苺びびえすの状況を把握するスレ

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605コピペ
流動性の罠にはまった状態というのは、資産保有者がバランスシートを現金などの元本
保証資産に「過大」に傾けた状態です。裏返していえばリスク資産需要が極度に減少し
投資需要一般(耐久消費財、在庫、住宅、設備、不動産、株、貸出しなど)し、これが
総需要を大幅に抑制している。ですから、この過大な流動性需要そのものを破壊しなけ
ればならない。もちろん、今はデフレ期待が強いので、「過大」なのは見掛けだけであ
り、実は最適化されている。それを破壊する政策が人気が出るわけがない(笑)当然、
嫌なものは嫌という心情が嵩じて「そんな物は効き目はない」と主張する人が沢山出て
くる一方で、「そんなことをしたら大変なことになる」と恐れる人も出てくる。これま
で散々インフレ政策に関してネット上でも現実世界でも論争してきて、最近になってよ
うやく「効き目はないけどハイパーになる」という、一見矛盾した主張が、こういう文
脈に置けば非常によく理解できることに思い至った。

つまり、インフレ政策による「資金供給ルート」は、それが金融市場からのものである
ならば、「いらない」という驚くべき結果となる。資金は既に民間非銀行部門に過剰な
ほど存在しており、それを昔風に言うなら「不活動残高」から「活動残高」に転換して
やることが決定的に重要だということになります。ですから、そのプロセスでは、銀行
は殆ど脇役であることになってしまうのです
606コピペ:03/05/11 02:36
これは、多少分析的に表現するなら「非銀行部門の現預金比率の低下による信用乗数の
上昇」であり、同時に「貨幣の流通速度の上昇」でもある。つまり、何かのきっかけで
これらの変化つまり流動性の罠からの脱出が実現すると、ベースマネーの量は変わらな
くても、マネーサプライの急増と、そこからに(名目)総需要の急拡大が実現しうる事
になるわけです。この部分は、一部の「ハイパー論者」の主張に、ある意味で、非常に
近い(笑)2年以上も匿名掲示板で論戦(乱戦)を繰り返してきたおかげで、随分と理
解が進んだ(w

こう考えると、なぜ「量的緩和」が効き目がなく、高橋財政の日銀直接引き受けの正体は
単に日銀が新発債を買うだけで直ぐにほとんどを市場に売却していた(大幅に増えてはい
るが、ある意味思ったほどベースマネーは増加していない)、1932年に連銀が大幅な
買いオペをやっても効果はなく、ルーズベルトが大統領になって半年くらいでデフレが
止まったとか、日米両国でインフレに転換してから何年も銀行貸出が減少していたこと等
のパズルが、全部説明できるわけです。