食料自給率を上げろって奴はバカ!23食目

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23ぞうさん ◆LiWT5qNyJI
論点の整理 1

・戦争が起きたら困る。
⇒世界のどこかでいつも戦争は起きているが、日本人が餓死した話は聞かない。
⇒日本で戦争が起きた場合は国内生産していても無駄。(食糧危機は恐らく物流の遮断で起きる)
⇒世界が分業しているからこそ相互依存が高まり戦争のリスクが低くなる。

・世界で食料(商品価格)が高騰した。
 ⇒日本の物価は安定していた。(商品市場への資金流入は一時的なものでバブルであった。)
 ⇒そもそも価格高騰のリスクをヘッジするためには世界から分散購入する方が得策。
 ⇒原油とは違い農産物は「増産が可能な財」である。(長期保存に不向きなので買い占めも難しい)
 ⇒需要があるにも関わらず増産が恒常的に失敗している財は過去に存在していない。

・農産物の増産が人口爆発に追いつかないから食料危機が起きる。
 ⇒食べ物が足りないのに人口が爆発するわけがない。
 「飢餓人口だ」と反論するなら、人口増加分は食物を食べていないわけだから食料供給に影響はない。
 ⇒需要があるにも関わらず増産が恒常的に失敗している財は過去に存在していない。

・食料に輸出規制がかかったらどうなるか?
 ⇒これまで「輸出規制」で日本に大きな影響があったことはない。
 ⇒世界中で同時かつ長期的に「輸出規制」をかけることは不可能。
 ⇒補助金まで出している産業(ビジネス)に輸出規制をかけるのは自己矛盾である。
 ⇒不作時には国内にしか食料が回らないという前提が間違えている。
  農家も自身の生産物だけでは生活はできないため交易は必要となる。輸出規制は自分の首を絞める。
 ⇒世界的に同時に不作となれば日本国内も壊滅すると予測される。つまり自給していても無駄である。
 (「飢餓が少しマシになる」という反論は、その「少し」に必要な莫大なコストを正当化しない。)
24ぞうさん ◆LiWT5qNyJI :2009/09/13(日) 18:04:42
論点の整理 2

・農家に所得保障をして保護するべき
 ⇒自給率向上派の理屈通り農産物が入手困難な財となれば食糧価格は徐々に上昇するはず。
  つまり儲かるビジネスとなるはずなのに、どうして保護が必要なのか?自己矛盾している。

・外国は農業に多額の補助金を出している。見習うべき。
 ⇒仮に外国が非効率な産業に金を出しているなら、日本は喜んでその農産物を買うべき。
 (海外の国民が税金で日本の食糧費を負担していることになる。)

・比較優位(分業)は寡占を生むため、保護し政府がコントロールするべき
 ⇒寡占の弊害は「価格の上昇」と「選択肢の制限」であり、統制するなら同じ弊害を生み出す。
 ⇒そもそも市場原理のないところには独占と寡占しかない。(自由競争を目的とする市場原理の批判に当たらない)
 ⇒分業を否定するなら「自分一人で自給自足は可能か?」考えるとよい。
  コメも、肉も、パソコンも、テレビも、電波も、机も、電気も、・・・ 何もかも自分で自給自足しなければならない。

・比較劣位産業の雇用者はそのまま失業してしまう。
 ⇒比較劣位にある産業を守ることで多くの消費者が被害を被っている。
 ⇒野口氏の指摘通り農業の自由化でエンゲル係数が半分になるなら
 消費者の利益は年間30兆円(GDP500兆円×個人消費60%×エンゲル係数10%=30兆円)という莫大な数字になる。
 http://essays.noguchi.co.jp/archives/106

・農業を強くして自給率100%以上を目指すべき。
 ⇒日本の農業が比較優位にあるならそうするべき。否なら非効率なだけ。
 ⇒このスレは農業を潰すことを目的としているのではなく、
  保護貿易に走る愚と国民へ多大なる負担を押し付ける「タカリ行為」を批判している。
25ぞうさん ◆LiWT5qNyJI :2009/09/13(日) 18:06:40
自給率厨の主張は結局こうなる。

 食料危機に備えて国内自給率を高めましょう。
 エネルギーなどの資源や農業に必要な財のことは考慮せずともOKです。
 想定される非常事態は「農産物のみが足りなくなる」状況だからです。 

 非常時に農家が農産物を金持ちだけに売ると危ないので
 希少化した農作物の高値を上回る所得保障を国から農家に与えましょう。
 そうすれば農家は国家の実質管理下になるわけですから安心です!
 
 国民の皆さんには肉、パスタ、パンなどの洋食は控えてもらいます。
 (カロリーベースの自給率が指標ですから和牛もNGです。)
 基本的にコメ、イモの食生活です。
 輸入を止めて豊かな食生活を放棄すれば食料自給率は上がります!(うれしいでしょ?)
 ワガママはいけません、いつか飢餓で死ぬ確率はゼロではないのですから。
 それと当然ですが、食料品の価格は数倍に跳ね上がるとともに増税することになります。
 なにせ、農家の所得保障をしておかないといけませんから。

 「農業の生産性を上げろ」って?
 バカなこと言っちゃいけません。
 どうして農家が努力をしなければいけないのですか。
 海外の農家と戦って勝てるわけないでしょ。

 というわけですから
 ケチくさいこと言わずに費用を負担しましょうよ。
 皆さんのためを思って言ってるのですよ。
 万が一の時に死なないためですよ!
26ぞうさん ◆LiWT5qNyJI :2009/09/13(日) 18:08:06
飢餓に陥るリスクは輸送経路の遮断が一番可能性が高い。
この場合、遮断されるのは食料だけでないことは明白だし、
食料自給率を高めていたところで役に立たないことが理解できると思う。

自給率厨はこんな不思議な事態を想定している。
・なぜか世界中で同時に不作となる。(日本だけは無事らしい)
・世界の農業国が自国の農家を統制できる。
・農家が食料品高騰(食料危機)のビジネスチャンスの中、世界との交易を取りやめる。
・輸入できなくなるのは農産物だけ。(資源などの供給は無視)


たった7%の農業者が国産の6割を生産しているそうだ。
また、農業従事者の実に8割が兼業農家だ。

大多数の零細農家(家庭菜園レベル)がなくなったところで
日本の農業に対する打撃は限定的だ。
これを保護する合理的な理由はない。

地方の零細農家にたいする所得保障は地方の政治家にとって
文字通り票田となっている。
被害者は無論、納税者であり消費者だ。
これを怒りをもって捉える必要がある。

http://www.farm-biz.co.jp/images/pdf/nogyokeieisya_200901.pdf