:fb+IHvoS
おくればせながらノシ
940 :
さく・え/ななし :
2009/03/14(土) 20:14:33 ID:KFNtETP6 UP