インフレターゲット支持こそ経済学の本流その150

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871金持ち名無しさん、貧乏名無しさん
ノーベル経済学賞を受賞したクライン教授(ペンシルバニア大学)からの手紙
http://www.tek.co.jp/p/klein.html

 サミュエルソンの提案した政策を交えて行った、あなたと、宍戸氏による興味深い
シミュレーションの結果を私に送って下さって、有り難うございました。まだ詳しくは
見ていませんから、あなたが求めたインフレ率に関しては、本格的なコメントはでき
ません。インフレターゲットとして4%を目指すのは、高すぎるターゲットだと思います。
そこまでくると、インフレ期待が起きるかもしれません。2%位のインフレ率が適当な
のではないかと思います。しかしあなたのシミュレーションで求まった経済の回復は、
本当に素晴らしいものだと思います。しかし完全に持続性のあるものになっている
わけではない。

 私の提案は、通貨の膨張です。日銀は政府の借金を買い取るべきです。減税を
やるとよい。しかしこのような財政による景気刺激策と共に、日本の教育システムを
向上させるための長期プログラム(良い先生を集め、先生の給料を上げてやり、
研究施設の拡充、学校のインフラ整備−例えば建物など−そして大学在学中の
学生への援助)に資金を使うのがよいのではないだろうか。教育と減税で半々で
使うのがよいかもしれない。

 しかし、供給サイドからフィードバックする必要がある。良い教育を受けた労働者は
人的資本という面での増加を意味し、それは高い生産性を生み出すであろう。単位
労働コストは押さえられ、利益は着実に増加する。

ローレンス クライン