[新教育の森]県教委、公立中3年1学期の成績分布をあすにもHPで公表 /神奈川
県教育委員会は今週末にも、県内の公立中学校3年生の今年1学期の成績分布を、学校名を明示して教委のホームページ(HP)で公表する。絶対評価の導入で中学間の成績格差が拡大し、高校入試で不公平が生じた事実を踏まえ、生徒と親に正確な情報を提供して活用してもらう。
公開をきっかけに各中学が成績評価についてきちんと説明することや、他の中学を参考に極端な評価基準を修正することも期待する。【高木昭午】
今回の公開対象は、県内の全416公立中学のうち、3学期制を採用している213校。全9教科について「1」から「5」までの成績がついた生徒の割合を%で表示する。
1学期の成績が10月につく2学期制の187校と、横浜市内の3学期制中学4校は、11月半ばに公開する。横浜の4校の公開を遅らせるのは、同市内145中学のうち141校が2学期制をとっており、全市一斉の公開とするため。
例外として、3年生が1クラスしかない中学12校は分布を公開しない。生徒数が少なく分布に信頼性がないうえ、個人の成績が推定できるおそれもあるためという。
県教委はこの12校について「各校が独自に、成績分布について説明することを期待する」と話す。
◇学校間格差、是正へ
この問題では、特定の教科で半数以上の生徒に「5」がつく学校から「5」の生徒がいない学校まで大きな格差があることが、毎日新聞の情報公開請求で判明した。
対策として県教委は6月、知識や意欲などを評価した「到達度」を、成績に換算する際の統一基準を発表。各中学に1学期からの適用を求めた。同時に、格差が検証できるよう、各校の成績分布を公表すると約束していた。
9月30日朝刊
(毎日新聞) - 9月30日16時32分更新
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