小泉構造改革の後退で日本経済は破滅へ・・・

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 マスコミは報道しないが、日本は3年間、経済成長しない。
 さらに問題なことは…、税収は、名目成長率に連動する。名目成長率は、来年はマイナス。つまり、09年の税収37兆円より、2010年はさらに減少する。
★《おバカ不況。おバカ、お墓へ不況》(小沢+鳩山+亀井の頭文字)
 「おバカ」には、「ラッパ吹きの男…民主党」「民主党を選び川に落ちるネズミ…愚民と日本国」という2つの意味
 「《民主党政権はラッパ吹きの男》とかける。その心は――国民はラッパに誘われて川に落ちるネズミ――」

★これから日本経済の恐怖の底なし沼が来る
 『3年間、日本は経済成長しません。潜在GDP上げずに、物価下落を促進します』法。
 愚かな亀井大臣の「中小企業金融円滑化法(2011年3月末までの時限措置)」による、3年の支払い猶予で資金が塩漬けになるから。
■先ず、「中小企業金融円滑化法」がなくても、既に必要な措置は実施済
 「新規の融資」に信用保証協会の保証をつけたいなら、今の制度でも100%まで可能。自民党政権で予算上の枠を30兆円に拡大し、15兆円まで使われ、15兆円残っている。
 「既に保証が付いている融資」を延長する場合、保証の延長には保証協会は応じることになっているし、公庫の融資については、中小企業庁から延長に応じるようにとの指針が出ている。
■この法案で新たに認められるのは次のことだけ
 金融機関が、「保証を付けずに貸している融資(プロパー)」について、途中から保証を付けること(旧債振替)を4割まで認める。
■その対象は…
 では、「今の経済状況で信用保証が付いてない融資先」といのは、どういう所なのか?凄く良い所か、凄く悪い所か、という両極端。
 良い所に4割の信用保証は要らない。
 つまり悪い所、破綻懸念が強い所の不良債権を、保証により何年か延命させるだけの措置。
■その影響
 その間、そのマネーはその借り手に張り付いており、ニューマネーを必要とする所(良い所)には回り難くなる。
 ましてや、自己資本規制が厳しくなるから、貸出の総量が増える方向にはない。当然さらに、ニューマネーは回り難くなる。
 つまり、経営難の企業を破綻させて、新興企業に限られた資金を回す、新陳代謝を促せなくなる。
 その結果、返済猶予の3年間は生産性も上がらないから、潜在成長率も上がらず、潜在成長率が上がらないからデフレを脱却できないどころか促進され、経済成長が停滞し、
世界から日本だけ置いて行かれる「ジャパン・スルー」が起きる。
>>753
■当局による事実上のノルマ
 問題は、「金融機関は3ヵ月ごとに、何件の申込があり、そのうち何件について条件緩和に応じ、何件は断り、何件は結論を出していないか」を
『金融庁に報告する義務、ウソをついたら罰則』ということ。
 『そして何より怖いのは、「当局の検査とセット」という点。当然、なりふり構わず、かなり実績を出そうという方向に金融機関が動くのは自明』。
 これで危惧されるのは、企業の健全性・体力を、例えばABCD(Aから良い順)に分けていた場合、
『今回の措置で、AとDだけしか生き残らず、かえって企業間格差が開く』ということ。
 実績を伸ばそうとすれば、上のBではなくて、下につまりC・Dに行ってしまい、 Bに回る信用保証枠が足りなくなる。
 そのとばっちりは、比較的大きな、今回の措置の対象(中小企業、製造業は3億円以下300人以下)に該当しない優良会社に…。
■件数で約2/3・金額で半分以上は不良債権化と判明済
 信用保証制度を使わなければ、とても変更に応じられないケースが多いだろう。
 なぜなら、平成20年7〜9月から21年4〜6月までに、「貸し出し条件を緩和した中小企業」のうち、その後不良債権化してしまったものが、
『地銀・第2地銀と信金・信組の場合、件数で約2/3、金額で半分以上ある』から。
 不良債権化すると解っているのに融資…、そう、もう既に始まっていたのだ。規制監督業種ならではのノルマ主義が…。
 当然、後々税金で尻拭い。本当にこの法案が正しいのか?否だろう。
■たった2日の審議
 金融委員会では、専門家を呼んだ参考人質疑すら行われず、たった2日の審議で打ち切り、亀井が鳩山政権で初の強行採決に。
 「この法案の持つ恐ろしい意味」と、
「運用に当たる指針を出す経済産業省・中小企業庁や、検査マニュアルを改訂する金融庁の、具体的な方針についての徹底審議」や、
「借り手や実務家を参考人として招いての質疑」が行われてしかるべきだった。
 これだけコントラヴァーシャル(controversial)な法案なのに、中身が詰まってなくて、しかも官僚答弁禁止だから、
質疑で亀井大臣が答えに息詰まり、その場面が報道されるのは目に見えていた。
 だから強行採決で逃げたか…。
※controversial…異論の多い・容易に認められない
>>754
 もっと厄介なのは、『不良債権処理で注入した公的資金を回収できた後も、旧態依然とした構造が“政治力だけ強めて”、ゾンビのように生き延びてしまい、その後の日本経済の発展を妨げる』。

■不動産市場・担保不動産への影響
 また、あまり指摘されていないが重要なことは、『返済猶予制度により、《不動産向け貸し出し》が減り、不動産市場が低迷し、低い経済成長からの脱却がより困難になる』。
 さらに、『経済の活力を奪う「不動産市場の下落」は、《担保不動産の下落》を通じて金融機関の経営を揺さぶる』。

■そもそも、企業存続に必要なのは、“絵になる”返済猶予ではなく、運転資金確保のしやすさ
 零細企業でも、きちんとサラ金からの借金を返済している。
 第一、きちんと返済していなかったら新規の資金だって確保できないし、返済できないということは利益が出ていないのだから、そもそも企業は存続困難。
 こんなことすら、亀井大臣には常識がないから解らないのだろうが。
 困るのは、「サラ金規制で、運転資金がすぐに欲しくても、確保できなくなってしまった」こと。
 銀行では、申し込みから支給まで3ヵ月かかる。
 2009/12/02のWBSの特集が詳しい。

★モラトリアム「中小企業金融円滑化法」は、厳格な査定を破壊する
■厳格な査定
 『日本は、不良債権処理のための公的資金注入自体は早かった、「1999年に7.5兆円」もやった。しかし、それ以降、4年間も金融危機は続いた。』
 小泉内閣での“正しい”不良債権処理まで待たなくてはいけなかった。
 これだけ資金注入しながら、なぜなのか。『不良債権の額がどれだけなのか明確にせず、厳格な資産査定をせずに、先に注入してしまった』ため。この《基本動作》がなかった。
 小泉内閣は厳格な資産査定をやり、それに基づいて必要な資金を“再注入”した。
 公的資金、政府がお金を使えば、効果はある、但し、それには厳格な査定が絶対条件。

★日本の銀行は病み上がり
■銀行は儲かっていると言うが…
 不良債権処理が減り《貸倒引当金》の戻り金が多かっただけで、本業つまり「企業に貸付けて利益を出す」では、金利ダンピングで競争が激しく儲かっていない。
>>755
■金融検査マニュアルの恐ろしさ
◆金融庁が密かに仕掛けた計画策定猶予という名の爆弾[週刊ダイヤモンド 2009/12/19号] http://diamond.jp/series/inside/09_12_19_003/
 金融庁が今月2日に示した1枚のペーパーが、金融機関を震え上がらせている。
 政策会議の席上で示されたのは、金融検査マニュアルの改定案。亀井静香金融担当相がぶち上げたモラトリアム法こと、「中小企業金融円滑化法」が施行されたのを受け、金融庁がまとめたものだ。
 その最後の部分に、ひっそりと盛り込まれていた文言が衝撃的だった。
「経営改善計画等の策定が可能であると見込まれる場合であれば、計画等の策定を最長1年猶予し、その間は貸出条件緩和債権に該当しないこととする」
 『つまり、融資先から「そのうち計画をつくるつもりだから」と言われれば、一年間は不良債権と見なしてはいけないというのだ』。
 『金融機関にとって経営改善計画は、条件変更などにおける重要な判断材料で、本来、それなしでは融資の継続さえままならない』。
それを「待て」と言うのだから、「どんな会社でも救えというのか」と銀行幹部らは憤る。
 これまで、貸し出し条件を変更した条件緩和債権は、不良債権に区分されていた。それを昨年、「中小企業への円滑な資金供給」の名の下に金融庁は方針を転換、一部を不良債権としないことにした。
 円滑化法でその範囲を拡大する方針が掲げられ、計画の策定猶予はその一例として示されたもの。
とはいえ、「異議を申し立てても聞き入れられるわけがない」(銀行幹部)だけに、検査をクリアするためには応じざるをえない。
 『さらに金融機関の不安は募る。
「普通の企業は信用不安につながるから申請しないだろう。だとすれば、本当に危ない企業ばかりの可能性が高い」(同)』
 モラトリアム法が骨抜きにされ安堵していただけに、金融機関が受けたショックは大きい。
>>756
■破産倒産法制に関して日本の制度は、世界最高のレベル
◆モラトリアム絶対不可なり(逆に貸し渋りを増大)): ベンチとバイクと、時々、法律 http://law.moe-nifty.com/blog/2009/09/post-e85a.html
 もし真に返済に行き詰まった場合には、法的整理制度が整備されています。この破産倒産法制に関して日本の制度は、世界最高のレベルにあります。
 現実に中小零細企業が倒産すると、多少の取り付け騒ぎが起こりますが、裁判所の関与のもと、淡々、粛々と手続きが進行します。
抵当不動産競売実行に関しても、判例変更(最高裁判例平成17年3月10日)で、
抵当権者による不法占拠者にたいする明渡請求が肯定されたことで、いわゆる占有屋(暴力団員です)排除が可能となっています。
 このように、法的手続が整備され、債務者は、破産で民事再生でも、任意に選択して、自己に都合の良い形で債務整理が可能なのです。
 もちろん、弁護士を通じて、任意整理も可能です。
 そして、最終的には、個人については免責制度によって、債務免責となるのですから、まさに徳政令と同等の制度が存在することになります。
>>757
 需要悪化による物価下落は、潜在GDP次第
★今はデフレではなく、《仮需の繁栄》が消え適正需要=実需は仮需の50%になり、適正価格=《品質下げずに価格半減の時代》になっただけ
 持続的に物価下落するということは、需要の弱さの結果として生じる現象。
 需要自体が不足している時には、流動性を供給する(一段の金融緩和)だけでは物価は上がらない。
■本当のデフレはこれから
 ▽「郵貯銀行の株売却停止による事実上の再国有化 →350兆円は国の債務扱いに逆戻り」
 ▽「融資返済猶予法案(モラトリアム法案) →中小零細企業向け融資…280兆円が国or日銀の債務に」
 ▽「子ども手当 →子供が16歳以上になったら増税になるため、貯蓄に回して備える」
という民主党の政策による、本当のデフレはこれから起きる。この半減した価格からさらに値下げ。覚悟しておこう。
■物価は、お金の量だけでは決まらない
 リアルな需要ショック下では、価格調整が終われば、比較的短期間で「自然水準」に復帰する。
 問題は、「その自然水準である《潜在GDP》の低下」をどうするかである。この点では、金融政策(金融緩和)の効果はほとんどない。
■日本特有の事情として、《雇用維持優先の日本型雇用がデフレを誘発する》
▼解雇規制が強い
 解雇規制が弱い他の国は、解雇する代わりに雇用継続の人の給与は下がらない。解雇規制が強い日本は、雇用継続の代わりに給与を下げる。
 よって、他国に比べて日本は、労働者全体の所得がより下がり、消費もより落ちる。
▼日本の「相対的貧困率」=「年齢別の所得格差」が高い理由でもある、収入が「日本型の年功序列賃金体系」であることの副作用
 日本は「人に」賃金を付ける。欧米は「仕事に」賃金を付ける。
 「日本型の年功序列賃金体系」とは、《職能給》=「年齢給・定期昇給・勤続年数や年齢などに応じて上昇」=「日本では正社員の賃金体系」。
 一方、日本以外のほとんどの国は、《職務給》=「仕事の内容に応じて給料が決まる」=「日本では非正規雇用の賃金体系」。
◆「職務給」vs「職能給」その違いとメリットとは? | R25 http://r25.jp/b/honshi/a/ranking_review_details/id/1112009041604?vos=nr25gn0000001
>>758
★連合・労組が、日本の物価下落・デフレの原因
■[WBS 2009/12/21]で白川方明(まさあき)・日銀総裁が、「日本で物価下落が続く要因の一つ」として「日本は雇用を維持する代わりに、給与を減らす」ことを挙げた。
 このことからも解るように、『連合・労組が、日本の物価下落・デフレの原因』。
■連合は、同一労働同一賃金をやる気がないと判明
 裁判所の判決で、「同一労働同一賃金をやるには、労組(つまり連合)の合意が必要」となっている。
 しかし、「働くカタチ・同一労働同一賃金は可能か?」[WBS 2009/11/26]において、
『「オランダは正社員の給与を下げて同一労働同一賃金を実現したが、連合にその覚悟はあるのか?」という質問に対し、連合の古賀伸明・会長は「正社員の給与は下げない」と明言』。
 連合は、同一労働同一賃金をやる気がないと判明。
■こうアピールすべき
 同一労働同一賃金の実現には、連合の合意、つまり連合と正社員が既得権益を捨てなければ、100%不可能。
 自民党は同一労働同一賃金をすべきと主張しており、ボールは連合の側にあり、あとは連合が《職務給》(=ヒトでなく、仕事の内容に応じて給料が決まる)に賛成するかどうか次第。

■オランダの場合
▼1982年 ワッセナー同意
 失業率約12%打開のため、3つの合意をした。
 ▽労働者・労組…正社員(特に高給のベテラン)の賃金抑制を受け入れる(その分を非正規に分配)
 ▽企 業…雇用を維持する
 ▽政 府…減税、企業助成
▼1996年 同一労働同一賃金を法制化
 その結果、失業率約12%が2000年には3%前後まで下がり、その後安定。
>>759
 友愛社会=競争・経済成長しません=デフレを推進させるよ社会。
 なぜ「構造改革・規制緩和、小泉改革をすると景気が良くなる」かの解説。

★どうやって「デフレ脱却=潜在GDP上昇」をするか
 規制緩和や民営化などで、経済全体の生産性を上げ、需要を創出しないといけない。
 もちろん、政府の無駄遣いは正さなければならないが、『「無駄の削減」と「経済成長」は別問題』。
◆金融日記 http://news.livedoor.com/article/detail/4442388/
■潜在成長率は何で決まるのでしょうか?
 これは簡単で、労働力の質と量をかけたものです。
 労働者一人一人の生産性は同じでも、労働者がどんどん増えていくような状況では、経済は成長します。
 また、労働者一人あたりが効率的にモノやサービスを生産したり、新しいモノやサービスをどんどん生み出せば、労働者が増えなくても経済は成長します。
 生産性を上げるのは、民間企業の創意工夫によるイノベーションしかありません。
 当たり前ですが、官僚や公務員がiPhoneを作ったりGoogleのようなサービスをはじめることはないでしょう。
 そういう意味で、日本の慢性的な経済の停滞を解決したいならば、ボーリングの一番ピンはデフレをなおすことではなく、潜在成長率を上げることなのです。
 デフレは、経済の停滞の原因ではなく、結果なのです。デフレからの脱却は、ボーリングでいえば最後に倒れるピンです。
■どうやって潜在成長率を上げればいいでしょうか?
 人口が同じだったら、生産性を上げるしかありません。
 生産性を上げるには、不必要な規制を撤廃して民間企業がどんどん自由な競争をするしかありません。
 お役所の公務員が、切磋琢磨してイノベーションが生まれることはありえない、というのはちょっと想像力を働かせればすぐにわかるでしょう。
■先進国でさらにテクノロジーのフロンティアを切り開いていくのは、優秀な起業家であり、そういう起業家を育てる洗練された金融システムなのです。
 ところが日本では、成功したベンチャー企業の経営者を格差格差と騒いでつぶしたり、
ヘッジファンドや投資銀行をマネーゲームだハゲタカだといって追い出そうとしたりで、むしろ自ら潜在成長率を下げるようなことばかりやっているのです。