>>185の続き
4月14日の日本経済新聞14面に、「当座預金、増加続く」という見出しで、当座預金残高が13日に38兆
7000億円となり、前月末比12%増えた、との記事が掲載されている。これは事実である。
この理由は、3月下旬から4月中旬にかけて、金融市場で、資金の余剰が続き、そこに日銀が長期国債の
買いオペと、資産買入れ等の基金による資金供給を機械的に実施した結果である。昨年度に、裏での金融
引き締めに大活躍した、容易に回収可能な貸出金の残高が大きく減少していることも影響している。
しかし、資金余剰のピークは4月中旬であり、4月末にかけて、資金不足は拡大し、5月は大幅な資金不足
になるはずである。従って、現状の金融政策、金融調節の方針が継続されれば、5月末にかけて、当座預
金残高は、間違いなく減少する。
現状の当座預金残高を維持、あるいはさらに増加させるためには、金融政策決定会合による一段の金融
緩和の強化か、あるいはそれに匹敵する能力がある、日々の金融調節の方針が、緩和方向に切り替えら
れる必要がある。