φ日本経済における統制・全体主義的体質φ

このエントリーをはてなブックマークに追加
586 ◆eliAxluGeQ :2008/12/23(火) 22:05:08

/// 抱き込みの包囲網 22 ////////////////

一方、富山県では、いわゆるイタイイタイ病の患者の治療をしていた萩野昇医師に対する
排斥運動も起こった。この病気は水田に流れ込んだカドミウムが原因で、骨がもろくなり
複雑骨折を起こす難病である。証拠は握りつぶされ、症状を訴えても、科学的な根拠が
欠けていると証言する医師が雇われるといったことがくり返されたのだが、水俣の
水銀汚染源の工場に犠牲者の家族や支援者がどっと押しかけ、全国紙が報道キャンペーンを
展開し、外国で広く報道されるようになって、やっとこうしたやり方は立ち行かなくなった。

///////////////////// 篠原 勝 (翻訳) ///


587 ◆eliAxluGeQ :2008/12/23(火) 23:58:53

/// 抱き込みの包囲網 23 ////////////////

 一九六七年、左翼系の弁護団が公害の被害者救済のための最初の訴訟を起こすと、
すぐに三件の公害訴訟が続いた。七〇年代の初期には、このような訴訟によって首都圏の
深刻な大気汚染に対する一般市民の不満が噴出し、政府はやむなく一部の政治家や企業と
共ども、なんらかの対策を講じなければならないという結論に達した。いくつもの厳しい
産業規制法が制定され、生活環境を犠牲にした産業拡大を糾弾することが一夜にして
流行となった。裁判所も結審までに一〇年以上かかるものの、被害者に損害賠償を認める
判決を出しはじめた。もっとも、ほとんどの場合、裁判所はあくまで脇役としての役割を
果たしたにすぎない。マスコミによって大きく増幅された激しい抗議に<システム>が反応した
だけのことなのだ。これは不正が人目を引き、国民の怒りが社会全体に広がった場合に限り、
<システム>によって不正が正されるという証拠である。

///////////////////// 840円(税込) ///

588 ◆eliAxluGeQ :2009/01/03(土) 21:26:36

/// 抱き込みの包囲網 24 ///////////////////

 七〇年代後半になると、公害反対運動は日本の管理体制に対する新種の運動の前ぶれの
ようにも見えた。市民運動によって地域レベルで政治への関心を目覚めさせ、恒常的な
変化が到来したのではないかと考えられたほどである。各地で革新市長が生まれた。
ところが一方で、革新勢力が提案した政策を保守系自治体が取り入れはじめたのである。
自民党としては、こうして革新勢力を吸収したわけだ。八○年代もなかぱに入ると、
市民運動グルーブはみずからを"冬の風鈴"にたとえるようになった。夏には心地よい
風鈴の音も、冬には耳障りなものだ。革新自治体は、一九七四年には一三六あったのが、
八八年には六〇に減った。地方の自民党候補者は選挙公約に手を加え公害対策をあわてて
ねり直し、大型公共事業に必要な予算捻出は自民党しかできないと再確認することによって、
現状維持に反対をとなえる草の根運動に効果的にストップをかけたのである。

///////////////// K.V.ウォルフレン著 ///



589 ◆eliAxluGeQ :2009/01/16(金) 00:04:33

/// 抱き込みの包囲網 25 ///////////////

    選挙運動員としての圧カ団体

 消費者運動や公害反対運動が政治の表舞台からしだいに消えていく一方で、他の
圧力団体は生き残り、政治的に重要な役割を果たしてきた。"圧力"を加えて、政治に
変化をもたらすのではなく、自民党議員の利益のために働くという意味においてである。
 与党には草の根的な支持組織がほとんどないに等しいので、国政選挙の候補者は、
後援会とよばれる個人の支持者組繊に頼らなければならない。たいていの場合、現職議員が
国会に議席を温存できるかどうかは、なににもまして、自分の後援会の組織と影響力を
次の選挙まで持続できるかどうかにかかっている。圧力団体は設立当初からうまく操れば、
理想的な後援会になるのは明白だった。こうして、圧力団体が日本の政治活動の前面に
躍り出ることとなった。彼らは個々の自民党候補者のために投票を依頼して歩き、
資金を集め、その他ありとあらゆる雑務を引き受ける。

//////// 「日本/権力構造の謎」<上> ///


590 ◆eliAxluGeQ :2009/01/20(火) 22:47:28

/// 抱き込みの包囲網 26 //////////////////

 自民党議員にとっては、各省庁の官僚と友好的関係をもつことが、圧力団体との良好な
関係を保つためには決定的に重要になる。政治家は、少なくとも形だけでも見返りに
何かをおこなったということを証明しなければならないからだ。選挙区では、現職議員は
あいまいなものの言い方はしない。もし、地元民が新空港を欲しいと言えぽ、当方には
運輸省と大蔵省とにつながる一番強力なパイプがあるからおやすい御用だと請け合い、
もし道路拡張や橋の新設の要望が出れば、他候補よりもたくさん建設省に友人がいるから
任せてくれと言う。同じ選挙区で複数の自民党候補が立つ場合には、他候補より自分の方が、
関係官庁につながる強いパイプをもっていると強調することになる。いずれにせよ、他の
少数党にはこうしたパイプがないことはみなが理解しているのである。

/////////////////////// 原書1989年刊 ///


591 ◆eliAxluGeQ :2009/01/24(土) 19:03:03

/// 抱き込みの包囲網 27 /////////////

 同じ選挙区の国政選挙で、自民党候補者が競合して戦う党内の"同僚"は、必ずといって
いいほど別の派閥に属している。したがって派閥の領袖としては、各地の圧力団体や
陳情団を統率している全国組織とよい関係をもつことが重要になる。こうして、復員軍人団体、
傷痍軍人団体、戦没者遺族組織は、議論の的である過去の軍国主義を賞讃するための
象徴的活動に参加するよう、自民党に圧力をかける重要な勢力として存続することになる。
ある政治家が新しく自分の選挙区に加わった小さな村をはじめて回る時に、筆者も同行
したことがあるが、彼がまず訪ねたのは、両脚のない一人の男の家であった。その人は、
傷痍軍人会の地元代表だったのである。

///////////////////////// 早川書房 ///


592 ◆eliAxluGeQ :2009/01/28(水) 21:55:01

/// 抱き込みの包囲網 28 //////////////

    官僚の出先機関

 圧力団体の多くは、手始めにまず協力してほしい関係官庁へ直接出向く。比較的
弱小の地方の商工会は、「会に法的裏付けをもたせ、会員に強制加入を義務づけるなど、
組織の基盤の弱さを公権カの支持を借りて補おうと」官僚の力を利用してきた。
農業や他の経済関係の圧力団体は、所轄省庁に出入り自由である。その団体が
大規模で相当な力を持つと官僚が見た場合は、官僚側が積極的に接近する。

///////////////////// 篠原 勝 (翻訳) ///



593金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2009/01/28(水) 22:16:11
国民と麻生のチキンレース

麻生「俺はぶれない。断じて増税するぞ 増税するぞ 増税するぞ」
国民「断固反対! 改革断行!」

先に折れたほうが負け。
遅くても9月には勝負がつく。
どっちも折れなければ麻生が負ける。国民のみんな、あと7ヶ月、がんばろう!
594 ◆eliAxluGeQ :2009/01/31(土) 23:25:37

/// 抱き込みの包囲網 29 ////////////////

団体側は提示した要望を配慮してもらうかわりに、地元の様子や関係者の横顔、
重要な出来事について詳しく知らせる。こうして、その団体は、官僚が〈システム〉全体の
舵とりをすることを可能にする"レーダー"の一部と化す。情報は一方向にのみ、つまり
東京に流れるため、管理者たちは、これまで制御しきれず、したがって<システム>に
完全に組み入れることができなかった地方の政治的、社会的営みを意のままに
できるようになる。そして、多くの場合、その強化されたコントロールは、こうした
圧力団体を通しておこなわれる。

////////////////////////// 840円(税込) ///



595 ◆eliAxluGeQ :2009/02/06(金) 00:12:13

/// 抱き込みの包囲網 30 //////////////////

 地方の圧力団体は通常、設立当初の存在理由がなくなっても、なお存続していく。
団体としての活動や目的は拡散し不明確になってしまっていることが多いが、大企業では
なくとも何か大きな社会集団に属していたいという人びとにとって、その忠誠心をもっぱら
集中できる存在としての意味がある。大都市以外では、利益団体が政治家といったん
癒着すると、そのおもな機能は選挙運動を組織することだけになってしまう。ここまでくると、
元々の発起人たちは愛想をつかす。しかし、彼らにはもう当初の影響力もないし、
「結成の原点に戻れ」と訴えても理解は得られない。

///////////////////// K.V.ウォルフレン著 ///


596 ◆eliAxluGeQ :2009/02/10(火) 07:34:12

/// 抱き込みの包囲網 31 //////////////

たとえ彼らが、役所との友好関係がもたらすメリット以上のものを欲しても、会員はすでに
確立した報償配分の仕組みを妨げれば恩知らずで危険でさえあると考え、「大人しく
物わかりのよい態度で臨むか、既存の仕組みに適応するしかないと考えるのである」。
<システム>に抱き込まれた圧力団体の支配権は、それを個人的目的に利用する
指導者に受け継がれていくことが多い。それでも、圧力団体は依然として会員の
熱い忠誠心をかき立てる。つまり、忠誠心そのものが最終目的になってしまうわけだ。
団体内に争いのきざしが見えると、官僚や政治家から植えつけられた団結第一という
考え方がたやすく優位になる。<システム>の代表が団体の指導者の交代に手を貸す、
ということさえしばしばおこなわれる。

////////// 「日本/権力構造の謎」<上> ///


細川政権時、今の民主党の構成員が小選挙区制を導入しようとした時に自民党は大反対した。
嫌だ嫌だの大合唱。
本当は喉から手が出る程欲しかったくせに、必死の大抵抗。
採決の時には拘束を掛けてまで強い反対を演出した。
だが、本当は欲しいからしっかり造反を出して通そうとしたが、
先に自民党が投票した為に社会党内の造反数を見誤って否決されてしまった。
普通ならそこで廃案となる筈だが、な何とやはり自民党と民主党の構成員はつるんでいるから、
もう一度採決することになった。
今度は社会党の造反数を読み誤らないように社会党から先に投票させた。
後攻めとなった自民党は、その社会党から出た造反数を少し超える造反を出してしっかり可決させた。
これが世に言う"まんじゅう怖いの大芝居"である。


今、麻生はわざとお仲間の民主党を勝たせて単純小選挙区制を手に入れようとしてアホやっているとしか思えない。

選挙前に消費税率上げるなんてことは禁句だよ。
明らかにわざとやっている。

自民党と民主党がグルになって国民を欺くのはもう止めてください。
598 ◆eliAxluGeQ :2009/02/12(木) 22:42:10

/// 抱き込みの包囲網 32 /////////////

 圧力団体、あるいは、各種の経済団体が<システム>にとって重要な存在だと
みなされると、まるで落下傘部隊のように官僚がそのトップに天下り、その集団は
すっかり支配されてしまう。このような場合、圧力団体は官僚出身者の政界進出への
足掛かりとしての役割をはたすことが多い。自民党議員の多くが官僚出身だという
事実から、圧力団体の幹部と官僚と政治家との間にいかに密接な取引関係が
生じるかということは、明らかであろう。

//////////////////// 原書1989年刊 ///



599 ◆eliAxluGeQ :2009/02/17(火) 22:53:40

/// 抱き込みの包囲網 33 ////////////////

 <システム>は、反対勢力をつぶし、金で黙従を買うために、行政上の柔軟性をかなり
犠牲にする。また、関係省庁は管轄下の団体とのつながりを深め、そしてその団体の
目標と自分たちのそれが一致していることを示す。だからたとえば、農水省が輸入食品の
自由化を阻む不動の障害として立ちはだかりつづけることにもなるのだ。こういったことは、
<システム>の他の構成員も必要と認めることであり、外国からの貿易問題がらみの
報復手段を未然に防ぐ対策として<システム>全体をよく守る働きをする。このように、
<システム>は、反対勢力や敵対する可能性のある団体を吸収することによって、
<システム>自体を維持しつづけようとするのだが、そのことが<システム>の一部を
麻痺させるのは皮肉である。

///////////////////////// 早川書房 ///



600 ◆eliAxluGeQ :2009/02/21(土) 20:44:53

/// 抱き込みの包囲網 34 ////////////////

 政府機関が他の政府機関や<システム>の構成員との間でもめごとや権力闘争を起こした
場合に、可能な場合はいつも圧力団体が利用される。市場開放のキャンペーン中、当時の
中曾根首相のもとに、あまり急激な変革は避けるよう訴える電報やはがきが何千通も
どっと届いたことがあった。嘆願状の文面がどれもひじょうに似かよったものであった
ことからして、限られた数の農業団体と産業界の利益団体から出たものだということが
すぐに判明した。その直後の閣議で中曾根は大臣に、中央官庁が産業界に頼んで
抗議運動を起こさせるとは不適切である、と怒りをあらわにして注意したということだ。

/////////////////////// 篠原 勝 (翻訳) ///



601 ◆eliAxluGeQ :2009/02/25(水) 22:51:16

/// 抱き込みの包囲網 35 ////////////////

 圧力団体や陳情団は続々と新しく結成されているが、時にはこうした団体が
一般国民の声を<システム>に反映させる媒介をする。融通性のある<システム>の
ことだから、あるていどこうした団体と妥協することもある。
ただ、現状の抜本的変革や、息の長い本格的反対行動に対しては容赦をしない。

/////////////////////// 840円(税込) ///


602 ◆eliAxluGeQ :2009/03/03(火) 07:41:26

/// 早川書房 //////////////////

 カレル・ヴァン・ウォルフレン(Karel Van Wolferen) (著)、篠原 勝 (翻訳)、
 原著1989年発行、邦訳 早川書房1990年発行
 「日本/権力構造の謎」 The Enigma of Japanese Power
 日本 権力構造の謎〈上〉 ハヤカワ文庫NF、840円(税込)、ISBN: 4150501777

http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9940226551
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=18988933
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150501777/qid=1104753738/ref=sr_8_xs_ap_i1_xgl/250-1157004-2829055
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/40b9c78bede2b01032ee?aid=&bibid=01055138&volno=0000
http://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/0000650744/

/////////////// 絶賛発売中!///

603 ◆eliAxluGeQ :2009/03/07(土) 20:28:54

/// 抱き込みの包囲網 36 ////////////////

    自家製"反対勢力"

 問題の芽を手におえなくなる前に摘みとり、まだ十分に掌握しきれない領域へも支配を
及ぼすための<システム>の常套手段は、お手盛りの"反対"団体を仕立てることだ。
一九五〇年代から六〇年代にかけて、経営者側が第二組合をつくり、潜在的に敵対する
恐れのあるマルクス主義に傾倒する全国組織の労働組合員を吸収しようとしたのが
よく知られた例である。また同様に、一九六〇年代に農村地域の圧力団体を統合する
中枢的役割を果たしていた農政推進協議会は、農水省の官僚がその管轄下での支配力を
強化し、予算編成時期に大蔵省との交渉を有利にするため、知恵をしぼって作り上げた
ものであった。

///////////////// K.V.ウォルフレン著 ///




604 ◆eliAxluGeQ :2009/03/13(金) 23:31:45

/// 抱き込みの包囲網 37 ////////////////

 購収賄事件が明るみに出て、怒ったマスコミの一斉攻撃の影響で自民党に対する
激しい批判が広がり、有権者の不満が高まった時に、自民党にとってなによりもの
救いとなったのは、掌中で手塩にかけて育てあげた反対勢カグループの登場であった。
一九七六年、自民党の大領袖の一人だった河野一郎の息子、河野洋平に率いられて
六人の自民党員が脱党し、表向きには反自民を掲げる新党、新自由クラブ(新自ク)が
結成された。新自クが、時折野党のように騒ぎ、きれいな政治を提唱したことで自民党に
不満を持つ保守層の有権者が良心の呵責に悩まされずにすみ、かつまた、自民党からは
離れないですんだのである。

//////// 「日本/権力構造の謎」<上> ///

605 ◆eliAxluGeQ :2009/03/21(土) 22:54:47

/// 抱き込みの包囲網 38 ////////////////

実質的には、新自クは自民党の党外派閥であった。いかなる案件でも必ず自民党と
共同投票したので、自民党は国会で必要とされる過半数を割る心配がなかった。
自民党が記録的な議席減を喫した(ただし総得票数の減少によるものではない)
一九八三年一二月の選挙の後、中曾榎首相は新自クに入閣を要請し自治大臣の
ポストを彼らに与えた。新しい傾向に拍車をかける重要なニュースはないかと
ウの目タカの目で待ち受けていた内外ジャーナリストの多くは、期待されていた
"連合政権"の時代がやっと来たとの結論を出した。

///////////////////// 原書1989年刊 ///


606 ◆eliAxluGeQ :2009/04/01(水) 00:22:02

/// 抱き込みの包囲網 39 ///////////////////

 ところが実際にはそうではなかったのだ。それから二年半後、自民党が圧倒的勝利を
収め、新自クの必要性が失われた時点でこの"野党"は静かに解散し、新自クの議員は
一〇年前の党離脱時と同様にスムーズに、自民党にもどったのである。日本一の
発行部数をもっ読売新聞の社説が述べている。

  新自クは、自民党がロッキード事件によって失った都市部の票を吸収し、新たな保守票も
  掘り起こした。さらに、国会の与野党伯仲時代にあって、与党自民党を連立で支え、政局
  の安定に貢献した。

///////////////////////// 早川書房 ///



607 ◆eliAxluGeQ :2009/04/04(土) 23:57:39

/// 抱き込みの包囲網 40 ////////////////

  農村で機能する<システム>

 多くの先進工業国と同様、日本でも、一般に農業従事者は政治的に優遇されているようだ。
日本の農業は超・過保護で、米は世界のほかの産地相場の少なくとも五倍は高い。
日本の消費者は、実際、ほとんどの農産物に法外な代価を支払っているのだ。
 しかし、ことはそれほど単純ではない。日本の農業保護政策は、必ずしも農村部一般住民や
小規模の農業生産者の利益となってはいたい。農業生産はきわめて非能率である。
そして、農業全体を実質的に支配する巨大組織である農協がみずからの目的のために、
意図的にその非効率な生産性を放置している。農協は<システム>には不可欠な存在で、
これなしでは戦後の数十年もにわたって、今ある<システム>は生き残ってこられなかったに
違いない。農協は、農民が政治的行動を起こす前に、先制して、それを阻止する。
農協はまた、自民党の国会における不動の過半数を保証し、ひいては管理者の自由な
権力行使を可能にする働きをする。

//////////////////////// 篠原 勝 (翻訳) ///


608 ◆eliAxluGeQ :2009/04/08(水) 20:42:53

/// 抱き込みの包囲網 41 ////////////////

 いってみれば、"農協"は、"日本の農業"と同義語である。普通、"農協"という場合、
農業協同組合の中央組織のみならず、その関連事業組織および全国各地の農協支部など
農協関係のものすべてが含まれる。一般的には、この組織全体をひとまとめにして、
日本全国六三〇万の農民を代表する"圧力団体"とみなされている。ところが、これがまた、
日本の機関や組織の役割をわけの判らぬものにしてしまう、ことばの誤用の好例である。
利益団体に固有の反体制的要素というものが、農協の場合には失われてしまったという
ことではない。そんな要素など、はじめから農協にはなかったのだ。

/////////////////////// 840円(税込) ///



609 ◆eliAxluGeQ :2009/04/18(土) 20:54:21

/// 抱き込みの包囲網 42 ////////////////

 農協は政府補助金を受ける非営利団体で構成されているが、この複合体は、(2章で扱った)
一つの系列グループとして考えるのがいちばんよさそうだ。農民は、この農業系列によって
ほぼ完全に「捕らわれの身」ともいえる市場を形成している。現に、農産物の飯売、種子や
肥料の供給から、銀行取引、保険、そして結婚式のお膳立てまで、この系列が営む
諸種の営利サービスを利用する以外、農民にはほとんど選択の余地がないからである。
 また農協は、農業行政の"補助機関"として見ることもできる。さらに、農協の主要機能の
一つはその集票能力にある。しかし、政府の補助金を受けている団体は一党一派に与しては
いけないとされているのであるから、このような政治活動は、明らかに、法の枠を
越えていることになる。

//////////////////// K.V.ウォルフレン著 ///




610 ◆eliAxluGeQ :2009/04/25(土) 21:37:38

/// 抱き込みの包囲網 43 ////////////////

    村人たちの管理

 農協が、<システム>のために果たす大きな役割をほんとうに理解するためには、歴史的に
見て日本の中央政府が地方におよぼす支配力がいかに限られたものであったかを、まず
見ておく必要がある。何世紀にもわたり、日本の村落はそれぞれに内部秩序を保つ
という意味で、実質的には自治をおこなってきた。大半の村落にとって、徳川幕府の
"共同統制制度"は単なる名目上のものにすぎなかった。地方によってかなりの違いはあったが、
多くの場合、村の自治の伝統は中央行政権力の介入を阻むうえでかなりの効果があった。

////////// 「日本/権力構造の謎」<上> ///



611 ◆eliAxluGeQ :2009/05/05(火) 20:23:39

/// 抱き込みの包囲網 44 ////////////////

 この障壁に風穴をあけるため、明治政府は多様な全国組織をつくったが、効果は
はかばかしくなかった。中央からしかるべき愛国的な考えを浸透させるため、地方の地主を
利用したこともある。地主は、村全体を従わせられれば自分の利益にもなる。またさらに
強大な権力をもっていた戦前の内務省は、川の氾濫に苦しめられた地域では治水対策費の
配分を通じて地主勢力を支配下におこうとした。そんなことがあっても、村は
独立自治体だとの伝統的な考えが、多くの村落で続いた。

///////////////////////// 原書1989年刊 ///



612 ◆eliAxluGeQ :2009/05/12(火) 23:24:07

/// 抱き込みの包囲網 45 ////////////////

こうした背景の中、今世紀の初めにできた農業協同組合の組織は、当然ながら農民管理の
新たな一つの手だてとして、政府と地主によって認識されることとなった。しかし、
一九二四年になっても、地方の農業協同組合に加入していたのは全農家の半分以下で、
それが約二〇〇の横断的連合組織に分かれていた。だが、一九四三年に、すべての協同組合が
中央の管理下におかれ、都道府県レベルの組織が解体されたことにより、村落のしたたかな
反抗もついにつぶされたのである。そして戦争協力の名目で、可能なかぎり多くの組合を
統合し、強化するための政策の一部として、農業会という大日本帝国の農業統制団体が
作られた。こうなると加入はもはや強制的なものとなった。

/////////////////////// 早川書房 ///



613 ◆eliAxluGeQ :2009/05/21(木) 21:53:18

/// 抱き込みの包囲網 46 //////////////////

 今日の日本では、政府が警察官を通しておこなう地域社会の掌握力は、かなり弱いものだ。
二、三年の任期で地方の村や町に駐在する警官は、地元住民と酒を飲み交わし、村の
行事では名士として上席に座る。警官は、土地の人びとにとって貴重な情報源で、
相談をもちかけられたりもするが、あくまでもよそ者でしかない。また、建設業者も
地方の村をコントロールするもう一つの重要な媒介者なのだが、なんといっても、
日本の田舎は、まさしく戦時体制から受け継がれた農協を通して、もっとも効果的に
<システム>に、特に自民党に奉仕させることができるのである。

//////////////////////// 篠原 勝 (翻訳) ///


614 ◆eliAxluGeQ :2009/06/02(火) 23:06:23

/// 抱き込みの包囲網 47 ////////////////

 先に述べた戦時中の農業会が、戦後の農協体制の組織的基盤になった。その設備、
従業員、そしてその役割の大半が、戦後の新組織にそのまま受け継がれた。"新組織"は、
占領軍の肝いりで看板だけ変えて設立されたものである。日本の農業従事者のほとんどが
農協の事業活動やサービスに依存していることを考えれば、戦後の組織は一〇〇パーセント
近い組織率をも戦中から受け継いだことになる。

///////////////////// 840円(税込) ///



615 ◆eliAxluGeQ :2009/06/11(木) 23:20:42

/// 抱き込みの包囲網 48 ////////////////

 日本の農産物の価格を異常な高値に維持するのを助けている政府の食糧管理制度は、
農協の利益とわかちがたくからみあっている。同様に、農協にとって重要なのはアメリカとの
争いの骨格をなす、農産物に関する保護措置の障壁である。このことから、日本の
"過保護農業"といえば、実は、農協体制のことを指しているのだが、それは一九七〇年代末以来、
産業界と通産官僚の攻撃にあってきた。彼らは自分たちに向けられている国際的批判の
鉾先をかわしたかったのである。

//////////////////// K.V.ウォルフレン著 ///


616 ◆eliAxluGeQ :2009/06/21(日) 21:22:19

/// 抱き込みの包囲網 49 ////////////////

だが、このような<システム>内での対立はあっても、問題の根本がどこにあるのかを
表立って解明しようとするところまではいかなかった。農協が農民を代弁してないことは、
早くも六〇年代に日本の専門家が指摘している。都道府県レベルの農協連合会は農協の
中央機関の下請けであるから、上部組織の利益にそった決定を推進しようとして、
県連と地元の単位農協とが相当にぶつかり合うことがある。農産物自由化の障害となっているのは、
農民の利益のためというより、農協と農水省が自分たちの利益を守ろうとする動きの方が
大きいと考えてよいだろう。

//////////// 「日本/権力構造の謎」<上> ///



617金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2009/06/25(木) 13:18:25
信用金庫から金を借りると 偽の短プラ連動を使い莫大な金利を泥棒されますが 行政が信用金庫の金利泥棒犯罪に加担してる為に返して貰えない 中小零細企業を食い物にして 食い潰す信用金庫に御注意願います
618 ◆eliAxluGeQ :2009/08/04(火) 21:54:48

/// 抱き込みの包囲網 50 ////////////////

    農水省と農協の共生

 農水省の"下請け"としての役割を、誠心誠意忠実に果たすことによって農協組織は
生き残ってきた。農民自身は、むりやり組み込まれたこの組織に対して大いに割り切れない
感じを持っている。特に、農協が政府資金を導入して推進した農業近代化計画の破綻に
対しては批判的である。農業のみで生計を立てていける農民は、ほとんどないに等しい。
五分の四を越える農家が兼業で、近くの町の工場や運送会社や飲食店、小売店などの
サービス業に働きに出る人が多い。兼業農家の八五パーセント以上は、農業収入より、
いわゆる副業収入の方が多いのが現実である。

///////////////////// 原書1989年刊 ///



619金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2009/08/09(日) 21:03:36
日本官僚のエース、
通商産業省の感動秘話ドラマ、
官僚達の夏が始まりましたよ。
620金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2009/08/09(日) 21:06:07
経済産業省は日本を救う
必要官僚だ。
621 ◆eliAxluGeQ :2009/09/02(水) 23:23:01

/// 抱き込みの包囲網 51 ////////////////

ところが、毎年人為的に高値を保つ米価決定の時期に、農協コングロマリットの中央本部である
全国農協中央会(全中)が大騒ぎするので、日本人も外国人も、日本の農民は政府まで
思うように踊らせる強い力をもっているという印象を受ける。実権を持つのは、農協と
農水省との連合チームである。このため、大蔵省とのかけ引きで、農水省ほど主張を通せる
省庁はほかにない。農水省が提出する予算案は神聖にして侵すべからざる神牛のようなものである。
そしてまた、全中管理下の事業体ほど、規制事項おかまいなしに自由に運営できるところもほかにない。

//////////////////////// 早川書房 ///


622 ◆eliAxluGeQ :2009/10/12(月) 22:00:57

/// 抱き込みの包囲網 52 ////////////////

 政府は農協の集荷した米代金を農林中央金庫を通じて一括概算払いする。これが
「農協組織の各部署へ血液のように循環し、各部の栄養になる」わけだ。実際には、
政府から受け取った金を、農林中金が都道府県レベルの信用農協連合会を通して、米売渡し
各農家の預金口座に振り込むという方法がとられる。この自動振替払いという方式により、
農協系統の金融機関の資金コストは、市中銀行に比べてとるに足らぬほど低いものになっている。

///////////////////// 篠原 勝 (翻訳) ///



623 ◆eliAxluGeQ :2009/11/07(土) 23:01:39

/// 抱き込みの包囲網 53 ////////////////

貸付部門を通して農村住民へのローンという形で支出されたり、多種多様な農
協の営利サービスに対する農家の支払いなど、同じ金が農協系列の事業体間でやりとり
される。農林中金は、全資金額のおおよそ半分を外部への投資資金として留保しておく。
全国キャンペーンの実施が農協の総会で承認されれば、本部が分担金を各担合員の預金
口座から自動的に引き落とすこともできる。こういう機構があるから、大蔵省や自民党
に向けた儀式化された陳情活動を、他の団体よりはるかに大規模におこなうのはもちろ
んのこと、国内外での農協の宣伝活動も充分にできるというわけだ。

/////////////////////// 840円(税込) ///



624 ◆eliAxluGeQ :2009/12/30(水) 00:02:17

/// 抱き込みの包囲網 54 ////////////////

 日本各地の町や村にある一万以上の地方単位農協は、(米以外にも)農産物を農家から
買い付け、それを農協系列上部に位する商社を通じて販売する。これに加えて単位農協は、
農業に必要なあらゆる商品を農村住民に売りつける。農家の預金口座の内容がすでに
農協に把握されていることを考えれば、これこそ完壁な隷属的独占市場の典型といえる。
農協の傘下にある関連組織はまた、保健・厚生施設運営、消費者金融、貯蔵保管・倉庫業、
営農指導などもおこなうが、中でももっとも興味深いのは、今や世界最大の保険事業にまで
発展した"相互扶助"共済事業である。

///////////////// K.V.ウォルフレン著 ///

政府紙幣2000兆円を刷れ
■今の日本のような対外的に借金がなく産業が強いか又は経済が伸張している国の場合■
★普通の国の場合★
お札を大量に刷って、為替介入にお金を使い外国に大金を貢ぐのはバカげている。
→お札を大量に刷って、政府の債務を帳消しにする。
→余ったお金で経済対策、大幅減税実施、内需型企業が復活、消費が回復し、急速に景気回復
→大量にその国のお金が出回るので、自国通貨安になり、輸出企業が復活
→お金の価値の変化は世界中でその通貨を持っている人全員に及ぶので、その国の政府債務の負担は全世界の
人が負う
★日本の場合★
なぜか、お札を刷って借金を返すとハイパーインフレになると、反日マスコミと反日評論家が牽制
→政府当局、マスコミが怖くてお札刷れず。その為、現実に、年々拡大している世界一の金持ち国家・日本の経済
規模に比べ、
マネーの供給量が常に不足しているので、巨大な需給ギャップが解消されず、デフレが止まらず円高も止まらない。
→止まらない円高を止める為に、お札を刷って、為替介入。
→介入で得たドルの価値が減る一方の為、日本はいつも大損、結果的に、刷ったお金はすべてアメリカの懐に入る
→日本の膨大な借金は残ったまま
→借金の為に、予算削減、需要激減、大幅増税・・・・で景気更に悪化 バブル崩壊後20年経っても景気回復せず
→膨大な政府債務は増税で返すことになるので、政府債務の負担は日本人だけが負う
【結論】
お札を2000兆円刷って、借金を1日で解消し、残りのお金で景気対策すれば、景気は1年で急回復 日本人は損しない。
お札を刷っても、為替介入に使えば、日本は他国に貢ぐだけで、日本人は他国の債務も負担していることになり大
損する。
★日本がバブル崩壊後20年経っても景気が悪いのは、お札を刷って借金を返すことをしなかったからである★
つまり★日本が政府紙幣を大量に刷って、借金を1日で解消し無い限り、未来永劫景気回復は来ないと言える★
★もちろん、日本がお金を刷るとハイパーインフレになるというのは、反日勢力のついた大ウソである★
今の日本のような対外的に借金がなく産業が強いか又は経済が伸張している国の場合、2000兆円刷っても
なんともない。アルゼンチンや韓国とは前提条件が違うのだ、その点を誤解している人が多過ぎる
626 ◆eliAxluGeQ :2010/03/03(水) 22:39:35

/// 抱き込みの包囲網 55 //////////////////////

 農協法が作られた当初、占領軍当局は、農協の共済事業は大蔵省の所轄にすべきだと
主張していた。ところが当時の農水省の官僚は、災害時には互いに助け合うという日本の
農民の伝統的慣習を法制化するだけのことで実際の保険業務ではないと、うまく説得した
という経緯がある。農協の"相互扶助"事業の資産が八〇年代のはじめに、四兆九〇〇〇億円
以上に達するとは、当時の大蔵省も保険業界もまさか思いもしなかったであろう。
なんと、その資産は世界最大の生命保険会社、日本生命の総資産をはるかに上回り、
日本最大の損害保険会社、東京海上火災保険の資産額の五倍にあたる。組織の一番下の
農協一つ一つが、保険の取扱店になっているのである。そして農協の共済事業は、中央で
管理されている他の事業とともに非営利的事業として類別されているから、一般の
保険会社と違って生命保険と損害保険を一つの事業体が扱うことができる。ひとことで
言って、これほど驚くべき成功をおさめた産業コングロマリットは、おそらく日本でも
ほかにないだろう。

////////////// 「日本/権力構造の謎」<上> ///



627 ◆eliAxluGeQ :2010/03/27(土) 22:14:10

/// 抱き込みの包囲網 56 //////////////

    農村の集票マシーン

 選挙の時期がやってくると、農協の保険セールスマンも、ミカンの買い付け係も、種苗の
販売担当者も、農協のスタッフ全員が−−少なくとも、理屈の上では−−地元の自民党
候補の熱心な選挙運動員に変身する。農協の各組織は、終始自民党と共同作戦をとる
無敵の集票部隊だという前提のもとにその力が結集されるわけだが、実際に、どれだけ
彼らが票を動かせるかは地域によって大幅に異なる。総じていえば、自民党の農村票への
依存度は低下傾向にある。だが、一九八〇年代後期においても農家が全世帯の
三割以上を占める県が一一県あり、二割以上が一九県ある。

///////////////////// 原書1989年刊 ///


628 ◆eliAxluGeQ :2010/04/06(火) 22:08:02

/// 抱き込みの包囲網 57 ////////////////

一九八七年に、ガット(関税および貿易に関する一般協定)にもとづいて一二品目の
農産物の輸入を日本が自由化するよう勧告された時、四四五人の自民党議員のうち
三五九人もが、ガットの裁定には従いかねるという宣言書に署名した。国内のコメ市場を
保護しつづけるという政治家の長年の決意が鈍らないかと心配した農協は、一九八九年の
参院選で自民党絶対多数を失わせる方に加担して同党に警告することにした。
地方農協組織が自分たちの態度に不満をつのらせた場合、時としてその対立候補を
応援することが前にもあったのを、自民党代議士連は知っているからだ。もちろん、
組合員も、さまざまな政治的信条をもつ者がいるが、組織としては自民党支持をやめる
わけにはいかないという点では合意ができているのであろう。

/////////////////////// 早川書房 ///



629金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/04/07(水) 00:03:37
もっと規制緩和しないと駄目だな
630金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/04/27(火) 18:38:00
■[経済]『デフレ不況 日本銀行の大罪』の目次一覧
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20100425#p2

目次見る限り日銀批判入門書としてかなり期待できそう



■「国債金利の上昇=日本国の破綻」は間違っている
▼政府債務は長期的視野で考えるべき
▼官僚の「すり替えのテクニック」に騙されるな
▼ネットで250%に達しても破綻しなかった英国
▼財政再建の黄金律
では、具体的にはどのような経済運営であればいいのか。
グロスでもネットでも、債務残高対名目GDPが発散しないための条件は、厳密に数学で表現できる。
大雑把に言えば、プライマリー収支が改善していくのがわかれば、債務残高対名目GDPは発散しない。
実は、債務残高対名目GDPの動きを決めるのは、プライマリー収支対名目GDPの動きと、
名目GDP成長率と国債金利の大小関係なのだ。
後者の名目GDP成長率と国債金利の大小関係は、短期間にはいろいろな条件で変わるが長い目で見ればだいたい同じくらいになる。
だから、プライマリー収支対名目GDPが改善していけば、債務残高対名目GDPはあまり大きくならない。
税金には所得税のような累進構造があるので、名目成長率が高まると税収はそれ以上に増え、
プライマリー収支対名目GDPはまちがなく改善する。
このコラムで、名目GDP成長率が4%は黄金率であると書いたが、財政再建についてもこの黄金率は成り立つ。
国が破綻するかしないかは、名目GDP成長率が4%以上にできるかどうかがポイントだ。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/505?page=3
631金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/05/08(土) 10:42:40
公務員ってクビないんだったら民間より給料安くていいよな
クビないんだったらそれでも公務員にないたいって奴は後を絶たないだろうし
632金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/05/09(日) 23:43:57

/// 抱き込みの包囲網 58 ///////////////

   歴史的背景

「アナウンサーは火星から隕石が落下してきたといいましたけど、
 ボクはそれはかれがそう思ってるだけだと思いました。心のなかでは
 隕石はカムフラージュにすぎないと思っていました。それは本当は
 隕石みたいにみえるツエッペリン飛行艇に似たやつで、ガス爆弾で
 ドイツ人が攻撃してきたんだ。みんなの目をごまかすために、飛行機
 を隕石みたいにしたてたんだって思いましたね。」

「あたしは日本人かもしれないと感じました。連中はズル賢いからね。」

////////////// 『火星からの侵入』 H・キャントリル著 ///



633金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/05/10(月) 00:02:26

/// 抱き込みの包囲網 59 ///////////////

   ビックリしたことの運転への影響

「オレはよ、とってもおかしな感じだったよ。家までの四〇マイル、
 一時間ぽっきりで帰ったんだぜ。あの前も、あれからもあんなに
 うまくやれたことはないね。でもおかしなことに、家へ帰りついて
 時計をみるまでは、いつもよりあんなに早く運転してきたなんて
 考えもつかなかったよ。」

「ボクのガール・フレンドが赤信号をいくつか通りすぎたって教えて
 くれたんです。で、<天国行きの切符持っているのにどうだって
 んだい。あとは焼かれるだけじゃないか>って答えたんです。」

////////////// 『火星からの侵入』 H・キャントリル著 ///





634金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/05/29(土) 23:35:19
ちなみに、現在の日銀法は、目標の独立性まで日銀に与えており、バーナンキのいうように民主主義社会では正当化できないものだ。
この点を私はバーナンキ本人に説明したことがあり、彼も十分に承知している。
一部マスコミの報道では、政府がインフレ目標を日銀に要求することが、あたかも日銀の独立性に問題があるかのようであるが、
目標の独立性と手段の独立性の違いを知らない不勉強によるものだ。
世界のコンセンサスは、目標の独立性がないのだからインフレ目標を中央銀行が拒否すること自体がおかしいし、
目標の独立性まで与えている日銀法そのものがおかしいのだ。
だから、政府がインフレ目標を日銀に求め、そのために日銀法改正をするのは、
バーナンキのいう世界のコンセンサスに日本も合わせるだけなのだ。
また、バーナンキ議長は、量的緩和について、普通の金融政策と同じような効果があるので、手段の独立性を確保せよと論じていることも面白い。
日銀寄りのマスコミ報道では、これを政府から金融緩和策を求められる日銀への援軍と報じているが、そうではない。
今まで日銀は量的緩和の効果はないといってきたのに、普通の金融政策と同じ効果と言われたので、さぞ困っているだろう。
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20100528/plt1005281634003-n2.htm
635 ◆eliAxluGeQ

/// 抱き込みの包囲網 58 ////////////////

 だが、複数定数選挙区で自民党候補がぶつかる場合、どちらの候補者を応援するかは、
まだ選択の余地が残されている。一九七六年に宮崎県であったように、地域農協が選挙運動に
本気でとりくめば、自民党本部の意志に反対する勢力として大きな力を発揮することができる。
この時、東京の党本部の選んだ候補者に反発した宮崎県の農協は、別の自民党候補を後援する
ことにしたのである。選挙運動期間中、毎日、四〇〇〇人から五〇〇〇人の農協職員と
組合員が、対立候補のために働いた。党公認候補が、二〇〇〇人の集会を企画したその当日に、
農協候補は農協の貸切りバスで集められた一万人の集会をぶつけるなど動員力で圧倒した。
農協チームは地元のあらゆる農協店で選挙運動を展開し、終盤戦では婦人部、青年部を
動員して、実に六万人の運動員を動かした。

///////////////////// 篠原 勝 (翻訳) ///