インフレターゲット支持こそ経済学の本流その155

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円安・円高とインフレ・デフレは同じものの裏表なんだ。 分けて考えられないんだ。
モノvs通貨がインフレ・デフレ。 円という通貨vs他国の通貨が為替レート。
だから、円の供給が増えれば円安トレンドとインフレトレンドが同時に起こるし
円の供給が増えなければ円高トレンドとデフレトレンドが同時に起こる。
もちろん今の円高がバブルなら金融政策は不変のままでも
為替介入で円安に転換は起こるけど、今の円高はバブルではないと思うよ。
円の信認の強さ+「希少性維持の観測」が円を逃避通貨にしてる。

通貨の信認は強いに越したことはない。でもデフレまで引き起こしたら逆効果。
デフレのままだと円高で輸入しやすくなっても内需部門の血の巡りが悪いまま。

これに、外需壊滅が加わるとどうなるか。

販売額=単価×数量だよね。
で、海外需要の数量の減少は日本の努力ではどうにもならないかもしれない。
だけど、実効為替レート
(ご存知のとおり対ドルだけではなく全ての貿易相手国に対する為替レートの加重平均)
が40%位上昇している。
つまり、販売額で言うと、数量の減少率+40%の販売額減少なわけだ。
念の為に繰り返すけど、円安・円高とインフレ・デフレは同じものの裏表なんだ。
大きな内需のデフレ不況+小さな外需の円高不況が相乗効果を起こすとどうなる?
というよりそもそも「2大セクターの相乗効果」と考えることがナンセンスだ。
円安・円高とインフレ・デフレは同じものの裏表だからな。
実質実効為替レートの国際的に最も高い上昇率に伴う
外需部門における数量の減少率+40%の販売額減少にほぼ比例して、
内需部門においても強烈なデフレ圧力が加わってしまう。

すなわち”先進国で最悪の事態”というのは
@実質実効為替レートの国際的に最も高い上昇率
A円安・円高とインフレ・デフレは同じものの裏表であるという命題
から予測している。
来週の月曜にはQ4のGDPが出る。年率換算で実質GDP-10%という話も出てるね。
マーケットコンセンサスは実質GDP-12%くらい。名目ではなく実質だよ。
赤字神は「円高だけどデフレ脱出」というのを理想としてるんだろう。
でもそのためにはまず、3%のインフレで成立する為替レートを受け入れないと。
それが円安なら受け入れられない何をか言わんやだけど受け入れるというならOK。

赤字神に知ってほしいのは「円安・円高とインフレ・デフレは同じものの裏表」、
とにかくこれだ。
通貨の信認は強いに越したことはない。でもデフレ突入による通貨高は否定せねば。
それはキャッシュを持っている者にとっては「経済的な事実」かもしれないが
経済全体を総覧したら高止まりのせいで血の巡りが悪くなる。 外需も、内需も。

赤字神が「安心してたくさん円の銀行券を刷れる」ことは知っているけれど
通貨流通量に触れずに1ドル70円でもOK、
円高による輸入物価低下が引き金になり内需が点火する、みたいな書き方なら
読者やファンに大きな誤解を与えてしまう。

デフレさえ解消されれば1ドルが70円でも60円でも50円でもいいんだよ。
とにかく1ドル70円でもOKと言い続けて全然いいから
インフレ率を充分に考慮した円高容認論者として振る舞ってほしいとお願いしたい。