●日本の性教育は汚いやり方するな●

>>1さんへ：「★世界で最も汚い日本の性教育★」のところと同じカキコです。

興味深い論文があります。

「新しい時代の性教育を考える−思春期の性問題に対する現行学校性教育の限界−」
福岡県立大学看護学部地域国際看護学講座教授・性教育学者　松浦　賢長

Internet Explorer をお使いの場合、まず
http://www.jase.or.jp/kenkyu_zigyo/a6.html
へ行って、「編集(E)--このページの検索(F)」
で、「松浦　賢長」と検索してみてください。（ページ内検索）

松浦論文の、特に９章から１２章までが興味深いです。
>９．家族（親子）環境に関する最近の知見
>10．コミュニケーション環境と地域・コミュニティ
>11．情報環境
>12．メッセージ環境と学校環境

そこで例えば、（９章の一部より）
>いままで性を「いやらしくない」ものとして扱うのがよいというエビデンスなき
>性教育の理念が一部にみられていた。
と述べてから、こういう理念を批判しています。

性教育を共学ですることの是非に関しては論文で直接述べられてません。ただし、
共学でないこそこそした性教育だから「汚い」とは必ずしも言えないのではないか。
少なくともそう思わせてくれる論文です。

男女別性教育は汚いとかきれいとかいう問題を既にこえて深刻な弊害を社会にもたらしてきた。
とくに男に対する性的無知教育は性犯罪を産む意識的温床になってきたのである。

http://kangaeru.s59.xrea.com/index.htm
この少年犯罪データベースの性犯罪の部を見ると、
未成年の強姦件数が多かったのは、１９５８年（少年人口１０万人あたりの発生件数で比較）
これは純潔教育によって性的知識を隠蔽されて来た世代が性犯罪をもっとも起こしていることを表している。

実際、個々の未成年性犯罪者の例では
・父親が妻と別居して女を連れ込んでいるのを見てマネがしたくなった（１９５２）
・低俗週刊誌を見て異性の裸体に興昧をもった（１９６９）
・成人向きの映画や週刊誌をみて性的興味を覚え（１９７０）
など性教育を受けない無知な子供が俗的知識によって性犯罪に走ることが多いことがわかる。
要するに性欲があるのに性教育を受けないため性的に無知な子どもは、誤った性的知識に容易に染まりやすく暴走しやすい。

また以下のような事件も起きている。
・京都府京都市の中学校の生徒と卒業生が去年の4月から半年以上も同校の女生徒多数に対してグラウンドや裏山でレイプや淫らな行為を繰り返し、3年生10人と卒業生7人を強姦、強制猥褻容疑で19日に送検、35人を不純異性交遊で家裁送りにした。（１９６０）
この事件の起きた学校は道徳教育のモデル校であり、純潔に名を借りた性的無知教育が性犯罪を誘発していることは明らかだろう。

性教育の必要性は法的にも説明できる。

刑法上、性交に同意する権利を持っている（つまり法的に性交が認められている）年齢は１３歳であり、
男女とも大多数の中学生は性交する法的権利を持っている。だから男子にも徹底した性教育が必要不可欠であるはずだ。
さらに民法の規定により女は１６歳、男は１８歳で結婚が可能であり、高校生は結婚し出産することも想定されてしかるべきである。

であれば、小学校のうちに正しい性的知識および性交の危険性と正しい性交や避妊の方法と性病の知識、そして性的迷信の除去を徹底し、
中学生になり性交権を持つようになる前に教育を施さなければ間に合わない。
また結婚可能年齢を控えた中学生のうちにはさらに徹底した性交・避妊などバースコントール・出産の知識を叩き込まなければ、
とても高校生の現実的性感覚に対応できるはずがない。

法律上、あるいは現実問題に関しても、まずは小学生のうちに性交のリスク認識と正しい性交方法と避妊方法の知識を叩きこむことが必要である。
特に男子生徒に対する性教育の徹底が急務であろう。

いま正しい性交の知識も避妊の知識もない中学生が、
前戯もせずにいきなり無理な体位で性器挿入を試みて性器を損傷したり、
コンドームもつけずに性交し、コカコーラで避妊した気になっている。

このような現実を変えるのにきれいも汚いもない。