学級崩壊!!第一章・原因 

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725実習生さん
<5> 学級崩壊
信念と組織力で指導

民間教育研究団体主催の学級崩壊対策の研修会。夏休み後の学級立て直しを模索する多くの教師たちが
集まった=8月2日、道教大札幌校

 「おまえ、きもい。死ね」「授業、面白くね。先生、辞めたら」「うぜえ。寄るな。消えろ」

 道東地方の中学校の生徒たちは連日、顔を合わせたばかりの新任の女性教師をののしり続けた。男子は
授業開始のチャイムが鳴っても、廊下に寝転がったまま。教室では話し声が響き、学級崩壊の中心にいた
男子への対応に追われた結果、女子は「男子ばかりひいきして」と一斉に反発した。
726実習生さん:2007/10/22(月) 15:51:45 ID:cffatf+N
屈辱の日々 戻りたくない

 校長らが教室に入っても改善の兆しすら見えず、女性教師は何度も退職を決意した。しかし、一部の生徒
の励ましに涙し、崩壊を克服した先輩教師の姿に自分を重ね合わせ、苦境を乗り切った。ただ、女性教師は
言う。「今の私があるのは、あの屈辱の日々があったから。でも、子供を嫌悪さえしたあの時には二度と戻り
たくない」

 授業や学級活動が成立しない学級崩壊。道内の公立小の七校に一校で発生したという二○○一年の道教
育大調査以降も「増えることがあっても、減ることはない」(札幌市内の小学校教師)という。夏休み中の八月
上旬、学級崩壊対策をテーマにした民間教育研究団体主催の研修会が札幌で開かれ、ベテランから若手ま
で小、中学校教師約百三十人が参加する“盛況ぶり”だった。

 爆竹が鳴り、ガラスが割れる。廊下で鬼ごっこが繰り広げられ、自転車が駆け回る。授業を満足に実施する
以前の問題を多く抱え、地域でも有名な荒れた中学校。職員室では授業が始まっても、複数の生徒たちが寝
そべったり、残った教師たちとおしゃべりを続けていた。校長は「この光景を見た誰もがびっくりする」と苦笑す
る。

 「授業妨害は許さない」との方針から、荒れる子供を職員室に集め、クラスから離す“苦肉の策”を昨年から
続けている。一学期前半までは教師たちの目を盗み、授業の邪魔をする生徒もいたが、ここに来て「このまま
じゃ駄目だ」「やり直したい」と吐露する生徒も出始めた。

 多くの荒れた学校に勤務してきた校長は、指導が通らない子供たちの共通点として「大人に対する不満」と
「居場所のなさ」を挙げる。注意する母親に「うっせえ、ババア」と毒づき、「教師の失態を謝らせてやった」と得
意げに話す。自己主張が強く、我慢強さに欠ける傾向が強いそんな子供たちだが、それでも学校に毎日通っ
てくる。

 校長は荒れ対策として、教師の信念と組織力の大切さを挙げる。「教師がそれぞれの子供に対して『こうなっ
てほしい』と思う生徒像を明確に描き、一枚岩になって指導していく。あきらめたら、教師は教師でなくなる」と話
す。
727実習生さん:2007/10/22(月) 15:52:43 ID:cffatf+N
実態把握へアンケートも

 教師の組織的指導を違う形で実践しているのが、十勝管内広尾町の町立広尾中だ。

 研修担当の石川晋教諭(40)は本年度から、生徒たちの学習や生活に対する意欲と、学級に対する満足度
を調べるアンケート「Q−U」を学期ごとに実施。生徒が各授業に点数を付ける感想文の提出も併せて行い、
教師の学級づくりや授業改善に役立て始めた。

 同中も学級崩壊に直面するケースがあったため、石川教諭は三年前から独自にQ−Uを使い、担任学級の
状態を把握するのに腐心してきた。Q−Uは業者に集計を任せず、教師たちが手作業で点数化とグラフ化し、
全員で情報を共有する。一学期の集計作業時では、個々の生徒たちの様子や気になる点など、教師間で熱
心に情報交換が行われたという。

 駆け出し時代に学級崩壊に直面し、「注意する私に、キレた生徒が机を投げ付けたこともある」という石川教
諭。失敗から学んで得たのは「子供たちの実態をつかむ。それがすべての土台になる」という“解答”だ。

ttp://www5.hokkaido-np.co.jp/kyouiku/education/05/05.php3