市場主義は経済版の民主主義である。

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1金持ち名無しさん、貧乏名無しさん
反対にそれを批判する連中の正体は、官僚社会主義であり、
経済版の全体主義である。
市場の自由は参加の自由や経済のコントロールの民主化である。
官僚だけが経済をコントロールすれば良いと考えるのは、
経済のおける独裁、社会主義であり、国民の自由を奪おうと言う
考え方である。
基本的にリバタリアンで米共和党的保守主義。小さな政府で自己責任。
努力する者が報われるのは資本主義のみである!社会主義は怠け者の天国だ。
郵政利権・道路利権・農協利権など官僚既得権益には大反対!
小泉改革支持!構造改革・公務員改革で強い日本を!
3金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2009/08/25(火) 15:48:51
義務教育制度の廃止には賛成する?
麻生が腑抜けになってしまった以上、
2chねらーならやはり新風しかないな。
5金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2009/08/25(火) 15:54:32
>>3
無理やり勉強させても、DQNはDQNなのは変わらない。
DQNや貧乏人は、せめて実直な心を養えばそれでいい。
>>1
民主主義は1人が一票。
市場主義は1億円が一票。
ぜんぜん違うだろ。ぼけなすめ。


失せろ在日チョン!
改革推進は経済板の総意だ。
9金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2009/08/25(火) 18:00:44
BIで投票券を平等に配るのも悪くないと思うが、
BIスレでは散々な扱いを受けるw
10金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2009/08/25(火) 19:06:25
>>1アホのおまいも読んどけ
http://s.freepe.com/std.cgi?id=nwo666&pn=03
>>7
民主主義のほうが公平な社会主義的市場だな。
12一労働者:2009/09/04(金) 23:58:21
どうも市場主義といいながら、
市場を都合よく操作しようとするやつらが
いるから市場がおかしくなるのかもしれない。
>>1
多数の労働者が安い給料で効率よく働いた利益を、金だけ出して自分は働かない投資家がかすめ取るのが市場主義。
それでいいと言うなら、特に反論することもないけどね。
14金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2009/09/05(土) 10:45:08
国民全員に「参経権」を保証してくれよ!
15名無しさん@そうだ登録へいこう:2009/09/05(土) 10:49:04
>>13
それでいいじゃん。

「ものづくり立国」とか適当におだてて
ひたすら奉仕させればいい。
16金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2009/09/05(土) 15:36:18
ポリティカルコンパス
自由度    高い←―――――――→低い
人格的自由 個人←―――――――→権威
経済的自由 市場←―――――――→再分配

         都市部
個人     リバタリン      市場
  \   F      G   /
    \            /
     \         /
E     \      /    @
        \   /
リベラル     \/        保守
          /\
D       /   \      A
       /      \
     /         \
    /            \
  /   C      B   \
再分配  コミュニタリアン    権威
        農村部
@自民党中川秀・武部
A自民党町村・安倍・山崎
B自民党麻生・伊吹、国民新党、平沼
C自民党津島・古賀・谷垣・高村
D公明党・社民党・共産党
E民主党菅・横路
F民主党小沢・鳩山・川端・羽田、新党日本
G民主党前原・野田、みんなの党、首長連合
経済板ってやっぱみんなの党支持が多いの?
18金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2009/09/14(月) 15:14:05
>>16
5になんで公明党と、共産党が一緒くたにされてんの?
その図式からすると、共産党も自民党と連立組めるってことか?
19金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2009/09/14(月) 16:38:43
>>13
投資家はリスクを負う。100万が10万になったりする;;
が、機関投資家とか、公的資金投入^^みたいな裏ワザもあったりするからややこしい。
21金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2009/10/26(月) 20:30:19
age
22 ◆c8xtN1q.5M :2009/11/09(月) 22:28:44

/// はじめに 1 ////////////////////////

 堺屋 太一 , リチャード・C. クー , R.ターガート マーフィー , ピーター タスカ (著)
 「未来はいま決まる―ビッグバンの予測と現実」 フォレスト出版 1998年発行より
 ISBN: 4894510537, 価格: ¥1,600

    はじめに

 本書に収めたのは、それぞれに個性的な三人の外国人エコノミストとの、
「ビッグバン」をめぐる対論です。日本と日本人の未来に関する深い示唆に富んだ
対論をお読みいただくに際して、まず「ビッグバンとはそもそも何なのか」という
根本的な問題について、私の基本的な考え方を申し上げておきましょう。

////////////////////// フォレスト出版 ///



■新しい戦争。その名も「乗っ取り戦争」
●精神侵略→人口侵略→軍事侵略の流れについて

 第一段階「工作員を送り込み、政府上層部の掌握。洗脳」
 第二段階「宣伝。メディアの掌握。大衆の扇動。無意識の誘導」
 第三段階「教育の掌握。国家意識の破壊。」
 第四段階「抵抗意志の破壊。平和や人類愛をプロパガンダとして利用」
 第五段階「教育や宣伝メディアなどを利用し自分で考える力を奪う。」
 最終段階「国民が無抵抗で腑抜けになった時、大量植民。」


中国のウイグル人差別リンチ
http://www.youtube.com/watch?v=IBhi8HWsX8g

ウイグルでの中国人による人間狩り
http://www.youtube.com/watch?v=RE9nA00VEV0

ウイグル暴動ニュース09年7月7日
http://www.youtube.com/watch?v=CcawBpAxHLU
戦後、GHQの政策で検閲と焚書を進めました。
ウォーギルドインフォメーションによる戦争による 罪悪感を
日本人に植え付けるための宣伝計画です。
この計画の中には公職追放もありました。
政治家、軍人、役人、大学教授、学校の先生、地方自治体の長等、
20万人以上の人が公職から追放されました。
そしてその穴埋めに戦前、「左翼」と呼ばれ要職から追放された
人達が返ってきました。
とりわけ左翼の教授が教育の現場に戻ったことが後世に悪影響を残しました。
彼らは自分たちが大学の長についただけではなく、彼らの弟子達を
大勢連れて大学に乗り込みました。こうして日本の最高学府で
左翼教育ががんがん進められました。
日本に革命を起こし、共産主義化しなければならない。
そんな教育が進められ、戦後の大学はまるで左翼に占拠された様になりました。
そして卒業した学生は、先生となり左翼の再生産が進められました。
戦後、学校の先生となった人の中には左翼史観で固まった人が多く
日教組という左翼運動体で戦後教育はますます左傾化しました。
中学や高校で自虐史観を教えられ、大学でも左翼教育を受けた学生達は
過激な学生運動に邁進しました。すべてとんでもない教育のせいです。
GHQによる洗脳、左翼による洗脳。
この人達が日本の中枢に入り込んだことが日本の左翼化の原因です。
25 ◆c8xtN1q.5M :2009/11/26(木) 22:44:01

/// はじめに 2 ///////////////////////////

 ビッグバンが目指しているものを一言で要約しますと、日本社会を本当の
意味での「自由競争社会」に改革していくことにほかなりません。
 戦後五〇年、私たち日本人は、自由競争、自由経済の原則の下に経済を
発展させてきたつもりでした。しかし、じつの日本の経済システムは自由競争や
自由経済の原則に基づくものではなく、じつのところ官僚が主導する自由経済の
「まがいもの」に過ぎないのではないか、と世界から見られるに至っています。
日本人が自らを見る目と世界が日本を見る目の間に横たわるこの巨大な落差
こそが、いまビッグバンが日本にとっての最大課題として登場している真の
理由なのです。

//////////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///



26 ◆c8xtN1q.5M :2009/12/03(木) 21:53:52

/// はじめに 3 ////////////////////////////////

 では、世界の人々のいう「本当の自由経済」とはどのようなものでしょうか。
それは日本人がこれまでやってきた自由経済とはどう違うのでしょうか。
 経済の歴史をさかのぼって考えてみましょう。自由経済、自由競争という
思想の歴史的根源をたどると、一八世紀後半のイギリスに至ります。
一八世紀後半とは、すなわち産業革命の始まった時代です。
 産業革命が始まったとき、イギリス中を風靡したのは一大発明ブームでした。
世界史の産業革命の項をひもとけば、ワットの蒸気機関、ハーグリーブスの
多軸紡績機、スチーブンソンの蒸気機関車など偉大な発明が、産業革命の成果
として次々と登場してきます。たった数十年の間にイギリス人が実現した偉大な
発明の数々に、現代の私たちは深い感銘を覚えざるをえません。しかしこれらの
大発明は、この時代に生まれた無数の発明のうちの数少ない成功例だったのです。

//////// R.ターガート マーフィー , ピーター タスカ ///



27 ◆c8xtN1q.5M :2009/12/30(水) 00:20:31

/// はじめに 4 /////////////////////////////

 当時、イギリス人が発明したものは、蒸気機関や自動織機のような人類史上に
残る有用な機械だけではありませんでした。「がらくた」と呼んでもよいような、
とんでもない製品もたくさんありました。その一部は、大英博物館の地下室に
今日も保存されています。「ベッドの上で寝ころんでいてもコーヒーが飲める機械」
などという奇怪な品物が、当時の遺品として残されているのです。
 こういう奇怪でいかがわしい発明品が、産業革命の記念物として現在まで
残されているということは、この時代にはあらゆる分野でじつにさまざまな発明が
行われたことを示しています。そればかりではなく、これらの奇怪な発明品の
生産に出資をし、製品の販売活動を行った人々が大勢存在していたことをも
物語っています。

///////////// フォレスト出版より絶賛発売中 ///

>>15
奉仕するのはおまえだよ。
29 ◆c8xtN1q.5M :2010/01/06(水) 22:57:23

/// はじめに 5 /////////////////////////

 ハードの製品でさえそうなのですから、ソフト的なサービスや金融などはもっと
いかがわしい活動が存在したに違いありません。ねずみ講のようないんちき
金融商品が、大勢の人々に売り出され大損害を与えたこともたびたびあったのです。
 ところで、産業革命時代のイギリスは、一面では近代科学の勃興期でありました。
聖書に書かれていることがすべて真実なのではなく、近代の科学的思考こそが
真実を追究する道なのだという信念が、急速に人々の間に浸透していた時代
だったのです。一〇〇〇年以上にわたって「神の言葉」と考えられていた聖書さえ
信じられないとすれば、ただの人間である王や学者や役人たちの言葉が
信じられないのは当然でしょう。
 したがって、続々と登場してきた新しい製品のなかで、どれが優れたものであり、
何が将来にわたって役に立つものなのかを、誰か偉い人に決めてもらう、
というわけにはいきません。ここに登場したのが、自由競争という考え方
だったのです。

///////////////////////// 1998年刊 //



30金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/01/11(月) 09:45:50
この不景気に一番しなきゃいけないことは外国人参政権成立なのか?
民主党は選挙対策ばかりだな・・・

とりあえず、小沢を選出している
岩手県産の商品、農産物の不買
岩手県への観光は控える

【外国人参政権法案立、今国会で政府で必ず提出し必ずあげる】
2010/01/09
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20100109AT3S0900C09012010.html
日本は一国至上主義でやってきたが、これからはそういうわけにはいかない。
あらゆる国の人が結集するのが強い。合衆国みたいにしないと日本の明日はない。

【外国人参政権14県議会で反対決議(政権交代以降)】
2010/01/09
http://www.asahi.com/politics/update/0108/TKY201001070489.html
31金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/01/11(月) 23:47:56
>>1
経済民主主義というのは普通は経営に労働者が関与する経済システムを指す言葉で、
一方、市場主義というのは、一部で市場原理主義と馬鹿にされてる下らんイデオロギーの事だよ。

市場主義を民主主義だなんて言い張る馬鹿は初めて見た。
あんなものが民主主義なわけないだろ。
32 ◆c8xtN1q.5M :2010/01/13(水) 22:37:27

/// はじめに 6 ////////////////////////////

 製品の供給者として、誰がモノを作ろうが、誰がモノを売り出そうが構わない。
その権利は万人が持っている、という考えが成立したのです。身分や信仰や
人種にかかわりなく、誰でも、どんな職業にでも就くチャンスを持っている。
これが「法の下での平等」、「機会の平等」という思想です。
 そのうえで、供給されたたくさんの製品のなかから、どれが優れたものであるかは、
権力や権威を持っている特定の人物ではなく、その製品を実際に使う消費者が
決めるべきだ、平等な権利を持つ供給者が提供するモノのうち、消費者がたくさん
買った商品が優れたものだと判定されるのです。「売れるものは良いもの」なのです。

//////////////////// 「未来はいま決まる」 ///

33 ◆c8xtN1q.5M :2010/01/16(土) 21:20:36

/// はじめに 7 ////////////////////////////////////

 神にさえ頼れない時代に、それが国王であろうと学者であろうと、一人の人間の
権威者の決定に委ねるわけにはいきません。一般の消費者が、自らの目で確かめ、
自らの判断で良いものを購入する。その結果、多くの消費者が良いと思ったものが
たくさん売れて、その商品の供給者が繁栄する。これが自由経済を成立させた
基本的な考え方でありました。この考え方を現代風に翻訳いたしますと、自由経済とは、
第一には供給者への「新規参入の自由」、第二には「消費者主権」という、二つの
部分から成り立っていることになります。誰もが供給者として市場に参加し、自らの
商品をアピールする自由を持っている。だが、最終的に供給者の製品の良否を
判定する主権を持っているのは消費者なのです。このような画期的なシステムが、
産業革命を背景にして一八世紀後半のイギリスに成立したのでした。

///////////////////////////////// フォレスト出版 ///



34 ◆c8xtN1q.5M :2010/01/19(火) 21:39:34

/// はじめに 8 ////////////////////////////////////

 ところが、ここに一つの大きな問題が発生しました。商品の供給者は玄人であり、
消費者は素人です。当然、玄人は素人を簡単にだますことができるのです。実際、
市場にはまがいものの商品がはびこり、供給者が消費者からお金をだまし取る
という事件が頻発しました。
 自由経済が根本的に持っているこの難点を解決するために、自由経済システムを
補強する第三番目の原則が導入されることになりました。それが「情報の公開」
という原則です。すなわち、新規参入の自由、消費者主権、情報公開、この三点が
一セットとなって初めて円滑に機能するのが自由経済なのでした。

//////////////////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///



35 ◆c8xtN1q.5M :2010/01/21(木) 21:37:18

/// はじめに 9 /////////////////////////////

 新規参入の自由を認めるかぎり、市場には「猥雑なもの」や「いかがわしいもの」が
入ってくることは避けられません。しかし、これらを「下品だから」とか「危険だから」といって
規制する、権力者や独裁者であっては自由主義は成り立ちません。商品の選択権は
あくまで消費者にあります。市場の競争のなかで、消費者の判断を通して、
下品なものや危険なものを淘汰してゆかなければならないのです。言い換えれば、
「大衆の英知」を信ずることこそが、自由主義市場経済の根本精神といえましょう。

////// R.ターガート マーフィー , ピーター タスカ ///



36金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/01/24(日) 12:25:42
★チャベス大統領、プレステは子供にとって「毒」「殺人を教える」「資本主義、地獄への道」

【1月18日 AFP】ベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領は17日、ソニー(Sony)の
家庭用ゲーム機「プレイステーション(PlayStation)」について、
子どもたちを「資本主義の地獄」に導く「毒」だと痛烈に批判した。

チャベス大統領は以前にも、「利己主義、個人主義、暴力を助長する」としてゲームメーカー任天堂(Nintendo)を
批判のやり玉に上げたことがあるが、その矛先が今度はゲーム機で世界売り上げ1位を誇る「プレイステーション」に向けられた。

毎週日曜に放送されるテレビ・ラジオ番組「アロー・プレジデンテ(Alo Presidente、こんにちは大統領)」のなかで、
チャベス大統領は「『プレイステーション』とかいうゲーム機は毒だ。ゲームは人を殺すことを教えているものもある。
わたしの顔を画面に登場させる『チャベスを見つけて殺せ』というゲームもあったほどだ」と指摘。
「都市を爆撃したり爆弾を投げつけるようなゲームは全て、キャピタリスト(資本主義者)らが本物の武器を
売りつける目的で作ったものだ」と述べ、あらゆるゲームを非難した。

さらにチャベス大統領は、「同様に、やつらはタバコ、麻薬、酒を売りつけようと宣伝する。
これがキャピタリズム(資本主義)、すなわち地獄への道だ」と資本主義を批判した。

一方で、チャベス大統領は、ベネズエラの玩具メーカーは、有害なゲームではなく「教育的なゲーム」や、
「われわれ固有の文化とは何の関連もない」欧米人の容姿をしたバービー人形などではなく、
「かわいらしい先住民の人形」を製造すべきだと熱弁をふるった。

ベネズエラでは前年10月、「好戦的」なゲームやビデオゲームの販売を禁じる法案が可決された。
違反した場合は、最高で5年の禁固刑が科される。(c)AFP

http://www.afpbb.com/article/politics/2683973/5189923
37 ◆c8xtN1q.5M :2010/01/24(日) 20:05:32

/// はじめに 10 ///////////////////////////

 こうしてまず経済の分野で成立した自由主義市場経済の原理は、経済だけでなく
政治の分野にも適用されることになります。それが、産業革命と同じように
まずイギリスにおいて発展したデモクラシー、すなわち「民主主義」なのです。
 日本語では民主「主義」と翻訳されるので、デモクラシーはあたかも一つの
イデオロギーであるかのようにとらえられています。が、デモクラシーはイデオロギー
ではありません。自由主義市場経済が経済を効率的かつ正当に運用する一つの
システムとして確立したように、デモクラシーもまた、政治を公平かつ効率的に
運用する一つの政治的システムなのです。デモクラシーを正確に日本語に訳すと
すれば、民主「主義」ではなく民主「制度」と呼んだ方が正しいでしょう。

/// フォレスト出版より絶賛発売中 ////////////



資本主義的市場主義者が「自称」する自由な交換とかパレート最適とやらの理屈からは、
派遣労働者がどんなに悪い契約条件下で低賃金でこきつかわれているとしても、
派遣労働者たちは失業しているよりは効用を得ているのだから問題なしという結論しか導かれない。
39金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/01/24(日) 22:02:55
日本は民主義じゃない!
公務員と言うヤクザ組織に
食い物にされ続けている
上下社会
少しでも経済(もしくはゲーム理論)勉強した奴なら
パレート最適では十分理想的な配分とは言い難いことくらいわかりそうなもんだが。
41金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/01/24(日) 23:44:01
>>40
そのとき、経済学者はパレート最適以外のどういう理論でもって再分配を正統化するわけ?
>>41
おれは経済学者じゃないから知らん。
素人考えていいなら言うけど
分布の分散値と平均の2つの値をなんとか重みつけて
それっぽい評価するんじゃね?
他に何かいい指標があるのかもしれんが俺は知らん。
43金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/01/25(月) 00:27:27
パレート最適でも十分に合理化できると思うんだよ。古典的功利主義思想の考える論理でもって。
でもそれを言うと、経済学者は怒りだすんだよなあ。それは正統なパレートの理論じゃないって。
なんかパレート最適という概念を誤解しているようなので定義を述べておく。
最大10 ある資源をA,B で分けるとする。
A 10,B 0
A 2, B 8
A 5, B 5
どの分け方でもパレート最適な配分といわれる。
逆に
A 5 , B 4
A 3, B 5
のように2人でフルに10の資源を使っていない場合には
パレート最適な配分ではないといわれる。

これだけの概念で何が十分に合理化できるのか説明してほしいもんだが。
>>44
iya dakara "soreha seitouna pareeto no rironn janai" tte keizaigakusha ha iu to.
sikasi sokoni kourishugi no kanngae wo dounyuusuru to soudemo nai to ne.
46 ◆c8xtN1q.5M :2010/01/27(水) 23:38:25

/// はじめに 11 ////////////////////////

 この民主制度の下では、国民の誰もが政治家として立候補することができます。
すなわち、政治というサービスの供給者となる権利は万人に保証されているのです。
我こそはと思うものは、誰もが独自の政策を掲げて「政治市場」に登場することが
可能です。そして、選挙という市場競争で、政治家という商品を判定するのは
有権者、すなわち政治サービスの消費者なのです。
 ところで、商品市場と同様に、政治市場でも、玄人と素人という問題が発生します。
玄人の政治家に、素人の有権者はしばしばだまされます。そこで、市場における
情報公開と同様に、政治の世界でも第三の原則が導入されることになりました。
それが政治家に嘘をつかせない方策、すなわち政治における情報公開です。

////////////////////////// 1998年刊 ///



47 ◆c8xtN1q.5M :2010/02/12(金) 20:43:27

/// はじめに 12 /////////////////////////////

 有権者は政治家がどのような政策を主張し、それをどの程度実行しているかを、
常に知る権利があります。このような意味での自らの活動についての情報公開を、
政治家は義務付けられることになります。自由市場に参加する企業が、自社の
製品をピーアールするために宣伝費を支出するように、政治家も自分自身を宣伝
しなければなりません。
 この宣伝のための費用が、いわゆる政治資金と呼ばれるものです。民主主義には
コストがかかるとよくいわれますが、政治家が自己の政策とその実行力を宣伝する
政治資金こそ民主主義に欠かせないコストといえるでしょう。

/////////////////////// 「未来はいま決まる」 ///



630 名前:名無しさん@3周年[] 投稿日:2010/02/12(金) 07:42:21 ID:zRtB9Fjk
日本が欧州の不承認を批判、「国際会計基準でなくなる」−島崎評議員

2月10日(ブルームバーグ):国際会計基準(IFRS)の見直しで、欧州の対応に日本の批判が高まっている。
欧州が金融商品会計の新基準を3カ月経った現在も承認していないためで、国際会計基準委員会財団(IASCF)
の島崎憲明評議員は「欧州のわがままに屈したら、IFRSは国際基準ではなくなる」と強く非難した。

 島崎氏(住友商事特別顧問、63)はインタビューで、「欧州は世界各国が対応を注視していると気付くべきだ」と強調。
同氏によると、欧州はリーマン・ショック直後、国際会計基準審議会(IASB)に有価証券を時価評価せずに済むよう
規則変更を迫り、手続きを省き短期間で受け入れさせた。これでドイツ銀行などは赤字決算を回避したという。

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=aEyLh7wGz6fU




民主主義は政治版の市場主義であーる。
50 ◆c8xtN1q.5M :2010/03/20(土) 21:44:26

/// はじめに 13 //////////////////////////

 政治資金の存在は、しばしば民主主義の「持病」ともいわれます。政治資金は
民主主義を機能させるためにどうしても必要なコストなのですが、その反面、政治
資金によって本来の政策が歪められることがしばしば起こります。民主主義という
政治システムは、政治資金にまつわる疑惑を宿命的に抱えている制度だといえる
かもしれません。
 話をビッグバン改革に戻しましょう。自由主義市場経済はまず一八世紀の後半の
イギリスで成立し、その後二〇〇年間にわたって発展と拡大を続けてきました。この
システムに日本経済が全面的に参加するということが、ビッグバンの本質なのです。

//////////////////////// フォレスト出版 ///



それでいいじゃん。

「ものづくり立国」とか適当におだてて
ひたすら奉仕させればいい。

_______________________/
           V
     ____
   ,/:::::::::::::::::::::\   
 /::::::::::::::::::::::::::::::::::\                      _
 |:::::::::::|_|_|_|_|_|                  /  ̄   ̄ \   
 |_|_ノ   \,, ,,/ ヽ                /、          ヽ  
 |::( 6  ー─◎─◎ )              |・ |―-、       |  
 |ノ  (∵∴  ( o o)∴)              q -´ 二 ヽ      |  
 |   <  ∵   3 ∵>               ノ_ ー  |     | 
/\ └    ___ ノ                \. ̄`  |      /
  .\\    ___ノ\                O===== |
    \\____)  ヽ                /
52 ◆c8xtN1q.5M :2010/06/13(日) 20:21:47

/// はじめに 14 //////////////////////////////////////

 日本人の間では、この自由主義市場経済は、「イギリス生まれアメリカ育ちの
アングロサクソン的経済制度である。世界のどこにでも通用するものではないのだから、
日本には日本的経済制度があってもよいのではないか」という声が少なからず
聞かれます。このような考え方が、二〇世紀も終わろうとする現在果たして成立する
ものなのでしょうか。
 政治の世界では、民主主義が世界のどこで始まったかを議論する時代は
とっくに終わっています。「デモクラシーはイギリスやフランスなどのヨーロッパ
諸国で始まった。だから、我々は西欧的ではない独自の政治制度を採用
するのだ」と公然と語る政治家は、ごく少数の孤立した国々にしかおりません。
民主主義的政治制度は、いまやまぎれもなくグローバルスタンダードです。

//////////////////////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///



53金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/06/13(日) 20:45:02
公務員うざすぎる
54金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/06/18(金) 12:25:14
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20100617/ecn1006171613000-n2.htm
「日銀が国民を苦しめている」経済学の重鎮、白川総裁を一喝
55金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/10/09(土) 09:20:59
友愛主義である。
56金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/10/09(土) 09:32:01
企業などの経済組織の権力構造が民主主義が無い現状では民主主義ではない。
57金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/10/17(日) 05:53:50
官僚社会主義は本当にイラつくよな
民間を苦しめるようなことばかりしてくる
58金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/10/18(月) 05:22:21
>>1
おまえみたいなのが居るから、レベルが低く見られる。
市場原理で世界経済が回ってると、本気で信じてんかよ…。本気で騙されるなバカ
59 ◆c8xtN1q.5M :2010/10/30(土) 10:19:07

/// はじめに 15 //////////////////////////////

 そして、政治における民主主義と同様に、自由主義市場経済もまた経済における
グローバルスタンダードになりつつあるのです。幾つかの問題点を抱えていながら、
民主主義が最も公正な政治制度であるのと同様に、自由経済システムも多くの
問題を抱えてはいますが、これまでに人類がやってみたなかでは最も効率の良い
経済、効率の良い社会をつくり出すことが明らかになってきたからです。
 このシステムの下では、市場への新規参入が常に行われ、激しい競争がモノや
サービスの供給者の間で展開され、消費者は自由にその購入意思を決定する
ことができます。このプロセスのなかで、良いものだけが残り、悪いものは淘汰されて
いきます。この仕組みこそが、最も高い効率を社会全体に保証しているのです。

//////// R.ターガート マーフィー , ピーター タスカ ///


60二十一世紀:2010/11/01(月) 00:57:48
市場主義は自由民主至上主義。
左派の社会民主主義のウエイトをグンと高める必要があることも、これなら
当たり前のこととすっきりわかるだろう。

あ、ハイエクだけど、あれも俗流自由主義だな
61金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/11/11(木) 18:28:24

常に東京にいる国会議員

http://s1.shard.jp/rabbit1/02/8/95_2.html

国会の会期一覧表を見ると一目瞭然だった。
62金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/01/06(木) 04:05:35
ええ?
市場主義というのは主義主張
民主主義はシステム

どう比較すればいいんだよ。違うじゃん
動詞と形容詞を比較するようなものだと思うよ。
全く違う。ぐぐったら市場主義じゃなくて自由主義か、
市場原理主義らしいじゃん。それもピンとこないぐらい。

民主主義と経済比較しても仕方ない。
実質経済がない共産主義が悪いというならともかく。
>>1
狂ってやがるw
65二十一世紀:2011/01/07(金) 21:32:14
民主制と民主主義は区別する必要がある
66金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/01/12(水) 18:49:45
 消費者に主権のある市場を作ってみたんだ。経済の民主化をしましょうよ。

ttp://shouhisya.web.fc2.com/index.html
67金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/02/16(水) 14:10:29 BE:669996825-2BP(0)
資本主義(新自由主義・市場主義)vs.民主主義
ファイッ!

リーマンショック後の米国はこの構図がしっくりくる。
68金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/03/09(水) 21:16:58.18
★渡邉美樹氏「本当の立候補の理由」   1

 将来の投資のために必要なのが教育
http://news.livedoor.com/article/detail/5364257/?p=7

 (前略)
池田:規制改革の各論で言うと、渡邉さんが強調しているのは教育ですね。

渡邉:教育に関しても、日本の教育は駄目だと皆さんが言っていました。僕もそう思っていたので、
それならば何ができるのか……? 自分で学校やろう、と。7年前に東京で郁文館(夢学園)の
理事長を務めています。一時期は校長もやっていました。日本の教育こそやらないと、将来への
投資にならない。いくら我々がビジネスを頑張っても、それを受け継ぐ若い世代がいなかったら、
駄目になってしまう。将来の投資のために必要なのが、教育だと思っています。

池田:具体的な教育政策として、“教育バウチャー”を提案していますね。

渡邉:ただバウチャーというと、安倍(晋三)さんの教育再生会議でも、凄まじいアレルギーを
受けましたね。僕はバウチャーではなくてもいいと思います。とにかく適正な競争原理を導入
しましょう。補助金に関しても、公立も私立も生徒一人当たりにいくら出すだけでも、充分競争に
なると思います。なおかつ、学校選択を自由にして、奨学金でフォローすれば、僕のようにあまり
豊かではない子供達だって、私立に行けるようになる。こうして私立と公立が競争して、結果的に
いい学校が生まれる。でも、現在は努力している学校も、そうでない学校も横並びです。補助金が
しっかり出ますから、潰れないようになっている。実は子供を守っているようで、子供を駄目に
しています。つまり、潰れない状況で先生は努力をしません。僕は誰もが努力をする環境を
作りたい。その一例がバウチャーです。

池田:僕も民主党の会合などで、バウチャーを取り上げると凄い反応が帰ってきます(笑)。
話の中身を聞かないで拒否反応が帰ってくるんです。

渡邉:そうですよね(笑)。

池田:だから、バウチャーなんて言わないで、クーポンでもなんでもいい。
69金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/03/09(水) 21:18:35.85
★渡邉美樹氏「本当の立候補の理由」   2

渡邉:教育金券でもいいですよね。

池田:一国二制度をやるのであれば、独自の制度設計を取り入れるには、一番向いている分野が
教育ですよね。先ほど言ったクーポンでも、金券でも。もう少し選択の幅を広げる改革は是非
して頂きたいです。

渡邉:教育委員会も、公立のすべての学校を経営すると言う意識を持たなければなりません。
それぞれの学校に個性を持たせて、学校の“売り”をしっかり作っていくというのが教育委員会の
仕事です。今は、書類を処理するだけで何もしていません。


 "都民のためになる仕事をやってください"
http://news.livedoor.com/article/detail/5364257/?p=8

池田:教育以外の分野で、何か変えたいことはありますか?

渡邉:私は老人ホームを経営していました。特別養護老人ホームという国が運営する老人ホーム、
そして特定施設という我々民間が運営する老人ホームがあります。こんな分け方をしているから、
特養待ちが何十万人もいるんです。特養はある程度セイフティーネットに徹するべきだと思います。
所得の少ないに対しては、国や都道府県が手をさしのべる。普通に生活して来た方は、民間の
老人ホームに入って頂く。

やはり現在の規制ですと、入居金を何百万円に設定しないと、経営が成り立たないんです。
そうではなくて、国交省と厚生労働省の考え方を合わせると、高専賃(高齢者専用賃貸住宅)に、
24時間の介護ステーションがドッキングさせられる。これだけで凄く安価な老人ホームが運営
できます。こんなことさえやらないんです、この国は。老人ホームを運営していて、不思議で
しょうがなかった。なぜ、もっと安くできるのに、やらないのか。規制を緩和しないのか。
なぜ、国交省と厚生労働省はクロスオーバーしないのか。
70金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/03/09(水) 21:20:17.93
★渡邉美樹氏「本当の立候補の理由」   3

池田:その背後には、労働組合という、どの自治体にとってもやっかいな存在があります。
その抵抗を切り崩していこうとしても、あれほどの規模であれば3〜4年では変らないでしょう。
東京程度のスケールでも難しいと思います。今の官僚や労働組合の抵抗は、おそらく実際に都知事に
なられた時には出て来るとおもいますが、その辺りに関しては、どのように考えていますか?

渡邉:今まで様々な業界に参入してきました。学校に入った時も、もの凄い抵抗を受けました。
病院に入った時も、もの凄い抵抗でした。しかし、前提となっているのは、学校の先生は生徒が
好きで先生になっているし、病院の方々も患者さんへの思いやりがあって病院で働いているんです。
ですから、その原点に戻ればいいと思います。東京都では17万人が働いていますが、皆さんに対して、
本当に東京都民のために仕事をしましょうと呼びかけたい。『今、あなたがやっている仕事は
東京都民のためになっていますか?』と。『もしなっていない仕事がひとつでもあるのならば、
都民のためになる仕事をやってください』と。こうやって語りかける中で、私は東京都の職員が
意識を変えて頂けると思っています。

池田:東京都の仕事では、さきほどおっしゃっていた老人ホームもそうですし、保育所の問題も
あります。僕も一度調べたことがありますが、国と地方の関係がもの凄く複雑になっている。
地方が独自に何もできない状態になっています。東京だけで出来ない制約があるかもしれませんが、
国と地方との関係はどう考えていますか?

渡邉:東京では認証保育園という新しい制度が導入されました。これは認可保育園と非認可保育園の
中間的存在で、ここでどんどん子供達を受け入れる体制ができつつあります。私は、認証老人ホームの
ようなものを作りたいんです。国とどのような話し合いをすればいいのか、どのような手続きを取れば
実現できるのか分かりませんが、都独自の保育園や独自の老人ホームを作る中で、待機児童ゼロ、
老人ホーム待機ゼロという世界が作れるんじゃないか……。問題はお金です。お金は儲けるしかない。
71金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/03/09(水) 21:22:19.97
★渡邉美樹氏「本当の立候補の理由」   4

僕は経営者ですから、儲けるのは得意です。どんどん税収を上げる手を打っていける。それによって、
夢のような世界を作れると考えています。

池田:保育所と幼稚園の問題については、ここ一年くらい国政レベルでも揉めつづけていますね。
東京都だけで、独自に新しいシステムでやることができると思いますか?

渡邉:認証保育園は、それに近い存在だと認識しています。ただ、認証保育園は補助が東京都からしか
出ない。個人の負担も小さくない。先日もあるお母さんが、『子供が4人いるんですけれど、認証保育園
ではとてもじゃないけれど、まかないきれない』とおっしゃっていました。つまり、認証保育園から
もう一段補助金を増やした存在が必要なんです。

池田:そもそも、保育園に補助金を投入する発想が間違っています。それこそ保育バウチャーで
やればいいじゃないですか。

渡邉:そうですね。子供を育てるバウチャーが必要です。保育園でも、幼稚園でも、高校でも
使えるバウチャーがいい。親の責任で使えばいいわけです。でも、バウチャーという言葉が
良くないのでね……(笑)。

池田:保育に関しては、学校教育に比べれば、抵抗が少ないと思います。むしろ、イギリスなどでは、
学校の教育バウチャーは抵抗があったけれど、保育だけはバウチャーを導入していますね。むしろ
東京が率先して導入しては? 揉めに揉めている幼稚園や保育園の世界で、バウチャーや金券を
導入したらどうでしょう。
72金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/03/09(水) 21:26:00.67
★渡邉美樹氏「本当の立候補の理由」   5

渡邉:目的は子供を預かってもらうことです。僕は保育バウチャーや金券を、近所の人に預かって
もらった場合でも使えるようにしたい。これで近所の人が福祉員になる。これは北欧では介護の
分野で導入されているシステムです。隣のオバさんに介護を頼んでも、その人に介護費用が支払われる。
家族が親が面倒をみても、介護費をもらえるんです。この仕組みであれば、雇用も生み出せますが、
とにかく財政的に厳しいのが問題です。財政がしっかりしていることが前提ですが、すごく
面白い取り組みだと思います。

池田:財政の規模の問題よりも、お金の付け方の問題でしょうね。同じお金を出すのであれば、
供給側につけないで、消費者につけるのが望ましい。今のバウチャーが良い例で、保育所や幼稚園に
お金をつけるのではなく、消費者に渡すべきです。

渡邉:おっしゃる通りです。

池田:そのような発想であれば、消費者は最も効率の良いサービスを選びますからね。おのずから
効率化していくはずです。

渡邉:介護の現場でそれをイヤってほど経験しました。ここにお年寄りがいるとします。彼らに
ご飯を食べてもらう時、お金は別の所からきています。本来ならば、サービスを受ける人にお金を
渡して、彼らが料金を払えば『まずい!』って文句が言える。でも、直接サービスの供給側にお金が
入るものだから、『どうやったら美味しい食事を出せるか?』とは考えません。『どうやったら、
楽にご飯を食べさせるか?』ばかり考えてしまう。僕が介護で見た不思議な出来事や、悔しい
出来事は、それがすべて原因です。だから、我々は介護にサービスを持ち込みました。つまり、
消費者がお金を払っているという意識を持ち直さなければならない。
73金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/03/09(水) 21:29:22.09
★渡邉美樹氏「本当の立候補の理由」   6

 石原さんは良い仕事をしたと考えています
http://news.livedoor.com/article/detail/5364257/?p=9

池田:どうすべきか分かっているのに、実現するのが難しいですね。今言ったように、供給側に
お金を付けるシステムが出来てしまっていて、そこに既得権が存在しています。業者の団体とか、
労働組合がある。そこからお金を引き上げて、バウチャーにしようとすると、もの凄い
抵抗があります。

渡邉:東京だけ変えられませんかね?

池田:僕がそれを聞きたいですよ(笑)。

渡邉:東京だけ変えたいなぁ……。

池田:原則を変えて、供給側にお金をつけない。

渡邉:つけない!

池田:全部消費者側に渡す。

渡邉:消費者が選ぶ! それが一番いいです。全員が意識変えるでしょう。サービスの意識を
全員が持つはずです。なんとかならないかなぁ……。

池田:東京都くらいのスケールでやらないと、霞ヶ関では絶対にできませんよね。

渡邉:どこかの小さな自治体では影響力がない。東京だからこそ影響力があります。

 (後略)
74 ◆c8xtN1q.5M :2011/04/06(水) 21:22:53.02

/// はじめに 16 /////////////////////////////

 ソ連の崩壊と冷戦の終焉は、社会主義的経済制度が市場経済に到底勝てない
ことを証明した出来事でした。一九九七年に始まったアジア経済の低落は、
開発独裁といわれた東南アジア諾国の権威主義的、家族主義的経済体制が
非効率かつ危険であったことを世界中に知らしめました。また、一九九〇年代に
明白になった日本の「遅進国化」は、一時は「ジャパンモデル」とまで礼賛された
官僚主導経済体制の弱点を赤裸々に示しています。
 この一〇年間に世界のあらゆる地域で起きた出来事は、グローバルスタンダード
となった自由主義市場経済以外に、高度に発展した社会で効率的な経済社会を
作り上げるシステムがいまだに存在しないことを明白にしたように思われます。

/////////////////////////////// フォレスト出版 ///


75金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/04/06(水) 21:35:45.21
>>1は経済を全く理解していない。
76 ◆c8xtN1q.5M :2011/04/07(木) 21:28:00.15

/// はじめに 17 /////////////////////////////

 その意味で、いまや日本経済はのっぴきならない改革のときを迎えています。
自由主義市場経済に全面的に参入しなければ、日本には明るい未来はありません。
そして、自由主義経済システムヘの日本経済の改革は、ここ数年間の改革の
成否にかかっています。いま私たちがそのような深刻な時期に立ち会っている
ことを前提に、三人の碩学との対論を読んでいただければ幸いです。

    一九九八年六月 堺屋太一

・・・・・

 堺屋 太一 , リチャード・C. クー , R.ターガート マーフィー , ピーター タスカ (著)
 「未来はいま決まる―ビッグバンの予測と現実」 フォレスト出版 1998年発行
 ISBN: 4894510537, 価格: ¥1,600 より

////////////////////////////// 1998年刊 ///

77 ◆c8xtN1q.5M :2011/04/08(金) 22:08:48.52

/// フォレスト出版より絶賛発売中 ///////////////

未来はいま決まる―ビッグバンの予測と現実
堺屋 太一 (著), リチャード・C. クー (著), R.ターガート マーフィー (著), ピーター タスカ (著),
Richard C. Koo (原著), R.Taggart Murphy (原著), Peter Tasker (原著)
出版社: フォレスト出版 ; ISBN: 4894510537 ; (1998/06) 価格: ¥1,600

http://www.bk1.jp/product/01573007?partnerid=&volno=0000
http://www.amazon.co.jp/dp/4894510537/
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4894510537.html
http://www.junkudo.co.jp/detail.jsp?ID=0198417942

/////////////////////////// 購入しましょう////

78 忍法帖【Lv=7,xxxP】 :2011/04/09(土) 00:14:53.53
てs
79金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/04/10(日) 23:54:16.83
★市場原理は究極の民主主義     1/2
  川崎市議会議員 三宅隆介 2004-09-18

 医療や教育、介護や保育、といった福祉の分野は、諸外国に比べ著しく効率も質も
劣化している。
 年々増えている国民医療費は、単に高齢化だけの問題ではない。現在の出来高払い
制度が医師や医療機関の競争力を低下させている。
 例えば、注射一本ですぐ治る風邪も四日分の薬を処方して、完治までに二〜三日程度を
要してしまうケースもあるであろう。現在の出来高払い制は、やり高払い制となって
いるのである。いかにローコストで病気を治すか、という基本的な考え方からはほど遠い。
これでは、医療技術の進歩も発展も見込めない。
 一方、教育の分野でも、公立小・中学校は、いまや累卵の危き状態だ。公立小学校に
通っていない児童数は、全国で十万人を超えている。
 また、公立学校に通う限り、好みの教育を選ぶこともできない。そのため、教育機関では
サービス競争が行われにくく、悪しき教員が市場淘汰されずにのさばっている。
 近頃の学級崩壊や学力の低下問題は、まさに教育機関の競争力低下にあるといっていい。
 介護や保育の分野も、著しく新規参入が抑制されているため、順番待ちの消費者で
溢れかえっている。まるで社会主義国家の末期症状のように、街角で市民が
行列を集って食を乞う姿に似ている。
 つまり、これら福祉の分野では、著しく市場原理が否定されているのである。
 しかし、市場原理というと、たちまちにして反論をとなえる輩がいる。そして少なくない。
「教育や医療という弱者を対象とした分野で利益追求型の競争原理をもちこむことは
大変危険だ」
 というのである。
80金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/04/11(月) 00:00:56.71
★市場原理は究極の民主主義     2/2

 多少効率は悪くとも、
「利益を追求しない行政機関がサービスの主流を占めるべきだ」
 ともいう。
 私は言いたい。
 利益を追求することは、決して厭らしいことではない。消費者のニーズに応え、
安く・安全・良質な商品・サービスを供給したものが、利益を享受する。現行制度は
これとは逆で、高く不完全で悪質な供給をしていても、市場に淘汰されることなく、
税で養われているものも少なくない。
 教育や医療や福祉を聖域というが、私たちの社会の今と未来を担う為政者は、
選挙という市場原理で選ばれている。このことをどう説明するのだろうか。
 民主主義は自由経済の政治版である。不良な為政者は選挙で落選する。
結果、それが国民全体の利益となっている。仮に、有権者が間違った選択をしても、
次の選挙で修正され、大きく間違った方向には進まない。戦前の日本の政治が
そうであったように、選挙の市場原理が機能しなくなったとき、政治は悪い方向に
向かってしまう。
 この世に完全な制度などない。
 だからこそ、より良き制度を導入しなければならない。
 いまの世に市場原理を超える公平で開かれた良き制度は、みあたらない。

http://ryusuke.weblogs.jp/miyake/2004/09/post_2.html
81 ◆c8xtN1q.5M :2011/04/11(月) 21:21:58.18

/// はじめに 1 ////////////////////////////////

堺屋太一(著) 講談社 2009年9月発行
「凄い時代  勝負は二〇一一年」より

・・・・・

はじめに

「凄い時代」である。
 一年前は「大昔」、二年先はまったく新しい世の中になるだろう。
 一年前の二〇〇八年七月、北海道洞爺湖畔で、半要八力国首脳会議(サミット)が開かれた。
八力国(G8)の枠組みで、首脳たちはインフレ対策と環境問題を論じ合った。八力国は世界を
代表して使い過ぎを心配していたのである。
 一年後の○九年七月、イタリアのラクイラという町で首脳会議があった。八力国の首脳会議は
たった半日、他は一三力国の拡大会合や一七力国のMEF会合に当てられた。ここで論じられたのは、
国際金融の立て直しと世界大不況対策である。

//////////////////// 講談社 2009年9月発行 ///

82 ◆c8xtN1q.5M :2011/04/12(火) 21:20:37.81

/// はじめに 2 ////////////////////////////////////

 たった一年で、世界会議の枠組みも、語り合う議題も、変わってしまった。出席した日本の
首脳も、福田康夫氏から麻生太郎氏に変わっていたが、さらにまた交代である。
 日本の政治も一年で変わった。一九五五年以来、細川内閣の一年弱を除いて政権を維持していた
自由民主党は政権政党としての権威と支持を失った。各種業界団体を選挙区ごとに輪切りにして、
受益と集票を交換する「自民システム」が崩壊したからである。
 さりとて、批判勢力大連合の民主党のシステムが長期安定勢力となるとも思えない。日本の
政治は、これからが流動化の時代だ。
 各国政府の必死の対策で金融大破綻は回避できた。景気も回復基調だ。これからしばらくは
上昇気運、一部の国々地域では「小さな過熱」さえ起こりかねない。

////////////////// 凄い時代  勝負は二〇一一年 ///

83 ◆c8xtN1q.5M :2011/04/13(水) 20:45:32.76

/// はじめに 3 ////////////////////////////////

 だが、安心してはいけない。遠からず、不況の「二番底」が来るからだ。
 二○○九年の世界経済は政策支援の「集中治療室」状態、各国とも生命維持装置の
カテーテルが何本も繋げている。
 しかし、やがてそれを抜きはじめる。その時こそ本当の衝撃が走る革命的改革期だ。
恐らくそれは、一一年にはじまるだろう。本当の「凄い時代」である。
 なぜそうなのか。今次の不況が巨大な文明の転換に起因しているからだ。
 それは欧米で進む「知価革命」だ。「物財の豊かさが人問の幸せ」という近代思想が失われ、
「満足の大きさこそ人間の幸せ」という知価社会的発想が広まった。これに対して中国を
中心とする東アジアには、近代工業社会の思想と体制が確立した。この文明的なずれこそが、
世界経済の凸凹構造の基盤である。

//////////////////////// 単行本: 338ページ ///

84 ◆c8xtN1q.5M :2011/04/14(木) 21:11:19.46

/// はじめに 4 /////////////////////////////////

 この凸凹構造が維持できたのは、ドルを基軸通貨とするペーパーマネー体制があったからだ。
赤字垂れ流しでも、ドルの地位と価値を保っだのは、借り手が存在したからである。
アメリカ金融界は、様々な借り手を創り出した。その究極がサブプライム・ローンだった。
 世界経済は変化する。長期的にその方向を決めるのは人口問題だろう。
 高度に発達した近代工業社会は高学歴化と晩産少子化を招く。東アジアの国々ではそれが
急速に進んでいる。一方、知価革命の進むアメリカでは、出生率が増加している。やがてこれが
凸凹構造の緩和に役立つとしてもずっと先のことだ。
 これからの世界は、こうした条件の中で再生を図らねばならない。財政支出垂れ流しの
不況対策だけで済むことではない。
 だから「凄い時代」が続くのである。

/////////////////////////////// 価格:¥1,680 ///

85 ◆c8xtN1q.5M :2011/04/15(金) 21:00:02.09

/// はじめに 5 /////////////////////////////////

 変革は機会を与える。「凄い時代」こそおもしろい。これを活かすには、五つの条件がいる。
 第一は気質。変化を歓び、改革を好む気質だ。
 第二はアイデア。これから大事なのはビジネス・モデルだ。
 第三は先見。成長分野を嗅ぎつける感覚と将来を見通す予測能力である。
 第四は勇気。自らを信じて撃って出る決断力である。
 そして第五は、少しばかりの好運だろう。
 本書が読者に右の五つを与える少しの効果を持てば歓びである。
 私はこの本を長い時間をかけて書いた。本来の非才遅筆に加え、「凄い時代」の世界を
丹念に追おうとしたからである。
 激変する中で、辛抱強く支援して頂いた講談社の豊田利男氏と浅間雪枝氏には特別の
感謝を捧げたい。

   二〇〇九年八月 堺屋太一

・・・・・

////////////////////////////// 絶賛発売中! ///
86 ◆c8xtN1q.5M :2011/04/16(土) 19:27:31.52
87 ◆c8xtN1q.5M :2011/04/17(日) 20:07:19.72

/// 今こそ「改革」――日本の将来 1 /////////////

堺屋太一(著) 講談社 2009年9月発行
「凄い時代  勝負は二〇一一年」より

・・・・・
序章 本書の主張
・・・・・
 3 今こそ「改革」――日本の将来

◎なぜ日本は「最悪」なのか

 今、日本には危険な傾向が充満している。
 その一つは、世界を襲った金融危機と大不況を、世界経済のグローバル化と経済構造の
自由化のせいにする主張が広まっていることだ。
 だが、実際はまったく逆、世界経済は時代遅れの規制と先見の不足で損失を拡大した。
日本の失敗は改革の不徹底、グローバル化の立ち遅れにある。

//////////////// 講談社 2009年9月発行 ///

88 ◆c8xtN1q.5M :2011/04/18(月) 21:41:56.62

/// 今こそ「改革」――日本の将来 2 ///////////

 日本は、サブプライム・ローンの破綻にはじまる金融危快では、最も被害の少ない国で
あった。全世界の金融機関が合計四兆ドルの損失を出しだのに、日本のそれは一五〇〇億
ドル以下、世界の四%にも満たない。
 それにもかかわらず、実態経済の下落率は最も大きい。IMF(国際通貨基金)の予測に
よれば、二〇〇九年の日本の成長率はマイナス六.二%、震源地のアメリカのマイナス二.八%
に比べても落ち込みが大きい。
 そのことを、一九九八年の小渕内閣以来の自由化・規制緩和のせいかのようにいいふらす
勢力がある。規制を強化して権限を拡げたい官僚、競争を避けて規制の温室に留まりたい弱気の
経営者、統制好きの学者や言論人、官僚の握り人形でいることに満足する政治家の類いである。

//////////// 凄い時代  勝負は二〇一一年 ///

89 ◆c8xtN1q.5M :2011/04/20(水) 21:12:24.26

/// 今こそ「改革」――日本の将来 3 ///////////

 今日の日本の経済不況は、自由化・規制緩和のせいではない。この国の問題は、製造業を
中心とした物財の面だけを自由化・規制緩和しながら、二一世紀の成長分野である医療・介護・
育児・教育・都市運営・農業などを完全な統制体制のままにしてきた「偽りの改革」にある。
 医療が自由化されていれば、今日の医師不足はなかっただろう。多様な医療機関ができ、
進んだ医療機器や新しい医薬が入り、より安価で便利で楽しい医療ができていたはずである。
 介護でも育児でも、教育や都市運営でも、この国の規制統制は利便と楽しさを失わせている。

////////////////////// 単行本: 338ページ ///

90 ◆c8xtN1q.5M :2011/04/22(金) 21:24:19.62

/// 今こそ「改革」――日本の将来 4 ///////////

 その上、日本では情報もまた、官僚とそれに繋がる少数のマスコミで囲い込まれ、事実の
半面だけを拡大する傾向が強い。霞が関の記者クラブは二一世紀の「情報出島」、ここからだけ
重要情報が発信されている。
 政治家は、官僚発の情報に操られ、企業は、「お上」に睨まれるのを恐れて真実を語らない。
それでも、国民はこのカラクリに気づきだした。官僚に対する信頼の低下と、公務員制度の
改革を支持する投票結果がそれを大している。。
 この大不況から回復した世界は、これまでとは全く違う社会風景を持つだろう。だがそれは、
官僚規制の強化された世界ではないだろうし、そうあってはならない。グローバリズムの後退は、
孤立主義と国際的対立への道でしかない。そのことを決して忘れてはならない。

///////////////////////////// 価格:¥1,680 ///

91 ◆c8xtN1q.5M :2011/04/23(土) 19:42:06.61

/// 今こそ「改革」――日本の将来 5 ///////////

 ◎日本の未来へ三本の道

 二〇〇九年の夏、日本経済は小康状態にある。だがそれは、財政赤字と公的資金供給に
支えられた「集中治療室での小康」に過ぎない。遠からず生命維持のカテーテルを外さねば
ならない。それまでに日本経済が自らの気力と体力で生きる状況を作る必要がある。
 日本だけではない。アメリカもEU諸国も中国も、今は財政支出に支えられた状態だ。
やがて各国共に人工的支えを外す厳しい局面になる。日本にとっては、国際環境も向かい風だ。
そんな中で、自立できる気力、体力を養うのは容易ではない。
 だが、苦しいからといって誤った道に向かってはならない。入りやすいだけで出口のない
入り口に飛び込んではならない。

/////////////////////////// 絶賛発売中! ///

92 ◆c8xtN1q.5M :2011/04/24(日) 20:14:42.77

/// 今こそ「改革」――日本の将来 6 ///////////

 今、日本の未来には三つの道がほの見える。
 第一は真っ直ぐで平坦な道、つまり大した改革をしない道だ。今は気楽な官僚任せで済むが、
その行く先は出口のない谷間、発展途上国への逆戻りである。
 私はこれを「日本のアルゼンチン化」と呼んでいる。アルゼンチンは二〇世紀初頭には
世界有数の豊かな国たった。その上、第一次・第二次の世界大戦でも利益こそあれ被害は
なかった。重大な自然災害も長期の内戦もなかった。

///////////////////////////// 堺屋太一著 ///

93 ◆c8xtN1q.5M :2011/04/25(月) 21:05:42.75

/// 今こそ「改革」――日本の将来 7 ///////////

 この「恵まれた環境」で、アルゼンチンは改革のきっかけをつかめず、経済的には一九世紀
以来の最適農業社会が続き、社会的には階級世襲と首都一極集中が固定化した。政権は軍隊支持の
保守派と福祉主義の左派とが交互に取った。利権と福祉で財政は放漫になり、国債不払い
(デフォルト)さえ繰り返した。
 「十九世紀の最適農業社会」を「二〇世紀の最適工業社会」に置き換えれば、これからの
日本にも通じるだろう。
 もし日本が思い切った改革を行うことなく、官僚主導の体制を保ち、終身雇用の雇用慣行を
続けていれば確実に衰退し、世界経済の主要なプレーヤーではなくなるだろう。

////////////////// 講談社 2009年9月発行 ///

94 ◆c8xtN1q.5M :2011/04/26(火) 21:07:03.71

/// 今こそ「改革」――日本の将来 8 //////////

 第二の道は、何重もの障害はあるが、はるか彼方には「アジア共同体」の高峰がそびえる道だ。
 一〇年代初頭、「二番底」から立ち直った世界では、アメリカの比重はかなり下がり、
アメリカ流の自由主義市場経済への批判も強まっているだろう。アメリカ自身が「世界」に
対する関与を薄めている可能性も高い。
 ヨーロッパも自らのことで忙しい。ヨーロッパ諸国の重大関心事は、ヨーロッパ自身の統合と
東欧諸国の取り込みであるに違いない。政治的軍事的に復活するロシアヘの対応もまた、
ヨーロッパには重要だ。ウラル山脈以西は、日本からはやっぱり「遠い国」である。
 そんな中で中国は、経済的にも政治的にも文化的にも急成長する。市場としての魅力と国家
としての迫力はアメリカに並ぶだろう。隣国の日本にとっては心強くもあり、恐怖でもある。

/////////// 凄い時代  勝負は二〇一一年 ///

95 ◆c8xtN1q.5M :2011/04/27(水) 21:39:05.71

/// 今こそ「改革」――日本の将来 9 ///////////

 当然、この中国と共同してアジア共同体を創ろう、という意見は強まる。東アジアや
中央アジアの国々は中国に魅かれるところが多いに違いない。
 アジア共同体は、当然、中国中心になる。その中国は、これまでの世界秩序を主導してきた
欧米とは異なる歴史と文化を持つ。「中国も経済が成長し社会が成熟すれば今日の世界標準に
近づく」と考えるのは、歴史を無視した推論に過ぎない。
 中国はその歴史と文化による独自の体制と規則を創るだろう。アジア共同体に加わるとすれば、
日本もそれに従わざるを得ない。
 これによる日本の変化は、かつてないほどに大きい。日本は古くから中国と付き合ってきたが、
中華文化の一部になったことはない。今も日本人は、中国と中国人についてよく知らない。
日本のよく知る中国の歴史は『三国志』まで、日本なら「女王卑弥呼」の時代である。

////////////////////// 単行本: 338ページ ///

96金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/04/28(木) 20:36:00.08
★大惨事でわかった発送電分離と電力自由化の重要性

何の罪悪感も無く放射性物質をまき散らす、こんな無茶苦茶な民間企業は、早く解体しましょう。
東京電力のロビー活動に押されて、新規参入・電力自由化が阻止されたツケが回ってきて大惨事に
つながったともいえます。

今回の東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)でも、女川原発(東北電力)や東海第二原発
(日本原子力発電)は冷温停止しており、東京電力の「天災」「想定外」との言い訳は通じません。
特に東北電力は、津波対策で女川原発を海抜+15mに立地しています。

また、住友金属鹿島火力発電所の立ち上がりが早かったことからも、自家発(独立系発電事業者、
Independent Power Producer)は優秀です。しかし、今まで東電が買い取り価格を低くしていた為に、
採算が合わずに停止を余儀なくされた自家発(独立系発電事業者、IPP)が多かったのです。
独占禁止法違反と言ってもいいほどの、東電の汚いやり方に腹が立ちます。

これらの自家発(独立系発電事業者、IPP)が市場に戻ってくれば、「間抜けな」東電の供給力が
欠けていても大丈夫なのです。だから、他の国々と同様に、発電と送電を分離して、電力自由化
すれば、優秀でモラルの高い自家発(独立系発電事業者、IPP)がどんどん参入しますし、
複数の発電事業者によって電源立地が分散化されるので、自然災害にも抵抗力が強くなるのです。

http://blogs.yahoo.co.jp/dubaifinancialexpress/23381601.html
97金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/04/28(木) 20:46:14.56
★電気料金は究極のぼったくり   1
  河野太郎ブログごまめの歯ぎしり 2011年4月28日

トップを副社長で天下りさせていただくと...  

電気事業法第十九条二項一
「料金が能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものであること。」

この文言の下に、壮大な天下り利権がつくられてきた。
一般電気事業供給約款料金算定規則という省令が、電気事業法第十九条の下に制定され、
コストに利益を足したものを電気料金とするという究極のぼったくり商法を作り上げた。
資源エネルギー庁の説明はこうだ。
平成20年4月から平成21年3月を原価算定期間として得られた原価を平成20年9月から
適用し、それに適正利潤を足したものが電気料金となる。燃料価格は別途、調整する。
適正利潤というのは、電気事業固定資産の簿価に3%をかけたもの。
なぜ3%なのかというと、自己資本比率を3割と想定して、他産業の配当の割合をかけたものと、
他人資本7割に対しては借入金利率をかけたものをミックスして3%。
だれがそれを3%だと計算したかというと電力会社。誰がチェックするのというと、
(トップを電力会社に副社長で天下りさせていただいている)エネ庁がチェックする
(ことになっている)。
原価には何が入っているのとたずねると、人件費、燃料費、修繕費、減価償却費、公租公課、
購入電力料等など。
人件費がむやみに高くないかを誰がチェックするのかとたずねると、電力会社が他の
電力会社の人件費と比較している。
この普及開発関係費とはなにかとたずねると、それは広告などを含む広報予算。それも
原価に含まれるのかとたずねると、答えはイエス!
で、だれがコストを計算するのかというと、電力会社。で、それが正しいかどうかの
チェックはとたずねると、自由化したので、料金は申請主義。
98金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/04/28(木) 20:52:08.09
★電気料金は究極のぼったくり   2

それなら電力会社は勝手に好き放題できるじゃないかとたずねると、そうならないように、
(トップを電力会社に副社長で天下りさせていただいている)エネ庁が電力会社の決算と
見比べて、かけ離れたものにならないようにチェックしている(ふりをしている)。
それじゃ、僕が全部チェックするから、コストを全部コピーしてくださいというと、
企業秘密の分は出せません。
つまり、電力市場は自由化されたから、各電力会社のコストは大切な企業秘密なので非公開に
するけれど、電気事業法第十九条からこじつけてコストに適正な利潤を上乗せして料金を
決めているので、電力会社が言ってきたコストに電力会社が言ってきた利益を上乗せした
料金を支払ってね。その電力会社の言ってきたことが正しいかどうかは、(トップを電力会社に
副社長で天下りさせていただいている)エネ庁が、チェックする(ふりをする)からね。
そう、新しく参入したエネルギー会社が入札してくるところは、電力料金をダンピングして
安くして、(もちろんダンピングなんてしちゃいけないことなので、そんなことをしないように、
トップを電力会社に副社長で天下りさせていただいているエネ庁が、もちろんそこはしっかり
(よそを)見ていますよ)、競争のない家庭その他には世界有数の高額な電気料金を請求する。
場合によっては、大口の需要家に対して、需給調整契約をもちかけて、大幅割引をして、
いざ、需給調整が必要な時になると、それを無視して、全地域無計画停電!
まさか賠償金を原価に入れることはないよねとたずねると「普通に考えるとダメだが、絶対に
ダメなわけでもない」(トップを電力会社に副社長で天下りさせていただいている)エネ庁
(週刊東洋経済2011.4.23 48ページ)

さて、谷垣総裁、石破政調会長、連休明けの議論では、もちろんこんなことを許してきた
これまでの自民党の電力利権族の不正を認めて謝罪したうえで、東京電力の元副社長などを
党本部からたたき出して、まともなエネルギー政策作りを始めますよね?

河野太郎ブログごまめの歯ぎしり 2011年4月28日
http://www.taro.org/2011/04/post-990.php
99金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/04/28(木) 21:02:32.31
★東電改革の要は電力自由化「発送電分離」し送電網開放  新規参入増やす競争政策を  1

 東京電力の改革案がいろいろと出ている。官邸が20以上の会議で指揮命令系統がスパゲティ
状態で機能不全に陥っているので、既成事実化を狙って官僚などからリークが相次いでいるのだ。

 それをどう見るかは、夕刊フジ18日付掲載の本コラムで書いたように、表面的なスキームの
違いではなく、東電の補償額について誰がどのように負担するかを着目すべきである。

 関係会社を含めた東電資産が売却され、それが補償に回される場合、一方で東電の負債サイドで
東電株主、東電社債権者などは損失になるはずだ。逆にいえば、株主などに損失が出ない場合は、
その分が国民負担となって出てくる。

 その改革案を見るときのポイントの一つとして、電力自由化、特に「発電と送電の分離」や
「送電網の開放」が含まれているかどうかも重要だ。それらがないと、東電の独占利益は
確保され、将来の電力料金で補償するという場合、それらは国民負担になるからだ。

 経済学の教科書では、電力は自然独占の例になっている。というのは、電力事業は巨額の
投資が必要で、しかも規模が大きいほど平均費用が低くなる(規模の経済性)ので、
市場メカニズムでは最初に電力事業を始めた企業しか生き残れず自然独占になるからである。

 この教科書の説明は、最近の技術革新を考えると修正したほうがいい。電力事業を発電部門と
送電部門に分けて考えると、発電部門での規模の経済性は技術進歩によってなくなりつつある。

 やや突飛な話に聞こえるかもしれないが、各家庭で太陽光パネルを設置して、家庭によっては
自家消費以上に発電して近隣家庭に余剰電力を供給するという考えもある。
100金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/04/28(木) 21:05:45.94
★東電改革の要は電力自由化「発送電分離」し送電網開放  新規参入増やす競争政策を 2

 しかし、送電部門ではまだ規模の経済性が残っている。自家発電を増強して発電を事業化
するのは容易になっても、送電は既存の電力会社の送電線を借用せねばならなくなる。

 となると、既存の電力会社について、発電と送電に分離し、同時に送電網を開放して、
発電分野で新規参入を促し競争するのが国民にとって望ましい。これは電話について、
電話回線網を開放して、いろいろな電話会社を参入させたことと同じ理屈だ、

 これまで、電力の自由化は発電業者の新規参入という形で段階的に行われてきたが、
送電網の開放が十分に行われなかった。その結果、発電の新規参入業者も価格決定力がなく、
大規模な工場など極めて限定的な地域にとどまっている。

 こうした電力の自由化について既存電力会社は電力の品質などを理由として反対してきた。
無計画な「計画停電」をやったので、もはや新規参入者の「品質」は批判できる資格はない。

(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一) 2011.04.27

http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110427/plt1104271537002-n1.htm
101金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/04/28(木) 21:15:52.08
★東電副社長はエネ庁幹部の指定席 塩川議員調べ 天下り禁止が必要

図解 東電天下りの歴史 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-04-10/2011041001_02_1.jpg

 東日本大震災にともなう東京電力福島第1原発の未曽有の事故で、原発の安全のための規制機関を
原発推進の官庁から切り離すことの重要性が浮き彫りになっています。こうしたなか、日本共産党の
塩川鉄也衆院議員の調べで、東電副社長が原発推進官庁である経済産業省(旧通商産業省)幹部の
「天下り」指定席になっていることがわかりました。

 東電には、ことし1月1日付で、前資源エネルギー庁長官の石田徹氏が顧問として「天下り」したばかり。
同氏の前に東電に天下りした旧通産省官僚は4人にのぼり、1962年からほぼ切れ目なく、
東電に役員として在籍していたことになります。(表参照)

 1957年6月、通産事務次官を退官した石原武夫氏は、古河電工(取締役、常務)を経て、
62年5月に東電取締役に就任し、常務、副社長、常任監査役を歴任しました。

 資源エネルギー庁長官、通産審議官などを務めた増田實氏は、東京銀行顧問を経て、
80年11月に東電顧問に就任。常務、副社長を務めました。
 資源エネルギー庁次長、経企庁審議官などを務めた川崎弘氏は、日本輸出入銀行理事を経て、
90年12月に東電顧問に就任。その後、常務、副社長となりました。(続く)

しんぶん赤旗 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-04-10/2011041001_02_1.html
102金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/04/28(木) 21:57:49.10
いまどき市場主義マンセーしてるとか、底なしに頭弱いな。
ネタとしか思えないようなことを真顔で言うとか。
103 ◆c8xtN1q.5M :2011/04/29(金) 21:28:39.99

/// 今こそ「改革」――日本の将来 10 ///////////////

 日本が採り得る第三の道は、官府主導とモノ造り依存を捨てる知価革命の道である。
ここにはきついカーブや激しい凸凹がある反面、美しい目標も目前の利益も見え難い。
だが、これだけが自由と繁栄に至る道である。
 不況の中、とりわけ二番底を迎えると、官僚規制と政府助成によって安泰を望む気分は
強くなる。それがやがては孤立主義と国際的対立にはまり込む方向と警告されても、
目前のひと息を求める心理は断ち難い。かつて一九三〇年代の日本は、この道を進んだために
戦争へとひた走った。
 しかし、日本が将来も自由と繁栄を保ち、世界の主要なプレーヤーであり続けるためには、
世界経済のグローバル化と国際社会の非軍事化を叫び続けねばならない。
 そのためにはまず、自らが自由主義市場経済の体質になり、競争原理を貫く体制を築く
必要がある。たとえ世界の一部に反対方向への働きが現れても、日本は自由の旗を立て、
市場原理をいい続けなければならない。

/////////////////////////////// 価格:¥1,680 ///

104 ◆c8xtN1q.5M :2011/05/01(日) 18:20:19.15

/// 今こそ「改革」――日本の将来 11 ///////////

◎今、何を為すべきか

 日本が、長期の路線として自由と繁栄の道を選ぶとすれば、この三年間に何を為すべきか。
 目前には二つの選択肢がある。一つは古い利権を守り、子孫に膨大なツケを残しながら、
これまで通りの工業社会を維持すること、もう一つは二一世紀の新世界にふさわしい知価社会に
跳躍する「明治維新」的大改革に踏み切ること、である。
 後者の道を選ぶとすれば、この国の気質(価値観)と体質(行為基準)と体格(社会構造)の
三つを抜本的に変えねばならない。具体的にいえば、次の三つである。
 第一は、官僚依存・官僚主導からの脱却、つまり公務員制度の改革と地方分権の徹底である。
その行き着く先は、地域主権型道州制になるだろう。
 もちろん、官僚主導からの脱却の中には医療、介護、教育、保育、都市運営および農業の
自由化が含まれる。

/////////////////////////// 絶賛発売中! ///

105金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/05/02(月) 03:19:21.07
株(日本投資)は韓国の投資家で勝ちなはれ

アズジェント
ど〜〜ん
WHD
倉元ちゃん

よっぽど株の情報とかは
韓国相場師の書いてるブログが個人的には役に立ちますよ

億様株のレシピ
儲かる株のレシピで見つかるはず
106 ◆c8xtN1q.5M :2011/05/02(月) 21:40:18.09

/// 今こそ「改革」――日本の将来 12 ///////////

 例えば、医療では会社組織の病院を認め、医療の分野に経営人材やIT技師が入りやすくする。
健康保険と自由診療を継ぎ合わす「混合医療」を認め、新薬・新技術の導入を促す。
そのようにすれば、医療の世界により多様な人材と多額の資金が流入するようになるだろう。
 第二は、終身雇用制度を緩和し、職縁社会から脱却することだ。ここでは、雇用の維持と
生活の保護は、公共の務めであることを明確にしなければならない。
 昭和に生まれ育った人々は、「終身雇用こそは日本の美風、従業員を大切にする『人本主義』だ」
などと教え込まれてきた。しかし、その反面では、一度職場共同体からこぼれ落ちれば再就職の
難しい残酷な慣行でもある。
 職場を離れた時こそスキル・アップのチャンス、公共が国民の生産カアップに責任を持つ
体制を創るべきである。これはまた、高齢者活用の決め手にもなるだろう。

/////////////////////////////// 堺屋太一著 ///

107 ◆c8xtN1q.5M :2011/05/03(火) 20:10:13.48

/// 今こそ「改革」――日本の将来 13 /////////

 第三は、人生の規格と順序を変更することだ。近代工業社会では、すべての人々が規格大量生産型の
工業に適するように作ろうとして、教育・就職・結婚・出産・子育てという人生順序を定めた。
これでは教育年限が延びると出産年齢が上がり、少子高齢化を必然にしてしまう。
 知価革革命の進んだアメリカや西欧ではこの順序が崩れた結果、出生率の上昇がはじまっている。
日本にもその動きは既にある。社会の倫理としても、制度や施設の点でも、若年出産と子育て産業の
市場化を進めるべきである。
 不況とは、モノとヒトとカネの余る現象である。不況の時にこそ新しい産業が生まれやすい。
ここで求められるのは独創と勇気である。今、この国に必要なのは、既成概念に囚われない
斬新な発想と健全な楽観主義である。
 一読では、突飛に思われるかもしれない。とても不可能といわれる方も多いだろう。
 しかし、孫子が語る如く「国の興るは一瞬にして、国の滅ぶも一瞬なり」だ。明治維新も
戦後体制の確立も、決定的な期間は三年である。要は今、この国に体制改革を徹底する流れが
生まれるか否かである。

・・・・・

///////////////// 講談社 2009年9月発行 ///


108 ◆c8xtN1q.5M :2011/05/04(水) 21:08:11.35
109 ◆c8xtN1q.5M :2011/05/05(木) 19:47:50.36

/// 偽りの10年 1 ///////////////////////////

堺屋太一(著) 講談社 2009年9月発行
「凄い時代  勝負は二〇一一年」より

・・・・・
第四章 偽りの一〇年

 1 なぜ日本は「最悪」なのか

◎下落率最大の日本

 二〇〇九年秋、世界金融危機がはじまった頃、日本は金融損失が最も軽微、日本経済の打撃は
少ない、とする見方があった。
 確かに、金融に限っていえばその通りだ。国際通貨基金(IMF)の○九年四月の発表では、
アメリカの金融機関を起源とする貸し付け・証券化商品の推定評価損は二兆七〇〇〇億ドル、
アメリカ金融総残高の一〇%にのぼる。アメリカ政府の行った厳格審査では、大手金融機関
一九のうち一〇が債務超過という惨状である。

////////////////// 講談社 2009年9月発行 ///

110 ◆c8xtN1q.5M :2011/05/07(土) 19:39:58.65

/// 偽りの10年 2 /////////////////////////

 ヨーロッパを起源とする損失額は一兆二〇〇〇億ドル、総残高の五%程度だが、アメリカの
サブプライム・ローン債などの半分近くがヨーロッパで購入されている、と見られる。
このため、金融機関の危うさはアメリカ以上といわれている。
 ○九年六月までに、アメリカでは商業銀行二、投資銀行四が破綻、公的資金の援けを借りて
処理された。ヨーロッパ大陸では四金融機関が、イギリスでも二機関がそうなっている。
 それに比べて日本を起源とする損失は約一五〇〇億ドル、欧米合計の四%以下だ。また、
アメリカのサブプライム・ローン証券などを買っていた金融機関もあるが、その金額は比較的少ない。
このため、日本では債務超過に陥った金融機関は今のところない。高利の商工ローン会社には
倒産も出たが、その原因は主として高金利を規則する新法によるものだ。

////////// 凄い時代  勝負は二〇一一年 ///

111 ◆c8xtN1q.5M :2011/05/09(月) 21:15:48.39

/// 偽りの10年 3 ////////////////////////

 ところが、同じIMFが三月に発表した○九年の経済予測では、GDPの下落率は日本が
マイナス六.三%で最大、金融危機の根源アメリカの二.八%、ユーロ圈の三.二%、
イギリスの三.五%に比べても断然大きい。
 もっとも政府は、一五兆四〇〇〇億円の平成一二年度補正予算を中心とした巨額の景気対策を
打ち上げ、○九年度のGDPを一.九%待ち上げることで、○九年度の下落率は三.三%程度
になるとしている。IMFの予想は暦年、政府見通しは四月からはじまる年度という違いはあるが、
世界の見方と日本政府予測とは、かなり開いている、
 実際、日本経済の回復は、政府がいうほどはかばかしくない。株価は反発し、経営者の景況感や
景気ウォッチャーの報告は上向いているが、雇用は悪化が続いている、ボーナスは大幅減だし、
物価の下落も激しい。消費の廉価シフトは著しく「生計の質」は低下している。政府の
巨額バラ撒きの割には景気浮揚効果は少ない、といわざるを得ない。

////////////////////// 単行本: 338ページ ///

112 ◆c8xtN1q.5M :2011/05/10(火) 21:13:35.81

/// 偽りの10年 4 /////////////////////////

◎モノ依存の構造と現状維持の気質

 金融危機では損失の少なかった日本が、実態経済ではなぜ最大の下落なのか。その原因を
ひと言でいうと、構造改革の遅れ、輸出依存の構造と硬直した組織体質にある。
 日本の輸出依存度はヨーロッパやアジアの諸国に比べてかなり低い。だが、諸外国では
輸出の反面、製品や部品・素材などを輸入しているので、輸出の減少は輸入の減少に直結する。
ところが日本は、国内に全産業が揃っている上、企業の系列なども根強く、部品や素材の
輸入が少ない。
 このため、輸出が減少するほどには輸入が減らず、部品メーカーなどの関連企業に打撃が
広がった。欧亜の諸国がグローバルな工程分業に組み込まれているのに、日本はまだ
水平分業体制なのである。
 第二に、日本の輸出が、自動車や電気製品など規格大量生産型の高級品に集中していたことだ。
従って、不況によって世界の消費が廉価品にシフトすれば、最大の打撃を受けることになった。

//////////////////////// 価格:¥1,680 ///

113金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/05/11(水) 01:37:05.65
 
全ての国の民主主義は、事実上「官僚政治」
http://s1.shard.jp/deer/0204/44/294.html
米国では、大統領が変わると、政府職員は大幅に入れ替わると言われる。
これは、日本のマスコミがねつ造した、プロパガンダだった。
今頃になって、米軍の主要幹部は長い間世襲が続いているなどと、言い訳をする。
実際、公務員が大幅に入れ替われば、
「大規模なスキャンダル」が発覚するはずだが、
どの国でも、何も起こらない。
つまり、全ての国が、ある種の政治権力集団が、永遠に支配しており、
選挙も、議会政治も、全てインチキで、ごまかしで、無知な大衆の「ガス抜き」にすぎなかった。
しかも、他国を批判する国もないことは、地球上に「民主主義国家」は、
存在していないことを証明する。
それから目をそむけさせるために、「北朝鮮」や「キューバ」などの独裁政権を用意し、
「あなたの国はいい国ですよ。」と納得させる。
114金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/05/11(水) 21:44:56.92
★東電の分割で賠償原資を
 2011年05月11日 池田信夫blog part2

日経新聞の三宅伸吾さんから教えてもらったが、細江宣裕・田中誠「東電賠償原資調達スキームと
アンバンドリング」は名案だと思う。これは図のように原発事故の原資を出すために、東電の資産を
分割して売却しようというものだ。

      東電賠償原資調達スキームと必然的アンバンドリング

  原発事故の賠償資金調達のために、東電には徹底的なリストラが求められる
                 ↓
      そのために固定資産事業資産の売却が急務
         ↓           ↓
  シナリオ1:            シナリオ2:
  発電設備を売却して賠償資金を    送配電設備を売却して賠償資金を
  調達し、「東京送配電」株式会社   調達し、「東京発電」株式会社として
  として存続             存続
    ↓                   ↓
   資産売却後、海外で主流の電力アンバンドリングが実現
   地域独占から、市場競争を通じた国民経済の向上へ

送電網を売却して東電が「東京発電」株式会社として存続する案と、発電所を売却して「東京送配電」
として存続する案があげられている。送電網を公共インフラとして国が買収することも考えられるが、
分割された会社を買収して他の業種の企業が電力事業に参入できる点では、発電部門を売却したほうが
いいかもしれない。
こういうアンバンドリングは私も提案したことがある。送電網の売却は郷原信郎氏も提案しており、
細野首相補佐官も言及している。どちらにしても、東電の分割・売却によって電力の全面自由化が
実現し、資本市場も活性化する。「原発賠償機構」で東電を丸ごと救済する奉加帳方式より、
こっちのほうがずっと筋のいい解決策だと思う。
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51706784.html
115 ◆c8xtN1q.5M :2011/05/12(木) 21:18:35.62

/// 偽りの10年 5 /////////////////////////

 これに金融危機以降の円高も痛烈な追い討ちとなった。トヨタ自動車や日立製作所など、
日本を代入する規格大量生産型大企業が軒並み大赤字になったのは、この国の苦境を
象徴している。
 第三の理由として、日本企業の経営体質が上げられる。日本には今も終身雇用・年功賃金の
慣行が残っており、労務費の弾力性が乏しい。このため、労働分配率は好況で売り上げが
増えれば急落するが、不況で売り上げが減れば急上昇する。欧米では景気判断は失業率で
測られるが、日本では企業利益に表れる。
 日本の企業は好況期に利益を上げ設備投資に励むが、不況になると設備投資を極端に絞り、
在庫減らしに努める。このことが景気の急落を招くのである。
 ヨーロッパでは、不況の際に増加する失業者の生活を保護するのは政府の務めになっており、
その期間をスキル・アップの再教育に当てる制度も普及している。一方、日本では、仕事が
減っても従業者を抱え続けるのが企業の倫理と考えられている。

///////////////////////// 絶賛発売中! ///

116金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/05/15(日) 21:48:20.63
★電力の卸売市場はなぜ閉まっているのか
 池田信夫blog part2 2011年05月13日

日本卸電力取引所(JEPX)から、日産などPPS(特定規模電気事業者)の脱退が相次いでいる。
3月14日にJEPXの東京市場が閉鎖されて以来、市場が再開される見通しが立たないためだ。
その理由は「需給バランスの崩れにより、東京市場の託送が不可能になったため」と説明
されているが、これは技術的に不可能になったからではない。東電が買わないためだ。

JEPXの取引は電力会社の送電網を使って行なわれるので、東電がその利用を拒否すると
開くことができない。今回もPPSから「電力が足りないのなら、東電はJEPXで調達すべきだ」
という批判があったが、東電は「スポット市場を開くと単価が暴騰する」とこれを拒否し、
市場を経由しないで特定のPPSから東電の決めた「適正価格」で調達している。

JEPXは、発送電の分離を求める経産省と抵抗する電事連の妥協策として2003年に設立されたが、
インフラを買い手の電力会社に依存しているため、市場の独立性が担保されていない。
電力会社の産業用電気料金は非常に安い(高い家庭用電気料金でそれを補填している)ので、
今の価格体系ではPPSは電力会社と競争できない。このため、JEPXで取引される電力は、
全電力量の1%程度にとどまる。

今回の震災はPPSの商機だったが、東電は市場からの調達を拒否して計画停電を選んだ。
業界には「訴訟も辞さない」との声があり、今回の脱退もこうした不公正な取引への抗議だと
思われるが、大部分のPPSは沈黙を守っている。圧倒的な市場支配力をもつ東電に逆らうと、
つぶされるからだ。そして電力会社を大スポンサーとするマスコミも、東電の反競争的な
行動を報じない。このままでは、日本の電力自由化は有名無実になってしまう。

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/ikeda_nobuo/51707812
117 ◆c8xtN1q.5M :2011/05/15(日) 22:57:26.48

/// 偽りの10年 6 ///////////////////////////

 こうした事態の根底には、日本経済の製造業依存の高さがある。二一世紀になって欧米が
製造業離れの知価革命を進める中で、日本では「モノ造り回帰」が進んだ。それがアメリカの
需要増とアジアの設備投資増加に乗って成功したかに見えた。
 政府は、二〇〇二年二月から○七年一〇月まで六九ヵ月連続の好況が続いた、と喧伝した。
期間的にはかつての「いざなぎ景気」(一九六五〜七〇年)を超えた、といわれたものだ。
 ところが、その長期好況が終わった直後の○八年一月、大田弘子経済財政担当大臣は
「日本経済は最早一流ではない」と宣言した。長期好況の問に日本経済は一流ではなくなっていた――
この奇怪な現象こそ、今日の、そして未来の日本を考える上できわめて重要である。
 一九九九年、日本は「失われた一〇年」を断って、気質体質の大改革に乗りだしたはずであった。
だが、それも竜頭蛇尾に終わり、官僚と既得権者の抵抗で、いつしか反動方向に逆転していた。
九九年から二〇〇八年までの日本は、結果として見ると「偽りの一〇年」だった、
といわざるを得ない。

///////////////////////////// 堺屋太一著 ///

118 ◆c8xtN1q.5M :2011/05/16(月) 21:58:42.14

/// 偽りの10年 7 ////////////////////////

◎「偽りの改革」

 何が「偽り」だったのか。第一は「偽りの改革」である。
 過去一〇年間、小渕内閣から森、小泉、安倍、福田と、歴代内閣が改革に努めてきた。だが、
その成果は、専ら製造業と情報通信や自動車運輸の一部に留まり、二一世紀における成長分野の
医療・介護・教育・育児・放送・都市運営や農業には届かなかった。これらの分野は、
各縦割り官僚機構がすべてを専管し、完全な統制状態においている。
 例えば、農林水産省は農業・農村・農民・農産物を排他的に所管する。農水省は、農産物の
流通を農協などの専業者にしかいじらせたくないし、農村の公共事業は独自の基準と判断で進める。
農地は農民(耕作者)以外に所有も利用も許したくない。
 これでは農地の有効利用もできないし、多角的開発に利用できる施設もできない。農業には
新しい知識も技能も人材も資本も入らないから、衰退の一途を辿るのも当然である。
 農水省は減反政策という生産カルテルを強制することで米価を保とうとしたが、米価は下落し、
狭い日本の農地の三割以上が耕されなくなった。農村では生活の魅力は失われ、人口は過疎高齢化し、
自治体財政はズタズタになってしまった。

//////////////// 講談社 2009年9月発行 ///

119 ◆c8xtN1q.5M :2011/05/17(火) 23:59:08.45
★電力の発送配分離は電力会社の進化にもつながる  1
 2011年05月17日17時32分 大西宏

経営の考え方でしょうが、企業の進化よりも安定を願えば、電力会社の地域独占はすぐれた
企業の資産です。イノベーションをはかることは必要なく、効率化と安定を追求すれば
良いだけの経営になります。
しかし、見方を変えると、競争のない、あるいは競争をコントロールできる独占体制は、
企業体質の弱体や腐敗をも生み出し、企業の進化を阻害します。
今回の福島第一原発事故対応での東電の経営者あるいは広報の人たちの姿や行動は、企業規模の
大きさと比べて、いかに頼りなく危ういものであるかを感じさせました。地域独占の企業の
脆さそのものがでてしまったように感じます。
効率や安定のためにリスクを避けることには長け、正しい情報を流さない、「法に違反しない、
リスクを避ける」という間違ったコンプライアンスに徹してきたこと、またむなしく事故現場と
遠く離れた本社ビルで会見が繰り返されたことは経営中枢がいかに現場力にも現場感覚にも
欠けるかをも示しました。まるで映画「踊る大捜査線」さながらの光景です。
さて、福島第一原発事故により、また原発に変わる代替エネルギーの開発の必要性の認識が
急速にたかまるとともに、再び電力自由化、それを進めるための電力会社の発電、送電、
あるいは配電の企業分割が話題となってくるようになりました。
電力自由化、企業分割で感じるのは、かつて電力会社も危機感と緊張感のあった時期も
あったことです。
それは、電力自由化の世界的な流れ、また企業分割の流れにどう対処するか、その結果競争によって
独占体制が崩れ、その結果発生する余剰人員をどう吸収するのかに備えるようとしていた頃の
ことです。だから、経営の多角化に踏み込んでいたのです。
その一例が光ファイバーによる情報通信分野への進出でした。東電はその経営がうまくいかず、
KDDIに事業を譲渡しましたが、関電系列のケイオプティコムはeo光のサービスでNTTにつぐ
地域シェアを占める特異な存在となっています。
しかし、その後のさらなる原油の高騰と地球温暖化の対するクリーンエネルギー化の流れで、
原発政策が一段と進められ、電力会社の分離の話はたち消えてしまいました。
120金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/05/18(水) 00:01:05.05
★電力の発送配分離は電力会社の進化にもつながる    2

電力会社の地域独占を残し、そのコントロール下での電力自由化でしかなくなったのです。
さて、電力会社の発送配の機能による分離や自由化のハードルは高いでしょうか。いえ、
さほどハードルは高くないと思います。もともとが企業分割に備える準備を行っていたので、
企業分割によって経営がどうなるのか、またどうあるあるべきかを考える人材もいるはずです。
残されているのは政府の決断と決定だけだと思います。
各企業や家庭がその時点でどれくらい電力使用しているのかを把握し、電力需給を自律的に
調整するスマートグリッド化も案外早く実現できるのではないでしょうか。
ご存じない方も多いと思いますが、電力会社の送配電網には、光ファイバーが併設されています。
それは電力の消費と供給のバランス調整、あるいは事故による停電時などの際に迂回するルートを
コントロールするためのもので、すでに電力は高度に、おそらく世界的に見てももっとも進んだ
インテリジェント化が行われています。あとはそれと各企業や各家庭を結ぶだけで、さほど
難しい課題とは思えません。
電力自由化が重要だと思うのは、首都圏のように多くの企業の本社機能が集積し、また人材も
集まっているのとは異なり、他の地域では、電力会社の存在の大きさや影響力は小さくありません。
各地域の電力会社が活性化し、さまざまな新しいサービスを生み出す攻めの存在になるのか、
現在のように地域独占のなかで堅実な守りのインフラ企業として残るかでは地域の活性化にも
大きな違いになってきます。おそらく東電よりも関電のほうがすこしでも多角化が進んだのは、
関西は大阪ガスの存在が大きく、エネルギーをめぐっての激しい競争が繰り広げられてきた
からでしょう。
電力自由化は、政府決断だけの問題です。東電の賠償スキームも発送電分離を視野に入れたものに
すべきでしょうし、その準備のための人材が不足しているのなら、電力会社から自由化の
あるべき姿やスキームを描ける人材を抜擢すればいいのではないかと思います。そういった
人材のほうが現場のことも分かっているのではないでしょうか。

http://news.livedoor.com/article/detail/5564655/
121 ◆c8xtN1q.5M :2011/05/18(水) 22:18:13.51

/// 偽りの10年 8 //////////////////////////////

 文部科学省は、学校と教員と教科書を所掌する。教員免許を持って教職に勤める教員は
「文科省所管の人間」なのだ。だから、学校の経営や組織管理まで教員にやらせる。
 一部の市区町村では、義務教育でも学校選択制が実施されているが、定員の増減も施設の
拡縮もできない。これでは人気学校の入学競争が激しくなるばかりで、消費者(生徒と保護者)の
不満が高まる。人気校を拡張する一方、不人気校を廃止、その施設は改装して人気校の
第二校舎とすべきだ。良貨が悪貨を駆逐する仕組みがなければ競争の効果は発揮できない。
 厚生労働省の医務部局は、医師と看護師、医院や病院、医薬医療機器を専管する。だから、
病院の経営も医療機器の選別も医師にさせる。医療機関の経営合理化も高齢化社会の
ニーズに適った医療機関やIT機器の導入も進まぬ理由である。
 高度化した医療のためには、経営知識を待った経営者が必要であり、工学的知識を待った
技師も大事である。

////////////// 凄い時代  勝負は二〇一一年 ///


122 ◆c8xtN1q.5M :2011/05/21(土) 20:24:46.64

/// 偽りの10年 9 ///////////////////////////

◎会社組織の利点

 こうした分野の改善を阻むものとして、各分野での株式会社による経営の禁止がある。
 農業や病院や学校を株式会社が経営するといえば、「利潤追求のがめつい経営」と嫌悪する
人もいるが、決してそれだけではない。
 株式会社の利点の第一は、株式や社債の発行などで資金を調達、最新の技術や施設を導入
できることだ。第二は、経営(事務)と技術(現場)の分離によって、それぞれの専門家が
存分に腕を振るえること。そして第三には、消費者に支持された組織が発展拡大してよりよい
供給が増えること、つまり「良貨が悪貨を駆逐する」仕組みが取り入れられることである。
 ところが、日本の現状では、医療も介護も教育も農業も、それぞれの現場の専門家が経営管理に
当たる特殊な法人格で行うことになっている。医療法人、社会福祉法人、学校法人および
国公立の独立法人である。
 例えば、私立の病院はほとんど医療法人で、院長の大半は医師である。彼らは医師としての
技術と知識は持っているが、経営者としての教育を受けたこともなく、経営者としての
適性を試されたこともない。

////////////////////// 単行本: 338ページ ///

123 ◆c8xtN1q.5M :2011/05/23(月) 21:14:34.80

/// 偽りの10年 10 ////////////////////////

 日本の病院は、経営者としては素人の医師が、補助的事務員らを使って見様見真似で
経営をしている。厚生労働省は、これでもすべての病院が成り立つように、医療の価格と
施設数を設定している。つまり「悪しき護送船団方式」である。
 各官僚機構の閉鎖的専管制度が、二一世紀の知価社会で成長産業となるべき医療・介護・
教育・農業および都市運営などの改革を阻害し、旧来の囲いに閉じ込めてきた。
 このため、日本の産業転換は遅れ、この国の社会全体を不便で楽しみのないものにしてしまった。
 日本がモノ造りに熱中したのは、物財の輸出に活路を求めざるを得なかったからだ。
二一世紀になっていわれた「モノ造り回帰」の正体は、モノ造りの成長よりも、知価分野を
官僚規制で封じられた日本の活力が、働き場所を探してのたうち回る姿だったのである。

//////////////////////// 価格:¥1,680 ///

124 ◆c8xtN1q.5M :2011/05/26(木) 21:58:57.78

/// 偽りの10年 11 //////////////////////////

◎現場主義の陥穿――「ゼロ戦化現象」

 実は、そのモノ造りにも危険が一杯である。
 その第一は、製造業が中国やアジア・東欧諸国に広がったことで、価格競争が熾烈になり、
価格変動も激しくなったことだ。
 国際貿易が水平分業から工程分業に変わったことで、部品生産や製品組み立ての「中工程」は、
コンピューター制御化された装置産業となり、固定費比率の高い分野になった。このため、景気の
良し悪し、需要の増減にかかわらず、大量生産が継続されるので価格変動が著しい。DRAMや
液晶パネルはその典型である。
 こうした条件では、高賃金で終身雇用慣行の強い日本は不利といわざるを得ない。製造業、
とりわけ「中工程」の部品生産や製品組み立ては、中国などの新興工業国の工場と競争する
覚悟が必要である。

///////////////////////// 絶賛発売中! ///


125 ◆c8xtN1q.5M :2011/05/28(土) 19:42:26.48

/// 偽りの10年 12 /////////////////////////

 第二の問題は、製造業の高齢化である。
 製造業の新規投資の著しい中国などでは、次々と新鋭機器を並べた新しい工場が生まれる。
当然、新採用の従業員は若い者が多い。それに比べて日本では、設備投資が停滞、設備の老朽化が
進んでいる。特に数の増えない従業員の高齢化が著しい。日本の製造業を支えているのは、
最新機器ではなく、中高年熟練者の手技である。
 中高年熟練者の技は尊いが、それには限界がある。ここ二、三年、団塊の世代の人量退職で
熟達の技が失われるのではと危惧されたが、当面は定年延長や再雇用で救われている。
しかし、それがいつまでも続くわけではない。
 日本でも若者の製造業離れが著しい。今次の不況を潜り抜けた時には、製造現場の年齢構成は
さらに上昇しているだろう。

////////////////////////// 堺屋太一著 ///


126金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/05/28(土) 19:55:54.28
消費税アップの前に 9:6:4 クロヨン 
10:5:3 トゴウサンはどうなった
帳簿方式の消費税より伝票方式の売上税でガラス張りにダ?????????
127金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/06/05(日) 18:59:00.64
★インタビュー:電力売買促進に送配電分離議論が必要=松村・東大教授   1
 2011年 05月 31日 16:50 ロイターニュース
(前略)
 ──再生エネルギー普及の必要性 

 「再生エネルギーをどの程度普及させるべきかは国民が最終的に決める問題。菅直人首相が
自然エネルギーを2020年に20%にすると発表した。うち約10%は水力発電。現在1─2%に
満たない再生エネルギー(太陽光・風力)を約10倍にも拡大する意欲的な話。震災を契機に
再生エネルギーが注目されるなかで、再生エネルギーを普及させるため、価格メカニズムを
利用して電力売買が可能となり、結果的に仕組みを考えるべき」

 ──東電の賠償費用ねん出で政権内で浮上した発送電分離、どうみる

 「発送電分離にはメリットとデメリットの双方あるが、第一のメリットは発電事業者間の競争促進。
現状では新規電力事業者は送電網を独占する大手電力会社からがいやがらせを受けやすい。
新規電力事業者が顧客に電気を送る託送では、自社の送電量とユーザーの受電量を30分単位で
一致させないといけないため、一致できない場合大手電力会社に罰金的な料金を支払う必要がある。
発電規模が小さく、少しの障害で送電量が変動する新規発電事業者にとっては大きな参入障壁だ」
128金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/06/05(日) 19:04:13.65
>>1
だから?

デモクラシーが“民主主義”と訳される前は、“下克上”と訳して居た経緯を知ってれば、何の不思議も無い!
129金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/06/06(月) 20:42:34.21
★インタビュー:電力売買促進に送配電分離議論が必要=松村・東大教授   2

 「第二のメリットとして、再生エネルギーや分散型発電モデルの新規発電事業者が入りやすくなる。
風力発電を行う新規発電事業者が大手電力事業者に電力を卸売りする際、風次第で発電量が大きく
変動するため、送配電網に負荷がかかる風力発電による電力を、大手電力事業者が著しい低価格で
買いたたく可能性が少なくなるとみられる」

 ──電力自由化先進国でみられた停電などの連想で発送電分離を不安視する見方もある 

 「発送電分離のデメリットとしては、供給安定性に支障が出る可能性はある。垂直統合されていれば
停電は必ず大手電力事業者の責任となるため、大手事業者は停電が起こらないように発電所や
送配電網に対して常に必要な投資を行うインセンティブがある。
送配電網が分離されている場合には
送配電網側と発電事業者が双方で責任を押し付け合う可能性は想定される。電力需要のピーク時に
備え必要な発電余力をどの事業者が負担すべきかとの議論も残る」

 「しかしデメリットは制度設計面で対応可能。例えば各発電事業者に対して最大電力需要の
6%に当たる発電余力を持たせることを義務付ける。1カ月以内に再稼動が可能な遊休発電設備を
第三者機関が管理するなど、色々な案がありうる」
130金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/06/07(火) 20:47:19.43
★インタビュー:電力売買促進に送配電分離議論が必要=松村・東大教授   3

 「欧米の電力自由化で停電など様々な障害が発生した事例を踏まえ、日本は後発であるが故に
学べる立場にある。旧電電公社時代は家庭の黒電話も電電公社保有だった。黒電話が自由化された際、
電話不通時に端末と通信網のどちらに障害があるかわからなくなると懸念された。しかし現在、
携帯電話端末と通信網が別会社で運営されていることをもって、旧独占がよかったとの見方は
ないだろう」

 ──再生エネルギー普及に発送電分離は不可欠か

 「熱しやすく冷めやすい日本で、発送電分離議論が下火になっても再生エネルギー普及も
下火になっては困る。再生エネルギーは蓄電池技術の開発など日本の成長戦略にとって極めて
重要で、発送電分離が実現しなくとも普及が必要。その場合は大手電力事業者に対して強い
規制を設けて電力売買を促進させる制度設計が必要。送配電網分離した場合の方がが議論が
しやすく、議論は避けれらないということ。」

(ロイターニュース 竹本能文、茂木千香子;編集 宮崎 大)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-21452020110531
131金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/06/08(水) 21:48:30.43
★東電やめたら電気代3割節約 立川競輪場、契約先変更で

PPSは「電力の自由化」を生かし、自前の発電所などから調達した電気を売る新規事業者。
市行政経営課によると、PPSから競輪場に提案があり、経費節減の一環として電気の
購入先を見直すことになった。入札の結果、住友商事系のサミットエナジー(本社・中央区)
が東電に競り勝った。

東京都立川市が運営する立川競輪場(同市曙町3丁目)が2010年度、電気の購入先を
東京電力から特定規模電気事業者(PPS)に替えたところ、電気料金を前年度の3割近く
節約できたことがわかった。予想以上の「効果」に、市は見直しの対象を拡大。今年度は、
小・中学校など53施設が東電以外と契約した。

競輪場の電気料金は、東電と契約していた09年度は約6200万円。だが、10年度は
約4500万円に下がり、電気代を約27%節約できたことになる。市によると、気候の
変動もあって単純比較はできないが、単価が安くなった点が効果として表れているという。

市は見直しの範囲を拡大。今年度は市立の小・中学校や地域学習館、福祉施設など53施設を
3グループに分け、グループごとに契約先を検討。それぞれ異なるPPSから電気を買うことにした。

今年度は契約先を選ぶ際、価格だけでなく、発電に伴う二酸化炭素の排出量など環境に
どれだけ優しいかも基準にした。それでも今のところ、電気代2割弱の節約が見込めるという。

http://mytown.asahi.com/areanews/tokyo/TKY201106030551.html
132金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/06/09(木) 22:35:27.01
・青山繁晴ニコ生にて菅政権からの逮捕圧力を暴露、言論弾圧事件か(06/04〜)
・北朝鮮、短距離ミサイルの発射実験が判明、韓国北朝鮮間が緊迫へ(06/09)
・OPECが増産を見送り、原油価格は急騰し経済的悪化見通しが増える(06/09)
・円高で悲鳴、自動車産業が政府に円高対策を求める(06/08)
・中国軍艦8隻、沖縄近海を通過 太平洋に向かう。中国軍部内に対外強硬派台頭か(06/08 18:30)
・政府に協力したのに…「原発停止コスト年2500億は中部電力リストラで対応を」民主岡田幹事長。中部経済にダメージか。
・中国北朝鮮国境にて経済特区の着工記念式典。中国北朝鮮協力体制が強化へ(06/08)
・イランの「濃縮ウランの製造能力3倍を声明」に対しIAEA非難、中東情勢悪化へ(06/08)
・民主PT、人権侵害救済機関設置法案自公に歩み寄り 秋の国会に提出へ(06/08)
・「コンピューター監視法案(サイバー刑法改正)」、衆議院本会議に上程され即日可決(06/06PJ報道)
・菅首相退陣後に期限付き大連立…民・自幹事長表明(06/05)
・菅首相、消費税10%を明示。退陣表明後にて敏速表明(06/02)
・菅首相「一定のメド」にて二転三転、来年1月から今年8月まで、政界報道混乱(06/02〜)
・菅直人首相退任を表明、退任時期は震災復旧の一定メド(06/02)
133金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/06/11(土) 21:36:03.50
★橋下知事 「関電1社独占の弊害が出ている」 電力会社の地域独占体制に疑問 節電要請で再批判

関西電力の節電要請に関連し、大阪府の橋下徹知事は11日、「1社独占の弊害が出ている」と述べ、
電力会社の地域独占体制に疑問を示した。大阪市で行われた国の施策や予算にからむ府の要望説明の場で、
首都機能のバックアップ体制に関連して言及した。

橋下知事は民主党国会議員らを前に「関西電力とは意見のすれ違いがある」とし「根拠が見えないなかで
節電を求められても、府民は言われっぱなしになる。電力会社が地域独占になっている弊害が出ている」
と改めて批判した。

橋下知事は報道陣にも「複数の電力供給源があって、利用者が選択できる状況にするべきで、健全な競争が
必要」と語った。

続いて行われた大阪市による民主党国会議員に対する施策要望の場では、平松邦夫市長も節電について言及。
「早急にできることは実施したいが、関西電力には早急な情報開示も求めたい」と語った。


 MSN産経ニュース [2011.6.11 12:51]
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110611/lcl11061112530002-n1.htm
134 ◆c8xtN1q.5M :2011/06/14(火) 20:55:32.40

/// 偽りの10年 13 //////////////////////////////

 こういえば、「製造業は日本特有の現場主義に徹して技術を研け」という声が聞こえそうだが、
実はこの「現場主義」にも問題がある。
 古くから日本は現場志向が強い。「現場の意見を汲み上げてやりやすいようにするのが良い幹部」
という考え方が定着している。
 現場の技術者技能者は、常に高い技術を発揮できる精巧な製品を志向する。このため、現場に
任せると、精巧で多機能の製品が生まれ、製造コストが上昇する。好事家のモニターや専門評論家は
激賞するが、一般の人々には難し過ぎて使いにくい品物である。
 一九四〇年、日本海軍はゼロ式戦闘機を開発した。資源不足の日本にふさわしく小型軽量で
燃費もよい。速度も出れば航続距離も良い。何よりの利点は運動性能の良さで、空中戦では
抜群の能力を発揮した。ゼロ戦は、当時としては最良の戦闘機だった。だが、大戦争に勝てる
航空戦力ではなかった。

/////////////////////// 講談社 2009年9月発行 ///

135金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/06/19(日) 14:21:10.75
★発送電分離は国民の声でしか実現しない   1
 大西 宏のマーケティング・エッセンス 2011年06月19日

発送電分離は、今後の日本のエネルギー政策にとって最大の鍵となってきます。電力買い上げなどの
政治の市場介入は極力避け、自由化による参入促進を促すことがイノベーション競争を活性化させます。
しかもエネルギーというインフラでのイノベーションの影響は、規模も影響範囲も大きく、
日本の産業の停滞、閉塞感から脱却する、あるいは国際競争力を回復する鍵となってきます。

国民の多くは電力自由化、電力の自然エネルギー利用促進には賛成です。また発送電分離についても、
おそらく郵政民営化よりも理解を得やすい問題であり、国民合意を得ることも可能だと思います。

しかし、政治の世界では議論が進みそうにないのが現実です。

与党は、電力会社の地域独占体制の存続を前提とし、自然エネルギー電力については買い上げという
最終的には利用者負担となる政策を打ち出そうとしています。公正、公平な市場競争に任せず、
政府関与で自然エネルギー利用を促進しようというのでしょう。また東電の処理は、発送電分離を
促進する最大の好機でもあるのですが、賠償責任を継続させるという意味不明な理由で東電を
守るという賠償スキームです。

  東電救済案への疑問 : アゴラ - ライブドアブログ :
  http://agora-web.jp/archives/1321711.html

日本が不幸なのは、最大野党からそれに対して異議が唱えられないことです。自民党はエネルギー政策、
東電処理については野党の機能を果たしません。なぜなら、原発利権を握ってきたのは自民党であり、
また自民党は電力9社の電気事業連合会から党機関紙に毎年巨額の広告費を出してもらい、さらに
電力業界からの献金をうけているので、電力会社の利益を代表する立場だという限界を持っているからです。
136金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/06/19(日) 14:44:13.26
★発送電分離は国民の声でしか実現しない   2

河野太郎さんがいかに脱原発を主張されても、利権構造を壊さない限り自民党は変わりません。
谷垣総裁が、当初は原子力政策の見直しに触れていたので驚いたのですが、やはり微妙に軌道修正
してきています。なかにはなりふりかまわず東電の賠償免除を主張する議員すらいるのには驚かされます。

政治家には期待できない場合はあとは国民の声です。菅さんはリーダーとしての資質がないという声が
多いのですが、強いリーダーに期待し、依存するのはもう発想が古いという面白い内容の記事がありました。
マサチューセッツ工科大学メディアラボ所長に日本人として初めて就任することになった
伊藤穣一さんへのインタビューのなかで出てきた言葉だそうです

  一握りの人たちで、日本という国家やあるいは企業であっても、大きな組織をコントロールしよう
  という発想自体、とっくに時代遅れになっているんじゃないですか

  歴史は菅政権を必要とした、いざ「緑茶革命」へ JBpress(日本ビジネスプレス) :
  http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/12162

その点でソーシャルメディアの出現は、すこしずつであれ、もの申す国民の影響力を高めはじめています。
政治家もソーシャルメディアで生まれてくる世論の流れを意識しはじめています。国民の声、国民の意思で
「電力自由化」「発送電分離」が実現したとき、日本は確実に変わるはずです。この記事で
「ジャスミン革命」ならぬ「緑茶革命」という言葉で語られていますが、その「緑茶革命」にこそ
日本の将来もかかっているのかもしれません。

いずれにしても、そろそろ「脱原発」から「電力自由化」「発送電分離」へ議論全体が進むことを
期待したいところです。

 大西 宏のマーケティング・エッセンス 2011年06月19日
http://news.livedoor.com/article/detail/5645220/
137 ◆c8xtN1q.5M :2011/06/20(月) 21:53:48.31

/// 偽りの10年 14 ///////////////////////////

 ゼロ戦の運動性能を使いこなすためには一〇〇〇時間以上の習練が必要だったし、長い
航続距離を生かすには一〇時間の飛行に耐える気力体力が欠かせなかった。この戦闘機は
玄人好みの「難しい飛行機」だったのである。
 これに比べてドイツのメッサーシュミットやイギリスのスピットファイアーは、不格好で
航続距離は短いが、平均的な若者が三〇〇時間以内の訓練で使いこなぜるようになっていた。
アメリカが戦争後半に投入したグラマンF6Fは「一〇〇時間でマニュアルを憶えれば十分」
にできていた。

//////////// 凄い時代  勝負は二〇一一年 ///

138 ◆c8xtN1q.5M :2011/06/23(木) 22:09:00.61

/// 偽りの10年 15 ////////////////////////////

 ゼロ戦は太平洋戦争初期には無敵だった。しかし、ミッドウェーからガダルカナルの消耗戦で
ベテラン・パイロットが損耗すると、使いこなせる者が育たなかった。現場主義には、技術者と
高級志向のファンだけのモノ造りとなり、新たな消費者も獲得できなくなる危険がある。
 今も、日本の携帯電話機やパソコンは、日本国外ではほとんど売れない。日本の消費者でも、
その多様な機能を使いこなせる者は少ない。
 ソニーのゲーム機・プレイステーション3は確かに素晴らしい。だが高級すぎて新規の顧客が
入り難い。パチンコ台ですら高度化が著しく、はじめての者は戸惑ってしまう。パチンコ・
ファンが高齢化・固定化する原因ではないだろうか。
 先進国市場の成熟収縮と新興市場の拡大が予想されるこれからの時代、現場主義には
「ゼロ戦化現象」の危険のあることを知っておくべきだろう。

///////////////////////// 単行本: 338ページ ///

139 ◆c8xtN1q.5M :2011/06/25(土) 17:30:10.14

/// 偽りの10年 16 ///////////////////////////

「凄い時代  勝負は二〇一一年」堺屋太一(著)、講談社2009/9発行、価格:¥1,680
http://www.amazon.co.jp/dp/4062120801
http://books.rakuten.co.jp/rb/item/5944329/
http://www.junkudo.co.jp/detail.jsp?ID=0110407807

・・・・
◎「最後に」滅びる社会主義国

 今や日本は国境の壁の最も高い国だろう。
 例えば、成田空港や関西空港では必ず税関職員の前を通り、手荷物を見せなければならない。
今時こんな面倒なことをしているのは日本だけだ。その上、二〇〇七年七月からは、全員に
携帯品・別送品の申告書を書かせるようにもなった。この国では日々面倒な手続きが増えている。
 もちろん、麻薬や危険物は取り締まらねばならない。だがそれは、自由流通を活かした上での
犯罪取り締まりでなければならない。マッチで放火する者がいれば、放火犯を逮捕すべきだが、
マッチの販売を統制すべきではない。

////////////////////////// 価格:¥1,680 ///

140 ◆c8xtN1q.5M :2011/06/27(月) 21:07:40.20

/// 偽りの10年 17 ///////////////////////////////

 ここ数年、日本では一、二の事件で、法を改正し制度を変更することが多い。例えば、○五年に
一人の建築士が構造計算書を偽装していたことが発覚した。それだけのことで建築基準法を変更、
○七年六月以降、建築着工面積が大幅に減少、GDPが〇.六%も下落した。国民経済に与えた
損失は中越地震よりはるかに大きい。しかもその後も膨大な手続き費用がかかるようになっている。
 官僚統制の恐ろしさは、誰も反対できない極端な少数の例を挙げて規制権限を強化し、一般的な
利便を失わせコストを吊り上げる点にある。かつて、地球上の半分を占めた社会主義政権は、
そのために滅亡したが、今の日本も同じ道を辿っているように思える。

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141金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/06/28(火) 21:45:05.35
★平成の「電力ビッグバン」を実現しよう〜今こそ「脱原発」へ政策転換する好機だ 1
 2011年06月27日16時58分 木走日記

 昭和40(1965)年に電力会社に安定した電力供給を義務づける一方で、地域独占体制を
認めた電気事業法が施行されました。 以来、電力会社は地域独占会社として、発電などの
コストに一定の割合の利益を上乗せして価格設定できる「総括原価方式」を採っており、この
方式のおかげで電力会社は「コストがかかればかかるほど利益が大きくなる」という大変不健全な
インセンティブを経営方針に内在することになっております。
 この既得権益はいわゆる「原子力ムラ」の中枢を構成する、経済産業省、政治家、電力会社の
「鉄の三角形」により40年以上維持されてきました。
 そして、電源の開発では大きなカネが動きます、特に原発の場合、建設費は1基あたり4000億
〜5000億円という巨大プロジェクトになり、これに加えて電源3法交付金など、国から原発が
立地する自治体への交付金や外郭団体が受け取る原子力関係予算の総額が年間ざっと4500億円
(11年度概算要求ベース)にまで現在膨らんでおり、このほか原発プラントのメンテナンスや
使用済み核燃料再処理、放射性廃棄物処分など、電力会社からの原子力関係支出が年約2兆円に
達しています。
 これらの原資は煎じ詰めればすべて血税および国民から巻き上げた電気使用料金なのであります。
 このような大きなカネが恒常的に動けば、それは「利権」になり、当然、経済産業省、政治家、
電力会社の「鉄の三角形」により、都合よく分け前に与ろうと躍起になるわけです。
 いつしか彼らは国益ではなくムラの利益を優先し、法律よりもムラの掟(おきて)を重視する
ことになります。
 原発事故以来、東京電力の後手後手のお粗末な対応と、経済産業省原子力安全・保安院、
原子力安全委員会の日本の原発安全2重チェック体制のチェック能力不全・問題ダダ漏れ状態が、
次々と明るみに出てきました。
 つまり今までの40年以上にわたる原子力ムラ内部でのなあなあな検査体制が今回の事故を
深刻化した主因なことが明らかになりつつあるのです。
142金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/06/28(火) 21:56:29.28
★平成の「電力ビッグバン」を実現しよう〜今こそ「脱原発」へ政策転換する好機だ 2

 ひとつには、原子力推進役の経済産業省内部にチェックする機関原子力安全・保安院など
設けるから検査がザルになるわけです。
 経産省は都合よく、アクセル(原発促進)ペダルを踏みつつ、ブレーキ(安全重視)ペダルを
問題があるたびにちょっとだけ踏んでそのときだけ国民を納得させればよかったのです。
 これでは、根本的な安全策を採用できうるはずがありません。
 原子力安全・保安院が本来のチェック機関として役割よりも、「原子力ムラ」の秩序にこだわる
組織であることは、2001年1月発足の当初から指摘されていたことであります。
 2002年8月、福島第1原発の定期検査を巡る東京電力によるデータ改ざんが発覚します。
 ことの詳細は、同原発の原子炉格納容器の密閉性を測る試験で、東京電力が意図的に空気を
注入したりするなどしてデータを操作したことを作業を請け負っていた米GE(ゼネラル・
エレクトリック)の元社員が資源エネルギー庁に内部告発したことによります。
 東京電力では当時の南直哉社長、荒木浩会長に加え、那須翔、平岩外四の両相談役の歴代社長
4人が不祥事の責任を取る形で一斉辞任を余儀なくされました。
 データ改ざん問題は電力業界の体質改善を一気に進める好機だったのです、長年の懸案だった
はずの「発送電分離」など、それ以上の改革に踏み込む絶好の機会でありました。
 しかし、経産省は原子力行政の体制維持を優先させたのであります。
 そもそもGEの技術者が資源エネルギー庁に内部告発の文書を送ったのは2000年12月で、
その対応は2001年1月に発足した原子力安全・保安院に任されるのですが、保安院はその
告発を2年も放置したうえ、告発者の氏名を東京電力に明かすという愚行をさらします、本来
監督当局として公正中立に東京電力に対峙すべき立場にもかかわらず、経産省は明らかに
「原子力ムラ」の秩序維持に走ったのであります。
 ・・・
143金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/06/28(火) 23:09:33.87
★平成の「電力ビッグバン」を実現しよう〜今こそ「脱原発」へ政策転換する好機だ 3

 「原子力ムラ」の中枢を構成する、経済産業省、政治家、電力会社の「鉄の三角形」を
解体するチャンスは過去に一度ありました。
 トライアングルを構成する「政治家」が反乱を起こしたのです。
 1997年1月、電力会社の地域独占体制を改める「自由化」を巡って「永田町」で
「タブーとされてきた電力会社の発電、送電の分割を大いに研究すべきだ」という当時の
佐藤信二通産相の年頭所感が発表されます。
 今は死語となりましたが「電力ビッグバン」騒動です。
 当時の橋本政権は「01年までに国際的に遜色のない電気料金の実現」「発電・送配電の分離」
「火力発電事業への競争入札制度導入」などを掲げ、電力業界の構造改革を進める構えを
見せていたのです。
 しかし1998年7月に橋本内閣が参院選敗北で総辞職すると、「電力ビッグバン」の
言葉はまったく使われなくなります。
 電力会社の地域独占は温存されたのです。
 この国の原子力行政の杜撰さに国民世論が目覚めた今こそ「平成の電力ビッグバン」を
実現する好機です。
 1965年に施行された電気事業法、電力会社に地域独占体制を認めたこの法律を
全面改定するのです。
 まず利権の温床であり諸悪の根源である電源3法交付金を全廃します。
 そして、この法律を変えることは、既存の10電力体制(沖縄電力を加えれば10電力)の
改革・再編の道を開くことにつながりますから、「発電・送配電の分離」やいっそうの
「電力自由化」を制定します。
 そうすれば地域独占体制だから可能だった「総括原価方式」は電力各社は取れなくなり、
自由市場による電気料金の健全な競争が始まります。
 また行政側も大改革が必要です。
144金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/06/28(火) 23:35:05.82
★平成の「電力ビッグバン」を実現しよう〜今こそ「脱原発」へ政策転換する好機だ 4

 現在の経産省の原子力安全・保安院と原子力安全委員会は何のチェック機関にもなっていません、
ザル組織であり存在価値はありません。
 「原子力ムラ」を解体するために、経産省の原子力安全・保安院と原子力安全委員会は即刻解散、
日本の発電所の安全性チェック機関は経産省にではなく環境省に設置します。
 経産省や電力会社と関わりのない「ムラ」の外である環境省に、いわば発電所とは敵対的に
設置するのです。
 新たな環境省に設置する安全検査機関は、原子力だけでなく、太陽光発電や地熱発電など
これからの再生可能エネルギーによる発電所も統括して検査する機関とします。
 再生可能エネルギーとはいえリスクのない「発電システム」など存在しない以上、これらに
対してもしっかりとした安全指針を設定し、厳しいチェックを行う機関を環境省に設置します。 
 「原子力ムラ」構成要員に成り下がっていた経産省の原子力安全・保安院と原子力安全委員会は
解散、これからの脱原発に備えた新しいチェック機関を経産省ではなく環境省に設置するのです。
 福島第一原発事故は今も収拾の目処が立っていません。
 関係者の責任体制が明確ではなく、対応は後手に回り、情報は二転三転しています。
 一方経産省の天下り外郭団体は原発がこのまま停止すれば一般家庭の月の電気料金は1000円以上
高くなるとの試算を公表、国民を恫喝しております。
 電力自由化すればそれ以上の値下がり効果が期待できます。
 平成の「電力ビッグバン」を実現しましょう。
 今こそ「脱原発」に政策転換する好機です。

 2011年06月27日16時58分 木走日記
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20110627/1309161412
145金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/06/29(水) 04:41:53.65

日本の民主主義は完全な偽装民主主義だった

http://s1.shard.jp/deer/02/8/95_3.html

しかも、その偽装工作は、天皇一族に始まる日本の伝統だ。
だます側は、神武天皇以来の数千万人に及ぶ団結した天皇・徳川一族。
だまされる側は、その他の、「どうでもいい」グループ。
学校教育・会社の締め付け・マインドコントロールで、完全に搾取の形態が成立していた。
これでは勝負にならない。
(仮説です)
146金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/06/29(水) 11:10:53.01
民主主義?グローバリズム?

全部、弱肉強食!下克上!の別名だってーの!
147 ◆c8xtN1q.5M :2011/06/29(水) 21:20:25.95

/// 偽りの10年 18 ///////////////////////////

 建築基準法、金融商品取引法、貸金の利子制限からタバコ自動販売機のタスポカードや自転車
三人乗りの禁止まで、煩しくて効果不明の統制強化が相次いでいる。
 食品の産地表示や賞味期限偽装の問題などが大きく取り上げられる。中には賞味期限と消費期限とを
取り違え、賞味期限切れで衛生上の問題があるかのように喧伝されたものもある。それぞれに
もっともな理屈はあるのだが、それに乗じて規制が強化され、世の利便性が失われ、コスト高を
生むのも見逃してはならない。
 官僚主導の規格大量生産に成功し、「一億総中流」といわれた一九八〇年代末、日本は
「最も成功した社会主義国」といわれたことがある。しかし、今日のような強い規制を繰り返して
いれば、「最後に滅びる社会主義国」になりかねない。

///////////////////////////// 堺屋太一著 ///

148金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/06/30(木) 20:47:51.70
★「ガラパゴス的な物を守っている」楽天の三木谷社長が経団連を批判  1
2011年06月30日18時12分

 経団連に脱退届けを出した楽天の三木谷浩史社長が30日、ネット番組「ニコニコ生放送」に出演し、
ジャーナリストの田原総一朗と対談した。
 三木谷氏は、日本の経済界を「ガラパゴス状態」と批判。経団連の脱退理由を「仲間うちで
固まって満足している」「経団連が日本の経済界のコンセンサスだと思われなくない」と打ち明け、
保守的で電力業界とベッタリになっている経団連の体質を看過した。
 田原氏との詳しいやり取りは以下の通り。

  「経済界のコンセンサスではない」

―なぜ日本の経済界は出遅れているのか?
「ガラパゴス状態。サービスなり金融で世界的な企業を育てようという発想がないんです。日本の
携帯電話は世界で一番進んでいるものだったけど、結局、世界規格にならなかった。世界的な会議に
出てって発言する人がいないんですよ。個人として勝負できる人がいない。英語ができないし、
内向きにであると。G8に行くと、オバマ大統領とサルコジ大統領はファーストネームで呼び合ってるのに、
日本の総理は孤立してる感がありますよね。」

―1部上場の大企業が何で内向きなの?
「分かりやすい例を挙げると、海外のホテルのテレビはソニーやパナソニックだったのが、
今やサムスン、LGですよね。韓国勢が圧倒しています」

―経団連の体質はどうですか?
「敵対的買収の話とか、全てにおいてガラパゴス的な物を守ろうとしていますね」

149金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/06/30(木) 20:52:37.78
★「ガラパゴス的な物を守っている」楽天の三木谷社長が経団連を批判  2

―経団連の体質はどうですか?
「敵対的買収の話とか、全てにおいてガラパゴス的な物を守ろうとしていますね」

―敵対的買収っていうけど、世界的には普通なのに日本だとハイエナ扱いですよね?
「うちがフランスのeコマースの会社を買ったわけですよ。ebayよりもamazonよりもトラフィックが多い。
叩かれるかと思ったら、『よくフランスの会社を買ってくれた』とフランス人は歓迎してくれる
わけですよ。どんどん雇ってくれと。世界の中の日本というやり方でやらないとまずいと思うんですよ」

―輸出をガンガンやってるのに、なんで鎖国してるの?
「仲間うちで固まってるのが居心地がいいので、そこで満足してしまってるんでしょうね。今回の
電力産業の問題にしても、ある経営者と話してても『電力料金がただでさえ高いのに、さらに
上げようとしていて困る』と、一対一だとおっしゃるのに、外に出ると言わない。今回、なんで
経団連に失望したかというと、僕が入会したころには、どうやって日本の競争力をあげるか
ということを奥田会長もいってたわけですよ。でも、今は結果的にそうなってない」

―日本の経団連は社会主義になってる?
「これは言うと怒られるかもしれないけど、うちの株主のファンドが経団連に行って、“日本の企業は
株主をひどい扱いしてる”と文句を言ったら、“日本の株なんて持たなければいい。株主が
オンリーじゃない”と堂々と言っちゃうと。それも経団連をやめたくなった理由の一つですね」

―三木谷さんが経団連やめたら、経団連は全く後ろ向きになっちゃうのでは?
「なぜやめたかというと、経団連が言うことは日本の経済界のコンセンサスみたいに思われて
ますよね。それは違うんだと」
150金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/06/30(木) 21:03:06.38
★「ガラパゴス的な物を守っている」楽天の三木谷社長が経団連を批判  3

  「私の会議の95%は英語」

―日本の技術水準は結構高いと思います。でも、なぜグローバルスタンダードにならないんですか?
「世界の通信規格を決めるような会合に行ってくれと要請を受けたことあって、なんで自分か?
と思って聞いたら、“他に行く人がいない”って言うんですよね。発言力があって英語ができる人が
いなんですよね。説得的に話せる人が少ないんでしょうね。高度経済成長期のような、“俺が
押し上げるんだ”って意気込みが足りないんじゃないですか」

―高度成長をもたらした松下幸之助さんにしてもパワーがあった。三木谷さんにもある。
でもなんでみんなないの?
「今はハングリーさも展望もない。手前味噌ですが、ベンチャー企業にしても内向きで、楽天を
グローバリゼーションしちゃおうと。三木谷にできるんだったら俺にも出来ると。うちが英語を導入して、
他もならってきていて」

―今は英語を公用語化してるんですよね?会議も英語?
「私の出る会議は95%、英語です。日本人だけでもね。そうしないと英語はうまくならないですよ。
日本人が中高大で3000時間も英語を勉強して、しゃべれないってどういうことだと。楽天が英語化で
成功する。それで他社も英語化しようとなると、それで今までの英語教育じゃダメだ。やはり世界に
向けた人材を育てるようになると。そういう流れになればいいなと思っています」

http://news.livedoor.com/article/detail/5674671/
151 ◆c8xtN1q.5M :2011/07/01(金) 20:58:41.79

/// 偽りの10年 19 /////////////////////////

◎外国人を怖がらせる官僚
 それでも、モノに関しては自由化が進んでいる。モノ以外のカネ・ヒト・情報になると
日本の鎖国化は著しい。
 金融面の自由化も、二〇世紀末にはかなり進んだ。東京証券市場に上場される外国株は
最盛期一二七社にもなったし、取引に占める外国人の比率も大いに高まった。
 ところが、二一世紀になると官僚の規制と介入で市場の魅力が失われ、上場外国企業は一五社にまで
減ってしまった。アジア企業はニューヨークやシンガポールに流れ、日本市場には上場しない。
官僚の規制と干渉が煩しいからだ。
 官僚たちが資金移動を妨げたがる背景には、時代遅れの認識と外国人への恐怖感が潜んでいる。
 例えば二〇〇七年、最高裁判所はブルドックソース株式会社の買収防止を目的とした定款変更を
是とした。この判決の適否はともかく、判決文の中に「企業を売買して利益を上げるような倫理観には
慄然とする」という趣旨の文章を挿入して、世界の証券業界を慄然とさせた。

//////////////// 講談社 2009年9月発行 ///

152 ◆c8xtN1q.5M :2011/07/03(日) 16:51:37.34

/// 偽りの10年 20 ///////////////////////////

 これに乗じる形で、経産省はJパワーヘの、国土交通省は空港ビル会社への外資比率を抑制しようとした。
外資が株主になったからといって、発電事業や空港ビルの運営に支障をきたすとは考えられない。
官僚たちが本当に心配したのは、天下り先の減少ではないだろうか。
 日本では、外国人に対する不信感や恐怖感が強い。石油や食糧が世界的に供給不足になった場合、
日本の資本で日本人が経営する企業なら日本への供給を優先するが、外国の資本と経営者なら
日本を差別的に後回しにするに違いない、といった考え方である。
 石油の和製メジャー育成論も、農業保護の食糧安保論も、ここからきている。
 しかし、実際の経験はこれと異なる。一九七三年の石油ショックでは、日本資本のアラビア石油による
輸入はサウジアラビアとクウェートの禁油措置で停しにしたが、外資系企業は他の産油地の石油を
回してきた。

//////////// 凄い時代  勝負は二〇一一年 ///

153 ◆c8xtN1q.5M :2011/07/04(月) 21:10:27.86

/// 偽りの10年 21 ///////////////////////////

 九三年に冷害で米の生産が激減した時も、外国からの輸入で救われた。食料の国産自給率を
高めなければ食糧供給の安定は保てない、という食糧安保論は間違いである。
 国内の農耕を維持していても、天候異変や石油輸入の停止があれば大凶作になる。農業の振興は
グローバル化を前提として、高賃金・土地狭小の日本にふさわしい高級ブランド品の生産を
志向すべきである。現にリンゴのふじやブドウの巨峰は外国に輸出されている。規格大量生産時代の
食料増産思想を捨て、知価ブランドの育成を考えるべきだ。
 グローバル化の進んだ今日では、本社の所在地や株主・経営者の国籍は問題ではない。
企業は最良の買い手に売るものである。

//////////////////////// 単行本: 338ページ ///

154金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/04(月) 21:43:03.31
自由経済とは近代資本主義を指して云ってると思うが?
需要があれば供給する更に生産、供給等々の繰り返し。
これが近代資本主義、通常経済資本主義だろう。

近代通常経済資本主義とは不安定要素を含む。国の介入は通常経済を歪
める。
本来近代資本主義とは自由経済資本主義でなければならない。国が介入
することで資本主義の本質が歪められ、失敗すれば恐慌経済へと変化し、
対処に誤れば海外へ連鎖。世界大恐慌へと繋がる。
155金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/05(火) 21:04:53.68
★買収防衛策は有害無益だ     1
  池田信夫 blog 2008-02-09

●会社はだれのものか
今回の問題の本質は「バカ」発言ではなく、北畑氏の「真意」を説明した講演録にある。
その「会社は株主だけのものか」というタイトルに示されるように、彼のねらいは会社法の
「会社は株主のものだ」という規定の批判にある。彼はこう問いかける:

  今の会社を見たときに、利益を生み出しているのはだれだと言えるでしょうか。お金は日本に
  千四百兆円あるわけですし、世界中に金があふれ返っていて、お金を持っている人が
  「全部、おれのものだ」というので、ほんとうにいいのでしょうか。むしろ会社は、社長以下、
  研究者、従業員という、現場で日々、創意工夫、改善をする人たちが利益の源泉のはずであって、
  株主が全部、それを取っていいというのは、今の会社の実態から言うと納得ができません。

彼は、経産省の所管する会社法を理解しているのだろうか。そこには「全部おれのものだ」
などということは書いてない。会社法の規定する株主の権利は、次のようなものだ:

  第105条  株主は、その有する株式につき次に掲げる権利その他この法律の規定により
  認められた権利を有する。
   1.剰余金の配当を受ける権利
   2.残余財産の分配を受ける権利
   3.株主総会における議決権

この1と2は経済学ではキャッシュフロー権、3はコントロール権とよばれる。両者は別の権利だが、
コントロール権があればキャッシュフローもコントロールできるので、まとめて所有権(財産権)と
よばれる。ここで剰余(residual)というのは、雇用契約などにもとづいて債権者に支払った残り
(あるいは損失)であって、「利益を株主が全部とる」権利ではない。「会社は株主のものだ」
というのは、こういう具体的で限定された意味である。
156金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/05(火) 21:09:48.25
★買収防衛策は有害無益だ     2

これに対して、北畑氏は「会社はステークホルダー全体のものだと思います」というが、この
ステークホルダーとは誰のことだろうか。彼は「株主も含めた、従業員、取引先、消費者など」の
ことだというが、こういう雑多な利害関係者が、どうやって議決権を行使するのだろうか。

こうして関係者を広げていくと「社会的責任」論と似てくるが、これはフリードマンもいうように、株主の金で
経営者が名誉を買うモラルハザードだ。逆に、北畑氏のいうように「ステークホルダーを尊重する
ことが企業価値の最大化につながる」のなら、それは結局、株主価値の最大化と同じことだ(Jensen)。

北畑氏は「雇用を維持することも経営者の責任だ」というが、これも逆効果だ。業績が低迷したとき、
株主価値を犠牲にして雇用を維持するような企業にはだれも投資しないので、ますます資金繰りが
苦しくなり、雇用が維持できなくなる。それより解雇規制を緩和する代わりに、労働者が他社に
移動できる技能形成システムを整備したほうがいい。「解雇自由」のスウェーデンで失業率が
低いのは、こうした制度のおかげだといわれている。

要するに、会社法105条が規定する意味で、会社は株主だけのものであり、それが経済的にも
合理的なのだ。経営者も従業員も会社と契約を結んでいるだけで、所有権(コントロール権)はない。
環境や地域社会などの問題については、政府がルールを決め、企業がそれに従うのが民主主義である。

●企業買収は悪か
北畑氏のねらいは「株主=無責任」と決めつけることによって、(特に外資系ファンドによる)企業買収を
妨害する制度をつくることにあると思われる。彼は、2004年のソトー事件や昨年のブルドックソース事件を
例にあげて、堅実経営の企業が、ある日突然、敵対的買収にさらされる恐怖を訴える。しかし、この
二つの事件とも、買収は成功しなかった。ソトーの場合は、1株13円だった配当を200円にしたら株価が
急騰し、TOB価格を上回った。ブルドックソースの場合は、事後的にポイズン・ピルを導入した。
その教訓を北畑氏は、こう要約する:
157金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/05(火) 21:26:32.63
★買収防衛策は有害無益だ  3

その教訓を北畑氏は、こう要約する:

  買収を防ぐためには企業価値を高めることが必要だ。時価総額が安いから買収をされる。買収を
  防ぐためには、日ごろから配当を増やして時価総額を上げていなければいけない。

その通りである。経営者が株主価値を最大化することが最善の買収防衛策なのだ。理論的にいえば、
経営者が効率的に経営しているかぎり、その企業を買収して利益を上げることはできない
(Grossman-Hart 1980)。

実証的にも、企業買収は非効率なコングロマリットを解体・再構築し、アメリカ経済の復活に貢献したと
されている(Holmstrom-Kaplan)。どうしても買収されるのがいやなら、北畑氏も認めるように、MBOで
非上場会社になればいいだけのことだ。

このように彼の講演録を読んでも、彼の力説する買収防衛策を導入する根拠はどこにも見当たらない。
彼は(官僚の習性で)自分の主張に対する批判を先回りして予防線を張っているうちに、自分で自分の
論旨を否定してしまったようにみえる。彼の論理を演繹すると、日本で買収防衛策が必要なのは、
大部分の日本企業が効率的な経営をしていないからだ、という結論が導かれる。これは残念ながら
事実だが、効率の悪い企業を守る制度などというものは資本主義のルールに反する。

●種類株式は必要か
しかし経営者が効率的な経営をしていても、何らかの悪意をもって株主価値を下げるために敵対的買収を
行なう(あるいは行なうと脅迫する)ファンドがいるかもしれない。それに対抗するために北畑氏が
提案している政策が、無議決権株や多議決権株などの種類株式である。北畑氏は、それが買収防衛策
として有効だと信じているらしいが、残念ながら経済学の通説は逆である。
158金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/05(火) 22:02:16.15
★買収防衛策は有害無益だ     4

いまブルドックソースの株価が100円だが、本来の株主価値(1株あたり)が200円だとする。そこに
スティール・パートナーズが150円でTOBをかけてきたが、彼らが経営権を取得してブルドックを切り売り
したら、株価は50円になると予想される。この場合、ブルドックの株主はTOBに応じるべきだろうか?

株式がすべて(議決権つきの)普通株で、すべての株主が合理的であれば、このTOBは成立しない。
スティールに売らないで経営を改善すれば、株価を(最大値の)200円まで上げることができるからだ。
しかし株式の半分が普通株(A株)、あとの半分が無議決権株(B株)だとすると、スティールはB株には
TOBをかけないで、A株だけにかけるだろう。この場合、A株の株主は、150円でTOBに応じるか、
拒否して経営を改善するかの選択に直面する。

これはゲーム理論でよく知られる「複数均衡」だ。もし経営改善の見通しがないと見切りをつけた大株主が
TOBに応じると、他の人もなだれをうって同調し、TOBが成立する協調の失敗が起こる。その結果、
スティールが会社を投げ売りしたら、A株の株主は利益を得るが、市場でしか売れないB株の株価は
50円になるので、株主は損害をこうむる。

したがって無議決権株を買うと、企業買収によって損害をこうむるリスクが高いので、よほど高い
プレミアムをつけないと買う投資家はいないだろう。要するに北畑氏の期待とは逆に、無議決権株を
導入しても、企業の資金調達コストがかさみ、株主が損害をこうむるだけで、買収防衛策にはならないのだ。
したがって1株1票の普通株が合理的だ、というのが通説である(Grossman-Hart 1988)。
159金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/05(火) 22:51:58.22
★買収防衛策は有害無益だ     5

●買収防衛策は「ぬるま湯経営」を温存する

北畑氏が考えているのは、既存の日本企業をいかに守るかという政策ばかりで、外資系企業やベンチャーの
参入障壁は高くなり、古い産業構造の改革もむずかしくなる。そもそも日本の多くの企業は「持ち合い」という
鉄壁の買収防衛策をもっているので、大規模な企業買収は不可能だ。おかげで投資家が日本から逃げ、
中国やインドに向かっている。それが株安の根本原因である。

敵対的買収は、実際には企業買収の数%しかなく、その成功率も低いが、キャッシュフローを浪費している
「ぬるま湯」的な経営を改善させる圧力としては大きな意味がある。それによって企業価値が破壊される
リスクよりも、グーグルの時価総額を上回る企業が日本に1社もなくなり、衰退の一途をたどる日本経済で、
何もしないリスクのほうがはるかに大きいのではないか。

上のような話は、Tiroleの教科書にていねいに説明してある。もちろん通説がつねに正しいとは限らないので、
「企業のかたち研究会」が通説に挑戦しようというのなら立派なことだが、その前に経済学者をまねいて
ファイナンス理論の勉強会をやってはどうだろうか。

  池田信夫 blog 2008-02-09
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51293939.html
160 ◆c8xtN1q.5M :2011/07/06(水) 21:35:45.60

/// 偽りの10年 22 ///////////////////////

◎外国人労働力導入の合理性

 外国人を怖がらせる報道は、外国人労働者に対しても著しい。
 外国人労働者が増えれば犯罪が増える。公衆道徳が乱れる。日本のよき文化が崩れる等々の
論説があふれ、ヨーロッパでの労働移民排斥運動などが大きく報道される。
 外国人による犯罪が多いのは事実だが、それは民族的な性格や慣習によるものだけではない。
アジア諸国や南米出身の外国居住者には、経済的にも社会的にも劣悪な環境に置かれている
人々の比率が高い。日本人でも同様の環境に置かれれば、犯罪に走る者が増えるだろう。
 日本の政府や自治体が、外国人労働者に適切な教育と安心な社会環境を与えれば犯罪率も
減るだろう。

/////////////////////// 価格:¥1,680 ///

161金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/06(水) 21:46:35.45
【電力利権ムラ】東北電力役員ポストで甘い汁を吸った自民県議77人 月1会議だけで年200万円超
 三宅勝久 05:04 07/06 2011

 女川原発(宮城県女川町・石巻市)や東通原発(青森県東通村)を持つ東北電力が、長年にわたって
地元の宮城・福島・青森3県の県議会議員のべ77人を役員として迎え入れ、月1回の役員会に
出席するだけで年200万円超の報酬を支払っていたことがわかった。3県は東北電力の株主だが、
あくまで個人としての就任であり、報酬も個人に支払われていた。県議会への報告義務もなく、
原発を推進してきた自民党会派内のみでの持ち回りポストだったことから、ただの「役得」と言ってよい。
このように電力会社と県議会がズブズブの関係を築く原資は、すべて電気料金や税金だ。
原発の危険性にチェックが働くはずもないのだった。

------------------------------------------------------------------
【Digest】
◇東北電役員ポストに自民県議77人
◇「県民の代表」の実態は単なる役得
◇「月1回の会議出席で月収20万円」と元県議
◇「功なり名をとげた」自民県議で役得独占
◇「適任者」の人選は自民議員仲間で持ち回り
◇役得ゲット議員77人全リスト公開
◇「あの人たちはすべてカネ」
------------------------------------------------------------------
http://www.mynewsjapan.com/reports/1459
162 ◆c8xtN1q.5M :2011/07/07(木) 21:10:19.74

/// 偽りの10年 23 ///////////////////////////

 日本の伝統文化――相撲、囲碁、音楽、工芸など――が外国出身者やその子女に支えられて
いるのは周知の事実である。
 これから少なくとも三〇年間は、日本の少子高齢化が確実に進行。農村は既に過疎化と
高齢化が進み、農村からの季節出稼ぎや若者の供給はできなくなる。そんな世の中で経済の
活力と生活の楽しさを保つためには、外国人労働者の流人を促す必要がある。
 「外国人労働者の移入を考えるよりも、女性や高齢者の活用を図るべきだ」という声がある。
 女性や高齢者の活用は大事だが、それで外国人労働力が不要になるわけではない。
女性や高齢者に適さない職場職種が多いからだ。

/////////////////////////// 絶賛発売中! ///


163 ◆c8xtN1q.5M :2011/07/08(金) 21:24:52.31

/// 偽りの10年 24 ///////////////////////

 人間を一律の「経済人」、誰もがより多くの物財を求めると信じた近代工業社会では、
建設事業さえ行えば失業者は減る、と考えられていた。
 しかし、満足の大きさを追求する知価社会では、好みによる職業職場の選択は激しくなる。
ユーロ圏諸国が一〇%前後の失業者がありながら、イスラム圏やアフリカから大量の移民を
受け入れるのはこのためである。
 知価社会では、地域間の出稼ぎ労働の重要性は増している。一定期間、辛い労働と厳しい
生活環境に耐えても貯蓄を溜めれば、そのあとにはより生活費の安い故郷で満足な生活が
できる。そんな人材の流動には合理性がある。今は、グローバルな労働移動が大規模に
進む時代である。日本も世界の潮流を理解すべきだろう。

////////////////////////// 堺屋太一著 ///


164 ◆c8xtN1q.5M :2011/07/09(土) 18:47:28.27

/// 偽りの10年 25 ///////////////////////////

 日本でも最近、インドネシアやフィリピンとのEPAに基づき、介護や医療分野での労働力
移入を試みている。また留学生を増やそうという計画もある。だが、いずれも十分な成果を
上げていない。日本で働き日本語を学んでも、それを活かして成功できる夢と楽しみが少ない
からである、
 日本では、女性の管理職の少なさがよく問題にされる。確かに女性の能力を評価し、それに
ふさわしい役職で活用すべきである。だが、諸外国で多用されているもう一つの指標、外国出身の
管理職の比率についてはほとんど語られたことがない。欧米では大抵の国で二十%以上、国に
よっては四〇%にも達しているが、日本の企業では限りなくゼロに近い。これでは日本と
日本語を学ぶ外国人が増えるはずがない。

//////////////////// 講談社 2009年9月発行 ///

165金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/11(月) 23:15:10.40
★「幼保一体化」ではなく保育所を幼稚園に統合せよ   1
 池田信夫 アゴラ 2010年11月16日23時45分

政府の「幼保一体化」についての議論が迷走している。いったんは幼稚園と保育所を「こども園」に
統合する方向で調整が行なわれたが、幼保双方からの不満が出て、16日に出た「幼保一体化
ワーキングチーム」の案では、

  ・こども園への完全移行
  ・法律上こども園に完全移行するが、「幼稚園」「保育所」の名称も使用可
  ・こども園とともに幼稚園、保育所も存続
  ・こども園の類型として幼稚園、保育所、幼保一体型施設が存続
  ・保育所はこども園に完全移行し、幼稚園のみ現行制度のまま存続

という5案が併記され、方向性はまったく見えない。
この話は15年近くもめ続けているが、厚生労働省と文部科学省の縄張り争いに巻き込まれて
泥沼化してきた。それは子供を預かる保育所と子どもを育てる幼稚園という、まったく性格の違う
業界を「足して二で割る」ことを試みてきたからだ。

これは1980年代に行なわれた金融制度調査会と似ている。当時、金融工学の急速な発達によって
銀行と証券の垣根はなくなったのに、二つの業界は金制調で縄張り争いを続け、ほとんど改革が
進まないままバブル崩壊で業界全体が沈没した。そして1996年になってようやく、銀行と証券の
区別をなくす「ビッグバン」が行なわれたのだが、世界から決定的に立ち後れてしまった。

保育園も幼稚園も金融のような戦略産業ではないが、人材の育成や女性の就労支援は人口減少時代には
重要な意味をもつ。特に最近、注目されているのは、以前の書評でも紹介したように、幼児教育の
効率が高等教育よりはるかに高いという事実だ。ところが文科省は、費用対効果の低い大学や
大学院には力を入れるが、もっとも重要な幼児教育は単に子どもを「遊ばせる」こととしか
考えていない。
166金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/11(月) 23:26:15.65
★「幼保一体化」ではなく保育所を幼稚園に統合せよ       2

他方、保育所は経費の90%以上を補助金に頼る「社会主義システム」になっているため、80万人
以上の待機児童が解消できない。ニューズウィークにも書いたように、幼稚園にはない待機児童が
保育所で大量に出るのは、補助金によって価格メカニズムがゆがめられ、超過需要を作り出すと
同時に、業界団体が新規参入を妨害して供給を制限しているからだ。

したがって解決策は簡単である。「保育所社会主義」を解体し、幼稚園と同じく市場原理で
子供を預かればいいのだ。つまり「幼保一体化」するのではなく、保育所を廃止して幼稚園に
統合するしかない。自主的な経営の行なわれている幼稚園を補助金漬けの保育所と「一体化」して、
行政が子供を割り当てる「こども園」は、最悪の制度である。

といっても、今の幼稚園でゼロ歳児から教育しろと言っているのではない。問題は保育士でも
保育所でもなく、それを腐らせている補助金システムにあるので、名前は保育所のままでも
いいから、その所管を文科省に一元化して幼稚園と同じにすればよい。補助金もすべて廃止し、
保育バウチャーにすべきである。


 池田信夫 アゴラ 2010年11月16日23時45分
http://agora-web.jp/archives/1129611.html
167金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/11(月) 23:32:30.63
>>1
まず日本が民主主義と言えるのか?
そもそも主権があるのか?
民主主義なんて簡単に言うけど、その社会を作るのは本当に難しいぜ。
168 ◆c8xtN1q.5M :2011/07/12(火) 20:59:36.57

/// 偽りの10年 26 //////////////////////////

◎「情報鎖国」日本

 二〇〇〇年、原人遺跡発掘の「神の手」といかれた藤村新一氏の発見が、実は捏造
であったことが発覚した。
 藤村氏の相次ぐ発見で広く流布していた「日本の東北地方には五〇万年も前から
石器文明を持つ原人が居住していた」という学説はあっさり覆され、二○年近くも日本の
考占学を賑わせた原人ブームは終わった。
 実は、世界の考古学会では、「有名な北京原人(八〇万年前)にも近いはど古い時期から、
日本の東北地方に生活遺跡を残すほど進んだ原人がいた」という日本の学説はほとんど
信じられていなかった、という。
 しかし、日本の考古学協会や文部科学省は、外国の批判を真剣に取り上げなかった。
マスコミでも外国の批判が伝えられることはほとんどなかった。この国には外国の情報が
入りにくくなっているのである。
 これは特定の学界に限ったことではない。文化・経済・政治・社会のあらゆる分野で、
日本は「情報鎖国」の状況に陥っている。その原因は、情報の選択が霞が関の官僚と
その周辺に握られていることだ。

///////////// 凄い時代  勝負は二〇一一年 ///

169金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/12(火) 21:23:49.27
日本は官僚独裁国家、
勝ち組は 官僚役人 国会議員、生活保護者。
     税金を遠慮なくいただく奴らだ、
170アポロン:2011/07/13(水) 06:37:30.37
ん。
171 ◆c8xtN1q.5M :2011/07/13(水) 20:41:23.32

/// 偽りの10年 27 ///////////////////////////

 例えば、福祉政策の話になると、引き合いに出されるのは大抵、スウェーデンやデンマルクなど
世界で最も高度な国だ。ここでアメリカや中国の例が提示されることは滅多にない。
 文化政策ではフランスなどの例か多い。アメリカの文化施設や大学の運営が民間資金、
とりわけ個人の寄付に依存していることはあまり報じられない。
 因みにいえば、アメリカの文化や社会事業に対する個人の寄付は年間約二〇兆円、日本の約一〇〇倍
である。日本もアメリカ型の税制優遇や名誉表示を行えば、国の補助金なしでも十分な事業が
できるほどの寄付が集まるだろう。
 一方、軍事外交になると、まずアメリカが、続いてイギリスやフランスが例になる。世界でも軍備と
外交に最も熱心な国々である。ここでスウェーデンやデンマークの例を引かれることはほとんどない。
 少子化対策では、育児給付率保育施設を強化して「育児の社会化」を進めたフランスが合計
特殊出生率で二.〇に近づいていることはよくいわれるが、ベビーシッターなどの育見産業の
市揚化が進んだアメリカが先進国最高なのはあまり語られていない。
 要するに、東京霞が関の官庁街は江戸時代の長崎出島、外国からの情報はここで取捨し加工され、
官僚たちに都合の良いものだけがマスコミに流される仕掛けができているのだ。

////////////////////// 単行本: 338ページ ///

172 ◆c8xtN1q.5M :2011/07/14(木) 20:56:58.95

/// 偽りの10年 28 /////////////////////////

「凄い時代  勝負は二〇一一年」堺屋太一(著)、講談社2009/9発行、価格:¥1,680
http://www.7netshopping.jp/books/detail/-/accd/1102740386/subno/1
http://www.bk1.jp/product/03073600
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4062120801.html

◎少子化対策は若年出産の勧め

 ところで、少子化は日本の、いや今や人類の大問題だが、その対策は実に難しい。一般に
語られる、あるいは一見もっともらしく見える対策論と、世界の実績が示す証拠とは一致
しないのである。
 厚生労働者は、託児所制度などが普及しているフランスや北欧諸国が、OECD諸国の中では
比較的出生率が高いのを例示に、日本でも「育児の社会化をすべきだ」と主張する。
 もっともに聞こえるが、国際統計からはそうは読み取れない。
 現在、世界で出生率の最も高いのはアフガニスタンやパレスチナをはじめとするイスラム圏、
それに内部アフリカ諸国である。国家による育児の社会化がまったく行われていない「工業化以前」の
国々である。
 逆に、社会主義政権下で育児の社会化が大いに進められた旧ソ連のウクライナやベラルーシ、
ロシア、ハンガリーは合計特殊出生率が一.二前後できわめて低い。育児や医療の国営化が進んだ
キューバは一.三七で、ラテン・アメリカの中では断然低い(4−1表)。

//////////////////////// 価格:¥1,680 ///

173金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/15(金) 09:57:02.21
長文はご遠慮を、あっつうでよ。
174金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/15(金) 14:54:57.45
あっつうよ。
175金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/15(金) 14:56:26.75

            |       .....::::::::;;;; | |       .....::::::::;;;; |
          |    .n ∩:::∩;;;;; | |    .n ∩:::∩;;;;; |
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           ./   /          ./   /
      ∧_∧. ./ /     ∧。∧. / /
     < *`∀´>/      < *`∀´>/   脱原発税おかわり!!
    /⌒    /      /⌒    /
   / / /つ=      / / /つ=
   / /// /      / /// /
  /// _/_      /// _/_
  L/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄L/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
176金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/15(金) 15:05:45.91
へ へ  へ へ
の の  > <
 も    ム
 へ    口

 
 へ
177金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/15(金) 21:28:15.39
義援金おかわりー。
178 ◆c8xtN1q.5M :2011/07/15(金) 22:08:10.32

/// 偽りの10年 29 /////////////////////////

 こうした事実を重視する人々は、「子育ては親の愛情でこそできるもので、出産早々に親子の
接触を切り離す社会化は少子化を促す」と主張する。子育てを社会化ではなく産業化・市場化した
アメリカが、先進国の中では最も出生率が高いのは、もっと注目すべきだろう。
 要するに、託児所の充実や育児休暇・育児給付金などは、子のある親の援けとしては大切だが、
出産数を増やすという根拠は見当たらない。
 出生率との相関関係を求めるなら、最も確実なのは、初産年齢である。最初に子を産む年齢が
低い国(地域)は確実に出生率が高い。アメリカが好例である。
 逆に、初産年齢の高い韓国、香港、日本、そして中国沿海部の都市は、出生率が必ず低い。
 実は、このことも知価革命と深い関係がある。

////////////////////////// 絶賛発売中! ///

179 ◆c8xtN1q.5M :2011/07/16(土) 21:25:31.48

/// 偽りの10年 30 ///////////////////////////

 近代工業社会は、物的生産量を増やすために、人間を工業生産に適用しやすい労働力に
育てようとした。このため「教育−就職−結婚−出産−育児−定年」という人生順序を決めた。
 「まず読み書き計算の基礎教育を受けて工業社会に適応できる知識と技能と規律の習慣を会得し、
次には就職してそこそこの貯蓄を溜め、自らの収入で家庭を維持できるようにかってから結婚、
きっちりと家族を養えるようになってから子を産む――それが近代的で健全な生き方だ」というのである。
 これを守るならば、教育が高度化して教育期間が延びれば、就職も結婚も遅れ、必然的に
出産は遅くなる。香港や韓国などアジアの新興工業国・地域はその典型で、近代工業化と共に
合計特殊出生率が急低下、二〇〇五年には一.二を下回った。そうした国では、いずれも二四歳未満の
出生率が千分の四〇前後、日本も四〇を少し上回る程度である。

///////////////////////////// 堺屋太一著 ///

180アポロン:2011/07/17(日) 07:24:12.83
歴史を振り返るのが得意な人も
将来が見透せない 寂しさよ。
バカ政権で日本は滅ぶ、
それを選んだバカ国民の寂しさよ。
181金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/17(日) 13:01:46.87
>>19
そんなリスク、貯蓄やらでカバーできるアテがあるから取れるんであって、投資家はそんなリスクなど屁とも思っていない。
100万が10万になるまで持っておくなんて投資家失格の愚行。
それまでに利確売りするのが投資家として全うな行動だろ。
182 ◆c8xtN1q.5M :2011/07/17(日) 19:31:53.40

/// 偽りの10年 31 ///////////////////////////

 それに比べて、アメリカでは二四歳未満の出生率が千分の一四〇以上、日本や韓国の三倍以上も多い。
知価革命が進んだ結果、工業社会的人生順序が崩れ、学生結婚も多いし、結婚、就職をしてから
大学に入る人も珍しくない。近年、フランスやイギリスでも出生率が向上したのは人生順序が
崩れたため、というのも有力な説である。
 以上のことを考えれば、女子学生の多い大学には託児所を設け、ママさん学生には十分な
奨学資金を貸与する制度を検討すべきだろう。
 また、ペビーシッターの制度を拡げ、共働きの夫婦が安心安価に子育てできる市場形成を
進めることも大切である。出生率の高いアメリカの例がもっと語られてもよいのではないだろうか。

////////////////// 講談社 2009年9月発行 ///

183金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/17(日) 19:43:45.85
原油、小麦などに代表される転売目的の市場形成は、
「官僚主義」と「市場主義」がもつ、
共通して経済活動を阻害している要因。
184金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/17(日) 22:02:33.07
不倫オマ●コ国会議員が日本を破綻させる。
官僚独裁国家が破綻する。
185 ◆c8xtN1q.5M :2011/07/18(月) 18:44:06.64

/// 偽りの10年 32 /////////////////////////

◎官僚主導の「情報出島」

 世に少子化対策諭は盛んだが、右のような議論や統計数値を目にされることは少ないだろう。
もちろん、特に秘密にされているわけではなく、日本でも発行されている国連統計を見れば分かる
ことだが、巷の議論はそんな方向には進まない。官僚が「情報出島」から発する話だけが流れる
からである。
 そうなったのはどうしてか。第一は、日本には官庁以外に統計数値や将来予測をする機関が
少ないことだ。統計や文化情報を扱うシンクタンクが少なく、政党でも政策立案の研究に当たる
組織は弱い。また、地方自治体も全国対象の研究機能を持たない。企業も社会問題や人文系の
研究には意欲が乏しい。
 自動車や電機の業界は技術開発に何千億円も費やす。外国では、銀行や保険会社、大手流通業者など、
カネとヒトにかかかる企業は社会経済の研究調査に一〇億ドル単位の費用を投じる。ところが、
日本の金融機関は官僚保護に頼って自ら将来見通しや事業評価をする習慣が乏しく、申し訳程度の
調査機関を作っているに過ぎない。日本はまだまだ工業社会、知価革命に入り切れていないのである。

////////// 凄い時代  勝負は二〇一一年 ///

186金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/19(火) 07:39:56.39
不倫経験者の原発大臣が何をしてくれるか
時期と実行項目を出してくれ。
原発避難民と風評被害者と農酪業者、水産業者への東電の補償と時期。
牛、魚、農作物の原発被害品の東電の買取と時期。
187 ◆c8xtN1q.5M :2011/07/19(火) 20:58:23.37

/// 偽りの10年 33 ////////////////////////

 第二は、マスコミの体制だ。この国には世界に珍しい官公庁別記者クラブ制度があり、新聞は
記者クラブの所属記者を通じて取材する。このため、官僚の情報制御がやりやすい。
 それでも、一九八〇年代までは各新聞社の間に特ダネ合戦が盛んで、記者クラブ以外の取材も
多かった。複数の新聞を読み比べる人が多くいたからである。
 ところが二一世紀になると、大抵の人々はただ一紙しか買わなくなった。このため、特ダネより
特オチ、他紙がみな報道していることを自紙だけが抜け落ちるのを恐れるようになった。それなら
外国情報を探したり、統計数値をほじくるよりも、官庁発表を漏れなく聞いていた方がよい。
官僚の側から見ると、自らに有利な情報だけを流す「情報出島体制」が確立できるのである。
 第三にもっとも重要なのは、国民全般に共通の知識と認識を持つ没個性型化か進み、風変わりな
情報を求める好奇心を失ったのではないか、という点てある。
 全国民を規格大量生産社会に適合させようとした一九四一年からの国民学校型の教育が、
三代目にしてようやく成果をあげたのかもしれない。

・・・・

//////////////////// 単行本: 338ページ ///

188 ◆c8xtN1q.5M :2011/07/21(木) 21:01:11.51
189金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/21(木) 21:10:12.40
税金は民主主義の証拠ですがそれが食われているとしたら、また
支払いを拒む人がいたら民主主義の破壊者です。

拒む人、食う人は勝ち組で破壊者。国会議員、役人、生活保護者、反社会人。
190 ◆c8xtN1q.5M :2011/07/23(土) 21:14:16.26

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 1 //////////

堺屋太一(著) 講談社 2009年9月発行
「凄い時代  勝負は二〇一一年」より

・・・・

第5章 今こそ、「明治維新」的改革を

◎歴史的発展段階の跳躍――「明治」はそれを成し遂げた

 平成になって二一年、この間に一三の内閣ができた。そしてその全てが「改革」を旗印とした。
恐らくこの次に生まれる内閣もまた「改革」の旗を掲げるだろう。この国は本当には変わっていない
からである。
 「改革」といわれるものには二つの種類がある。
 第一は、江戸特代に繰り返された享保の改革や寛政の改革など、武士社会と幕藩体制の中での手直し、
いわば祖先返りの体制強化である。
 日本の歴史では、享保の改革を実行した八代将軍吉宗(一六八四〜一七五一)や、寛政の改革を
主導した老中松平定信(一七五八〜一八二九)の評判は高いが、結果としてでき上がった世の中は、
統制が厳しくて面白みに欠け、経済は低迷し、人口も減少気味であった。

//////////////// 講談社 2009年9月発行 ///

191 ◆c8xtN1q.5M :2011/07/25(月) 21:08:54.05

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 2 ///////////

 第二は、織田信長の始めた戦国時代の大改革や明治維新。世の中の発想と体制を全く変えた
「革命」である。中でも明治維新は、少数の犠牲で短期間に正義の概念と社会の体制を一変させた点では、
世界史にも輝かしい大革命の成功例といえる。
 明治維新は、徳川幕藩体制を崩壊させ、武士社会を消滅させ、正義の概念を安定から進歩へと変えた。
つまり、近世身分社会から近代工業社会へと歴史的発展段階を跳躍したのである。
 今、日本が直面している事態は、「明治維新」的改革を必要としている。近代工業社会から
知価社会への跳躍である。
 では、明治維新とは、具体的に何であったか。その主な内容は五つである。
 その第一は、武士身分の廃止、つまり公務員制度の改革である。
 幕末、財政的にも外交的にも行き詰まった徳川幕府では、「最後の将軍」徳川慶喜が大改革を断行する。
税制、兵制、行政機構など、「よくぞ」と思えるほどの改革を試みている。慶喜は自ら大政奉還を
やってのけ、西欧にならった内閣制の首相になろうと考えていた。大坂に遷都することも提案している。

//////////// 凄い時代  勝負は二〇一一年 ///

192金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/25(月) 21:20:47.98
どうでもいいから、菅没してくれ。
「俺の顔が見たくなかったら 法案とうせ」
こんな馬鹿世界中探してもたった一人だよ。
世界も大笑いもの、国民も。
193 ◆c8xtN1q.5M :2011/07/26(火) 21:41:57.96

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 3 ///////////

 だが、ただ一点、武士の身分を廃止にすることだけは考えなかった。これがすべてを失敗に
終わらせたのである。
 これに対して、明治維新はまず、武士の身分を廃止し、家禄の制度と行政官や軍人の採用基準を変えた。
この一点で、明治維新は徳川慶喜の改革を上回っていた。
 これに匹敵するのは、今日でいえば公務員制度の改革である。維新の偉業と比べると、事が小さいように
思われるかもしれないが、決してそうではない。公務員を新卒採用の時点で生涯を保証する「身分」から、
能力と意欲によって適任者を選ぶ「職業」に換えることは、この国の改革の出発点としてきわめて重要である、
 第二は、明治四年(一八七一年)の「廃藩置県」、国家統治の組織構造を変えたことだ。
 徳川幕藩体側は、「中央集権型封建制」といわれる世界史にも珍しい形態だった。大名と武士は「鉢植え」
のように転封させられ、統治は幕府によって監視されていた。しかし、経済は地域に固定され、全国的な
流通は厳しく制限された。大井川に橋を架けなかったのも、複数の帆柱のある船舶を禁じたのも、
進歩より安全を重んじたからだ。

////////////////////// 単行本: 338ページ ///

194金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/27(水) 21:01:41.90
★震災で露呈した、日本の見せかけの電力自由化

日経ビジネス 2011年7月19日(火)山根 小雪

「みんな平等に電力を使えません」

・「悪平等」を押し付けた政府と電力会社
・「まったく勝ち目がない」
・電力会社を自由にした「見せかけの自由化」

http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20110714/221477/?P=1
195金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/27(水) 21:06:33.85
★次々と明るみに出てくる電力会社の闇   1

  2011年07月24日10時23分 五十嵐仁の転成仁語

 先日のブログで、電力会社の背後には深い闇があると指摘しました。それは、一般に考えられて
いるよりも、ずっと深くて暗いものだったようです。
 まず、明らかになったのは「やらせメール問題」でした。このような「やらせ」は、それまでにも
あったということが、その後明らかになりました。
 たとえば、九州電力は以前、プルサーマル発電計画を進めるために地元で説明会を開いた際や、
川内原発(鹿児島県薩摩川内市)3号機の増設計画についての説明会でも、九電の社員や関連会社の
社員に動員をかけていたそうです。
 玄海原発への賛否が、「やらせメール」のために逆転していたことも判明しました。玄海原発の
住民説明会に出席した7人の市民代表のうち1人が九電の息のかかった人物だったということも、
ネットなどでは話題になっています。
 次に、明らかになったのは、様々な形での利益供与でした。玄海原発の地元の玄海町長が原発利権の
受益者であること、実弟が社長をしている建設会社が多額の原発関連工事を受注していたことが
明るみに出ました。
 その後、町議会の原子力対策特別委員長の次男が経営する建設会社「中山組」も同じように
原発関連交付金を財源とした工事を受注していたことが報じられました。受注額は2009年度までの
4年間で少なくとも12件、総額約4億200万円分になるそうです。
 玄海町の町長と町議会の原子力対策特別委員長が、ともに原発からの受益者であったというわけです。
再稼働に好意的な動きをするはずです。
 さらに、電力会社と自民党との癒着についても、色々な事実が明らかになっています。東北3県の
自民党県議77人に対する「役員報酬」名目での資金供与については、すでに、このブログにも書きました。
 以前、原発のない沖縄電力を除く9電力会社の役員ら206人が、自民党側に2009年の1年間に判明しただけで、
約2800万円の献金をしていた事実が報じられたことがありました。その後、共同通信の調査で、東京電力など
電力9社の役員・OBらによる自民党の政治資金団体「国民政治協会」本部への個人献金についての
疑惑が明らかになりました。
196金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/27(水) 21:14:12.87
★次々と明るみに出てくる電力会社の闇   2

 それによれば、2009年分の個人献金額の72.5%が電力会社の役員・OBらによるものであること、
当時の役員の92.9%が献金していたこと、電力業界は1974年に政財界癒着の批判を受け、企業献金の
廃止を表明したが、このような献金は遅くとも76年に始まっていたこと、献金額は35年前から各社役員
ほぼ横並びで固定化していたことなどが判明したそうです。つまり、電力会社が足並みをそろえて、
個人献金の形をとった企業献金を行ってきたというわけです。
 このほか、マスコミ・世論対策の実態も徐々に明らかになってきています。『しんぶん赤旗』の
報道によれば、1986〜89年にかけて、当時の科学技術庁が反原発運動を監視し、その結果は89年6月に
原子力局原子力調査室名で「最近の原子力発電に対する反対運動の動向について」としてまとめられた
そうです。
 また、日本原子力文化振興財団の「世論対策マニュアル」は、「繰り返し繰り返し広報が必要である。
新聞記事も、読者は三日すれば忘れる。繰り返し書くことによって、刷り込み効果が出る」と、
原発容認意識を国民に刷り込む施策を求めているそうです。「原子力に好意的な文化人を常に抱えていて、
何かの時にコメンテーターとしてマスコミに推薦出来るようにしておく」などと、文化人、マスメディア
取り込み作戦も具体的に提起していると言いますから、呆れてしまいます。
 さらに、原子力施設立地推進調整事業のうちの「即応型情報提供事業」の目的は「新聞、雑誌などの
不適切・不正確な情報への対応を行う」ことだそうです。担当者によれば、記事を収集する対象は、
『朝日新聞』や『読売新聞』などの全国紙や『日刊工業新聞』などの専門紙、福井や青森、福島など
原発立地県の地方紙など約30紙で、間違った記事があった場合、資源エネルギー庁に報告し、訂正情報も
作成していたといいます。
 全く、メチャクチャではありませんか。驚くようなことばかりです。
 原発についての説明会や意見聴取の機会があれば、社員や関連会社の社員が大挙して出席する。
あるいは、事前に手を回してメールなどで賛成意見を送ったりする。
 県知事など地元の首長にも政治献金を怠らない。首長や有力議員の親族の会社には関連工事を
まわして原発利権に取り込む。
197金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/27(水) 21:19:09.44
★次々と明るみに出てくる電力会社の闇   3

 原発推進の自民党には、役員やOBによる個人献金を装って政治資金を提供する。地方の
自民党議員には名目的な役職についてもらって役員報酬を支払う。
 原発に好意的な学者や文化人、マスコミに金を注ぎ込んで「安全神話」を広める。普段から監視を
怠らず、異論や疑問に対しては目を光らせ、訂正情報を作成していつでも反論できるようにする。
 これが電力業界・電力会社の「やり口」です。こうして、原発を推進する政治勢力や受け入れる
世論が作り出されてきました。それが可能だったのは、電力会社が豊富な資金を持っていたからです。
 その背景には、電源3法交付金などの国家による支援、電力会社による市場の独占、コストに利益を
上乗せして設定できる独特の料金システムなどがありました。おんぶにだっこされるような形で
電力会社は甘やかされ、電気料金や税金などの形で国民がそのツケを払わされてきたわけです。
 そのような甘やかしをやめて、電力会社を本来の私企業に戻すべきです。国家による支援を止めて
自立させること、独占ではなく市場競争を回復すること、一般の企業と同じような普通の料金システム
にすることが必要でしょう。
 そうすれば、割に合わない原子力発電事業から、電力会社は自然に手を引くことになるのでは
ないでしょうか。そうなれば、電力料金も、今よりずっと安くなるかもしれませんよ。


  五十嵐仁の転成仁語 2011年07月24日10時23分
http://igajin.blog.so-net.ne.jp/2011-07-24
198金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/07/28(木) 21:01:48.74
独占大企業はすべて闇の中、官僚がそのように作って天下り先確保。
199 ◆c8xtN1q.5M :2011/07/28(木) 21:33:29.71

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 4 /////////

 明治維新はその発想と体制を変え、官僚支配の中央集権体制を創って、全国的流通を促すことにした。
この統治機構の大改革があったからこそ、明治は近代社会に入り得た。
 これに匹敵する変革を今日でいえば、地方分権の推進、その究極としての「地域主権型道州制」への
移行だろう。知価社会に入るには不可欠の改革である。
 第三は、同じ年に発布された新貨条例。小判や銀子や銭を廃して、紙幣の円に統一する金融経済の
大改革である。
 幕末の幕府財政は完全に破綻、租税収入が歳出の半分以下という大赤字だった。それを補うために
貨幣改鋳を繰り返し、その出目で歳入不足を補っていた。
 ところが、明治政府は新貨条例を発布、通貨を紙幣に統一、翌年には国立銀行制度を採用して
信用創造を可能にした。このお蔭で政府の財政は約二〇年間膨張を続け、鉄道や郵便制度を確立する
資金まで捻出できた。
 今日でいえば、金融財政思想の転換による税財政の抜本的改革である。

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200アポロン:2011/07/29(金) 23:51:58.59

勉キョん なったよ。
201 ◆c8xtN1q.5M :2011/07/30(土) 19:55:29.86

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 5 ///////////

 第四は、教育改革だ。幕末の日本は世界一の教育大国だった。一八六八年当時、男子成人の
四○%、女子の二五%が寺子屋などの教育機関に通った経験があり、識字率も良かった。
 同じ年、世界で最も進んだ工業国のイギリスでも、教育機関に通う者は男子の二五%だけで、
女子の入学できる学校は全くなかった。
 明治政府は、それほどまでに普及していた寺子屋や修養塾を全廃、全国統一の教科書で教える
椅子式の学校に換えた。
 今日もまた教育の大改革は絶対に必要である。教育の目的、つまり育てるべき人材の質が
変わったからである。
 第五は、国際化。幕府は欧米の威圧で開国したが、「嫌々の開国」であり、外国の影響を
小さくすることに努めていた。今日の官僚たちが、「情報出島」を設け、外国人への恐体感を
撒き散らしているのに似ている。
 明治維新政府はこれを逆転、外国に学び、外国に接することを進歩と規定した。それを根底に
法制度も軍制も改革した。国民皆兵による富国強兵政策である。
 日本が今、直面するのも新たな開国、そのための外国を恐れない自信と、武力に頼らない
ソフトパワーの育成が必要である。

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202 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/02(火) 21:03:09.30

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 6 ////////////////

 今日の日本が世界に誇れる力を持つとすれば、この国で世界に先駆けて進んでいる現象、
つまり高齢化を活用することだ。高齢者が誇りと楽しみを持って生きられる「好老文化」の
形成こそは、日本を次の時代にも世界の主要プレーヤーとする確実なパワーとなるだろう。
 このように見ると、今こそ「明治維新」的改革が必要であることは分かる。維新の要素は、
いずれも今、議論されていることである。これまでの改革が「偽り」に終わったのは、
発想と体制の変改にまで立ち入れなかったからである。
 もっとも、明治の維新で取り上げられなかった問題も今日にはある。中でも福祉や年金の
問題と環境問題の二つは二一世紀日本の最重要問題である。
 これについては、本書でも所々で触れてきたが、新しい時代に植える樹木、明治における
殖産興業に当たる。明治が産業育成や鉄道郵便の確立に成功したのは、ここに並べた五頂目で
世の気質・体質を変えたからだ。
 現在の日本もまず、世の中の質を変える改革から入らねばならない。

///////////////////////////////// 堺屋太一著 ///

203金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/08/03(水) 21:14:36.27
★新規参入させないなど、テレビ局の既得権を守ったため、他の映像・産業がつぶされた日本  1

 フジテレビで韓流が多いのは既得権を死守した末路 anti-monosの新メディア論 2011年08月02日
(前略)

その理由を知るために、2つ目のデータを見てみます。フジテレビが属する地上波テレビが、
日本の映像コンテンツ業界でどのような位置にあるのかです。

地上波テレビ番組   映画ソフト   ビデオソフト
  2兆9457億円    6832億円    3128億円

総務省の出している平成22年度版情報通信白書からの数字です。映画ソフトやビデオソフトの多くが
ハリウッドなどの海外作品やテレビ番組のパッケージ化であることを考えると、純粋に国産の
映像作品市場では圧倒的だということがわかります。日本の映像作品市場はおカネという「水」が、
テレビ局という「頂点」から映画会社やアニメや番組の製作会社という「川下」に流れていく、
滝のような構造なのです。
日本の映像コンテンツの世界は、地上波番組以外にない。市場規模だけをみると、そう言って
しまえるほどの存在感です。それゆえ、地上波テレビ局が国内でなにか安価な映像作品を求めたい
と思っても、テレビ以外の他者が存在しないという状態なのです。だから、経済原理を突き詰めると
国外に求めざるを得ず、韓流となってしまう。
地上波テレビ番組以外になってしまったのは、意外でもなんでもありません。実は必然ともいえる
流れの末路なのです。それは、テレビ局が電波という既得権を必死で守り、国内の他の映像産業が
育つ余地を潰してきたから。
なぜデジタル放送になって電波が再編されても、地上波テレビ放送への新規参入を受け付けないのか。
映画会社、ゲーム会社やネット企業が参入してもよかったはず。
204金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/08/03(水) 21:17:08.99
★新規参入させないなど、テレビ局の既得権を守ったため、他の映像・産業がつぶされた日本   2

日本国内では官民一体となって、テレビ局の既得権を守ってきた。だが海外では違う。たとえば
アメリカでは「フィンシンルール」と呼ばれる法律が存在した。アメリカの代表的テレビ局、
いわゆる3大ネットワークはゴールデンタイムの一定割合を外部の制作会社に解放しなくては
いけないというもの。法律でも地上波放送局の支配を制限しようとしてきたのだ。解放枠は主に
ハリウッドの映画スタジオが担ってきた。アメリカの映画産業が世界でどのような位置を占めているかは、
もはや説明の必要もないほど。この法律は歴史的使命を終えたとして、97年に廃止されました。
そして韓国は映像コンテンツ産業を輸出産業に育てるべく、政府が人材育成などに税金を投入し
全面的に支援。日本や中国、東南アジアでの韓流コンテンツの隆盛に至ったのです。

そして、最後のデータ。
      日本テレビ     TBS    フジテレビ   テレビ朝日
平均年収  1262万円   1357万円     1452万円    1213万円

アニメや番組製作会社との待遇の格差は、3倍以上だろう。有価証券報告書にある「平均年収」なので、
実際はもっと多いはず。しかもテレビ局は労働組合も強いので、解雇になる心配もない。これまで
地上波テレビでは倒産もリストラも一度もないのだ。わたしの知っている電通のある幹部は
「テレビ局の社員は現代の貴族」とまでいうほどだ。
3つのデータはテレビ局が既得権を守るために、他の産業が育つ可能性を摘んできたことを浮き彫りにする。
その憤りは、自分でもっと内幕交えて、本一冊書けてしまうんじゃないかと思うほど。韓流がテレビに
溢れているのは、テレビ局の既得権と日本の映像コンテンツ産業そのものが「抱き合い心中」に
なってしまった姿そのものだ。

 anti-monosの新メディア論 2011年08月02日
 http://d.hatena.ne.jp/anti-monos/20110801/p1
205 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/04(木) 20:51:18.56

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 7 ///////////

 1 公務員を「身分」から「職業」へ

◎入省試験で「身分」が決まる

 明治維新はなぜ成功したか。それは時機と手順がよかったからだ。その第一は、絶好の時機に
武士の身分を廃したことである。今もまず急ぐべきは公務員制度の改革である。
 江戸時代の二六〇年間、武士の家系に生まれ育った者は世襲によって禄を与えられ、政治・
行政職を独占していた。江戸時代の行政官(官僚)は、能力意欲による適任者ではなく、武士身分
という資格を持つ適格者だった。そしてそれが政治決定をも行う官僚政治でもあった。
 そんな制度が長く続いたのは、世間(一般国民)が武士は知識と克己心に優れている、と
見ていたからだ。武士の方も、そう見られるように様式美を備えた。月代を剃り服装を整え、
折り目正しく立ち居振る舞った。
 司馬遼太郎氏が「武士の武士たる所以は、勇気でも忠義でもなく様式美だ」と指摘したのは
正鵠を射ている。

//////////////// 講談社 2009年9月発行 ///

206アポロン:2011/08/05(金) 07:39:52.78
     経済は猫の目よりに変化が早い。
 古本は時代遅れの時代となった、あすを読む目が必要だ。
207 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/05(金) 20:40:07.56

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 8 ///////////////

 一八五三年、アメリカの黒船艦隊が出現した時、将軍家慶は死の床にあり、後継者の家定は
心身病弱だった。意志決定機能を欠いた幕府中枢は慌てふためき、諸藩に対策意見を求める
などしたため、大いに権威を失墜した。
 しかし、武士全体が尊敬されなくなったわけではない。それから一〇年、様々な騒動(政争)が
起こるが、みな武士同士の争いである。まだ武士は強くて賢いと信じられていたのだ。
 本当の維新がはじまるのは一〇年後。六三年に馬関戦争で僅か1000人ほどの欧米連合艦隊に
長州藩が惨敗、外国人に対する武士の弱さが際立ってからだ。さらに翌六四年から六五年に
かけての長州戦争では、弱いはずの長州に幕府の大軍が敗北した。戦国時代から「強い」と
思われてきた武士が、実はまったく強くも賢くもないことが分かった。
 このため、武士は尊敬されなくなり、武士の守る様式美も価値を失ってしまった。幕末維新の
頃には、自らの髷を切り、ズボンと靴を着用する者が増えた。要するに「武士の文化」が信頼
されなくなったのである。
 それは、一九八〇年代後半に、ソ連の共産党官僚が尊敬を失い、社会主義制が崩壊したのと
似ている。

//////////////// 凄い時代  勝負は二〇一一年 ///

208 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/06(土) 10:24:29.29

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 9 //////////////////

 今日の日本の官僚、つまり霞が関の幹部公務員も同じだ。幹部公務員は大学卒業時点で
国家公務員試験に合格、中央官庁に「キャリア」として採用されたという資格によって、
年功で出世し、主要役職を独占している。入省後二〇年弱で本省課長になり、数年後には
局次長級になる。
 ここから先はポストの先細りで早期退職者も出れば、局長・次官に至る者もいるが、
いずれにしても、六〇代後半までは天下り先は保証されている。すべては採用時に得た
キャリア官僚という資格、つまり身分である。たとえ能力と意欲を欠く者でも、
このコースを進む。
 逆に能力と意欲のある適任者でも、キャリア官僚として採用された資格がなければ、
高いポストに就くことは滅多にない。中途採用者は大抵二、三年の「手伝い」で追い出される。
 しかもこの身分、各府省別の縦割りで、省を跨いで適任者を求めることさえできない。
まさに適任者よりも適格者、完全な身分制度である。

/////////////////////////// 単行本: 338ページ ///

209金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/08/07(日) 22:36:47.83
ETV特集 「ソルジェニーツィンと大統領たち」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/liveetv/1312715978/
210 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/09(火) 20:57:38.62

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 10 ///////////

◎官僚共同体化こそ「死に至る病」

 変化の大きな今の世で三〇年は長い。当然、各官庁の所掌分野の重要性も変わる。例えば、
三〇年前は厚生労働行政は小さな分野で、厚生省や労働省のキャリアの採用数も少なかった。
 ところが今では超巨大官庁、特別会計を含む予算額は国民所得の二〇%にも達する。
それだけに厚生労働分野の人材不足は著しく、このところあらゆる業務で失策続きだ。
 これに対して、農林水産業や経済産業省の重要性は縮小、有能な人材が溢れている。
 それでも農水や経産から厚労省に転出することはまったくない。官僚たちの頭と背中には
府省別の刻印が入省時点て押されているのである。
 このことの害悪は実に大きい。不適任者が重要ポストを占めるとか、何千人かの天下り
OBが徒食するだけなら罪は軽い。最大の問題は、各府省が官僚共同体と化し、自分たちの
利益だけを図る機関になってしまったことだ。
 官僚の人事には、国民も政治家も介入できない。それを決めるのは、各府省の官僚仲間の
評判だ。そうであれば、官僚たる者、仲間の評判がよくなる権限拡大と予算の増加のみに
努めるのは当然である。

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211 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/10(水) 20:59:01.24

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 11 //////////

 この結果、日本には、国家国民全体を思う「日の丸官僚」はいなくなり、府省ごとの利益を
追求する仲問利益追求者ばかりとなった。この一〇年の改革が、政治家の意欲にも拘わらず、
「偽りの改革」に終わったのも、最大の原因は官僚の組織利益追求に由来している。
 二〇世紀のうちは、日本の幹部公務員(官僚)は、国民の信頼を得てきた。その理由は三つ。
第一は難しい試験に合格した人々であること、第二はかつて高度成長を演出した「偉い官僚」の
後継者であること、そして第三は一般で用いない難解な言葉と制度を記憶する様式を保持している
ことだ。この三つは、幕末の武士にも、太平洋戦争時代の軍務官僚(軍部)にも共通している。
 しかし、今や官僚への国民の信頼は大いに揺らいでいる。平成に入ってから日本の困難の
多くが、官僚たちの無能不適任と仲間優先の倫理的願廃であることが、ようやく知れわたる
ようになったからだ。
 明治維新は、身分によって役職を占める武士の身分を廃止することがらはしまった。
二一世紀の改革も、身分(資格)によって国家要職を占める官僚(幹部公務員)制度の廃止
からはじめねばならない。

//////////////////////// 絶賛発売中! ///

212金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/08/11(木) 00:00:44.32
なんかこのスレに毎回コピペするやつって
哲学板の名物男に似ているなあ
まさか・・
213金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/08/11(木) 01:04:36.85
誰も 読まないのに5963。
214金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/08/11(木) 01:22:53.70
★★新卒外国人が変える日本★★

IHIではソウル大学や韓国科学技術院の卒業生ら計17人の韓国人大卒者が日本本社に入社。
「やる気や積極性は日本人以上」と人事部長。
ソフト開発大手企業は中国、インド、韓国から3ケタの大学卒業生を日本本社に採用。
「ソフト開発の高度な技量を持つ人材は日本の何倍もいる」と人事部は話す。
OECDの学習到達度でも上位は、中国、韓国、香港、シンガポールなどアジアの若者が、日本より優秀。

これまで日本企業の外国人採用は日本の大学を出た外国人留学生などであったが、
収益向上に貢献する人材なら外国人でも日本本社に採用する企業が劇的に増えてきた。
増え始めた外国人の新卒採用は日本の慣行や仕組みの見直しを迫る。

今後大量に日本企業の日本本社に入ってくる外国人新卒者が閉塞感を打ち破る一歩となる。
215金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/08/11(木) 01:26:33.49
951 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/08/10(水) 17:29:34.41
イギリスSONYが焼き討ちだって!!
やはり、外国はやることが派手、経団連の本部もイギリス
にでも移転したほうがいいな。
外国のほうが儲けやすいんでしょうからね。(笑)
経団連を擁護してる君達も一緒にイギリスに帰化したほうがいいね。

952 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/08/10(水) 18:56:46.85
いや、無理だろう
日本もそろそろヤバくなっている

このまま行けばイギリスより凄いことに((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

953 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/08/10(水) 19:05:34.17
最近この板なんかでも話題になってる老害狩り、団塊狩り、
ジジババはただのネタだと思ってるからおめでたい。
216金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/08/11(木) 12:14:28.70
市場原理では過当競争を回避できない。

たとえば、ほとんどがロボット化され
仕事に要する人数が一人しかいらないとする。
この一人の賃金をどうやって決めるのか。
この一人分のポストのために全国民が日々努力して勉強しポストを争う。
果てしなく無駄である。
ではこの競争に参加しなかったらどうなるか
ポストを手に入れた勝者が国の全利益を独占するかもしれない。
それに対抗するには競争に参加しなければならなくなる。。。
これが市場メカニズムの問題である。
217 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/11(木) 21:13:18.49

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 12 //////////////

◎公務員改革の機は熟した

 私は過去二〇年間、公務員制度の欠陥を指摘し、その改革を唱えてきた。だが、反応は捗々しく
なかった。
「そうはいっても日本の官僚は優秀だ。政治が混乱しても日本がきちんとしているのは官僚の
お蔭だ。霞が関の官庁街には深夜まで照明がつき、みな熱心に働いている」
 といった評価が強かった。私か幼少の頃に聞いた軍人礼賛と同じである。マスコミも政治家は
批判しやすいが、官僚は批判しにくい。記者クラブという「情報出島」を抑えているからである。
 ところが、二一世紀に入る頃から変わりだした。相次ぐ不祥事で官僚の無駄と無能が露見した。
官僚主導の分野がすべて行き詰まっていることも怒りを呼んだ。小泉改革の中で中央官僚こそが
抵抗勢力であることが分かったのも大きい。

//////////////////////////////// 堺屋太一著 ///

218 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/12(金) 21:36:53.42

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 13 ///////////

 この結果、官僚(幹部公務員)は、国民に最も信頼されない職業集団になり下がった。
二〇〇九年五月の朝日新聞の世論調査では、官僚は「信用していない」が三五%、「あまり
信用していない」が四五%、一二頂目の中で「信用度」最下位だった(5−1図)。
幕末の武士、太平洋戦争末期の軍部に似ている。
 その機会を捉えて、○七半、安部晋三内閣は渡辺喜美氏を行革担当人臣に起用、公務員改革に
乗りだした。そこで私は「公務員制度の総合的な改革に関する懇談会」(座長/岡村正
日本商工会議所会頭)の座長代理となり、「国家公務員制度改革基本法」の原案を自ら書いた。
担当の事務局(官僚)に書かせると、必ず議論が歪曲され、逆効果的なものになる。
審議会や懇談会の答申は本来委員が執筆すべきものだ。

//////////////////// 講談社 2009年9月発行 ///


219 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/13(土) 21:57:59.65

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 14 ///////////////

 この原案は懇談会の審議を経て答申となり、法案化された。そして○八年六月、与野党協議の
修正を経て、国会を通した。前評判では「絶望的」とされた法案が成立したのには、国民の
強い支持があったからである。
 しかし、これは「かすかな一歩」に過ぎない。「改革基本法」は改革の理念とスケジュールを
定めたもので、具体的心内容はこのスケシュールに沿って提出される個別法に委ねられている。
 まず、○八年七月からはじまったのは、公務員の人事を所掌する「内閣人事庁」の設置法案である。
 たちまち官僚集団の猛烈な反撃がはじまった。「人事庁」は「人事局」に格下げされ、多くの
機能が既存組織に残された。官民人事の交流を妨げ、幹部公務員の降格を事実上不可能にする
条件も付けられた。その上、人事局長を官房副長官が兼務するという凄い条文も加わった。

////////////////// 凄い時代  勝負は二〇一一年 ///


220 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/14(日) 22:18:50.06

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 15 ///////////

 極めつけは「公務員が定年まで勤められる環境を創る」スタッフ職の拡張である。これでは
不適任官僚も六五歳までは安泰となり、ますます硬直した非効率組織になるだろう。
 さすがにこれには自由民主党の一部から反対が出た。有志議員の出した修正案は、公務員を
幹部公務員(官僚)と一般職員に分け、幹部については交流と降格をしやすくする、というものだ。
だがこれも、衆議院の解散で廃案になってしまった。
 公務員制度の改革の要点は何か。その第一は、公務員を「身分」から「職業」にすることである。
 入省の時の試験合格で得た資格(身分)を得た者は能力意欲に関係なく出世する一方、新しい技術や
情況に応じて必要な適任者でも幹部になれない現行制度を打破する。不適任な者は転職させ、
適任者は外部からも入れる。
 中途採用者でもノンキャリアでも、有能有志の者は高位に就ける。民間企業ならどこでもやっている
ことを公務員でもやろう、というだけである。

/////////////////////////// 単行本: 338ページ ///


221 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/15(月) 21:52:50.88

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 16 ///////////

 これができれば、官僚共同体と化した各府省も改革され、国民全体のためになる機能集団に
変身させることができる。
 公務にも民間の効率を経験した人材が入る一方、民間にも公務員としての知識と経験を
持つ者が加わる。日本社会全体を適材適所の効率社会に変えることができる。
 そのためには、専門の人事管理知識を持った人事当局(内閣人事庁)が、幹部公務員を評価し、
総理大臣や各省大臣が官僚共同体を離れた目で適任者を選ぶ。もし、大臣に誤りがあれば、
国民は次の選挙で落とすことができる。
 政治家にも眼力のない者もいれば、私利私欲で動く者もいる。しかし、そんな者は国民が
選挙で落選させ政権から追い払うことができる。官僚仲間の評判以外まったく気にしない
官僚共同体の人事よりは、はるかにましである。

////////////////////////////// 価格:¥1,680 ///

222アポロン:2011/08/16(火) 17:42:35.28
時代は瞬時に変化している、昔の話が通用しなくなった。

明治維新を超えた社会改革が必要なのに明治維新的改革と言われてもな。
同じ轍を踏むでしょう。
223 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/16(火) 21:34:09.33

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 17 ///////////

◎官僚主導から国民主導に

 公務員改革の第二の要点は、政治体制を官僚内閣制から議院内開制に戻すことである。
 日本国憲法では、国権の最高機関は国会であり、内閣は議院内閣制ことされている。だが実際は、
官僚が主導する官僚内閣制といってよい。
 そのことは、同じ議院内閣制を採るイギリスと比べれば実に明らかである。
 イギリスの場合は、政権党は首相や各省大臣のほか、閣外相や政務官など約六〇人の議員を
政府機関に送り込み、議会との接触も官庁との接触も、内閣に限られる。国会議員は何事も
内閣に注文し質問する。国会議員が各府省の官僚と直接接触するのは原則禁止されている。
 従って官僚は、内閣の命令や要請によって働く。すべての政策についていくつもの選択肢を
示して内閣(首相や大臣)の判断を仰ぐ。どんな政策を採り、どんな予算を組むかは、すべて
内閣の権限と責任である。
 もちろん幹部官僚の人事も内閣次第、気に入った選択肢を出せない官僚は左遷されるし、
上手な選択肢の出せる者は五、六年も一つの職に留まる。

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224 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/17(水) 20:40:55.85

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 18 ///////////

 これに対して日本は、大臣の官僚掌握力はほとんどゼロ。人事は官僚仲間で定めたものを
押しつけてくる。大巨がそれを拒むと、田中真紀子外相や小池百合子防衛相のように、
大臣の方が首になる。
 日本でも副大臣や政務官制度を入れ、各府省にかなりの国会議員が入ったが、セレモニー
以外では機能していない。
 イギリスとの最大の違いは、国会議員と官僚が濃密に接触し、内閣(大臣)の知らぬところで
「取引」が行われてしまうことだ。そのため、官僚は大巨の命令など聞く耳を持たず、官僚の
利益になる政策の実現の根回しに走り回る。
 官僚仲間の評判は、国会議員によく根回しをして、公務員共同体の意向を通せるかどうかで
決まる。これが上手なら汚職の噂がある無能者でも事務次官に昇る例が珍しくない。
 この国を官僚内閣制から憲法の定め通りの議院内開削にするためには、官僚が、自らの意向を
通すために国会議員を操る現行制度を改め、各府省に政務専門官を設け、それ以外の官僚の
国会議員との接触を制限すべきだろう。
 これは、大袈裟にいえば、徳川幕府の崩壊、主権在民への大政奉還である。

/////////////////////////// 堺屋太一著 ///

225 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/18(木) 20:53:19.24

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 19 ///////////

 2 地方分権――「ニア・イズ・ベター」の発想

◎「賢者の規格」を信じた近代工業社会

 国家公務員改革と並んで急がねばならないのは地方分権、そしてその究極としての
「地域主権型道州制」の実現である。
 日本は長く中央集権の統一国家だった。この国の歴史には、「日本固有の国土」の中に
日本以外の国や外国植民地が生まれたことは一度もない。日本は国土と国民と言語・文化が
一致した世界唯一の国である。
 この国で、地方分権が行われたのは平安末期から戦国時代、豊臣秀吉による天下統一までの
約四〇〇年間だ。江戸二六〇年間が、中央集権型封建制だったことは既に述べた。
 日本が本格的な中央集権官僚体制を目指すのは明治維新からだが、実際にそれが完成するのは
昭和になってからである。

///////////////// 講談社 2009年9月発行 ///

226 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/19(金) 20:39:05.57

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 20 /////////////

「物財の豊かさこそ人間の幸せ」とする近代工業社会では、社会全体の物財を豊かにするのが
最大の正義である。それには規格大量生産に徹することだ。そのためには、欧米の進んだ
知識や経験を知り、各種の情報が集まる中央の官僚組織が、大学や国立研究所の学者の意見をも
聞きながら規格を定め、生産計両を作るのが最良である。いわば「賢者の規格」に全国民が
従うべきなのである。
 この考えから「昭和一六年体制」ないしは「一九四〇年体制」といわれるものが生まれた。
そしてその発想とやり方が、今や完璧にでき上がっている。
 この体制の目的は、第一に全国に統一の規格基準を徹底させることで、規格大量生産型の
近代工業社会を完成することだ。
 第二は、全国に規格基準の施設や機器を普及することで、全国民の生活を均質化し、教育と
情報を共通化することだ。そうしておけば、転居の際にも戸惑いはないし、機器も全国で利用できる。
サラリーマンは会社の命令でどこにでも転勤できるし、子供たちは同じ教科書で学べる。
いわゆる地域格差の是正、つまりは地域の個性をなくし、全国を均質化することである。

//////////////// 凄い時代  勝負は二〇一一年 ///

227 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/20(土) 15:10:55.51

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  21 ///////////

 第三は、中央の命令が全国に徹底するように、地方組織を下請け機関化することだ。明治の
大日本帝国憲法は、もともとそのような発想で、全国地方組織を管轄する内務省を設け、
府県知事には中央官僚を派遣することになっていた。
 ところが太平洋戦争敗戦後、占領軍の意向で内務省は廃止され、知事は住民の公選となった。
表面的には、この制度が守られ、一九七〇年代には東京や大阪に「革新知事」が出現、国の意向に
楯突く場面も見られた。しかし、革新知事も官僚統制を信奉する社会主義の親派、水面下では
政府官僚による地方組織の締め付けが着々と進んだ。このための手段は三つである。
 まず第一は、主要な事業の立案や許認可権を国が握ることだ。鉄道、道路、学校、病院、
金融機関、主要工場、大型商業施設等の 施設から医薬や医療器具、通信機器や建築基準、
電波管理まですべて国が握っている。市区町村が設置する小中学校や街区公園でさえ、国の定めた
「参考基準」が押しつけられる。
 これでは、地方の公務員や地域有志は何一つ自ら企画構想することができない。その結果、
地方は考える意欲と習慣を失っている。そしてその現実を指して、中央の官僚は「地方には
発想力がない。企画人材がいない」と声を荒らげるのである。

////////////////////////////// 単行本: 338ページ ///

228 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/21(日) 11:36:30.27

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  22 ////////////////

 第二は、主要な税源は国税に召し上げ、地方財政を飢餓状態にして中央からの交付金・補助金に
頼らせる財政構造である。もちろん、補助事業に何を選ぶか、どんな形にするかは中央の独断である。
 このため、地方にとっては最適でない事業も押しつけられる。それでも国が高率の補助金を
出してくれるのなら受け入れる。「最適」を自己負担(単独事業)で行う財源がないし、それを
すれば中央の官僚に睨まれ面倒を課されてしまうのである。
 権限と財源に続く第三は、人事である。各自治体、特に都道府県には中央官僚に対応した
組織があり、その長には中央の官僚または中央官庁指名の人物が派遣(出向)されて来る。
 特に著しいのは河川や道路などの建設技官。公共以外にほとんど需要のないこの分野では、
大学建設工学科の卒業生の大半か国土交通省の人事支配下に入り、一部は中央官庁の官僚として
中央と地方の要職を歴任、他は万年地方官僚として府県や独立法人を渡り歩く。「次はよりよい地位を」
と望む人々は中央へのゴマ擂り競争に没頭、知事も住民も国益も新技術も振り向くことさえしない。
 日本の自治体は、人事の面でも中央に支配されているのである。

///////////////////////////////// 価格:¥1,680 ///

229金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/08/21(日) 11:43:06.41
ここで長々 言っててもな。誰も見てくれんじゃろ。
230 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/23(火) 20:56:35.31

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  23 ///////////////

◎「自分のお金は利巧に使う」

 日本の統治組織は中央集権的であるばかりか、東京一極集中型でもある。そうなったのは、
この国が専ら規格大量生産型の近代工業社会を目指してきたからだ。
 しかし、今や世界は知価社会、物財を豊かにするよりも満足を大きくするのが大事な時代だ。
日本も今、急速に知価革命が進行中、この大不況から立ち直った時には、モノ離れが
進んでいるに違いない。
 ここで登場したのが、「自分のお金を使う時は、他人のお金を使う時より利巧だ」という
発想である。
 確かに、自分の懐にあるお金ならタクシー乗車でも満足度と負担の軽重を考える。会社の
チケットなら半分は他人のお金だから気楽に使う。大企業や自治体になると「自分のお金感」が
乏しいので高価なハイヤーを平気で待たす。

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231金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/08/23(火) 21:54:50.71

世の中キチガイと馬鹿ばっかりだというが
ここで証明して来れなくともよい。
232 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/24(水) 21:55:57.33

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  24 //////////

 一番の「他人のお金」は国のお金だ。国家予算を司る高級官僚は、自分のお金なら一〇万円でも
大騒ぎするのに、国の予算になると何百億円を思いつきで「アニメの殿堂」や余計なダムにも
付けてしまう。現在の「国家収入の半分か国債による借り入れ、国公債残高約八〇〇兆円」
という破滅的情況は、そのようにして積み上げられたものである。
 そうであれば、お金はできるだけ身近な側、自分のお金に近い方で使うべきだ。国よりも都道府県、
さらには市区町村の基礎自治体がよい。最良なのは個人減税、可能な限りお金を稼いだ本人に
使わせるのが社会全体の満足を高めることになる。
 アメリカやイギリスで知価革命が進んだ一九八〇年代に、国の規制を撤廃し、国有企業の民営化を
進めるサッチャー、レーガンの「保守革命」が爆発したのはこうした発想からである。民間企業の
社員や経営者は、会社のお金を幾分かは「自分のお金」と考えるが、国有企業は「親方日の丸」、
まったく「他人のお金」である。
 この発想を日本の統治機構に当てはめれば答えは明白、地方分権が必要である。

////////////////////////////// 堺屋太一著 ///

233中益マン:2011/08/25(木) 06:00:53.05
堺屋太一様は考えが古いのであります。
参考物件だ大昔すぎt馬鹿には最もらしく聞こえるだけです。
目の効いた人は今頃こんなこと言ってるのかであります。
マンズ基本はこの民主主義です、アメチャンに貰った国家崩壊型偽民主主義を
改革することです、堺屋先生のように小手先口先ではこの国は正せません。
234アポロン:2011/08/25(木) 06:05:18.31
もっともらしく聞こえる民主主義、みんなで良い国にしよう。
これが、実態は民主という民衆は馬鹿です、多数決で決めるやり方は
馬鹿多数で決められてしまうのです。
ご覧のようにこの国はバカの決め事でどんどん悪くなってきています。
これがアメリカの手の内に乗ってしまった結果です。
235 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/25(木) 21:06:36.57

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  25 ////////////////////

 小泉内閣は、郵政や高速道路の民営化と共に、地方制度でも「三位一体の改革」を目指した。
事業と権限と財源の三つを一体として地方に委譲、事業別補助金を削減したのである。
 この政策は正しい。だからこそ国民は、小泉総裁の自由民主党に衆議院議員の三分の二の
議席を与え、これらの改革に反対した議員の多くを落選させた。だが、現実には中央官僚の
巧妙な罠が仕掛けられていた。事業の一部は地方に委譲され補効率は引下げられたが、財源は
それに伴わず、権限はほとんど動かなかった。
 このため、地方自治体の財政は極度に窮乏するようになった。これに地方経済の衰退が
追い討ちをかけた。このため、地方自治体はますます中央に従属せざるを得なくなってしまった。
 この傾向は、小泉内閣から安倍、福田と内閣が代わるごとにひどくなり、麻生内閣に至って
きわまった感がある。麻生総理大臣は文字を読み違えるだけではなく、官僚の本心をも読み違えた。
閣僚も大半は官僚の操り人形、事の本質よりも今日の記者発表を読むのに忙しい。

/////////////////////////// 講談社 2009年9月発行 ///

236 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/26(金) 21:19:55.54

/// 今こそ、「明治維新」的改革を   26 ///////////////

◎「地域主権型道州制」とは

 地方分権は急がれる。だが、それを徹底し効率的な制度にするには、前提としての国家公務員制度の
改革と、究極の目標としての道州制の実現がなければならない。多少の権限や財源を地方に委譲しても、
「いずれ中央官僚の巻き返し」があると思えば、地方公務員は中央の顔色を窺って動かず、中央の
官僚は「指導」と称してより嫌味な統制をする。
「道州制」とは、現在の都道府県を廃止して、全国を一〇ほどの道州と東京特別市(二三区)とに
編成し直す地方制度のことである。
 実は、これにはまったく異なる二つの考え方がある。
 一つは五〇年も前から語り継がれてきた「府県合併型道州制」。いくつかの府県を地方ごとに
合併させて道州にまとめるものだ。地方行政を広域化する利点はあるが、国の指揮統制が強いことには
変わりがない。

//////////////////// 凄い時代  勝負は二〇一一年 ///

237理科離れ:2011/08/26(金) 21:28:24.23
もし大学キャンパス全体が突然無人島にワープしたら   

工学部「住むところがいるな。生活必需品も作らなきゃいかん。ものつくりは任せてくれ。」
理学部「ここがどういう場所なのか、どういう気候なのか、地質、鉱物も調べないといかんな。この島の研究は任せてくれ」
農学部「食料がまずは最優先だ。腹一杯いいもん食わせてやんよ」
医歯薬学部「当分暮らすとなると健康問題が深刻だ。衛生、医療は任せてくれ」

法学部「・・・・・・」
経済学部「・・・・・・」
文学部「・・・・・・」

「オマエらやることないなら雑務手伝ってくれ」
238金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/08/27(土) 01:09:55.68
>>237
現実には無人島じゃないんでw
239 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/27(土) 08:19:36.08

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  27 //////////////

 もう一つは、国の権限分野を限定して各地方単位の道州に民政のほとんどを委ねる
「地域主権型道州制」である。
 府県合併型道州制は、交通の発達や経済の広域化で今日の都道府県の区域は狭過ぎるため、
現実に対応した広域行政ができるように地方単位にまで都道府県を統合すべきだ、というものだ。
この場合、国の組織や権限はほとんど変わらず、財源と人事の配分も手直し程度になるだろう。
要するに、近代工業社会に適した国と地方の仕組みが温存されるのである。
 これを賛美する論者はまた、市区町村についても「全国三〇〇ぐらいに統合すべし」と主張する。
「人口三〇万人程度が基礎自治体の最適規模」という近代工業社会的発想である。
 確かに「一国家−一〇道州−三〇〇基礎自治体」という系列はすっきりしている。重複行政の
削減や自治体能力の向上にも役立つだろう。しかし、近代工業社会からの発想は保たれ、
中央集権と東京集中は続く。その程度のことでは企業の本社も文化創造活動や情報発信機能も、
個性的な人材も、地方に移りそうにない。

/////////////////////////// 単行本: 338ページ ///

240 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/28(日) 15:43:41.27

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  28 //////////

 これに対して、「地域主権型道州制」は、総務大臣の諮問機関「道州制ビジョン懇談会」
(座長/江口克彦PHP総合研究所社長)で強く打ち出された新思考だ。
 これはまず、国家の権限を皇室、外交、防衛、高等司法、通貨の発行管理、マクロ経済政策、
国家的プロジェクトや生存権保護のセーフティ・ネットなどの一六項目に限定することにはじまる。
教育、医療・介護、公共事業や産業振興などには国は関与せず、せいぜい道州間の相互調整に
助言する程度になる。
 分かりやすくいえば、国の組織は、宮内庁、外務省、防衛省、法務省、財務省、日銀、高等警察
(日本版FBI)、国家プロジェクト担当部門、それに生活安全省(セーフティー・ネット)
ぐらいになる。現在の経済産業省、国土交通省、農林水産省、厚生労働省、文部科学省、そして
総務省の大部分は廃止である。これらの行政はすべて道州と基礎自治体に委ねられるのである。

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241 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/29(月) 22:09:52.10

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  29 /////////////

 第二は、すべての配分が変わる。国の権限と事業が大幅に削られることで、国家公務員の数は
(自衛隊員を除いて)現在の三割程度になる。他は道州や基礎自治体に移籍するか、官途を辞めて
民間に入るかである。
 国道は道州道になり、国立大学は道州立か私学になる。ほとんどの許認可は自治体に移り、
各道州にはテレビ放送の全国キー局が生まれる。
 当然、税源配分も変わる。現在の国税六、地方校四の比率を、国三割、道州三割、基礎自治体
三割とし、残り一割は「道州間調整財源」に充当する。条件の悪い道州にはここから平衡資金が
分譲されるわけだ。
 第三の重要問題は、国有財産と国家債務の処理だ。国の持つ財産は、道路や河川堤防から
国立大学や国立劇場まで多種多様だが、このうち国に残る機能に必要なもの――例えば、外交・司法の
施行や防衛施設、皇室財産、国家プロジェクトの研究所などは国に残すとして、それ以外は
「時価」で道州に売却する。この方法は旧国鉄を六つの旅客会社と一つの貨物会社に分割した時と
同じである。

/////////////////////////////// 絶賛発売中! ///

242 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/30(火) 21:23:49.87

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  30 /////////////

 道州はそれを道州債を発行して買い取る。これによって総額三〇〇兆円、現在の国家債務の
半分ぐらいは道州に肩代わりされるだろう。
 こうすれば、公共事業の先行した東京などの大都市近辺の負担が重くなり、遅れた遠隔地の
負担は軽くなる。国鉄分割時に東日本や東海のJRが多くの負債を引き受け、九州や北海道の
それが少なかったのと同じである。このことによって、日本の地域格差は大いに縮小されるだろう。
それでも残る地域格差は、前述の道州聞調整財源からの平衡資金で調整する。
 現在、国税・地方税合計の税収は約九〇兆円である。その一割といえば九兆円、この資金は
国を通さず各道州間の協議によって配分される。各道州間の主張が衝突してまとまらないと
危惧する人もいるが、EUの予算や共通政策よりはずっと楽だろう。
 道州制における基本は基礎自治体、つまり市区町村である。道州はその広域調整期間、
国は定められた事項だけを集中的に行う。したがって基礎自治体間の調整は道州の仕事、
国の関与するところではない。「ニア・イズ・べター」の発想の当然の帰結である。

///////////////////////////////// 堺屋太一著 ///

243アポロン:2011/08/31(水) 14:18:22.11
歴史はともあれ、現在は不倫オマ◎コ国会議員の撲滅が大事だ。
妻子を裏切り、国家国民を裏切っている国家のダニだ。
244 ◆c8xtN1q.5M :2011/08/31(水) 22:28:53.56

/// 講談社より絶賛発売中 //////////////////////////

凄い時代  勝負は二〇一一年
堺屋太一(著)  単行本:338ページ   価格:¥1,680
出版社:講談社  発売日:2009/9/2
ISBN-10:4062120801   ISBN-13:978-4062120807

http://www.amazon.co.jp/dp/4062120801
http://books.rakuten.co.jp/rb/item/5944329/
http://www.junkudo.co.jp/detail.jsp?ID=0110407807
http://www.7netshopping.jp/books/detail/-/accd/1102740386/subno/1
http://www.bk1.jp/product/03073600
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4062120801.html
http://www.jbook.co.jp/p/p.aspx/3364840/s/
http://www.honya-town.co.jp/hst/HTdispatch?nips_cd=9984865975

///////////////////////////// 堺屋太一(著) ///

245 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/01(木) 22:34:41.32

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  31 //////////

◎地域主権型道州制こそ知価志向

 地域主権型道州副は連部制ではない。従って、国の専管事項である外交や防衛、司法、通貨、
通商移民政策は国が独自の判断で行うのであり、道州の協議によるわけではない。
 こうした制度の利点はきわめて大きい。各道州は善政を競い合い、個性を生かことができる。
市場が拡大するので地方にも情報発信機能や文化創造活動が育つ。有力な大学や研究所が各地にでき、
地域間競争が進む。アメリカやヨーロッパや中国で、つまり日本以外の大きな国で行われている
ことが日本でもできるようになる。
 何よりの利点は、基礎自治体の権限と裁量が多くなり、身近なところで政治行政が行われることだ。
住民は「自分のお金」を実感して監視と注文を強めるだろう。
 このことによって省かれる無駄は一〇兆円を超えるだろう。
 国民が多様な生活環境を選べる利点も大きい。「東京のマンション暮らしでなければ、情報や
国際関係の仕事ができない」という選択のなさから逃れることができる。知価社会での人間の幸せ、
「満足の大きさ」が追求できるのである。

//////////////////// 講談社 2009年9月発行 ///

246 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/02(金) 21:06:57.93

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  32 /////////////////

 3 「財政」は最後の改革

◎通貨と財政の概念を変える

 明治維新の第三の改革は明治四年(一八七一年)の新貨条例である。その要点は金本位による
一円を原貨と定め、通貨の呼称を円、銭、厘に統一、通貨の形態を紙幣にしたことである。
 財政問題は、常に「革命政府」の弱点だ。世界史上、多くの革命政権が財政破綻で倒壊、
世を混乱させている。明治維新政府にも財政の専門家は乏しく、通貨制度も大いに乱れた。
 維新政府は明治元年(一八六八年)太政官札を発行した他、各藩が藩札や悪貨の鋳造を行っていた。
このため明治二年六月には英・仏など各国公使が不換紙幣や悪貨について抗議したほどである。
これに対して、新政府は三年一一月に銀本位で新貨幣品位を定めたが、実際の鋳造は僅かで、
世間には流通しなかった。

/////////////////// 凄い時代  勝負は二〇一一年 ///

247 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/03(土) 19:59:24.01

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  33 //////////////

 そうした混乱を整理したのが明治四年九月の新貨条例である。
 これは単に通貨の呼称を変更統一し、兌換紙幣を発行しただけではない。紙幣への統一によって
信用創造を可能にし、国庫の借り入れへの道を開いた。そうであればこそ、翌明治五年の国立銀行
(紙幣発行銀行)の設立も可能になったし、明治六年の外債二四〇万ポンドの発行もできた。
 もちろん、これですべてが解決したわけではない。瞬く間に全国で一五三もの国立銀行が設立され、
紙幣は乱発された。このため一〇年後には、日本銀行を設立して、紙幣を統一整理する必要に
迫られた。明治維新政府は、四苦八苦の末、通貨の概念を変え、財政の発想を転換することで、
維新を成功させることができたのである。
 二一世紀の今日も、国家財政は最重要問題の一つだ。特に、二〇〇九年、麻生太郎内閣は一五兆
四〇〇〇億円もの不況対策の補正予算を編成、盛大なバラ撒きをした。このため、国債発行による
収入が租税収入に匹敵するほどの金額になってしまった。一一年に国債費を除く収支、いわゆる
プライマリー・バランスを回復しようという政府の目標はあっさりと放棄され、今は一八年頃
までにできればよい、に変わっている。

/////////////////////////// 単行本: 338ページ ///

248 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/04(日) 15:55:38.15

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  34 ///////////////

 それにもかかわらず、自由民主党も民主党も、選挙用のマニフェストには基礎年金の税負担拡大、
子育て支援の拡大、高速道路料金の低額化や無料化など財政負担を拡大する話ばかりを並べている。
財政に敏感な「未来心配性」の人なら、怒りと絶望を感じるに違いない。
 しかし、財政問題を考える上では、「健全な楽観主義」が必要である。財政改革は諸改革のあとで
行われる「最後の改革」でなければならない。
 明治維新の場合も武士身分の廃止や廃藩置県が決まり、新貨条例の発布や国立銀行の設立で
ややいい加減な信用創造を行った末の明治八年(二八七五年)、ようやく地租を一〇〇分の一から
一〇〇分の三に引き上げた。
 だがこれに対する反発から各地に叛乱が相次いだので、西南戦争の最中の明治一〇年(一八七七年)
には、引き上げ率を半分に減らしている。明治維新政府の財政を救ったのは、増税よりも信用創造と
経済の成長、そして大胆な官業の払い下げである。

///////////////////////////////// 価格:¥1,680 ///

249金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/04(日) 21:22:13.23
誰か、読んでコメントしてけれ。

俺は長いものは嫌いだから読んでないよ
250 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/05(月) 20:53:49.57

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  35 //////////

 今日の財政問題も同様だ。まず公務員制度を抜本的に改革して無駄を省く。成長分野の医療や
介護を産業として活性化、子育てを市場化する道を拓く。これによってかなりの数の高齢者が
職場と所得を得て納税者になるだろう。
 次には道州制への筋道をつけ、官業の民営化、各種事業の収支改善を図るべきだ。現在は国営や
国の独立行政法人となっている事業には、民営化すれば経営が黒字になり、国庫の負担が減る
どころか、巨額の納税をしてくれる事業も多いはずだ。これには既に前例がいくつもある。
 旧国鉄は一九八七年に六旅客会社と一貨物会社に分割民営化されるまで、年々二兆円以上の
赤字を出していた。それが民営化後の今はJR上場三社の合計で三六〇〇億円以上の黒字となり
1000億円以上もの税金を支払ってくれている。差引二兆円以上も国民負担は減少した。
 NTT各社は今や日本最大の納税者の一つだし、日本郵政も西川善文社長以下の奮闘で
四二〇〇億円の黒字を出した。政治家や官僚が下手な口出しをしなければ、三年五年後には
さらに多くの利益を上げ、多額の納税をしてくれることだろう。

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251金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/06(火) 21:50:21.40
★郵政新体制 民営化見直し誰のため   東京新聞社説 2009年10月29日

「旧大蔵事務次官、斎藤次郎氏が日本郵政社長に就任した。元財務官僚も副社長に名を連ね、
郵政事業に対する財務省の影響力が格段に強まった。鳩山政権の郵政民営化見直しはだれのためか。
亀井静香郵政改革担当相は郵政事業を国営に戻すことはないと公言してきた。だが、株式上場の凍結、
郵便・貯金・保険業法の一体的利用、銀行法と保険業法の適用除外などの閣議決定の実態は
限りなき国営であり、民営とは名ばかりにすぎない。
しかも新体制は官頼み。経営トップの斎藤氏に加え財務省(旧大蔵省)出身で前内閣官房副長官補の
坂篤郎氏も序列二番の副社長に就いた。政府税制調査会長を務め財務省に近いとされる石弘光・
元一橋大学長も社外取締役。『財務省支配』が構築されてしまったかに見える。
民営化の目的は郵貯と簡保の投資先を不採算事業を多く抱える官から民へと切り替えることにあった。
高金利での運用が可能になり景気浮揚の役割も担える。しかし、鳩山内閣の郵政改革の基本方針は
『銀行法、保険業法に代わる新たな規制を検討』としており、民営化からわずか2年でその制約が
解かれる。郵貯と簡保の300兆円に上る総資産は財務官僚の管理下に置かれ、再び公益法人など
不採算部門に投資されかねない。
概算要求が95兆円超に膨らんだ来年度予算編成は大幅に削らないと歳入の半分以上を借金に
頼らざるをえない。郵貯資金の出し手と引き受け手の双方を実質的に牛耳る財務省主導で、国債購入が
上積みされる可能性もあろう。
民営化見直しは国民のための利便性向上が柱だ。全国2万4千の郵便局がより多くの利益を
生み出してネットワークを維持しサービスに努める必要がある。そのためには郵便配達のついでに
貯金に出し入れ業務などで手数料を稼いだり、物品の販売・配達などの事業多角化による収益増大の
自助努力が何より求められる。収益を上げられなかったら税金頼みの支援策が浮上し、国民には
利便性向上や一体サービスどころか、そのツケを回される事態を招きかねない。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2009102902000076.html
252金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/06(火) 22:07:28.62
★日本郵政、非正規の半数10万人を正社員に コスト増は3000億円/年
 日本郵政は17日、グループで計約20万人の非正規社員のうち約10万人を、2010年度から
3〜4年かけて正規社員に登用する方針を固めた。
 亀井郵政改革相が日本郵政からこの方針の説明を受けて了承し、同日、鳩山首相に伝えた。
非正規社員の雇用の安定につながる一方、年間で最大3000億円のコスト増になるとの試算もあり、
収益力のさらなる向上を迫られそうだ。
 日本郵政は従業員約43万7000人のうち、非正規社員が約20万4000人と半数近くを占める。
亀井郵政改革相は「小泉改革路線」を見直す象徴として、日本郵政側に対し、非正規社員の
正規採用を求めていた。
2010年3月17日読売新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100317-00000572-yom-bus_all

★郵政非正規社員10万人の正規化 8割反対に亀井氏「腰を抜かした」
・亀井静香郵政改革相は20日の閣議後会見で、産経新聞が行った郵政改革案に
 関するアンケートで、非正規社員10万人を正規化する計画に対し、反対意見が
 83%を占めたことについて、「同じ仕事をしながら、給料3分の1という劣悪な
 労働条件で働いている方が正社員になることに、80%以上こえる国民が反対
 するというのは、私は腰を抜かしたね」と不快感を示した。
 2010年4月16日産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/100416/fnc1004161401010-n1.htm

★旧特定郵便局長を経営幹部に登用する考え・・・亀井静香郵政改革担当大臣
 亀井静香金融・郵政改革担当相は22日、 広島市内で開かれた中国地方郵便局長会の会合であいさつし、
日本郵政グループの組織再編に合わせて旧特定郵便局長を経営幹部に登用する考えを明らかにした。
日本郵政の斎藤次郎社長とも合意しているという。
時事通信 2010年03月22日
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2010032200235
253金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/06(火) 22:13:40.18
★亀井静香郵政改革担当相が「監視カメラを取っ払え」と齋藤社長に指示

亀井静香内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要
(雑誌・フリー等の記者)
(平成22年3月23日(火)9:29〜9:49 場所:金融庁大臣室)
亀井大臣答) とにかく早く、全ての態勢を一新して…。私は、この間から雷を落としているのですよ。
齋藤社長に「仕切りを早く取っ払え」、「監視カメラを取っ払え」と去年の11月頃に指示
しているのに、この間、まだしていないことが分かったものですからね。
「その程度の社長の指示が実行されないようなことで、新しい郵政事業がちゃんとやれるか」と
齋藤社長を怒鳴ったのです。
「あなたが指示した幹部を含めて、下(の社員)がなっておらん。もう代えろ」と言ったのです。

2010年3月23日
http://www.fsa.go.jp/common/conference/minister/2010a/20100323-2.html


★貯金横領など、郵政職員の現金絡む犯罪で被害20億円超す…一方、監視カメラ撤去に約32億円

日本郵政グループの従業員による貯金横領など、現金が絡む犯罪被害が2009年度で
計42件、約20億1200万円に上ることが23日、明らかになった。
08年度と比べて、件数は11件減ったが、金額は5・8倍に増えた。みんなの党の
柿沢未途衆院議員の質問主意書に対し、政府が答弁書で明らかにした。
会社別では、郵便局会社の33件、18億5000万円が最多で、08年度より
7件減ったが、被害額は約6・8倍と大幅に増えている。
金融庁は郵便局長らによる貯金横領が相次いだことを受け、昨年12月、ゆうちょ銀行、
かんぽ生命保険、郵便局会社の3社に対して業務改善命令を出した。
一方、日本郵政は犯罪防止などのため設置された郵便局内の監視カメラを「職員の士気が下がる」
として、約32億円をかけて撤去・移設することを決めている。

2010年4月23日 YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100423-OYT1T01203.htm
254金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/06(火) 22:21:37.79
★日本郵便郵便局会社、2社ともに赤字…コストの大半を占めるのは「正社員の人件費」
日本郵政グループの郵便事業会社(日本郵便)は二十八日、総務省へ二〇一一年度事業計画の認可申請を
提出した。一二年三月期の営業損益は約九百七十億円の赤字、最終損益は約六百億円の赤字と二期連続の
赤字を見込んでいる。
同社の経営悪化の影響を受け、郵便局会社も同日、一二年三月期の営業損益が約百十億円の赤字へ
転落する見通しを盛り込んだ事業計画を総務省へ届け出た。日本郵便からの手数料収入が大幅ダウン
するほか、残高が縮小傾向にあるゆうちょ銀行、かんぽ生命保険からの手数料減少も織り込んだ。
日本郵便が先に下方修正した一一年三月期の営業損益見通しは千百八十五億円の赤字だった。
一年後の一二年三月期でもなお約九百七十億円もの巨額赤字を見込む理由は、同社が現在進めている
非正規従業員の削減や輸送コストの見直しでは二百億円余の収支改善しか見込めないためだ。
コストの大半を占める正社員の人件費削減については日本郵便の親会社、日本郵政が労働組合側との
協議を進めている。

2011年3月1日 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2011030102000031.html


★日本郵政、年間ボーナス削減へ 巨額赤字でグループ5社
 日本郵政は28日、グループの郵便事業会社(日本郵便)の巨額赤字に対応するため、グループ5社の
社員計約23万人(10年10月時点)の年間ボーナスについて、11年度に総額で約1150億円
削減する方針を明らかにした。社員1人当たり平均50万円程度の年収減になる。
 日本郵便は、ボーナス削減などで11年度の営業赤字額を402億円まで縮小させるとの修正を加えた
事業計画を28日に総務省に申請。継続中の春闘交渉では、経営側は日本郵政グループ労働組合に対し、
10年度実績(4・3カ月)比1・3カ月減の3・0カ月を回答した。

2011年4月28日20:36 【共同通信】
255金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/06(火) 22:44:40.34
★日本郵政グループ 進路見えぬ赤字体質
日本郵政グループが今後の「進路」を定められずに立ち往生している。民主党中心の政権はグループ各社の
株式売却を凍結し郵政民営化にストップをかけたが、野党が参院で多数を占める現状では新たな経営形態を
示す郵政改革法の成立は難しい。民営化路線に戻ることも、改革法に沿った新規業務もできないまま、
経営状況は悪化している。
ゆうちょ銀行、かんぽ生命、郵便局、郵便事業会社(日本郵便)でつくるグループの二〇一〇年九月
中間連結決算の純利益は千六百五十一億円。大半はゆうちょ銀、かんぽ生命による国債などの運用益だった。
だが、ゆうちょ銀では貯金の預入残高が〇七年九月からの三年間で約十二兆円も減少。約百七十六兆円となった。
多くは民間の金融機関に流れたとみられるが「預入残高が百五十兆円を切ると資産などの運用益も減少し、
慢性的な赤字体質に陥る」との試算もあり、経営は苦しい。
経営悪化が最も深刻なのは日本郵便だ。昨年夏、子会社「JPエクスプレス」(JPEX)の「ペリカン便」と
「ゆうパック」の宅配便事業を統合したが、その際、準備不足などが要因で三十四万件の遅配が発生し
“傷口”が広がった。
こうした中、グループは昨年末に計約八千四百人の非正規社員を正社員化したが、このうち六千五百人を
正社員化した日本郵便は今年に入り一二年四月の新卒者採用の中止を決めた。経営の一貫性のなさも
目立っている。 (上田融)

◆急速に資本減少
日本郵便の株主資本は急速に減少している。2010年9月中間連結決算では、半年前より593億円
少ない1670億円となった。11年3月期は営業損失が1050億円、純損失が540億円に達し、
株主資本はさらに縮小する見込みだ。
同社は先月「抜本的収支改善をしなければ毎年度1000億円規模の営業赤字が発生する」との見通しを
示した。そうなれば数年後に債務超過に転落する計算だ。経費の3分の2超を占める人件費の削減が
待ったなしとの指摘は多い。
2011年2月8日 東京新聞 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/trend/CK2011020802000025.html
256中益マン:2011/09/07(水) 01:11:19.86
こんなに長いスレ見てたら うんこーが出たくなった。
257金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/07(水) 03:39:27.71
新自由主義?市場原理主義?
もはや笑っちゃうね 
官僚主義との関連で日本型の経済を批判するやつは
そもそもこの新自由主義とか市場原理主義自体が、アメリカのバカなエリート官僚が、自分の頭の中だけで
組み立てた机上の空論だということを見逃している 市場原理主義は官僚が市場に介入した
何よりの証だよ 実はね!! 
258 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/07(水) 21:35:16.32

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  36 ///////////

◎財政の発想を変えよう

 財政問題の第二の要点は、国の一般会計だけではなく、地方財政や特別会計まで拡げた
「大きな升」で考えることである(5−1表)。
 ごく大雑把にいって、二〇〇九年度の政府予算は、一五兆四○○○億円の補正を加えて約九〇兆円、
地方財政(都道府県および市町村)は合計歳出で約八五兆円になる。これから国の支出との
重複などを引いた国地方の純計額では一四四兆円になる。
 また、国の財政には約三〇の特別会計があり、この総額は約四九〇兆円に達する。ただし、
その中には地方に対する交付税など譲与税配布金(四○兆円弱)や国債整理基金(約二〇〇兆円)
など加算できないものが多い。また、財政投資的なものも沢山ある。国際的に国民負担率を計算する
場合には、国家財政と地方財政の純計額に社会福祉負担分(約五八.五兆円)を加えて「国民負担」
としている。それで合計すれば約二〇〇兆円になる。
 国公債発行による収入も長期的には国民の負担と考える潜在的国民負担率で見ると、四七.七%に
達する。道州制の導入までを視野に入れるとすれば、財政改革はこれを全体として考えることになる。

////////////////////////////////// 堺屋太一著 ///


259 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/08(木) 21:50:11.22

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 37 ///////////

 ○九年七月に民主党が発表した選挙公約では、予算の効率化やダムの削除だけで九兆一〇〇〇億円の
財源が出る、と主張している。また、特別会計は積立金、いわゆる「埋蔵金」から四兆三〇〇〇億円、
政府資産の売却で七〇〇〇億円、それに租税特別措置の見直しで二兆七〇〇〇億円の増収を図る
などとして合計一六兆八〇〇〇億円の財源が捻出できる、という。
 民上党の提案が正しいか、実現可能かは議論が残る。その上民主党は、育児手当や高速道路の
無料化で一六兆八〇〇〇億円を使い切る方向なので、たとえその主張通りに財源が絞り出せたとしても、
財源赤字の改善にはならない。
 それはともかく、公務員制度を改め道州制を導入するほどの改革を行えば、必ず財政改革に
なることは確かだろう。「財政改革議論は最後にすべし」というのはこのためである。

////////////////////// 講談社 2009年9月発行 ///


260 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/09(金) 21:08:24.78

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  38 ///////////

 第三の問題は、よくいわれる世代間の負担の問題である。
「現在ある国公債八〇〇兆円は次世代へのつけ回し、つぎの世代の人々が支払わねばならない借金」
という説はよくいわれる。しかし、これは正確な表現ではない。次の世代(われわれの子供たち)
もまた、その次の世代につけ回しができるからである。
 およそ、革命や敗戦で政府が滅んだか、超インフレで国債が無価値になった場合を除き、国債残高が
ゼロになったことは世界の歴史に例を見ない。あらゆる国のあらゆる世代は、国公債を次の世代へと
先送りしてきたのである。問題は、先送りするにも過大かという量の多少である。確かに日本の
国公債残高八〇〇兆円はこの国のGDPの一七〇%、主要国に比べるとずば抜けて高い。
だがそれだけで、この国の財政が破綻に瀕しているとはいえない。
 日本は二〇年も前から超低金利、国債利払い額はむしろ低下し、年間一一兆円ぐらいになっている。
最近になって長期金利の上昇でやや増加気味だが、GDP比二.二%程度は「ずば抜けて多い」とは
いえない。しかも日本は今のところ国公債のほとんどが国内で消化されている。国の財産も多く、
特別会計にはいわゆる「埋蔵金」もある。

/////////////// 凄い時代  勝負は二〇一一年 ///

261 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/10(土) 19:39:39.21

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  39 ///////////

◎真の恐怖――国債が売れなくなる日

 問題はむしろ別のところにある。前述のように日本の家計の貯蓄率は急激に低下している。
この不況で企業の蓄積も減少している。いつまでも国債の大量発行を国内市場で消化できるとは
限らない。そうなると、長期金利が急騰、国債の利払いが増加するばかりか、景気の下押し
圧力にもなる。
 日銀は金融市場で国債を購入して資金を流す買オペレーションを行うだろうが、通貨の
信用を傷つけ円安インフレを招きかねない。
 今次の不況で二〇一一年度までにプライマリー・バランスを回復することは不可能になった。
恐らく政府・財政官僚が次に掲げる目標は、GDPに対する国公債残高の比率をこれ以上に
増やさないこと、つまり国公債残高の増加率を名目GDPの伸びの範囲に止めることだろう。
しかし、近く二番底不況が来るとすれば、この目標達成は決して楽ではない。

////////////////////// 単行本: 338ページ ///
262 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/11(日) 19:26:59.21

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  40 ///////////

 これに失敗すると、円安から物価上昇のスタグフレーション(不況の中での物価上昇)に
襲われる可能性もある。
 世界はいま、不況対策に財政資金をバラ撒いている。財政赤字は日本だけの問題ではない。
 円よりもドルやユーロが弱くなる、との見方もある。
「財政は収支が均衡しているのが正常」というものではない。「二番底」のあとにはじまる
「新ペーパーマネー体制」を見極めることが大切である。
 恐らく世界は制御と忍耐が可能な程度のインフレに向かうだろう。日本もその流れの中で
財政赤字と国債発行量をコントロールすべきである。

////////////////////////// 価格:¥1,680 ///

263金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/12(月) 09:41:17.67
日本を ボッ壊わそうとしている民主。
経済がよくなるなんて、コイツラには妄想の世界。
264金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/12(月) 20:55:16.33
最近刊行された「新自由主義の復権」(中公新書)と「日本経済 今度こそオオカミはやってくる」(PHP)
は必須の本ですかね。
前者はかなり社会保障制度の知識がないと読解困難の印象。
ただ、経済史を含め、あるべき姿の本質を掴むには、こうした知識・情報は不可欠だろうね。
当面の処方箋を考えるには、後者が適している。
皆さん、どうしますか?
265金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/12(月) 21:33:21.63
★野田総理のQBハウス利用是非論が面白い   1
 大西宏のマーケティング・エッセンス 2011年09月07日

野田総理が散髪代1000円のQBハウスに行ったことはデフレに貢献している、もっと高い普通の
散髪屋を利用しろという考え方をしている人がいます。誤解しやすいのですが、QBハウスの料金が
安いこととデフレとは直接は関係がありません。
たとえばこちらのブログです。

 どじょう内閣の総理は1000円床屋でデフレに貢献、厚労相はタバコを700円にインフレさせる!?
 - 経済的自由を実践する男のブログ - BLOGOS(ブロゴス) :

この問題は同志社大学の浜教授の『ユニクロデフレ』という摩訶不思議な本が出たときに、その間違い
を池田信夫さんが比較的わかりやすく書いていらっしゃいました。別に野田総理はデフレに加担した
わけでも、貢献したわけでもありません。

  そもそもタイトルの「ユニクロ型デフレ」というのが名辞矛盾であることに彼女たちは(編集者も)
  気づいていない。デフレーションというのは一般物価水準の下落であり、ユニクロの価格が下がるのは
  特定の財の相対価格の変化である。前者は通貨供給量によって起こる貨幣的な現象だが、後者は
  実体経済の変化で、両者はまったく原因が違う。
  デフレと相対価格 - 池田信夫 : アゴラ - ライブドアブログ :

しかし、おなじ問題でも池田信夫さんのこちらのほうはひっかっかります。

  新興国との競争で貿易財の価格が下がると、国内の労働需要が減って賃金が下がり、非貿易財の
  価格も下がるのです。実際に日本の実質賃金も下がっており、これによって散髪の料金を4000円も
  取らなくても、1000円で採算が合うようになり、客が増えて利益も上がるわけです。
  野田首相がQBハウスに行ったわけ : アゴラ - ライブドアブログ :
266金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/12(月) 21:38:34.02
★野田総理のQBハウス利用是非論が面白い   2

おそらく違います。賃金の安さで低価格が実現できているのではなく、しくみを変えたことで、生産性が
高まったから低料金が実現でき、また低価格なので競争力が増し、客数が増え、高収益が実現できるのです。
しかも、ユニクロやしまむらなどでは非正規社員を使うことで人件費をある程度は下げることはできても、
QBハウスの場合は理容師にしても美容師にしても資格をもった人たちしか使えないので、賃金は
それなりの相場で決まってしまいます。
QBハウスのホームページを見ると、むしろ堂々と業界最高水準の給料体系だと掲げているくらいです。
また洗髪しないので、シャンプーやリンスによる美容師や理容師の人たちの職業病ともいえる手荒れが
ないこともインセンティブになっているようです。
設備投資を行って清掃作業の合理化をはかり、洗髪せず刈った髪は吸い取る、洗髪はご自宅でと客に
選択肢を与え、使ったクシも客が持ち帰ることができます。散髪する時間を短縮し、一人でこなせる
客数が増えたから売上も、利益もあがるのです。もし、衛生面で問題があれば、QBハウスのブランドは
一瞬で崩壊します。それは自己責任の世界です。
安い賃金だけでは低価格は実現しません。価格破壊といわれる価値革命は、日本よりも欧米で先行して
起こってきたことで、もちろん製造は賃金の安い途上国を使うとしても、それぞれの国の賃金が
下がったから実現したわけでもありません。
もうひとつの盲点があります。もっと生活者やビジネスの視点で考えてみましょう。日本の物価は
下がり続けてきました。しかし下がり続けてきたことと、実際に安いかどうかは別問題です。
例えば映画館の料金は日本の料金の平均は1200円程度ですが、アメリカでは500円程度です。
フランスも800円程度と料金差があります。映画はそうそう簡単に新規参入できませんが、先進国間で
価格差がある分野では当然、価格破壊を行うチャンスがあります。
映画でなくとも、たとえば、ワインの価格も日本は非常に高いのです。国際的には500円未満の
ワインが市場の7割とか8割を占めています。高級ワインのビジネスは別として、低価格でいかに
美味しいワインを提供できるかが世界のワインの競争の焦点になっています。
267金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/12(月) 21:44:01.08
★野田総理のQBハウス利用是非論が面白い   3

しかし日本ではそういった価格のワインもあるとしても選択肢は少ないのです。そこで価格破壊を
すればチャンスになります。実際それを実現した北海道でコンビニ首位のセイコーマートは500円
ワインで成功しています。
  北海道コンビニ首位守るセイコーマートの独自性(1) | 企業戦略 | 投資・経済・ビジネスの
  東洋経済オンライン :

そのような分野は決してすくなくありません。液晶テレビでもウォルマートやベストバイなどの
通販サイトを一度覗いてみてください。日本も価格下落が激しいと言っても、まだあちらのほうが
安いのです。
まだまだ日本には、低価格による「価値革命」を起こすチャンスはさまざまな分野でのこっています。
問題はそれを実現するビジネスのしくみを生み出せるかどうかです。
低価格だから品質が悪い、低価格だから低収益だ、賃金を下げないと低価格は実現できないなど、
すべて現実とは違っています。また、池田信夫さんが、「日本の1/10の賃金で働く中国の労働者が
生産すれば、衣類のような労働集約的な製品の価格が1/10になるのは当たり前」と書いて
いらっしゃいますが、それも違います。価格は縫製にかかる賃金だけで決まるものではありません。
日本にとって重要なのは所得を上げることです。所得が上がれば消費も伸びます。しかし所得を
上げるためには、途上国と同じ土俵で競争していては話になりません。より効率のよい、高付加価値な
ビジネスを伸ばすしかないのです。
欧米がこれからはどうなるかわかりませんが、これまでは少なくとも欧米も日本と同じようにモノの
価格はどんどん低下してきました。しかし日本と違ってデフレに陥らなかったのは、野口悠紀雄教授が
指摘されるように、新興国の工業化の影響を受けにくいサービスが支えてきたこと、高い賃金を
提供できる高付加価値サービス業の経済全体に占めるウエイトが高いからでしょう。
  (第36回)相対価格の変化がアメリカを豊かにした(1) | 日本の選択 | 投資・経済・
  ビジネスの東洋経済オンライン :
268金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/12(月) 21:46:37.73
★野田総理のQBハウス利用是非論が面白い   4

QBハウスに野田総理が訪れたことでもうひとつ、面白いことがわかってきます。洗髪しないから、
不潔だ、それで安いのはけしからん、だから規制せよという人がいることです。嫌ならご本人が
いかなければいいので、別に野田総理が利用することに文句をつける必要もありません。野田総理は
身だしなみを整えることと、時間の節約を買っただけのことです。
つまり片方では規制緩和こそが必要だと声高に言っている人でも、各論になると規制すべきだという
人もいるということです。また実際に洗髪台を設けないといけないという馬鹿馬鹿しい条例を出している
自治体まであるようです。でおそらくそれが日本の縮図でしょう。結局は、既得権を守る、弱い業界を
守る、そうして効率的な産業、稼げる産業が生まれる機会を刈り取るメカニズムを断ち切れないのです。
規制すべきは政治家やお役人と業界の癒着のほうです。
  【残念な地方自治】10分1000円ヘアカット店に未使用の洗髪台があるのは規制のせいだった!
  (1/2) - ガジェット通信 :

弱いものを守るという正義心も、それが規制の強化になると、経済を停滞させ、かえって失業者を
増加させたり、所得を上げる経済のダイナミズムを阻害し、さらに所得を下げる結果を招く悪循環を
生むこともあるのです。


 大西宏のマーケティング・エッセンス 2011年09月07日
http://ohnishi.livedoor.biz/archives/51281914.html
269金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/13(火) 20:48:08.72
★インフレの国でも価格破壊は起こっている、いや日本以上   1
  アゴラ 2011年09月12日 大西 宏

ユニクロやQBハウスに代表される価格を破壊するビジネスは、日本だけで生まれてきているわけ
ではありません。むしろ日本と比べ欧米のほうが価格破壊を競争力としたビジネスは台頭してきた
のですが、先進国でデフレに落ちいったのはこれまでのところ日本だけです。
エレクトロニクス製品の価格下落も、安い衣料品や家具が増えたのも、なにも日本だけの現象
ではなく、世界中で起こっていることです。より低価格で製品やサービスを提供するビジネスが
デフレを引き起こすから問題なのではなく、需要が伸びていないこと、また新しい需要を生み出せて
いないことのほうが問題なのです。
現代は価値革命の時代です。そのことを理解しておく必要があります。その原因は3つあると思います。
大前提は、多くの工業製品の分野で生産力が向上し、供給能力が需要を上回ってしまったことです。
供給が需要を上回ると価格が下落するのは自然なことです。経済学をもちだすまでもなく、売手よりは
買い手のほうに価格決定権が移って行きます。それから逃れるのは、より安い価格で、より高い
価値を提供し、競争力を高めるか、ライバルが生みだせない独自でより高度な価値を提供して、
オンリー・ワンになるかです。
第二は、情報通信革命によって効率性や生産性が著しく向上したことです。例えば、なぜウォルマートが
世界一の小売り業になれたのかですが、それは情報システムによって支えられたビジネスのしくみによる
差です。ウォルマートにかぎらず、小売り業の格差の大きな要因に情報システムの差があることは
良く知られていることです。ウォルマートが効率的で生産性の高いビジネスを実現したから、
世界のトップの小売り業になれたのです。
第三に、新興国の台頭によって国際水平分業が進んできたことです。安い労働力を生かせるために、
世界中の多くの製造業がどんどん生産拠点を新興国に求め、投資を行って来ました。部品が進化し、
標準化、モジュール化してくるにつれ、また製造設備の高度化が起るにつれ、この傾向はさらに
進んできています。それが価格を下落させる結果となっています。
270金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/13(火) 21:13:30.25
★インフレの国でも価格破壊は起こっている、いや日本以上   2

これらの時代の流れは、いずれもが関連し複合化して止めようがないのが現実です。この変化に
適応し変化を取り込むか、新たな需要を生みだす新しい製品やサービスを創造することが産業には
求められてきます。いくら製造業の空洞化を止めようと言っても、新興国との競合が起これば、
賃金を新興国並に下げない限り競争力を失い、結果、ビジネスそのものをも失ってしまいます。
そういった変化で日本にかぎらず、価格が下落してきた分野は多いのですが、それでも先進国では
デフレにはなってこなかったのです。価格下落を埋める他の財やサービスの価格上昇があったからで、
なぜ日本はそうならなかったのかを議論すべきなのです。
問題にすべきはむしろ日本は所得が伸びてきていないことです。所得が上がらないから需要も伸びず、
それがさらに競争が激化させ、また価格を下げなければ競争にも生き残れず、売上もあがらない
という悪循環が起こってきています。
所得が伸びない直接的な原因は、もちろん日本が雇用を維持するために賃金を押さえてきたことや、
非正規労働者が増加したこと、また企業が好景気時も賃金を押さえ、企業が利潤として溜め込んだ
といったことがあるでしょうが、その根っこにある原因として、日本の労動生産性が伸びていない
ことがあると思います。
日本人はよく働きます。しかし先進国の中では極めて生産性が低いのです。たとえば、生産性本部の
まとめでは、2009年の日本の労動生産性、つまり就業者一人あたりの名目付加価値は775万円で
OECD33カ国中の第22位にとどまっています。先進7カ国のなかでは最下位です。
製造業の労働生産性はOECD加盟国のなかでは、まだ6位を保っていますが、製造業の雇用者数は
年々減少傾向にあります。しかし、雇用が伸び、また雇用の中心になってきたサービス産業の
労働生産性が日本は極端に低いのです。
271金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/13(火) 21:16:49.75
価格破壊で商品価額下落したとしても
それは世界経済市場に
適正水準価格ではないと
つきつけられた結果。
272金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/13(火) 21:23:46.79
★インフレの国でも価格破壊は起こっている、いや日本以上   3

米国との労働生産性の比較では、卸小売業が42.4%、飲食宿泊が37.8%、運輸48.4%、
ビジネスサービス50.8%と、金融仲介、郵便通信、電気ガスを除くと半分程度、あるいは
それ以下しかありません。
高コスト体質のビジネスが価格を下げるとさらに労動生産性は下がります。それでまた所得は
下がっていきます。むしろビジネスの仕組みで価格破壊を行って来ている企業の方が労働生産性も
高く、適正な利益水準や賃金水準を保っているのです。
日本は経済のサービス化に失敗しています。産業の高度化や構造改革が、一部でしか進んでおらず、
全体としては失敗しているのです。それを改善しなければ、いくら財政政策や金融政策を行っても、
また製造業の海外移転を遅らせたとしても根本的な解決にはなりません。
日本は、古い産業、生産性が低く、すでに弱っている産業を保護するために、保護政策や規制が
網のように張り巡らされています。またそれが票田となるために与野党にかぎらず政治家もその
保護に動きます。まずはそれを絶たなければ日本の活力は生まれてきません。思い切った規制緩和を
行うこと、それによってより効率的で生産性の高い産業が生まれる機会をつくること以外に
日本の活力は戻ってはきません。


 アゴラ 2011年09月12日 大西 宏
http://agora-web.jp/archives/1380783.html
273 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/14(水) 20:56:15.33

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  41 ///////////

4 教育の目的を変える――知価社会で生きられる日本人を

◎成功を支えた教育

 明治の、そして多分に昭和の成功は、日本の教育にあった。明治の教育改革は、世界史的に
見ても類稀な成功例といえる。
 前述のように、明治維新の時点で、日本は世界一の教育大国だった。全国に何万もの寺子屋や
修養塾があり、男女を問わず庶民までもが読み書き算盤を学んでいた。
 ところが、明治維新政府はこれを全廃、全く新しい教育制度に踏みだした。寺子屋の施設を
改善するとか、新科目を加えさせるとかは考えず、それとは別に椅子式統一教科書の学校制度を
作ったのである。
 何故、それほどの費用と手間をかけて教育を一新したのか。それまでの寺子屋教育と
新政府が目指した教育とは、目的が違ったからである。

/////////////////////////// 絶賛発売中! ///


274 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/15(木) 20:34:43.94

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  42 ///////////

 江戸特代の寺小屋や修養塾が目指したのは、身分社会の中で世の中の安定に役立つ良き民を
育てることだった。ここでは真面目な繰り返しが尊ばれ、進歩や変化、並外れた好奇心は害悪だった。
 それに対して明治政府の求めた人材は、近代工業社会で役立つ忠実で勤勉で進歩の精神と
集団的規律を持つ人材である。
 従って、教師は折り目正しい武士(多くは浪人)や僧侶ではなく、新時代を見せつける
官吏でなければならない。学校の校舎は、一般家庭には珍しい椅子式でなければならなかった。
 今も教育改革は重要である。教育の目的を変えねばならないからだ。近代工業社会に役立つ
人材育成から知価社会で生きられる人作りへと目的が変わったのである。
 明治がはじめた教育の終着点は昭和一六年(一九四一年)にはじまった国民学校制度である。
そこでの目的は、規格大量生産社会に役立つ人間を育てることだった。それは@辛抱強くて、
A協調性に富み、B共通の知識と技能を持ち、C個性と独創性の乏しい人物である。

//////////////////////////////////// 堺屋太一著 ///


275 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/16(金) 20:58:35.84

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  43 ///////////

 このため、学校はすべて規格化され、全国均質が強調された。
 学校が均質であれば、父母や生徒は学校を選ぶ必要がない。居住地ごとに官僚が定めた通学区域の
小中学校に通い、文部省の定めた教材で有資格の教師から規格通りの教課を学べばよいはずである。
好きの嫌いのというのは辛抱と協調性の欠如であり、そんな者こそ辛い学校に通うことで辛抱と
協調性を身に付けるべきなのだ。
 そこでは個性は「不良」であり、独創は「我流」である。優れた生徒は教師と教科書の示す共通の
知識と技能を素直に学べばよいのであって、それ以外のことに目を貸してはならない。大学入試は、
そんな知識と技能の純粋さを計る仕掛けである。
 このような教育を受けたのが、一九三四年生まれ以降の日本人、とりわけ団塊の世代である。
彼らこそ、八〇年代の日本に、人類史上最も完璧な近代工業社会を確立した人々である。

////////////////////// 講談社 2009年9月発行 ///


276アポロン:2011/09/17(土) 15:30:32.77
そんなに、民主の悪口言っても始まらないでしょ。

明治維新だの聞きかじりを並べても、兎に角この国の基本を正すことに国民が
目ざめなければ解決しません。

アメリカの作成した日本国憲法の似非民主主義を正すことです。
民主主義は民衆主義だ、民衆は烏合の衆であり バカの集団です。
そして国民の大多数は烏合の衆です、その者たちが訳解らず選んだ
国会議員が多数決でバカ多数で物事が決まってきているのです。

自民党が敗れたのも、この民衆主義が原因で動きがとれなくなったのです。
民主党もこの民衆主義でどんどん墓穴をほって行き 沈没は目に見えています。
277金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/17(土) 16:54:18.47
たしかに今の日本はあんたみたいに馬鹿だとおれも思う。
278金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/17(土) 17:01:03.14




フジテレビの偏向報道に反対するデモ、スポンサー『花王』にも及ぶ★24





http://raicho.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1316243720/



279金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/17(土) 17:19:53.74
★戦後日本教育の展開§2 ノーミン・ムーミンの教育文化    1/2

 私情つうしん 第8号 1996年9月発行定本:内国子女教育の歴史
 文・古家 淳  挿絵・本多さつき(多忙のため、お休み)

 ノーミン・フーミンの学校では、何よりも「和の倫理」が尊重された。もしも仮にだれか
一人がグループの規範に反する行動をしたとすれば、その責任はその個人にではなく、
グループ全体にあるとされた。もしもだれかが居眠りをしたとすれば、それはそういう
雰囲気をつくったグループの責任なのである。
 こうしたグループでの生活に関するトレーニングは、早くも幼児の段階から始められた。
おしっこを漏らしてしまった子が1人でもいれば、「班」と呼ばれる6人ぐらいが全員
罰せられる。それならばいっそ、全員が一斉に漏らしてしまえばいいではないかと
考えられるが、まさにその通りである。その結果、中学生にもなれば1人だけでは
トイレにも行けないのがノーミンの子どもであった。この傾向はとくに女子に強く、みんなが
トイレに行くときにいっしょに行かないだけで、あるいは逆にたった1人でトイレに行った
だけで、グループを構成する他のメンバーから迫害される十分な理由になった。
これは成人男性にも見られた習慣で、この場合はたとえば酔っぱらった中年男性の
集団が公共の場で一斉に放尿する「連れション」なる儀式として見ることができる。
 学校教育における集団主義は、子供の発達に応じて、年齢が高くなるほど集団が
大きくなる中で育てられた。幼稚園では1つのクラスがせいぜい20〜30人であったものが、
小学校になると30〜40人、高校にもなると50人という集団も珍しくない。大学レベルに
なるとさらに顕著になり、1人の講師が900人を相手に講義することも珍しくなかった。

280金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/17(土) 17:26:02.74
★戦後日本教育の展開§2 ノーミン・ムーミンの教育文化    2/2

もっともそういう集団の中で行われる教育自体も、もちろん「和の倫理」に基づいているから、
教師自身、創意工夫の余地はほとんどない。詳細で厳密に定められたマニュアル通りに、
内容も方法も一事が万事画一的な授業を行うのがよしとされた。何しろ、日本全国
どこにいても、どの学校に行っても、またどの教師に出会っても、同じ内容と水準の教育を
受けられることが理想とされていたのである。マニュアルから逸脱することなど誰にも
想像すらできなかったに違いないが、万一間違ってマニュアルを一行読み飛ばして
しまったりすれば、あるいはその解釈を誤ったりすれば、叱責は免れ得なかった。
もちろん勤勉の悪弊に染まった日本人達のことであるから、教師も研究熱心ではあった。
マニュアルの要求することは一体何か、どのようにすればより忠実に従うことができるかが
日夜研究され、どんな成果も翌日から日本全国の教師が実践できるというのが尊ばれた。
大学においても同様で、よい講師というものは百年一日のごとく、毎年一字一句異ならない
講義を行い、どんな学生からも同じ反応を引き出せるのが特長とされていた。
 海外に出たユーミン・フーミンの日本人達がエンターテインメント業界の貪欲な商業主義の
中で究極の多チャンネル化を目指したのと逆に、国内に残ったノーミン・ムーミンの教育は、
こうして究極の画一化を目指していたのである。


私情つうしん 第8号 1996年9月発行定本:内国子女教育の歴史
http://www.roots-int.com/S-T/8/naikoku.html
281 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/18(日) 18:28:04.84

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  44 ////////

◎「日本人」が変わった!

 ところが、一九九〇年代に入ると、日本の世の中も変わりだした。規格大量生産型の近代工業社会は
発展の余地を失い、バブル景気が弾けた。冷戦構造は終わり、「官僚が最良規格を決め得る」という
神話も消え失せた。大組織の中で辛抱強く働くだけでは、経済の成長も満足の充足もできないことが
感じられるようになった。
 そのことを、幼少年は悟った。子供たちは先入観と利害意識がない分、世の中の雰囲気には敏感である。
 私は二一世紀に入ってから一時、東京大学先端科学技術研究センターや早稲田大学大学院ファイナンス
研究科で教壇に立つとか、そこで一つの「現象」を感じた。八二年生まれぐらいを境にして、
「日本」に対する認識が違うのである。

//////////// 凄い時代  勝負は二〇一一年 ///

282金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/18(日) 18:30:41.64
にっぽんは社会主義以下である
283 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/19(月) 17:18:01.45

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  45 //////////////////

 八二年以前に生まれた者は、大なり少なり日本の繁栄と成長の雰囲気を感じた体験がある。
この世代の親たちは六〇年代前半までの生まれで、八〇年代のバブル景気の参加者でもある。
この世代までは野球ファンが多い。「戦後」との文化的繋がりが濃い。
 ところが、八二年以降に生まれた人々は、物心がついた時にはバブルが弾けたあとであり、日本は
経済の面でも、政府の景気対策に依存した低成長と深刻な不況を繰り返す「ダメな国」でしかない。
 彼らが受けたのは、生徒の間に差をつけないことなかれ主義の教育であり、野球よりもサッカーの
ファンだ。この年代になると父母も教師も六〇年代中頃以降の生まれ、いわゆる「万国博覧会を
知らない世代」である。
 野球ファンはみな「日本はアメリカの次に強い」と信じている。ところが、サッカーでは日本は
「二流の国」、ワールドカップの決勝リーグに進出できれば感激である。「日本」を熱狂的に
応援するが、判官贔屓の哀しさがつきまとう。いわば「愛すべき悲観主義者」なのだ。

//////////////////////////// 単行本: 338ページ ///

284!ninja:2011/09/21(水) 05:46:12.06
2ちゃんねるって何でディストピア的解決策何だよ!?♪。
285 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/21(水) 23:57:33.46

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 46 /////////////

 それが、平成生まれになるとさらに進行、親と教師の世代への不信が深い。直観的に、
自分たちが強いられている辛い勉強が将来の役に立つのかを疑いだした。九七年頃から
全国一斉に広まった学級崩壊は、旧態依然たる
規格大量生産型の人作りに対する「小さな消費者」の叛乱だったといえる。
 これに対する文部省(現文部科学省)教育官僚の回答は「ゆとり教育」たった。だがこれは、
教師のゆとりであって、生徒のゆとりではない。その上、教師と教科書の権威をも著しく傷つけた。
 例えば、円周率を「3」と教えるのは、円周の長さと、それに内接する正六角形の辺の
長さの合計が同じ、と教えることだ。正六角形の一辺とそこにある円弧の長さが同じでは
ないことは子供の目にも分かる。つまり、教師と教科書は真実を教えていないと感じるのである。

//////////////////////////// 価格:¥1,680 ///

286 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/22(木) 23:36:05.38

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  47 //////

 これでは真剣に勉強する気が起こらず学力は低下する。橋下徹大阪府知事によると、
全国学カテストで最下位の部類の大阪府では、中学一年生で一桁の掛け算に全問正解できない
者が四割もいる、という。それは九九を憶えていないからに違いない。
 日本の教科では九九は小学校三、四年で教える。そこで憶え切れなかった者は、
その後も教えられることがない。
 ヨーロッパでは、その学年の教科を習熟しなければ進級させないことが多いが、日本では
習熟度ではなく通学日数だけで進級させる。教師は教え子の学力を保証しなくてもよい
無貴任教育である。だから、生涯漢字の読み書きや九九を知らない大人ができてしまう。

/////////////////////////// 絶賛発売中! ///

287中益マン:2011/09/22(木) 23:47:21.38
さようなら。
288アポロン:2011/09/22(木) 23:48:51.47
こんなの読んでるなら寝たほうが良い。


       お(^o^) や(^O^) す(^。^) み。
289 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/25(日) 22:57:56.62

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  48 ///////////

 規格大量生産から知価創造へと時代が変わった。共通の知識や技能よりも、個性と独創性が大切という。
その通りだが、日本語の読み書きと加減乗除の計算ぐらいができなければ、まともな社会生活ができない。
個性にも創造性にも、言語表現と計算の習慣は不可欠である。
 知価社会こそ、個人として生きる知恵と実力のいる世の中である。日本人の質を悪化させたのは
教育官僚の怠慢、教師と学校に楽をさせる供給者保護一辺倒のせいである。

////////////////////////////////// 堺屋太一著 ///

290金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/09/26(月) 21:59:44.20
★全く競争がなく利益が確保できる電力業界の高額報酬は許されない、枝野経産相

 枝野幸男経済産業相は26日、原子力損害賠償支援機構の開所式で、「現在の電力会社の構造であれば、
公務員や、せめて独立行政法人と横ならびで役員の給料が決まって当たり前だ」と述べ、公益事業を
担う電力会社が役員に高額の報酬を払っていることを強く批判した。

 枝野経産相は「競争が全くなく、利益がほぼ確実に確保されるのに、役員報酬が民間企業に準じて
決められているのは論理矛盾だ」と指摘。今後、東京電力に限らず、他の電力会社を含めた役員報酬制度の
見直しにつなげる狙いがあるとみられる。

 機構の杉山武彦理事長も記者会見で、「基本的には私も同感。厳しさをもって臨むべきだ」と述べた。

http://www.asahi.com/politics/update/0926/TKY201109260454.html
291 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/27(火) 22:23:00.94

/// 今こそ、「明治維新」的改革を1  49 ///////////

◎教育の供給者に競争を

 これからの教育の目的は何か。知価社会で価値ある人材を創り育てることだ。そのためには、
「教育の自由化」が必要である。
 「教育の自由化」とは、@学校設立の自由、A学校選択の自由、B教師・教材採用の自由、の
三つの自由化によって、教育の供給者、つまり学校と教師に競争をさせることである。
 供給する側(売り手)は、よりよいものをより安価に確実に供給することを競い合い、消費者
(買い手)は選り取り見取りで満足できるものを選ぶ、というのが世の中のよい状況だ。
 逆に、供給者は競争せずに旧態を守り、消費者の側か行列を作って買い競うのは、進歩と満足の
乏しい悪い状況である。
 これを教育の場に当てはめれば、学校と教師の側か競争し、生徒と父母の方は選り取り見取りで
好きな学校と教師を選べるのがよい状態である。

//////////////////////// 講談社 2009年9月発行 ///


292 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/28(水) 22:04:39.66

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  50 ///////////

 ところが今日の日本の教育は、生徒の側に受験競争があり、学校と教師の方は学区制で
守られて競争がない。
 そうなったのは、国民学校以来の官僚統制による「学校均質神話」のせいである。一部の
市区町村では義務教育でも学校選択を可能にしたが、その結果としての人気に応じた定員の
伸縮が行われていない。このため、人気校は抽選選抜制になり、入学できなかった生徒は
不人気学校に回される。
 これでは適者繁栄の市場原理は実現せず、不人気校に回された消費者(生徒)に不満が残る。
不人気でも生徒が来るので潰れる心配のない学校と、首になる心配のない教師は、締めの
怠惰に陥ってしまう。
 この状態を解消するためには、学校の設立や増設を自由にし、生徒と父母は完全に学校を
選べるようにするのが当然だろう。学校間の競争が激しくなれば、各学校はよりよい教師を集め、
よりよい授業を志向する。従って、教師の採用も自由にしなければならない。

/////////////// 凄い時代  勝負は二〇一一年 ///
293 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/29(木) 21:42:20.19

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  51 ///////////

 各学校は、どんな教師と教材と教室で、何を志向する教育をするのか情報公開し、「顧客」である
生徒と父母に訴える。この情報に嘘偽りがないかを調べる公正審査に当たるのが教育委員会や
文教官僚の仕事となる。日本の父母は利巧で教育熱心、必ずよりよい学校を選ぶに違いない。
 こういえばすぐ、「それでは高い月謝の支払える裕福な家庭の子女が有利になり、貧しい家庭の
子女はよい教育を受けられない」という不公平論が出そうだが、必ずしもそうではない。比較的
自由な競争の認められている大学を見ると、月謝(授業料)の高い私立大学が優秀好評で、そうではない
国公立が劣等不人気とは限らない。月謝の安い東京大学や京都大学は好評である。
 一流国立大学の学生に裕福な家庭の子女が多くなっているのは、競争の不十分な(官僚統制の厳しい)
小中学校や高校に格差があるからである。

//////////////////////////// 単行本: 338ページ ///

294 ◆c8xtN1q.5M :2011/09/30(金) 21:30:27.94

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  52 /////////

 教育の自由化を徹底すれば、公的資金の投入額の多い公立学校では優秀な学校が増えるはずだ。
そんなところは定員を増やし施設を増やし、不人気校の校舎を分校にしていけばよい。すべての
分野はそのようにして進歩と安価を競っているのである。
 さらに、中学高校ともなれば特定の狙いを待った学校の設立も認めるべきだろう。日本の生徒や
父母は受験学校ばかりを望んでいるのではない。特殊な英才教育にも熱心だ。宝塚音楽学校は
いつも志願者が多いし、将棋連盟の奨励会(プロ棋士養成コース)も盛んである。
 企業経営者を育てる学校や芸術・芸能、スポーツなどの専門家を目指す中学高校ができれば、
多くの志願者を得るに違いない。過疎地帯にも、目的を明確にした全寮制の中学高校ができるだろう。
アメリカやヨーロッパには、そんな学校が何千とある。

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295 ◆c8xtN1q.5M :2011/10/01(土) 19:05:03.62

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  53 /////////////////

 さらに、税制を改革、教育に対する寄付を全額無制限に所得控除にすれば、貧しい子女の
奨学資金や公私の学校充実に寄付が何千億円も集まるだろう。明治の教育改革が成功した
要素の一つは、寄付の奨励があった。
 日本で寄付に対する控除が厳しく制限されているのは、「中央の官僚こそが最良の規恪を定め、
最適に資金配分ができる。税金を納めれば官僚が最適に使うが、素人が寄付したのでは下手な
使い方になる」という論理があったからだ。
 しかし、今や「ニア・イズ・べター」の時代。他人のお金(税金)をいじくる官僚よりも、
自分のお金を提供する寄付者の方がずっと利巧である。ここでも発想の転換と制度の改革が
必要である。

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296金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/02(日) 16:19:41.77
★イギリスの教育事情と日本  その1 
 2001/01/13 未来航路 教育について思うこと

(前略)
 まず、イギリスでは、学校長が非常に大きな権限を持っていることに学校運営の特色があります。
これは、サッチャー政権時代から始まりました。
 公立学校の校長は、市町村の行政当局から任命され、生徒の数に応じた学校運営資金を任されます。
その権限と費用の中には、カリキュラムの決定から教員の採用までが含まれています。金額が一定で
あるため、多くの教員をいい給料で雇おうとすれば、図書費・管理費などを抑えることになります。
 イギリスでは一般に若者の中に教員のなり手が少なく(慢性的教員不足)、ロンドンに近いスレイド氏の
学校では、教員の募集に四苦八苦しているとのことでした。日本では考えられないことです。岐阜県では
採用試験の倍率が20倍近くあるとお話しすると、それこそ信じられないということでした。
 イギリスの教員不足の原因は色々あります。教員そのものの社会的な地位がそれほど高くないこと、
若者には他にも魅力的な職業が多々あること、日本と同様いろいろな責任を負わされる割には給料は
それほどは高くないこと、その結果として一度教員になったとしても容易にやめてしまうことなどなど。
 日本側の説明でスレイド氏が驚いたことは、公務員・教員の世界が、明瞭な終身雇用・年功序列型賃金に
なっていることでした。「きちんとした評価もなく、しかも毎年給料が上がっていく!!!」という点は、
英国の二人を驚かせました。
 スレイド氏曰く、「教員が退職までやめない原因が分かりました。教員は居心地がいいんですね」。
 イギリスでは、もしかりに採用さえれたとしても、さほどの功績もないのに給料があがるのは7年目
までだそうです。それからは、校長が功績を認めなければ、ワンランク上の給料へは上がることはできません。
 では、どうやって、教員を評価するのでしょう。また、校長自身はどのような形で評価を受けるのでしょう。
 続きは「その2」で説明します。 

http://miraikoro.3.pro.tok2.com/education/education005.htm
297金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/02(日) 16:39:05.87
★イギリスの教育事情と日本  その2   1
 2001/01/14 未来航路 教育について思うこと

 前掲その1で記述したとおり、イギリスの公立学校では、予算の範囲内で校長が教職員の雇用から
給与決定までえお行うことができます。それには、一般教職員の評価を行うことが必要です。
ケント州の中高一貫公立高校の校長スレイド氏は教員の評価について、次のように説明してくれました。
一般の教職員は、校長から評価されて、職務分担・給与が決まる。
評価は校長が教科ごとのマネージャーの意見と本人との直接面談とによって決定される。
マネージャーは、日本でいうと中学・高校の教科主任が人事評価権を持っていると考えればよい。
イギリスでは、教職員の職務はアメリカよりも日本に近く、授業の他に、校務分掌、課外活動等の指導、
保護者との折衝等も含んでいて、評価の観点は、それらいろいろな要素が含まれている。
校長は、下された評価に基づいて、教職員の給与等を決定する。但し、自ら退職を申し出る以外は、
よほどのことがない限り、校長が職員を解雇することはできない。
7年目までは給料はスライド制で上昇するが、それ以上は業績がないと上のランクへはあがれない。
 さらにスレイド氏は、校長自身の評価について、次のように説明しました。
自分の評価は、外部の委員会が決める。
委員会は、保護者・地域の有識者・地方議会議員など20名程から構成され、1年の業績を評価する。
評価のポイントは、ひとつは、退学率の高低。その他の問題は、話し合いによって決められる。
スレイド氏は校長1年目であるため、詳しい内容については未経験である。逆に言うと、就任時に、
これだけは達成しなければならないというノルマはない。その分、自分の学校経営の特色をアピールして、
評価を受けることはできる。
298金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/02(日) 16:54:49.99
★イギリスの教育事情と日本  その2   2

 県の教育委員会が教職員を採用し、国からの費用がその給与の支払いにあてられているという日本の
現状では、これらの制度をそのまま取り入れるというわけにはいきません。しかし、教員や公務員
(教員ばかりがやり玉に挙がりますが、一般公務員の皆さんも、同じ給料をもらっていても、仕事の
能力にえらい違いがあるという点に関しては、教員以上にすごい部分があると思います。)が、
もう少し、きちんと評価を受けて、評価によって何らかの差を設けるというシステムを取り入れる
ことについての参考になるのではないでしょうか。
 私個人は、評価の方法、評価をする人物とか細かい部分での検討よりも、もっと大きな社会的条件が
クリアーされなければならないと思っています。そのひとつは、雇用の流動性です。
 欧米諸国では、雇用全体に流動性があって、かりに教職員として高い評価を受けなくても、他で
雇用される可能性があります。
 阪神淡路大震災があった時、欧米からは多くの人がボランティアとして来日しました。彼らは、
神戸で活躍したことが、彼らのキャリアにプラスになり、帰国してまたどこかへ再雇用されると
聞きました。
 日本なら、ボランティアという崇高な精神を持っていても、多くの会社では、1ヶ月もいなければ、
帰ってきたら机はありません。だんだん崩れてきているとはいえ、日本では、まだ、終身雇用的な
仕組み、通念が幅を利かせています。
 また、年齢や肩書きではなく、その人物を意見や業績で評価するということについても、今の
日本ではまだ「常識」とはなっていません。
299金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/02(日) 17:08:20.28
★イギリスの教育事情と日本  その2   3
 
 スレイド氏とメッドランド女史が参加したいくつかの会議のひとつに、有識者10名ほどと私たち
県の職員が同じテーブルを囲んで意見を交換しあうというのがありました。そういう場の日本の常識
として、いくら私が意見を持っていても、○○市教育長、○○市市議会議員、○○会の会長という
人たちが居並んでいては、それをさしおいて意見を言うわけには行きません。予想通り最後の方になって、
司会の方から発言の機会を「与えられ」、いろいろな意見を言いました。
 その最後に、「日本では、こういう場では、いくら意見があっても、自分のような立場の人は
「待つこと」を余儀なくされる」というと、スレイド氏は、苦笑して、「イギリスでは絶対に
そんなことはない」と言いました。
 「個性を認める」とは、言うのは簡単ですが、実行には、多大な努力と「辛抱」が必要です。 


 2001/01/14 未来航路 教育について思うこと
http://miraikoro.3.pro.tok2.com/
300金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/02(日) 17:22:14.25
競争しすぎると逆に競争力落ちるよ
なんでも程々がいいんだよ
これ以上競争化社会にしても意味ないでしょ
それにサッチャーの経済関係の政策は絶対に日本は真似しちゃいけない
301金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/02(日) 17:28:51.17
移民受け入れるとしても資産10億位持ってる金持ち限定だね
あと日本語しゃべれる人がいいね雇う側が便利なように
貧乏なヤツは生活保護目当てに入ってきたりするからダメ!
雇用を作ってくれるような金持ち限定
302金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/02(日) 18:39:06.74
>>301
社内公用語が英語なら無問題でしょ〉日本語能力
303 忍法帖【Lv=4,xxxP】 :2011/10/03(月) 20:08:36.69
民主主義は大好きですよねー!?♪。
304金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/03(月) 20:31:11.59
★オランダの学校教育2 市場原理の学校選択   1
〈教育の多様性〉の会・メーリングリストより リヒテルズ直子さん Date : 2003.03.04

市場原理の学校選び(第6号身辺雑感、2000.3)]
 学校教育が毎年8月の末から9月の初め頃に始まるオランダでは、その半年くらい前になると
新入生とその父兄のために各学校でオープンデーや説明会が開かれます。
 日本のように小中学校の教育内容が全国一律に統一されていたり、校区制で通学する学校が自動的に
決まってしまうという状況から見ると、なんでそんなことをするのだろう、と思われるかもしれません。
 しかしオランダでは『教育の自由』として各学校や各教師が何をどのような方法で教えるかに
ついての自由がかなり認められていますし、父兄もまた自分の子供にとって相応しいと思われる
教育を選ぶ自由が認められています。だからいろいろな学校がいろいろな理念に基づいていろいろな
方法で教育活動を行なうのが当然であり、父兄は様々の学校でどのような教育が成されているのかを
知った上で多様な選択肢の中から自分の子供に相応しい教育を選ばなければならない、のです。
だから当然のこととして各学校はその教育理念と方法を主張する機会としてオープンデーを開くわけです。
 まず学校の種類としては、カトリックやプロテスタントなどのキリスト教の宗派的な倫理観に
基づいて教育を行なう私立学校、その他、敢えて宗派的な主張をせず超党的な姿勢や世俗的な
(個々の生徒の種々の信条を尊重するという)態度をとる、と主張する学校、それからモンテッソリー、
ダルトン、イエナプラン、シュタイナー等々の教育哲学者の方法論に基づく学校などがあります。
 オランダの学校史をみると、上のような『教育の自由』はすでに1848年に確立しています。
それは宗派的理念を教育の柱にしたいと望んだ私立校設立者の要請として確立したものです。
彼等はさらに政府からの補助金を要求し1887年にそれが認められます。しかし私立学校側はそれだけでは
飽き足らず公立校と私立校に対する国庫補助金による財政的平等確立をさらに求め、ついに1917年
これが認められるに至ります。今からなんと80年以上も前のことです。
305金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/03(月) 20:41:12.18
★オランダの学校教育2 市場原理の学校選択   2

そのお陰でオランダでは私立校にいっても公立校にいっても子供の教育費に大きな差はありません。
それが一人一人の子供の『教育を選ぶ権利』を保障しています。
 日本のようにカリキュラムの詳細や教科書検定に文部省の管理が徹底し、全国一律の教育が行われ、
高校ともなると、東大を頂点とする巨大なピラミッドを意識してすべての学校がタテに序列化
されてしまう状況からすると、横並びの多様性はおそらく想像に難いものでありましょう。
 中高一環の中等学校になると、前のような宗派性や教育方法だけでなく、ある学校は古い建物だが
こじんまりとした家庭的な雰囲気であるとか、ある学校は最新のコンピューターを入れたり近代的な
建物を使って指導しているとか、また、ある学校は大学進学者の指導に力を入れているが、こちらの
学校は職業訓練校に進む子供たちの指導に重点を置いている、あるいは他の学校ではできるだけ
進路の幅を広くしてコース間の移動が容易であるようにしている、とかの違いが出てきます。
年によって傾向や父兄等の評判が代わることも、当然あります。
 つまり、こっちの花屋は今年はチューリップがきれい、あっちの花屋はバラがいつもいい、というのと
同じ、まさに『市場原理』であるのです。校長先生は会社の社長か店長さんのような忙しさです。
 もちろんこれは「原則」といえば「原則」です。前に述べたような『在留外国人』問題にあるように、
この『教育の自由』のために地域的に通学する子供の社会階層に偏向が出たり、学校間の教育水準に
格差が生じる危険は、管理の大きな日本に比べると遥かに大きいでしょう。
 その為近年オランダの文部省は、必須科目を定めたり、各教科の達成目標基準を設定したり、
インスペクター(監査官)による査定を強化したり、『学校ガイド』の作成を各校に義務付ける
などして教育水準の保持を図っています。
306金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/03(月) 21:12:06.06
★オランダの学校教育2 市場原理の学校選択    3

 おかげで学校の校長先生は、単に学校の教育活動と運営に責任をもつばかりでなく、自分の学校が
市場競争に耐える為の広報活動を展開し、かつ父兄や地域住民によい評判を得ていなければならない
という大変な責任を負うことになります。校長先生や教師等のストレスは並大抵のものではないようです。
 しかし、、、、。『日の丸掲揚』や『君が代斉唱』の義務付けを巡って校長が教育委員会と教員の
間で板ばさみになって自殺に追い込まれるような、そんな次元とは全然違います。


〈教育の多様性〉の会・メーリングリストより リヒテルズ直子さん Date : 2003.03.04
http://www.forum3.com/projects/alt/column/thread204/2003030401.htm
307金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/04(火) 21:21:58.70
★オランダの学校教育3 学校の独立性の保障   1
〈教育の多様性〉の会・メーリングリストより リヒテルズ直子さん Date : 2003.03.04

 市場原理の学校制度では、学校は『店』のようなもの、親や保護者は、子供の教育を買いに来る客、
校長は、店長さんで、教師らは、店長さんに雇われた専門家集団、といったところである。
 毎年、一月末から二月頃にかけての週末に、小学校や中学校は、公私立の別なく『オープンデー』を
開く。その年の8月に入学予定の子供を持つ親たちが、子供連れで学校見学をする。校長を中心に、
教師たちは、それぞれ工夫を凝らしたパンフレットを配り、学校説明の講演を開き、校舎を開放して、
施設や教材を公開する。古い校舎の学校もあれば、新しいものもある。図書館が充実しているところも
あれば、コンピューターの導入で一歩進んでいるところもある。校長や教師が学校説明をしたり、
質問に答えたりするので、学校の雰囲気にも少し触れることが出来る。卒業後の進学データを
用意しているところもある。
 いわゆる、教科の内容やカリキュラムを細かに取り決めた指導要領や、教育委員会の規則などが
学校を規制する度合いが日本に比べるとはるかに小さいので、それぞれの学校は独自性を強く
主張することが出来るのである。校長は、『独自性』を主張し、それにどれだけ見合った教育を
成功裏に提供することが出来るか、経営者としての責任を負っている。地方の新聞を通じて、
自校の実践を紹介し宣伝することも校長の手腕にかかっている。
 インスペクター制度は、原理的には、民主主義社会の立法・行政・司法の三権分立によく似ていて、
『立法』的な文部省の示す『規則』にしたがって、『行政』的に各学校が教育を実践するのを、
『司法』的に中立な立場で監視する役割を負っている。全国に何ヶ所かあるインスペクター機関から、
定期的に視察のための学校訪問が行われ、学校側は、どういう原理でどのような方法でどんな
カリキュラムを使って学校経営をしているか、年に一度報告書を提出しなければならない。
308金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/04(火) 21:29:56.97
★オランダの学校教育3 学校の独立性の保障   2

報告書は、父母や保護者の要請に応じて公開されねばならず、インスペクター機関は、父兄からの
苦情や質問などを常に受けることの出来る体制を作っている。
 教育内容についての文部省の指導は極めて限られたものである。教科数や授業時間数を取り決めた
もので、各学科の内容にはあまり詳しく触れない。指導要領なるものは、小学校にはなく、中学校でも、
約10年前に作られたのが始めてである。それも、『転校生』のためにレベルを平準化することが
必要だから、という理由で基準が設けられただけであって、何歳児が何を学ばなければならないか、
道徳教育の内容は何か、というような口出しはしない。
 小学校や中学校の教育内容を決めるのは、全国共通試験と進学先の学校の要求する知的発達の
レベルと、学校それ自身が信条としている価値観である。また、個々の生徒の進路は中学校レベル以降、
多様に分化しているので、ひとつの基準を目指してすべての子供たちが競争する必要はなく、それぞれ、
進路を考えながら、そのために必要なレベルに達するよう自分に見合った発達をすればよいのである。


〈教育の多様性〉の会・メーリングリストより リヒテルズ直子さん Date : 2003.03.04
http://www.forum3.com/projects/alt/column/thread204/2003030402.htm
309金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/05(水) 21:19:39.16
★税金も含めると公立高校の方が私立校より教育費は高い、
    私立高生徒の父母は公立校生徒の学費も税金で二重負担

2007年09月13日
 私立中高も公教育の一環であることは疑いのないところですが、公立校と比較したとき、
各家庭の教育費負担額となると、非常に大きな差異があります。
 公(国)立中学校が無料であるのは当然としても、高校段階でたとえば都立高校は
年額11万円程度です。対して私立学校の場合には、アケ兄の高校1年次には100万円
程度の学納金を要したそうです。(高校にはいるときに中高一貫校でも入学金を新たに
納入するのが普通のようです。)
 となると、公立の10倍弱はかかることになります。
 一般には私立が高い、と言われていますが、じつは違います。
 統計によれば、都立高校生1人あたりにかかる教育費は年額150万円余です。
つまり、授業料相当額を引いた140万円ちかくが公費から支出されているわけです。
 これにたいし、私立校には公費から30万円ほどが支出され、約120万円から130万円以下で
1人の生徒を教育しています。
 公費からの支出という観点では、こうも大きな違いがあり、税金からの私学助成が
いかにも少ないために、保護者負担が大きくなってしまっています。
 私学に子女を出している家庭の場合、税金で公立校生徒の教育費を負担し、かつわが子の
授業料を出しているので、教育費の二重払いを余儀なくされてもいるわけです。
 「お金があるから、私学に出す」という時代ではないのでえすから、より公費から私学への
助成を増やしていくべきでしょう。
 ちなみに、東京都は比較的公費助成額が多く、神奈川県は全国最下位に近いのだとか。

http://ukaru123.seesaa.net/article/55154180.html
310金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/05(水) 21:56:41.18
★税金を計算すると実は私立より授業料が高い公立小中学校    1/2

萬晩報主宰 伴 武澄  2000年12月05日(火)

「全国に小学校はいくつあるか」という問いに答えられなくて、調べてみた。1999年
5月時点で公立23944校、私立171校。このほか国立が73校あるが圧倒的に公立が多い。
コンビニのセブンイレブンジャパンとローソンの店舗数を足し合わせた数字と覚えておくと
その規模が分かる。
 筆者はこのところ、義務教育不要を論じてきた。富国強兵のために国民の読み書きの
レベル向上が国家的な使命課題だった明治時代ならともかく、大学へ行くことすら当たり前の
時代だ。憲法が保障する教育を受ける権利だとか義務という観念はもはや時代遅れの感すらある。
 学校にいきたくない子供を無理やり行かそうとするから「不登校」などが起きるのであって、
義務教育がなければ、そんな表現すら生まれ得ない。そんな思いから義務教育不要論が
頭の中でもたげていたのだった。
 しかし、統計と予算を調べるうちにとんでもないことが分かった。公立の方が私学よりも
授業料が高いという事実が判明したのである。いま私立の小中学校に通わせると年間
50万円から80万円程度の学費が必要だが、公立の場合、小学生一人に81万円。
中学生には86万円もの経費がかかっているのである。もちろん全額税金による負担だから
回りまわってわれわれが負担していることになる。
 こういうことを言うと私学助成があるではないか。寄付金もあるではないかといった反論が
出てくる。残念ながら私立の小中学校には大学や高校のような助成制度はない。寄付金は
1回かぎりの支出でたとえ数十万円の負担があったところで私立対公立の年平均の
経費は逆転しない。
311金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/05(水) 22:22:36.51
★税金を計算すると実は私立より授業料が高い公立小中学校    2/2

 考えみれば、公立の学校の経費がゼロというはずはないが、私学よりもお金がかかって
いるというのはどうにも腑に落ちない。そんな疑問は数字を読み進むうちにまたたくまに
氷解した。教員が多いのである。生徒数を教員数で割った教員一人あたりの児童・生徒数は
なんと18.4人。この数字はあくまで教員数で、事務職員は入っていない。
 確か文部省は35人クラス実現に努力していのだと思う。学校経営には校長や教頭、
担任を持たない音楽の先生などもいるが、現実のクラスと統計数値の間の格差は誤差
といった概念ではとうてい理解できない疑問が横たわっている。
 昨今の少年犯罪の多発で教育の重要性があらためて論議されている。教育の場にもっと
優秀な人材を投入するために教員の待遇をアップすべきだという主張も少なくない。だが
「ゆとり」「ゆとり」といっている間にどうやら日本の教育の場は「教員にとってのゆとりの場」と
化してしまったようだ。
 そこでふたたび、義務教育不要論となる。全国の小中学生はほぼ1000万人。うち私学に
通うのは30万人。自由意思とは言え、国や地方の負担は3%軽減されている。本来ならば、
私学に子供を通わせている世帯は国家のお世話になっていないのだから、いくばくかの
還付金や税制上の控除があってもおかしくない。
 そんな瑣末な議論ではなく、教育の民営化を図れば、確実に国民負担が半減されるだろう
ことはたったこれだけの議論だけでも明白だ。国の予算の義務教育国庫負担費は3兆円を
超える。これにほぼ同額の地方の財政負担がある。小中学校の児童・生徒数は1982年には
1700万人を超えていたのが4割も減っているのに予算はほぼ一貫して増えつづけているのだ。

http://ch01617.kitaguni.tv/e295786.html
312金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/06(木) 20:33:52.34
★待機児童増加を許す保育役人の高額報酬     1/2

 子ども手当批判はナンセンス

 民主党の目玉公約だった「子ども手当」が不評だ。18日召集の通常国会で、野党・
自民党や公明党は「待機児童が増える中、国が1.5兆円もの税金を手当としてバラまくなら、
そのカネで保育所をもっとつくれ」と批判を強めてくるだろうが、重要な事実を見過ごしている。

 新規開設を拒んでいるのは、既存の保育園に巣くう「保育役人」だ。経営センスがなくても
顧客はあふれ、補助金はジャブジャブ。保育園経営そのものが利権化し、保育役人が恵まれた
待遇を手放そうとしないのだ。
 保育園には「認可」と「認可外」の2種類がある。認可保育園は各自治体の認可を受けた
施設で、国や自治体から潤沢な補助金をむさぼり取っている。
 中でも、職員が厚遇を得ているのが、全国2万2838カ所の認可保育所の約5割を占める
「公営」保育所だ。自治体の運営で勤務する保育士は公務員扱い。給与水準は私営の保育士に
比べて、ベラボーに高い。
 少し古いデータだが、03年の内閣府調査によれば、私立の保育士の平均月給は約21万円
だったのに、公立では約30万円と跳ね上がる。
「東京23区では、諸手当やボーナスを含めると、公立の保育士の平均年収は800万円を
上回り、園長にいたっては1200万円に近い。園長の収入は都庁の局長クラスに匹敵します」
(児童福祉行政関係者)
 保育役人の高額人件費を許しているのが、公立保育園に投入される多額の補助金だ。
313金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/06(木) 20:38:57.85
★待機児童増加を許す保育役人の高額報酬      2/2

 千代田区57万円、杉並区56万円、大田区54万円……。東京23区では軒並み40万
〜50万円台の補助金を0歳児1人当たりの保育費用として投入している。この数字は年額
ではない。驚いたことに月額である。

「補助金で平均2万円という安い月謝を実現しているため、公立保育所には黙っていても
園児が集まります。そのため、保育役人は経営努力もコスト感覚も身に付かず、補助金の
大半が人件費に消えているのが実態です。こうした既得権益を手放したくないため、保育役人は
長年、各自治体に『民間参入を許せば、保育の質が下がる』と難癖をつけ、株式会社やNPOの
経営参入を拒み続けてきたのです」(児童福祉行政関係者=前出)

 大マスコミも子ども手当を批判する前に、保育園の利権構造に目を向けるべきだ。
(以上)
(日刊ゲンダイ2010年1月14日掲載)
http://news.www.infoseek.co.jp/gendainet/society/story/17gendainet02044291/
314金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/07(金) 22:17:13.06
★税金による公立校の優待を止め、フェアーな状態で競争することが大事  1/2

基調講演 「文教行政の現状と今後」  下村博文(文部科学大臣政務官・衆議院議員) 
2005年6月12日(日) 於 新横浜国際ホテル

先日は、小泉総理の諮問機関である「規制改革・民間開放推進会議」のメンバーが経済財政
諮問会議において、推進会議側が以前より文部科学省に問題提起してきた事項に関して、
その進捗状況を中山文部科学大臣に質しました。すなわち「学区制を廃止し『学校選択の自由』を
徹底」「イコールフィッティングの考えに基づき、株式会社立やNPO立の学校にも私学助成する」
「バウチャー制度導入」の3点です。
 まず「学区制の廃止」について。これは文部科学省ではなく教育委員会が決定するものです。
しかし諮問会議は文部科学省に、各教育委員会に指導・助言し学区制廃止を促進するよう求めました。
 2点目の「私学助成」の問題に関して中山大臣は、株式会社立の学校は特区として
位置づけられ、現在はまだ検証段階であるため助成を考える時期ではないと答えています。
 3点目の「バウチャー制度導入」は、私が政務官室に文部科学省の若手メンバーを集めて
研究しており、本年度中に一定の結論を出す予定です。
したがって、本日は中間報告的なものとしてご説明します。
バウチャー制度の全国一斉導入にはリスクが伴いますので、まず高校から始めたいと考えています。
いま公立高校には生徒一人当たり年間でおよそ110万円の税金が投入されています。
父母負担は平均して10万円ほど。合計するとおよそ120万円です。一方、私立高校への助成金は
一人当たり平均35万円。父母負担は平均50万円。合わせて85万円です。同じ高校教育でありながら
アンフェアな状態が続いてきました。
バウチャー制度とは、公立・私立ともに同額の税金を、教育クーポンのような形で教育を受ける
子ども本人に渡すものです。
しかし、現行予算の上乗せ方式では財政負担が増えますので現実的ではありません。
また私学助成を廃止するとなると、私学間でも賛否両論あるでしょう。
315金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/07(金) 22:23:09.36
★税金による公立校の優待を止め、フェアーな状態で競争することが大事    2/2

そこで私学助成制度を残し、投入する税金の総額を増やさず、しかも公立高校に通う生徒の
保護者の負担も増やさない。しかし、できるだけイコールフィッティングに近い形になるように
実施したいと考えています。
具体的には、私学に通う子どもに約20万円をバウチャークーポンとして支給する。その分、
公立高校に投入する税金を10%程度カット。つまり行財政改革です。その代わり、公立高校の
校長に経営権を与える。創意工夫できるよう、人事権や予算権などの権限を委譲するわけです。
いまや少子化や通学区域緩和により、公立高校も生徒集めが厳しくなってきています。
公立も私学的な経営権をもち、より活性化していく必要があります。
ただし、これはシュミレーションとしての導入ですから、希望する高校に限定します。
意欲ある校長に手を上げていただきたいと思います。自治体は結果を検証し、バウチャー制度
導入について教育委員会や私立中高協会と話し合って決めればよいわけです。
さて、今後の義務教育の流れについては、今年3月に出版された「サッチャー改革に学ぶ
教育正常化への道 英国教育調査報告」(PHP研究所)をご覧いただきたいと思います。
これは、昨年イギリスの教育改革現場を視察した自民・民主の議員6名の共著です。
今後の義務教育の流れは、基本的にイギリスをモデルとしたものになります。
イギリスはイコールフィッティングを徹底し、中学生一人当たり約100万円を学校に支給。
校長は予算内で自校にふさわしい教師を採用し、活性化をはかります。ただし、努力しない
学校は廃校。学校に権限を委譲する代わりに、厳しく事後チェックしています。
今後は、わが国においてもイコールフィッティングとしてのバウチャー制度導入により、
公立と私立が同じ土俵に乗ります。互いに学校間競争しながら、いかに教育を活性化
させていくかが、問われることになります。

http://www.manavinet.com/special/0507/no5.html
316金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/08(土) 18:16:03.71
★スクールバウチャー制度(教育振興券)の導入を! 

 スクールバウチャー制度の導入を提言したいと思います。このスクールバウチャーとは、
アメリカフロリダ州全体と幾つかの自治体で導入されているのですが、要するに一部の自治体では
所得制限があったかと思いますが、私立学校に通う生徒にこのバウチャーを与え、バウチャーだけの
金額を授業料などの学校費用の一部に使えるという制度であります。この制度は、教育の機会均等
という観点と歳出削減という観点から考え出された物であります。

 三重県における公立、私立学校の一人あたりの税金の費用は、公立の小学校が58万2千円、
中学校が61万4千円、高校が103万5千円、一方私立学校のほうは小学校26万一千円、
中学校26万円、高校31万8千円であります。この統計は、摘要項目が私立学校のほうが
きちんとしていますので、実際はもっと公私格差はさらにあると考えても良いでしょう。
この統計から、本当に単純に計算した場合、もし公立高等学校の生徒一人が、私立高校に行くと
したなら、ひとりあたり約70万円の税金の節約になることになります。 スクールバウチャーの
発行は、教育という公の仕事を官から民へ移行させる呼び水として、また、所得によって初等、
中等教育の機会の均等の差を埋める物として研究をしてみる価値はあると思います。今までは、
私学振興補助金や授業料軽減補助金などに頼っていましたが、新しい試みとして検討すべきです。

http://homepage3.nifty.com/tsudakenji/kenjis_h17_06/kenji_hod_list/hschool_bun.htm
317 忍法帖【Lv=30,xxxPT】 :2011/10/09(日) 18:41:24.18
真民主主義は楽しいですよねー。
318 ◆c8xtN1q.5M :2011/10/09(日) 23:07:36.21

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 54 ///////////

 5 日本の岐路――楽しいグローバル化を

◎嫌々の開国から積極的な文明開化へ

 明治維新の第五の改革は、対外政策の大転換である。
 鎖国政策を廃して外国との通商航海をはしめた、という意味での「開国」を行ったのは
徳川幕府、一八五四年の日米和親条約をはじめとする一連の条約によってである。
 これが外国の情報を広めて社会変革を呼び、経済を変動させた効果は小さくない。しかし、
幕府の行った開国は、外国の圧力に屈しての「嫌々の開国」だった。
 当時は、幕府も諸藩も、大部分の農民や町人も、外国勢力の流人による変化を恐れ、対外交流を
最小限に抑えようとしていた。のちに「維新の志士」といわれる人々も、ほとんどは尊皇攘夷論者、
天皇を担いで幕府の開国に反対、武力を以てでも外国勢力を打ち払うべし、と唱えていた。

///////////////////////////// 堺屋太一著 ///

319金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/10(月) 15:27:35.48
!超危険 外国人参政権!
乗っ取られたオーストラリア
http://ameblo.jp/fx-kuririn/entry-10463444052.html

外国人参政権 なぜいけないか
http://f47.aaa.livedoor.jp/~practice/001.html
人権侵害保護法案がなぜいけないか?
http://hamusoku.com/archives/5696495.html
http://netaatoz.jp/archives/5671254.html

在日特権廃止署名
http://www.shomei.tv/project-658.html
人権侵害保護法案反対署名
http://www.shomei.tv/project-492.html

国籍選択制度の廃止に関する請願 (民主・鳩山君推奨w)
http://www.shugiin.go.jp/itdb_seigan.nsf/html/seigan/1770044.htm
成人の重国籍容認に関する請願 (民主・鳩山君推奨w)
http://www.shugiin.go.jp/itdb_seigan.nsf/html/seigan/1770046.htm

続 小諸市の住民投票条例が成立 16歳以上対象、年内施行
「外国人参政権」の名を変えて”常設型住民投票条例”を成立
外国人参政権は地方から……名前を変え、情報弱者をだまし、じわじわと……。

TPPで日本終了(日本のアメリカ大使館や、政党に意見を送りまくる事、署名を送りまくる事で、なんとかなる事があります)
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/dqnplus/1318065079/
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/ms/1317300752/
320 ◆c8xtN1q.5M :2011/10/10(月) 19:43:09.48

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 55 ///////////

 しかし、一八六三年の薩英戦争や翌六四年の馬開戦争でそれが不可能と悟ると、さっさと転向、
革命に成功して政権を奪うと外国の制度や技術を積極的に取り入れる文明開化政策を採った。
 こうした実際主義は日本の伝統の一つである。恐らくそのはじまりは、一四〇〇年前の聖徳太子の
思想革命に遡るのだろう。
 聖徳太子は日本土着の神道神話に基づく政治体制(天皇制)と、外来の新文化(仏教)との
併存を可能にするため、一人の人間が同時に複数の宗教を信仰することを勧めた。のちには
「習合思想」とも呼ばれる「いいとことり」の発想である。
 宗教(信仰)のような厳格な精神分野で「いいとこどり」ができるのなら、制度や技術などは
簡単だ。中国やインドやトルコのように(日本以外の国のように)、「外国の制度や技術を導入
すれば社会全体がどう変化するか」などといった面倒な議論は起こらない。発想の原点とか
思想的方向性など論じることもない。何事も「いいとこどり」で導入すればよいのである。

////////////////////// 講談社 2009年9月発行 ///

321 ◆c8xtN1q.5M :2011/10/12(水) 21:11:09.83

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 56 //////////

 古来日本は、このやり方で外来の制度や技術をそっくりそのまま導入、四〇年ほどで
「師の国」を追い抜くほどに上達した。明治雄新政府が企てたのもそれである。
 この結果、日本はいくつかの点て欧米を上回る完璧な制度や組織を作ることができた。
国民皆兵による機能的な軍隊、全国一律料金の郵便制度、上下(車輛とレール)一体運営の鉄道、
完全統一型の通貨制度、中央集権型の官僚統治、全国民入学の義務教育制度などである。
 「嫌々の開国」から積極的な文明開化への転向――これもまた二一世紀の日本が果たさねば
ならぬ重大課題である。

/////////// 凄い時代  勝負は二〇一一年 ///

322 ◆c8xtN1q.5M :2011/10/13(木) 22:36:20.98

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  57 ///////////

◎外国はオブジェクト(対象)だった

 聖徳太子の時代から、日本人にとって外国は、常にオブジェクト(対象)だった。
 長い問、日本にとっての外国は唯一中国だった。何事も中国にならえばよく、それ以外を見ることは
なかった。だから「外国」のことを「唐」、つまり中国と呼んだ。外国の獅子、ライオンは「唐獅子」と
呼んだ。アメリ力人のハリスさえ「唐人」と呼ばれた。唐辛子も唐草模様も中国のものではないが
「唐」と名付けた。
 ところが、明治の脱亜入欧で「外国」とは学ぶべき欧米列強のことになった。しかも、それぞれの
分野で学ぶべき相手を決めた。明治の時代なら産業経済と海軍はイギリス、政治と医学と陸軍はドイツだ。
アジア・アフリカは外国のうちにも入らない。福沢諭吉が「脱亜入欧」を説いたように、アジアは
古い文化の脱け殻に過ぎなかった。

////////////////////// 単行本: 338ページ ///

323金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/13(木) 23:19:14.23



  えらい長文だけど
  
  これ本当に 信用できるかい。

 読むだけ無駄だってよ、なんてならんよね。
324 ◆c8xtN1q.5M :2011/10/14(金) 21:23:11.47

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 58 ///////////

 学ぶべき対象との交際は誇りであっても楽しくはない。教師との付き合いには緊張を伴う。
つまり、怖い相手なのだ。
 第一次世界大戦の結果、ドイツ帝国は消滅、日英同盟は解消された。それからの外国は
「稼ぐ相手」アメリカになった。
「稼がせていただく相手」との交際もまた楽しくない。豊かなアメリカは憧れではあっても
気楽な友人ではなかった。
 ところがそのアメリカが、一九三〇年代の大不況以降は「稼がせてくれないライバル」になった。
この時から日本は、対象としての外国を失った。アメリカは仮想敵国、アジアは市場、
ナチス・ドイツは「アメリカでない国」の存在を知る息抜きに過ぎなかった。
 海軍はアメリカだけを仮想敵国として「対米七割」の軍艦造りに必死になった。そのために
日本は国家予算の三割以上を割いた。アメリカが恐ろしい相手であることを政府も国民も
認めていたのである。

////////////////////////// 価格:¥1,680 ///

325アポロン:2011/10/14(金) 22:27:35.57
もうういいよ、いいから。

長文やめて 意見は短く明確に。
326 忍法帖【Lv=3,xxxP】 :2011/10/15(土) 17:32:35.01
宗教霊的精神世界民主主義を再現するべきですよねー。
327 ◆c8xtN1q.5M :2011/10/15(土) 17:45:49.74

/// 今こそ、「明治維新」的改革を  59 //////////////

 実際、アメリカは恐ろしい相手だった。戦争をすると、たちまちにして完膚なきまでに
負かされた。
 戦後の日本にとって「外国」とは唯一アメリカだった。アメリカは憧れの教師でもあり、
追いつくべき対象でもあった。そして再び「稼がせてくれる顧客」となった。八〇年代まで、
日本人は「強大なアメリカは稼がせてくれて当然」と考えていた。
 九〇年代に入ると、そのアメリカが日本に対して「対等」を主張しだした。日本の流通業の
自由化を求め、農産物の輸入を要求しだした。投資や企業買収の自由化も求めだした。
 それを「第二の黒船」と呼んだ論者がいる。日本が「第二の鎖国」状態だったからこそ
「第二の黒船」が来たのだ。つまり戦後の貿易為替の自由化も「嫌々の開国」だったのである。

///////////////////////////// 絶賛発売中! ///

328中益マン:2011/10/15(土) 18:14:27.61
長い文章はせっかく書いても 誰も見ないでしょう。
なのになんども書く気持ちが分からんよ。
せいぜい3行でしょ。
329 ◆c8xtN1q.5M :2011/10/16(日) 18:48:25.07

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 60 ///////////

 二一世紀に入って、世界は国際化の時代からグローバル化の時代へと進んでいる。モノと
カネの交流で国境の壁はほとんど消滅、経済文化における国家の存在感は希薄になった。
企業は全世界を対象に立地を選び、人材を求め、市場を探す。
 それには日本も、嫌々ながらついて行くしかない。それでも官僚たちは、その速度を遅くする
ために外国を恐れる情報を流し、ヒトと情報の交流を妨げている。
 今回の大不況は、日本を巡る国際金融をも決定的に変えた。アメリカと並んで、中国が
「第二の外国」として台頭してきたのだ。
 貿易の相手としても、旅行者や居住者の数でも、中国はアメリカを凌ぐ巨大な相手になっている。
日本の対象とする「外国」に、アメリカと並んで中国が浮かび上がってきたのである。日本の
歴史上珍しく「二つの外国」を持つことになった。つまり、本当の国際社会が迫ってきたのである。

///////////////////////////// 堺屋太一著 ///

330 ◆c8xtN1q.5M :2011/10/17(月) 21:51:47.79

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 61 ///////////

 中国が一層の経済発展をすると同時に、「中華連合」の存在感はますます高まる。
 一方のアメリカは、人々の高齢化で輸入が伸びない。この国際情勢は、日本により困難な
外交的選択を迫ることになるだろう。
 これを乗り切る道は「嫌々の開国」ではなく、好んでグローバル化を進める精神状態になる
ことだ。外交を外務省職員という「身分」の占有物ではなく、国民各層の共有物にすることだ。
 外国は「対象」ではなく「地平の続き」である。外国人は師でも顧客でもなく普通の隣人である。
そんな政治と教育と報道が必要である。

////////////////// 講談社 2009年9月発行 ///


331 ◆c8xtN1q.5M :2011/10/18(火) 21:13:27.66

/////////////////////////////// 堺屋太一(著) ///

凄い時代  勝負は二〇一一年
堺屋太一(著)  単行本:338ページ   価格:¥1,680
出版社:講談社  発売日:2009/9/2
ISBN-10:4062120801   ISBN-13:978-4062120807

http://www.amazon.co.jp/dp/4062120801
http://books.rakuten.co.jp/rb/item/5944329/
http://www.junkudo.co.jp/detail.jsp?ID=0110407807
http://www.7netshopping.jp/books/detail/-/accd/1102740386/subno/1
http://www.bk1.jp/product/03073600
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4062120801.html
http://www.jbook.co.jp/p/p.aspx/3364840/s/
http://www.honya-town.co.jp/hst/HTdispatch?nips_cd=9984865975

/// 講談社より絶賛発売中 //////////////////////

332 ◆c8xtN1q.5M :2011/10/20(木) 22:42:47.61

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 62 //////////

 6 結び――不況と高齢化こそ日本の好機

◎「凄い時代」は大きなチャンス

 日本には、今回の世界人不況を契機に、グローバル化した自由経済が再び、国家または
その集合体としての国際機関による規制統制の強い時代に戻る、との見方がある。
だが、そんなことにはならないだろう。
 世界経済を失敗させた金融機関や格付け機関の無能無責任には、より厳しい監視監督が
必要だろうが、それは一種の公正取引の範囲に過ぎない。もともと自由市場経済には「供給者の
情報公開」が不可欠である。急成長した国際金融の分野では、その基礎が欠けていた。

////////// 凄い時代  勝負は二〇一一年 ///

333 ◆c8xtN1q.5M :2011/10/22(土) 01:26:05.10

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 63 ///////////

 また、金融機関や巨大企業の経営首脳を無責任な短期志向に走らせた業績評価や給与システムにも、
理性的な訂正が必要だろう。アメリカでも経営者のボーナスを株主が決める制度が検討されている。
 一九三〇年代や七○年代に起こったのと同じ既存エリートに対する評価替えも起こるだろう。
だが、次に登場するのは、より自由な基準で選ばれる知価創造者に違いない。
 価格はコストから離れて消費者の満足度で決まる。企業の利益はビジネス・モデルやマーケティングに
左右される。個人も企業も盛衰は激しくなり、働き方は多様になる。
 これからの三年間は「凄い時代」だ。古い規律と価値基準を持つ人々には「厭な世の中」、
新しい発想と勇気を持つ者には「おもしろい時代」だ。未来の繁栄と栄光を決定する勝負時は二年後、
やがて来る「二番底」から回復する二〇一一年頃になるだろう。

////////////////////// 単行本: 338ページ ///


334 ◆c8xtN1q.5M :2011/10/22(土) 21:23:16.34

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 64 ///////////

 それは恰も、電車の乗り換えに似ている。新しい車輛に乗客が殺到して座席を競う。今まで座席に
座っていた者でも取りはぐれて立ちん坊になることもあれば、戸口にぶら下がっていた者が一等席に
座ることもある。下手をすれば乗り遅れ、置いてけぼりを喰うかもしれない。
 しかし、恐れることはない。幕府は外国を恐れて開国の影響を小さくしようとした。明治雄新政府は
外国を「教師」としてその影響を拡大することで成功した。明治の近代化はその成果だ。外国に
留学したこともなければ、外国語を話しもしない人々でも、外国の技術や制度を習って成功した者が
大勢いる。時代の変化に馴染む気質と優れた決断力があったからだ。
 これからの時代も同じ、変化を楽しか気概こそ人切である。

////////////////////////// 価格:¥1,680 ///

335 ◆c8xtN1q.5M :2011/10/24(月) 21:07:11.38

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 65 ///////////

◎高齢者こそ「よき働き手」

 歴史的なこの瞬間に、日本には二つのチャンスがある。
 一つは不況そのもの、諸外国を上回る落ち込みである。
 不況とはヒトとモノと土地が余る現象である。不況の深さは、より安価に、よりよいヒトと
モノと上地を利用する好機を生む。平成に入って二〇年余、経済の成長が鈍化したにも拘わらず、
日本のヒトは終身雇用で囲い込まれ、モノは不完全競争で割高、土地は東京一極集中で
利用可能地が少ない。長期不況にも拘わらず、この国に新たな産業が育たず、新規の起業が
少ない所以である。

/////////////////////////// 絶賛発売中! ///

336 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 :2011/10/25(火) 15:56:31.39
民主主義には可能性の確率が有るよねー。
337 ◆c8xtN1q.5M :2011/10/25(火) 20:56:41.02

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 66 ///////////

 モノが下がりヒトが余り土地が空く今こそ、新しい起業の好機、新産業の成長のチャンスである。
日本が、ここ両三年のうちに「明治維新」的改革に踏み切れば、二一世紀にもこの国は世界経済の
主要プレーヤーとして活躍できるだろう。
 もう一つの日本のチャンス、それは高齢化である。
 高齢化には二つの倒面がある。一つは高齢労働力の増加、もう一つは高齢市場の急増だ。
 高齢労働力とは、終身雇用や年功賃金から外れた自由な労働力であり、子育て負担や住宅ローン
からも解放された気楽な働き手である。その上、多くは年金受給者でさえある。つまり、生活コストが
安くて副収入もある人々なのだ。これを巧みに利用すれば、安価で優秀な労働力となり得る。

///////////////////////////// 堺屋太一著 ///

338金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/26(水) 18:00:26.57
無法状態ってのこそ

完璧な自由状態だよな。

社会制度の存在を正当化するのは、野放図な自由への諦念だよな、少なくとも。

経済が絡むとなんで人間はこんなに幼稚な思考レベルに陥るんだろうね。
339金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/26(水) 18:07:21.58
共有されるルールが無ければ、経済活動は不可能になる。
ルールが最大多数にとって、価値あるもので無ければ、ルールは存在を維持出来なくなる。

何を妄想し、何を願望しようがそれは自由だけどね。
340 ◆c8xtN1q.5M :2011/10/26(水) 21:16:44.55

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 67 ///////////

 日本の高齢者は世界一健康年齢が長く、勤労意欲も強い。新しい社会状況に応じた年齢感の
見直しができれば、有能有志の労働力となるはずである。
 これには既に前例がある。タクシーの運転手だ。
 三〇年前、タクシーの運転手の平均年齢は三二.五歳、二〇代の威勢のいい運転手が多かった。
ところが、今は平均六〇歳、六〇代、七〇代の人々が多数になっている。
 それがあればこそ、タクシーは溢れるほどの台数が運行され、いつでもどこでもすぐに乗れる
便利でサービスのよい乗り物になった。その上、交通事故も減少、ピークの一九七〇年に比べれば
三分の一になっている。

////////////////// 講談社 2009年9月発行 ///

341金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/26(水) 21:40:03.08
民が聡明でなければ民主主義は成立しない
これまでの世界史上に民主主義など存在せず、ただ衆愚政治があったのみ
民主主義をカタる支配構造に終止符を
聡明な民が主権を行使する世の中はもうすぐそこにある
342金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/10/27(木) 00:00:23.08
じゃあ来ないな。
343 ◆c8xtN1q.5M :2011/10/27(木) 21:13:39.96

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 68 ///////////

 高齢者の採用がタクシー業界を変えた。これからは、多くのサービス業などで同じことが
起こるだろう。それを先取った企業こそ、二〇一○年代の勝ち組である。
 もちろん、高齢者は多様だ。経験も技能も体力も意欲も家庭の状態も勤務の希望もそれぞれに
異なる。何よりの特色は、職場に全面的に帰属する職縁社会には入り難いことだ。
 こうした人材を使いこなすためには、それを対象とした対人技術(ヒューマン・ウェア)が
必要である。終身雇用制度による職場帰属意識に頼ってきた日本の企業には、帰属意識の
乏しい人々を扱う対人技術が乏しい。これからの成長には、高齢者活用の対人技術の開発が
急がれる。また、高齢者が働きやすい職場の造りやオフィス機器の開発も大切だろう。

//////////// 凄い時代  勝負は二〇一一年 ///

344 ◆c8xtN1q.5M :2011/10/28(金) 22:18:31.58

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 69 ///////////

◎世界に先駆ける「好老文化」を

 一方、高齢者の増加は消費市場としての高齢者マーケットを拡大する。世界で最も早く高齢化
する日本は、最も早く高齢化市場の広がる実験場でもある。
 近代工業社会は、物財供給の拡大を正義とした。そのために技術の進歩と行動の迅速を尊んだ。
そこでは過去の経験よりも新しい習得を大切に考え、慎重な配慮よりも肉体的敏捷さが喜ばれた。
「好若嫌老」は物財の豊かさを幸せと考えた近代文明の特色である。
 しかし、満足の大きさを幸せと信じる知価社会では、この評価も変わるだろう。満足は
主観的で社会的で可変的だ。若者の満足は若者に、高齢者の満足は高齢者にこそ分かる。
若者が多く高齢者の少ない人口増加社会では、若者を対象とした商品開発や市場開拓が有利だった。

////////////////////// 単行本: 338ページ ///

345 ◆c8xtN1q.5M :2011/10/29(土) 19:05:18.79

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 70 //////////

 これからの少子高齢化社会では、高齢者市場は巨大化する。特に高齢者の八割を占める健常な
高齢者の需要は爆発的に拡大するだろう。何しろ日本では、高齢者こそ圧倒的な資産を保有し
十分な時間を持っている。それに誇りと楽しみを与えるような商品間発ができれば爆発的な需要と
なるに違いない。
 もっとも、それは簡単なことではない。高齢者の心理と本音は未知の分野である。世に児童心理学や
思春期心理学はある。産業心理学も戦場心理学もある。だが、高齢者心理学はまだ未開発分野だ。
高齢者の体力や身体機能についても未知が多い。多様で用心深い高齢者の好みを探り当てるには
独特の学問体系「高齢者学」の開発が必要である。
 物財よりも思考が尊ばれた中世では、老が好まれた。尊敬する相手は「先生」と呼び、
各集団の代表は「年寄り」といわれた。高位の名称は「老中」であり「大老」である。

///////////////////////// 価格:¥1,680 ///

346 ◆c8xtN1q.5M :2011/10/30(日) 12:26:52.75

/// 今こそ、「明治維新」的改革を 71 /////////////

 西洋においても賢人賢者は高齢者として描かれている。中国の福の神はみな高齢者だ。
人類には老を好む文化の時代、「好老社会」もあったのである。
 世界に先駆けて高齢化の進む日本には、どこよりも早く好老社会、好老文化を拓くチャンスが
ある。それは人類に対する日本の権利であり義務でもある。それに成功すれば、やがて世界が
高齢化した時、日本こそが最先端国となるだろう。
 環境問題を解決するグリーン・ニューディールは重要である。だがそこで、日本が特に
有利な状況にあるわけではない。
 高齢化は環境以上に重大な全人類的問題である。ここでは、日本は自ら先頭を走る立場にある。
グリーン・ニューディール以上に重大で成長性のあるシルバー・ニューディールを真剣に
考えたい。すべての企業と個人にとって重要な課題である。

・・・・

//////////////////////////// 絶賛発売中! ///


347 ◆c8xtN1q.5M :2011/10/31(月) 22:00:58.37

/// 講談社より絶賛発売中 ////////////////////

凄い時代  勝負は二〇一一年
堺屋太一(著)  単行本:338ページ   価格:¥1,680
出版社:講談社  発売日:2009/9/2
ISBN-10:4062120801   ISBN-13:978-4062120807

http://www.amazon.co.jp/dp/4062120801
http://books.rakuten.co.jp/rb/item/5944329/
http://www.junkudo.co.jp/detail.jsp?ID=0110407807
http://www.7netshopping.jp/books/detail/-/accd/1102740386/subno/1
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http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4062120801.html
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//////////////////////////// 堺屋太一(著) ///

348金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/11/01(火) 21:54:29.51
★ドラフト会議で垣間見えるプロ野球“ぬるま湯”体質
 2011年10月21日(金)17:00

 プロ野球ドラフト会議(27日)に関する報道が増えてきました。

 注目候補の1人は巨人・原監督の甥にあたる東海大・菅野智之投手です。
もちろん、選手が希望球団を表明するのはご法度。一部では「意中の球団でなければ社会人や
大リーグ挑戦」と報じられましたが、他球団への牽制(けんせい)です。

 巨人・渡辺球団会長は「球団の実力関係なしに、クジに当たった球団が勝ちというのは
くだらん社会主義。市場経済を否定している」と、自由競争を希望しています。

 現行の1位抽選、2位以降はウェーバーというドラフト制度は、各球団の戦力均衡が建前。
渡辺会長の指摘通り、企業努力を怠った弱小球団が得する面は否めません。

 ただ、今のプロ野球はどんなに負けようがJリーグのように2部に落ちるわけでもなし。
新規参入を阻むハードルの高さに守られたぬるま湯体質には、むしろ社会主義的な不健全さを感じます。

 Jリーグのように選手を自由に獲りたいなら、球団数を拡大し、2部制導入を。
逆に親会社が安定した12球団による2リーグ制で共存共栄を目指すなら、戦力均衡で
ドラフトのくじ引きもやむなし。むしろMLBのような、完全ウェーバー制が妥当では? 
みなさんはどうお考えでしょうか。(運動部・笹森倫)

http://news.goo.ne.jp/article/fuji/sports/zak20111021019.html
349金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/11/02(水) 21:42:42.53
★電気料金:家計圧迫要因に 地域独占で競争原理働かず

公共料金の家計に占める割合
 必要以上に高い電気料金を消費者から得ていた構造をうかがわせる政府の第三者委員会
「経営・財務調査委員会」報告書。東電は委員会の指摘に対し「効率化で生み出した原資によって
料金値下げを実施してきた」と反論する。

 東電は96、98、00、02年と4度値下げを実施した。07年の新潟県中越沖地震で
被災した柏崎刈羽原子力発電所が停止した際、火力発電の燃料費が増加したが値上げはしておらず、
「経営の効率化で値上げを回避する努力を続けてきた」と説明する。

 日本の公共料金は鉄道、ガスなども総括原価方式で決められており、電力業界には
「電気料金だけを問題にするのはおかしい」との声もある。

 しかし、消費者庁が実施する公共料金の内外価格差調査(10年度)によると、東電の
電気料金を1とした場合の海外の電気料金は、米国0.64、イギリス0.75、フランス0.66。
円高の影響もあるが、海外は電力自由化で価格競争が絶えないことも大きな要因だ。東電の
年間停電時間は2分と世界で最も短く、「電気の質」の高さは世界トップクラス。一概に
「日本の電気料金が高い」と決めつけるわけにはいかないが、地域独占の大手電力会社では
競争原理が働きにくいのは事実だ。

 家計支出に占める公共料金の割合を見ると、電気料金のウエートは最も高く、75年に
1.9%だったのが10年には3.1%まで上昇している。鉄道やガス料金など他の公共料金が
減少傾向にあるのと比べて「家計の圧迫要因になっている」(内閣府)。30年余りで1世帯当たり
電気使用量は1.5倍以上に増えており、消費者にとっては電気料金の引き下げは生活に
直結した要望となっている。

毎日新聞 2011年10月30日 9時24分(最終更新 10月30日 14時07分)
http://mainichi.jp/select/biz/news/20111030k0000e020004000c.html
350 ◆c8xtN1q.5M :2011/11/06(日) 10:53:26.18

/// 竹井出版 ////////////////////

    堺屋太一、渡部昇一著 「競争の原理」,
    竹井出版 1987年刊、 〔新装版〕致知出版 1996年刊

http://www.amazon.co.jp/dp/488474148X/
http://www.amazon.co.jp/dp/4884743970/
http://www.bk1.co.jp/product/487244
http://www.bk1.co.jp/product/1357599
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=19829013
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=04902991

///////////// 〔新装版〕致知出版 ///

351 ◆c8xtN1q.5M :2011/11/06(日) 10:57:43.86

/// 新装版刊行に当たって 1 /////////////

  堺屋太一、渡部昇一著 「競争の原理」,
  竹井出版1987年刊、〔新装版〕致知出版社 1996年刊 より

    新装版刊行に当たって――渡部昇一

 最近、ダーウィンの『ビーグル号航海記』の初版が手に入った。この本は二版
以後のものは容易に手に入るが、初版は珍しい。というのは初版にかぎり、
船長の記録なども一緒になっていて、全四巻をなしており、ダーウィンのものは
その第三巻である。四巻揃っているものは滅多に市場に出ることがない。そして
珍しい図版はすべて「艦長の巻」にあって、ダーウィンのものには一枚もない……
などなど面白いことがいくらでもある。
 なぜダーウィンか、と言えば、私は子供の時から進化論に興味があり、ダーウィンや
ウォレスのものは随分読んでいるし、その著作も集めているうえにルコント・デュヌイの
本の翻訳まで出している。だから進化論の発生やら発展についてはまずまずの
知識があるつもりだ。

///////////// 堺屋太一 ・渡部昇一著 ///

352 ◆c8xtN1q.5M :2011/11/07(月) 20:52:52.34

/// 新装版刊行に当たって 2 /////////////

 ところが日本では妙なことが起こった。「棲み分け理論」というものが出て、
「それはダーウィン以上のものだ」と言うのである。しかし「棲み分け」などという
現象は、ダーウィンやウォレスの時代から観察されている。これをデュヌイは
進化が行きどまった状況であると明快に説明している。
 ダーウィンが観察した頃のガラパゴス諸島では「棲み分け」が行われていた。
この島は地質学的に早い時代に南米大陸から切り離されていたからである。
 ニュージーランドでもそうだった。ユーラシア大陸から早い時代に切り離されたため、
哺乳類がおらず、鳥たちは飛ぶ必要がなく、羽根を退化させてしまったほど完全に
棲み分けていた。ただし白人と共に鼠や猫や犬などの哺乳類が入ってくるまでは、
の話しである。(ちなみに初代のニュージランド総督はダーウィンの乗った
ビーグル号の艦長だったフィッツロイであった)。
 外敵が入って来たとたんに平和な棲み分けの世界はこわれる。飛べない鳥の
多くは絶滅して、今残っているのは絶滅寸前に保護されたものばかりである。

///////////////////// 「競争の原理」 ///

353 ◆c8xtN1q.5M :2011/11/08(火) 20:33:09.05

/// 新装版刊行に当たって 3 /////////////

 人間の社会と動植物界は全く同じではないが、共通点がないわけでもない。
戦国時代の大名たちは弱肉強食であり、そして最終的に徳川が勝ち残った。
徳川幕府のやったことは、戦国の弱肉強食をなくすことであった。
 戦国時代なら隣国の大名が間抜けであれば攻め込んで国盗りをしても良かった。
幕藩体制ではそれはできない。大名も武士も棲み分け状態に入ったのである。
そして二百数十年の平和が続いた。
 そこに黒船が来たのである。それはニュージーランドの飛べない鳥を、また
ガラパゴス島の象亀を、哺乳類が襲うのに似ていた。対応できないのである。
 かくして幕府はもろくも崩壊し、外様の下級武士という「新種」が中心となって
明治政権を作り上げた。この政府は見事に進化の本流に入ることに成功し、
日露戦争の勝利をもって列強の一つになったのである。

/////// 〔新装版〕致知出版社 1996年刊 ///

354 ◆c8xtN1q.5M :2011/11/09(水) 21:26:45.75

/// 新装版刊行に当たって 4 /////////////

 しかし日露戦争後の日本の軍隊では新しい棲み分けが始まった。明治の日本では
陸軍中将・陸軍卿、つまり陸軍大臣であった西郷従道が、日清戦争のために
海軍整備の必要が生ずるや海軍大臣になるという適応力があった。これは
陸軍出身のチャーチルが、海軍大臣となって対ドイツ戦のために海軍を整備
したのに似ている。
 昭和の軍官僚は、棲み分け状態になった。陸軍と海軍のみでなく、部内でも
能力よりも卒業年次とか、卒業時の席次とかを重んじて、その後の不断の向上、
変化する状況への適応力などを軽視、あるいは無視する傾向が強かった。
この点でアメリカとの対比は著しい。

///////////////////////// 堺屋太一 ///


355 ◆c8xtN1q.5M :2011/11/10(木) 20:37:11.48

/// 新装版刊行に当たって 5 ///////////////

 戦後は灰の中から立ち上がった。しかしオイルショックも円高も乗り切るころ
になると、またぞろ「棲み分け理論」という奇怪なものが進化論以上の進化論と
銘打って出てきた。これはたとえば金融業界における護送船団方式に
わかり易い形で見ることができる。官庁による規制の多くは、業界内の
棲み分け理論である。
 ところが日本は白人来航以前のニュージーランドの鳥みたいになっているわけに
いかない。アメリカからも東南アジアからも弱肉強食の原理にもとづいた
挑戦を受けるのだ。資金量では絶対的な巨大さを誇る日本の銀行がいかに
パフォーマンスが悪いものであるか、われわれはいやになるほど知った。

///////////////////////// 渡部昇一 ///


356 ◆c8xtN1q.5M :2011/11/11(金) 21:22:26.51

/// 新装版刊行に当たって 6 ///////////

 図体が大きいだけの象亀とか、図体が大きいが飛べないドードー鳥を
連想させるものがある。護送船団方式という棲み分け方式が、いかに
企業の適応力をなくしてしまうかの痛烈な実例である。
 堺屋さんとの共著『競争の原理』は十年前に出版されたものであるが、
『棲み分け理論の終った時代』という形で読んでいただけると今日でも
少しも古くなっていない、と思う。
 学校も病院も役所も会社も銀行も、「潰れっこない」という前提でやっていては、
世界の進化の主流から外れて、象亀やドードー鳥みたいになるであろう。
これからはすべてが「潰れっこある」という前提で新しい事態に
立ち向かわなければならないであろう。「棲み分け」という一見気持ちの良い
誤謬から抜け出すことが大切である。

/////////////// 竹井出版1987年刊 ///

357金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/11/12(土) 12:14:20.51
★決断力のある国になれ --- 辻 元    1
 アゴラ 2011年11月08日17:28

最近のTPPを巡る論議を、数学者という外野の立場から観察していますが、あまりにも馬鹿げた
議論を見るにつけ(TPPでデフレがひどくなるといった中野、藤井コンビの意見など)、
少しだけ書いて置きます。

まず第一に、参加、不参加以前に、この国が主体的に意思決定できるか否かが、問われている
ということです。
TPP、社会保障と税の一体改革、復興増税を巡る論議を観察していますと、日本という国の
意思決定のシステムそのものに、根本的な欠陥があるような気がしてなりません。
こういった保護主義的な国会議員が選出されるということは、民度の問題であるとも言えますが、
日本的な和の精神がここでは負に作用しているように感じます。これは、企業の意思決定システムも
恐らくそうであり、本社の指示がなければ、意思決定ができないなど、意思決定の遅れで商機を
逃すといったことも聞いています。

第二に、国民が海外の動きに無関心過ぎるということです。
TPPの主目的は関税撤廃ではなく、人材の移動の自由化にあると個人的には考えますが、多くの
国民には、世界各国が、経済成長のために、国際的人材獲得競争に乗り出し、国際協調による
経済の効率化、競争力強化を目指しているのが見えていないのではないでしょうか。
一例を挙げれば、半導体製造装置ステッパーの最大手ASML(本社:オランダ)は、かつてはニコン、
キャノンなどの日本のメーカーの後塵を拝していましたが、カールツァイス(ドイツ)との提携で
弱点だった光学装置の技術を補完し、部品を外部上達することで効率化し、現在、ステッパー
最大手になっています。

海外の人材獲得はすさまじく、外資系企業は、数千万円といった高額の年収を提示して
ヘッドハンティングを行うこともあるようです。
それに対して、年功序列の幣が染み付いた日本企業は低い年収しか提示できないようで、とても
人材獲得競争に勝てない(これも和を大事にし過ぎる幣ともいえます)。
358金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/11/12(土) 12:20:06.98
★決断力のある国になれ --- 辻 元    2

教育の面でもアメリカの理系大学院は、中国人だらけですし、韓国人もかなりいます。彼らは非常に
熱心に勉強しています。優秀な学生はアメリカやヨーロッパに留学するというのが普通なのです。
アメリカの大学では中国に優秀な学生をスカウトに行くところもあります。

一方、日本は少子高齢化で、優れた人材、特に理系技術者、研究者が不足していることは
明らかであり、直接的雇用、国際的な連携など、どういう形であれ外国人を活用しないと、
国が衰退することは明らかです。
既に日本の工業技術は韓国、台湾、中国といった国にキャッチアップされ、アドバンテージは
非常に小さくなっているのです。
一部の人たちが、謂わば外国人恐怖症に罹っているようですが、天然資源に乏しい日本が、人的資源の
枯渇に直面している今、外国人を活用しないという選択肢は、全くあり得ないことです。

国を開けば、単純労働者の賃金は下がるでしょう。
しかし、国を開かずに保護主義的な政策をとり続ければ、経済効率や人材で他国に差を付けられ、
より生活水準は低下するのです。そもそも、海外に向かって不戦敗を宣言して、篭城するような
国になっては、明るい未来はないでしょう。しかも、篭城しながら、海外との価格競争に晒され、
エネルギー、食糧を輸入しなくてはならないのです。

今こそ果断な決断力を持つ国、国民にならなくてはなりません。

辻 元(上智大学理工学部教授)

アゴラ 2011年11月08日17:28
http://agora-web.jp/archives/1401223.html
359 ◆c8xtN1q.5M :2011/11/13(日) 12:46:52.16

/// まえがき 1 ////////////////////////

  堺屋太一、渡部昇一著 「競争の原理」,
  竹井出版1987年刊、〔新装版〕致知出版社 1996年刊 より

    まえがき

 世の中には、いつの時代にも「常識」というものがある。しかし、その「常識」は
いつも同じとは限らない。戦前の「常識」には現在では「非常識」といわれる
ものも多いし、戦争中の「常識」の大部分は今日では「狂気」に属する
とさえいえるだろう。
 このことは、いかに多くの人々が信じ、いかに繰り返し唱えられている
「常識」でも、必ずしも正しいと限らないことを示している。それだけに、
どんな「常識」でも、一度は疑ってみる必要があるだろう。
 その時々の「常識」だけを信じていたのでは、世の中の変化を感じることが
できないばかりか、社会経済が変わった時には、古い常識のままに取り残される
危険があるからだ。

////////////// 堺屋太一 ・渡部昇一著 ///

360 ◆c8xtN1q.5M :2011/11/15(火) 20:42:53.92

/// まえがき 2 ////////////////////////

 現在はまさに世の中が大きく変わろうとしている時だ。十年前の「常識」が、
今や急速に「非常識」になりつつある。十年前、石油ショックの直後には、輸出は
伸ばすべきものであリ、輸入は抑えるべきものだと信じられていた。だが、
今では輸出は抑制すべきものであり、輸入こそ伸ばすべきものになっている。
 十年前には日本は経済の流れ(フロー)こそ成長したが、経済の蓄積(ストック)は
まだまだ貧しいといわれていた。ところが今では、日本人の一人当たりの
資産は、アメリカ人の三倍以上にもなっている。鉄鋼や造船が基幹産業だったが、
今では衰退産業になっている。歯科医はよく儲かる職業だったが、今はもう
過剰だ。工業用地は不足していると思われていたのに、今では全国に十億坪も
あまっている。
 この十年間で、世の「常識」は急激に変わっている。これからの五年間には、
さらに大きく変わるだろう。今こそ、世の「常識」を疑ってみる必要がある時なのだ。

///////////////////// 「競争の原理」 ///


361金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/11/16(水) 00:57:34.88
TPPは経団連的民主主義である。
なぜなら、住民、農民の皆さんの言い分、意見を聞かないし、わかろうともしないから。
 
362 ◆c8xtN1q.5M :2011/11/17(木) 20:39:44.87

/// まえがき 3 ////////////////////////

 しかし、その時その場所での「常識」を疑うのには、勇気がいる。みんなが
いっていることを信じて生きるのは安心だが、だれもが信じていることに
逆らった考えを持つと孤独な不安に襲われる。
 まして、みんなの信じている「常識」に逆らって行動するとなると、極度の
不安と苛立たしい孤独感に襲われるものだ。大抵の人間は、この不安と
孤独感の恐怖に耐えかね、「常識」を疑うことを止めてしまう。
 この対談集が、「常識」を疑うことの恐怖を、少しでも和らげるのに
役立ったとすれば、望外の幸せだ。それは、ここに御登場頂いたすべての
人々の気持ちでもあるに違いない。
 日本は、あまりにもみんなが同じことをいい、同じように考えることの多い
国だからである。

         昭和六十二年九月  堺屋太一

/////// 〔新装版〕致知出版社 1996年刊 ///

363金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/11/18(金) 21:39:33.04
★農業経営    1

澤上篤人の長期投資家日記 2011年11月17日 09:22

 日本の農業はダメだダメだといわれ続けてきたが、一番の問題は経営力がないことだろう。
もっとも、最近は全国あちこちで自主的な拡大経営で成果を上げている農家さんが増えてきた。
これはすばらしいことで、もっともっと後に続いてもらいたいもの。
 そもそも、日本の農業は昔から自立していたし食料自給率も100%だった。ところが、戦後の
農地解放で大地主を追放し、ずっと小作人だった人々に農地を分け与えた。誤解を恐れず敢えて言えば、
戦前は大地主がきちんと農業経営をしていたから、日本の農業はそれなりに自活できていた。なかには、
強欲な大地主もいただろうが、そういった地域では小作人が疲弊して農業そのものが成り立たなかった。

 申し訳ないが、小作人はやはり小作人で、農業経営というものの重みも責任も経験したことがない。
そういった人たちが突然、農地を手に入れて自分で農業経営に当たることになった。天候など自然との
折り合いをどうつけていくか、現在の市況に対し収穫期の需給をどう読んでいくか、コストをどう
抑えていくか等々、農業を営んでいくにあたって学ばなければならないことが山ほどある。

 ほとんど農業経営を経験していない新米農家に対し、新しく指導する立場で登場してきたのが
農協である。ずっと税金で食ってきた役所的な人たちが、新米農家の経営を指導するとなれば、
なにおかいわんやだろう。彼らは事業経験などないから、富を創出する工夫やコスト削減に
知恵を絞ることに、どこまで指導力を発揮できようか。 

364金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/11/18(金) 21:42:42.48
★農業経営    2

 戦後60年経ってみると、日本の農業は驚くほどに衰退してしまった一方で、農業関連予算は
増え続ける一途である。小規模農業をなんとかしなければといわれ続けているものの、一向に
抜本的な改革がなされない。びっしりはびこった政治や役所そして関連団体の利権や既得権が、
がんじがらめに日本の農業を締め上げてしまっているのだ。 

 このがんじがらめを打破するには、最初に書いたように自主自立の農家さんがどんどん増えて
いってもらうしかない。それと同時に、生産性の悪い農業経営でいつも高い農作物を買わされ、
高い税金を払い続けている一般生活者が選挙ではっきり意思表示する必要がある。そうしないと、
日本農業の抜本改革は永久になされない。

 世界の将来需要からみても、日本の農林水産業は最大の成長産業なのに、なんとも惜しいことである。 


澤上篤人の長期投資家日記 2011年11月17日 09:22
http://www.investors-tv.jp/samiblog/2011/11/post-251.html
365 ◆c8xtN1q.5M :2011/11/19(土) 17:06:16.72

/// 歴史が示す競争の原理 1 ////////////

  堺屋太一、渡部昇一著 「競争の原理」,
  竹井出版1987年刊、〔新装版〕致知出版社 1996年刊 より

T 歴史が示す競争の原理

    四K問題は何を示唆しているか

【渡部】 いま、うまくいっていなくて、いろいろと問題になっている分野が
いくつかありますね。たとえば、教育などです。こういう問題の根底に
あるのは、競争原理の有無なのではないでしょうか。

////////////// 堺屋太一 ・渡部昇一著 ///


366 ◆c8xtN1q.5M :2011/11/20(日) 12:46:50.72

/// 歴史が示す競争の原理 2 /////////////////

【堺屋】 まさにそのとおりです。現代ほど競争の効果が明確に出ている時代は
ないと思います。競争のない分野あるいはない国と、競争の厳しい分野あるいは
激しい国が、はっきり色分けされている。日本国内で見ると、問題になっているのは、
いわゆる四Kといわれるものです。教育、国鉄、米、健康保険。この四つの
共通点は、競争を排除していることです。本当は競争がないわけじゃない。
だが、少なくとも当事者たちは競争がないと思ってきたんですね。
たとえば国鉄。近距離輸送では私鉄やマイカーとの競争があるし、長距離輸送では
飛行機、貨物輸送ではトラックやフェリーとの競争がある。だが、当事者たちは
その競争を意識していなかった。一方の私鉄や飛行機やトラックは、競争を
意識して改善、向上を図るから、どんどんよくなる。その格差はたちまち現れて、
国鉄はあらゆる分野で敗退しているわけですね。

///////////////////// 「競争の原理」 ///

367 ◆c8xtN1q.5M :2011/11/21(月) 21:45:31.59

/// 歴史が示す競争の原理 3 ////////////

【渡部】 僕らが大学にはいったころは日本の連輸は国鉄オンリーでしたね。
僕は山形の出ですが、東京に布団を送ろうとすると、鉄道のチッキしかない。
途中の道路事情が悪いから、トラックなんてこないわけです。
本を送るのは郵便局から小包です。これも国鉄の汽車で運ばれる。国鉄なしでは
人間も荷物も全然動かない。競争無敵という感覚。つぶれっこないという感覚。
こういう感覚は大変気持ちいいですからね。そこにひたりきっていると、競争が
出てきているのに気づかない。国鉄がふとそれに気づいたのは、長期ストライキですね。
ストライキやると貨物が全部止まり、国民生活に多大の影響があるはずと思っていたら、
貨物の動きは全然止まらず、誰も困らなかった。無敵観の上にふんぞり返っている
うちに、貨物はすっかりトラック便に蚕食されてしまっていた、というわけです。

/////// 〔新装版〕致知出版社 1996年刊 ///


368 ◆c8xtN1q.5M :2011/11/22(火) 23:12:52.64

/// 歴史が示す競争の原理 4 //////////////

【堺屋】 米も全部政府が買いあげてくれるから、一見競争がないかのようだが、
実は小麦との競争がある。小麦の方はパン屋でもラーメン屋でも競争が
激しいから、次つぎと新製品の開発を図る。で、その結果は米の需要量が
どんどん減っている。米の需要量減は食生活の変化によるという意見があるが、
これは間違いです。
 世界的に見ると、所得が増えれば、必ず米の需要が増えて小麦の需要が
減るんです。アメリカでも中国でもそうなっている。日本だけが逆になっているのは、
政府買いあげという保護策に甘えて、新製品開発といった努力を怠った、
そういう能力がなかった、ということです。
教育。これは一番競争をなくした分野だが、実は競争がなかったわけじゃない。
塾とか予備校とかとの競争があった。だが、当事者が競争はないと思っている。
だから公立学校はどんどん悪くなっていって、競争にしのぎを削っている
塾や予備校がはやっている。

///////////////////////// 堺屋太一 ///

369金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/11/23(水) 01:14:38.30
では、同一価値のお金は同一価値の基本的金権を持つ、とでも
憲法に書きなさい。

ペットの数でも、土地の大きさでも、年齢の数字でも、体重でも

いわゆる通常の人権とは、別の数の体系による、多数決原理、数の原理を
考案することはできます。

しかし我々はそれを採用しない。


体重に応じた権利がある、とでもしますか?
生物学的には、有機物の量としては、この基準、かなり妥当だけど。
370 ◆c8xtN1q.5M :2011/11/23(水) 19:42:20.40

/// 歴史が示す競争の原理 5 ////////////

【渡部】 ユニークな方法で塾のチェーンをやっている経営者とたまたま
知り合ったんだが、その人がいうには、いろんな人を教師に雇ってみたが、
現職の教員が一番使えない、というんですね。現役の先生は副業が禁じられている
ということはあるが、それがなくとも、現役の先生は教え方がへたで駄目だ、と。
塾では使いものにならない、というんです。年取ったお医者さんで、理科を
教えてみたいとか、商社にいってた人で数学を教えてみたいとか、そういう
人の方がわかるように教えるんだそうです。プロの先生が駄目だというのは、
競争をなくすと、いかに堕落するかという例証でしょうね。

///////////////////////// 渡部昇一 ///

371 ◆c8xtN1q.5M :2011/11/24(木) 20:40:57.76

/// 歴史が示す競争の原理 6 ////////////

【堺屋】 もう明らかですね。競争のない分野はどんどん駄目になる。競争を
なくしたと思っても、実は違った競争があって、競争がないと思っている人たちは
衰退していく。今日の全国的世界的傾向ですね。

【渡部】 日本の軍隊もね、清国やロシアが強いと思っているうちは競争意識を
燃やして努力した。それが日露戦争で、あのナポレオンさえも勝てなかった
ロシア陸軍に、見事に勝っちゃった。日本海海戦でもバルチック艦隊をパーフェクトに
やっつけた。こんな強い陸軍や海軍は、スエズ運河の東、パナマ運河の
西にはない、という無敵観が、以後の日本の軍隊を弱いものにしていく。
競争の切実さが希薄になり、出世するのは部内のうけのいい人ということになり、
結局、無茶な戦争をやって、惨憺たることになっちゃった。

///////////////// 竹井出版1987年刊 ///

37221:00:2011/11/25(金) 23:01:59.02
俺の嫁が遊んでくれない><   グレてます(^^メ)  願いが叶いますように

欧州国債は「負のスパイラル」、金利上昇と債務負担懸念が連鎖
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-24240120111118
373金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/11/25(金) 23:35:08.77
★農協との「30年戦争」岡本 重明・著
http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784166607372

定価:735円(税込)発売日:2010年01月20日
判型:新書判

内容紹介
日本の農業は崩壊の危機に瀕しています。農業者の65%は65歳以上の高齢者で耕作放棄地は
東京都の面積の約1.8倍。食料自給率は40%に落ち込んでいます。著者の岡本さんは
愛知県渥美半島で稲作とキャベツ、ブロッコリー栽培等を営む専業農家。今日の惨状を招いた元凶は、
補助金頼みの農民を「ムラの掟」で縛りつけ、あらゆる改革を拒み、自らの組織を潤わせることに
専心してきた農協だ、と断じます。「変人農家」呼ばわりされてきた「戦う農民」岡本さんの
怒りの告発には、農政改革へのヒントが詰まっています。(MS)

目次
第1章 変人農家
第2章 ムラの掟
第3章 農協と利権
第4章 農協が農家を潰す
第5章 補助金なんかいらない
第6章 消費者・市場を意識せよ
第7章 故郷を守る

立ち読みできます。
http://www.bunshun.co.jp/tachiyomi/201001/t9784166607372.htm

374 ◆c8xtN1q.5M :2011/11/26(土) 11:16:11.70

/// 歴史が示す競争の原理 7 ////////////////

【堺屋】 生物学的に見ても、競争の意味は明確です。ガラパゴス諸島は
ほかから隔絶されているから、生物がはいってこない。競争がないから、非常に
原始的な動物が生き残っている。僕はモーリシャスという所にいったことがあるが、
これはマダガスカル島からインド洋の方に八百キロほど飛んだ所にある。
ダーウィンがガラパゴス諸島にいく前にいた所です。ここは潮流の関係で
アフリカからはこられない。だから、ダーウィンがいったところは、変わった
動物がいっぱいいた。その一つにドドがある。これは鳩なんだが、肥満体で
飛べないんです。それでも生き残れたのは、モーリシャスに肉食獣がほとんど
いなかったからです。そこに人間が犬を連れてやってきた。肥満体で飛べないんだから、
犬にとってこんないい食べ物はない。ドドはたちまち絶滅しちゃった。生物の
世界でも競争がないと機能が退化し、それが激しい競争にさらされると、
衰退してしまうということです。

////////////// 堺屋太一 ・渡部昇一著 ///


375金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/11/27(日) 17:00:54.52
★「アンカー」日本の農業をダメにする役人と戸別所得補償制度   1
2010.10.16 Saturday ぼやきくっくり

■10/13放送「アンカー」 未来はあるのか?ニッポン農業 緊急生激論
 愛知県の渥美半島、ここに戦う農業経営者がいます。
 農業生産法人・有限会社新選組の岡本重明さん。
 岡本さんは高校卒業後、家業を継いで以来、農業一筋に30年。
 今では、水田20ヘクタール、大根など野菜の畑を5ヘクタール所有し、さらに近隣農家の
水田耕作80ヘクタールを請け負っています。
 しかも、米作りにかける日数は1年間にわずか3カ月半だけ。
 あえてそれ以上は手間をかけず、徹底的にコスト削減することで、戸別補償などの
補助金がなくても、採算がとれていると言います。
 「日本の農家は儲からんと言うけどホント?農家はしたたかだよ。儲からんわけがない」
 岡本さんは独自の農業経営を続けるために、2001年に農協を脱退。
 その戦いの歴史を去年、1冊の本にまとめました(「農協との『30年戦争』」)。
 日本の農業について、言いたいことが山ほどあると言います。

 「嘘ばっかり言ってんだよ。日本の農業は弱い?だから守れ?嘘ばっかり言うなと。
守ってるのは農業じゃない。役人の利権を守ってるだけなんだよ。そのことを理解してもらいたい」
(中略)

■岡本さんの主張(1)「戸別所得補償」なんていらない!

(岡安譲:減反政策についてどう思われますか?)

 愚の骨頂。もうバカとしか言いようがない。先ほど言ったように、お米の生産コストというのは、
機械の償却代金なんですよ。田んぼを生産の工場と見て下さい。田んぼもひとつの工場。水も工場。
機械も工場。それをただ運転してる人間が必要なだけだという産業なんですよ。減反にするって
いうのは、工場として見た時に、施設は全部揃ってるのに稼働率を落とせっていうことなんですよ。
だから競争力ということを、僕はもう、たぶん役人との根本的な違いはどこかというと、僕の競争力は
国際競争力なんですよ。それを見た時に、徹底的に生産して、攻めるためには、コスト削減なんですよ。
376金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/11/27(日) 17:06:22.53
■岡本さんの主張(2)日本農業は輸出産業になる!
(中略)
 だったら輸入自由化が反対だ、で、オレンジ(が輸入自由化された後)、日本のみかん、
どうなりました? 3年前からですよ、東南アジアの主要国に行けば、日本のみかんと全く同じ形
だけどもパサパサで食べられないようなものが、日本では高価なマンゴーよりも(東南アジアでは
みかんが)非常に高く売れている。なぜ、そのようなマーケットが、アジアの経済成長が見えて
くる時に、日本のみかんを輸出っていう方向に持っていくようなことを、農業に関わってる役人とか、
既得利権団体の人たちは動こうとしなかったのか。僕はそれで、日本の仲間が真剣にやってる
技術のある人たちが、どんどんと追い込まれていくことに怒りを感じている。
(中略)
 私、はっきりこう今、感じてるのは、姑息な手段を使って、この農産物(はこうする)とか、
こんなことやらずに、もういっそのことFTA(自由貿易協定)なんですよ。そうしたら日本の、
もう完全クオリティーで戦えるんですよ。変な制限かけていくから、変な圧力かかってダメになると。
だから日本の農家を僕は信頼しきってるから言えるんですよ。守れ守れって口で言ったって、
戦う場がなくてどうやって日本の農家守ってやるの? 戦いに行く場所さえ作ってやれば、日本の
農家は自分で戦って勝ちますよ。僕はそれだけ日本の農民を信頼しきってる。

(須田慎一郎:バランスだと思う。弱者に対してのある程度の補償、バックアップをしていく
必要はあるのでは?)

 私は弱者は日本にはないと思ってます。適地適作で、要は既得利権の団体で今までの流通経路しか
考えてないから、それしか作らない分だけれども、既得利権なしに様々な日本には会社がある。
それぞれの商社が、自分の得意な国に得意な作物を持って作って売っていくという格好で、農家が
自由に販路を、作ってくれるパートナーと組んでいける体制を組みさえすれば、山間地でなければ
できない、僕は、平地ではできない作物あるんですよ、それで輸出をするってことは国内での物流が
減る、それによって、生産量はあっても物流のコントロールによって価格の維持ができていくんですよ。
377金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/11/27(日) 17:11:44.70
★「アンカー」日本の農業をダメにする役人と戸別所得補償制度   3

ですから、今のまんまでつぶれるとか、そんな陳腐な議論、僕はしたくない。農家は知恵があります。
それを出荷先を制限してるからおかしい。だからFTAによって、日本にはさまざまな優秀な商社が
いっぱいあるんで、その人たちが自由に農家と手を組んで、海外に攻めていくっていう。
だから既得利権の解体と、農水省の役人たちの天下り先をつぶしていけば終わり。

■岡本さんの主張(3)自由競争が農家を強くする

(山本浩之:そんなに今、縛られてしまってるんですか?)

 具体的には言いませんけど、私が自分の米を出荷しよう、輸出しようと思うと、ものすごい
縛りがある。野菜を出荷しようと思っても、様々な役人の許認可が必要。アホくさくて、
もうね、もうほんとに、あの役人のバカのお陰で戦えないんだもん。

(山本浩之:輸出したいと手を挙げてもなかなか通らない?)

 手を挙げるんじゃなくて、具体的に出そうと思っても無理。だからいっそのことFTAにしたら、
役人が干渉できないじゃない。既得利権が干渉できないじゃない。そういう既得利権つぶせ、
じゃないんですよ。既得利権で強いんだったら、新規に参入した人たちももっと農家に対して
利益を求める動きをする。農家が競争できるっていうことは、扱う業者も全て競争になるんです。
その競争の中で初めて日本の農業が成長できる。

 それと、僕は何で農業輸出をこれだけ言うかというと、経済がどうのこうのってみんな言ってるけど、
車も電器も流行り物がある。売れる時も売れない時もある。農産物で輸出の国を作っていければ、
毎日消化されて、安定的な経済の基盤が構築できるんですよ。その日本の農業での経済輸出基盤を
作った中で、余裕があれば、素晴らしい技術持ってる工業とか何かが、国内の消費から余力を持って
攻めていけるでしょう。目先のことばっかりで役人が動いたり政治家が動くから、アホになるんだよ。

2010.10.16 Saturday ぼやきくっくり
http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid897.html
378 ◆c8xtN1q.5M :2011/11/28(月) 22:09:21.08

/// 歴史が示す競争の原理 8 //////////////

【渡部】 競走がない状態のところに外敵がやってくると、あっけないぐらいに
崩壊してしまう。しかし、外敵だけではないんです。内部的にも崩壊する。
たとえば、淡路島の猿です。そこの猿は保護されている。保護されているから、
当然数が増えてくる。何匹いるのか数字は忘れましたが、ふとあるとき気が
ついてみたら、どうも気味の悪い奇形の猿が増えているというんですね。何が
原因かが問題になった。食糧に問題があるんじゃないか、という説が出された。
餌付けしている餌に問題があるんだと。しかし、調べてみても、特に餌が悪い
ということはない。で、やはり保護されていると、自然界にある生存競争の
原理が働かないからじゃないか、という結論に落ち着いたというんですね。

///////////////////// 「競争の原理」 ///

379 忍法帖【Lv=12,xxxPT】 :2011/11/29(火) 09:31:17.20
別に民主主義でも大丈夫で良いですよねー。
380 ◆c8xtN1q.5M :2011/11/29(火) 21:15:17.57

/// 歴史が示す競争の原理 9 //////////////

どういうことかというと、これは生物学では有名な話なんですが、暗黒大陸の
アフリカをヨーロッパがしきりに探検して、内陸の状態を探っていたころの話です。
ある探検隊が、ある地方のサバンナにたどり着いた。トムソンガゼルが
のんびりと草を食べていて、のどかな風景です。と突然ライオンが現れて、
ハンティングにかかった。たちまち一頭のトムソンガゼルがつかまって、餌食に
なってしまった。それを目撃した探検隊は、何と残酷な、というわけです。
そこでライオン狩りに取りかかった。可愛いトムソンガゼルを救うためです。
多くのライオンが殺され、追い立てられた。その地方のサバンナからはライオンが
まったく姿を消してしまった。

/////// 〔新装版〕致知出版社 1996年刊 ///


381 ◆c8xtN1q.5M :2011/11/30(水) 20:35:25.60

/// 歴史が示す競争の原理 10 ////////////

 それから何年かして、探検隊がふたたびそのサバンナを訪れたんですな。
一行はのんびりとトムソンガゼルの群れが草を食べている平和な風景を
思い描いていた。ところが、トムソンガゼルの姿が一匹も見当たらない。
それどころか、サバンナもすっかり荒れ果てて、砂漠化している。どういうわけだ、
というわけです。調べてみてわかったんだが、ライオンというのはいつもいつも
ハンティングしているわけじゃない。腹が減ったときだけ狩りをやるわけです。
で、腹が減ってトムソンガゼルを追い掛けると、つかまるのは、走るのが遅いとか、
体が弱いとか、奇形であるとか、劣性な要素をもったやつなんですね。つまり
ライオンのハンティングはトムソンガゼルの群れから劣性な要素を取り除き、
それによってトムソンガゼルの群れが強化されるという作用があったわけです。

///////////////////////// 堺屋太一 ///


382 ◆c8xtN1q.5M :2011/12/01(木) 22:09:59.70

/// 歴史が示す競争の原理 11 ////////////

ところが、ライオンがいなくなったから、本来ならライオンに食われてしまうような
やつも生き残り、群れ全体の体質か弱いものになってしまった。そして弱い
体質が淘汰されないままに、数が爆発的に増えた。サバンナの草の量は
増えないから、食糧の需給のバランスが崩れた。それで数が増え、体質が
弱まったトムソンガゼルの群れは、一挙に滅亡してしまった、というわけです。

【堺屋】 トムソンガゼルにとってライオンは天敵だが、天敵は実はトムソンガゼルの
群れが繁栄していくためには、必要なものだということですね。つまり、天敵が
存在するために、生き残る競争がある。その競争を取り除いて保護すると、
かえって弱くなって滅亡してしまう。

///////////////////////// 渡部昇一 ///

383 ◆c8xtN1q.5M :2011/12/02(金) 22:19:12.90

/// 歴史が示す競争の原理 12 ////////////

    競争こそ生き残りの条件

【渡部】 競争は確かにしんどいですよ。だから、ともすれば競争がない
状態をつくろうとする。だが、競争がなくなると、外部からであれ内部からであれ、
崩壊がやってくる、ということですね。まさにそれは人の一角からやってくるんです。

【堺屋】 天の一角か。ものごとにはすべてチャレンジャーが必要だ、
ということですね。チャレンジャーがいることが、強さと健全性を保証する。

【渡部】 これは堺屋さんお得意の分野だが、徳川幕府というのは完全に
チャレンジャーのない体制をつくったんですね。そうしたらまあ、黒船がきたら
もろいこと(笑)。競争のない体制をつくっても、必ず競争者は現れるんです。
天の一角からね。

///////////////// 竹井出版1987年刊 ///


384 ◆c8xtN1q.5M :2011/12/03(土) 12:39:54.09

/// 歴史が示す競争の原理 13 /////////////

【堺屋】 だから、競争をなくして保護するというのは、大変危険なんです。
全崩壊を招く可能性がある。経済のほうに、制度資源という言葉がある。これが
そうなんです。一つの制度をつくると、ある職業、ある業界、ある地域に大変
有利に働く。その利益を受ける人たちにとっては、まさに油田がわいたようなもので、
制度が資源になる。その典型が現在の健康保険制度です。これは医者の
庭に油田がわいていたのと同じです(笑)。どんな薮医者でも国がちゃんと
払ってくれるんですから。大した病気でもない患者を長く治さないでいると、
お金がはいってくる、というへんなことになっている。その結果、医療は非常に
堕落しました。医師の仁義がなくなり、救急医療などについての努力をしなくなった。
ところが、制度資源はいつまでも続かない。ある日突然なくなる。すると、
犬がきたときのドド。黒船がきたときの日本の侍と同じで、たちまちアップアップ
になる。これは実例がある。世界で最初に国民健康保険制度をつくったドイツです。

//////////////// 堺屋太一 ・渡部昇一著 ///


385 ◆c8xtN1q.5M :2011/12/04(日) 11:34:42.59

/// 歴史が示す競争の原理 14 ////////////

【渡部】 ビスマルクですね。

【堺屋】 そうです。それから第一次大戦までの四十年間、ドイツの国民健康保険は
生きるんです。すると、医者が非常に増えた。第一次大戦に敗戦しても制度は
残ったが、一兆倍ぐらいの天文学的なインフレですから、健康保険で支払われても
ただみたいなものです。で、事実上、健康保険はなくなった。すると、医者が
猛烈に余るんです。仕方がないから、医者がピアノの先生やドイツ語の先生や
ホテルのボーイをやる、ということになってしまった。まあ、ドイツの場合は、
ブラジルとか南アフリカとかオーストラリアとかに医者がどんどん移民して、何とか
なったんだが、日本ではどういうことになるでしょうね。だが、制度資源で保護して
競争をなくそうとすると、あとで必ず大崩壊がくるんだから、さて、日本の
お医者さんたちはどうなるか。

///////////////////// 「競争の原理」 ///

386金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/12/05(月) 21:51:22.47
★外務省伏魔殿と教育 1
http://www.so-net.ne.jp/renaikagaku/news/content/fushima.html

・なぜ外務省に魔が住みつくのか?
 田中真紀子外相が更迭され、とうとう伏魔殿である外務省に負けてしまった形となったが、
どうして外務省という官僚は魔物が潜むどうしようもない組織となってしまうのか?
 みなさんはおわかりでしょうか? もちろん、外務省だけではない。国ががっちりと
組織をガードしている場合、その組織内の人間は腐っていく傾向にある。例えば利権の
巣窟である財務省(大蔵省)もそうだし、幅広く考えると医師や弁護士などもそうである。
 これらの職業に共通していることは、まず給料が高いということ。他人から給料以外の
礼金(つまりワイロ)をもらう機会が多いこと、そしてもっとも重要なことは国が定める
試験にパスしていることである。 はっきり言うと、国が定めるもっとも難易度の高い
試験にパスさえしてしまえば、後は自動的に国がその身分を保証し、安定した質の高い
生活が送れるようになる。そして極論を言えば、その組織内では、さぼろうが、不祥事を
起こそうが、殺人以外の犯罪を犯そうが、そのレールの上から脱落することはない。たとえ
出世コースから脱落したとしても、人並み以上の生活を送ることができる。それが官僚や
医師、弁護士の世界である。

<不祥事を起こしてもクビにならない>

 なぜ、不祥事を起こしても、努力しないでさぼり続けてもクビにならずに、人並み以上の
生活を送れるのか? その理由は外部から優秀な人材を絶対に補給しないからだ。
補給するという制度がなければ、その組織は定員制となるので退職者が出ない限り新しい
人材を入れないし、その組織に入ってしまえば後はやめさせられることもない。極端なことを
言えば何をやってもクビにならないのである。 これは、既に超何度の高い試験にパスして
その組織に入った人間にとっては楽園である。確かに試験勉強は死ぬほど苦しいはずだが、
ある合格ラインを超えてパスしてしまえば一生安泰なのだから、死ぬほど苦しくても勉強する
価値がある。だからこそ、東大を目指し、国家試験、国家公務員試験にパスするために
受験勉強をする。
387金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/12/05(月) 21:56:34.05
★ 外務省伏魔殿と教育 2

<国家試験のシステム>

 一見、これらのシステムは人々を勤勉の方向に向かわせるかのように見える。いや、
一見どころか実際に受験勉強に拍車をかけているのはこの「国家試験のシステム」である。
高校生まで必死に勉強し、東大にパスすれば楽園への道が開ける。この成功への道が
あるからこそ人々は必死に受験戦争を戦うと言っても過言ではない。そして一度官僚に
なってしまえば、他の企業の優秀な営業マンが途中からその組織に入ってくるなどということも
絶対にない。だから組織内では事実上しのぎをけずるほどの競争が存在しないのである。
 このように言うと、官僚や医師、弁護士などのみなさんに叱られそうである。なぜなら、
このような人々は組織に入ったあとでも血のにじむような努力をしているからである。
おそらく人の2倍以上働いて、さらに勉強もしていると宣言するだろう。なるほどその
言い分も正しい。確かに2倍以上の努力をしていることは認める。しかし、さぼっている者が
大勢いるのも事実だ。そしていくらさぼっていても、クビにならないことも事実だ。
無能な人間も年功序列である程度高い身分になれることも厳然たる事実だ。もし、外部からも
途中でその組織内に入ってくる制度があれば、さぼっているやつらは間違いなくクビになる。
だが、そのような制度がないから無能なやつでもクビにならない。本当は官僚であっても
なんであっても無能なやつはクビにしたいはずである。だが、そういうやつらをクビにする
制度があれば、自分の生活も安泰ではない。だから、無能なやつをクビにしないから、
自分もクビにしないでくれという契約が成り立つ。これがきっちり守られているからどんな
不祥事も表沙汰にならず、悪事も全て隠されるのである。同僚の悪事をばらすことは、
自分の悪事もばれる自体となる。これが世間で言われる「傷のなめあい」というものだ。
388金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/12/05(月) 22:04:19.20
★ 外務省伏魔殿と教育 3

<国から守られているシステム>
 私も医師という仕事を10年以上しているが、この世界も完全に国に守られていると痛感する。
なぜならば、医師の給料の70%から90%が税金(公的なお金)から出されているからである。
それは私立の病院だって小さな町医者であっても同じだ。現在、日本では国民全員が
保険に入っていることになっていて、例えば国民健康保険(国保)の証書を提出すれば、
医療費の70%が国(市町村)から支払われるシステムになっている。つまり、病院に行って
お会計をして3000円かかった場合、国(市町村)が7000円ほどその病院にお金を支払って
くれているのである。医師の給料はそうやって上がった利益から支払われるので、事実上医師の
給料の70%は公的な資金から作り出されている。その医師がシロウトに毛が生えたくらいの
新米医師であっても、ミスばっかり繰り返している才能のない医師であっても、無関係に
公的資金から給料がもらえる。だから極端な話、医療ミスをしたところでその医師の給料が
減ることは絶対にない。

<国が官僚や医師を守る理由>
患者とけんかしようが、なまいきな口を叩こうが、サービスが悪かろうが公的資金は絶対に
支払われる。だから医師は国から守られている職業なのだ。もちろん、医師の全てが
無能ではない。だが、生き残りの競争が存在しない世界であることは確かで、だからこそ、
無能なやつがどんどん生まれるのである。医師や官僚を無能呼ばわりすることは忍びないが、
このような「国から守られているシステム」の中で働く者は、腐っていくやつが多いことは
当たり前のことであり、今さら私が口調を強めて言うまでのことでもない。さて、ここで誰もが
疑問に思うであろうことがある。それは、いかに官僚などのエリートコースがすばらし楽園
であったとしても、99.99%の人たちには関係のないことであり、官僚になりたくて、または
医師や弁護士になりたくて受験勉強をしているとは限らないというところだ。
389金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/12/05(月) 22:13:11.84
★ 外務省伏魔殿と教育 4

だから、官僚制度、国家試験制度が受験勉強に拍車をかけているのではないと思う人も
大勢いらっしゃると思う。多くの人にとって官僚になることは別世界のことだから、それを
例に挙げられて受験戦争の仕組みを言われてもピンとこないことだろう。でもそれは違う。
 一度得た身分は絶対に譲らない。だからこそスタントプレーをする若者は上の者から
バッシングを浴び、若者の意欲も低下することになる。結果的に、このようなJリーグが
存在したとすると、サッカーのレベルは世界的に見てどんどん低下していくことは歴然
とした事実である。いかに小中高でサッカー熱が上がり、日本体育大学サッカー部に
入部したころに、世界最高のレベルに達していたとしても、その後は世界に通用する選手は
生まれにくくなるのである。国が官僚や医師を守るとはこのようなことを意味している。つまり、
官僚などの年功序列の楽園を作ってあげることで確かに受験熱はアップする。これは
いわゆるメリットだ。しかし、官僚になってからはその甘い汁におぼれてその質が低下する。
日本体育大学が官僚で言えば東大なのだ。そして官僚になった者は口をそろえて
「おれは人一倍努力しているし有能だ」というであろう。
確かにその通りであり努力する人も中にはいるが、たいていは官僚になってから腐って
いってしまう。これがディメリットとなる。日本が豊かであった時期はそれでもいいが、
国自体が弱体化しているのだから、甘い汁ばかり吸うやからが多すぎると国のレベルが
低迷する。田中真紀子元外相はこの腐った伏魔殿を改革しようとしたわけだが、国が
守っているシステムを外相一人の判断でどうにかできるものではないのかもしれない。だが、
官僚システムの弱点を露見させただけでも彼女の功績はたたえるべきものではないかと
思っている。さて、官僚、医師、弁護士などの特権を保護する国の政策は高度経済成長の
日本では正しく機能してきたようだ。これらの「一定のラインを超えると楽園生活が待っている」
という宣伝は、さすがに国民に浸透し、お父さんお母さん方の教育熱をアップさせた。
390金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/12/05(月) 23:05:14.48
★ 外務省伏魔殿と教育   5

これはすばらしいこととして認めている。はっきり言うと、受験戦争は東大に入るための
戦争である。もちろん、東大に入らなくても、他の私立大学などからも国会議員や総理大臣
などが生まれている。

<官僚はパラダイス>
 だが、ここを見誤ってはいけない。国会議員よりも官僚の生活のほうがはるかに安定して
楽園生活であるということだ。国会議員は選挙で当選しなければならないし、実績を
残さなければならない。人気がなくなると廃業だ。一方外務省の官僚たちはクビにされる
ことはなく、世界の大使館に赴任すればそれはパラダイスである。身分は外相のほうが上に
見えるが、現実的にその生活を見れば、生物として有利なのは圧倒的に官僚なのである。
もちろん、官僚たちはそれを熟知している。彼らは国会議員になることが勝者だとは
思っていない。本当の勝者は国から鉄壁なまでに生活が守られている官僚であることを
知っているのだ。だから、東大に入ることは官僚への道であり、生物としての勝者であることが
はっきりわかる。早稲田や慶応を出たくらいではダメなのである。完全なるレールの上の
生活。その最高級の形が官僚などであり、それを実現させてくれるのが東大合格、すなわち
受験戦争なのだ。

<総理大臣よりも外務省の事務次官のほうがエライ>

 生物学的には内閣総理大臣になるよりも、外務省の事務次官になるほうがはるかに有利
といえる。だからこそ受験熱がこんなに沸き起こり、日本の教育レベルは世界最高にまで
達しつつあった。ところが、日本が傾きかけるとそのディメリットが顔を出すようになる。
60歳定年制のJリーグである。これまで国の甘い汁を吸っていた連中にそうそう甘い汁を
吸わせつづけるゆとりがなくなったのである。機密費などと、税金を湯水のごとく使って
生活していくことも不可能となってきた。
391金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/12/05(月) 23:29:51.83
★外務省伏魔殿と教育 6

それはひとえに国が貧しくなってきたからである。また、医師にしても、小泉首相が
国民全員(扶養者)に3割負担をさせようと画策している。今までは医師の給料は8割り
くらいが国(市町村)が保証していたものを、その保証の枠を7割にするぞという意味である。
また、国が保証していた郵政事業や道路公団などに対しても、もう国が保護しないぞと
強気の姿勢を見せている。外務省の機密費問題などはそのメスを官僚たちにも
及ばせようとしている意思表示である。国が守るのではなく、自分達でがんばって
自由競争をしろということを示している。まだまだ、官僚、医師、弁護士などは国が制限して
守っているが、その守りをゆるめていく方向へ動いている。ただし、ここは小泉首相が
考えているほど単純で簡単なことではない。

<学歴なんか身につけても無駄?>

 日本は学歴社会という制度をもうけ、そして学歴を極めた者を特別に優遇するということで
国民に教育をうながしてきたわけだが、全てを民営化していくということはその学歴社会の
「餌」の部分を排除することにつながっている。言い換えれば、いい大学を出ても、その後も
人一倍努力しなければ成功しないという社会制度にしようとしている。今までは国民が
「いい大学を出れば一生守られた安定した生活」を手に入れられるということで学歴社会が
成り立っていたのだが、そのシステムが崩壊しつつある。ならば「学歴なんか身につけても
無駄」という発想がでてきてしまうのだ。この発想は理にかなっている。大学に入ることが
全てではないし、高卒でも努力しだいで成功を手に入れることができる。また、大学に入って
一流企業に就職してもクビになることも多々あるということだ。
これでは受験戦争の熱も低下するのは当たり前だろう。

http://www.so-net.ne.jp/renaikagaku/news/content/fushima.html
392金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/12/06(火) 13:11:02.49
今一度、自民党政権の結果を簡単に振りかってみる。

@気が付いたら、膨大な借金を背負わされ、年金は半減しているにも関わらず、
社会保障費や住民税など軒並みに増額負担させられる。
新保守主義、小泉・竹中の最悪コンビ、小さな政府をめざし社会保障は滞り結局格差社会がますます開く。

A環境は破壊され、必要が無いようなところにダムや年金施設を党利党略でつくる。原発も次々増設。

B空港もそっちこっちにつくり、全部、赤字で国民負担させられる。今の国の大量の借金、そもそも自民時代の負の遺産。

C建築基準法や郵政改革、派遣社員などすべて自民党政権がアメリカの要求にヘコヘコしてのんだもの。

その結果が今日の日本だ。
昨今の不況も小泉内閣による構造改革などが事の始まり。
今まで日本を変えられないのは自民、公明、社民であった。これを打開する政策をわずか3年の民主に要求するのがそもそも無理な話。
政策っていうのは何年かかけて実現していくもんだ。そんな急に変わるんだったら政治家どころか政府も要らない。
当然これらの自民時代の失政を棚に上げて民主批判を展開する自民支持の保守気取りのネット右翼も相当売国だろ。
現状ばかり見やがって全く時代を俯瞰できていない。これこそ衆愚政治そのもの。
393金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/12/07(水) 21:52:15.59
★医師会はなぜ混合診療をいやがるのか  1
 池田信夫blog part2 2011年11月09日 02:28 経済

TPPについては、あす野田首相が参加表明する方向で固まったようだ。農協が反対するのは「またか」
という感じだが、わからないのは医師会が入り込んできたことだ。きのうの報道ステーションで、
日本医師会の原中会長が「TPPで混合診療を認めたら国民皆保険が崩壊する」と言っていたが、
いったいこれはどういう因果関係なのか。

混合診療とは「保険診療に自由診療を併用すること」だが、厚生労働省はこれを禁止している。
患者が希望して保険外の高度医療を受ける場合には、保険診療の分もすべて自己負担になるのだ。
この規制は健康保険法にも定められておらず、違法の疑いがあったが、先月26日、最高裁は厚労省の
主張を認める判決を出した。

何のために、こんな世界にも類のない規制をしているのだろうか。医師会は「混合診療を認めたら、
金のある人だけが高度医療を受けられるようになって格差が広がる」と主張しているが、そんなことは
ありえない。必要な高度医療の多くは保険でカバーされており、自由診療で受けるのは海外で
開発されたばかりの技術など特殊なものに限られる。自分の意思で保険外のサービスを受けることを
禁止する理由はない。

医師会のもともとの理由は、混合診療で高度医療が認められると、開業医の市場が奪われることを
恐れたためだった。しかし開業医のほとんどは保険外の高度医療なんかできないのだから、混合診療を
解禁しても彼らのビジネスに影響はない。農産物の関税と同じで、影響のない規制改革を恐れる
被害妄想なのだ。

394金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/12/07(水) 22:01:13.24
★医師会はなぜ混合診療をいやがるのか  2

他方、混合診療を解禁する効果は明白だ。自由診療を受ける患者の負担が減り、新しい技術に
チャレンジする総合病院が増えるだろう。小泉内閣のとき混合診療の解禁が打ち出されたのは、
医療費を抑制するためだった。今後、日本が急速に高齢化する中で、老人医療費も激増する。
これを抑制するためには、自己負担できる医療費は負担してもらい、本当に必要な医療だけに
保険の対象を縮小しなければならない。

それがまさに医師会のいやがることなのだ。自由診療が増えると、社会主義でやってきた開業医の
世界に競争が起こる、と彼らは恐れている。しかし「われわれの既得権である保険診療を守れ」
とはいえないので、「格差が拡大する」などと弱者をだしに使い、「TPPでアメリカが市場原理主義を
医療に持ち込む」とナショナリズムをあおる。農協と同じ、卑しい既得権のレトリックである。

しかし混合診療なんてTPP協議の対象に入っていない(他の9ヶ国にはないのだから当たり前だ)し、
それは「国民皆保険の崩壊」とは何の関係もない。一般の医師でさえ「医師会がなぜ混合診療に
反対しているのかわからない」という。「農業補助金を守れ」とはいえないので「食糧自給率」が
なんちゃらいっている農協と同じで、医師会はずっと嘘をついているうちに自分が何のために
嘘をついているのかわからなくなっているのだ。


 池田信夫blog part2 2011年11月09日 02:28 経済
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51754488.html
395 忍法帖【Lv=21,xxxPT】 :2011/12/09(金) 00:18:57.23
民主主義は何時でも一定数のメリットが有るよねー。
396 ◆c8xtN1q.5M :2011/12/09(金) 22:04:43.94

/// 歴史が示す競争の原理 15 ////////////

【渡部】 競争をなくすと、刺激がなくなって、改善や向上の努力を
しなくなる。進歩がなくなる。これは万物の原理なんだなあ。

【堺屋】 いまからちょうど百二十年前にカール・マルクスが現れて、
社会主義計画経済をつくれば、競争の無駄がなくなるという原理を発見して、
大論文を書いた。資本主義社会は自由競争があって、各メーカーがそれぞれ
自分の計画をつくって、物をつくる。だから過剰生産になり、恐慌となって、
倒産を呼ぶ。つくった物とか、その物をつくる施設が無駄になる。だから
競争経済よりも計画経済がいい。マルクスはこういうふうに発想したわけです。
ところが計画経済をやってみると、売れる物をつくろうという意識がなくなる。
そういう努力をしなくなる。計画によって割り当てられた量をつくれば、
つくったものは全部出ていくから、より質のいいものをつくろうとしなくなるんです。

/////// 〔新装版〕致知出版社 1996年刊 ///


397 ◆c8xtN1q.5M :2011/12/10(土) 12:42:49.05

/// 歴史が示す競争の原理 16 ////////////

とにかく計画通りの量をつくればいい、ということになってしまう。その結果、
かえって大きな無駄が発生する。このことを僕が実感したのは、大阪で開かれた
万国博覧会のときです。ソビエト館というのがありましてね。建物は竹中工務店が
つくった。そこに事務用のスチールデスクがソ連から運び込まれた。この
スチールデスクが重いのなんの。男が四人がかりでやっと動かせるといった
代物です。ロシア人がいくら大男ぞろいで力持ちだといっても重過ぎる。
 どうしてこういうことになったのか。聞いてみると、スチール家具のノルマを
各工場に重量で割り当てているからなんです。ノルマを台数で決めると、
引き出しのない簡単な小さいやつばかりつくって、ノルマをこなす。だから、
ノルマを重量で決めたら、四人がかりでようやく動くような重いスチールデスクに
なっちゃったわけです。

///////////////////////// 堺屋太一 ///

398 ◆c8xtN1q.5M :2011/12/11(日) 23:31:45.33

/// 歴史が示す競争の原理 17 ////////////

前年より十パーセント、ノルマをあげようとすれば、そのノルマが重量で
決められているんだから、分厚い鋼板を使って、重いスチールデスクをつくって、
ノルマ達成ということになっちゃうわけですよ。資本主義社会の競争経済だったら、
こんなものは一台も売れない。資源も無駄遣いしてる。この無駄をなくすために
どうするかというと、取り締まりをやる。だが、古今東西、取り締まりで無駄を
なくせたためしがない。不可能なんです。日本の医療問題も、薬漬けとか
検査漬け、保険の不正請求などといろいろあるが、役人がいくら調べて
摘発してもなくなりませんね。無駄をなくすには競争の原理を持ち込む
以外にはない。逆にいうと、自由経済をやらないで無駄をなくす方法を、
人類はまだ発見していないのです。

///////////////////////// 渡部昇一 ///


399 ◆c8xtN1q.5M :2011/12/13(火) 21:33:21.44

/// 歴史が示す競争の原理 18 ////////////

【渡部】 競争にさらされないと、無駄をやるばかりか、ひ弱になる。そこで
日本の銀行なんかは、僕は心配だなあ。僕がこんなことをいうのは、不遜かも
知れないけど。戦後の日本の銀行は保護されて、つぶれっこないということで
やってきたわけですよ。だから、金融の自由化なんかが起こったら、これは
大変ですよ。向こうはつぶれる銀行があるところで仕事してきた連中ですからね。
最近も某銀行のニューヨーク支店で百二十億円の損を出したということがあったが、
当のディーラーはともかく、これをチェックする上役が、競争のなかで
つぶれるかどうかがかかった取引をしたことがない。そういう弱さがモロに
出たと思うんです。

///////////////// 竹井出版1987年刊 ///

400 ◆c8xtN1q.5M :2011/12/15(木) 21:12:35.32

/// 歴史が示す競争の原理 19 ////////////////////

    現代教育が示す競争の大切さ

【堺屋】 しかし、現在の日本で競争がない分野といえば、何といっても
公立学校ですよ。ことに小中学校は完全に競争がないようにしてある。
 「世界を考える京都会議」で教育改革の提言をしたんです。その提言の
一番のポイントは、教育の自由化。教育の場に競争を取り人れること。
ところが、これに反論する人がいるんです。いまでも受験競争が激しいのに、
これ以上競争を持ち込んだら大変なことになる、というわけです。
私はこういうことをいう人の常識を疑うんですけどね。競争という場合、
普通、供給者の競争をいうんです。自動車メーカー数社がいろんな車を
つくって販売競争をする。出版社がいろいろな本を出して売り上げ
競争をする。こういう状態を競争という。こういう供給者の競争は、
それによって消費者が利益を受けるのだからいい状態です。

/////////////////////// 堺屋太一 ・渡部昇一著 ///

401金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/12/16(金) 00:55:16.49

1年前に都内の医療関係者懇談会で
金富子さんも呼ばれていて、私も紹介して貰ったけど
ネット配信で普通の会員として利用して
ここまでで、相当稼がさせて貰いました。

億様株ブログの金富子は最高ですね。
402 ◆c8xtN1q.5M :2011/12/16(金) 21:12:30.71

/// 歴史が示す競争の原理 20 //////////////

 だが、その逆、消費者に競争があって、供給者に競争がないと困ったことに
なる。自動車メーカーが一つしかなくて、車といえばそのメーカーのものしかない、
となったら、どうだろう。メーカーは何をつくっても売れるから、努力しない。
消費者は行列をつくって買うとか、運転技術の試験をして優秀な人だけ買う、
とかいうことになる。これは悪い状態です。ところが、教育に関する限り、
競争があるのは消費者、つまり生徒の側であって、供給者である先生や
学校の側には競争がない。特に小中学校は通学区域を決めて、消費者たる
生徒を割り当てている。こんな驚くべき残酷な状態を当然のことと思っている
教育関係者が多いのだから、これまた驚くべきことです。供給者の競争ということに
思い至らない典型的で極端な保護当然主義者が、教育界のほとんどを占めている。
考えてみると、教育の荒廃というが、この状態でいまの程度で止まっているのは、
むしろ不思議なぐらいです。

////////////////////// 「競争の原理」 ///

403 ◆c8xtN1q.5M :2011/12/17(土) 16:03:11.17

/// 歴史が示す競争の原理 21 //////////////

【渡部】 それはね、多少なりとも補うものがあるからなんです。一つは私立。
それから塾。こういうものがカバーしてるんです。塾はサービス業だから、
文部省ではなく通産省なんです。つぶれても誰も保護しない。税金で助けてくれない。
だから、つぶれないために錬磨に錬磨を重ねて、教え方がうまくなった。
最近も新聞に出ていたんだが、公文の数学教室がオーストラリアに出た。もちろん、
オーストラリアにいる日本人子弟のために、というつもりだったんだが、
これにオーストラリア人の子どもが四十人も集まってきたというんです。塾は
隠花植物だ、教育の徒花だと公の教育関係者はいっているが、錬磨して、
外国に輸出できるシステムを開発しているわけです。いま、日本の公立学校で、
外国人の子どもがお金を払って教えてください、といってくるようなシステムを
持っているところがありますか。

/////// 〔新装版〕致知出版社 1996年刊 ///


404 ◆c8xtN1q.5M :2011/12/18(日) 17:33:43.19

/// 歴史が示す競争の原理 22 //////////////

【堺屋】 競争というと、平等という概念が浮かぶ。日本のいわゆる平等主義者の
主張する平等とは、大概において、結果の平等なんですね。しかし、本来の
平等というのは機会の平等であって、結果の平等などはあり得ないんです。
教育の機会は均等でなければならない。しかし、その結果、できる者とできない者が
出てくるのは、当然のことなんです。みんな同じようにできるなどということは
あり得ない。結果の平等というあり得ないことを求めると、不満が限りなく出てくる。
その不満を解消するために、限りなく統制的になる。すると限りなく停滞する。
結果の平等を求める平等主義とは、こういうことになるんです。

///////////////////////// 堺屋太一 ///


405 ◆c8xtN1q.5M :2011/12/19(月) 21:00:25.89

/// 歴史が示す競争の原理 23 ////////////

 この典型的な例が、美濃部さんがやった東京都の学校群制度というやつです。
この目的は学校間格差をなくすことだという。そのためにどうしたか。何と
生徒を割り当てて、入学する生徒の能力を一定にしようとした。学校格差をなくす
といいながら、先生の能力はまったく問題にせず、生徒の能力だけを問題にした。
これは驚くべき措置です。こんなことを考えついた人は、よほど残酷な
精神の持ち主だと思うんです。生徒を強制的に割り当てていくという収容所
みたいな発想ができるというのはね。よほど人間的温かみに欠けていないと、
できるものではない。で、その結果はどうなったかというと、都立高校全部が
駄目になった。特定の学校が駄目になる、というのではなしに、全部が
駄目になった。

///////////////////////// 渡部昇一 ///

406 ◆c8xtN1q.5M :2011/12/20(火) 20:59:05.49

/// 歴史が示す競争の原理 24 ////////////

都立高校全部の一流大学合格者を足してもそれ以前の数分の一になって
しまった。結果の平等を求めて競争をなくすと、劇的な崩壊が起こるという
例ですよ、これは。
 最近の落ちこぼれによる校内暴力は消費者の反乱です。供給者、つまり先生や
学校がさっばり競争しないで、消費者である生徒に競争を押しつけてくることへのね。
教育の問題はいろいろいわれているが、たった二つのことさえやれば、
ほとんどの問題は解決する、と私は思っています。一つは学校の設立の自由を
認めること。もう一つは通学区域をやめること。これをやると、いろいろ特色のある
学校ができ、生徒たちは自分がいきたい学校にいけるようになる。

///////////////// 竹井出版1987年刊 ///

407 ◆c8xtN1q.5M :2011/12/21(水) 21:50:39.60

/// 歴史が示す競争の原理 25 ////////////

ただし、学校や先生は競争しなければならなくなる。能力のない先生はクビになる。
でも、これが本当の姿なんです。この教育の自由化に反対するのは、駄目な
先生を保護するためなんですね。いまは駄目な先生のほうが、保護されて、
楽をしている。いい先生は負担がかかって、苦労して、ノイローゼになっている。
競争をなくすと、悪貨が良貨を駆逐するんです。良貨が悪貨を駆逐するためには
競争することです。

【渡部】 学校創設の自由化。通学区域の撤廃。確かに教育問題は、この二つの
改革に尽きるね。具体的にいえば、塾をも学校として認めるだけでもよい。
別に予算をつける必要もないし、既存の学校を廃校にすることもないのだから。

////////////// 堺屋太一 ・渡部昇一著 ///
408金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/12/22(木) 21:55:17.64
★社会主義社会は競争のない統一のある社会

「社会主義社会では『多元主義』が許容されません。
『多元主義』が標榜する思想における『自由化』、政治における『多党制』、
所有における『多様化』は、個人主義と自由主義にもとづいた生存競争が
支配する資本主義社会の政治方式であります。

社会主義は集団主義にもとづいた社会であり、人民大衆の統一を生命とする
社会なので、社会主義と『多元主義』は両立しません」

「社会主義建設のためのたたかいでは国家と社会の利益を個人の利益よりも
いっそう大切にし、そのために献身的にたたかう集団主義思想を持つことが、
もっとも重要な問題として提起されます」

金正日「社会主義建設の歴史的教訓とわが党の総路線」より
409金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/12/22(木) 22:06:39.86
★将軍様と東電様。東電の年3.5%の財形貯蓄は、電気料金に上乗せ  1
 まつのすけ The Goal2011-12-20 21:56:39

■キム・ジョンイル将軍様がご臨終とのことです。人民が飢えているのに将軍様一族だけは
ブクブク肥え太っており、「百聞は一見にしかず」をこれ以上ない程に実践していました。
日本においては、偉大なる東電様がやりたい放題となっています。東京新聞のニュースで、
東電が超高利回りの財形貯蓄や社員専用飲食施設の維持管理費などを、電気料金に上乗せ
していたと報道されました。

例を挙げると、以下のとおりです。
----------
年3.5%の財形貯蓄の利子
年8.5%のリフレッシュ財形貯蓄の利子
社員専用の飲食施設「東友クラブ」
接待用飲食施設「明石倶楽部」
社員の自社株式の購入奨励金
----------

これ以外にも、都内最大級のグラウンドやサークル費用など多数あります。これらがすべて
電気料金に上乗せされているのですから、企業や市民はたまったものではありません。
もちろんこれは違法でなく、電気事業法に基づき「総括原価方式」で計算されています。しかし、
ここらへんの高コスト構造が、日本の電気料金の高さ(世界標準の約2倍の23円/kWh )に
反映されているのでしょう。
410金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/12/22(木) 22:13:21.08
★将軍様と東電様。東電の年3.5%の財形貯蓄は、電気料金に上乗せ  2

■東電の拙いリスク・マネジメントで東北地方がこのような状況になっている中、役員報酬の
削減幅はみみっちくて、社員にはしっかりとボーナスを出しており、挙句の果てには上記の
費用を電気料金に上乗せしています。
東日本においては、東電関係者は一級市民で、それ以外の市民は二級市民という取り扱いに
なっています。共産主義的独裁国家と同様に、日本の電力業界は共産主義的独裁となっているからです。
東日本は東電人民共和国であり、何人たりとも偉大なる東電様に歯向かえないというのが現実。
周囲は全く停電してないのに、 東電に批判的な言論をしていた改革派官僚の自宅のみが
停電したり、 玄関に猫の死骸が届けられます。

■電気料金を諸外国並みにするためには、多くの識者が指摘しているように、 発電・送電・配電を
分離して規制撤廃を行い、発電部門に競争原理を導入するしかないでしょう。
しかし、電力会社の強大な政治力に鑑みると、その可能性は低いと言わざるを得ないでしょう。
2000年代初めに経済産業省が電力自由化を目指しましたが、魑魅魍魎の電力会社相手に頓挫しました。
時は流れ、今や経産省も共産主義独裁電力の擁護派になってしまいました。
数年たったら「ほとぼりが冷めて」、電力自由化などの話は忘却されるに一票を投じます。


 まつのすけ The Goal2011-12-20 21:56:39
http://ameblo.jp/adventure123/entry-11112437738.html
411エスピオ 忍法帖【Lv=28,xxxPT】 :2011/12/23(金) 04:06:44.46
素晴らしいメリットが大好きですよねー!?♪。
412 ◆c8xtN1q.5M :2011/12/24(土) 17:11:35.84

/// 歴史が示す競争の原理 26 ////////////

    江戸・町人の強さは、どこから生まれたか

【堺屋】 競争がどのような効果をもつかは、歴史的にも明らかです。十六世紀の
日本は戦国時代で、人びとが塗炭の苦しみをなめた暗黒時代のようなイメージで
とらえられている。一方、ヨーロッパの十六世紀はルネッサンスで非常に
輝かしい時代としてとらえられている。だが、日本とヨーロッパの十六世紀は、
非常に似てるんです。ルネッサンスっていうのは、戦争をいっぱいやっている。
要するに、自由競争の時代なんです。そこから、文芸、科学技術、宗教改革、
地理上の発見などの成果が生まれた。日本の戦国時代を象徴する言葉は、
下克上です。日本最初の百科事典には、<民主主義>の項に、<けだし下克上>
と書いてある。下克上とは自由競争のことなんですね。戦国時代も自由競争の
時代なんです。

///////////////////// 「競争の原理」 ///


413金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/12/24(土) 17:17:41.51
***** 反ユダヤ主義 *****
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/sisou/1324052147/

★★★★★ 朝鮮人は劣等人種 ★★★★★
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/rights/1323348901/

卍★卍★卍  国家社会主義運動  卍★卍★卍
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/sisou/1323262440/

 ショーペンハウエル 「女について」 
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/wom/1219762723/

 ∞∞∞   女性犯罪   ∞∞∞ 
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/wom/1323485113/

     AKBってファシズムだよな     
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/philo/1324508731/

● ナチスが何故興ったのか最近理解した ●
http://kohada.2ch.net/test/read.cgi/eco/1197447967/
414 ◆c8xtN1q.5M :2011/12/25(日) 19:36:15.25

/// 歴史が示す競争の原理 27 ////////////

だから、戦国時代というと、戦争ばかりしていて、農民は被害を被って、
泣きの涙で暮らしていた、と思うかも知れないが、とんでもない誤解でね。
日本の十六世紀は経済成長がすごいし、技術の進歩が大変なものなんです。
大体、応仁の乱から関が原の合戦までに、人口が二倍、GNPが三倍に
伸びている。応仁の乱で室町幕府の支配体制が崩れ、貴族の荘園は地方の
豪族が取っちゃう。その豪族のなかでも力のあるやつは、隣の豪族の土地まで
取る。取られちゃ大変というわけで、無能がトップではやられるからと、家来の
偉いやつが主人を押しのけてトップに立つ。守るためには経済力が必要だなどと
いうわけで土地を開拓し、灌漑などの治水をやる。金・銀・銅の鉱山技術、
精練技術を導入し、製品をつくり、そして商工業が発展する。戦国時代とは
こういう時代なんです。

/////// 〔新装版〕致知出版社 1996年刊 ///


415金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/12/25(日) 20:18:28.62
若い世代のTV離れが一目瞭然 視聴時間が5年で3割以上も減少

テレビの危機を指摘するのに、もはや言葉は要らない。客観的なデータがそれを如実に示している。
テレビの視聴率低下がいよいよ深刻である。
10月3〜9日の視聴率トップは、日本テレビ系『笑点』で18.1%。これは週間1位としては史上最低の数字だった。
さらにその前週(9月26日〜10月2日)には、かつてなら低視聴率に入る12%台の番組がトップ30以内に入るといった具合である。

フジテレビ系列の産経新聞は、紙面でこう嘆いた。
〈ついにその日がきた、という感じだ。「12%台」でもトップ30入りしてしまった。前代未聞の事態だ。
ことここに至っては、よほどフンドシを締めてかからないと「回復」どころか「歯止め」すらおぼつかなくなるのではないか、と危惧する〉(10月4日付)
だが、こうした事態にもテレビ関係者は、「録画視聴が多くなったから」だの、「若い世代は携帯やワンセグで見ている」だのと言い訳する。
つまり、実際の視聴率はもっと高いはずだと強弁するのだ。だが、それがウソであることは、種々のデータを見れば明らかである。

今年8月に総務省が発表した「情報通信白書」には、世代別の「テレビを見る」時間を過去と比較したデータがある。若い世代のテレビ離れは一目瞭然。
10代では、2005年に1日平均106分だった視聴時間が、2010年には70分と、わずか5年で3割以上も減少している。
同様に20代では、2005年に104分だったのが2010年には76分に激減。かつて「テレビの見過ぎだ」と大人たちから叱られていた日本の若者は、この5年で、自然と
1日30分もテレビ視聴時間を減らすことに成功したわけだ。全世代を通しても1日で4分の減少となっているから、若者の減少分をカバーできなくなっているのが現状である。

さらにNTTコミュニケーションズが2010年3月に発表したテレビ視聴の実態に関するアンケート調査では、20代以下で「ほとんどテレビを見ない」層が14.7%もいるという驚愕のデータが明らかになっている。
しかも同調査によれば、録画して時間のあるときに見る層も17.3%に過ぎず、携帯やワンセグで見る層にいたってはわずか0.5%しかいなかった。つまり、録画やワンセグという言い訳は完全にウソで、
若者たちは、テレビ番組そのものを見なくなっているのである。
416金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2011/12/25(日) 20:20:49.37
電通ウジ終了
417 ◆c8xtN1q.5M :2011/12/26(月) 20:54:14.22

/// 歴史が示す競争の原理 28 ////////////

信長が出現し、楽市楽座をつくる。これは商業の自由競争制度です。これで、
それまでの座の拘束を離れて商業が盛んになり、経済が大発展する。
日本は世界最大の工業国になるんです。関が原の合戦のとき、関が原の
方二里ぐらいの所に、六万挺の鉄砲が集まったというんですね。当時日本には
鉄砲が十万挺あったとされている。これは、当時の全ヨーロッパにあった鉄砲の
数よりはるかに多い。それだけの生産力をつけていたんですね、当時の日本は。
まさに自由競争の成果です。経済が発展し、技術が進歩し、商業、流通が
発展する。そこに安土桃山時代の華麗な芸術が爆発的に花開く。

///////////////////////// 堺屋太一 ///

418 ◆c8xtN1q.5M :2011/12/27(火) 21:09:52.56

/// 歴史が示す競争の原理 29 ////////////

 結局、自由競争的思想に立っていた信長が大いに勢力を伸ばし、その
後継者の秀吉が天下を取り、家康が引き継ぐ。家康が引き継いでしまうと、
今度は自分が大将だから、自由競争はないほうがいい。権力者は挑戦者が
ないほうがいいに決まっている。で、家康は統制経済に向かう。鎖国をして、
身分制度を固定し、移動を制限する。すると、経済の成長がだんだん鈍って、
享保時代からはまったく停滞経済に陥る。産業、経済、科学技術、文化、
あらゆるものが自由競争によって進歩し、競争をなくすと停滞し退化する。
歴史はそのことをよく証明しているわけです。

///////////////////////// 渡部昇一 ///

419 ◆c8xtN1q.5M :2011/12/28(水) 20:59:20.60

/// 歴史が示す競争の原理 30 ////////////

【渡部】 目で見える形でいうと、秀吉のつくった大坂城。あんな巨大なものは
規模といい性能といい、あの五十年前には絶対つくれないものですよ。あれは
自由競争の具体的成果です。家康は自由競争の時代だった元亀天正を悪と
断定し、二度と繰り返しちゃならん、としている。これが徳川三百年を象徴している。
確かに徳川家康にとっては、自由競争をなくすことは気持ちのいいことなんです。
挑戦者をなくすんだから、政権授受は安泰です。だが、農業も開発を最初は
やったが、あとは停滞する。武士も競争がなくなって退化する。たった一つ、
競争しなきゃ食えない連中がいた。町人です。競争があるから、町人は成長する。
だが、何代も競争なしでやってきた武士には、町人がなぜ金持ちになるかが
わからない。八代将軍吉宗はちょうど江戸時代の真ん中の人だが、象徴的な
ことが二つある。

///////////////// 竹井出版1987年刊 ///


420 ◆c8xtN1q.5M :2011/12/29(木) 21:42:05.45

/// 歴史が示す競争の原理 31 ////////////

 一つは世継ぎの問題。吉宗には長男家重、次男宗武と二人の男の子がいる。
家重は日本語が話せない。白痴です。ワーとかいうと、忠義で野心のない
家来がついていて、これを翻訳して伝えるという状態です。宗武は弓も乗馬も
うまい。それで漢学ができて、国学までできる。文武両道です。だが、吉宗は
九代将軍に躊躇なく家重をあてるんです。競争がないんですから、この安定を
守るためには、優秀な人材より、秩序を守ったほうがいいわけです。もう一つは
お金です。吉宗は和歌山の田舎から出てきた人間で、日光にお参りしようとする。
すると、金がないといわれる。何かしようとすると、金がないとなる。家康が
江戸にはいったときは、金蔵にはいりきらないくらい金があったはずなのに、
あれはどこにいったのか、というわけです。

////////////// 堺屋太一 ・渡部昇一著 ///


421 ◆c8xtN1q.5M :2012/01/03(火) 08:39:16.78

/// 歴史が示す競争の原理 32 ////////////

 調べてみると、金は大名にも旗本にもいっていない。御家人なんてのは
傘張りのアルバイトをやってるぐらいだから、なおさらいっていない。農民は
神代以来泥のなかにいるだけで、同じ状態だ。家康の金はどこにいったのか
というと、町人にいっている。競争のある町人だけが強くなっていたんですな。
しかし、町人には政治的権力も武力もない。で、幕府は町人をつぶしにかかる。
町人はつぶれるわけです。だが、四十年もすると、ちゃんと復活してくる。
幕府は都合三回、町人つぶしをやっている。だが、その都度町人がよみがえって
力をつけるものだから、しまいには"新しい物の工夫をすべからず"などという
御触を出している(笑)。競争にさらされた者は、いかに強いかということです。

///////////////////// 「競争の原理」 ///

422 ◆c8xtN1q.5M :2012/01/04(水) 21:36:40.31

/// 竹井出版 ////////////////////

    堺屋太一、渡部昇一著 「競争の原理」,
    竹井出版 1987年刊、 〔新装版〕致知出版 1996年刊

http://www.amazon.co.jp/dp/488474148X/
http://www.amazon.co.jp/dp/4884743970/
http://www.bk1.co.jp/product/487244
http://www.bk1.co.jp/product/1357599
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=19829013
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=04902991

///////////// 〔新装版〕致知出版 ///

423金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/01/05(木) 15:21:08.45
民主党の言論弾圧
1.松本龍大臣の「書いた社は終わり」発言
2.青山繁晴氏 放射能が漏れの責任が官邸にあると報道しようとしたら、なんと逮捕しようとした
3.新橋12・19での言論弾圧事件
424 ◆c8xtN1q.5M :2012/01/06(金) 22:31:19.63

/// 歴史が示す競争の原理 33 ////////////

    吉宗・定信時代に経済が停滞した真の理由

【堺屋】 競争がないというのは、結果の平等を求めることなんです。当然つぶれる
べきものをつぶさない。非能率温存主義なんです。ところが、不思議なことに、
日本の社会では、競争に反対する人が、常に革新とか改革とかをいうんです。
歴史的にそうですね。たとえば、享保の改革。これは競争社会をやめさせたんです。
勧農抑商といって、農業を勧め、商業を抑える。吉宗は進歩に反対し、東昭神君の
時代に戻れと、家康の時代に戻そうとした。
 それよりひどいのは、水野忠邦のやった天保の改革。水野は江戸がもとの芦原に
なったらいいといって、ずいぶんえげつないことをやっている。

【渡部】 問屋をつぶしたりしているね。

/////// 〔新装版〕致知出版社 1996年刊 ///


425金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/01/06(金) 22:50:05.71
転売目的の企業・投資化が市場経済を歪めているような気がする。
ネットの時代、「市場」を介しない、エンドtoエンドの取引制度ができないものかな。
426金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/01/06(金) 22:52:23.61
>>425
何の市場を指してるのかよくわからんが、コストを考慮しなければ可能じゃね?
427金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/01/07(土) 17:02:46.19
●オリンパス元社長のマイケル・ウッドフォード氏は6日、都内の日本記者クラブで記者会見

★オリンパス元社長「日本の資本主義は特殊」 2012/1/6 16:03
「野田佳彦首相は日本の資本主義は特殊じゃないと訴えたが違う」と指摘した。株式持ち合いを挙げ
「戦後復興期は役立ったが今の時代には役立たなくなった」と述べたほか、「(国内機関投資家は)
現状維持でいいのかもしれないが、マイナスにさらされているのは国民だ」と語った。そのうえで
「日本は特殊だ。まだ開かれていない」と批判し、海外から経営トップを招くことや女性の
活用の必要性に言及した。〔日経QUICKニュース〕

★オリンパス元社長「社外取締役、まったく機能せず」  2012/1/6 15:58
不正会計の問題に関して「社外取締役はまったく機能しなかった」ことを明らかにした。
「3人の社外取締役は取締役と同様で何もせずイエスマンだった」と語った。
 社外取締役を機能させるためには「ステークホルダーを代表し、監督責任を果たさなければ
訴えられるような法的な仕組みが必要だ」と主張した。〔日経QUICKニュース〕

★オリンパス元社長 日本企業近代化のチャンス 自身の復帰は銀行が望まず
2012/1/6 20:21
 ――今回のオリンパスの問題を受け、日本の会社の前近代性を指摘する声がある。
今後に期待することは。
 「今回の問題は前近代的な体制を打ち破る絶好のチャンスだった。全世界のメディアが注目し、
各国の機関が調査していたからだ。ただ結果として正しいことをやろうとした人が解職され、
不正を黙った人が残っている。社外取締役も全く機能しなかったのは明らかだ」
 「問題を直視することが大切だ。特に株式持ち合いは問題で、その暗黙の了解という
鉄則によってオリンパスの株価は一時80%近く下げたにもかかわらず、国内の機関投資家は
沈黙を守り続けている。日本の資本市場は残念ながら特殊と言わざるをえない。
持ち合いをなくすことで、日本経済の活性化にもつながるはずだ」
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819696E2E4E294818DE2E4E2E3E0E2E3E0E2E2E2E2E2E2
428金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/01/07(土) 17:45:59.58
★オリンパス ウッドフォード氏の解任劇
 オリンパスに30年勤め、日本の大企業の中でたった4人の「ガイジン」社長の1人だったウッドフォード氏は、
10月14日の取締役会で更迭され、オフィス、自宅、社用車を取り上げられた後、バスに乗って空港へ行けと言われた。
 この件は現在、米国の連邦捜査局(FBI)、英国の重大不正捜査局(SFO)、日本の捜査当局のすべてが捜査にあたっている。
 ウッドフォード氏は、振り返ってみて最もゾッとした瞬間は、まだCEO(最高経営責任者)だった時に
菊川剛会長(当時)に使途不明金について問いただし、満足のいく回答が得られなかった時だと述べている。
森久志副社長(当時)にも、非協力的な印象を受けたという。
 「森さん、あなたは誰のために働いてるんですか?」と訊ねた時、オリンパスのため、という言葉を
期待していたとウッドフォード氏は振り返る。ところが森副社長は、「マイケル、菊川さんのためだよ。
私は菊川会長に忠誠を誓っている」と答えたという。
(英エコノミスト誌 2011年12月3日号) 派閥主義が消えない日本 JBPRESS
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/31587

★オリンパス、菊川前会長に住居を無償提供
 オリンパスの損失隠しで、不正経理を主導したとされる菊川剛前会長兼社長(70)に、
問題発覚後の昨年10月下旬から約2か月間、同社が借り上げたマンションの1室を
無償で提供していたことが6日、分かった。
 菊川前会長は11月半ばまで、川崎市内に自宅用のマンション2室を所有していた。
同社が負担した賃料は計約100万円に上るとみられ、株主などから批判が出そうだ。
 オリンパスは「第三者委員会などの調査がスムーズに進むようにするため用意した」としている。
 同社によると、10月28日から12月24日にかけて、マンションの1室を借り上げて、
社宅として菊川前会長に無償で提供した。賃料は月額約50万円で、現在は菊川前会長が自費で負担しているという。
 菊川前会長は昨年10月26日に会長職などを退き、11月24日には取締役も辞任している。
(2012年1月6日22時29分 スポーツ報知)
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20120106-OHT1T00220.htm
429 ◆c8xtN1q.5M :2012/01/08(日) 15:18:54.39

/// 歴史が示す競争の原理 34 ////////////

【堺屋】 それでたちまち大飢饉になる。競争をやめさせると、必ず大飢饉になるんです。
享保の改革でも一生懸命農業を勧めたのに、やはり大飢饉の連続だった。なぜそうなるか。
現在の中国を見ればよくわかります。四人組の時代にはいっこうに経済が伸びなかった。
郡小平が出てきて、責任生産制とか自営農業を部分的に取り入れるようになった。
すると、農業生産が向上した。農民は、つくったものを売ってお金がはいるとなれば、
いっぱい収穫しよう、いいものを収穫して高く売り、お金を手に入れようということで、
競争して一生懸命耕すんです。それがなかったら、ノルマ以上に増産しようとなんか
しませんよ。それと同じで、江戸時代の農民も、商業が抑えられて農産物を売ることが
できないから、自分が食べられれば、それ以上につくろうとはしない。だから、ちょっとの
天候不順でも、たちまち飢饉になるわけです。こういうわけで、関が原の合戦から
元禄時代までは人口が二倍になったのに、吉宗の時代から天保時代まで、全然人口が
ふえないんです。江戸も大阪も人口が一番多かったのは元禄時代。それから百二十年
ぐらいは減少傾向なんです。都市の人口はふえない。農村は飢饉。もう大変困った時代です。

///////////////////////// 堺屋太一 ///


430金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/01/08(日) 15:20:31.83
銀行預金で国債を買う=

銀行預金を役人がネコババ
431 ◆c8xtN1q.5M :2012/01/09(月) 18:05:27.20

/// 歴史が示す競争の原理 35 ////////////

 そこで何をいい出すかというと、"貧しきを憂えず、等しからざるを憂う"。みんな同じように
餓死するなら、それでいいじゃないか、という悪平等主義がはびこって、どうしようもなくなる。
でも、いくら抑えても、天から競争は降ってくる。吉宗があんなに抑えたのに、田沼意次の
時代になると、また商業がさかんになる。これはけしからんというので、今度は松平定信が
寛政の改革をやる。また勧農抑商です。それでもやはり自由競争は起こって、文化・文政の
時代を迎える。さかんになった商業を背景にして、あのエロチックな浮世絵などがパッと
花開く。こうして振り返ってみると、元禄時代や化政時代は商業が起こり、自由競争が
あった時代です。この二つの時代に文化人や学者、芸術家も集中して出ている。
活気のある、いい時代だったんです。ところが、これが堕落した時代のようにいわれる。
吉宗や松平定信は聖人君子のようにいわれて評判がいい。事実、賢いし、人間的にも
立派です。だが、その時代は経済が停滞し、少しもよくなかった。競争を排除したことが、
こういうことになったんですね。

////////////////////////// 渡部昇一 ///

432 ◆c8xtN1q.5M :2012/01/10(火) 21:07:39.02

/// 歴史が示す競争の原理 36 ////////////

【渡部】 そこに歴史を読むときの盲点があるんです。プロの歴史家は史料を使って
歴史を研究するわけだが、良質の史料というのを問題にするわけです。この良質の
史料とは何かといえば、政府文書が一番質がいい、ということになるわけです。
で、江戸時代の幕府側の文書となれば、将軍家がやったことを悪く書くわけがない。
だから、享保の改革も寛政の改革もすごく評判がよくて、それがそのまま子どもの
教科書の記述に表れている。

【堺屋】 そこが歴史でもっとも注意しなければならない点です。良質の史料、
第一級史料というのは、その時代に書かれ、そのまま伝わっている文書です。
のちの時代の人が書いたものは、第二級史料。こういう発想でいくと、たとえば
新聞などはリアル・タイムで書かれたものだから、第一級史料ということになる。
では、明治以来の総理大臣で誰が一番評判がいいかというと、新聞記事で見る限り、

///////////////// 竹井出版1987年刊 ///


433金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/01/11(水) 09:43:53.52
できもしないのにぶち上げたムダ削減。白いスーツの仕分けの女王とやらは結局パフォーマンスで終わってしまったし。ムダを切り込んで16兆円捻出する話はどこへ行ったのか?消費税増税しなくてもまかなえるはずだったじゃないか。

所得税が上がり、住民税が上がり、そこへ消費税がガツンと上がるわけで、国民はじり貧だ。
434 ◆c8xtN1q.5M :2012/01/12(木) 21:16:23.21

/// 歴史が示す競争の原理 37 //////////////

これはもう、東条英機です。一人だけ飛び抜けている。東条を悪く書いたり、
批判したりした記事は、当時の新聞にはまったく見当たらない。
それに比べたら、吉田茂や佐藤栄作はくそみそに悪□を書かれている。
原敬なんかも評判が悪い。プロの歴史家の第一級史料的発想でいうと、東条英機は
ナンバー・ワンの名宰相ということになってしまう。だが、新聞に東条の悪口が
出ないのは当然なんです。厳しい言論統制をやってるんだから。水野忠邦や松平定信は
猛烈な言論統制主義者ですからね。しかも自分でこまめに書くんです。

【渡部】 特に松平定信なんかはすごい。たくさん著書がある。

///////////////// 堺屋太一 ・渡部昇一著 ///


435金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/01/12(木) 21:22:40.75
2012年大変動 世界と日本はこうなる 
 米国と日本のデフォルトに注意
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/31471?page=2

どう注意するんだよ。
436 ◆c8xtN1q.5M :2012/01/13(金) 22:28:48.64

/// 歴史が示す競争の原理 38 ////////////

【堺屋】 言論統制で悪口を封じ、自分で書くのは自分のことを悪く書くわけは
ないんだから、第一級史料では評判がよくなってしまうわけです。特に新井白石
なんてへんなのが出てきましてね。新井白石は偉い学者かも知れないが、経済の
ことはまったくわからない人ですからね。デフレの最中に通貨を引き締めるような、
いまのマネタリズムと正反対のことをやってる。こういう人だから、その書いたもの
によると、柳沢吉保や田沼意次は悪辣非道ということになってしまう。悪口を
書かれている人は言論の自由を認めている人で、言論の自由というのは、
競争の自由につながるものなのです。競争をなくし、言論統制をしたやつが
評判がよくなる、というメカニズムがあることを、忘れてはなりませんね。

///////////////////// 「競争の原理」 ///

437 ◆c8xtN1q.5M :2012/01/15(日) 18:49:46.67

/// 歴史が示す競争の原理 39 ////////////

 これは中国のような歴史主義の国になると、もっとひどくなる。歴史を見て人を
判断する国だから、為政者は自分の歴史に名をとどめたいと考えて調べてみる。
すると、言論統制し、反自由競争をとった人が評判がいい、とわかる。
で、そうするわけです。明の太祖以後は猛烈な統制主義です。その結果、中国は
発展しなくなったんですね。宋代までは世界一発展した国が、自由競争を統制し、
安定志向に立った結果、明朝二百六十年の間に、よその国はルネッサンスなんか
やっているのに、どんどん取り残され、今日の状態になっているんですね。中国人は
頭もいいし勤勉だし、優秀なんですね。それでも自由競争をなくす政治行政を
長く統けると、経済も技術も停滞して、全然進歩しなくなっちゃうんですね。

/////// 〔新装版〕致知出版社 1996年刊 ///


438市場原理主義者を論破する:2012/01/16(月) 12:49:53.55
共産主義とは労働成果をまったく均等にすることにより、市民から労働成果を奪うもの
だと書かれていますが、それでしたら貧困をどう解決することができるのでしょうか?

完全な資本主義社会は、権利の平等を謳っています。権利の平等といえども、
一度弱者のレッテルを貼られた人間が強者の奴隷を脱出して強者になり得る社会が
市場原理主義者の理想かもしれませんが、そんな社会はどこにも存在しません。

人間は機械ではありません。人間社会に感情が存在する限り、社会的差別・先入観による貧困の罠を
抜け出すことはとても難しいのです。
市場原理主義者は『人間社会とは如何なるものか』を理解していないように思われます。

また、人間は過去の財産を貯蓄します。貯蓄するものは、経済力であったり固定資産であったりキャリアであったり
知識であったりするわけです。また貯蓄した富は、さらに莫大な財産を築くための手段にもなり得ます。
富をもって富を築く連鎖だけ見れば微笑ましいですが、一方で大きな負の連鎖も発生させます。

経済格差の大きい社会が如何に社会に支障をきたすかを見てください。

http://www.ted.com/talks/lang/ja/richard_wilkinson.html

人間は経済力だけで自尊心を保つだけの生き物ではありません。社会と接点を持ち、例えお金にならないことで
あっても様々な人生経験を積んだり、恋人と愛し合ったり、社会的名誉を得たりすることを楽しみます。

すべての人が、最低限、経済のために不幸になることのないよう、この不完全な人間社会の欠陥を補うための機関は
この世に必要なのです。貧困層だけではなく富裕層にとっても、社会的自由ありきで経済格差が比較的少ない国のほうが
幸福を生み出すことについても、上記の解説者は言っております。

経済的により豊かになりたいなら、あるいは、アメリカンドリームを目指すなら、階層間移動の少ないアメリカではなくて、
階層間移動の容易なデンマークやスウェーデンやオランダに行くべきです。
また、これらの国は、就労し、社会的接点を持たせるために政府のバックアップしています。
決して、労働を一切ボイコットして生活保護だけを受け取ろうとする移民を歓迎しているわけではありませんので、誤解なきよう。
439 ◆c8xtN1q.5M :2012/01/16(月) 22:50:02.99

/// 歴史が示す競争の原理 40 ////////////

    孔子の思想の功罪

【渡部】 そういう体制をサポートするのが、孔子の思想でしょう。孔子は魯の国の
人だが、大国の首都にはほとんどいっていない。せいぜい魯とか宋とか小国の
王宮にいっている程度です。そういう社会で生きる道はどうあるべきかを考えた。
それが孔子の思想である、といえるでしょう。だから、孔子の思想は基本的に
小さな領域で生きていく百姓社会の思想なんです。儒教は発生的に農耕社会の
統治法だと思って間違いない。すると、どういうことになるか。能力を競い合うような
ことはまずい。小さな社会の中でみんなから人望を得るようにするのが、いちばんいい。
そういうことになる。能力を競争して中国を統一する、なんて考えるのは覇道で駄目、
ということになるわけです。小さな枠の中で安定することを考える。すると、結果が
平等であるのがいい、ということになる。だから、孔子の説く王道は社会主義の
王道と一脈通じるものがあるんです。

///////////////////////// 堺屋太一 ///


440金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/01/17(火) 22:21:04.91
★橋下市長、学校選択制を26年度に導入へ
 2012.1.16 23:28
 大阪市の橋下徹市長は16日、市長選のマニフェストに掲げていた市立小中学校の学校選択制について、
平成26年度から導入する方針を明らかにした。24年度に制度をつくり、25年度に保護者に周知。
同年秋には、26年春入学の児童を対象に希望調査を行う見通しという。
 この日の市議会決算特別委員会で答弁した。橋下市長は、市内24区一律の導入を基本としたが、
「保護者の選択肢を考えると地域の実情を踏まえる必要があり、止めてくれという区は外していく」
とも言及。判断は、新たに選ぶ公募区長に委ねるとした。
 学校選択制の具体的な形態について市教委は、希望校を区内全ての学校から選ぶ「自由選択制」
▽区内をブロックに分け、その中から選ぶ「ブロック選択制」▽従来の通学区域を残し、隣接区域内から
選ぶ「隣接区域選択制」−などを検討している。市立小中学校は計425校。仮に自由選択制が導入
されれば、学校数が最も多い平野区の場合、区内の23小学校と11中学校から進学先を選べる。
 また、橋下市長は住民票の写しや印鑑登録証明書などの各種証明書をコンビニエンスストアで発行
できる制度を26年度中に導入する方針を表明した。報道陣の取材には、市職員の人件費をめぐり、
市職員給与を府庁職員並みにあわせると、全会計で約120億円の削減効果があるとの試算にも言及。
現業職員の給与を同業種の民間並みに下げるなどの対応で、さらに削減効果が期待できるとした。
http://sankei.jp.msn.com/region/news/120117/osk12011711160007-n1.htm
441 ◆c8xtN1q.5M :2012/01/18(水) 20:55:35.41

/// 歴史が示す競争の原理 41 ////////////

【堺屋】 渡部先生がおっしゃるのが、孔子の思想の本質ですね。で、小さな社会での
生き方を考えると、秩序が保たれていて安定しているのが一番いい、ということになる。
そのための基本原理を考える。すると、長幼の順を基準にするのが一番いい、となる。
確かにそうです。年齢というのは、客観的基準ですからね。誰も異議を唱えようがない。
これを基準にすれば、秩序は保たれ、安定し易いわけです。

【渡部】 だから儒教では孝がなによりの徳目なんですね。

///////////////////////// 渡部昇一 ///

442 ◆c8xtN1q.5M :2012/01/19(木) 22:31:48.57

/// 歴史が示す競争の原理 42 ////////////

【堺屋】 そうです。忠義よりも孝行が優先する。徳川時代はそれを少しねじ曲げて、
忠義を優先させましたけどね。

【渡部】 人のものを借りてきて、それを自分に都合よくつくり変えちゃうのは、
日本人の得意中の得意だからなあ(笑)。

///////////////// 竹井出版1987年刊 ///

443 ◆c8xtN1q.5M :2012/01/22(日) 17:10:52.80

/// 歴史が示す競争の原理 43 ////////////

【堺屋】 漢の時代は儒教が大変尊敬されましてね。孝が非常に強調される。だから、
面白いことがあるんですよ。官僚などもね、孝行を尽くさんやつは風上にも置けん
というわけです。で、親が死ぬと、いかなる高位高官であろうとも、辞職するんです。
それで親が住んでいたところにもどり、盛大に葬式をやる。それだけではすまない。
次は三年間墓守りをする。家から通って墓掃除をするぐらいでは墓を守っていること
にはならないんで、墓のそばに小さな小屋を建てて、そこに住みついて墓守りをする。
三年間が過ぎて、あいつは孝行なやつだということで、御上から召される。でも、
ホイホイと出ていっては駄目なんです。「いや、私は親の墓守りをしたい」といって
固辞しなきゃいけないんですな(笑)。墓石にしがみついて、親の墓を守りたい、
官職にはつきたくない、と泣き叫んで抵抗するのが一番いい。すると、ますます
孝行なやつだという評判があがって、いいポストにつけるんです(笑)。

////////////// 堺屋太一 ・渡部昇一著 ///
444 ◆c8xtN1q.5M :2012/01/24(火) 21:51:57.06

/// 歴史が示す競争の原理 44 ////////////

【渡部】 演技力がないと、漢の時代に生きていくのは難しかったんですね。

【堺屋】 こういう儒教精神を支えにした漢の時代は、それでも武帝のころまでは
まだいいんですよ。それがだんだん衰えていって、光武帝のころに少し盛り返すが、
それからあとは駄目ですね。

【渡部】 長幼の秩序で収まって、競争がないから、衰えるのは当然だ。

///////////////////// 「競争の原理」 ///


445金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/01/24(火) 21:55:25.82
金融マジックをリーマンショックで失ったアメリカに残るものは
食料基地と巨大な米軍事力とそれに守られているアラビア資源くらい
もう、グローバル自由貿易の主催者としての力はないよ
米軍事力によって維持されてきたグローバル市場は間もなく消え失せる
その時、基軸通貨ドルの裏ドル円(ドル価値の逃避先)も円安どころか
紙屑化するだろう
世界経済はすべてご破算という事だよ
まさか中国人民軍の庇護下で自由貿易なんか出来ないだろう?
軍事力(金融・基軸通貨)を失った経済は脆い
円高が続くと予想している人は市場を安定させる軍事力の背景を
無視しているんだよ
446 ◆c8xtN1q.5M :2012/01/25(水) 21:48:55.58

/// 歴史が示す競争の原理 45 ////////////

【堺屋】 それで最終的に後漢のころになると、どうなったかというと、家庭の崩壊が
起こるんです。孝行を第一の徳にして、長幼の順を重んじるんだから、家庭の基盤は
揺るがないような気がするが、そうではない。ここが面白いところですね。離婚が
増えて目茶苦茶の状態になる。
 たとえば、『三国志』を読みますと、劉備玄徳なんてのは兄弟がいるのかいないのか
わからない。張飛も兄弟のことはわからない。関羽、こいつも兄弟の有無はわからない。
ところが、諸葛孔明、これは兄弟関係がわかる。孫権も兄貴がいるし、曹操も甥とか
なんとか一族がいっぱい出てくる。

/////// 〔新装版〕致知出版社 1996年刊 ///


447 ◆c8xtN1q.5M :2012/01/27(金) 23:17:50.72

/// 歴史が示す競争の原理 46 ////////////

そういうふうに、劉備玄徳や張飛や関羽のようにどうも家族がわからないのと、
諸葛孔明や孫権や曹操のように家族関係がはっきりしているのとの違いはどこから
くるとかというと、結局名門の出は家族のことがわかって、下層出身は
わからないということになる。それはつまり、金なんですね。金がある一族はその金のために
一族が結束する。だが、金のない一族は結束する根拠がないから、家庭が崩壊して兄弟関係も
はっきりしないということになってしまう。社会を構成するのは上層はひと握りで、下層が
大半なんだから、その下層の家庭が崩壌するというのは、社会的に家庭の崩壊が進行したと
いうことですよ。孝行を第一の徳目として長幼の順序を重んじる儒教を建前としながら、
そこに出現した社会は、孔子が目指したものとはまったく違うものになっちゃった。
競争がないと停滞する。すると、そういうことになってもしまうんですな。

///////////////////////// 堺屋太一 ///

448金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/01/27(金) 23:24:17.04
堺屋太一も全体主義だ。
民主主義は民衆主義、民衆は烏合の衆、烏合の衆は馬鹿集団
バカ多数で選んだ馬鹿議員、それが馬鹿多数で決める馬鹿法案。
日本国の破綻に加担する、馬鹿国民。



449 ◆c8xtN1q.5M :2012/01/28(土) 19:27:08.18

/// 歴史が示す競争の原理 47 ////////////

【渡部】 それではいかんということで出てきたのが、老荘の思想でしょう。

【堺屋】 だが、老荘の思想も競争を排除して社会の秩序を安定させようとする点では、
儒教と五十歩百歩ですね。だからますます停滞して、蛮族なんかに滅ぼされてしまう。
で、次に出てくるのが仏教です。日本の現在の仏教は大乗仏教で、非常に洗練
されている。だが、小乗仏教ってのは、かなりえげつない。

【渡部】 小乗仏教というのは仏像もキンキラキンで、お寺もゴタゴタしてて、
見るからにえげつない感じがする(笑)。

///////////////////////// 渡部昇一 ///


450 ◆c8xtN1q.5M :2012/01/29(日) 12:39:18.27

/// 歴史が示す競争の原理 48 ////////////

【堺屋】 儒教というのはお寺はない。金をもってこいともいわない。その点では
真面目なんです。だが、小乗仏教のお寺はそうじゃない。特に唐代の仏教は仏像を
つくるとかお寺をつくるとかで、かなり競争したりする。そこにネストリウス派とか、
いろいろな宗教がはいってきて、競争になる。すると不思議なもので社会は活気づく。
それが唐代の繁栄です。何か競争状態が少しでもできると、社会は活気づく。
だが、権力者はすぐに自分の権力の安泰を願って、競争を排除しにかかる。

【渡部】 歴史はその繰り返しだともいえますな。唐も少しは活気づいたが、
たちまち停滞してしまうでしょう。中国が自由競争時代に突入するのは、唐の
末期から宋代ですね。

///////////////// 竹井出版1987年刊 ///


451 ◆c8xtN1q.5M :2012/01/31(火) 22:10:29.26

/// 歴史が示す競争の原理 49 ////////////

【堺屋】 節度使同士が戦争を繰り返す。五代の大動乱。これはまさに自由競争です。
ここで北方民族なんかもはいってきて、技術などもすごく発達する。社会の秩序が
崩れてきて、唐末になると、羅針盤や製紙法が発明されたり、火薬が発達したりする。

【渡部】 政府が強くなり過ぎて、揺るぎのない安定した社会をつくろうとする
方向にだけ意志が働くようになると、危険信号だということでしょう。

【堺屋】 そういうことです。

////////////// 堺屋太一 ・渡部昇一著 ///

452 ◆c8xtN1q.5M :2012/02/02(木) 21:14:11.11

/// 歴史が示す競争の原理 50 ////////////

【渡部】 それにしてもちょっと気になるのは、さきほど出た家庭崩壊の話です。
孝行を最高の徳目として、長幼の順序を重んじた儒教が社会の基盤になった時代に、
逆に家庭の崩壊が進んだということ。それが社会の停滞と重なり合っているということ。
何だか現代の日本の状況について考えさせられますね。

【堺屋】 歴史を見ると、家庭崩壊が社会現象となっている時代はたびたびあるんですね。
たとえば帝政口ーマがそうです。統計はないが、あの時代の離婚率というのは、
相当なものじゃなかったか、と思いますよ。シーザーなんてのは四回結婚している。

【渡部】 というのは、少なくとも三回は離婚した。という計算になる。

////////////// 堺屋太一 ・渡部昇一著 ///


453 ◆c8xtN1q.5M :2012/02/03(金) 21:37:47.15

/// 歴史が示す競争の原理 51 ////////////

【堺屋】 オクタビアヌスは三回結婚している。セネカでもキケロでも、みんな数回は
離婚している。こんなに結婚したり離婚したりというのを何回も繰り返していたら、
家庭なんて形をなすわけがあリません。だから、シーザーを攻撃する演説の中で、
彼はこういうことをいわれるわけです。「すべての男の妻、すべての女の夫」と。

【渡部】 ホモまでやっていたわけだ(笑)。そういう調子では家庭が意味を
なさなくなるのも無理はない。

【堺屋】 帝政口ーマはいい時代といえばいい時代なんですよ。福祉が発達してね。
パンとサーカスをみんなに与えるような時代です。豊かな社会です。すると、競争が
希薄になって、家庭の崩壊という現象が出てくる。離婚がどんどん進んで、性は解放されて、
私生児がどんどん生まれる。それでいて人口は減っていく。社会としてのエネルギーが
失われていく。儒教によって安定した社会を築いた漢も、後漢になると、それと似た
現象が出てくる。

///////////////////// 「競争の原理」 ///


454 ◆c8xtN1q.5M :2012/02/04(土) 20:42:06.50

/// 歴史が示す競争の原理 52 ////////////

【渡部】 アメリカは競争社会の本場みたいなものだが、そのアメリカでも一時家庭の
崩壊が取り沙汰された。それはアメリカ社会の停滞と重なり含っている。最近の
アメリカでは家庭が見直されはじめて、家庭を大事にする風潮が出てきているという。
現代の日本も家庭の崩壊が問題にされ始めている。これは社会から競争の原理が
失われつつある兆しではないのか。そういう見地から、考えてみる必要がありますね。
豊かになったところで安定を志向する。その現れが家庭の崩壊につながっている
のだとしたら、問題です。その先には停滞と衰亡しかないんだから。

【堺屋】 現代の家庭の状況がそういう見地から検討されたことは、あまりないようですね。
考察してみる必要がありそうです。

/////// 〔新装版〕致知出版社 1996年刊 ///

455 ◆c8xtN1q.5M :2012/02/05(日) 13:07:45.44

/// 歴史が示す競争の原理 53 ////////////

    安定社会がもつ脆弱さとは

【渡部】 話を歴史にもどしましょう。信長、秀吉のあとに天下を取った徳川家康は、
文禄二年、五十二歳から勉強を始めたんですね。何を勉強したかというと、やはり
儒教です。家康は直観的に、この教えが競争を排除した安定した社会を建設する
柱になる、ということを悟ったんでしょうな。で、それを制度の中に取り込んで、
まさに安定した社会を実現した。五十二歳から勉強して、学んだものを実現したんだから、
偉いといえば確かに偉い。しかし、競争のない社会をつくって大きな停滞を招いた、
という事実も否定できないことです。

///////////////////////// 堺屋太一 ///

456 ◆c8xtN1q.5M :2012/02/07(火) 21:59:46.79

/// 歴史が示す競争の原理 54 ////////////

【堺屋】 家康は政治のやり方については明の太祖から学んでいますね。この人自身は
下剋上の標本みたいな人物なんです。そもそもは白蓮宗の乞食坊主だったが、
信長と秀吉と家康の三人がやったことを、すべて一人でやってのけた。初めは信長、
途中から秀吉、そして最後に政権をとると突如家康に変身するわけです。まず、
何をやったかというと、過去の政権が何で倒れたかを調べるんですね。その原因を
取り除けば、自分の政権が続くというわけです。で、前漢は外戚によって滅びた。
後漢は宦官、唐は節度使が原因だった。また、宋は官僚がはびこって派閥争いで
弱体化していった。だから、宦官も駄目、節度使も駄目、派閥官僚も駄目と全部なくす
ことを考えるんですね。そうなると、結局皇帝と人民しか残らない。そこから考えついたのが
万民一君の制なんです。君主一人が偉くて、あとは総理大臣から農民まで全部同じ、
平等である、という制度ですね。

///////////////////////// 渡部昇一 ///

457 ◆c8xtN1q.5M :2012/02/11(土) 13:11:56.95

/// 歴史が示す競争の原理 55 ////////////

 そして、それをまず形でもって示そうと思い立つわけです。中国に"座立跣伏"という
言葉があるんですがね。"座"というのは座わること、"立"は立つ、"跪"はひざまずく、
"伏"は平伏することです。これは総理大臣が皇帝に話しする時の姿勢を表しているわけです。
 漢の高祖の時代は、お互いに座って話をした。ところが、唐の太祖の時代になると、
皇帝の前に座るとはけしからんということで、立って喋るようになった。これが、
さらに宋の太祖、趙匡胤になるとひざまずいて話をしろとなるわけです。そして、
とうとう明の太祖は、ひざまずいても顔を上げて話すなどもってのほかだというわけで、
平伏させるようにした。形をもって皇帝の力を示そうとしたわけです。

///////////////// 竹井出版1987年刊 ///

458 ◆c8xtN1q.5M :2012/02/12(日) 19:51:15.59

/// 歴史が示す競争の原理 56 ////////////

 しかし形をつくっても、まだ安心できない。で、皇帝の強さを見せつけるために、
胡惟庸の獄というのを起こす。胡惟庸という首相が生意気だということで、その
一族郎党一万五千人を皆殺しにする。次は藍玉の獄です。藍玉という将軍が軍で
力を持ってきて、これは危ないというので、その一族郎党二万人を皆殺しです。
で、次が文字の獄。これは文化大革命に似ていて、文化人対策です。何を批判
してもいいが、個人的欠点をそしってはならないということで、二十六文字の使用を
禁じる。だが、この二十六文字は発表しない。そのなかにはたとえば、"光"という
字がある。これは昔、洪武帝が坊主だったころの禿頭をそしる文字だから、使っては
いけない、という具合です。こじつけですね。だが、使った者はやっつけられるから、
言論活動は大変静かになった。政府刊行文書以外全然出なくなってしまう。

////////////// 堺屋太一 ・渡部昇一著 ///


459 ◆c8xtN1q.5M :2012/02/14(火) 21:32:49.09

/// 歴史が示す競争の原理 57 ////////////

 そのほか、親に孝行しろといった六諭というのをつくって、盲の老人たちに木鐸を
叩いてとなえて回らせる。これは四文字の文句でできているから、おぼえやすい。
で、毛沢東語録のように暗誦させる。そうすると、思想は統一され、危険思想が一掃
される。経済的には鎖国をやった。その結果、明朝の社会は大変安定した。反乱は
全然ない。だいたい、偉くなると殺される可能性があるんだから、誰も能力を発揮しよう
などとは思わない。だが、安定はしたが経済は停滞し、科学技術は衰退した。
どれくらい衰退したかというと、新しいものをつくり出せないなんてものじゃない。
元朝の時代につくった天文台の観測機械が、明末ではどう使ったらいいのか、
わからなくなっている。観測なんてする必要がない。昔の暦をそのまま使っていれば
一番安全なんです。学者は余計なことをして殺されでもしたら大変ですからね。
そういう雰囲気にどうしてもなってしまうわけです。

///////////////////// 「競争の原理」 ///

460 ◆c8xtN1q.5M :2012/02/16(木) 21:00:36.16

/// 歴史が示す競争の原理 58 ////////////

【渡部】 家康は明に学んで、競争排除の体制をつくりあげた。しかし、明は一度の
反乱もなく安定していたかもしれないが、一度反乱が起こったら、たちまち滅んでしまった。
これを家康が見ていたら、考えなおしたかもしれないが、家康が生きているうちは
明朝が続いていて、滅んだのは家康が死んでからだからなあ(笑)。

【堺屋】 渡部先生が、いまおっしゃったように、安定した社会というのは一度の
反乱が起こったとき、一遍に潰れちゃうんですよ。これは徳川幕府そっくりなんですがね、
ヌルハチという満州族が攻めて来るわけですよ。たった十六万人しかいない満州族に、
明朝は一遍に滅ぼされちゃう。万寿山で最後の皇帝が首をつって、娘を殺して
死んでしまう。安定社会というのは競争がなければ安定する。安定したら衰退する。
それで結局、丸ごと滅びてしまう。

【渡部】 家康が明の滅亡を見届けていれば、少しは考えが変わったかもしれないが、
そうはならなかった。社会の隅々まで競争を排除した。その結果が黒船の出現で
引っくり返るようなひ弱な政府をつくることになっちゃった。

/////// 〔新装版〕致知出版社 1996年刊 ///


461 ◆c8xtN1q.5M :2012/02/18(土) 18:58:32.59

/// 歴史が示す競争の原理 59 ////////////

【堺屋】 家康の競争を排除する根幹の思想は、成長はいかん、ということですよ。
より偉くなろうとか、より金持ちになろうとかいう考えの持ち主を、徹底的に押しつぶした。
江戸時代というのはゼロサム社会ですからね。もう朝鮮にいって国を奪い取る
なんてことが不可能だということがわかっている。日本の島国の中でやって
いかなくちゃならない。すると、ある大名が大きくなろうとすれば、誰かが小さく
ならなければならない。そんな押し合いへし合いをやっていたら、社会が安定しない。
大名同士で押し合いをやっているだけでなく、徳川そのものに及んでくる可能性
だってある。だから、徳川政権が成立すると、まずやったことは成長志向のあるやつを
つぶすことです。成長志向があるやつとはどういうやつか。徳川に忠実なやつです。
成長志向があるから、徳川に忠実を尽くすわけですからね。で、関が原の合戦で
いちばん活躍した福島正則がやられる。次に東北のほうで上杉とチャンチャンバラバラ
やって、関が源を勝利に導く陰の力になった最上義光をやる。家康の知恵袋といわれた
本多正純も、宇都宮の釣り天井でやっちゃう。

///////////////////////// 堺屋太一 ///


462 ◆c8xtN1q.5M :2012/02/20(月) 20:43:44.86

/// 歴史が示す競争の原理 60 ////////////

【渡部】 成長志向があるからこそ、忠義に励んだわけだからね。競争社会を
止めるとしたら、そういう成長志向のあるやつを排除するに限る。成長志向がある
というのは、別の言い方をすれば、能力があるということです。これをつぶしていけば
どうなるか。無能であまり役に立たんのが幕末まで生き残ることになる。そうなると、
確かに社会は安定する。だが、実はこれは安定ではないんだ。停滞なんだ。
停滞というのは、一か所に止まっているということではない。体質的な衰弱が
進行している。

【堺屋】 そこなんですね。競争を排除することの一番の怖さは。

///////////////////////// 渡部昇一 ///

463 ◆c8xtN1q.5M :2012/02/21(火) 22:26:14.87

/// 竹井出版 ////////////////////

    堺屋太一、渡部昇一著 「競争の原理」,
    竹井出版 1987年刊、 〔新装版〕致知出版 1996年刊

http://www.amazon.co.jp/dp/488474148X/
http://www.amazon.co.jp/dp/4884743970/
http://www.bk1.co.jp/product/487244
http://www.bk1.co.jp/product/1357599
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=19829013
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=04902991

///////////// 〔新装版〕致知出版 ///


464 ◆c8xtN1q.5M :2012/02/23(木) 00:10:37.60
★55年体制の終焉 日本の新しい幕開けへ   1
 2012年02月21日 19:30 中田宏

昨年から今年にかけて私は、「今、日本は転換期の渦中にある。小手先の改革ではなく、抜本的な
改革が必要だ」といった主旨のオピニオンを本欄で述べています。国内外に山積するさまざまな
課題を目の当たりにすると、本当にそう思わずにはいられません。

先に発表された家電大手各社の今年度決算は、まさにその一端を物語っています。2012年3月期
において、パナソニックは約7800億円、ソニーは約2200億円、シャープは約2900億円の赤字を
計上する見込みだと発表されました。パナソニックの赤字額は2009年3月期に日立製作所が計上した
7873億円に匹敵する業界最大規模の損失であり、シャープも創業以来最悪の赤字だそうです。

今まで長い間、日本経済は自動車や家電などの「モノづくり」を柱に繁栄してきましたが、
もはや従来型の産業構造では世界の競争に太刀打ちできないということを突きつけられたと
理解すべきと思います。

これらの現象は、政治で言うならば「55年体制」の終焉を象徴しているのではないかと思います。
要は、55年体制がつくってきた日本の構造の限界ということです。

戦後の荒廃から立ち直るため、日本は輸出型製造業、いわば加工貿易を主として産業育成に力を
入れてきました。人材育成、税制など、国の舵取りはそのためのものだったと言えます。例えば、
教育であれば「個性的・創造的」であるよりも「規律遵守・没個性的・忍耐力」などを重視し、
税制ならば「消費」よりも「倹約・貯蓄」を奨励するものでした。欧米諸国に比べて極端な
累進課税制は少数の突出した才能よりも平均的な能力に価値をおくという現れでもありましたし、
累進雇用制は労働者の流動化を抑える働きがありました。また、金融機関の護送船団方式は自動車や
家電など莫大な設備投資が必要な重厚長大型産業を育成する上でも必要不可欠なものでした。

もともと日本人は勤勉で器用であるところにもってきて、欧米に追いつき、追い越せ≠ニいう
国家的な目標を国民が共有し、邁進したのですから、国家ぐるみの方策が成功しないわけが
ありません。1960年代には早くも世界第2位の経済大国にのしあがりました。
465金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/02/23(木) 00:12:53.55
★55年体制の終焉 日本の新しい幕開けへ   2

しかし、いつまでも日本のモノづくりの優位性が保てるはずがありません。世界最高水準の賃金、
先進国で最高クラスの法人税、高い電気料金など、日本の製造業を取り巻く環境は国際競争力を
削ぐものだらけで、加えて技術力の優位性や付加価値づくりにおいても韓国などの新興勢力に
猛追されています。

ここで私たちに必要なことは、まず、各国情勢や情報通信技術など日本が置かれている環境が
あらゆる面で劇的に変わっているという認識をはっきり持つことだと思います。今までのやり方に
固執するのではなく、むしろ率先して今までの枠組みを変えていくというくらいの気概が必要です。
TPPはそういった意味でも「変えていくため」の千載一遇の契機でもあるのです。

アメリカの『ウォールストリート・ジャーナル』誌は、TPPにおける最大の勝者は日本に
なるだろう≠ニ論評しています。どのような根拠をもとにその記事が報道されたのかは
わかりませんが、日本の潜在力を、当の日本人よりも世界の方が認めているということの証でも
あるでしょう。長い歴史において自然と共存してきた日本人の感性や知恵、勤勉さをもって
創意工夫を重ねれば、農業はお家芸になるかもしれませんし、また、日本人の器用さや
ホスピタリティを発揮すれば医療の分野でもじゅうぶんに国際競争力をもちえると思います。

2009年、最大規模の赤字に転落した日立製作所は、事業を大胆に転換し、今年3月期は
4000億円の営業利益を見込んでいるといいます。農業や医療も、世界水準の競争力を持つに
至ると私は確信できます。

本気になれば,日本人はとてつもない底力を発揮する。経済は言うに及ばず、政治に
おいても……。

私はそう信じ、日々東奔西走しています。

http://blogos.com/article/32426/
466 ◆c8xtN1q.5M :2012/02/23(木) 22:02:20.30

/// 歴史が示す競争の原理 61 ////////////

    社会活力は商業で決まる

【渡部】 私はね、その社会が競争をどのようにとらえているかを判断するには、
商業をどう扱っているかを見れば、一番わかり易いと思うんですよ。

【堺屋】 なるほど、商業は確かにその社会に競争の原理がどう位置づけられて
いるかを判断する最高のバロメーターですね。

【渡部】 徳川時代、商業はひどい扱いを受けている。徳川幕府は商業を憎んでいた
といってもいい。危険視されて何度も潰されている。戦前の日本でも商業は絶えず
敵視されている。昭和の初めには三井の番頭なんかは、財閥は儲けるからけしからん、
という理由で殺されるわけですよ。商業というのは、競争が本質なんですね。
競争というのは自由と同義語です。商業の中にある本質的な自由。

///////////////// 竹井出版1987年刊 ///

467 ◆c8xtN1q.5M :2012/02/24(金) 20:51:33.64

/// 歴史が示す競争の原理 62 ////////////

多少行儀が悪くとも個人個人が生き生きしている社会より、とにかく騒ぎがなくて、
一見整然としている社会のほうがいいんだと考える、いってみれば停滞主義者には
商業は目障りなんです。この停滞主義者というのは、右翼左翼を問いません。
案外革新とか改革とかをしきりにいうのが停滞主義者だというのは、歴史を見れば
よくわかります。
 徳川時代の吉宗とか松平定信とかがそうでしょう。戦前の軍人もそうです。改革とか
革新とかいって何をやったかといえば、商業を潰し、統制を加えることをやっている。
革新、改革の本場である社会主義諸国も商業を排除する。すると、物の流通が
うまくいかなくて、社会が停滞する。それで最近は個人営業を認めるという形で
商業を、つまり競争の原理を少し持ち込んでみようとしたりしている。でも、本質的な
部分では競争の原理を否定して、小手先だけでちょっぴり競争らしきものを
持ち込んでみても、うまくいくはずはないのだが。

////////////// 堺屋太一 ・渡部昇一著 ///


468 ◆c8xtN1q.5M :2012/02/25(土) 19:48:19.43

/// 歴史が示す競争の原理 63 ////////////

【堺屋】 その社会が商業をどう扱うかが、競争の原理、あるいは自由をどう考えて
いるかを判断するポイントだが、その中でもポイントはレジャー産業、手っ取り早く
いえば遊興業だと思う。自由競争が嫌いな連中が一番嫌うのが遊興業だからね。
東条英機が真先に抑制したのが遊興業だった。

【渡部】 それはいえる。レジャー産業、遊興業こそ自由競争の最たるものかもしれない。
だから、自由競争を嫌う社会主義諸国では、遊興業はなきに等しい。競争を悪と
同義語としてとらえている日教組や文部省も遊興業には理解がない(笑)。

【堺屋】 頭の固い連中はいまでも遊興業を押えさるのはいいことだと思っているらしい。
この間、ある団体の宣伝カーが成田空港について演説をやっていたが、それを聞くと、
学生やOLの海外旅行を禁止すれば、成田空港は必要ではない。
羽田空港で充分に間に合うという主張なんだ(笑)。

///////////////////// 「競争の原理」 ///

469 ◆c8xtN1q.5M :2012/02/27(月) 21:57:42.93

/// 歴史が示す競争の原理 64 ////////////

ナンセンスな議論だが、この主張の前提には、海外に観光旅行にいくのは
悪いことだというのがあるんだね。
 ところが、すべての消費の進歩は遊興業から起こる、というのは、真理なんだ。
コンピュータなんかもね、最初はゲームから始まる。そこからはいってパソコンが
普及していく。デザインでも先端技術でも、先端的なものは遊興業から起こって
普及していく。遊興業こそ自由競争のメッカで、そこで行われる野放図といっても
いいくらいの、勝手気儘で、それだけにバイタリティに溢れた競争が、実は進歩に
つながっていく根源であり、それが社会の変化を促していくということを、結果の
平等が好きな停滞主義者は、本能的に知っているんですな。だから、何かといえば、
遊興業をまず取り締ろうとする。われわれに身近な出版業でいえば、一番遊興業的
色彩が濃い分野はポルノです。だから、まずそこから弾庄する。それがやがて
言論の自由の抑圧につながっていく。

/////// 〔新装版〕致知出版社 1996年刊 ///


470金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/02/27(月) 22:04:49.43
日本病の正体 暗殺された日本の国士石井紘基衆議院議員1
http://www.youtube.com/watch?v=wkm03FdeOpY
471 ◆c8xtN1q.5M :2012/02/29(水) 21:40:31.30

/// 歴史が示す競争の原理 65 ////////////

【渡部】 出版業といえば、週刊誌は出版業における遊興業です(笑)。ところが、
週刊誌をやっている出版社は押しなべて元気がいい。迫力がある。一方、そんな
遊興業のような下品なことはやりません、と社会のためになる本とかをせっせと
出している権威のある名門出版社がある。ところが、そういう出版社はこのごろは
元気がなくて、大分傾いている、なんて噂も流れる状態になっている。やっぱり
遊興業をやってる出版社は競争の修羅場にいるから、そういうセンスが身について
活気づいてくるんでしょうね。
 ところが名門出版社は伝統や権威に収まっているうちに、競争のセンスをなくしちゃって、
生気を失っていく。そういうことなんだと思う。競争の原理をどれだけ体質化するか、
ということですよ。そのためにも、遊興業のセンスを大事にしなくては駄目だ。
どんな分野でもね。

///////////////////////// 堺屋太一 ///

472 ◆c8xtN1q.5M :2012/03/02(金) 23:32:31.10

/// 歴史が示す競争の原理 66 ////////////

    日本の社会が内包する危険な思想

【堺屋】 ヨーロッパの近代史、現代史は、一路衰退に向かう歴史なわけだが、たとえば
世界の中心だったイギリスがなぜ駄目になったか、ということに、貴族社会を項点とする
上流、中流、下層とはっきり分かれた階級社会が原因だ、などという議論があるが、
これは明らかな間違いですね。もしそうなら、イギリスになぜ産業革命が起こったかが、
説明できない。階級社会であることは、イギリスの衰退とは関係ない。具体的には戦後の
政策に原因がある。一つは企業の国有化政策です。国有化というのは、まさに競争の
原理の排除です。これがイギリスを駄目にした元凶です。それから福祉政策の行き過ぎ。
福祉というのは悪いことじゃない。人間らしい生活を最低限保障するのは、文明国家なら
やらなければならないことでしょう。だが、それは最低限に止めておかなければならない。
働いて自分で生活している人と、国からの保障で、つまり税金で養われている人の格差が
なくなったら、完全に駄目です。一生懸命働いても、働かないで税金で養われていても、
生活にそれほどの格差がなかったら、働く意欲をもてというのが無理というもんです。
労働意欲が減退するのは当然です。イギリスはこれで駄目になった。

///////////////////////// 渡部昇一 ///

473 ◆c8xtN1q.5M :2012/03/04(日) 15:24:24.23

/// 歴史が示す競争の原理 67 ////////////

【渡部】 そこで心配になるのが、いまの日本です。能力があって、働いて、儲けるやつは、
どんどん儲けられるようにするのが、競争の原理というものです。だから、競争に負けて
脱落する部分が出てきても、ある程度はしようがない。競争に負けて潰れる企業もある。
学校も銀行も同じ。そういう仕掛けになっていないと、社会は活力を失って駄目になっていく。
ところが、日本にはどうも競争を抑圧する理念というか、そういうものが根強く横たわっている。
所得税などはその典型でしょう。

【堺屋】 まったく同感だ。日本の所得税のシステムを見ていると、やはり結果の平等が
いいんだという考えが抜き難くあるとしか思えない。これは社会の進歩を止めようとする
危険な思想です。たとえば、レーガン政権の所得税は最高三十三パーセントで頭打ちに
なっている。何億儲けても、最高三十三パーセントです。ところが日本は、最高九十ニ
パーセントですよ。こんなに所得税にもっていかれて、働く意欲が湧いたら不思議という
ものです。それでも日本人はまだ勤勉さを失わないから、偉いというのか何というのか。

///////////////// 竹井出版1987年刊 ///

474 ◆c8xtN1q.5M :2012/03/06(火) 20:51:30.45

/// 歴史が示す競争の原理 68 ////////////

【渡部】 上と下を平準化するのがいいことなのだ、という思想。これはぜひとも払拭
しなければならない。能力のあるやつはどんどん稼いで、金持ちになれるようにしないと
いけません。そうでないと、国全体が活力を失い、やがて天の一角から競争者が現れて、
ひとたまりもなくやられてしまうことになる。敗者の救済は、あくまでも救済の原理で
やるべきでしょう。

【堺屋】 それからね、いまの日本に大切なのは、いかに民主主義のコストを下げるか、
ということです。どういうことかというと、選挙をするでしょう。すると大変ノイジーな部分がある。
既得権を擁護しようとする連中ですね。圧力団体でワーワーやる連中ですよ。そして、
このノイジーな既得権擁護派が選挙では強い、というのが常なんですね。競争して成長
していこうという連中は、サイレントなんです。だいたい競争に忙しいから、鉢巻きなんか
締めてノイジーになってる暇なんかない。すると、どうなるか。投票民主主義では、選挙は
既得権擁護に有利に働く。そういう原則がある。これは忘れてはならないことです。
で、既得権を擁護するために税金が使われるということになる。

////////////// 堺屋太一 ・渡部昇一著 ///


475 ◆c8xtN1q.5M :2012/03/08(木) 20:52:09.38

/// 歴史が示す競争の原理 70 ////////////

【渡部】 生産者米価をどうしろこうしろというのが、その典型だな。

【堺屋】 これは民主主義のコストとはいえない。だが、このコストが膨らんでくると、
社会は駄目になる。米価はその限界にきているといえるでしょう。だから、投票民主主義で
動かされる経済分野を少なくすることが大事です。それだけ自由競争の分野が広がる
わけですからね。

【渡部】 しかし、既得権擁護派というのは根強い。既得権に守られて競争の圏外に立つ
心地良さというのは、どうも大変なものらしい。だからこそ、あんなにもノイジーになれる
わけだろう。しかし、その心地良さが実はすべてを駄目にしていく元凶なんだが。

///////////////////////// 渡部昇一 ///

476 ◆c8xtN1q.5M :2012/03/10(土) 14:40:27.02

/// 歴史が示す競争の原理 70 ////////////

【堺屋】 競争して成長していっている分野はサイレントだから、どうしても既得権擁護派の
ノイジーに掻き消されてしまう。でも、ノイジーな部分にだけ傾いていったら、駄目になる。
だからこそ、常に既得権擁護派のノイジーが勝ちを占める投票民主主義に依存する
政府支出を縮小することを考え、少しずつでも実行していかなければならない。
投票民主主義でいくなら、行政改革は常にやって、予算を引き締めるようにもっていかなくては
ならない。政治家に対する評価の基準をそこに置いたほうがいい。行革、予算縮小を
心掛ける政治家は、競争の本質がわかっている、つまり成長し進歩する社会を考えている、
ということですからね。

///////////////////// 「競争の原理」 ///


477 ◆c8xtN1q.5M :2012/03/12(月) 21:09:07.40

/// 歴史が示す競争の原理 71 ////////////

【渡部】 政府機関や地方公共団体の中にも競争の原理を持ち込むように
したほうがいい。それはできるんだから。

【堺屋】 できますよ。たとえば、政府や地方公共団体自らの出納を自らのサービス収入で
賄うようにする。もちろん、全額を賄えとはいわない。自らのサービス収入で賄う部分を
なるべく増やすということです。自らのサービス収入で賄う率を競争させて、それを
次の予算編成に反映させるという方法だって考えられる。

【渡部】 そうすれば、行政サービスはあれこれいわなくとも、格段に向上するでしょう。
なんだか競争の原理万歳と叫びたくなってきたな(笑)。

 ・・・・・

////////////// 堺屋太一 ・渡部昇一著 ///



478 ◆c8xtN1q.5M :2012/03/14(水) 21:25:19.06

/// 竹井出版 ////////////////////

    堺屋太一、渡部昇一著 「競争の原理」,
    竹井出版 1987年刊、 〔新装版〕致知出版 1996年刊

http://www.amazon.co.jp/dp/488474148X/
http://www.amazon.co.jp/dp/4884743970/
http://www.bk1.co.jp/product/487244
http://www.bk1.co.jp/product/1357599
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=19829013
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=04902991

///////////// 〔新装版〕致知出版 ///

479金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/18(日) 15:29:54.56
【原発の不都合な真実】 第14回 料金制度が支えた原発建設

東京電力の販売電力量は大口が6割強、小口が4割弱であるにもかかわらず、利益に占める
大口電力の割合は1割にも満たない。電力会社にとっての大きな収入源は、上記のように
原発を造れば造るほど、利益が上がるという料金制度に支えられた家庭向けの電力ビジネスなのだ。
 このような料金制度の大きな問題点は、電気を売れば売るほど電力会社が儲かる、という仕組みに
なっていることだ。
 結果的に、日本の電力会社には、コスト削減のインセンティブも少なければ、顧客に省エネや
ピークカットを働き掛けて発電所建設のコストを減らすことで収益を上げるというインセンティブも
働かなかった。
 大口電力の自由化以来、日本の電力会社がこぞって進めてきたのは、ゼネコンや家電メーカーと
協調したオール電化住宅の強力な販売促進だった。これにより日本のエネルギー需要の中での
電化率は上昇し、家庭の電力需要も急激に増加。「増加する電力需要を満たす必要がある」として、
原発の建設が進んだ。
 しかも、日本のエネルギー政策では、単位当たりの二酸化炭素排出量が天然ガスなどに比べて
非常に多い石炭火力発電が、原発とともに推進され、総発電量に占める石炭火力の比率が急増。
この結果、1kwの電気をつくる際に出る二酸化炭素の量も増加したため、電力需要の増加は
排出量の増加に直結するという結果を招いた。
 「電気を売れば売るほど儲かる仕組み」というのは日本では当たり前のように思えるが、
米カリフォルニア州の専門家に言わせると「電力を売って利益を伸ばすという考え方は、もはや
30年前の古い考え方」だそうだ。省エネのインセンティブを造る「デカップリング」という
制度を導入しているカリフォルニアなど、電力市場の自由化とともに、各国でさまざまな
料金制度の研究や実践が進んでいる。
 エネルギー政策の見直しの中で、家庭を含めた自由化の推進と50年間、変わっていない
料金制度の改革が急務だといえる。(この項終わり)
http://www.47news.jp/47topics/e/225763.php
480金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/22(木) 21:50:46.70
★3.11後の電力自由化 ―― 今なぜ発送電分離が必要なのか 高橋洋 (抜粋) 1
 2012年03月13日

6.だからこそ今、発送電分離が必要である

第4に、いまが「戦時」だから自由化は矛盾するというのは、まったく意味不明なレトリックである。
3.11により、発送電一貫と地域独占という、市場メカニズムを活用しない日本型システムの脆弱性が
明らかになった。原発事故により供給力が不足した際、電力会社は需要抑制を促す変動料金制度を
十分に活用せず、一方的な「計画停電」、そして夏には一律15%の需要カットを強制した。他方、
東京電力管内では送電網の貸出がなぜか停止され、卸電力取引所での取引ができなくなった。
これらの措置が、需給調整を一層困難で不公平なものにしたのである。

再エネの導入のために発送電分離が必要なのは、特定の事業者が独占している「空港」を開放
するように言っているのと同じであり、その上で特定の「航空路線」を補助金によって維持する
ことと何ら矛盾しない。自由化すれば安全性が脅かされるとの意見にいたっては、安全性を競っている
普通の民間企業の努力を馬鹿にするものである。今回の福島原発事故が、競争にもとづく緊張感が
欠落した「ムラ」が引き起こしたものであることは、いまさら言うまでもない。

上記のような論者は、果たして「平時」には自由化を標榜してきたのだろうか。「戦時」だから
そのようなレトリックを使っているのであり、「平時」に戻ればまた安定供給のためといった
理由で、自由化に反対しつづけるに違いない。「平時」から必要な改革を怠ってきたから「戦時」を
招いたのであり、だからこそ今、発送電分離により新たなシステムへの改革が不可欠なのである。
481金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/22(木) 21:53:27.03
★3.11後の電力自由化 ―― 今なぜ発送電分離が必要なのか 高橋洋 (抜粋) 2

7.3.11後の電力自由化が目指すもの

それでは、今、発送電分離により何を実現しようとしているのか、最後に電力自由化の目的を
整理しておきたい。それは第1に、競争促進による電気料金の低下や消費者の選択肢の拡大である。
たしかに自由化を進めた諸外国では、表面的な電気料金は下がらなかった。一方で、実際に発電分野や
小売り分野に新規参入が促進され、需要者には電力の選択権が与えられ(※9) 、小売り会社の
乗り換えも起きている。筆者はこれを「古典的目的」と呼んでいるが、今でもこの目的が重要
であることは間違いない。

※9 たとえばドイツでは、家庭が100社以上の小売り事業者をウェブサイトから自由に
選べるようになっており、そのなかには100%再エネの電力を高い料金で売っている事業者もおり、
需要家の選択が再エネの普及に寄与している。

しかしながら、目的はこれだけではない。第2に、とくに欧州において顕著であった目的が、市場の
拡大によるシステムの安定化である。欧州では歴史的に市場統合を進めてきたが、同時同量の原則が
働く電力システムにおいて、それは需給調整の効率化に大きく寄与する。需給調整は市場の基本的
機能であるが、市場が広ければ広いほど、多様な供給と無数の需要をバランスさせやすくなり、
それが再エネの統合にも寄与する。この「欧州的目的」の実現のため、欧州では国境をまたいで
送電網を建設し、電力を相互融通してきた。その前提として、発送電分離による公正・中立な
送電会社の創設は不可欠だったのである。
482金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/22(木) 21:57:14.47
★3.11後の電力自由化 ―― 今なぜ発送電分離が必要なのか 高橋洋 (抜粋) 3

第3に、スマートグリッドによって需要家の対応(デマンド・レスポンス)を促すためである。
電力システムにおける需給調整は、これまで供給者主導であった。需要をはるかに上回る供給力を
用意することによって、不確実に変動する需要に対応するのが、基本原理であった。これに対して、
需要家に需給情報と価格インセンティブを与えることにより、需要行動を変えてもらい、ピークシフトや
EV(電気自動車)からの売電を促し、需給調整に協力してもらうのが、スマートグリッドの考え方である。
これを実現するには、スマートメーターを含む送配電網が公正に開放されること、料金設定が
自由になり市場メカニズムが機能することが不可欠であり、やはり前提として発送電分離が必要になる。
これまでにないイノベーションを可能にするための「21世紀的目的」が、必要になっている。

このように考えると、現代の電力自由化の目的とは、目先の電気料金低減だけでなく、システム全体の
構造改革にあることが分かる。かぎられた数の巨大な電力会社に丸投げするシステムから、再エネを
中心とした多様な供給者や無数の需要者が少しずつ責任を分かち合い、緩やかに全体を共有するような
システムへの改革。通信におけるインターネット革命のような改革が、今われわれに必要であり、
それに不可欠な手段が発送電分離なのである。欧州ですら第3の目的の段階に達しておらず、
アメリカは第3にやや先んじているが、第2は十分ではない。日本はすべて不十分であり、そして
「戦時」であるからこそ、発送電分離が急務なのである。

http://blogos.com/article/33953/
483金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/22(木) 22:21:10.21
2012/03/21 22:24 JST
野村HDがインサイダー取引に関与、国際帝石の増資で−関係者
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M183SB0YHQ0X01.html

 3月21日(ブルームバーグ):野村ホールディングスが2010年の
国際石油開発帝石の公募増資に絡んだインサイダー取引(金融商品取引法違反)
に関与していたことが明らかになった。関係者によれば、増資の
引き受け証券会社として知り得た情報を、インサイダー取引をした
中央三井アセット信託銀行に漏らしたもようだ。

板硝子や東電増資も調査
国際帝石の増資は2010年7月に公表された。中央三井側がインサイダー
取引で得た利益は約1400万円に上ったという。監視委では、日本板硝子や
東京電力株の大型増資でも公表前から株価が下落するなどインサイダー
取引の疑いがあるとみて、海外当局とも連絡を取り合いながら幅広く調査を進めている。

日本の金融市場では、AIJ投資顧問による巨額の年金受託資金の
消失問題が発覚したばかりで、市場の信認を失う問題に国内最大手証券が関与したことになる。

あちゃー
最近締め付けきついね。日本国債やばいのかと、別の意味を考えてしまう。
(捜査されたくなければ日本国債買えってこと、言わせんな恥ずかしい)
484金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/22(木) 22:23:30.68
『日本病』の正体 石井紘基の見た風景
http://youtu.be/EhGE_ZIadEg

84 :Trader@Live!:2012/03/14(水) 06:11:34.02 ID:yyrT5hYs
その監査法人を見逃してた金融庁もグルじゃね?

56 :名無しさん@涙目です。(アラバマ州) 2011/11/09(水) 07:45:59.44 ID:WwgDCH9A0
>>49
金融庁を監督する政治家を選出した国民もグルだったんじゃね

52 :名無しさん@涙目です。(千葉県) 2011/11/09(水) 07:45:19.22 ID:Q0XrfZSM0
新日本有限責任監査法人

主なクライアント - 協和発酵キリン、三菱ケミカルホールディングス、
アステラス製薬、塩野義製薬、中外製薬、 丸紅、日本曹達、
電気化学工業、信越化学工業、三井化学、宇部興産、日本化薬、
富士フイルムホールディングス、 川崎汽船、日本板硝子、住友大阪セメント、
太平洋セメント、TOTO、日本製鋼所、日立建機、NTN、三菱重工業、
IHI、千葉銀行、ふくおかフィナンシャルグループ、みずほ信託銀行、
大林組、清水建設、積水ハウス、国際石油開発帝石、 J.フロント リテイリング、
三越伊勢丹ホールディングス、横浜ゴム、みずほ証券、日清製粉グループ本社、
サッポロホールディングス、 キッコーマン、味の素、日本水産、オリンパス、
JXホールディングス、東レ、ヤマハ、日新製鋼、JFEホールディングス、
東京電力、日立製作所、東芝、富士電機ホールディングス、富士通、
沖電気工業、ファナック、キヤノン、王子製紙、三菱製紙、 日本製紙グループ本社、
日本軽金属、古河機械金属、古河電気工業、東邦亜鉛、三菱地所、東急不動産、
T&Dホールディングス、 NKSJホールディングス、日産自動車、いすゞ自動車、
三菱自動車工業、東京急行電鉄、小田急電鉄、西日本旅客鉄道など

日本終わるわ
2012年待たずに
485金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/23(金) 21:27:52.75
★東電の値上げに関する質問主意書   1
 河野太郎公式ブログ ごまめの歯ぎしり 2012年03月21日 21:29

ようやく枝野経産大臣が、東電の値上げ問題で動き始めたので、質問主意書でバックアップを試みる。
以下、質問主意書。

・平成24年度予算案のなかで、首相官邸の光熱費の予算の前提となる電力料金の単価と
使用量はそれぞれいくらか。

・財務省の本省建物の光熱費の予算の前提となる電力料金の単価と使用量はそれぞれいくらか。

・東京電力は、電力料金の自由化部門について、契約期間にかかわらず4月1日から新料金で
電力を提供したいとし、「お願い」の手紙を送っているが、相手が明示的に値上げに同意しなくとも、
異議を唱えなければ同意したと見なして値上げすると表明している。政府は、東京電力の
このような値上げのしかたを問題だと考えるか。

・政府が東京電力と結んでいる高圧および特別高圧の契約に関して、東京電力からの値上げの
お願いを受け入れるのか、それとも契約期間が終了するまでは値上げを拒否するのか。

・東京電力は、個別契約の内容を第三者に開示しないように契約者に求めているが、政府や自治体、
独立行政法人、国立大学法人等のように公金で支払われるものについては、国民、納税者に
対して電力会社との契約は開示されるべきだと思うがいかがか。

・東京電力は、現在の契約期間が終了した後、値上げに応じない企業に対しては、電力を提供しない旨、
通知をしている。契約者が東京電力以外から電力を購入できる保証がない現状で、東京電力が
一方的に、値上げに応じないならば電力供給をしないということを、政府は許すのか。

・電力の自由化部門は、何が自由化になったのか。電力会社の契約相手にとっての自由とは何か。
政府は現状が、「自由化」されていると考えているか。
486金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/23(金) 21:30:10.71
★東電の値上げに関する質問主意書     2

・家庭用電力の値上げも取りざたされているが、東京電力が自らが引き起こした事故により
経営難になったからといって、一般的な企業の平均以上の給与を社員に支払いながら、
選択の自由がない家庭用の電力料金を引き上げることを政府は容認するのか。

・東京電力が、家庭用の電力料金を引き上げる以前に、東京電力の人件費を、一般的な企業の
人件費と比較して、どこまで引き下げることを求めるのか。

・東京電力が保有する美術品や福利厚生施設などは、これまでの総括原価に含まれているのか。
そうした発電や送配電に必要のない資産の売却を、政府は求めないのか。

・政府は、東京電力の取締役の報酬を把握しているか。政府が把握している取締役の報酬、賞与、
待遇を一覧表にして記せ。また、家庭用電力料金の引き下げ以前に、取締役の報酬などの
引き下げをどこまで求めるのか。

・東京電力管内の契約者が、東北電力や中部電力などに電力供給契約を求めても、拒否されている。
電力会社のこうした互いの地域独占を認めるようなカルテルを政府は認めているのか。

・家庭用電力料金の引き上げを認める前に、東京電力の不動産の処分をどの程度求めるのか。

・なぜ、福島第一原発の事故による燃料費の増加や賠償や廃炉の費用の支払い負担のために、
株主資本や金融機関の債権が温存され、家庭用電力料金が引き上げられるのか。


河野太郎公式ブログ ごまめの歯ぎしり
http://www.taro.org/2012/03/post-1176.php
487金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/24(土) 05:46:16.13
JPモルガンのインサイダー疑惑と富の再分配について!
http://youtu.be/602GiWYBUOk
488金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/24(土) 06:02:33.11
ニューヨーク連銀の最大株主はJPモルガン
http://youtu.be/DburZUQTAyk
489金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/24(土) 08:03:34.08
5 Worst Things About GOP Budget Plan

http://youtu.be/Ja0suYHUK6U
490金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/24(土) 12:46:59.77
東電-保安院と JPモルガン-米連銀は同じ構図→みんなグル 字幕詳細解説
http://youtu.be/hCPZ22Oi_B8
491金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/24(土) 17:47:59.48
次の世界銀行総裁はこんな奴ww
http://youtu.be/Vi4V8FgK-nY
492 あぼーん:2012/03/25(日) 07:16:50.70
■イギリスの綿が日本を席巻できなかった理由

静岡県知事・川勝平太氏に『日本文明と近代西洋──「鎖国」再考』(NHKブックス)という名著がある。
明治初期のわが国近代工業の曙をテーマとするものだが、内容はわくわくさせる面白さがある。
 イギリスに100年遅れてスタートした明治期の日本の近代化。
イギリスは、産業革命を契機とし綿工業の生産力を高め、19世紀から20世紀にかけて世界の市場に進出。
その圧倒的な力による攻勢に耐え、逆にアジア市場で主導権を奪ったのは「日本の綿工業」であった。
100年遅れてスタートしたにもかかわらず、日本の綿工業は、どうして巨大な生産力と販売力を併せ持ったイギリス綿工業に対抗できたのか。
不思議な話だが、川勝氏は、その秘密を解き明かす。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120324-00000002-president-bus_all
493 あぼーん:2012/03/25(日) 07:17:32.58
■決め手は、日本をはじめとする東アジアの衣服における「文化・伝統による障壁」の存在であった。
同じ「綿」と言っても、使い方や役割は、西欧と東アジアとでは大きく違っていた。
イギリス産綿布は、いわば夏物といってよい薄地で、絹のごとくすべすべしていた。
他方、日本産綿布は、堅牢で、冬の寒さを防ぐ厚地であった。
 
この品質・用途の違いのために、イギリスの綿はその生産力にもかかわらず、日本・東アジア市場を席巻できなかった。
世界の先進国へと駆け上がるのに力を与えた日本の綿工業が離陸するうえで支えになったのは、
何世紀もの長い時間を経て育て上げた東アジアの「衣服文化の伝統」であったというわけだ。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120324-00000002-president-bus_all
494 あぼーん:2012/03/25(日) 07:18:31.66
■「世界ビッグ3」はなぜ日本で勝てないのか

同じことは、21世紀の現代にも起こっている。
欧米の小売企業が、なかなかわが国市場に進出・定着できず、逆に撤退する大手が目立つが、その一因はここにありそうだ。
 最近、テスコが撤退を表明した。同社は、イギリスを本拠地とする巨大スーパーマーケット・チェーン。
売上高は7兆円を超え、日本のビッグツーのイオンやセブン&アイを大きく凌ぐ。
アジア、欧州、北米の14カ国で店舗を展開し、日本には2003年に参入した。
スーパーマーケットTESCOのほか、食品店「つるかめランド」を運営した。
TESCOは、これまで8年間、日本の小売市場での定着を図ったが功を奏さず。採算が取れない日本での事業を売却することになった。

同社は、CRM(顧客管理)の優れた手法を持っていることで有名だ。
ポイントカードの購買履歴を使い、きめ細かい顧客分析を行って、
購買傾向や好みを把握し、それを店頭の品揃え・陳列、プロモーションや顧客へのダイレクトメールに生かすことで集客力を高める手法だ。
日本でも、そうした試みをする先進的小売企業は少なくないが、そのお手本となっている。
日本でその手法がどれだけ通用するのか見たかったが、使いこなすまでに至らなかったようだ。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120324-00000002-president-bus_all
495 あぼーん:2012/03/25(日) 07:19:02.95
■ブランドで選ぶ日本人
世界で活躍する大手小売企業も、日本では苦戦する。こと食品に限定しても、世界2位のフランスのカルフールは7年前に撤退した。
世界1位のアメリカのウォルマートも、調子が出ない。最近ようやく、西友を完全子会社にして巻き返しを図る。
 彼らは、圧倒的な規模を背景として世界的な調達力と優れた小売り技術を持つ。
にもかかわらず、わが国では橋頭堡さえ確立できない。なぜか。

その理由として、もっとも重要なのは「日本の生活者の食文化」にありそうだ。
われわれは、ほぼ毎日、鮮度の高い食材(生鮮3品と言われる鮮魚、肉、野菜・果物)を食べる。
しかも、一口に鮮魚といっても、地域によって異なる多彩な産品と、季節ごとに異なる旬のものがある。
野菜も、地域ごとに食する種類は大きく異なり、また季節ごとに食する種類は異なる。
生鮮3品における「鮮度と多様性と旬」の存在は、わが国の伝統的小売業を形づくる基礎的要因だ。

戦後生まれたチェーン経営を軸とする食品スーパーも、実は「鮮度と多様性と旬」の壁をなかなか越えられなかった。
スーパーが出始めた1960年代〜70年代に「スーパーは、安かろう、悪かろう」と言われたが、
それはこの壁を越えることができなかったせいである。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120324-00000002-president-bus_all
496 あぼーん:2012/03/25(日) 07:20:04.53
■それを打ち破ったのは、関西スーパーでありサミットストアであった。
彼らは、店舗内に広いバックヤードをとり、個人の職人技ではなく組織として「生鮮を扱う設備技術やノウハウ」を蓄積した。
80年代のことである。その時期を境にして、それまで「鮮度と多様性と旬」の扱いにおいて圧倒的な優位を誇ってきた
小売市場や商店街の生鮮3品の商店が、上記の食品に特化したスーパーマーケットとの競争に苦戦することになる。

「鮮度と多様性と旬」のある商品を扱うための技術に加えて、もう一つ、「速い商品回転率」の経営を確立する必要がある。
加工食品や日雑商品のように本部で一括して大量・安価に仕入れて、チェーン各店で売り減らすという手法は、この種の商品には通じない。
できる限り在庫を切り詰め、次々に商品に入れ替えるスピードがカギになる。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120324-00000002-president-bus_all
497金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/25(日) 09:19:37.21
GOD FORBID - The End Of The World

http://youtu.be/TG8hpFw5PuI
498 あぼーん:2012/03/25(日) 17:38:34.78
■商品回転率志向の経営は、だが、世界の大手小売企業の目指す方向ではない。
たとえば、世界のウォルマートと日本でポジションを確立したイトーヨーカ堂の回転率の違いを見ればわかる。
02年のデータの比較だが、在庫回転率では、イトーヨーカ堂のほうが倍くらい高い。
他方、販売管理費ではウォルマートが、売上高割合で10%ほど低い。
ウォルマートが調達力とコスト削減力を背景にして競争優位を確保する経営であること、
そしてイトーヨーカ堂は速い商品回転率で勝負していることがわかる
(スレーター『ウォルマートの時代』日本経済新聞社)。
回転率の大きな違いは、同じ小売業と言っても「やり方に根本的な違い」があることを示す。
世界の大手小売企業が日本に適応しようと思えば、自らが展開してきた経営の流儀を根本から変えないといけないということになる。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120324-00000002-president-bus_all
499 あぼーん:2012/03/25(日) 17:39:34.39
■日本の生活者は、食べ物の「鮮度と多様性と旬」を評価する。
その結果、第一に、独特の買い物行動が生まれる。
鮮度の高い食材を求めて、ほぼ毎日買い物に出る。
自家用車と大型冷蔵・冷凍庫という大量購買・長期保存の手段がほとんどの家庭に普及したが、
高い買い物頻度の習慣はそれほど変化しない。

第二に、食への繊細な好みを背景にブランドが食を支配する。
魚とか肉とかといった大雑把な「コモディティ・レベル」で食材を選ばない。
もっと繊細なレベル、
たとえば神戸の霜降り、京の野菜、明石の魚、泉州の水ナス、新潟のこしひかりといった、
いわば「ブランド・レベル」で識別する。それらブランドへの信頼は、強まりこそすれ、薄れる気配はない。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120324-00000002-president-bus_all
500 あぼーん:2012/03/25(日) 17:40:01.72
■こうした食文化が、独特の小売り活動を要請する。
第一に、日々変化ある店頭への要請。それに応えて、小売店での商品入れ替えスピードは速い。
第二に、地域ごとに異なる食材ニーズに応える店対応への要請。
ローカル・スーパーが大手総合スーパーに対して互角の勝負をしているのは、故なしとはしない。
「標準化された商品の週に一度のまとめ買い」や「Every Day Low Price」を標榜する欧米大手小売企業の戦略では、
そうした要請に応えることはできない。
 食文化の伝統は、まさに独自の小売業を生み育て、そして海外からの参入の天然の要塞となって守っているのである。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120324-00000002-president-bus_all
501金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/26(月) 07:31:20.59
バチカン銀行 資金洗浄 マネーロンダリングでJPモルガンが口座閉鎖
http://youtu.be/VvhhDMefJxw

752 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/26(月) 07:25:50.77
MF GLOBAL 社長が顧客資金をJPモルガンへの送金を指示 内部メモ
http://youtu.be/6XVwnKgbg_s

だれが見ても明白な詐欺行為を告発する形で、MF GLOBAL - JPモルガン -
米連銀、その仲間たち(欧州中央銀行やゴールドマンサックス、と仲間の
欧州銀行、日本の銀行)の摘発に動くのではと期待しています。

どなたか、MF GLOBAL JP モルガンに関連するマネーロンダリングなどこの
あたりをブログなどで取り上げてください。必要な情報はこちらでも
提供します。
502金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/26(月) 08:38:41.98
GOD FORBID - The End Of The World (OFFICIAL VIDEO)

http://youtu.be/TG8hpFw5PuI
503金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/26(月) 09:06:09.36
>>1
すぐに業界なるものが出来て
新規参入を阻むのは日本だけの特質。
504金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/26(月) 16:40:54.92
505金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/27(火) 07:45:33.31
オリンパスも東電もトヨタも野村OBも社長はみんな

慶応出

あとはわかるよね
506金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/27(火) 08:00:19.18
バブル世代の世襲自慢、苫米地英人、ロックフェラー買収にも懲りずに
今度は国債バブルでまたも財政破綻しない派wwwwwww
http://youtu.be/lSsqyyDm24Q

1989年10月、三菱地所がロックフェラーセンターを約2,200億円で買収した。
これはバブル景気期の「ジャパンマネー」による海外資産買いあさりの象徴的な例とされ
、ニューヨーク市民の反感を買い、アメリカで日本脅威論が広まることとなった。

しかし、その後の不動産不況(バブル崩壊)で莫大な赤字を出すことになり、
1995年5月に連邦破産法11条を申請し、運営会社は破産。三菱地所が買収した
14棟のうち12棟は売却され、現在は下記の「タイムライフビル」と「マグロウ―ヒルビル」の2棟のみが
三菱地所の所有となっている。
507金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/27(火) 10:00:08.30
みずほ頭取とテレビ東京金融担当女性記者の濃厚なセックス!!w
http://www.youtube.com/watch?v=QYBi0xjqkVQ みずほ頭取とテレビ東京金融担当女性記者の濃厚なセックス!!w
508金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/27(火) 14:06:55.00
全国に顧客を持つ浅川氏は、九州から北海道までの盛り場を熟知、脱退を
ほのめかす顧客がいれば、銀座、赤坂、六本木の"馴染み"の店で接待、
必死で引きとめたという。

「義理と人情と浪花節」という昔ながらの営業手法。「リスクヘッジした
デリバティブで安定運用を図っている」と、企業年金側に説明していたが、
「ブラックボックス」の中身に立ち入ろうとする人はいなかった。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120301-00000001-gendaibiz-bus_all
509金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/27(火) 14:30:42.19
>>1
大法螺吹き乙!

【外資による水源地買収】15自治体「さらなる規制を」→TPP・ISD条項発動で無効化\(^o^)/
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/news/1332740104/
510金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/27(火) 16:21:28.65
占領破壊・・・
「アメリカの鏡、日本」の著者、ヘレンミアーズ女史は、
戦前日本を訪れた極東の専門家である。彼女は戦後一時期GHQで働いた。
そしてGHQが日本の社会制度を破壊するのを見て、数千万人の生活や文化
に影響を及ぼすことになると心配すると、担当の若い担当者は、
戦争に勝ったのだから何をしも良いのだ、と答えたと記している。
そして彼らは無責任にもすぐに帰国してしまった。後に残された日本は今苦しんでいる。
農地の没収と配分、相続制度の破壊は、伝統的な国を滅ぼす欧米植民地主義の
破壊政策である。英国が印度、オランダがインドネシアで行っている。
白人の開発した他民族の生命力を絶つ政治技術なのである。
その後は分散化し衰弱し奴隷化されやすくなる。
日本はこれを民主主義といって喜んで受け入れたが、完全なアホである。
http://pub.ne.jp/surugasankei/
511金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/27(火) 19:29:35.97
知能が高くて向上心があれば

起業して成功して金持ちになったり
あとは芸能界やプロアスリート、AKBなんかの興業師で食ってけるわな

年収一億以上あればエリートとして認められるだろ。
512金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/28(水) 08:02:51.78
THEY DIED FOR THE GLORY OF CITIBANK

http://youtu.be/Ttf8cM12tfo
513金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/28(水) 08:16:38.99
エリートとして認められても全然うれしくない
514金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/28(水) 15:18:34.67
公務員もそうだが、日本の下請け構造で競争原理を働かせる
のはほとんど不可能に近い

高校ぐらいから偏差値によって輪切りされ、東大や慶応合格を
めざした教育をする。学校は合格率によって学校や先生も
評価されるので受験問題ばかりを教えるわけ

それをやってるからいつまでたっても発明したり起業を考える
また考えたとしてもなかなか成功できない

どんなに下請け社員ががんばってもせいぜい独立してその会社の
のれんわけができる程度

一方で、どんなに怠惰で不倫をしていても大企業や官僚になれば
下請けを顎で使って老後まで楽に生活できる。

こんな不公平な社会はどう考えてもおかしい

欧米のような下克上の関係はほぼ不可能になっているわけ
515金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/28(水) 16:18:49.78
不公平社会でせっかくの才能が発揮できずに埋もれて消えていく
マクロで見れば衰退して行く国家だな
516金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/29(木) 04:56:05.93
Fault Lines - Occupy Wall Street: Surviving the Winter

http://youtu.be/TAXCuimxgCs
517金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/29(木) 20:14:54.93
Keiser Report: Backstage Wall Street (E268)

http://youtu.be/iT2MU14M9FQ
518金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/30(金) 08:49:36.75
MF Global Customer and Fund Manager on JP Morgan and the Goldman Sachs Connection

http://youtu.be/hWiw6apR3ak
519金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/03/30(金) 22:20:22.23
【話題】 東京電力の大卒社員は、給与20%削減でも平均年収835万円、55歳で1020万円

東京電力が四月以降に実施する企業や官公庁向けの電気料金値上げをめぐり、
関東地方知事会長の横内正明・山梨県知事や上田清司・埼玉県知事らが二十八日、
都内で東電の西沢俊夫社長に「人件費の削減や経営合理化が先決だ」と迫り、値上げの中止を要請。

その上で値上げの根拠を問いただしたが、話し合いは平行線に終わった。

終了後、横内氏は報道陣に「納得する答えは得られなかった」と述べた。
上田氏は「今の時点では値上げには応じられない」と話した。

知事会側は、有価証券報告書から試算した平均年間給与が国家公務員より高いとして、
「人件費の削減率が20%では低いのでは」と追及。東電側は「本年度は(高卒を含む全社員の平均は)五百七十万円で、
国家公務員の六百三十四万円を下回っている」と回答した。

それに対し上田氏が、「東電の大卒社員は20%削減後も八百三十五万円と高水準で、
給与が安いと回答するのは不見識だ」と語気を強めると、東電側は「大卒は五十五歳で千二十万円」とようやく詳細を明らかにした。

横内氏は「中小企業と同じにしろとは言わないが、値上げで痛みを受ける中小企業の思いを考えれば、
(削減幅を)再考すべきだ」と苦言を呈した。

東電への質問に先立ち、横内氏らは枝野幸男経済産業相にも値上げ中止を要請。
枝野氏は「(値上げの根拠を)合理的に説明するよう指導する」と述べた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2012032902000033.html
520金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/04/04(水) 21:40:54.71
●自民・麻生氏「発送電分離とか東電国有化は簡単じゃない」 安倍氏と共に原発再稼働に頼らざる得ない

 民主党政権の体たらくは、自民党時代よりひどいといわざるを得ない。第90代、第92代の内閣総理大臣
をつとめた安倍晋三、麻生太郎の両氏は、「今の民主党は政権党の体をなしていない」と怒り心頭だ。
政治ジャーナリストの藤本順一氏が司会を務めた対談では、原発の再稼働についても言及された。

――原発の再稼働についてはどう考えるか。
安倍:勇気を持って、動かすことのできる原子力発電所については稼働するという決断が求められている
と思います。今後、イランに対する制裁がより厳しくなれば、日本は1割近い原油輸入先を失うと同時に、
原油価格はさらに上がる。万が一ホルムズ海峡の航行がうまくいかなくなれば、原油輸入量の9割近くが
影響を受けます。

 今、日本はガスも国際価格より高く買わなければならないのが現状です。立場を強くするためにも
代替エネルギーを増やしていくことが必要ですが、再生可能エネルギーはまだまだ時間がかかる。
まずは現実的なエネルギーである原発を再稼働させていくことです。

麻生:太陽光とか風力とかいった話ばかりするけど、太陽光発電の稼働率って10数%ですよ。風力発電に
しても、あの巨大な風車の耐用年数はどれくらいなのか。しかも、海上での補修は容易ではない。
やっぱり現実を見れば原子力発電にも頼るしかない。発送電分離とか東電の国有化というのも、そう簡単
じゃない。アメリカは発送電分離して大規模停電が増えた。もっと現実の話をしないと。

▽NEWSポストセブン
http://www.news-postseven.com/archives/20120325_96610.html
521金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/04/10(火) 22:57:39.72
★東京都、東電以外にも売電し独占体制崩す   1
 Nikkei BP net 猪瀬直樹の「眼からウロコ」2012年04月10日

 東京電力が公営電力の電気を随意契約で市場価格よりも安く買っていた。地域独占により、
東電が勝手に値段を決めることができたからだ。今後は東電以外にも売り先を広げ、
東電の独占体制を変えていく必要がある。

  水力発電、廃棄物発電の電気を、東電に安く売電していた

 東電と公営電力の随意契約が話題となっている。都道府県が運営している水力発電などの
公営電力の電気を、東電が随意契約で市場価格より安く買っていたというものだ。
 4月2日には、東京新聞が1面で「1都4県水力発電 東電に安値で売電」と大々的に報じた。

    水力発電所を運営する東京、神奈川、群馬、栃木、山梨の1都4県が、東京電力に
   随意契約で安く売電していたことが分かった。(略)直近の市場取引価格で売っていれば、
   最大で年間117億円も増収になっていた(4月2日付東京新聞より)

  奥多摩の3つの水力発電の電気を10年契約で販売

 地方自治体による発電事業(公営電力)は、都道府県が運営する水力発電と、市区町村の
清掃工場が運営する廃棄物発電に大きくわけられる。
 公営の水力発電は、全国に約280カ所、合計約240万キロワットの発電能力を持つ。
 東京都は、奥多摩の小河内ダムを使い、3つの水力発電を運営している。多摩川第1発電所
(1万9000キロワット)、多摩川第3発電所(1万6400キロワット)、白丸発電所(1100キロワット)の
3カ所で、合計3万6500キロワットの発電能力がある。
 これら3つの水力発電は、電気をすべて東電に売っている。契約は長期契約で、現在は
2009年4月から2019年3月までの10年契約が結ばれている。
 一方、廃棄物発電は、全国に約300カ所、合計約107万キロワットの発電設備がある。水力や
廃棄物発電を合わせると、「特定規模電気事業者」(PPS)と呼ばれる新電力(9電力会社以外の
電気事業者)の約7割の規模に達する。
522金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/04/10(火) 22:59:26.82
★東京都、東電以外にも売電し独占体制崩す   2

  新電力のシェアは3.5%

 公営電力が東電に独占的に電力を供給してきたのは、法的な縛りがあったからだ。東京都議会は、
小河内ダムを建設中だった1954年(昭和29年)に「東京都電気事業基本計画」を議決している。
これは地方公営企業法の手続きに従ったものだ。

    東京都の電気事業は、多摩川の流水を利用して発電を行い、東京都の施設並びに東京都を
   供給区域とする一般電気事業者に電力を供給し、もって都民の福祉増進に資する(東京都
   電気事業基本計画より)

 ここで書かれている「東京都を供給区域とする一般電気事業者」とは東電のこと、地方公営企業法の
改正を受けて同じ内容を1966年(昭和41年)に条例化した。当時は東京の企業や家庭に販売する
会社は、東電しかなかったのである。
 また、電気事業法施行規則では、公営電力と東電との契約期間を「10年以上の期間」とすることが
明記されている。以上の法的位置づけにより、東京都の水力発電は長期契約を結んで東電に
売電してきた。全国の企業向け電力小売り市場は2000年度から自由化されたが、9電力体制の
壁がある。新電力のシェアは現在でも3.5%にすぎない。事実上、東電以外に買い手がつかない
時代がつづいてきた。

523金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/04/10(火) 23:02:57.12
★東京都、東電以外にも売電し独占体制崩す   3

  議会と相談しながら条例を改正し、東電以外にも販売する

 地方自治体がこのような随意契約を強いられてきたのも、東電の地域独占体制を前提としている。
東京都と東電との契約期間はあと8年残っているが、さいわいなことに、価格は2年ごとに見直すことが
できる。まず、東電への売電原価をもういちど洗い直し、価格の見直しをしていかなければならない。
 発電原価だけではない。福島第一原発事故後、新電力は脱東電志向の需要家から引く手あまたなのに、
新電力には調達できる電力にキャパシティが足りない。公営発電の電力をマーケットよりも高く
評価する可能性は高い。
 だから、発電した電気は東電以外の事業者にも売れるよう、競争性が確保される方策を検討していく。
ただし、東電以外に電気を販売していくためには条例の改正などが必要となるので、議会とも
相談しながら検討していくことになる。
 東電が電力市場を独占しているから、価格決定権も東電にある。水力発電や廃棄物発電から新電力に
売る分が増えれば、東電の割合が減ってくる。全体で競争状態が起きると、東電による一方的な
値上げのような事態も回避できる。新電力を育てることで、東電の独占体制に風穴を開けるのだ。
 「発送電分離」という抽象的なかけ声だけでは意味がない。非東電の電力市場は一朝一夕には
できない。東電との随意契約をやめて、公営電力に競争入札を導入する。一つ一つの改革が
電力市場弾力化への一歩である。

Nikkei BP net 猪瀬直樹の「眼からウロコ」2012年04月10日
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20120409/305068/?ST=business&P=1
524@ルコールオニオン:2012/04/14(土) 07:11:41.67
左翼ごまかし論法が常に使う大嘘の、【 少数意見をくみ入れてこそ
民主主義 】論法ですが、これは真っ赤な!!大嘘です!
民主主義の大!大!原則は!
【 全員が誰に強制されることなく自分の主義主張を述べあい!
それぞれの主義が一致しない時には!多数決で決定する! 】
【 多数決の選択! 多数意見の実行!これこそが民主主義の
真の大原則! 】でしょうが!
 小数意見の取り入れ?それが民意だと?それじゃあ
キンセイニチでさえも民主主義となってしまうだろう
アホじゃなかろか
525金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/04/14(土) 08:08:35.44
ぜひご覧ください!
http://www.youtube.com/watch?v=Wnn0gKoc8jI
526金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/04/14(土) 12:27:30.96
日本の場合、高額所得者の大半は
大した大学出てない低学歴中学歴がメインだろ・・

学者や裁判官、官僚、その他大企業の研究職の人らからみたら
別世界の住人だぞ??価値観やら学歴教養とか全く違うから・・

月に1000万は遊興費に使っても痛くも無い全身ブランド品まみれや
30代で既に庶民の生涯獲得賃金の数倍は得ているようなコワモテとか・・

527金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/04/18(水) 21:43:22.96
★消費者の利便性より業界の既得利権を守る強固な規制で新サービスが立ち上がらない日本のTV業界  1

「ガラパゴスリモコン」の終焉〜ブルーレイディスクレコーダーはそもそもアメリカで売ってない(抜粋)

■オンデマンドストリーミングが主流になりつつあるアメリカ

一方で、アメリカのブルーレイディスクレコーダーのボタンはどうなっているのか、気になっている
方も多いと思う。実は、ブルーレイディスクに書き出して、自分のものとして保存するという文化
そのものがアメリカにはない。そのため、そもそもそうした製品がない。
いま一大勢力になってきているのは、番組そのものをオンデマンドでストリーミング配信を行う
サービスだ。特に、強力な存在になってきているのは、DVDやテレビ番組をストリーミングで見る
ことができるNetFlixや、昨年日本でもサービスが始まったHuluが強い。どちらも、月額10ドル程度
(Huluは980円)でプログラムが見放題だ。
サービスはハードウェアを選ばない。パソコンや、PS3、テレビでもパナソニック、ソニー、ついでに
iPhone、iPad、アンドロイド端末といったところが対応済み。こういうことでは、他社製のサービスを
入れたがらない任天堂のWiiでさえアメリカで対応済み(日本も近日対応と発表)。
ハードを選ばないために、ユーザーにとっての初期導入コストも小さい。番組を見るための
インターフェイスも単純きわまりない。参考までに、NTT東日本が対応したセットトップボックスを
リリースしているが、そのボタン数は15個。
ユーザーが、いつでもほしい番組を見ることができると保証されることに慣れ、コンテンツを手元に
所有する必要性がないと考えるようになると、環境は激変するだろう。ユーザーは自分の見たい
番組を自分の見たいようにしか見なくなる。そうすると、まめにハードディスクレコーディングを
する習慣自体が消滅する。

528金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/04/18(水) 21:45:13.55
★消費者の利便性より業界の既得利権を守る強固な規制で新サービスが立ち上がらない日本のTV業界  2

■物理メディアを持っている方がリスクへ

画質はNetFlixはDVD以上の画質をうたっているので、それほど悪くもない。海外ドラマが好きな人には、
すでに物理メディアをレンタルするより安くなりつつあり、さらに今後、コンテンツの拡充が進んで
くれば(例えば、角川が海外も狙って本格参入すれば)、劇的に状況は変わってしまうだろう。
簡単操作で、コンテンツそのものが見ることができればいいや、という人にとっては、何年かで、
必ず、ぶっ壊れる運命にあるハードディスクといった物理メディアを後生大事に持っている方が
リスクへと変わる。
こういう理由で、ブルーレイディスクレコーダーは、世界最大のアメリカ市場に出て行けない。
そのため、部品調達コストが減少する効果も起こりにくいので収益を出しにくい。テレビのそれなりの
洗練さに比べて、レコーダーが劣っているように感じられるのも、開発が後回しになりやすいからだろう。
なぜ、こんなへんてこりんな状況になってしまったかというと、日本特有の様々なしがらみの結果な
面がある。日本では、地上デジタル放送にしても、「コピーワンス」やら、「ダビング10」にしても、
とにかくがんじがらめで、テレビという既存のビジネスモデルを守るように作られている。しかし、
それはユーザーの利便性を無視している。そして、将来へのイノベーションの機会を失わせる。
実際に、日本から新しいサービスモデルは立ち上がらず、気がつけば海外企業にビジネスの中核となる
プラットフォームを押さえられるという、iTuneやAndroidやKindleなどの最近おなじみの展開に
向かっている。
そう遠くない先、ガラパゴスボタンは絶滅の危機に瀕するだろう。その頃には、テレビやその周辺の
ビジネスも否応なく変わっている。
ただまあ、いきなりその未来になってくれないから、つなぎと思って買っているわけだけど……。

新清士 ジャーナリスト(ゲーム・IT) @kiyoshi_shin
http://agora-web.jp/archives/1448816.html
529 忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2012/04/19(木) 04:28:10.74
もっと更に良い理想的な政治主義を創造して欲しいですよ。
530金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/04/27(金) 21:08:09.75
★国際市場価格の数倍のBlurayパッケージなど、日本のテレビ録画のガラパゴス化  1

テレビ録画もガラパゴス化 日本にしか無いテレビ録画機市場【デジ通】

スマートテレビが世界的なIT業界の話題になっている。日本でもテレビがどうなっていくかは
話題だが、テレビは放送や視聴形態などが、国や地域によって実情が異なる。特に日本と異なるのが、
テレビ番組の録画に関する部分だ。日本ではテレビを購入する際、一緒に録画やメディア再生用に
Blu-rayレコーダーなどを検討する方が多い。しかし、海外では録画そのものや録画機器が日本とは
全く異なり、日本のようなBlu-rayレコーダーの市場はほぼ存在しないと言っていい。日本の
テレビ録画文化は携帯電話同様にガラパゴス化しているとも言える。

 録画機器は日本のみで発達

日本で放送される多くのテレビ番組は一度放送したら終わり、見逃したらいつあるかわからない
再放送を待つか、DVDなどが販売されない限り見ることができなかった。このため、ドラマなどの
録画用に録画関連機器の市場があるが海外では日本のようなBlu-rayレコーダーは販売されていない。
つまり、日本の家電メーカー各社が販売しているBlu-rayレコーダーは日本だけに特化した製品
であって、どんなによい製品を開発したとしても海外には展開できない。
ここで疑問なのは、海外ではテレビ番組を見逃したりするのを防ぐためにどうしているかと言う点だ。
海外では一般的に再放送が盛んでケーブルテレビなど含め、放送局を変えて何回も再放送されるので、
見逃しても後で視聴することができる。また、ネットなどによる配信や日本よりリーズナブルに
DVDやBlu-rayなども販売されるので、録画して見逃さないようにする必要性が薄い。
もちろん録画用の機器が全くないわけではなく、ケーブルテレビが普及しているアメリカでは
録画機能付きのチューナー(STB)が普及している。これをDVR(Digital Video Recorder)と
呼んでいるが、これにはHDDが内蔵されているだけでBlu-rayやDVDなどの光学メディアに
書き出すことができない。
531金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/04/27(金) 21:12:19.64
★国際市場価格の数倍のBlurayパッケージなど、日本のテレビ録画のガラパゴス化    2

このDVRはケーブルテレビの契約と一緒に月1,000円くらいで借りることが多く、日本のように
テレビと一緒に5万円くらいのBlu-rayレコーダーを買うようなことはないし、TiVoなどの例外は
あるが家電量販店でも扱われていない。日本ではアニメやドラマなどを録画して、自分用のライブラリを
作るためにBlu-rayなどに書き出すことを好む人もいるがBlu-rayなどが比較的リーズナブルに
販売されるので、わざわざ自分でライブラリーを作るほどでない。

 放送番組の内外価格差
例えば、日本ではJIN-仁- 完結編のBlu-ray BOXが定価3万円ほど、実売2.5万円ほどで販売されている。
アメリカのBlu-rayで比較的高価な方のBoardwalk Empireというドラマシリーズは定価80ドル程、
実売45ドルほどで販売されている。(2012年4月現在Amazonでの価格)ドラマで比較しても五分の一
程度で購入できるので、気に入ったドラマが年に数本程度あるくらいなら、自分でライブラリを
作るより、そのたびに購入した方が手っ取り早い。
状況は国や地域によって異なるが、日本の電機メーカーが最先端技術を駆使したテレビ関連の
新製品を出しても、グローバルに展開することはない。日本向けの技術が、何らかの形で海外展開時に
応用できるのかもしれないが、テレビ関連市場に関してはそもそも、文化自体が異なるので、
技術力などで何とかなる問題でもない。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]
http://news.livedoor.com/article/detail/6495338/
532 ◆c8xtN1q.5M :2012/05/05(土) 22:49:13.94

/// 序章「大変な時代」とは 1 ////////////

堺屋 太一著 「大変」な時代 講談社 1995年刊より

 序章「大変な時代」とは

  常識破壊――不連続への不安

「大変な時代になった」――これが今、多くの人々の実感だろう。
 なぜ、そうなのか。何が大変なのか。
 まず第一は、これまでの常識では考えられないことが、次々と起こることだ。
 たとえば政治。二年前、三十八年間続いた自民党単独政権が倒れ、細川連立政権が生まれた。
そのときはまだ、「予想外だ」「大変革だ」といいながらも、「ついにやった」という
感じがあった。できそうでできなかったことがついにできた、ということだろう。
 ところが、その細川政権がたちまち凋落し、七ヵ月で倒壊すると、羽田短命政権を挟んで、
自民・社会・さきがけの連立政権が誕生した。長年の「宿敵」、社会党の党首を総理大臣に
推戴した自民党の包容力にはみな驚いたし、それに応えた社会党の変身ぶりにも真面目な
支持者は戸惑った。

//////////////////// 「大変」な時代 ///

533 ◆c8xtN1q.5M :2012/05/06(日) 10:21:01.43

/// 序章「大変な時代」とは 2 /////////

 しかし、ここまでは「永田町の茶番劇」の範疇に納まった。国会周辺に群がる政治家の品性と
倫理観を云々していれば、何とか理屈がつけられる現象だった。
 しかし、一九九五年四月の地方選挙では、そうもいっておられない事態が起こった。国会では
九割以上の議席を持つ六党派などが推薦した知事候補が、東京でも大阪でも、有権者の一五
パーセント以下しか得票できずに落選。無党派を標榜するタレント候補が当選してしまった。
 投票制民主主義の政治では、政党に必要な第一の機能は、有権者の票を集めることだ。
今や日本の政党は、民主主義政党のもっとも基本的なこの機能を失ってしまった。これは、
たんに既成政党の問題というよりは、戦後の政党政治のあり方に対する国民の拒否反応だ、
といっても過言ではあるまい。
 経済の分野でも、これに劣らぬ常識破壊が相次いでいる。九三年春には一ドル百十円を
割りこんだといって大騒ぎをしたのに、たった二年後の九五年春には一ドル八十円台が
定着してしまった。それでも、日本の貿易黒字は続いている。

///////////////////// 堺屋太一著 ///

534 ◆c8xtN1q.5M :2012/05/07(月) 22:50:03.19

/// 序章「大変な時代」とは 3 /////////

 景気循環や物価動向も常識を破った。政府は九三年秋から「緩やかな回復」をいい続けて
いるが、景気の実感は決してよくなっていない。それどころか、震災や円高の影響で再び
低迷に向かっている。これまでの景気循環とはまったく違うパターンだ。
 それ以上の驚きは、諸物価の長期低落傾向だ。土地や株などの財産性価格は、八九年末から
九〇年にかけてのピーク時に比べて四割以下になり、なお安定しない。そのうえ、為替に影響
されやすい卸売物価はもちろん、一般消費者物価までもが、この三年間は顕著に値下がりしている。
ここでも、政府だけは消費者物価が下落している事実を認めず、許認可料金や固定資産税などを
引き上げているが、日本経済と日本人の暮らしにとっては迷惑以外の何ものでもない。

/////////////////////// 1995年刊 ///

535 ◆c8xtN1q.5M :2012/05/08(火) 23:18:44.15

/// 序章「大変な時代」とは 4 /////////

 もう一つ、これまでの常識が通用しなかった例をあげるならば、日本の安全性だ。これまで
外国で地震が起こってビルや高速道路が倒壊すれば、専門家たちは「日本の設備はずっときびしい
基準で建設されているから絶対に大丈夫だ」と繰り返した。ところが、九五年一月十七日の
阪神淡路大震災では、他のどこよりも多くのビルや高速道路が倒壊した。日本の建造物に対する
安全基準はきびしく、建設費が高いのは事実だが、安全性が高いとはいいがたいのが現実である。
 また、日本人はガバナビリティ(被統治能力)が高く、過激な犯罪に走るような集団は少ない、
ともいわれていた。しかし、最近の毒物散布などは諸外国にも例のない過激なものだ。これが、
伝えられるような宗教団体の若者たちによって行われたとすれば、日本にもこの世の終末を
信じる絶望的な思想が受け入れられる下地ができたのかもしれない。

/////////////// 常識破壊と大競争 ///

536 ◆c8xtN1q.5M :2012/05/09(水) 22:46:09.08

/// 序章「大変な時代」とは 5 /////////

 要するに、今日の日本には、過去の常識とは断絶した新しい現実がある。多くの人々が
「大変な時代になった」と思うのは、「これまで」の知識や経験では推し測れない「これから」に
対する不安、つまり時代の「不連続感」があるからだろう。

   「これまで」に代わるものが見えない――不透明への不信

「大きな変化が続く日々」という意味だけでも、今は「大変な時代」に違いない。しかし、
多くの人々が、今を「大変な時代」と感じるのは、そんな単純な驚きによるだけではあるまい。
これに劣らず重要な第二の点は、「これまで」の知識や経験に代わって、「これから」を
説明するような思想も理論も見えてこないし、それを生み出しそうな技術も組織も現れない
ことである。

///////////////////// 講談社発行 ///

537金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/05/10(木) 03:52:34.81
マルクスは、資本主義を歴史上もっとも革命的な経済システムと見なしていました。

彼の革命理論は、資本主義がもっている革命的な性格が旧い社会システムを次々に
破壊していき、新しい社会を作り上げていくだろう、というものです。
資本主義は自らを常に革新しつづけなければ生き延びることができない経済システム
であるというのです。そのことをマルクスは見抜いていたのです。

そしてこの資本主義の革命的性格こそが、最終的には人類を共産社会へと半ば
必然的に導いてゆくものだろう、とマルクスは考えたのでした。

マルクスの革命理論では、資本主義を廃止して共産社会をつくるのではありません。
資本主義の発展の最終段階に共産社会が訪れることになっているのです。
共産革命とは資本主義の発展の別名にすぎません。資本主義の歴史それ自体が革命史なのです。
資本主義を廃止して共産社会をつくろうとすることは空想的社会主義だとされたのです。
538 ◆c8xtN1q.5M :2012/05/10(木) 23:04:14.89

/// 序章「大変な時代」とは 6 /////////

 実際、ここ数年間には、政治でも経済でも、社会文化や流行でも、「これこそ次世代のリーダー」
といわれた人々が何人か登場したが、そのほとんどは期待はずれのまましぼんでしまった。
 政治の世界では、一九九三年ごろには、選拳法さえ改正すれば、新鮮にして清潔な人材がドッと
現れ、たちまちにしてこの国にもすぐれた政治のリーダーシップが確立できる、という期待が
膨らんだ。細川内閣が八〇パーセント以上の支持率を記録したのも、その現れだ。
 ところが、今では、それも期待はずれだったと思う人が比倒的に多い。政党組織としても政策内容
においても、さして新しい魅力を持つものは現れていない。政治改革の目玉とされた選挙法の改革自体、
当初の目的や意図に沿わないものだったのではないかという囁きが、はやくも聞こえてくる。
小選挙区制度が具体化するにつれて、その欠陥もそれによって立候補する政治家の古びた顔も
わかってきたからだ。

///////////////// 「大変」な時代 ///


539金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/05/11(金) 15:09:15.63
>>537
嘘はよくない。
途中までは合ってそに見えるが、最後の結論が嘘八百。

空想的社会主義は、オーエンのように仮説上の完全な共産主義社会を想像し、それにいたる方法や維持方法を考えなかったんだよ。
あくまで、空想上の社会主義だな。
社会の分析を重視し、革命への道筋を見つけるのがマルクスの手法。
社会が変化すれば、革命の方法も変化してゆく。

マルクスの時代の共産主義革命は資本主義を廃止し共産主義社会を作ることに他ならないんだよバ〜カ。

賃金労働者であるサラリーマンが人口の大半を占める現代社会では、民主主義を徹底することによって労働者の権力が成立する。
現代では共産主義革命の方法もマルクスの時代とは違うものとなる。
540 ◆c8xtN1q.5M :2012/05/11(金) 22:34:20.06

/// 序章「大変な時代」とは 7 ///////////

 そもそも選挙制度の改革だけでは、未来を切り開くような思想や人材は登場するものではない。
むしろ選挙制度を改革したことで、政治は動ける範囲の狭い無力な存在になろうとしている。
このため、人々の間には「民主主義の建前とは追って、現実の世の中は投票によって変わるほど
単純にはできていない」という失望感が広まっている。
 経済に関する落胆は、それ以上に激しい。この国の高度経済成長と国際競争力強化を実現してきた
はずの官僚組織と一部の経営者とが、バブル景気の崩壊と円高の過程で、国庫と企業に膨大な
損失を与えた。「偉い」と思っていた高級官僚や経営者の多くが、実は見通しが悪く見切りが拙い
無能無責任な人々だとわかったわけだ。
 このことは、有能で勇敢と信じていた帝国陸海軍の将星たちが、必ずしもそうではなかった
ことを知らされた終戦時と同じような衝撃を、日本大多数に与えている。既成政党が共同推薦した
高級官僚上がりの候補者が、東京でも大阪でも有権者に拒否されたのも、その現れだろう。
つまり、今の世の中には一種の「終戦」現象が起こっているのだ。困ったことは、当の本人たち、
高級官僚や企業経営者のほとんどが、その事実に気づいていない点である。

///////////////////// 堺屋太一著 ///

541 ◆c8xtN1q.5M :2012/05/13(日) 20:36:05.06

/// 序章「大変な時代」とは 8 /////////

 一方、「これまで」の産業に代わって、「これから」の成長入雇用を担うといわれた産業業態も、
ほとんどは立ち枯れ状態になっている。華やかな未来産業といわれたCATVやリゾート開発は、
大部分か大赤字だ。熱狂的な流行が期待されたF-1レースやJリーグも、期待はずれのまま
しぼみつつある。バブル時代には、世界中を買い占めるほどの勢いだった日本企業の海外投資も、
大半が惨憺たる赤字で、投資収益を得るどころではない。将来を期待された新産業や新規事業の
ほとんどは、既成産業の待ち出しによって支えられる金食い虫になっているのである。
 だが、何よりも多くの人々に不安と不信を与えているのは、日本の官僚機構や企業組織には、
「これから」の時代にふさわしい改革を実現する能力と勇気が欠けているように見えることだ。

////////////////// 1995年刊 ///

542 ◆c8xtN1q.5M :2012/05/16(水) 21:59:13.09

/// 序章「大変な時代」とは 9 /////////

 たとえば、情報産業の振興や国際金融機能の拡大のためにも、産業空洞化を防ぐためにも、抜本的な
規制緩和が不可欠なことは多くの識者が指摘するところであり、政府も内閣の水準ではそう認めている。
だが、現実の個別問題となると、既得権にしがみつく既成の企業群と、権限意識にこだわる官僚との
共闘によって、ほとんど実効ある川制緩和が進まない。
 いやそれどころか、製薬会社の株価操作や小規模金融機関の破綻から地震の被害や地下鉄毒ガス事件まで、
あらゆる機会をとらえて、官僚たちの規制強化と権限拡大が露骨に進められている。
 それだけではない。今の日本経済は不況が長引き、消費者物価も下落傾向にあるのに、政府官僚は
この事実すら認めない。現在の官僚機構には、不況と値下がりという事実に対応して財政を改革し、
公共料金を引き下げるという現実対応能力が欠けている。そのことを見せないために、官僚たちは
あえて経済の実態を見ようとしないのではないか、と思えるほどだ。

/////////////// 常識破壊と大競争 ///

543 ◆c8xtN1q.5M :2012/05/17(木) 22:18:56.88

/// 序章「大変な時代」とは 10 /////////

 そうだとすれば、日本の官僚たちには、この国の未来を創造するような改革を行う知的冒険心が
ないだけでなく、世の中の変化を認める知的誠実さも欠けているといわざるをえない。
 今日の日本は、本音と建前が大きく乖離した世の中だ。本当の気持ちや目的を露骨にいわず、
言葉を飾り表現を工夫するのは、文化の成熟化現象の一種といえなくもない。吉田兼好は
『徒然草』の中で、これを都人の洗練とさえ書いている。だが、時代の変化が目まぐるしい現在では、
それが世の中をいちだんと不透明にし、人々の不安と不信を掻き立てていることは否定できない。

///////////////////// 講談社発行 ///

544 ◆c8xtN1q.5M :2012/05/19(土) 19:36:18.77

/// 序章「大変な時代」とは 11 /////////

   夢とおもしろさがない――衰退の予感から来る不満

 いつの時代でも、世の中は変わる。そういう意味では、時代は常に不連続だ。いつの時代、
どんな世の中でも、人は本音と建前を使い分ける。だから、世の中のことは、いつもわかりにくい。
ましてや、不連続の彼方にある未来ともなれば、不透明なのも当然だ。その限りでは、今日
われわれが直面している不連続感や不透明感も、程度の問題といえなくもない。
 それにもかかわらず、今が特に「大変な時代」と感じられるのは、この不連続で不透明な先に、
夢とおもしろさが期待できないからだろう。
 世界の冷戦構造と国内のバブル景気が崩壊して以来、日本の将末を明るく思わせるような
展望は出てこない。今後もかなり高い経済成長率を維持できるという論者はいるし、日本の
国際的地位や日本人の世界的評価が向上すると予想する評者も多い。福祉社会や環境保護の点で、
日本の未来を気高く描く人々も少なくない。

///////////////// 「大変」な時代 ///


545 ◆c8xtN1q.5M :2012/05/20(日) 20:14:22.35

/// 序章「大変な時代」とは 12 /////////

 だが、そうした未来展望を集めてみても陽気になれない。この種の未来展望には、決まって人々に
負担増を強調し、その覚悟を求める高圧的なお説教が続いているからだ。
 確かに、「これまで」の尺度で見れば、「これから」の日本は、「峠」を越えた形になるだろう。
 経済成長率は、予測に差があるとはいえ、今までよりは下がることは間違いない。特にこれまで
日本が得意とした規格大量生産型の製造工業では、東アジアの新興工業地域の追撃が急激であり、
規模の縮小と利益の減少は避けがたい。それに伴って、投資要因は減り、財産性の物価も上がらなく
なるだろう。つまり、経済は「右屑上がり」から「うつむき加減」に変わらざるをえない。

///////////////////// 堺屋太一著 ///

546 ◆c8xtN1q.5M :2012/05/21(月) 21:42:21.02

/// 序章「大変な時代」とは 13 /////////

 国際社会や地球環境の問題でも、日本の負担が増えるのは事実だろう。冷戦構造が終焉した今、
アメリカは「西側陣営のリーダー」でも「世界の秩序形成者」でもなくなった。これからの
アメリカは、「普通の大国」として自国の利益を追求する方向に傾くだろう。したがって、
日本の防衛や通商が、アメリカの負担によって有利に運ぶこともなくなるに違いない。これからの
日本は、国際摩擦や安全保障の問題を自らの負担と責任で解決しなければならなくなるわけである。
 何より決定的なのは、これからの日本は人口が増えないこと、特に若年人口が急速に減り出す
ことだ。一九九四年には満二十歳を迎えた人が二百六万人もいたが、九五年には二百二万人になり、
九六年には百八十四万人になる。これがさらに五年進んだ二〇〇一年には百五十三万人になり、
二〇一五年には百二十四万人にまで減る。こればかりは大量の移民でも受け入れない限り
避けられない。

///////////////////// 1995年刊 ///

547 ◆c8xtN1q.5M :2012/05/22(火) 22:13:36.04

/// 序章「大変な時代」とは 14 /////////

 このことを、「本格的な高齢化社会の到来」であり、「いよいよ年金と医療費負担の重い
時代の実現」だという人は多い。最近のマスコミ論調や政府計画には、こうしたことから
日本の未来が夢の乏しいおもしろ味のない世の中になるように描くものが多い。その中には、
国民の甘い期待を事前に封じ、早手回しに負担増を覚悟させておこうとする官僚たちの
指導者意識も含まれている。いねば、「これから」の時代に対応した夢とおもしろ味を生み出す
英知と、それを実現する変革を行う勇気とが日本国民にはない、という「愚民視感覚」で
議論を進めているのである。

/////////////// 常識破壊と大競争 ///

548 忍法帖【Lv=12,xxxPT】 :2012/05/23(水) 06:37:33.00
寧ろユートピアを願えよ。
549金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/05/23(水) 15:09:18.77
私は長年この「あいおい損保」の自動車保険入ってて(二十年ぐらい)初めて人身事故起こしちゃったんだよ。
そしたら、この「あいおい損保会社」の事故処理対応が極端に「 悪い 」「 遅い 」最悪であった。
損害賠償保険金の支払いは極力値切ってくるし、常に「上から目線」で「仕方ないからこれだけ払ってやる」
って感じだし、特約の事を話したら聞いてない振りをする。 もうこの「あいおい損保会社」の事故処理対応、
顧客対応は「 最低!!、最悪!! 」いざ事故ったら口だけ「お客様のお体が心配です」って言いつつも
損害賠償保険金をなかなか払わない。当然、法律上、支払うべき損害賠償保険金をことごとく「値切る」し「上から目線」
で「払ってやる」って感じだ。被害者の治療も常に一方的に早く打ち切ろうと躍起になっている。
私の兄弟達はこの「あいおい損保」とは「別の保険会社」だけどこんな対応はこの「あいおい損保」だけである。
家族,兄弟、知人、友人みんなこの「あいおい損保」の諸々のこれらの対応を「信じられないなぁ」なんて言ってるよ。
私が車を購入した店がこの「あいおい損保」の代理店に入ったんだけど今となっては滅茶苦茶後悔している。
今日の「日本社会」に、こんな「あいおい損保」の様な事故処理対応が極端に杜撰で「CS経営」に反する企業運営方針会社が
社会的に放置されているのが不思議でならない。我が国の「行政監督官庁」は一体、何を監督、指導しているのか?
早く「営業停止の行政処分」をしなさい。「あいおい損保」の様な自動車損保会社は現在の「日本社会」には必要ない会社だ。
この様な「あいおい損保」が存在していること自体が「社会悪」である。「詐欺的事業運営」をしている「あいおい損保」保険会社。
我が家では今すごくもめてる。 とにかく当然、支払わなければならない損害賠償保険金を払わない、
示談交渉を打ち切る方向でしか話をしてこない、もうこんな保険会社「あいおい損保」はこりごりだよ。

550 忍法帖【Lv=24,xxxPT】 :2012/05/23(水) 23:43:12.51
民主主義は積極的な理想主義ですよ。
551 ◆c8xtN1q.5M :2012/05/25(金) 22:36:17.30

/// 序章「大変な時代」とは 15 /////////

 今、多くの人々が「大変な時代になった」と思う第三の要素は、日本の未来に対する衰退の
予感である。どれほど時代が不連続であり、未来が不透明であっても、その先が何となく明るく
おもしろそうだと思えば、人間は焦ることはあっても脅えはしない。現在の日本の最大の問題は、
現実のきびしさではなく、将来に対する脅え、特に夢とおもしろ味のない未来図から感じる
衰退と退屈の予感である。国民の中には、自由な発想と大胆な行動とで、おもしろい未来を
描くのを抑制するこの国の体質と気質に対する不満が潜在しているのだ。

///////////////////// 講談社発行 ///

552 ◆c8xtN1q.5M :2012/05/26(土) 15:24:52.27

/// 序章「大変な時代」とは 16 /////////

 「大変な時代」から「おもしろい世の中」へ

 今が「大変な時代」であることは間違いない。「これまで」の常識が通用しなくなり、現行の
やり方や仕組みがうまくいかなくなることを心配するのは、「健全な危機感」というものだろう。
 しかし、この大変化、とりわけ日本が直面している経済成長率の低下や国際的責務の増大、
若年人口の減少などを、「これから」の日本社会が夢もおもしろ味もない世の中になるという
「衰退の予感」に直結させるとすれば、罪深い短絡といわざるをえない。
 経済成長率の低下は、今日と明日、今年と来年の生産量の増加率が減ることを意味していても、
今年の楽しみや来年の夢がなくなることを意味するものではない。「右肩上がり」で走りまわる
よりも、「うつむき加減」で今を楽しむほうがずっとおもしろい、という生き方もありうる。

///////////////// 「大変」な時代 ///

553 ◆c8xtN1q.5M :2012/05/27(日) 20:01:42.67

/// 序章「大変な時代」とは 17 /////////

 避けがたい若年人口の減少にしても、気楽さとおもしろさを生み出す余地をつくる要因とも
なりうる。子どもが減れば、国民社会全体の教育負担は軽減する。人口が増えなければ住宅を
増やす必要もない。住宅が増えなければ、都市を広げる苦労も、道路や地下鉄を延ばす費用も
必要ではない。いくらか贅沢な暮らしをするとしても、住宅投資や公共投資は大幅に減らせるし、
資源やエネルギーの使用量も抑えられる。生活の質の向上ぐらいは、利用の高度化、効率化で
十分まかなえるはずである。
 つまり、経済が「うつむき加減」になり、国際社会での責務が増え、若年人目が減少するという
ことは、より多くの選択の自由と今を楽しむ余裕が、この国に生じることでもある。
 経済が高度成長しているときには、設備投資と公共事業に多くの資源と生産力を分けなければ
ならなかった。人々は勤倹貯蓄を強いられ、年々高くなる住宅を買うためにあくせくさせられた。
経済的にも時間的にも、選択の自由の乏しい短距離競走の連続のような人生を送らねばならなかった。

///////////////////// 堺屋太一著 ///


554 ◆c8xtN1q.5M :2012/05/28(月) 21:40:12.62

/// 序章「大変な時代」とは 18 /////////

 アメリカが西側のリーダーとして日本を守っていてくれた「これまで」は、日本の外交や防衛には
選択の自由がなかった。極端な言い方をすれば、戦後の日本には、国際社会で成功する道も失敗する
自由もなかったのだ。「これから」は、日本が自ら進路を選べる余地が広がる。それだけに、
無責任な官僚や不誠実な政治家に任すことはできない。
 若年人口が増加していた「これまで」は、教育と住宅建設と都市拡大に巨額の費用を投入せざる
をえなかった。それは、日本社会全体にとっても、各人の家計にとっても、選択の余地のない
出費だった。だが、若年人口が減少する「これから」の時代には、巨額の費用を「今」のために
自由に使えるようになるはずである。
 人間が自らの好みでお金を使い、自らの選択で周囲と付き合えるのは、楽しいことだ。今、ようやく
日本は、そんなことができる世の中になろうとしている。そのことに、われわれは脅えおののいては
ならない。管理された成長よりも、選べる自由を楽しむ知恵と勇気が必要になっているのである。

・・・・

//////////////////// 1995年刊 ///

555 ◆c8xtN1q.5M :2012/05/29(火) 22:53:22.51

////////////////// 堺屋 太一 (著) ////

「大変」な時代―常識破壊と大競争 [ハードカバー
http://www.amazon.co.jp/dp/4062075822
出版社: 講談社 (1995/08)
ISBN-10: 4062075822
ISBN-13: 978-4062075824


「大変」な時代―常識破壊と大競争 (講談社文庫) [文庫]
http://www.amazon.co.jp/dp/4062638568
出版社: 講談社 (1998/08)
ISBN-10: 4062638568
ISBN-13: 978-4062638562

/// 出版社: 講談社 (1995/08) ///////////

556金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2012/05/30(水) 23:47:27.32
「増税」のための社会的環境の前提必要条件について現在の政治家たちは現状認識がまるでない。
おそらく「認識」しているが「ずる賢く」「知らんふり」「ご都合主義」で「厚顔無恥」なのだろうと推測する。
「人の褌(ふんどし)」で相撲を取ることしか考えていない。「能無し」「馬鹿」「恥知らず」[タカリ屋」
だけの「政治屋チンピラ集団」としか言いようがない。

財政危機、国家滅亡の危機、1000兆円もの赤字国家で大至急実施すべき
第一は「議員報酬」関連全般の大削減である。国会議員一人当たり約1億円の歳費総額を1/4にすること。
75%削減である。議員年金、交通機関パス、その他全ての議員特権を廃止すること。
「特権」に胡坐をかき、「特権」を悪用することにうつつを抜かしている現状、
「本当の政治とは何か?」「どうしなければならないか?」を身をもって再認識させ、
私利私欲、政官財癒着、拝金主義、事大主義、日和見主義、タカリ、恐喝、恫喝の「似非政治活動」を
終焉させなければいけない。「志の高い者」だけが生き残れるようにしなければならない。

第二は「規制撤廃」である。「自由競争原理」を基軸にした「新しいサ−ビス展開の可能な社会再構築」である。

第三は「公務員改革」である。現行の1/5〜1/10へ大削減、役所の廃止である。必要最低限にすべきである。
民間で90%位は現状よりもコスト、品質共に上回る事は間違いない。
すべての「天下り」は全廃。

「増税」の前にこの当たり前の事が何故できないのか?政府、政党、議員はここまで腐って居るのか?
「まずは隗より始めよ!」「平成25年10%消費税増税案」ふざけるな!
今、政府、国会がやっている事は「泥棒の防犯会議」である。
「税金泥棒=議員」が税金を食いつぶしながら防犯会議と称してさらなる税金をかすめ取る作戦会議である。
小学生でもわかるばかばかしい大根役者の下手な演技。
「人に厳しく、自分に甘い」「能無し、程度の悪い政治屋集団」いい加減にしなさい。
あなた方は明らかに「税金泥棒」「税金に群がる乞食」「たかりや」「チンピラ」である。

557 ◆c8xtN1q.5M

/// 「競争」のさまざまな概念 1 ////////

堺屋 太一著 「大変」な時代 講談社 1995年刊より

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 第四章「競争」のさまざまな概念

  過剰保護と過当競争の併存

 日本を「大変な時代」にした要素の一つは、国際的な大競争、「メガ・コンペティション」の
始まりである。これにどのように対処すべきかを考えるためには、「競争とは何か」を正しく
知っておく必要かおる。
 日本人は、現在の日本の社会を自由経済と考え、日本の企業がこの国でやっていることを
自由競争と信じてきた。しかし、世界からは、日本は白由経済の社会ではないし、日本の企業は
(少なくとも日本国内では)自由競争を行ってもいない、と見られている。
 アメリカやアジア諸国の政治家や経営者が、日本を非難する最大のポイントは、この点にある。

////////////////// 「大変」な時代 ///