日銀総裁人事:「首相は腹決めている」 塩川財務相
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/keizai/20030215k0000m020124000c.html 日銀の次期総裁人事を巡って、塩川正十郎財務相が14日の会見で、
「もう首相のところでは腹を決めていると思う。今、発表の時期を
うかがっていると思う」と述べ、政財界に「いよいよ決定か」と緊張が走った。
小泉純一郎首相は、「まだ決めてません」と財務相発言を否定したが、
速水優日銀総裁の任期切れ(3月19日)まで、あと1カ月余と迫っている
こともあって、総裁人事に関する憶測は広がり、緊迫感は高まるばかりだ。
塩川財務相は会見で、新総裁発表のタイミングについて「(速水)総裁の
交代は世界各国が知っている」と指摘。パリで21、22両日開かれる
先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)の前に後任総裁が公表されても
問題はないとの考えを示した。
財務相は今月3日、首相官邸で小泉首相と2人で密談。「予算執行について
話した」と説明していたが、財務省事務当局によると事前の打ち合わせは
まったくなかったといい、「日銀総裁人事を相談したのではないか」との
観測も出ていた。
それだけに、この日の財務相発言は「真実味がある」(市場筋)と
受け取られた。さらに、福田官房長官が「手続きの問題もあるので、
その辺のことは申し上げないことにしている」と意味深長な言い回しを
したこともあり、「新総裁発表は秒読み段階」との見方が広がっている。