もの凄い勢いで誰かが質問に答えるスレ パート7

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質問させてください

日本の赤字国債が600兆円ぐらいあるそうですが
この国債の使い道を示した「明細書」
のようなものはあるのでしょうか?

あと消費税増税が議論されていますが
私自身は増税反対です。
ルサンチマン丸だしで文句をいわせてもらうと
足りない歳入を増税で埋めるだけなら別に
有名大学で経済学を学ばなくても
誰でもできる政策だと思うのですが
消費税増税というのはもっと複雑な
議論を含んでいるのでしょうか?

ぶしつけですみません。教えてください。
8077:2006/08/04(金) 10:44:32
>>78
ありがとうございました!
>>79
>この国債の使い道を示した「明細書」のようなものはあるのでしょうか?

歳入歳出という一般会計の器の中で、赤字国債発行の理由をいくら決めようとしても、
それは机上の空論です。ですので、発行目的別の明細書のようなものは存在しません。

目的別に発行するものとしては、建設国債というものがありましたが、これは上記机上の空論の典型です。
強いて言うなら、特別会計の財投債は特別会計の単位ごとに発行すると思いますので、明細がはっきり
しているもののひとつだと思います。

>足りない歳入を増税で埋めるだけなら別に有名大学で経済学を学ばなくても
>誰でもできる政策だと思うのですが消費税増税というのはもっと複雑な
>議論を含んでいるのでしょうか?

まず議論しているのは、経済学部出ている人達ではありませんので・・・
むしろ、マクロ屋さんなんかは反対の人が多いと思いますよ。

こういうのを決めるのは、
1.政府税制調査会が大雑把な長期的方針を考える(税負担の公平性・中立性などの視点が強い)
2.与党税制調査会が党の方針を決める(国会議員+有識者)
3.財務省などの役所と連携して内閣が政府案(法案)を作る
4.委員会配属の国会議員が色々質問したり意見を述べたりして修正し、審議してOKを出す
5.国会で法案として審議し可決する
という流れで決まっていくようです。

この中でも、特に3から後は政治のプロセスで、ほとんどのことがここで決まります。
国の運営というのは、むしろ財務省のような会計屋さんと、法律屋さんの職分です。
経済学は、国民が経済学を知って、国会議員の選出の際や、支持率のアンケートなどで
どういう判断をするかに影響を及ぼせたら「いいなぁ」程度の影響力だと思ってください。

ところで、あなたは財政赤字の原因は何だと思いますか?
8279:2006/08/04(金) 14:16:09
>>81さん

ありがとうございます!!
書き込みをしたあとに、あまりにも自分の文章がイタくて激しく後悔していました。
お答えいただいて助かります。2chでこんなに感激するとは、って気分です。
挑発的な文章ですみませんでした。

>ところで、あなたは財政赤字の原因は何だと思いますか?

ググってみました。
う〜んと、建設などの公共事業費と高齢化による医療などの
社会保障費が増えたから、でいいのでしょうか?

私の見たページにはその後として
公共事業費を投入して企業の業績が好転、景気回復→
会社収益に基づいた法人税が増える→
社員の給与が増えるから所得税も増える→
税収不足を補う
みたいな説明がされていました。
81さんは、この景気回復後の税収不足穴埋めを補強する
ために消費税増税がある、と伝えたかったのでしょうか?
あっ、これは質問ではありません。

先ほどの質問は数百兆の国債を発行すれば、それは
お札とはいわないまでも、社会の中に何か目に見える形で
流れていてもよさそうなのに、それが見えないという疑問に
関する質問でした。

ありがとうございました。
>>82
>>81です。
ものすごく大雑把な話をします。
いきなり、個々の具体的問題をあげつらうのではなく、全体のフレーム(制約条件)を決めるような
方法ですので、あっけにとられることになるかも知れませんが、しばらくお付き合いください。

1.借金は金を貸してくれる人がいるからできる
自明の理ですよね。借金が100兆円あるんなら、誰かが100兆円貸している事は疑いようがありません。
2.日本は対外純債権国であり、海外にお金を貸している側であり、借りている側ではない
3.よって、国内の各経済主体の貸し借り関係を整理すれば全体が見えるはず。

ここで、資金循環統計というものが出てきます。
この表を見てください。
http://www.boj.or.jp/type/exp/stat/faqsj.htm#1-08

金融機関は仲介しているだけですので、貸し借りゼロ。
家計(自営業を含む)は約1000兆円の資金余剰。
民間企業は約500兆円の資金不足。
政府部門は870兆円の借金に対し、470兆円の資産を持っているので400兆円の資金不足。
海外に180兆円ほど貸している。
これが日本の現状です。

つまり、家計がお金を溜め込んで、それを使い切らないので、誰かが借金をしなければならない状態
になっています。日本は、現在名目GDPの成長がほとんど止まっていますので、企業の設備投資、
すなわち企業の借金はどんどん減っています。この分が、自然に政府部門の借金となっていっています。

政府の借金を減らそうとしたら、家計から政府への資金の移動をするのか、もっと企業がお金を借りる
ようにするのか、どちらかです。そして、実は「ほっとけば良い」という選択肢もあります。

僕は、今の日本の現状では消費税は消費抑制効果があってさらに政府の純負債を増やす可能性が
あると心配しています。むしろ、貯蓄をたくさん持っている個人から所得の少ない人へ、所得税の累進性
などを使ったり、インフレになるなど間接的に所得移転していく方が、財政赤字削減につながるのかなと思います。
>>82 もうひとつ続けます。
>先ほどの質問は数百兆の国債を発行すれば、それはお札とはいわないまでも、社会の中に何か目に見える形で
>流れていてもよさそうなのに、それが見えないという疑問に関する質問でした。

経済の中で動いているお金の中で、お札の比率は1割程度です。お札は、あくまで個人が簡易に持ち歩き
できるようにするためのものです。ほとんどのお金は、銀行振り込みなどを通じてお札という形をとらずに、銀行
間で帳面の書き換えが行われることで移動し、そのまま銀行預金という形で貯蓄されます。

貯蓄されているお金は、銀行が企業に融資したり、債権を購入したりして利子収入を得て、経費を除いた
ものが各預金口座の利子になります。利子をつけなければならないので、銀行にあるお金はたいていが、
法定準備と呼ばれる一部を除いて全部貸し出されています。

国債を大量に買っているのも銀行です。あなたの預金に利子がつくのは、その何割か(かなり高い比率、
推測で40%くらい)は、国債の金利から生じたものです。国債も、購入時の決済は政府の銀行である
日銀と市中銀行間での帳面の書き換えで売買されています。そのため、目に見える証券を見ることは
僕たちはありません。

目には見えませんが、たとえ0.001%であれ普通預金に金利がついているのは、国債からの利子が含まれて
いるということで、ご理解いただけますでしょうか?
円安になると金利は上がるんですよね。
円高になると金利は下がる・・。

なんでなのか、さっぱりわかりません。
アホにもわかるように説明可能な方が
いらっしゃれば幸いに存じます。
>>85
初めて聞きました。僕にも理由はさっぱりわかりませんし、そうなっている事すら知りませんでした。
もしよろしければ、誰がそんな事を言っているのか教えてくれませんか?
8782:2006/08/05(土) 12:56:22
>>81さん
お礼遅れました。
たびたびありがとうございました!!

>つまり、家計がお金を溜め込んで、それを使い切らないので、
>誰かが借金をしなければならない状態になっています。
>日本は、現在名目GDPの成長がほとんど止まっていますので、
>企業の設備投資、すなわち企業の借金はどんどん減っています。
>この分が、自然に政府部門の借金となっていっています。

"赤字"国債と聞いて「使いすぎ」を想像していましたが
本当は「使われなさすぎ」が原因である、ということですか。
使われないということが「家計から政府へお金が流れない」
という事で、解決策の一つに消費税増税があると。
ただ、それはお金を使わないということをむしろ促進させてしまう
可能性があるということですね。これはすごい理解できます。

すると現在は81さんの「ほっとけば良い」という状態なのでしょうか?
お金を使うようにする、というのは魅力的な高額商品とかサービスとか
そういうものが発生しないと刺激されない気がするのですが。
あっ、これは自分で調べます。

>ほとんどのお金は、銀行振り込みなどを通じてお札という形をとらずに、
>銀行間で帳面の書き換えが行われることで移動し、そのまま銀行預金という形で貯蓄されます。
>貯蓄されているお金は、銀行が企業に融資したり、債権を購入したりして利子収入を得て、
>経費を除いたものが各預金口座の利子になります。

すると上記の話とあわせて現在は不自然なほど銀行にお金がたまっている
状態、ということですよね?ありがとうございました。
>>87
>>81です。そろそろ議論スレなどに移行した方がよさそうですね。

>"赤字"国債と聞いて「使いすぎ」を想像していましたが本当は「使われなさすぎ」が原因である、ということですか。

そこまでは言いません。ただ、目に見える現象であるところの、社会保障費・公共事業などが
本当の原因なのか、それとも他の別の現象で生じた結果なのかは考えてみるべきです。
それと、実は公共事業関連の支出は1997年頃から減少しています。財政赤字が拡大した
原因でみると、実は税収が減っている事(あるいは予想通り増えなかったこと)の影響の方が
大きかったりします。詳しくは財務省のサイトで予算書・決算書を参照して税収の推移を確認
してみてください。

>すると現在は81さんの「ほっとけば良い」という状態なのでしょうか?

個人的には、財政面ではほっとけば良いと考えています。
むしろ景気とか経済の安定成長という面では金融政策の方に着目しています。
経済が安定成長すれば税収は予想通り増える形に戻りますので、歳出の伸びを止める程度で
財政収支は自然と改善していくと思います。

>お金を使うようにする、というのは魅力的な高額商品とかサービスとかそういうものが発生しないと刺激されない気がするのですが。

魅力的な高額商品・サービスが発生するには、それなりの需要というか、買う側の意識も必要です。
売れそうにないものは企業は開発しませんから。商品・サービスを開発してもそれがそのときの景況感
の表れである消費者ニーズにあっていなければ、開発企業の独りよがり商品という烙印を押されて
しまうかも知れません。こういうのは鶏と卵関係なので、逆から見て見ることも必要ですね。

>すると上記の話とあわせて現在は不自然なほど銀行にお金がたまっている
>状態、ということですよね?

「銀行」である必然性は特に無いのですが、いずれにせよ皆の財布の紐がしまっている状態ではあります。
そろそろ緩んできた感触はあるのですが、日銀がねぇ・・・
8987:2006/08/06(日) 14:20:49
>>81さん

ありがとうございました。
延々とつきあっていただき、どうもすみません。
おかげさまで疑問に思っていることを、質問文に
することができたように思います。

>そろそろ議論スレなどに移行した方がよさそうですね。

はい、消費税関係のスレッドは沢山あるんですね。
じっくりチェックしたいと思います。
ありがとうございました。