「経済コラムマガジン」は(・∀・)イイ!! Part5

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696金持ち名無しさん、貧乏名無しさん
>>675
物流面の話だったらちょっとさせてくれ。

問屋の多段階制が問題視されて久しいが、その時矢面に立たされた業種は、
文房具と鮮魚の流通だったと思う。

文房具は小売店サイドが町の商店だったために、末端まできちっと商品を流す
ためと売掛リスクを考えたら問屋が多段階必要で、集約が遅れていた。これは、
本来は小売店側の問題だった。日米構造協議でオフィスデポみたいな黒船来襲
の話があったから、アメリカを刺激しないで日本の国内産業を守ろうという産業
政策の一環で、小売店を使わずにメーカーが直接販売する形での統合が行われ
たんだと思っている。

また、鮮魚の場合、食べるまで味がわからない商品の典型で「目利き」と目利きを
ミスった時の「リスク分散」を考慮した多段階流通網だった。食品系の流通は、この
「目利き」機能がかなり重要で、これを軽視して低付加価値の流通網に変えていった
結果が、「表示偽装」の問題につながったと思っている。まあ、もともと生鮮食品系の
ブローカーには怪しい人たちが結構いるのも確かなんだけど。

また、アメリカでは一般に流通時の欠品率3%まで許容されるが、日本では0%でない
と駄目。これは、小売店の品揃えにモロに影響するファクター。消費者が品揃えの充足
を望んでいて、それにお金を払うと言っているのに、敢えて低付加価値物流化するという
のはナンセンスな話。日本の流通網が発展する過程で、欠品率3%なんて問屋はとっく
の昔に排除されていて、生き残った問屋が一生懸命作り上げてきたのが今の欠品率を
0%目標にする体制。一時期、これも欠品を許容すれば流通コストが下がるはずと問題
視されていた。流石に店頭を預かる小売店に拒絶されて浸透しなかったが。

物流関連の仕事をしているが、なんだかんだ言って、高成長中のお客さんは、むしろ
高付加価値物流を求めている。彼らは、彼ら専用の高付加価値物流が成立することで
自社の強みを持つ事ができる事を理解している。これは、僕個人の実感の話だけど。
697金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/06/13 23:52
>>676
 メーカーや工事関係といった生産業も内製しないで、外注にまわしていた。
 商社化というよりみんな浮利を求めたんだろうな。

これ、むしろバブル崩壊後の方が酷いよ。

固定費の変動費化って言っているのは、ほとんどこれだもん。
役所の産業政策が、外注化を推し進めてきた結果。
698金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/06/13 23:54
>>683
アメリカの会計制度は何気にグローバルスタンダードといわれる、
国際会計基準とは別物。袂を分かって独自の世界を築いている。
699金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/06/14 00:02
>>685
というか、非金融企業でも売掛債権に関しては税効果で、
繰り延べ税金資産がつみあがっているところがあるよ。

銀行とは違い金融庁の査察で横並びチェックみたいな事
がないので、不良債権認定の基準自体も曖昧。

監査法人だって、「返ってくる見込みが無いのなら有税で
償却してください」ってな言い方しかしていない。

逆に、そういうアバウトな状態なので、極端な問題もおきず
になんとなくやっていけていると言える。
700イナゾウ:03/06/14 00:04
>また、アメリカでは一般に流通時の欠品率3%まで許容されるが、日本では0%でない
>と駄目。これは、小売店の品揃えにモロに影響するファクター。

 う〜む。面白そうな話ですが、「欠品率3%」とかの話がよく分かりませんです。自分は
フランチャイズ書店の本部に営業で行ってたことがありますけど、たま〜に隣の机で文房具の
営業の方が来ていて、どんな感じの商売なのか興味津々だったのですねえ。何か、かなりキツ
そうな話をしてましたけど〜。
701_:03/06/14 00:04
702金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/06/14 00:10
>>688
というか、I−Sバランス考えたら、税率をいかにいじろうと税収は変わらない。
需要の創出に向かわない税収なんて、いくらあっても無駄銭。
税収減の原因は1にも2にもデフレによる投資の減退によるI−Sバランスの
崩れであって、財政赤字は結果にすぎない。

こういう議論が理論体系を理解していない人にはわかりにくいというのが経済学
の欠点なんだよな。

マスコミでしゃべってるアジテーター連中が、ちょっと一般人の理解しやすそう
な類推話をぶち上げると、「そうだ!経済学が言っている事が理解できないのは
オレが悪いんじゃない!」とばかりに釣られてしまう。

そして、財政建て直しのための増税予想やら、減税減税と掛け声ばかりで、
発泡酒とタバコの増税ばかりが目に付く状況では、ますます消費者の不安心理
に火をつけて、デフレ圧力が強化してしまう。

今は租税体系をいじらない方が良い時なんだけど、役所みたいな縦割り組織だと
それぞれの組織が、それぞれに縦割りで対策を考えちゃうので、こういう事になる。
本来はトップにいるものが、きちんと優先順位を決めて、政策の取捨選択をしなけ
ればならないんだけどなぁ。
703金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/06/14 00:11
実際、デフレギャップはどのくらいあるの?
>>702
同意。
705金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/06/14 00:14
>>699
そもそも発生主義って考え方がおかしいんじゃないの?
706金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/06/14 00:27
>>700
要は、何かの商品の注文があったときに、「ありませんごめんなさい」で
済む基準がアイテム数の3%って事。日本だと「ごめんで済むなら警察
はいらない」といわれて大問題になる。結局、赤帽飛ばそうが飛行機で
運ぼうが、意地でも欠品を出さないし、そんな事ばかりやっていたら倒産
しちゃうので、まあ流通在庫を多めにするか、在庫管理精度を高めるなんて
事を職人芸でやる。ウォルマートのSCMがもてはやされているけど、あれ
だってヨーカドーの単品管理システムと、トヨタの看板方式の応用なんだ。

アメリカ人は、プレゼン能力が高いので、こういう話は「欠品率を3%に
設定することでトータルでコストダウンを実現しています。」なんて言って
誤魔化しちゃうし、全ての卸業がこういう状態なら、小売店もどこの店に
言っても欠品商品があるからそれが常識になる。

例えば日本のスーパーで、特別な理由なしに欠品がおきたら大問題に
なる。なぜなら消費者は、買いに行ったら商品があって当たり前だと思っ
ているから、そのスーパーの管理体制が疑われて客足が遠のいてしまう。

要は、欧米の連中は物流管理が苦手なんだ。
細かい気を使う作業だから。そして誤出荷率も結構高い。

日本人はこういうのが得意といって良いのかわからんけど、江戸時代に
江戸という一大消費地に地方の産品を送り込むために築き上げてきた
物流ノウハウと流通インフラとしての商人集団の力をなめるな、ちょっと
聞きかじった知識だけで軽視するなという事だ。

日本は狭いから、流通業界ではプレイヤー同士の勝負も勢いガチになる。
そういう競争を400年来やっている事を忘れてはいけない。
707改革なんていらね:03/06/14 00:36
>>696
なるほろね まぁ 日本人くらい品質や納期にうるさい消費者はいないわけで
そのためのサービスに 価値を積むことができるのは ゆたかな証拠なんだけどね
それを 「非効率の証」として叩く馬鹿が多い んなやつは アメリカいって不味い飯くっとれ

市場が自由である以上 大量販売・中抜き を仕掛けるものと 多品種・ニッチを仕掛けるものがいる
日本人はやっぱ繊細でオタクだから 欧米に比べりゃ 市場は細分化して 値も上がる
きのこの山とたけのこの里がともに成立するのは 国富と文化の現れ 自慢するべきこと
708イナゾウ:03/06/14 00:53
>706

 ふむふむ、勉強になりました。ありがとうございます。「缶ケース一個」のために
新幹線を使って納品したなんて話しは、どこかで聞いた覚えがあります。

 出版社の営業やってた関係で、流通にはかなり興味があるのですが〜。まあ、こちらは
独特な世界でして、「欠品率」どころか、書店からの注文数を勝手に削ってしまっても一向に
構わないという業界です。仮に100冊注文があっても、書店の店頭に届くのが5冊ぐらいなんて
ことはザラにあります。今が絶好調の本なら届くだけマシと考えるべきかも(藁)。

 まあ、返品がきくというのが根本原因にありますが〜。
709金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/06/14 04:29
>>706
 例えば日本のスーパーで、特別な理由なしに欠品がおきたら大問題に
 なる。なぜなら消費者は、買いに行ったら商品があって当たり前だと思っ
 ているから、そのスーパーの管理体制が疑われて客足が遠のいてしまう。

こういうのを指して、「日本は物があふれている無駄な社会だ」とか、
「こんなに豊かな暮らしをしているのに・・・世間様(諸外国)に申し訳
がない」とか、わけのわからん事をしたり顔で言って、体制批判をする
奴がいるけど、そういうの見ると無茶苦茶腹が立つよね。
情緒的表現が豊かな奴に多いけど、本質的に馬鹿なんだと思う。

2chでそういう事を言う奴はたいてい釣り師で煽り屋なんだけど、
実社会方面だと、こういう道徳論に摩り替えた日本批判本はたいてい
五木なんちゃらとかみたいにベストセラーになって知識人面していたり
する。で、読んだ馬鹿が、真顔で引用して得意げな顔をする。

凄くむかつくと思わない?