教育評論家:尾木直樹ってどうよ?

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65実習生さん
 “モンスターペアレント”が逮捕された。埼玉県警朝霞署は8日、公務執行妨害と傷害の疑いで、
同県志木市の建築業・富永慎容疑者(36)を逮捕した。中学2年の息子の生活態度をめぐり学校
側と面談中に、激高して教諭につかみかかり、けがをさせたという。学校に理不尽な要求を突きつ
ける“怪物親”の振る舞いに教育現場の困惑は深まるばかりだ。

 調べでは、富永容疑者は7日午後4時45分ごろ、志木市立宗岡第二中学校の相談室で、サッカー
部顧問の男性教諭(48)らと面談中、「うちのしつけに口を出すな」と言って教諭の襟首をつか
むなどして、顔に軽傷を負わせた疑い。

 サッカー部に所属する同容疑者の息子(14)が、11月はじめに他の部員に暴力をふるったの
が問題の発端。この暴行を聞きつけた男性教諭が「謝罪しなさい」と注意すると、息子は教諭にも
殴りかかり、体の一部に当たったという。この行為のペナルティーとして、教諭は息子に休部処分
を言い渡した。

 この処分を不服とした富永容疑者は、妻、息子とともに7日に学校に乗り込んだ。学校側は校長
と教諭、もうひとりのサッカー部顧問とともに対応していたが、容疑者はテーブルを乗り越えて教
諭に詰め寄り、つかみかかって、顔を負傷させたという。

 生徒の暴力については教育で対応しようとした学校側だったが、さすがに親の暴力には、たまり
かねて、けがを負った教諭が同日夜、朝霞署に被害届を出した。

 教育評論家の尾木直樹法政大教授は「典型的なモンスターペアレントですね」と言う。同教授に
よると「モンスター」は5つに分類される。〈1〉学校依存型(何でも学校に押しつける)、
〈2〉自己中心型(学校行事の日程変更なども要求)〈3〉暴力型(暴力だけでなく、暴力団との
関係をちらつかせる)、〈4〉権利主張型(給食費不払いの言い訳など)、〈5〉いちゃもん型
(いわゆるクレーマー)。今回は「〈2〉、〈3〉、〈5〉に該当する複合型モンスターですね」
とあきれた。

 教育現場に警察を介入させたことについては「(今回のケースでは)学校側の判断は正しい。
こういうのを見過ごしてはいけない。ものごとにはある程度のルールと礼儀があります」と尾木
教授は“モンスター撲滅”を訴えた。