苅谷剛彦@教育社会学

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1宮台読み:02/07/13 02:16 ID:PYnNkG0i
NHK教育テレビ『「学歴社会」という神話 戦後教育を読み解く』
http://www.nhk.or.jp/ningenkoza/200112/tue.html

近著「階層化日本と教育危機 不平等再生産から意欲格差社会へ」
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3a99074b2b5fa0105378?aid=&bibid=02050914&volno=0000

『大衆教育社会のゆくえ』が95年刊

社会学板にもスレがありましたが死んでます。
ここでは関心を持っている方はいますか?
2宮台読み:02/07/13 02:17 ID:PYnNkG0i
>「階層化日本と教育危機 不平等再生産から意欲格差社会へ」

ちょっと読んでみたよ。
142ページあたりが核心かと思ったよ。
以下引用。

こうしたことの帰結が、国民の全般的な知的水準の低下と、階層間での格差拡大
をもたらすとしたら、エリートなき社会のチェック機能はどのようにはたらくの
か。学歴貴族への反発が、知性や知識・教養の価値を貶めるまでに進行するなら
ば、大衆教育社会のゆくえは、社会の不平等を残しながらも(あるいは拡大しな
がら)、エリートのいない、チェック機能も十分はたらかない社会を招来するの
ではないか。私たちは、精神のない専門人と、教養のない享楽人の社会へとつき
進むのか。学歴貴族制を解体した力は、反知性主義・反教養主義とも呼べる、
うねりになろうとしている。その解き放たれた力を十分制御できないところに、
またその正体を十分見きわめないまま理想主義を旗印に教育の改革が進行する
ところに、私たちの教育と社会が抱える危機がある。「学歴貴族の栄光と挫折」
の歴史が私たちに残した問題をどのように解決していけばよいのか。問われて
いるのは、日本の近代の質であり、私たちの知性である。
3宮台読み:02/07/13 02:18 ID:PYnNkG0i
>一応SPA読んだけど、最近の彼の発言はちょっと差別っぽい
>「階層低い→やる気ない→学力低い→だから学歴&社会的地位が低い」
>みたいな図式を作り上げてしまうことは、危険だし
>もう少し慎重な発言をするべきじゃないのかなあ

↑のような発言は、苅谷さんが恐れる典型的な発言だと思う。
俺は社会学も教育学も専攻してはいないが、某T大学出身で学歴貴族制
のただ中にいるのだけれども、「反知性主義」と呼ばれる傾向は
かなり前から気になっていた。
俺の知り合いで、受験に失敗したやつで、参考書類はすべて燃やして
受験勉強は人間精神の発達に悪い、みたいなことをもっともらしく語る
やつがいた。
一方でT大の知り合いでは、受験の勝者でありながら、長年の受験勉強生活
の悪影響だろうが、完全に「精神のない専門人」になっていた。
大学院の専攻選択の動機に「考える作業が嫌だからこの専攻を選択した」
と言っていた。
T大の大学院にまで行くやつが「考える作業が嫌だ」とは・・・
つまり、学歴貴族制の敗者も勝者もどうしようもない存在になりつつあって
もう、この学歴貴族制というやつが社会に何の益ももたらさない傾向が
強まりつつある。
このような傾向を憂いて苅谷さんのようなことを言うと>>11のような
非難が待っている。
差別発言じゃないんだよ。
最近では、その低階層出身の若者たちは、「自信を持って」知識を得ることを
無意味だと判断して知識を得ることから離脱していってるんだよ。
貧乏だからとか、もともと頭が悪いからとかじゃなくて。
さらに、最近のゆとり教育はその低階層出身の若者たちの自信を強める
ように働いている。
こうして世の中の全階層から知性や教養がだんだん蒸発していく・・・
恐ろしいことだね。
4宮台読み:02/07/13 02:20 ID:PYnNkG0i
社会学板から俺のカキコをコピペしたよ。
今ちょうど真下に学歴偏重社会をなくす。。。なんてスレもあることだし
語ってくれ。
5実習生さん:02/07/13 02:22 ID:SrpxtklD
この人は教育学が嫌いらしい。
講演に逝ったことがあるが
「教育学畑の人は教育の理想像を追究しますが、僕はそういうことは
しないんです」
って言ってたのがものすごく印象に残っておる。
6実習生さん:02/07/13 02:28 ID:SrpxtklD
7実習生さん

学力の定義論争には参加しない→
学習指導要領が定義した「学力」が
学校教育を通して定着しているかどうかを問題としている。
これまで文部(科学)省は、学習指導要領の定着に関して検証せず、
改定し政策を策定している。

要するに、教育の実態をきちんと把握せずに政策を進めることに
対する批判をしたいらしい。