【エンデの遺言】

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1名無しさん@1周年


エンデは1994年に、NHKに新しい番組の企画を提案した。それは現代の
貨幣システムを扱ったもので、環境・貧困・戦争・精神の荒廃など、
現代のさまざまな問題にお金の問題が絡んでいる、という。「そこで
私が考えるのは、もう一度貨幣を実際になされた仕事や物の実態に対応
する価値として位置づけるべきだということです。そのためには現在の
貨幣システムの何が問題で何を変えなければならないかを皆が真剣に
考えなければならないでしょう。人間がこの惑星上で今後も生存できる
かどうかを決める決定的な問いだと私は思っています。重要なポイント
はたとえばパン屋でパンを買う購入代金としてのお金と株式取引所で
扱われる資本としてのお金は2つの全く異なった種類のお金である
という認識です」とエンデは語り、お金の問題を明らかにする。

2金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 14:36
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            /    ̄y ー、
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          レノイ<.O> 、<_O> ヾ/'ヽ   <  香織タンハァハァ
          `{  :/ ヽ    /i 〉}     \________
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3金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 14:42
「お金を作りだし、増やしてゆくのは、錬金術のやり方にきわめて似て
います。錬金術は人間の欲望が作り出したものです。錬金術は、鉛から
金を作りだそうというものですが、ありふれた鉛を金という価値のある
ものに変えてゆくという考え方は、現代にも通じるものでしょう。通貨
を印刷し、さらに利子がそれを増やしてゆくわけですから。そのお金が
一人歩きし、自然環境やモラルに影響を与えています。お金を考えると
き、モラルの問題を忘れてはなりません。お金には倫理的問題が存在
するのです」
4金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 14:48
「利子は未来へ問題を先送りしています。このまま利子が膨れ上がって
ゆくとしたら、計算上遅かれ早かれ、大体2世代後に、経済的な破滅か、
地球環境の崩壊かのいずれかへと突き当たります。それが根本問題です。
信じる信じないの問題ではなく、だれでも、コンピューターがあれば、
計算できることです。このシステムから利益を得ているのは、ほんの
一握りです。今のアメリカでは、人口の1%が、その他の99%よりも、
多くを所有しています。つまり、一方でどんどん貧しくなる国があり、
自然環境も奪われ続けています。その一方で、少数の者たちが広大な
利益を吸い上げてゆく、それが今の経済システムです」
5金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 14:50
「古い文化が残る世界のどの町でも、その中心には、聖堂や神殿が
あります。そこから秩序の光が発していました。今日では大都市の中心
には銀行ビルがそびえ立っています。私は、『ハーメルンの笛吹き男』
をヒントにした最新のオペラで、お金があたかも聖なるもののように
崇拝され、祈りの対象になっている姿を描きました。そこでは、
『お金は神だ』とまで、誰かがいいます。なぜなら、お金は奇蹟を
起こすからです。お金は増え、しかも、永遠不滅という性質があります。
しかし、お金というのは、神とは違って、人間が作ったものです。
自然界に存在せず、純粋に人間によってつくられたものがこの世にある
とすれば、それはお金です。だから、歴史を振り返るということが重要
なのです」
6金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 14:53
「私が知る限り、それはシルビオ・ゲゼル(Silvio Gesell、1862〜1930、)
から始まりました。そのこと(金融システムのこと)を真剣に考えた、
最初の人です。ゲゼルは、『お金は老化しなければならない』とういう
テーゼを立てました。さらに、『お金は経済活動の最後のところでは、
再び消え去るようにしなければならない』とも言っています。つまり、
例えていうならば、血液は骨髄で作られて循環し、役目を終えれば
排泄されます。循環することで肉体が機能し、健康が保たれているの
です。お金も、経済という有機組織を循環する血液のようなものだと
主張したのです」
7金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 14:56
その理論を世界で最初に応用したのが、オーストリア・チロル地方の
ヴェルグル(Woergl)である。当時5000人しかいなかった町の400人が
失業していた。通貨が貯め込まれ、循環が滞っていることが不景気の
最大の問題だと考えた当時の町長、ミヒャエル・ウンターグッゲンベルガー
(Michael Unterguggenberger)は、1932年7月、町議会に地域通貨を
発行することを決議する。町が事業を起こし、失業者に職を与え、
「労働証明書」という紙幣を与えた。「諸君、貯め込まれて循環しない
貨幣は、世界を大きな危機、そして人類を貧困に陥れた。労働すれば、
それに見合う価値が与えられなければならない。お金を、一部の者の
独占物にしてはならない。この目的のために、ヴェルグルの『労働証明書』
は作られた。貧困を救い、仕事とパンを与えよ」と裏面に書かれた
この紙幣は、非常に速い勢いで町の取引で使われるようになり、町の
税収も増えたが、「回転することで、お金は何倍もの経済活動を行える
のです」
8金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 14:57
なぜそんなにお金が回ったかといえば、このお金は月初めにその額面の
1%のスタンプを貼らないと使えないからである。言い換えれば月初め
ごとにその額面の価値の1%を失ってゆくこの紙幣は、手元にずっと
持っていてもそれだけ損するため、誰もができるだけ早くこのお金を
使おうとしたため、この「老化するお金」が消費を促進することになり、
経済が活性化したのである。公務員の給与や銀行の支払いにも使われ、
この奇跡を目の当たりにした周辺の町でもこの制度が取り入れられよう
としていたが、オーストリア政府の禁止通達によりこの通貨制度も
1933年9月に終わってしまったのだ。エンデは「三つの鏡」で
「大抵の資本家たちはそんな考えが世間に広まるのを妨げる方向に強く
動いたんです」と語っているが、非資本主義的なこの通貨制度を
現代社会の頂点に立っている人=資本主義の甘い汁を吸っている人が
直視しないことが、問題であるといえる。
9金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:02
米国の未来学者ヘイゼル・ヘンダーソン(Hazel Henderson)彼女は
「(30年代に)何千もの地域通貨が、あらゆる小さな村や町で発行され
ました。企業は、これら緊急通貨と呼ばれた通貨で、社員に給与を
支払いました。失業保険組合も独自の通貨を発行していました。当時、
このような通貨が地域に出回っていたのです。これこそが、地域の
なかに、地域が生み出す富や財産をとどめておく最良の方法だったの
です。ですから、政府によい経済政策がなければ、いつでも地域通貨は
復活すると思います。大恐慌で資本主義は転機を迎えました。ドイツは
ファシズムが台頭し、各地で共産主義が広がり、アメリカで
ニュー・ディール政策が取られたのです。ニュー・ディール政策に
よって、政府が地域にお金を注ぐようになりました。そうすることに
よって、地域の人たちが環境を整備したり、アート・プロジェクトを
起こしたり、地域の公共施設や博物館を建てたりという、国家事業が
全国的に展開しました。また、ルーズベルトは、地域社会の雇用促進に
も予算を注ぎました。実にすばらしい博物館が、実はこの30年代に建て
られたのです。この政策で地域通貨は姿を消しました。国家資本の公共
投資が地域の経済を活性化したからです」と語る。
10金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:04
米国ニューヨーク州のイサカ(Ithaca)という町(人口3万人)では、
「イサカアワー」(Ithaca hour)という名前の地域通貨が流通して
いる。この紙幣にも、「イサカアワーは、私たちの技術や熟練、時間、
道具、森、土地、そして川などの、本当の資本によって支えられている」
と書かれている。まず番組ではこの通貨を利用している女性の、
「このお金を使うのは、アメリカ政府の政策を支持していないから。
特に対外政策、アメリカが海外でしている色んなことに反対だから」
というコメントが紹介されるが、この一女性の発言は非常に大きな意味
を持っている。なぜなら普通米国市民は日常生活で米ドルを使用して
いるが、これは即その通貨を発行しているFBI、ひいては米国政府の
活動を支持することになる。それに対し、たとえイサカアワーと米ドル
が交換可能な関係(1イサカアワー=10米ドル)にあっても、イサカアワー
はあくまでも地域でしか流通しない通貨であるため、当然ながら所得税
の対象外であり、このイサカアワーを利用した経済活動には政府は課税
をすることができない。特に政府の政策に反対している人には納税を
かなりの部分拒否できる点で、この通貨は有用であるといえよう。
11金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:07
イサカアワーが発行されたのは、1991年のことだった。上記のヴェルグル
と同様、この当時のイサカも深刻な不況下にあり、この通貨はそう
いった状況を打開すべく発行された。イサカアワー委員会の
モニカ・バーグレイブスは、「私たちは、好きなだけお金を印刷
できます。でも、発行に関しては厳しいルールがあるんです。3つの条件
以外には発行しません。1つ、誰かが新たにメンバーになる。2つ、
誰かがローンを請求する。3つ、非営利団体に寄付する。これ以外に、
お金は絶対発行しないんです」と語り、マネーサプライに制限を設けて
いる。8年前、わずか40人で始まったこのプロジェクトは、今では
400以上の企業や商店も参加するまでになった。市場残高はわずか800万円
ほどだが、常に流通するため2億円以上の経済効果を生んでいるという。
人口3万人の町にとっては、これは決して少ない額ではないだろう。
ある男がイサカアワーの有用性を「おれ達にも地域全体にとっても得に
なると思うね。地域のみんなを支援すれば、おれ達も助けてもらえる
し。ドルはすぐ資本家に吸い取られて役に立たないけど、イサカアワー
はみんなさっさと使ってしまって、あっという間に、おれ達のところへ
戻ってくるんだ」と語るが、資本主義の道具でしかないドルと異なり、
イサカアワーの場合はイサカ市の中で通貨が循環することがわかって
いるため、安心して使用できるのである。
12金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:11
現在では銀行でもこのイサカアワーは受け入れられている。銀行では
利用者から受け取ったイサカアワーを、掃除やリサイクルの収拾、
パソコンのメンテナンスなどのサービスの対価として、地域の事業所に
支払う。イサカアワーに込められた価値は他の地域の資本に金利という
形で吸い取られることなく、地域の経済活動の潤滑油となり、地域に
豊かさをもたらすのである。行政当局もこの通貨の有用性を認め、
積極的に推進さえしているという。ここでこの地域についての説明が
ある。この地域では米国の他の地域よりも小規模かつ有機農法で農業を
行っている農場が多いが、ここでイサカアワーを成立させる上で重要な
点が指摘される。「この地域では、地域住民が農家に作物の代金を
前払いする、サポートシステムがあるからです」というのがそれだが、
もともと地域住民と農家との間に直接的なつながりがあり、各人が
共同体の一員という強い自覚を持っている地域だからこそ、このような
地域通貨が受け入れられたのである。全てのサービスが匿名で、
いいかえれば誰と誰がどのような関係で結びついているのかがわかり
にくい形で行われる大都市の場合は、その市民全員が経済共同体の一員
としてその地域に住んでいる、という意識が生まれにくいが、この程度
の規模の町では共同体意識が自然に芽生え、それをさらに強固にする
要素としてこのイサカアワーが作用したのである。もし地域通貨の導入
を考えている人がいれば、この点を認識してもらいたい。
13金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:12
カリフォルニアから移住したジョンとタディは、この通貨のおかげで
農園を営むことができた。利子を取られないこのイサカアワーでの
融資を受けたため、生活基盤を設立することができた。そんな彼らは、
「お金をたくさん稼いで、たくさん使う。みんなこぞって、GNPとか
経済の話をする。それは、人々がどれだけお金を使ったかということで
しょう?だからこそ、お金をたくさん稼がなければいけない、ってね。
でも、多くの友達や、私たち自身も、シンプルで良質な人生を送れると
信じています。余計なものなんて買わなくていい。大きな車なんか
要らないわ」という。

14金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:17
酪農家のスミス一家も、イサカアワーのおかげで生活が成り立っている
一例だ。まず奥さんが、「だって、イサカアワーは地域の農家を
サポートしてくれるでしょう?農家は地域の土地を守っているんです。
もし、地域の農家が成り立たなくなったら、土地は荒れっぱなしか、
大規模農場に買い上げられてしまいます。あの人たちは、土地を大事に
もしなければ、いい使い方もしないわ。だからね、イサカアワーは、
地域の環境を守るのにも、役立っていることになるのよ」と語るが、
これは大資本を背景にした大規模農場の進出を食い止めるのに
イサカアワーが一役買っていることを示している。イサカ市の外では
当然イサカアワーは通用しないが、これによってイサカアワーが
地域経済の崩壊を食い止めている。利子を伴わないイサカアワーで融資
を受けることで、イサカ市民は借りた額以上の負債を負うことがなく
なり、自転車操業的な経営をしなくて済む。ということは、自分たちの
農場を借金の担保として大資本に提供する必要がなくなり、結果的には
土地を守ることができるのである。
15金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:19
その次にご主人が、「とにかく、この農場を運営して、豊かに、
より美しい場所にしたいと願っているんです。子どもたちに、幸せな
子ども時代を与え、彼らが望む夢を叶える手助けをするんです。彼らの
お金を貯め込むというか、そんなこととは、無縁です。そんなこと、
できっこありませんしね。昔、NASAで働いていたんです。稼ぎは、
ちょっとしたものでした。けれど、家庭の外で働き、毎日通勤に時間を
取られ、本当の意味で、家族の一員ではありませんでした。ですから、
高収入のライフスタイルをやめることにしたんです。そして、家族と
一緒に働いているんです。お金を追い求めるために時間をかけなく
なったことを、後悔してはいません。」と語るが、こういった人たちの
ライフスタイルを可能にする上でも、イサカアワーの役割の重要性は
もうおわかりだろう。
16コギャルとH:02/09/24 15:19
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17金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:20
「マルクスは、資本主義の問題点を、多くの個人企業家のかわりに、
唯一の企業家、つまり、国家を立てることで解決できると考えました。
マルクスの最大の誤りは、資本主義を変えようとしなかったことです。
マルクスは、国家に資本主義を任せようとしたのです。つまり、
私たちは、過去50年から70年の間、対立する双子を持っていたのです。
つまり、民間資本主義と、国家資本主義であり、どちらも、資本主義の
システムで、それ以外ではなかったのです。マルクスの大きな功績は、
経済批判を可能にする概念自体を作り出したことにあります」
18金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:23
失業者の増大に困っている旧東ドイツ・ザクセン・アンハルト州の
ハレ市である。ここでは1992年より、コミュニティーを再生しようと
いう試みが始まった。デーマーク(deMAK)という、紙幣を使わずに
通帳上でモノや仕事を交換するシステム(交換リング)である。
この通帳での取引を通して、残高がマイナスになってしまうこともある
が、それは借金ではなく、むしろ「交換リングでマイナスを持つという
ことは、その分を誰かに返さなければなりません。そこで新しい関係が
生まれます。マイナスのデーマークは、共同体の一員である証になる
のです」とみなされるという。紙幣を発行しない、こういった交換リング
のシステムについては確かに懐疑的な見方をする方も多いだろう。
ウソの数字を通帳に書き込んだりしないか、という不安も確かにあるが、
そこで誠実にきちんと正しい数字を通帳に記入し続けるあたりに、
ドイツ人気質が見え隠れしているように私は思う。ただ、この制度を
日本でも適用できるかと問われた場合、現在の日本社会では困難を伴う
であろう。
19金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:25
ここでこのデーマークのおかげで生計を維持している青年の例が紹介
される。マルティン・バーチさんだが、デーマーク会員から求められた
仕事をこなすことで彼は生活ができている。「この部屋代のために
月20時間、庭師や管理人として働きます。15時間いろいろな仕事をして
食事代を稼ぎます。こうして部屋代と食事代が節約できます。残った
時間は自由にできるんです」と彼は語る。彼のデーマークの収支は現在
マイナスだが、利子がつかないデーマークであるため、その負債が
雪ダルマ式に増えてゆくことはない。彼は現在パスタを作っているが、
これが軌道に乗ればその負債は帳消しになり、ダメでもその原材料費を
自分がかぶればいいだけなので、新しい仕事を始めようとする彼に
とっての負債は最小限度で済むことになる。
20金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:27
デーマーク会員同士が自分たちの手作りの品を持ち寄って取引する
様子が紹介される。そこで、「いろいろな人と知り合いになれました
し、自分の思いつきを実行に移せました。本当のお金だったらこうは
ならなかったでしょう」とか、「交換リングには本当に助けられました。
今までこんなに快適に思えるところは無かった」と語る会員が登場する
が、同じ会員同士ということで新たに生まれる共同体意識が、
「オリーブの森で語り合う」の「フランス革命の合い言葉」でエンデの
いうところの「友愛主義的経済」を実現しているといえるだろう。
21金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:29
「スイス・ヴィア銀行の例」
この銀行で使われている通貨は、企業や商店間の取引のために使われて
いるものであり、60年以上の歴史を持っている。ヴィア銀行がそれで
あるが、これもやはりゲゼル理論に基づいて、1934年スイスの中小企業
や商店が生み出した新しい金融システムである。ここではヴィア
(1ヴィアは1スイスフランに相当)という単位が用いられており、
昔は紙幣も発行していたが、現在では紙幣は使われず、決済のときに
使われるだけになっている。現在ではスイスの17%、76000社が参加し、
スイス経済の中にしっかりと定着している。最近ヴィアの電子決済が
可能になり、ヴィアがスイスフランと同じように使われるようになり、
ヴィアでの取引額が増大している。製造業からホテル、レストランまで
さまざまな事業所が登録してあるが、このヴィアが前述の地域通貨と
異なる点は、ヴィアだけでの決済は認められず、あくまでもスイスフラン
と同時に使われる必要がある、というものである。
22金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:30
両通貨の割合は企業によって異なるが、たとえば1万フランの支払いを
する場合、そのうちの7割をヴィアで、残りの3割をスイスフランで
(つまり、7000ヴィア+3000フランで)支払いをしなければならない。
これにはさまざまな理由が考えられるが、主なものを上げると
(1)従業員にはスイスフランで賃金を払う必要があり、そのフランを稼ぎ
出さなければならないため、(2)外国との取引でもやはりスイスフラン
が必要になり、それを稼ぎだす必要があるため、(3)税収の低下を恐れた
連邦政府や地方自治体からの要請があったため、であろう。ヴィアを
利用している企業の社長の「ヴィアはいいことばかりですよ。新しい客
がつきますし、ヴィアが動けばスイスフランもついてきますしね」と
いう言葉と、ヴィア銀行の職員の「スイスでは、80%が中小企業です。
この数字で、私たちの存在意義を理解していただけるでしょう。私たち
が、中小企業をどのように支えているかですが、一つには、ヴィアの
システムが、スイスフランにプラスアルファのビジネスをもたらして
いることです。フランとヴィアが併存することで、お互いにプラスに
なっています。さらに、ヴィアに加入することで連帯が強まり、購買力
がひとつの輪の中で維持され、外に逃げてゆかないことが私たちの
強みです」という言葉が、ヴィアの効用を端的に示しているといえよう。
23金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:36

 オーストリアで行われた、未来のお金のシステムを考える国際会議の
様子が紹介される。さまざまな立場の専門家が一堂に会して行われた
会議は、エンデが望んだ会議への布石である。この中でも、ゲゼル理論
のヴェルグルにおける実施例が議題の一つになった。それに参加して
いた、カリフォルニア大学バークレー校のベルナール・リエター
(Bernard Lietaer)は、以下のように語る。

24金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:38
「私は、問題点の中心は、金融システムにあると信じます。1971年、
ニクソン大統領がドルを金本位制から切り離したときから、私たちは
歴史的に前例のない時代を生きているのです。現実的な経済に対して、
安定させる何の保証もない通貨の時代が始まり、その不安定な通貨が
世界を混乱させているのです。今日の不況は、1930年よりもひどいかも
知れません。当時の不況は、アメリカやヨーロッパに限定されて
いました。われわれが今持っている世界規模の経済システムこそが問題
なのです。異なる通貨システムは、異なるタイプの関係性を築くと
思います。私たちが常識だと思って使用している通貨は、国や企業に、
競争を強いる性格を持っています。金融システムが競争を前提として
機能しているのです。もし私が、あなたと協力関係になりたかったら、
実際にそれを築くような別の通貨が必要なのです。目的に応じて、道具
は使い分けるべきです。ですから私たちには、複数のお金が必要なの
です。経済の未来は、私たちがどんな関係を持ちたいかで決まります。
世界中で、何千も使われ始めた地域通貨は。その関係性を回復するため
の一つの新しい道具なのです」

25金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:40
金本位制度が廃止されたことで、全ての現行通貨は非常に不安定な立場
に追いやられた。1971年まではドルが金と結び付けられていたため、
通貨の価値が安定していたが、現在のドルをはじめとする通貨は何の
裏打ちもなく、常に第一次大戦後のドイツマルクのようにその価値を
失ってしまう危険性をはらんでいる。現在の金利を要求する通貨が成長
を要求する点については、この点で金融取引の第一人者だった人間が
エンデと同様の認識を持っていることは、注目に値しないだろうか。
26金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:43
「今日のシステムの犠牲者は、第三世界の人々と、自然に他なりません。
このシステムが自ら機能するために、今後も、それらの人々と自然は、
容赦なく搾取され続けるでしょう。このシステムは、消費し、成長し
続けないと機能しないのですから。成長は無から来るのではなく、
どこかがその犠牲になっているのです。歴史に学ぶものなら誰でも
わかるように、理性が人を動かさない場合には、実際の出来事が、
それを行うのです。私が作家としてこの点でできることは、子孫たちが
同じ過ちを冒さないように考えたり、新たな観念を生み出すことなの
です。そうすれば、この社会は否応なく変わるでしょう。世界は、必ず
しも滅亡するわけではありません。しかし、人類はこの先、何百年も
忘れないような後遺症を受けることになるでしょうでしょう。人々は
お金を変えられないと考えていますが、そうではありません。お金は
変えられます。人間が作ったのですから」
27金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:45
エンデはんの言葉が五臓六腑に染み渡るなあ。
28金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:48
第1回「三つの鏡−ミヒャエル・エンデとの対話」朝日新聞社 刊
この本はエンデと3人の著名人との対話を収録したものです。
劇作家・井上ひさし、絵本作家・安野光雅、心理学者・河合隼雄による
3章からなっています。今回はその第1章、“子孫にしかける戦争”
をご紹介します。 「モモ」を代表とするエンデ作品は、現代の物質主義
に対する批判だと、よく言われます。お金で物が買え、物質文明という
豊かさが買えるようになってから、いっぽうで質の時代ということが
叫ばれはじめました。井上ひさし氏との対談で、エンデは精神世界の
豊かさ、ということを取り上げています。人々が「お金や物では完全な
幸せは手に入らない」(18ページ)ことを知り始めたとき、現代文明は
どうなるのか、その真の豊かさの必要性についてエンデは語っています。
29金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:51
エンデは資本主義という体制がいま、壊れかけようとしていることに
ついて、「第三次世界大戦はもう始まっている」と表現しています。
非常に悲劇的な言葉なので、読む方はドキッとさせられますが、資本主義
が危うくなってきている現実をはっきり指摘したものです。その理由に
ついて彼は、必要をはるかに超えた投資、暴走し続ける人の欲、それに
もとづく自然搾取などを挙げています。危うさの中にそれを続けようと
する現代人は「時間的な戦争」、つまり崩れそうな体制の中で、赤字を
子どもへ孫へとツケにする戦いに巻き込まれていると分析しました。
一企業や文明というものに、頭ごなしの批判を浴びせることは容易すぎる、
真の問題は別のところにあるとエンデは言います。もしかしたら、
自然搾取は続けられないかもしれない。いつまでも上がり続ける給与は、
幻かも知れない。この戦争を克服するためには、個々人が精神的な
豊かさを基準に、赤字をツケにしない未来をいかに具体的に想像できる
かにかかっている、というのが作家エンデの持論です。 対談の中では
「物語で攻撃をしかける」というやや過激な言葉が使われていて、
突拍子もないような印象があります。しかしエンデは、社会を変える
第一歩は、「できっこない」という諦めを捨てることだと繰り返して
います。エンデは「貸し借りに利息のつかない第二の通貨」や、また
別の本には「病気治療費を医師が負担する」古代中国のシステムと
いった可能性を紹介し、新しい経済を提案しているのです。
30金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:54
第2回「子安美知子 エンデと語る−作品・半生・世界観」朝日新聞社 刊
今回は、早稲田大学教授である子安氏とエンデの対談記録より、第4章
をご紹介します。この章でエンデは、経済成長というものに対する洞察
を行っています。資本主義の国にくらすとき、必要なものは何だろうか。
エンデはそう問いました。「お金、そして流通と需要」彼はそう答え
つつ、いきなり核心を突きます。それでは、資本主義が前提とし、
私たちにつきつけているものとは何だろう、と。エンデはそこに、
経済成長の神話を見ました。この社会は永遠に成長しつづけ、ものの
需要はふえつづけるという前提、それが資本主義の理念だと彼は述べて
います。発展と成長、それはひらたくいえば「消費し続けること」。
私たちが毎日、時代から強制されているのは、まさにこの消費という
呪いなのだと彼は述べました。こういう問いを投げかけたエンデが、
経済学者たちから疎まれたのはいうまでもありません。一部には
「反資本主義者」としてやり玉にあげる動きさえあったといいます。
31金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 15:59
しかし、資本経済至上主義にかげりが見えはじめているのは事実です。
メディアは科学万能をうたい、エネルギーは無尽蔵、欲しい商品は
いつでも手に入るのが当然だと、私たちは思わされてきました。それ
なのに最近の不況ぶりはどうでしょう。なにがどう間違っていたのか、
構造不況のなぞを解き明かせないジレンマは、さまざまな歪みを生み
始めています。エンデは、経済成長の裏にはかならず「搾取される
自然エネルギー」が不可欠なことを指摘しました。使いつづけるには
使われる対象、成長には犠牲となる部分が必ずある、と彼は言ったの
です。自然のエネルギーはずっとなくならない。そう誤解したところ
が、資本主義思想のいちばんの過ちだということは、誰でも薄々
気付いているのではないでしょうか。木々は枯れ、オゾンは侵され、
環境問題がさけばれる今、自然が無尽蔵だという神話を信じている人は、
もう誰もいないでしょう。けれど悲しいことに、だれでもその経済
システムの落とし穴に気付きながら、私たちには解決するすべが見つかり
ません。それこそが最大の問題なのだ、彼はそう言いました。
いま私たちにできることは何でしょうか。一歩間違えば危険をともなう
原子力をやめにして、太陽エネルギーにかえてゆくことでしょうか。
エンデはいいます。地球を汚さない運動や、発電方法はいくらでも考え
られる。けれど一番大切なのは、私たちが「よりわずかなエネルギーで」
生きるのに、慣れられるかどうかなのだ、と。そしてさらに、彼は
こう述べました。本当の問題はもっと深いところにある。それはいまの
経済が、こういう省エネルギー化を「不経済」つまり経済後退と
かんがえてしまうところに、悪循環の始まりがあると分析したのです。
32金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 16:01
「もっと利潤を」。この言葉をモットーとする成長システム、その魔術
のような呪いからのがれて、マルクスからはじまった資本主義の誤りを
ただす時が来たとエンデは言います。いつも今年より来年の方がモノが
売れる、という前提でしか続けられない経済ではなく、新しい経済の
かたち、小さなシステムでもずっと破綻することのない未来をえがいて
いくことが、今の私たちの課題なのだと彼は訴えました。
消費しつづけなければならない社会の「成長」システムを止め、どんどん
エネルギーを使いつづける今を改めていくこと。作ったものを捨てる
ための市場さがし、という強制にしばられる前に、どうやったら生産性
がゆるめられるか。それを見出す方法は1000年先、1万年さきの未来を
みとおす、私たちの想像力にあるのだと、エンデは結論づけているのです。
33金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 16:05
第4回「モモを読む」子安美知子著、学陽書房 刊
今回は、シュタイナー研究者の視点から記された評論書「モモを読む
−シュタイナーの世界観を地下水として−」をご紹介いたします。
著者は前々回の連載で取り上げた「エンデと語る」の執筆者、
子安美知子教授です。この著書の第7章「時間とはいのちなのです
−量で測れない世界」のなかから、利子についての見解を取り上げ
ました(P90〜95)。「あなたの財産は5年ごとに2倍になるんです。
・・・もしあなたが20年前に一日わずか2時間の倹約をはじめて
いたら・・・・269億1072秒になります」
(「モモ」岩波書店刊より)。
この言葉をきいて、おや、どこかで聞いたような宣伝文句だな、
と思った方はおおいのではないでしょうか。
5年ごとに財産がふえる、20年後には40倍。そんなにお金が増えたら
どんなにいいでしょう。でも残念なことに、このキャッチフレーズは
証券会社が打ち出した、お金の利率のことではありません。「モモ」の
お話に登場する、「時間貯蓄銀行」の銀行員の言葉なのです。
34金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 16:08
「モモ」がベストセラーになったとき、日本もゆとりの時代を迎えて
いました。仕事に邁進するのでなく、ゆとりの時間を大切にしよう、
ほんとうの時間とは日々の生活なのだ・・・・。この物語のメッセージ
はそこにあったのだという意見が、大変話題を呼んだのです。
もちろん、なかには時間を大切にしよう、という意見のもと、一瞬たり
とも気をゆるめずに勉強へ向かった子供たちもいたかも知れません。
けれど、目標へむかって一直線に走ることが真のゆとりではないことは、
大人ならだれでも知っていることです。日々をもっと豊かに送ろうと
いう時勢が、この本の人気を後押ししたのは事実です。そしていま、
確かに十年前よりも、日々のゆとり、家族のだんらんは力を取り戻して
きました。しかしエンデは、あちこちのインタビューの中で、ゆとりの
復権だけをめざして「モモ」を書いたのではない、と述べています。
これはどういうことなのでしょう。冒頭にあげたせりふをもう一度見て
下さい。このせりふはほんとうに、時間のことだけをさしているので
しょうか。時間なんて増えるはずがない。それと同じにお金が増える
ことさえ、間違っている。エンデは生前、何度もそう漏らしては経済学者
たちから煙たがられました。5年ごとに増え続ける時間、これがその
ままお金の利殖システムをさしていることは、誰の目にも明らかで
しょう。ためしに時間、という語を「お金」に置き換えてみると、
それがよく分かります。まったく狂いのない文章ができあがるのです。
「お金をケチケチすることで、本当は全然別の何かをケチケチしている
ということには、誰一人気がついていないようでした。・・・・お金
とはすなわち生活なのです。人間がお金を節約すればするほど、生活は
やせほそって、なくなってしまうのです」(原文は「モモ」より抜粋)。
35あほです:02/09/24 16:10
最後の環境問題はへんなきがしたけどとてもおもしろかったです
36金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 16:12
ここだけを見ると、エンデの論はつねに危うさをはらんでいることが
分かります。「ゆとりという大義名分さえあれば、どれだけ時間や
お金をさいても構わない」、いわばいきすぎた豪遊主義と、紙一重で
あることは容易に想像できることです。自分のやすらぎを大切にしない
という点では、仕事人間とたいした違いはありません。
重要なのは、どれだけお金と時間を使うかではない。それらに代弁
されている自分のいのちの豊かさを、どれだけ近くに感じていられるか、
この物語の鍵はそこにある。エンデは生涯、その立場を崩しませんで
した。エンデは、貯蓄銀行の銀行員−灰色の男たちのことを、計測できる
ものだけしか現実をもたない「計量思考の代弁」者だと位置づけて
います。彼らの理論に魅入られた人たちが、どんどんすさんで行く
ようすが、物語のつづきに描かれています。仕事はぜんぜん楽しく
なく、祭りは廃止、いつもくたびれた怒りっぽい顔。とげとげしい
目つきでわずかな余暇も、ムダなくせわしなく遊ぶように
なってくる・・・・。私たちには、思い当たることばかりではない
でしょうか。お金の節約、時間の節約は、人間の将来のためになるのだ
と私たちは信じ込まされてきました。けれど、ほんとうはその消費の
仕方も、倹約の仕方も、間違っていたのではないか。エンデの主眼は、
まさにこの点にありました。ここで、エンデが述べたひとつの逸話を
ご紹介しましょう。西暦元年から毎日8時間、働き続けると、
2000年には金の延べ棒1本分になります。けれど同じ年数、
5%複利で1マルクを預金するとどうなるでしょう。何と、太陽4個分
もの金塊が手に入るというのです。エンデはいいます。「この大きな
差額の勘定書は、いったいだれが払っているのか」と。そして彼は、
こういうお金の利殖システムがはらんでいる一種の「犯罪性」に言及
しました。
37金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 16:14
資本主義経済システムが続きうる条件には、「植民地が必要だったこと」
を、彼は真っ先に挙げます。搾取するには搾取される対象、利殖を
生むには払う対象がいるというのが、エンデの持論です。
植民地が独立すれば、こんどは自然。自然がなくなれば、つぎは地下
資源。「悪魔の循環」というこの意見は、前々回取り上げた「エンデと
語る」(P82)のなかで語られています。 
では、その搾取は、今はもうなくなったのでしょうか。少なくとも、
日常見わたす範囲には、そんな貧しい人たちは誰もいなくなりました。
たしかに、搾取される階級は目の前から消え失せています。しかし、
エンデはつづけます。西側諸国から借りたお金の利子を返すために、
自分の国でとれる肉を、ぜんぶ輸出にまわしている国がある。これこそ
が私たちの経済システムの犯罪ではないのか。彼はそう指摘しました。
たしかに、その人たちが飢える理由に、私たちが全く手を貸していない
とは言えません。が、私たちちいさな個人、一企業が肉の輸入を止めた
としてもこの悪循環はなくならないでしょう。
それでも、ツケを弱者にまわすようなシステムそのものが、もう終わり
に近づいているのは確かです。家をローンで買えば利子がつき、お金を
借りても利子がつく。知らず知らずのうちに背負わされている利子、
その経済システムの重圧はいまや誰の目にも明らかになってきました。
もし利子を払わなくてもいいシステムができたらどうなるでしょう?
エンデはそう問うています。膨大な利子に儲けをむさぼることもない
かわり、利子に苦しむこともない経済。エンデは物語のむこうに、
新しい経済のかたち、新しいお金のありかたを描き続けた、時代の賢者
だったのです。
38金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 16:17
第5回「芸術と政治をめぐる対話」エンデ ヨーゼフ・ボイス共著、岩波書店 刊
今回は、芸術家ヨーゼフ・ボイスとエンデの対話をご紹介致します。
この対談は1985年2月、ヴァンゲンヴァルドルフ学校で行われました。
二人の創作家が、ものを生み出すという観点から語った政治システム、
「お金に投影された価値」についての見解を取り上げました(P50〜60)。
お金で何が買えますか?よく子どもから発せられるようなこの謎かけ
に、あなたなら何と答えるでしょうか。食べ物、着るもの、家。一番
身近なものはやはり、衣食住でしょう。なかには信用や愛、「地位と
名誉」などという皮肉さえ聞かれるかもしれません。むろん、お金で
お金を買うこともできます。法的な善悪はともかく、学歴や投票権
まで買おうとする人まで出るほどです。最近は、命さえお金に代える
事件すら多発するようになりました。今の日本は病んでいる。それは
恐らく誰もが感じていることだと思います。人とのつながりが薄く
なった、あるいは自己中心的になったせいだなどと、社会学者が精神を
語ってみても、この病気はいっこうになくなる気配を見せません。
39金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 16:22
病んでいるのは、お金のシステムなのだ。エンデはあちこちのインタビュー
のなかで、そう述べています。お金が発言力を買い、教育という名の文化
さえ買えてしまうことが問題なのだという姿勢を、彼は生涯とりつづけた
作家でした。確かに、現在の経済が良いと思っている人は少ないで
しょう。金持ち優遇と言われ、給与だけに依存している所得のひくい層
を8割も抱えながら、満足な税制を日本は打ち出せていません。搾取を
前提とする利殖システム、貧しい者をさらに貧しく、富めるものを
ますます富ませるための経済政策は、さまざまな歪みを産んできました。
普通に食べ物や衣服を買っているぶんには、お金はただの「仲立ち」で
しかありません。投資や株式の場合には、お金は商品になりますが、
ワイロという使い方になればお金が本来、買えるはずのないもの、
買ってはならないものまで買えることになります。この対談で、ボイスと
エンデは「お金の法的なありかた」について語りました。お金というもの
で、あまりにも多くのものが買えすぎる現代、そのお金の力をどう
削いでいくか。エンデはその力を「お金の横暴」と呼びました。
お金で何を買ってはいけない、という規定はありません。むろん良識と
いうものが、ある程度のことは防いでいるでしょうが、いまやお金の
権力はとどまるところを知りません。お金の力はなぜ、これほどまでに
強くなってしまったのでしょう。お金の力が、日々の生活や精神は
おろか、政治の世界さえ支配しているのは、疑いようのない事実です。
核を開発すれば発電コストが安くすみ、国が豊かになる。それを後押し
したのはイギリスに始まる、西側の経済理論でした。第三世界の人々が
政治圧力にも屈せず自然搾取をつづけ、核実験を行う裏に、軍事力で
さえ抑えられないほどのお金の力が見え隠れしているのは事実です。
40金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 16:25
この対談の中で、芸術家ボイスはこう語っています。政治が政治力だけ
で動かされる時代は終わった。個々の国の政治を決めているのは、
大資本だ、と。では、そういったお金の価値は、だれが決めたので
しょう。一部の政治家や官僚たちでしょうか。それとも、経済のやり手
といわれる、わずかな投資家たちでしょうか。お金とは法的には何なのか、
お金の横暴を規定しているのは誰なのかという問いを、エンデは経済学者
や法律家に繰り返しました。にもかかわらず、決定的なことは
「わからなかった」と彼は述べています。実際のところ、お金は法律
ではまだ何の規定もされていません。エンデだけでなく、その答えを
出せる人は、おそらく今の世界には誰もいないでしょう。まさにお金の
力は暴君のように、私たちの生活を振り回しているのではないでしょうか。
金権至上主義はたしかに、多くのものをもたらしました。欲しい物が
いつでも手に入る豊かさ。しかしそれと同時に、心の荒廃ということが
取りざたされたのは周知のとおりです。物の豊かさと引き替えに黙認
したものがあるとするなら、それはお金の権力であったのかもしれま
せん。日本が空前の赤字を抱え、不況が足元に押し寄せている今、
その力はさらに深刻になってきました。マイホームという夢はとうに
遠のき、子どもがほしいという夢、人並みの教育という機会にまで、
それは及ぼうとしています。
41金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 16:32
そういうお金の横暴に対し、私たちができることは何でしょうか。
生活費のコストダウンを求めて、あるいは軍事につかうお金の削減を
求めてデモを行うことでしょうか。ボイスはいいます。残念ながら、
それではお金の根本問題には、指一本触れられない。権力者たちからは
「勝手にやっていればいいさ」という批判しかなく、かえって耳を
塞がせる結果をまねくと言うのです。お金の横暴が、政治の力ですら
抑えられない。そういう無力感に、私たちはさいなまれている。ボイスは
今の政治の矛盾をそう突きました。しかし何よりの問題は、お金の病気が、
私たちの想像力をむしばんでいることなのだ。エンデは何度もそう指摘
しています。「これ以上、どんな経済方法がほかにあるというのか、
あったら私の方が教えて欲しい」。政治のプロである議員達が、
いまそう漏らしていると、先日の新聞は伝えました。なすすべがない、
少なくともそう信じ込まされてきたのは、国のトップである議員達ですら
同じです。ツケをどんどん先送りにするというお金の横暴をやめ、
「すっかり古くなったお金の制度」を変える時期に来ている。それは
誰もが痛感していることです。それなのに、お金以外のものに誰も
確たる価値を見いだし得ないほど、お金の病気は私たちをむしばんで
いる。エンデはくりかえし、そう語りました。 エンデは問います。
そういう誤ったシステムが戦争などによって白紙にされても、また
そっくり同じ金融システムが出来上がってしまうのは何故なのか。
それは権力者、いわゆるやり手の経済人が、「新しいことには目も
くれない」からなのだと、彼は嘆きました。大切なのは、私たちが、
新しい経済のかたちを最初に想像することなのだ、と。
42金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 16:33
エンデとボイスはこの対談を通し、お金の健康なありかたをさぐって
います。仲立ちとしての価値しかもたない貨幣、つまり株式のない
市場ということについても、かなり深い議論がなされています。
「お金を投資に用いない」ことが資本家の責任ではないか、教育の機会
をお金で左右することが何とか法律で止められないものか。そう語った
ボイスもこの対談の1年後には亡くなり、エンデもまたこの世を去り
ました。私たちはお金に使われているのではないか。その恐ろしい
問いの答えは、まだ出ていないようです。
43金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 16:36
第6回「賢治とエンデ」矢谷慈國 著、近代文芸社 刊
この著書は追手門大学の教授・矢谷氏による、宮沢賢治とエンデとの
共通性に言及した研究書です。社会学、農業芸術論、現象学などからの
アプローチで、やや骨のある内容となっていますが、今回はこの中から
第4章「生きられた時間と稀少財としての時間」の一節をご紹介します
(P232〜263)。*この本は現在絶版ですが、追手門学院内の書店で
のみ販売しています。 エンデ著作紹介のコーナーをご覧ください。
あなたは今の仕事を愛していますか。急にそう訊かれたら、私たちは
何と答えるでしょう。ええまあ。それなりに。そういう人が大半かも
しれません。なかには面食らってしどろもどろ、そんなこと考えて
いられるかと怒る人も出ることでしょう。聴いた相手が会社の上司なら、
イエスと言わざるをえませんし、家族からの質問なら笑ってお茶を
にごす。この不況のさなか、うっかり冗談さえ言えないリストラの
恐怖は、誰もが感じています。
44金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 16:41
いったい、理想の仕事とは何でしょう。高給でしょうか。それとも、
管理職へ昇進することでしょうか。仕事への愛、そんなものは、
ファンタジーの世界だけのまやかしだ。ボーナスは物品支給になり、
たいして必要でもないものを、あれやこれやと買うよう煽られる。
そんな現状では、よりよい仕事、よりよい人生のことなど考えて
いられないというのが本音でしょう。そもそも、私たちは何のために
働いているのでしょうか。家族のため、自分のため、食べるため。
答えは簡単です。そう、私たちは今よりも、もっともっと豊かになる
ことをめざして働いてきました。将来の豊かな生活のためにお金を
貯蓄する。そうすれば、必ずいつか実りの時はやってくるのだと、
誰もがそう信じました。30年前の話です。しかし、エンデは言いました。
お金が増えるためには、利子という形でお金を払う対象が要る。
搾取される自然や差別階級なくしては、経済成長は成り立たない。
矢谷氏はさらにこの弁を受け、こう述べています。理論の欠陥が分かって
いるにもかかわらず、「新しい経済の枠組み」を誰も提示できないのは
いったい何故なのだろう、と。エンデはそこに、明日の未来を想像
できない、今の経済システムが変化しえない心の足かせを見ました。
想像力が経済を健康にする。一見突飛に思えるこの言葉も、そんな
ところから生まれた見解でした。実際、エンデは経済人たちの集う
会合でその言葉を口にし、文字通りつるし上げをくらったという逸話が
残っています。
45金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 16:46
時間を貯めれば利子がつく。「モモ」に登場する灰色の男たちは、
そう言って人々を惹きつけました。貯めるために働けば、豊かな将来が
手に入る。この言が現代の資本主義経済の理論そのままであることは、
疑いようがありません。その言葉を信じて、私たちは日々の生活を切り
つめ、貯蓄へと走りました。何年も前から、何億、何兆のお金が貯蓄へ
廻されました。日本は豊かになるはずでした。
それなのに、今の日本の現状はどうでしょう。不況でリストラが進み、
財政は火だるま。約束されたはずの「豊かな生活」など、やはり一握り
の金持ちだけしか享受できない状況は、まったく変わっていません。
これが私たちの望んだ未来でしょうか。働けば豊かになる、お金が増え
続けるというのは、ひょっとして幻なのではないか。私たちの経済は
今、足元から揺らぎはじめています。
46金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 16:49
この本のなかで、著者の矢谷氏は、生活の現状を評してこう言いました。
私たちの日々の生活は犠牲でしかない。「将来の目標を達成することで
しか」今の私たちの生活は評価されていないのだと指摘したのです。
資本主義経済の現代にあって、この言はタブーに他なりません。目標が
いつまでも目標でしかない、決してたどりつけない幻なのだと人々が
考えたら、いったいどうなるでしょう。エンデが第三次世界大戦と
呼んだ、その恐ろしい経済戦争の修羅場がかいま見えるようです。
貯蓄と労働によって手に入るお金が増えても、日々の暮らしに使う
お金も同時に増大していく。そんな当たり前の理論に、今までだれも
気付いた人はいませんでした。生活を切りつめることに、私たちは
慣らされてきました。今年より来年の方が必ず物が売れ、今日より
明日の方が必ず豊かになる。デカルトに始まる経済理論の欠陥を改める
時に来たと、エンデは言います。それをお金の病気と呼ぶなら、
私たちもその病に冒されているのかも知れません。
47金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 16:55
けれどここで大きな問題があります。いったい、本当の「日々の生活」
とは何でしょう?切りつめることばかりに心血を注いできた私たちが、
急にそう言われても、私たちはどうしていいか分かりません。灰色の
男たちに魅入られた床屋フージーのように、「自分らしさを感じられず、
いらいら、せかせかし、冷たく」なることも、貯金のため将来のため
ならやむを得ずとしてきたのです。矢谷氏はここで、モモのなかに
登場する道路掃除夫、ベッポの仕事ぶりを取り上げています。ベッポの
仕事の仕方は、すこし変わっていました。自分でなければできない、
という大切さを抱きながら、一歩、一歩のほうきの動きに、彼自身の
いのちの糧を重ねていたのです。「道路の掃除を彼はゆっくりと、
でも着実にやりました。(中略)ひとあし−ひと呼吸−ひとはき。」
(岩波書店刊「モモ」より抜粋)「数息観(すそくかん)という禅の
理念にも通じる」と矢谷氏が指摘したこの動作は、自分のペースで
楽しみながら仕事をする、という行為の最たるものでしょう。道路と
書いてありますが、ベッポの姿勢を見ると、これはもしかしたら命と
いう長い道の、メタファーなのではないかとも思えてきます。
48金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 16:57
もちろん、これは会社の仕事を丁寧にやれ、という啓蒙でもなんでも
ありません。丁寧にやるから時間はいくらかかってもいい、という
ものでもないでしょう。この情報社会、そんな呑気にやっていたら、
間違いなく日が暮れてしまいます。今を大切に生きる。やや古くさい
言い回しですが、ベッポの仕事ぶりは、生きる姿勢を語ったものでは
ないでしょうか。長い道路を急いで走れば、途中で必ず息切れして
しまうもの。先ばかり見て進んでも、次第に嫌になってしまうのは、
ごく普通のことでしょう。将来のために今を犠牲にするのはやめよう。
エンデはこの場面で、そう言いたかったのかも知れません。自分の
ペースで命を生き、楽しむ一瞬を忘れないこと。この姿勢は仕事だけ
でなく、遊びの姿勢への誘いでもあるでしょう。
貯めることの欲望に魅入られた人々は、仕事にも遊びにも、将来へと
駆り立てられてゆきます。「もうやたらとせわしなく遊ぶ」。エンデは
本のなかで、そう記しています。
49金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:00
子供には、将来の役に立つ遊びだけが選ばれ、それを大人が教える。
子供たちは自発的に遊ぶことがなくなります。物語のなかの世界とは
言え、今の日本の現状にいかに似ていることでしょう。最近の子供たち
は、「見立て遊び」ができなくなった、そのへんにころがる棒きれを
ロケットに、石ころを発射台に見立てて遊ぶことができない。そういう
嘆きは幼児教育の場の、いたるところで噴出しています。
すべては想像力の枯渇が原因なのだ。エンデは生前、常にそう洩らし
ました。大人も子供も、ほんとうに遊ぶということが出来ていないの
ではないか。刹那的な享楽と、物に溺れる幸せ。私たちが「今」を
生きない生活を続ければ続けるほど、私たちの想像力は管理され
窒息していく。エンデはそう言い続けた作家でした。
50金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:01
子供たちの学校でいじめがなくならないのは、大人の世界が差別に
満ちているからだ。学校が生徒をがんじがらめに管理することを
やめられないのは、私たち大人が管理社会から抜けきれないからだ。
新聞や社会学者たちが現実をそう論じても、根本的な学校のシステムは
変わる気配を見せません。それは私たちが、日々の生活を楽しんで
いないからだ。エンデはそう語りました。今を遊ばずして日々の生活
を犠牲に貯蓄へ、将来へと駆り立てられる大人の姿は、子供たちの未来
の姿をも、代弁してしまっているのではないでしょうか。
子供は模倣の存在といいます。大人が楽しむすべを見せなければ、
子供も楽しむことを覚えないのは、当然かも知れません。今の経済
システムの欠陥は、実にこんなところにまで影を落としています。
私たちのいのちは、どこにあるのか。変わらなければならないのは
金融システムだけではない。大切なのは日々の生活を生きる想像力なの
だ。25年の時を越えて読みつがれるエンデ作品の、真の魅力はそこに
あったのではないでしょうか。
51金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:03
第7回「サーカス物語」エンデ著、岩波書店 刊
エンデの語った金融を論じるこの連載もようやく後半部へさしかかり、
エンデ本人の著作である作品群を取り上げることとなりました。
前半部で取り上げた対談集などと併せ、エンデ世界を味わって
いただけると幸いです。作家として大成する傍ら、かつては俳優学校
にも学んだエンデが記した戯曲を今回はご紹介します。
新しい経済法則が考えだせないのは、私たちの想像力が枯れている
せいだ。エンデのこの見解を、前半6回分の連載でご紹介しました。
エンデは現代の賢者と言われ経済のことにまで言及しましたが、実に
当然のことながら、エンデはその一方でふつうの人々の想像力の復権の
ために尽力した作家でもありました。
52金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:06
作家エンデは、その想像力の復権をどうやって描いたのでしょうか。
いったい、想像力とは何なのでしょう。その主張の表現として特に
多いのが、戯曲の形式で書かれた作品群でした。1982年、エンデが
53歳のときに刊行されたこの「サーカス物語」も、そうした舞台脚本の
一冊です。いきいきした想像力を取り戻し、現実へ立ち戻る勇気を
勝ち得るにはどうしたらよいか。これが作家エンデの生涯をつらぬく
テーマでした。「サーカス物語」では全編をとおして、この想像力
というものと現実の実利実用主義世界との対立が描かれており、
そしてその力が現実社会を変えていく様が語られています。
王子ジョアンが治める明日国(あしたのくに)。王子の夢見る力で
構成されたこの国は、「昨日はなかったし今日もないところ 明日に
のみある」不思議な場所でした。自由があふれ暴力もなく、遊びが
聖なるものと唱えられると記されたそこは、言うまでもなく心の内の
ユートピアでした。ところがある日、この王子は大蜘蛛アングラマイン
に騙され、国を追われてしまいます。国は蜘蛛の魔の手に落ち、
夢の国はおそろしくひび割れて深い裂け目に覆われました。
53金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:09
文学に説明はナンセンスだとは思いますが、この想像の国の意義を説く
なら、それはエンデにとっては人の心の内なる想像力だったでしょう。
だとすれば、その対立関係にあるアングラマインは、さしずめその
存在を許さない現代の実利主義、すべてを数値と金ではかり人の本性を
暗黒へつきおとす理屈と言えるでしょうか。もっと突き詰めれば
東洋思想と西洋近代化思想との火花さえ、そこに見ることができるかも
知れません。「何から何まで理路整然と」がんじがらめの民は笑いを
忘れ、すべての人は「いないも同じ」。みなあやつり人形さながらで
「意志も気力も」なくなってしまっている。蜘蛛の手に落ちた明日国が
そう形容されているように、これは現代の私たちの生きにくさに対する
警鐘とも取れます。「謀略と恐怖が蜘蛛の権力の基本なんだよ」。
エンデ作品にはこういった社会風刺が多く、そのため出版を見送られた
作品もいくつか存在することが、後年本人の口から語られています。
54金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:11
ジョアン王子は自分の国を救うために立ち上がります。彼の供となった
サーカス一座の人々、そして愛し合うエリ王女とともにアングラマイン
へ立ち向かう決心をします。しかし、ジョアン王子の最大の試練は、
もっと内なるところへ響いていました。想像力の代弁である明日国が、
なぜ滅んだのか。なぜ夢見る力は失われたのかと。「そりゃ、あんたが
我を忘れてたからだよ」。かつての侍従であった道化師の言葉は、
きびしく王子を打ちました。自分自身を忘れたのはお前だ、迫り来る
物質文明に我を忘れ生きる楽しみが輝きを失った瞬間から、お前の
作った自分らしさは壊れ果てたのだ。自分があきらめた途端から
欲しかったものは遠ざかり、持っている宝石もただの石ころと化す。
やはり「願心の力」とは真実なのかと思わせられる瞬間です。
55金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:14
むろん、これは単に近代文明批判や自然運動回帰をうたう啓蒙では
ありません。そんな思想は、この作品をいくらひっくり返してみても、
ひとことも出てきません。しかし近代社会文明というものが、今まさに
障壁もなく、じわじわと体づたいに私たちの心の奥底を浸食している
のは事実です。エンデはそれを卑劣な蜘蛛の姿として描きました。
それに相対する想像力は、いつでも私たちの内にある。「おまえには
無とみえるものが実は力なんだよ」。この言葉はさきの連載で触れた、
想像力こそが今の経済システムを脱して新しい経済を作るための試金石
になる、という言葉にも通底するでしょう。
夢みる国、想像力の代弁である明日国の復権が終わった時点で、物語は
エピローグを迎えます。ところが実はこの話、これでは終わりません。
つぶれかけたサーカス団が、有害な商品を宣伝するために買収され
ようとする、人間性か実利かという対立構造がひきつづいて描かれ
ているのです。つまりこれまでの劇は、お話の中のお話、左前の
サーカス一座が夢見た「最後の舞台」だったのでした。
56金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:16
誰にでも大切なものというのが、たいていどんな人にも一つくらいは
あるものです。そして、このサーカス一座にとって一番大切だったのが、
知恵遅れの少女エリでした。明日国で世界を作り、想像力という人間性
の復権に最大の力を貸したエリが障害者として描かれている、ここには
エンデのいろんな見解が凝縮しています。
「あんたがあたしたちを立派にし、慎重にもしてくれたんだわ」。
お金では買えないもの、恩を受けたのはわたしたちの方。作品の中で
登場人物がそう語っているように、エリは一座の誇りでした。お金の
かわりにエリを手放せと迫る会社に対し、サーカスの皆は二の足を
ふみました。ジョアンか蜘蛛かという対立の図式はそのまま、お金を
めぐる会社とサーカス団の対立、偽りの宣伝をとるかエリをとるかと
いう議論へ重なっていきます。この戯曲は、心の内なる想像の国と現実
の世界を橋渡しする、ふしぎな位置にある話です。つきつめて言えば
物質至上主義である現代社会の荒廃は、すべて心の病が招き寄せた
ものだという主張さえ読みとれるでしょう。
サーカス一座は夢見る力のほうを選択しました。彼らは想像力を勝ち
得た後、会社の専属契約書を破り捨てます。エリひとりを守ることを
選んだ彼らは、ブルドーザーの迫り来る工事現場で、エリを囲んで
立ちはだかります。想像力がいまの私たちをどれだけ変えていくのか。
投げ出されたテーマは結論を見ないまま、私たちの今日の日常を照らす
鏡となっています。ここがエンデ作品の恐ろしく、また秀逸なところ
です。世間はもっとどぎついもので麻痺させられちまったんだよ。
劇中で語られるこの言葉がいっそう生きてくるのは、エピローグを
迎えた後からです。
57金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:17
最後に、ジョアン王子の短い言葉をご紹介しましょう。
「愛と自由とあそびの三つを手にいれたものだけが、 しんから心おき
なくふるまうことができるのだ」。前回の連載で触れたように、
せわしなく享楽的に遊ぶのでも金に溺れるのでもなく、本当に楽しむ
こと、遊ぶことができる人は本当に稀でしょう。しかし心から楽しむ
すべを今日、忘れた瞬間から、私たちは社会の住みにくさを自分一人分
だけ容認してしまったのかも知れないのです。
58金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:20
第8回「遺産相続ゲーム」エンデ著、岩波書店 刊
この著書は前回と同じく、戯曲として記された作品です。遺産相続と
いう事件をめぐる相続人の争いを、非常に厳しく捉えたこの作品は、
上演当初酷評され、支離滅裂な「不条理劇」という批判を浴びました。
お金が心におよぼす影響について、エンデが呈した見解を今回は
ご紹介いたします。もし空からお金が降ってきたら? おとぎ話の世界
のように、あなたはそう思ったことがありませんか。 何百万、何千万
のお金がある日突然手に入ったら。あれも欲しい、これも欲しい、
「庶民の夢」は今も昔も、心の中で花を咲かせています。 夢もお金も
心がけ次第。しかし夢が現実になったとたん、我を忘れて欲をむさぼる
政治家たちの多さはご存知の通りです。拝金病へかかってしまい、
ただでも脆い夢の花を、黒く汚す人たちが全く後をたちません。 
エンデのこの戯曲は文字通り、降って湧いた遺産相続をめぐる相続人
たちの夢を描いた話です。知恵の木の実は刻印された金で出来、
何百マルクの遺産があなたの前に。遺産相続人に指定された人々が、
ぞくぞくと屋敷に集まる所から、この戯曲ははじまります。全部で十名
の相続人たちは屋敷の調度に目をうばわれ、興奮しながら語り合います。
遺言書を十等分した単語の切れ端を手渡された直後、彼らは有頂天で
家を値ぶみしはじめました。
59金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:22
もし私が今日、何千万の宝くじに当たったなら、きっと同じ表情で
当選金の勘定にしばらく我を忘れるでしょう。いてもたってもいられず
に、ゼロの数を何度も確かめ悦に入るに違いありません。
不思議なことに夢が現実となったとき、私たちの心は逆に、夢のなかを
たゆたいます。家族に頬を叩いてもらっても想像がなかなか冷めない
ように、宙を舞う相続人たちの胸の内が手に取るようにわかります。
しかし夢はいつか醒めるもの。当選金のゼロを数え飽きたあと、突然
お金の怖さを感じるのが、ごく普通の人間ではないでしょうか。実に
当然のことながら、夢の次にやって来るのは恐ろしいまでの現実です。
宝くじにあたった結果、有頂天であれこれ用途を考えたあげく結局は
借金を返して終わり、という話を耳にして、あまりの現実味に苦笑して
しまった人は多いのではないでしょうか。
夢のなかを漂っていた相続人たちにも、その恐ろしさは思いがけない
形で降りかかりました。遺産は全員相続できるが、その配分は相続人
たちの紙切れを持ち寄って考えよというのです。
委ねられたものの大きさに、彼らの心に暗い影がさしました。口火を
きった公証人さえ、とめるすべのない現実が彼らを襲いました。少し
でも多く、自分の分を増やそう。そう、彼らの心に疑心暗鬼が生まれて
しまったのです。疑いは疑いを呼び、とうとう彼らは自分の手を汚して
しまいます。全員が偽の遺言書をでっちあげ、遺産は全て我にありを
主張しはじめてしまいました。
60金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:23
エンデが提示した人の心の醜さは、観客にブーイングの嵐をまきおこし
ました。文庫版の前置きで、エンデはこう記しています。この戯曲の
主題は現代人の、お金に対する危うさを暴いたものだ。それを
「自分の未来の姿の前兆かも知れないと気付かせる」ことが最大目的
だったと彼は言いました。しかし当時のドイツでは、演劇は観客を
啓蒙しなければならないという風潮が主流でしたし、現代批判としての
寓話を書こうとしたエンデの手法は失敗に終わりました。
現代でこそ、こういった演劇の手法は日本でも、寺山修司以降認知
されるようになりましたが、残念ながらこの作品は現代に到るまで、
そういう主題をふまえて上演されたことは一度もありません。大勢の
観客は声高に彼を非難し、「時代に鏡をつきつけようとした怒りの
阿呆劇」は、理解されないまま捨て去られることとなりました。
「始まったのです。・・・・大増殖が、でございます」。
公証人のこの言葉を契機として、フィラデルフィアの館は恐ろしい変化
をとげはじめます。相続人たちが欲に駆られ偽の遺言書をでっちあげた
その心の醜さを映すように、あらゆるものが価値を失いはじめます。
考えてみてください。一枚のお札に二十枚の偽札が出回れば、その
お金の価値はどうなるでしょう?お金は信用貨幣です。信用がなく
なったときお金はただの紙くずと化し、もとは一枚の遺言書が二十枚
になったとき、遺産相続人たる価値も失われます。ちょうど政治家が
お金に使われて汚職をくりかえし、嘘に嘘をかさねてやがては自分の
権威を失墜させてゆくように、彼らもまたお金に溺れる醜態を露呈して
いきました。
61金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:25
遺言書を持ち出さぬよう扉に鍵をかけたとき、その鍵は一夜で何百にも
増えてすっかり用をなさなくなり、家の窓は癒着したように開かない。
彼らの阿鼻叫喚のさまは、間違いなく私たちのお金に対する弱さ、愚鈍
さというものを暴いているに他なりません。心の醜さを暴き立て、
悲観の極みを書くことからエンデは現実へ立ち戻る力を得ようと
しましたが、残念ながらそれを見抜ける人物は、今現在でも僅かで
しょう。劇がすすむにつれ、相続人どうしの争いはどんどん卑劣に
なってゆきます。遺産の持ち主フィラデルフィアと十名の相続人とが、
血縁的にもまったく関わりがないことが明らかになると疑心暗鬼は
さらに深まり、お互いそれを隠そうとする陰謀が火に油を注ぎます。
疑いの応酬が非常に悲劇的な筆致で記され、やがて屋敷にどこから
ともなく火の手があがって相続人を襲います。
62金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:27
家に囲まれ炎に包まれ、疑いという火炎に窒息していくこの悲劇の
登場人物に、一切の救いはありません。心を癒す救いもファンタジー
への誘いも、そこにはかけらも存在しません。子どもの本の作家よ、
自分の分をわきまえよ。エンデは生涯、そう糾弾されました。まともな
演劇など書こうなど思うな、夢は所詮夢なのだ。これはエンデにとって、
手痛い非難であったでしょう。恐らく彼は、児童文学作家と呼ばれる
ことに、大きな足かせを見ていたに違いありません。
この作品におけるたった一つの救いは、実は物語の最初に隠されて
いました。館の主の名、フィラデルフィアとはギリシャ語で「兄弟愛」。
もうおわかりでしょう。この屋敷とは私たちの住んでいる世界、
そのものなのではないでしょうか。人々が争えば争うほど、世界の論理
は粉々になり、火の手が人を灼き尽くす。エンデはそう言いたかった
のかもしれません。「受け継いだ遺産」は過去の歴史や、あるいは地球
の資源、文化、思想、どんな解釈でもできそうです。
63金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:30
奪い合いと裏切りが、人の世界を狭くする。私たちに欠けているのは
愛なのだ。物質至上主義が社会を覆い拝金主義が跋扈するとき、いつの
時代も必ず反旗ののろしのように、精神や心を重んじる思想や宗教が
台頭してくる、そんな社会発達論があるといいます。私たちのいのちや
心も、そんな発達論の一過程に過ぎないのでしょうか。争いがなくなら
ない、平和がここに来ないのではなく、それは空のオゾンのように、
あっても私たちに見えないだけなのかも知れません。
現代の社会は政治で動いているのではない。実権を握っているのは
お金の論理だ。エンデは生前、なんどもそう語りました。エンデに
見えて私たちの目に見えないもの、私たちがお金に使われないすべは、
やはり一人一人が探してゆくしかなさそうです。
64金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:31
                             疲れた。ちいと休憩・・・
               -― ̄ ̄ ` ―--  _
          , ´  ......... . .   ,    ~  ̄" ー _
        _/...........::::::::::::::::: : : :/ ,r:::::::::::.:::::::::.:: :::.........` 、
       , ´ : ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ /:::::::::::::: : ,ヘ ::::::::::::::::::::::: : ヽ
    ,/:::;;;;;;;| : ::::::::::::::::::::::::::::::/ /::::::::::::::::::: ● ::::::::::::::::: : : :,/
   と,-‐ ´ ̄: ::::::::::::::::::::::::::::::/ /:::::::::::r(:::::::::`'::::::::::::::::::::::く
  (´__  : : :;;:::::::::::::::::::::::::::/ /:::::::::::`(::::::::: ,ヘ:::::::::::::::::::::: ヽ
       ̄ ̄`ヾ_::::::::::::::::::::::し ::::::::::::::::::::::: : ●::::::::::::::::::::::: : : :_>
          ,_  \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: `' __:::::::::-‐ ´
        (__  ̄~" __ , --‐一

65金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:34
第9回「はてしない物語」エンデ著、岩波書店 刊
今回はエンデのファンタジーの最長作を取り上げます。
この作品は1984年に映画化されるほどの人気を博しましたが、解釈の
違いから訴訟となり、結局エンデ側が敗訴したという経緯が伝えられて
います。ファンタジーとは何か、現実とは何か、多くの児童評論家を
まきこんだこの著書の魅力。読む人ごとに異なる作品世界の多様性を、
この機会に手に取ってみてください。恵まれない子供たちへ、愛の手を。
地雷で足を失った人へ、募金を。街を歩くと、そんなスローガンが
あふれています。実のところ、毎日のように見なれてしまって、
もうたくさん、なんて言う不届きな主婦の声さえちらほら。私だって
そんな主婦の一人です。しかも最近は募金活動に名を借りたあやしげな
活動さえ混じると聞けば、財布のひもはいよいよ固くなるばかり。
募金をする人たちが一生懸命でも、恵まれない子供たちの「恵まれなさ」
は、ちっとも伝わりません。まるで空想アニメを見ているように、
本当のことはいつも私の目から覆い隠されているような、そういう
距離感。
66金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:36
病気になったことのない人が健康の大切さを説いても、まるで説得力が
ありません。なぜでしょう?自分の身にひきくらべて、語ることが
できないからです。地雷で足を失ったことのない人が、彼らのかわりに
スローガンを掲げても、そこには必ずある種の「嘘」がまざってしまう。
伝える側と受け取る側の「見えない壁」が、ここにはあります。
「はてしない物語」は不思議な物語です。ひとりの少年が本を読む
うちに物語に取り込まれてしまい、想像世界を創っていくという話です。
現実世界と夢の世界の間には、明確な壁があります。それは、肉体
という「壁」。夢の世界のものは見えない、現実のものは見える。
とても簡単なことです。しかし、それなのに、どうもおかしい。
たとえ地球の裏側であれ、地雷で足を失った人がいることは事実の
はずなのに、なぜそれが「嘘くさく」感じられてしまうのでしょう。
まるで見えない壁一枚へだてているかのように、現実味がありません。
歩けない彼らの代わりに、その募金ポスターをそこへ貼った人がいた
ことは間違いなくても、そんなことは私たちの頭からすっぽり抜け落ち
てしまっています。
67金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:37
障害者の立場にたって考えましょう。そんなことを言われても、実際に
障害者になったことがなかったら、ろくに想像さえ出来ないもの。
健康な人の意識の壁がここにあります。身近に障害者などいませんし、
知り合う機会もない。障害も病気も、生も死も、私たちの目からは覆い
隠されています。健常者と障害者の間は本来「ちょっと逆立ちをする
程度」の視点の差であったかもしれないのに、今やその間の壁はとても
厚い。それを誰も乗り越えられないと思いこんでいるところに、最初の
「見えない壁」があるような気もします。
もうすこし辛辣なことを言えば、健常者が障害者に対しこれこれを
「やってやっている」というのも、健常者の意識の枷の一つでしょう。
しかし障害者がそう言われる屈辱に耐えたら、地雷で失った足は戻って
来るでしょうか?また逆に、ごく一部であっても障害者のなかに
「やってもらって当たり前」という意識の枷があれば、その両者の壁は
さらに厚いものになります。こんな見えない壁は、いたるところに存在
します。
68金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:39
なんなんだ? このスレは???
69金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:40
「過去がなくなったものには、未来もない。だから連中は年もとらない」。
はてしない物語の第23章に、こんな言葉が出てきます。
この言葉が現実の何かを模したものだとしたら、いったい何でしょう。
過去のことをすっかり忘れてしまった、痴呆症の老人たちのことで
しょうか。それとも、過去の経済システムにどっかりあぐらをかいて、
自分の利益だけをむさぼっている、一部の政治家たちのことでしょうか。
ファンタージェンを侵食していく「虚無」のように、私たちの心は
どこかで盲目なのではないか。今の政治に対しても、もしかしたら、
私たちは何も出来ないと思いこまされているだけなのかも知れません。
第三世界の人たちが飢えた原因は、西側諸国がその繁栄のために、
森林を伐採してしまったからだ。エンデは生前、そう指摘しています。
しかしそれはたとえ事実でも、誰も気づきたくない、または気づかずに
すませられることです。エンデはこれを想像力の欠損と呼びました。
現在の経済や政治が、弱者の犠牲をつけにして成り立っているなど
ということは、誰も認めたくありません。社会の病巣のありかに気づく
想像力がなければ何も変えようがないのは、当然のことです。
70金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:41
社会を支えているのは、国家の最小単位である家族です。昨日よりも
明日はすこしだけよくなるという仕事の展望、もしくは何らかの夢や
望みが、一人の人間を支えています。しかし現代は、肝心の夢が、
家族の心が、はげしく崩壊している時代です。
心の崩壊はストレスという形をとって、強者から弱者へ、健常者から
障害者へ、大人から子供へ、企業から個人へと押し付けられています。
その狭間で自殺していった人々が、去年は3万人。
私たちの救いは、いったいどこから来るでしょうか。私たちの命を培う
力はいったい、どこから生まれるのでしょうか。歪んだ経済を改める
としたら、誰が最初の布石になるのでしょうか。
それは、私にもまだわかりません。
71金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:44
第10回「ゴッゴローリ伝説」エンデ著、岩波書店 刊
今回は、ゴッゴローリという地の精を主題にした戯曲をご紹介します。
エンデが幼少期を過ごしたドイツ・バイエルン地方の方言で記されて
おり、オペラの形式をとっています。1985年にミュンヘンで初演され、
成功をおさめました。畑の豊作と引き換えに生まれ来る子の運命を
売り渡す、この話のモチーフは、ドイツの民話だけでなく日本の昔話
にも類似したものが多く存在します。時代を超え、国を超えて描き
出される親と子の姿を、ご一読ください。
あなたの子供を売って下さい。誰かがあなたにそう持ちかけたら、
一体あなたはどうしますか。お金でほぼすべてのものが買えてしまう
世の中。売れるものは売ってしまおう、買えるものはみな買おうと、
誰もが思っています。いのちだって、例外ではありません。
72金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:45
その秘密の取引も、真夏のある夜に行われました。肌にまとわりつく
熱気にうなされたのか、それとも欲にほだされたのか、貧しい農夫の
イルヴィングは、地の精ゴッゴローリを呼び出します。おれは金持ちに
なり楽がしてえ、この世の喜びとしあわせがほしい。彼はそう願い
ました。ゴッゴローリが引き換えに要求したものは、何だったでしょう?
畑で最初に取れた作物と、最初にさずかった子供の運命でした。
豊穣と栄華の代わりに、娘を嫁にやろう。こういった類の話は、
西洋・東洋を問わずたくさん存在します。グリム童話にもありますし、
日本民話なら「猿婿」などが、これにあたるでしょう。
むろん、これはただのお話です。悪事をはたらく地の精など、現実に
いるわけがありません。誰かが不幸にならなければ自分が幸せに
なれないかも知れないなどというのは、ただの思いこみにすぎません。
事実、これだけ悪い世の中でありながら、死んでいく人はいつも新聞の
向こうの、見知らぬ他人ばかり。他人のことなど、知ったことでは
ありません。それに科学万能の世の中になれば、人間に恐れるものは、
何もないはずではなかったのでしょうか。
73金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:48
街を見渡せば怪談話が花盛りです。夏だからでしょうか。闇の時代と
呼ばれる、今が世紀末だからでしょうか。
でもなんだか変です。そんな虚構の物語より、最近は、毎日の新聞記事
のほうがよっぽど恐ろしいではありませんか。強者が弱者を平気で
殺し、しかも死んだことへの感慨もない。まるで、静かな戦争が
行われているようです。何かが間違っている、なぜか暮らしにくい。
でも何故なのか。正体の見えないジレンマは、私たちの心身を確実に
蝕んでいます。 ゴッゴローリ。この作品でそう呼ばれる闇の魔物は、
その理由のつかない暮らしにくさ、そのものだと言うこともできそう
です。ゴッゴローリに勝ちたい。ひとつぶ種の娘を、ゴッゴローリに
渡してなるものか。そう願うあまりイルヴィングの妻は、さらに恐ろしい
賭けをします。ある魔女に銀貨を払い、ゴッゴローリを凍てつかせる
ための「死の小壜」を買ったのでした。ゴッゴローリへ投げたはずの
ねらいが外れれば、ペストで多くの人が命を落とすというその呪いを、
彼女は買ってしまいます。そしてその最後のねらいは外れ、彼女は
悪疫で命を落とします。わが子のため他人の死さえ願うのが母親の
愚かさならば、出世のために娘の運命さえ売るのが、父親の浅はかさ
でしょうか。何百年の昔から、お金に対する人の胸のうちは何ら
変わっていないのかも知れません。
74金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:52
天国の幸福と地上の幸福、このふたつは決して一致することがない。
・・・・一方を他方で贖うことになっているからだ。
この作品のエピローグで、そんなくだりが出てきます。
金融経済のシステムの中では、誰かが儲かれば必ず誰かが利子を
払わされていることを、エンデは指摘しました。
どんな闇にも、魔物が潜んでいると言います。すべて数字で割り切れた
はずの金権社会のこの闇にも、見たこともない魔物が潜んでいたとしたら
・・・。いや、そんなことはありません。すべては夢物語、空想の産物。
夢と現実を混同するようになったら、それこそおしまい。事実はどう
あれ、私が誰かを虐げて生きているなどと言われるのは、誰だって嫌な
もの。
75金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:52
お願いです




あ   げ   な   い   で  
76金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:53
世界のことは知り尽くしたと思っている私たち。ふと外を見渡せば、
通りすがりの小学生の元気な笑い声が聞こえてきます。今が暗い時代で
あることを忘れさせるかのよう。私たちは小学生ではないという、
そこには単純な事実があるだけ。それだけだった筈でした。教師の体罰
事件も児童虐待もどこ吹く風、遠い世界のお話だったはずでした。
一見平和な日常の落とし穴は、とうとう人の心の奥にまで達して
しまったのでしょうか。戸棚のなかの暗がりに意味もなく怯えながら、
母親の隠したドロップの缶に手を伸ばした幼い日。あの一瞬、ルビー
よりも光り輝いて見えた赤いドロップは、本当に子供時代だけの
夢だったのか・・・。その答えは、一人一人が探す時代になったようです。
77金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:55
 
78金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:56
馬鹿な夢を見るのは止めよう。また極端に悲観するのも止めよう。
79金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 17:58
第11回「鏡のなかの鏡」エンデ著、岩波書店 刊
今回は、1985年に刊行されたこの本の中から、第4編を取り上げます。
この作品は児童文学ではありません。30の連作短編から成った異色作で、
文壇に発表された当初はさまざまな書評が飛び交い、嫌悪感を示す
読者も少なくなかったようです。画家であった父エトガル・エンデの
絵が作品を織り成すように収録されています。
ちょうどオムニバス映画を見るようなその構成は非常に印象ぶかく、
それまで児童文学者として名高かったエンデの評価に一石を投じました。
現在でも根強い人気を誇るエンデの代表作です。
80金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 18:00
ねえ、旅行に行かない?
電話の向こうから飛び込んできたのは、長い付き合いの女友達の声。
うん、行く行く。あんまりお金はないけど、近場の駅から電車に乗って。
おいしいイタリア料理の店があるのよと聞けば、心はふわっと体から
離れて、憧れいづる思いの旅が始まります。
いつも見なれた駅の建物の、景観の美しさに目が留まるのはこんな時。
時間に追われているうちは気がつかない、そこに見えるのは普段の
自分自身の余裕のなさです。なのにそのはかない夢の隙間にも飛び
込んでくる行きずりの人の言葉。これ、作るのに何億円かかったんだっけ。
駅のホームにうずくまる浮浪者たちや、黒いスーツのサラリーマンが
立ち枯れの木立のように寒々しく見える瞬間です。
81金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 18:02
エンデの「鏡のなかの鏡」にも、駅が出てきます。
その駅は、人々でごった返しています。至るところで、お金があふれて
います。そこは普通の駅ではありません。建物全体が紙の札束で出来て
いる。石壁も柱も、山積みの「紙幣のレンガ」から成っています。
非常に印象深いシーンです。
これはいったい、何の暗示なのでしょう。国民の知らないところで
高価な施設へ税金をつぎこむ、国家への風刺でしょうか。それとも
経済機構への警鐘でしょうか。ひとたび火がつけばあっという間に灰に
なる、そんな現代の危うさを描いているようにも思えます。
82金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 18:05
けれどおかしなことに、その駅にいる人たちは誰も紙の建物に気づいて
いません。しかも、あふれるほどの紙幣を握りしめている彼らはみな、
ぼろをまとっている。お金があるのに貧しいなんて、なんだか滑稽ですが、
軽く笑いとばせない。何故って、私自身もそうだからです。
お金を使わずに生きている人など、現代にはいないでしょう。洋服だって
食べ物だって、値段のつかないものはありません。けれどそんなふうに
お金づくしで考えていくのは嫌い。自分がどんどん貧しくなるからです。
それなのに容赦なく進入してくるお金の理論。お金は真理である、
全能である。現代人の醜さをあばきたてるように、作品のなかでエンデは
語ります。
Who are you?
84金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 18:06
でも安心してください。書を捨てて街へ出れば、夢のように美しい人が
一人や二人はいるもの。おそらく鏡と何分もにらめっこをして出てきた
のでしょう、一分の隙もなく流行のファッションに身を包んだスリムな
女性。風のように人ごみをすり抜けていく、耳ピアスの彼。
中にはとがった表情の人もいるけれど、誰も私よりは総じて美しい。
ああもうちょっと美人だったらよかったなあと、たいした努力もしないで
都合よく反省する私がいます。
85金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 18:08
現代に不足しているのは想像力だ、とエンデは言いました。
なりたい自分になろうとするとき、人は鏡に向かいます。口紅をひくと
きに想定しているのは「夢のように完璧なライン」。他のことに気を
とられていたり、自分で自分をごまかすような要素があると、唇の
ラインはあっという間にはみだして無残なシミにしかなりません。
何の事はない、年中ぼさぼさした格好でうろつく私も、想像力が
足りないのです。経済理論だって同じかも知れません。今のシステムは
変わらない、だれもがそう思っていますが、実のところ変えたくないだけ
なのかも知れないのです。みんなが等しく豊かになると言われたのなら、
もういい加減、そうなってもよいはず。なのに変わらないのは何故なの
でしょう。
86金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 18:09
>>83
ヒッキーのリストラリーマン。世の中に不満蟻。
87金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 18:10
この鏡のなかの鏡」には、意識の迷宮、という副題がついています。
ふつうの鏡はいくらでも手に入ります。ただ残念ながら、心をうつす
鏡というのは世の中には存在しません。この本のあとがきで訳者の
丘沢氏は「本は読者を映しだす鏡」と述べておられますが、たしかに
あらゆる人たちが、あらゆる知識で私たちをうつしてくれるのは事実
です。法律学が、経済論が、心理学が、社会学が、宗教学者が私たち
人間を論じます。体には体の理論、国には国の理論があります。
しかし誰も彼もが自分たちの理論が正しいと主張しあい、いがみあうとき、
いったい私達個人はどうしたらよいのでしょう。
88金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 18:11
テレビの中で難解な議論を重ねる知識人たちは、毎朝身支度を整える
鏡のなかの「わたし」を、見てくれているのでしょうか。ストレスに
ひきさかれ、味方と思った知識や学歴さえ信じられず、私たちは
どんどん細分化しています。いったい、ほんとうの人間はどこへ行って
しまったのでしょうか。けもの同士のいがみあい、肌を刺す嵐のような
不快からいのちを守ってくれるのが、経済社会の砦ではなかったの
でしょうか。台風の季節になったようです。
エンデのモモには、実は、日本人の原作があったって噂知ってる?
もしもエンデのパクリだって判ったら、入れ込んでる奴どうなっちゃうかなあ?
藁藁
90金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 18:15
第12回「モモ」エンデ著、岩波書店 刊
今回はエンデの作品群のなかでも最も著名な「モモ」をとりあげます。
1973年に刊行され、日本でもベストセラーを博しました。ドイツの児童
文学賞を受けた物語ですが、初稿はラジオドラマとして書かれあまり
にも現実批判的であったために陽の目をみなかった、という逸話が
残っています。
あなたの人生の総決算はゼロ。なんにもありません。
誰かから面と向かってそう言われたら、人は何と答えるでしょう。
>>86 =1として言うが、そのフマンとやらを
あなたの言葉で吐露した方がよっぽど説得力があるのでは。。。
92金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 18:17
馬鹿も休み休み言え。普通の場合なら、きっと誰でも怒り出すに違い
ありません。ただでさえ世知辛い世の中、ぶしつけな人間と付き合いたい
人など皆無です。けれど、どうでしょう、もしそれを言ったのが財テク
に詳しい銀行員であったとしたら?
頭から冷水をかけられたように、きっと背筋が凍り付いてしまうに違い
ありません。いくら金利が低いとは言っても、老後のこと、子供の教育
費のこと、お金に関する悩みは誰しも同じ。少しでも多くお金を倹約し
ようと思うのは当然のことです。生きがいもお金もなしでは、人はみな
途方にくれてしまうでしょう。
「時間どろぼうと ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子の
ふしぎな物語」。今回ご紹介する「モモ」には、こんな副題がついて
います。時間の豊かさと人間らしく生きることをテーマとしたこの作品は、
ゆとりの時代と言われた70年代後半に全盛を博しました。
93金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 18:18
この作品には、灰色の男たちという、得体の知れない人々が登場します。
彼らが集めるのはお金ではなく「時間」。時間を貯蓄すれば利子がつく。
睡眠も仕事時間も食事も、あなたはすべてをムダにしていると、
彼らは言葉巧みに説得します。恐ろしい冷気に当てられて、人々は
どんどん余裕をなくし、映画をみることも、老いた母親の世話も読書も
忘れて貯蓄に走るさまが描かれています。虚構の物語といいながら、
このありさまは、まるで現代の私たちの日常そのまま。この本が児童文学
の形態をとっていながら、大人たちの間にも大きな波紋を投げかけたのは、
言うまでもないことです。
>>90 人は何と答えるか?ではなく
>>1は何と答えるのか聞きたい
95金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 18:19
人の最たる目的は、成功し金持ちになることだというすりかえが、
どこかでおこっている。エンデは生前、そう指摘しました。
お金と心の問題は、目に見えないものだけに、非常にやっかいです。
しかしエンデは、ファンタジーという枠を借りながら、現代に欠けて
いるものを如実に映し出しました。
現代のお金は、すべて株式を通して増えて行くお金です。西暦元年に
1マルクを預金したら、2000年には太陽4個分の金になる。
エンデは現代の貨幣原理の矛盾点を突きました。お金が永遠に増えていく
ものならば、この世の中のものは何でも増えつづけなければならないで
しょう。去年より今年のほうが物が売れるという「右肩上がり」の
経済論が、次第に力を失っていることは、誰の目にも明らかです。
96金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 18:20
もしお金が増えるとすれば、今日買ったパンは明日には増えるでしょうか?
増えません。家具は増殖して二つになるでしょうか?なりません。
時間も命も、へっていくだけ。過ぎ去った思い出をお金に換えることは
できません。思い出は形のないもの。形のないものは存在しないのと同じ
です。昨日、半分食べたのに、今日になってみたらパンが元通りの大きさに
なっていた。グリム童話の一話に、そんな増えるパンの話があります。
いったい、物語の魔法にかかっているのはどちらなのでしょう。
経済学者のほうでしょうか、それとも、私たちのほうでしょうか。
こと生活にかかわる部分に関しては、お金が増えるということは
ありえない。エンデは生前、なんどもそう繰り返しました。経済人の
反対にあい、裁判沙汰の人生を送りながら、「いのちに優しい貨幣」を
遺言して、エンデはこの世を去りました。
97金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 18:22
ところが、その遺言が、いまこのとき、現実になろうとしています。
円と共存するもう一つの貨幣の可能性が、脚光を浴び始めています。
ごく一部の地域ですが、利殖を生まない地域通貨の試験的な導入が
はじまりまっています。交換のなかだちとしての貨幣、それ以上の
意味をまったくもたないお金。まだ小さな流れではありますが、
草の根のほうから、少しずつエンデの遺言は脚光を浴び始めています。
モモは時代の遺棄児です。現代社会からドロップアウトし、年齢もなく
自分の名も知らない、浮浪児として描かれています。
エンデ自身も幼い頃戦争にあい、不遇な家庭に育ちました。文字どおり
何もないところから立ちあがってきた彼の作品はどれも、いのちを
見据えるまなざしにあふれています。
人の心が拝金主義のストレスと言う魔物に取りつかれて、数十年が
はやくも過ぎ去りました。お金も時間もあるのに、この心をふきすさぶ
空しさに気づいたとき、そこには灰色の男たちがしのびよっているのかも
知れません。
98金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 18:23
  
99金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 18:23
   
100金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/24 18:23
100
101わくわく:02/09/25 06:10
今日も続きが読めるのかな?
102金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 10:16
第12回「モモ」エンデ著、岩波書店 刊
今回はエンデの作品群のなかでも最も著名な「モモ」をとりあげます。
1973年に刊行され、日本でもベストセラーを博しました。ドイツの児童文学賞
を受けた物語ですが、初稿はラジオドラマとして書かれあまりにも現実批判的
であったために陽の目をみなかった、という逸話が残っています。
あなたの人生の総決算はゼロ。なんにもありません。
誰かから面と向かってそう言われたら、人は何と答えるでしょう。
馬鹿も休み休み言え。普通の場合なら、きっと誰でも怒り出すに違いあり
ません。ただでさえ世知辛い世の中、ぶしつけな人間と付き合いたい人など
皆無です。けれど、どうでしょう、もしそれを言ったのが財テクに詳しい
銀行員であったとしたら?
103金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 10:18
頭から冷水をかけられたように、きっと背筋が凍り付いてしまうに
違いありません。いくら金利が低いとは言っても、老後のこと、子供の
教育費のこと、お金に関する悩みは誰しも同じ。少しでも多くお金を
倹約しようと思うのは当然のことです。生きがいもお金もなしでは、
人はみな途方にくれてしまうでしょう。
「時間どろぼうと ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子
のふしぎな物語」。今回ご紹介する「モモ」には、こんな副題がついて
います。時間の豊かさと人間らしく生きることをテーマとしたこの作品は、
ゆとりの時代と言われた70年代後半に全盛を博しました。
この作品には、灰色の男たちという、得体の知れない人々が登場します。
彼らが集めるのはお金ではなく「時間」。時間を貯蓄すれば利子が
つく。睡眠も仕事時間も食事も、あなたはすべてをムダにしていると、
彼らは言葉巧みに説得します。恐ろしい冷気に当てられて、人々は
どんどん余裕をなくし、映画をみることも、老いた母親の世話も読書も
忘れて貯蓄に走るさまが描かれています。虚構の物語といいながら、
このありさまは、まるで現代の私たちの日常そのまま。この本が
児童文学の形態をとっていながら、大人たちの間にも大きな波紋を
投げかけたのは、言うまでもないことです。
104金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 10:19
人の最たる目的は、成功し金持ちになることだというすりかえが、
どこかでおこっている。エンデは生前、そう指摘しました。
お金と心の問題は、目に見えないものだけに、非常にやっかいです。
しかしエンデは、ファンタジーという枠を借りながら、現代に欠けて
いるものを如実に映し出しました。
現代のお金は、すべて株式を通して増えて行くお金です。西暦元年に
1マルクを預金したら、2000年には太陽4個分の金になる。
エンデは現代の貨幣原理の矛盾点を突きました。お金が永遠に増えて
いくものならば、この世の中のものは何でも増えつづけなければ
ならないでしょう。去年より今年のほうが物が売れるという
「右肩上がり」の経済論が、次第に力を失っていることは、誰の目にも
明らかです。
105金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 10:22
もしお金が増えるとすれば、今日買ったパンは明日には増えるでしょう
か?増えません。家具は増殖して二つになるでしょうか?なりません。
時間も命も、へっていくだけ。過ぎ去った思い出をお金に換えることは
できません。思い出は形のないもの。形のないものは存在しないのと
同じです。
昨日、半分食べたのに、今日になってみたらパンが元通りの大きさに
なっていた。グリム童話の一話に、そんな増えるパンの話があります。
いったい、物語の魔法にかかっているのはどちらなのでしょう。
経済学者のほうでしょうか、それとも、私たちのほうでしょうか。
こと生活にかかわる部分に関しては、お金が増えるということは
ありえない。エンデは生前、なんどもそう繰り返しました。経済人の
反対にあい、裁判沙汰の人生を送りながら、「いのちに優しい貨幣」を
遺言して、エンデはこの世を去りました。
106金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 10:24
ところが、その遺言が、いまこのとき、現実になろうとしています。
円と共存するもう一つの貨幣の可能性が、脚光を浴び始めています。
ごく一部の地域ですが、利殖を生まない地域通貨の試験的な導入が
はじまりまっています。交換のなかだちとしての貨幣、それ以上の
意味をまったくもたないお金。まだ小さな流れではありますが、
草の根のほうから、少しずつエンデの遺言は脚光を浴び始めています。
モモは時代の遺棄児です。現代社会からドロップアウトし、年齢も
なく自分の名も知らない、浮浪児として描かれています。
107金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 10:25
エンデ自身も幼い頃戦争にあい、不遇な家庭に育ちました。文字どおり
何もないところから立ちあがってきた彼の作品はどれも、いのちを
見据えるまなざしにあふれています。
人の心が拝金主義のストレスと言う魔物に取りつかれて、数十年が
はやくも過ぎ去りました。
お金も時間もあるのに、この心をふきすさぶ空しさに気づいたとき、
そこには灰色の男たちがしのびよっているのかも知れません。
108有閑マダム:02/09/25 11:43
>>102-107
それ、昨日読んだのと同じ気がするわ。
続きキボンヌ
109金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 11:49
現在の学校教育界へ寄せて〜モモのように〜
現在の教育界の状況を考えると、どう見てもエンデの作品はおろか、読書
そのものさえ二の次、三の次の扱いだろうと思えます。学級崩壊、殺傷事件
などが多発する中、教育現場で落ちついて本を読むことなどほぼ不可能に近い、
というのが真実のところでしょう。気弱で大人しい子が我慢に我慢をかさね、
大人の機嫌をうかがいながらすごし、ある日突然暴発する。ある子は教師を
刺し、ある子は発作的に自殺する。あるいは学校と親との板ばさみになった
教師が、心のバランスを崩してドロップアウトしていく。ストレスを押しつけ
あう弱肉強食社会の縮図が、教育現場に噴出しています。
110金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 11:51
エンデ作品でベストセラーになった「モモ」、その少女のように、
いのちの声に聞き耳を立てることを、もうだれもしなくなりました。
大人は大人同士で無関心を装い、それをそっくり鏡に映す形で、子ども
もそれぞれの生に無関心になってゆきます。どんな高等な理論も、
ディベート慣れしない日本人の間では、ただの体を張ったののしり合い
にしかなりません。力まかせに暴言を吐いたほうが勝ってしまうことが、
あまりにも多すぎる。これは議論ではありません。ただのケモノの
いがみ合いにすぎません。対策の結論も見ないままの、「からっぽ言葉」
でのやりとりは、私にはケモノの咆哮にしか聞こえません。ストレスの
押し付け合いは、何も生みません。そしてその犠牲になるのはいつも
決まって「弱者」。弱い子が暴発して教師を刺した瞬間、その子も強者
になり代わります。もの言わぬ何万の「モモ」たちが、今日も咆哮の
犠牲になっていのちを縮め、心を枯らしています。
111金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 11:56
本は子どもの頭を殴るための道具ではありません。知識を読むための
ものです。人権やモラルは言葉で説くものではありません。家庭で
育まれて当たり前のものです。水や土と同じです。強い雑草だけが
幅をきかせれば、土は痩せます。雄弁で健康で金欲づくしの政治家が
日本を牛耳れば、心の大地の枯渇は見えないところで侵攻します。
親は我が子を殺されたいために学校にやっているのではありません。
殺人者にしたくて育てるのでもありません。大人と大人、教師と親の
責任のなすり合いの狭間で、子どもは無関心にさらされます。泣くのは
いつも子どもです。子どもの姿をしたいのち、大人のなかの子どもです。
子どものなかの子どもです。胸の底のもの言わぬ花です。
112金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 11:58
「モモ」は孤児です。時代の遺棄児です。モモは、私たちです。
遠い昔おさない頃、小さな冒険と孤独の恐怖、親の叱責のなかから
次第に社会を知り、友を知り、失敗をも喜びとし、相手のいのちを
重んじつつ自分で行動する喜びをつかんでいった日のことは、とうに
誰もみな忘れてしまいました。晴れた日には輝く子も、雨の日には
しおれて咲く。晴れた日の花を誉めることは容易です。陽のささない
心の根元で痛んでゆく魂の空腹と荒廃は、モモの死を招きます。
113金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 12:01
子どもが異界に住んでいるのではありません。子どもたちのささいな
悪戯にさえ険悪になり、わずかなユーモアにさえ疑心をまねくほど、
荒んでしまったのは大人たちの心のほうではありませんか。みどりの
草がどこにでも咲くように、ファンタジーの入り口、心のオアシスは
どこにでもあります。モモはどこにでもいます。目の前で殺されていく
子どもは、もう一人のモモです。あなたのそばで硬く乾いた表情をした
大人も、時空をこえて存在するモモです。盲いているのは私たちの
心です。子どもたちも、大人の童心さえも、地球ではない遠い何処かへ
追いやってしまったのは誰でしょうか。子どもが一人もいなくなる日、
それは明日かも知れません。荒れ果てた夢の奥地を再建するために、
モモの住まう円形劇場へ足を運んでください。
114金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 12:33
<エンデとシュタイナー教育>
エンデとシュタイナーとの出会いは、彼が17歳の時にさかのぼる。
 それまで通ったギムナジウムから、知人の紹介でエンデが転校した先が
シュタイナー学校であった。詳細は年譜の項に述べるが、エンデは12歳で
一度落第も経験しており、いわゆる問題児であったという。学校に対する強い
反感も枷となって、転校後もシュタイナー学校の教育方針にすんなりとけこんだ
訳ではなかったらしい。が、シュタイナー学校の自由な校風は、エンデに
それなりの開眼をもたらした。「何か本当の勉強ってものをやりたい意欲が
湧いてきた。そのためにはあせって先へ進むよりも、じっくり時間をかけて
学びたい」。自発的に学ぶことの楽しさを初めて知り得た当時のエンデが、
両親に宛てた若やいだ手紙が遺されている(「シュタイナー再発見の旅」
子安美知子著)。
115金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 12:35
しかし、そのシュタイナー学校を、エンデは卒業を間近にして2年
足らずで退学、俳優学校に転入している。エンデ自身は、シュタイナー
学校から当時の自分が受けた影響については、実はさほど重要視して
おらず、異文化ショックのような「ものめずらしさ」程度であったと
述懐している(「エンデと語る」子安美知子著)。シュタイナー学校が
日本で紹介される折にあたっては、一時的にせよエンデがシュタイナー
教育の申し子であるような過剰な報道がなされたこともあったらしい。
かと言って、エンデが作家として大成したのはシュタイナー教育の賜物
だ、などと原因づけるのはあたらない。子安氏がその著作で指摘する
ように、エンデ文学とシュタイナー教育を直結することは、早計に
すぎると思われる。
116金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 12:37
<エンデとシュタイナー思想>
シュタイナーの思想については、エンデ本人は、精神のありかたという
最も重要な部分においてはシュタイナーの理念によるところが大きい
ことを認めている。しかし、彼自身がシュタイナー人智学の信望者
(アントロポゾーフ)であったかどうかという事については、エンデは
明言を避けている。これはおそらく、シュタイナー思想そのものが当時、
多くの可能性を秘めて広がり始めた時期でもあったために、信望者の
中にもさまざまな幅が生じていたのが一因でもあったろうと思われる。
エンデをアントロポゾーフの最大の代表たらんとする動きもあれば、
一方では「はてしない物語」映画化に伴い、互いに批判論争をくり
ひろげた時期もあった。
117金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 12:39
当時の信望者の中でもやや意見が分かれた所でもあるが、シュタイナー
思想が「映画を芸術のメディアとして認めない」(「ミヒャエル・エンデ 
ファンタジー神話と現代」樋口純明著、現在は絶版)立場にあって、
エンデはシュタイナーの芸術観は貧しすぎると述べ、また信望者の
側からも「背徳のアントロポゾーフ」と呼ばれ大論争をまき起こした
経緯を、無視すべきではない。なぜならそこにこそ、エンデと
シュタイナーの違いが際立つのであり、作品理解への鍵も、また内包
されていると考えるからである。
118金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 12:41
エンデが具体的にシュタイナー思想に対し行った批判は、さきの
「ミヒャエル・エンデ ファンタジー神話と現代」に詳しい。いくらか
を引用させていただくと、
1)エンデの想像力は、ゲーテの感性的ファンタジーと一致しないと
  言う批判は的外れであるとの意見
2)シュタイナーの神秘劇は、芸術的観点からは重要でないという見解
3)「技術を使うことだけを理由に」そこから生まれる試みまでも
  止めるべきだとする考えは誤りだとする見解
などである。オイリュトミーや、古代言語の発音をまねることから霊に
満たされた言葉を引き出そうとする理念についても、不可能であると
いう見解を述べている。
119金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 12:42
また、シュタイナーの著作にある言葉だけに忠実たらんとする
教条主義的なアントロポゾーフたちに対しても、真っ向からの批判を
行っている。両者の芸術観の大きな隔たりについては、未だ語り
尽くせない部分も多いが、エンデの展開する想像力のありかたや作品
世界にあらわれる細かなディテールなどにおいて激しい議論がなされた
ことも、見逃さないでいただきたい。
120金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 12:44
エンデがみずからシュタイナーの思想を手に取ったのは、20代も後半
のことであったという。エンデはすすんで多くのシュタイナー系列雑誌
のインタビューに答え、キリスト者共同体という組織にも籍を置いた。
シュタイナーの世界観、精神科学という認識理念が、エンデのなかに
深く根をおろしていたのは事実である。晩年に刊行された
「ミヒャエル・エンデが読んだ本」にはシュタイナーの、自由について
の哲学がおさめられている。
121金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 12:46
シュタイナーの思想は種々の分野にわたっているが、彼の提唱した人智学思想
が、人間個人などという小さな思想の域をはるかに超えた、宇宙の節理とでも言う
べき普遍的な理念についての論説であることは確かな事実である。そういった宇
宙観は、やはり若い頃からキリスト者共同体に出入りしたエンデの父、画家エトガ
ルの精神世界から受け継がれたとの指摘もある(「闇の考古学」岩波書店刊)。
122金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 12:48
エンデはルドルフ・シュタイナーのことを、非常に親しみをこめて
ルーディという愛称で呼んだという逸話がある。それほどまでに
エンデとシュタイナーは近しい存在であり、まさに精神上の父という
べき間柄にあった。シュタイナーの認識論や、父エトガルとの関わりは、
エンデ作品に内包する宇宙観を読み深めていく過程に於いて一読の価値
を持つものであろう。
123金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 12:49
シュタイナー思想と、ユング理論の無意識論(シュタイナー理論では、
超感覚論)とに類似性が指摘されていることや、またシュタイナーの
宇宙観・死生観といった理念に、日本固有の仏教や禅などの思想を
照らし合わせることも可能であると思われる。それはエンデが、
そういった認識の道をシュタイナーのみならず、ローゼンクロイツや
クローリー、インドやエジプトの秘境思想、カバラなどにも探り求めて
いったことにも関わってくる(「ミヒャエル・エンデ物語の始まり」
ペーター・ボカリウス著)。
124金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 12:50
エンデが後年、東洋の精神文化や芸術、とりわけ日本の精神土壌を
色濃く反映した、能や弓道などの活動概念に着目したのは、かかる
経緯があったためだとも想定できる。日本の地でエンデ文学がかくも
成功をおさめた一因を、そこにさぐることもできよう。
125金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 12:52
エンデは「はてしない物語」の女王、幼ごころの君を、本来は装束を
まとった日本の神童として描いたのだという。ここに西洋と東洋の精神
文化土壌の、交差線をみることも出来るだろう。エンデ作品を一思想
体系から眺め、分析することは容易である。だが、シュタイナーを含む
思想や多くの宗教、そしてエンデが共通して目指したものは、いわば
人智を超えた真理とでも言うべき意識の高まりであっただろうと思える。
エンデは卑近な「シュタイナー思想普及」「人権擁護」などといった
スローガンによって、筆を執っていたわけではないことを、申し添えて
おきたい。
126金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 12:54
<エンデとメディア>
エンデが映画やテレビ、コンピュータといったメディアをどう位置づけ
ていたかは、残念ながらこれといった談話が遺されていないため不明の
ままである。が、若かりし頃エンデは映画評論家であり、さきに述べた
「はてしない物語」映画化にあたっても多くの擁護議論を展開している
ことから、この点に限っては、少なくとも当時の「保守的な」
アントロポゾーフたちの映画排斥論とは相容れなかっただろうことは
容易に想像できる。
127金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 12:55
実のところ、この「シュタイナー理念はメディアをどう捉えるか」と
いった問題については、アントロポゾーフの間でさえ議論が出尽くして
いないためこの場で一概に断ずることはできない。しかし、いずれに
せよメディアのあおる文明の情報に浮き足立ち、我を忘れて埋没する
ことや、真の自己を見つめずして情報に溺れ続ける(シュタイナー理論
ではルシファー性、アーリマン性と呼ぶ)ことを、その理念は認めて
いない。
128金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 12:57
そういった情報社会のもたらす害悪とでもいうべきものを、いかに
克服し、いかに正しく用いていけるか。それは今現在、シュタイナー
理念活動を行っている人々にこそ、より真摯な問題となりうるに違い
ない。エンデ作品という観点からは、このルシファー性、アーリマン性
という概念存在が、作品世界の登場人物に反映されているという見方も
当然なりたつ。が、この点については、むしろアントロポゾーフである
方々からの詳しい所見を待ちたいと考える。
129金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 13:03
ここって経済版だけど...。
130金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 17:37
...エンデはんの言葉が五臓六腑に染み渡るなあ...。
○系最後の抵抗でしょ
132金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 17:39
最後の方は、経済を離れて教育問題になっとるが...。
133やんばる  ◆4q/O9KmY :02/09/25 17:40
経済版にふさわしい良スレだ。ただ私はこういう話題に無知だな。
134金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 17:57
>>131
エンデはマルクスは国家の名を借りた資本主義者だとバッサリだよ。
135金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 18:04
なんか、こわい・・・
136金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/25 18:23
スレのほとんどがコピペだからな。
137やんばる  ◆4q/O9KmY :02/09/25 18:37
ん〜確かに議論っけのないポストが多いな。コピペオンリースレ
なんて見てみたいな。
138金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/26 11:43

>>137
そりゃウチ等が割り込んで書き込みしているだけじゃない?...
139金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/26 18:30
余りに長編で途中で挫折した。誰か要約してぽ。
>>136
どこのスレのコピペなの?
141金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/26 19:48
>>140
おそらく、ここと(http://www3.plala.or.jp/mig/index-jp.html
  ここだろう。(http://www.fsinet.or.jp/%7Enecoco/ende.htm
142金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/27 01:34

つまり、利子は駄目って事ですか?
>>141
あ、ほんとだ。
なんでコピペを。。。意味不明だな
引用元のライターと違うのなら
一言でもいいから、感想なり意見を記せばいいのに
あ、それからソースも併記してよね。
でなきゃ削除依頼出しちゃうぞ
144金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/28 23:07
age.
145金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/29 02:45
>>143
同意。
自分なりのアレンジを利かし、理想とする社会システム構築を行えばいいのに。

ちなみに、
週休3日制・労働時間一日あたり7時間以内・バカンス1ヶ月付き。
衣食住完備・月間最低賃金20万円以上・リストラ無しなら協力してあげる。
146金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/29 03:10
エンデをやるためには
誇大妄想教育が必要だな
147金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/29 17:43
>>148
何でですか?
148金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/29 23:33
>>147
俺に質問ですか?
149名無しさん:02/09/29 23:38
>>148
 左様です。
150金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/30 13:54
>>149
どうしてですか?
151金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/09/30 15:53
お金がどんどん目減りするなんて
われわれ年寄りを殺すつもりですか。
アリは報われず、キリギリスが報われる社会を
目指すのですか。
あなた本当にお年寄りなんですか?
だとしたら、あなたがキリギリスですよ。
ところで、おいくつですか?
153金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/10/01 00:34
年寄は国に沢山の借金を背負わし、そこから利益を得てきたではないか。
先ずはそれを返してね。
ひえー
コピペの嵐だ・・・>16のアフォコピペが唯一の息抜きだな。
155金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/10/01 01:49
文学畑からの話も良いもんだね。カフカなんかは今で言えば
労基局みたいな所で勤務しながら夜な夜なあのシュールで不
可解な物語を紡ぎ出していたんだよね。実際、現在サービス
残業で正社員の労働条件は悪化の一路を辿っているようだけ
れど、労基局勤めの役人はどのような思いで仕事に取り組ん
でおられるのでしょうね。近くの労働事務所の前を通る度に
カフカのように自己矛盾に苦しんでいる方がおられるのかも
しれないと思って前を通りすぎています。
156金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/10/01 01:51
円は十年で価値が半減するようにしよう。
157金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/10/01 04:17
>>1はコピペ逃げしたと思われ...。
158たけし:02/10/01 04:19
>>151 年寄りはなんだかんだいって若者よりもマナーのない人が
圧倒的に多い邪魔です
159金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/10/01 04:25
前NHKでやってた番組では、地域通貨は概ね成功していたようだが。
老化するお金で経済が活性化するのは分かるんだけど、
個人が積極的にそれを使おうとするのが分からない。
経済が活性化すれば自分も潤うだろうけど間接的な影響だよね。
普通の通貨より利用エリアが限られる地域通貨を、個人が
使いたがる理由が分からない。最初はタダでバラまいたのかな。
それなら使おうって気になる。お釣りが地域通貨で来ればそれも
使わなきゃならないし……。
161金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/10/01 10:32
>>160
片方に通貨が貯まり過ぎる恐れは無いの?
162金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/10/04 11:38
森に来た2人連れのハンターの1人が木から落ちた。
息をしていない。
もう1人が携帯電話で緊急通報すると、
オペレーターが
「落ち着いて、死んでるのか確かめて」
と指示した。
静寂のあと、1発の銃声。
「死んでる。それで、どうしたらいい?」
163みひゃえる:02/10/05 12:34
>>160
個人にちょこっと仕事たのんで千円二千円はらう(もらう)の、
おのずと抑制されてる気がしない? 円稼ぐより地域通貨のほうが気楽だ。

>最初はタダでばらまいたのかな
ばらまくところもあるし、その場で発生させるのもある。

>>161
貯まっても利子がつかないから。マイナス利子のところもある。
164金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/10/05 15:08
エンデは面白いこと言うよね。
「共産主義は解決ではありませんでした」
これは、エンデの敵視していたものが、欲望の無限増殖を不可避的に呼び起こす、
原理的な資本主義だったということだと僕は解釈してます。
165金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/10/05 15:10
death
166金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/10/10 00:52
age
167金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/10/10 03:19
>>164
そう、拡張する欲望を充足させようという意味では資本主義と共産主義に差はないのでしょう。
>>167
マルクスは国家が全代表として資本家になれば階級闘争が終結して、
全ての問題が解決すると考えてみたいだが、階層の問題のことは
想定していなかったはず。
社会的資源の分配結果≒欲望の充足程度によって生じる階層格差
の問題は共産主義では念頭になく、資本主義では自明の理として
問題にされていなかったと言う点では共通ですね。
エンデはその放置されていた問題にあえて照明を当てたのですねえ。
169金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/10/10 13:07
頭から読み始めたら、頭痛くなって、気持ち悪くなって、吐き気がして、目が異常に疲れてきた。
でもやめられないのはなぜだろうね。
このような地域通貨の実話が日本社会で一切語られてこなかった印象を持つが、一体何故?
良心的な素晴らしい経済論だと思うよ。経済通じゃないから、突っ込まれたらうまく答えられないけど。
>>169
簡単に言えば既存(近代の)の経済秩序から見ると異端に映るから。
中世はユダヤ人を利子を取る金貸しとして蔑視していたのが、
資本主義の発達と共に利子による利潤は当然のものになった。
更に現代では地球規模で一瞬の内に駆けめぐるマネーゲーム
としての要素が強くなった。
そのスピードや規模による競争が前提になってしまった段階では
それを加速・強化することは有っても、その逆は主流になりにくい。
なぜならそれは競争を否定することであり、一時的には棄権・敗者
としての烙印を受けることになるから。

日本でも好景気の時には、自分たちのやりすぎ・副作用に対して
目を向ける動きが出て来るんだけど、景気悪化によって「それどころじゃない」
となって潰れてしまう。間違った競争を辞めることよりその競争に打ち勝つ
ことが優先させるから。
エンデたちヨーロッパの大陸の人間には、自分たち人間は間違いを
犯す存在だから、常にそれを訂正する手段を準備しておくべきだという
習慣というか文化があるらしい。日本人の場合は、一つの“正解”を
見つけてそれだけを徹底して精錬しようとする傾向があるらしい。
かつては「日本的経営」として有効に機能したけど、正解じゃないとなると
「グローバル化」「民営化・市場化」一辺倒になったりする。
だからバランスが物凄く偏ってしまい、“不正解”な物が受け入れられにくい。
171金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/10/11 01:01
>>169
途中から経済論でなくシュタイナー教育についてに話が変わっているから
全部読む必要は無いよ。
君たちは教育とは何かという問いを自分自身にしたことがあるでしょうか?
なぜ学校に行くのでしょう? 試験に受かるためですか? そしていい会社に
就職するためですか? そのためにお互いに競争するのでしょうか?
確かに仕事を持ち、生計を立てることは必要ですが、しかし、ただ
それだけのために教育を受けているのでしょうか? もしそれだけなら、
とてつもなく深くて広大な生の意味をすべて逃してしまうことでしょう。

きみたちがそうした生の全体を理解できるようにするのも教育の役割では
ないでしょうか? 生とは単なる仕事や職業だけではないのです。
で、どうして苦労して教育を受けるのでしょう? これは君たち学生だけでなく、
親や教師にとっても重要な問題です。生を理解することは、単に数学や
英語が上達することよりも、はるかに重要なことです。ですから学生は
もちろんこと、教師たちも教育とは何かを自分自身に問うことが重要では
ないでしょうか?
生とは美しさでもあり、また醜さでもあります。豊かさでもあり、また貧
しさでもあります。絶え間のない闘いでもあり、野心、嫉妬、不安、満足、
恐怖、こうしたすべてが生なのです。しかし私たちのほとんどは、
生のほんの一部分を理解するだけです。私たちは試験に受かり、仕事を
得て、そして結婚して子供が生まれ、ますます擦り切れて、いま君たち
が見ているような大人になるのでしょうか? 何ごとにも無関心で、冷淡
で鈍感、そんな平凡な人間になっていくために教育を受けるのでしょうか?

君たちが成長し、どうなるのでしょう? 君たちは大人になったら何を

   しようかと自分に問うことがないですか? 君たちは、たいてい結婚し、

   仕事や家事に縛られて、次第にしぼんでいくことでしょう。それが君た

   ちの人生のすべてでしょうか? この問題を自分自身に問うたことはない

   ですか? 問うべきではないですか? もし親が裕福な人なら、いい地位が

   確保されているかも知れません。お父さんが安楽な仕事を与えてくれる

   かも知れません。恵まれた結婚をするかも知れません。しかし、それで

   もやはり腐敗し、衰弱することでしょう。分かるでしょうか?

生のとてつもない美しさや喜び、悲しみ、そしてその微妙さや広がり

   を理解する助けにならないなら、教育にはほとんど意味がありません。

   君たちは学歴を得て、名前の上に肩書きを連ねて、立派な仕事に携わる

   かも知れません。しかし、その先はどうなるのでしょう? その過程で疲

   れて、心が鈍くなって、愚かになるなら、それが何になるのでしょう?

   ですから、若いうちに生とは何かを探求しなくてはならないでしょう。

   そして、これらすべての問題の答えを見出そうとする「叡智」を君たち

   に養成することが教育の真の目的ではないでしょうか
叡智とは何か知っていますか? それは何が本当なのか、そして何が嘘

   なのかを発見する能力です。怖れもなく、また公式的なことにも縛られ

   ずに自由に考える能力です。しかし恐怖があるなら、決して叡智は持て

   ないでしょう。ですから、もし野心的であるなら、そこには叡智はあり

   ません。何故なら、野心は不安や恐怖を生み出すからです。

    若いうちに恐怖のない環境に育つことは本当に大切なことです。私た

   ちのほとんどは、年をとるに従って怯えるようになります。何かに挑戦

   するといったこともなく、勇気もなくなってしまうのです。家族や職場

   の上司にどう思われているかを怖れ、失業して生活に困ることを怖れ、

   死を怖れ、まわりや世間体を気にし、ただ世の中のしきたりや伝統に従

   って生きるようになります。私たちのほとんどは、何らかの恐怖を抱え

   ています。そして恐怖のあるところに叡智はありません。

ですから問題は、若いうちに恐怖のない環境、つまり自由な環境の中で
育つことが出来ないだろうかと云うことです。もちろん自由とは、
自分勝手なことではありません。ただ好きなことをするだけでなく、
生きる過程を全体的に理解するための自由です。
本当は生はとても美しいものかも知れないのです。
私たちが、それを醜いものにしてしまったのかも知れないのです。
その美しさ、豊かさ、深さは、いまの腐敗した社会に対して反逆し、
人間として何が真実なのかを自分自身で見出したときに現れるでしょう。
人の真似をするのではなく、自分で発見する。それが教育でしょう。
親や教師の云うこと、あるいは世間でまことしやかに云われていることに
順応するのは簡単です。順応は、安全でもっとも楽な方法なのです。
しかし、それでは生きていることにはなりません。
何故なら、そこには恐怖や腐敗があるからです。
生きるとは、何が真実なのかを自分で見つけ出すことなのです。違いますか?
君たちは偽物の愛情を本物だと思い込んでいたいのですか?
それとも本当の愛情を見つけ出したいと思わないのでしょうか?
そして、これは自由があるときに、
君自身の中に革命があるときにだけ出来ることなのです。
しかし、君たちはこういうことを誰からも教わったことがないのでしょう。
そうするように誰からも励ましてもらったことがないのでしょう。
何故だか分かりますか? それはもし君が反逆することになったら、
偽りであるすべてのものにとって君は危険な存在になるからです。
親も学校も、世間も、君には安全に生きて欲しいし、
また君自身も安全確実であることを望んでいると思います。
安全に生きるとは、人の真似をすることです。
世の中をうまく生きてる人たちの真似、
つまり社会で成功した人の模倣をすることです。
従って、それは恐怖の中で生きることを意味します。
ですから教育の目的とは、君たち一人ひとりが恐怖なく
自由に生きられるように助けることなのです。
そして恐怖のない自由な雰囲気を生み出すには、教師も、生徒も、
熱心に考えることが必要です。
恐怖のない雰囲気を生み出すと、とてつもないことが起こります。
ですから、それを生み出さなければなりません。
何故なら、世界が果てしない戦争に囚われているのが見えるからです。
世の中は、いつも政治家たちに指導されています。
象徴的に云えば、世の中は政治家や弁護士、
そして警察官と軍人の世界なのです。
共産主義者と資本主義者は対立し合い、社会主義者はその両方に抵抗し、
誰もが誰かに反対し、反目し合っています。
そして皆んなが地位を欲しがって、
皆んなが地位を得るためにお互いに闘っています。
その一方では、宗教の世界にも大勢の信者を引き連れた教祖がいます。
安全なところ、権力のある安楽な地位に就こうとしてあがいています。
世界は野心に満ちています。
世界は自己本位な主張や考え方が衝突し合い、爆弾テロや人質など、
ありとあらゆる残虐行為や愚行によって引き裂かれています。
これが君たちが順応しなさいと教育されている世界です。
君たちは、この悲惨な社会に合わせて生きるように仕込まれているのです。
親もそれを望んでいるし、君たちもまた合わせなければと考えているのです。
それで、こう問うてみます。教育の目的とは、この腐った社会秩序の
型枠に君たちを押し込めて服従させることでしょうか? それとも、君た
ちに自由を与えて、いまのような世界ではない、まったく新しい世界を
創造できるようにすることでしょうか? この自由は未来にではなくて、
いま欲しいのです。そうでなければ、私たちは皆んな滅んでしまうかも
知れません。ただ順応し模倣するのではなく、生きて世界に向き合い、
自分で何が真実かを見出し、内面的に深く、それを理解でき、叡智を持
つように、反逆するように、直ちに自由を生み出さなければなりません。
何故なら、真実を発見するのは服従したり伝統に従う人たちではなく、
絶えず反逆している人たちだからです。愛や真実が見つかるのは、絶え
ず探求し、観察し、常に学んでいる時だけです。怖れていては探求した
り、観察したり、学ぶことは出来ません。ですから教育の真の目的とは、
人間関係と愛を滅ぼすこの恐怖を根絶することなのです。
179金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/10/19 13:24
ここに一つの東洋の物語がある。
たいそう金持ちの魔術師が羊をたくさん飼っている。
ところが、この魔術師はひどいけちで、羊の番人も雇わなければ、
放牧している牧草地のまわりに柵をつくりもしなかった。
そんなわけで、羊はよく森へ迷いこんだり谷に落ちたりしたが、
何より悪いことは、逃げ出す羊が後を断たなかったことだ。
というのも、羊たちは魔術師が自分たちの肉と皮を欲しがっている
のを知っておりそれが嫌だったからだ。

ついに魔術師は解決策を思いついた。
羊に催眠術をかけて、まずおまえたちは不死身だから
皮をはがれても何ともない、いやそれどころか健康にもよく
                  . . . .
気持がいいと暗示をかけ、次に魔術師はよい主人で
羊をとても愛しており、おまえたちのためなら何でもすると暗示し、
それから、もし何かがおまえたちに起こるとしてもそれはすぐにではない、
            .. .
ともかく今日ではない、だから何も心配する必要はないと暗示したのである。
さらに魔術師は羊に、おまえたちは羊ではない言い、ある羊たちには
       . . . .        .    . .        . . .
おまえたちはライオンだ、他の羊には鷲だとか人間だとか、あるいは魔術師だと暗示をかけた。

それからというもの、魔術師は羊の心配をする必要はなくなった。
羊はもう逃げだすこともなく、魔術師が肉と皮をとりにくる日を
おとなしく待つようになったのだ。

「奇蹟を求めて」P・D・ウスペンスキー著
  浅井雅志訳 平河出版社 より
180金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/10/20 11:44
age
181金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/10/20 11:47
オウム
おまえらgood response!
183明るい農村@参謀:02/10/22 01:06
新たな社会のモデルを模索しています。
よろしかったらこちらのスレでもご意見お願い致します。

【経済破綻】明るい農村経営
http://money.2ch.net/test/read.cgi/manage/1035036230/
184金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/10/29 16:09
南無阿弥陀仏!
185金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/11/11 19:53
age
186金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/11/12 13:09
アントロ多いよな、エンデファンて。
187金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/11/17 00:27
「あんとろ」って
188金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/11/17 01:41
シュタイナーの人智学(の信奉者)
189金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/11/17 03:07
>>187
シュタイナー 人智学の信望者(アントロポゾーフ)
190金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/11/17 03:43
エンデって只の童話作家じゃないの?
191金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/11/17 23:15
192金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/11/17 23:16
一時期シュタイナーをよく読んでたんだよ
193金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/11/17 23:19
同上 同情
194金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/11/28 00:21
そろそろ皆気ずくころ、銀行こそが最も大がかりなネズミ講だったってことを!
人口の増加や、経済の発展が無限連鎖する訳がないのにね!
195金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/11/28 00:27
>>194
デフレ経済で貧乏人が脱出できるかが問題だ。
俺にはデフレ社会では、二度と貧乏脱出ができないように思われる。
階層固定は国を滅ぼす原因となるよ。
なんかいい方法ありませんか?
196E=mc^2:02/11/28 03:36
>>1
エンデさん、月は自分が見ていないときにも存在してますが、それが何か?
197金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/12/01 02:17
>>195
194ですがレスしてサンクス、私が実践している唯一の、蜘蛛の糸のような希望
はデザインです。アールヌーボー(アールデコだったかな)も、ヨーロッパ全体が
かなり深刻な不況時代に消費者に、購買欲を沸かせるために新しいデザインムーブメント
として発展し、またそれによる消費が回復につながったそうです。
今この時代でも、デザインがカッコイイとお金がなくても異常欲しくなるよね!
かすかな期待を込めて、、、


198金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/12/02 01:24
誰が死んだですか?
199北九州工作員:02/12/02 01:30
>>198

アインシュタイン嫌いのエンデさんです。
200金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/12/02 18:51
詐欺ですか?
201金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/12/02 19:27
はぁ?
202金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/12/02 21:23
このスレ 文書の密度が濃いなあ
内容は知らねえけど。
203金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/12/09 14:51
エンデさん。あなたの名をかたってエコマネーを宣伝する人が日本にいます。
エンデさん。今のお気持ちをお聞きしたいです。
204北九州工作員:02/12/10 02:43
奥さんが日本人だし、本人も大の親日家であったことで好感は持てる!
宣戦布告 私の人生の最終目標は利子で生活する引きこもりになることだ。 よってこれは敵性思想と見なし、全力で排除する。
206商人:02/12/11 00:18
ほっほっほ。まず何十億お入用で?
そんでもって何に投資なさるおつもりかお聞かせ願いたい。
207死神の砂時計:02/12/11 02:00
経済とは幸せを与え合う事である、
決して不幸を与え合う事ではない。
意図して自分の利益の為に人に不幸を与える人は悪人である。
そう言う人間に富を与えてはいけない。
何故ならより多くの人が不幸になるからである。
その不幸とは何か?
迷惑でありそれは人の嫌がる事である。
程度があるもののその代表は傷つけたり盗んだり騙したり落としいれたりすることであろう。
これはプライバシーの問題ではない、
資質の問題である。
これで高精度の嘘発見機があれば完璧であろう。
02:00丑三つage
209金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/12/17 03:29
エンデって子供が読むもんだろ。なにまじめ腐ってるの。
210金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/12/17 11:20
>>209
文盲
211金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/12/19 08:27
>>190,209
は脳無し! 
おそらくモモの物語の表面しか読んでいないものと思われる。
灰色の男や時間貯蓄銀行、葉巻が現実世界で
何にあたるのか、もう一度よく考えてみぃ。
212金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/12/19 08:55
米国では、来るかも知れないデフレの対策としてお札に磁気テープをつけて、時間とともに価値を目減りさせると言うようなアイデアも当局者のブレイン・ストーミングで出てきていると何処かで読んだよ。
213金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/12/26 00:36
磁気テープだとむかし上野で売ってた変造テレカみたいになる? すごい暗号化を
ほどこさないといけませんかね。

214金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/12/26 00:38
>>213
暗号化しても意味がない。
何が書いてあるかさっぱりわからないけれど、そっくり同じものが作れるから。
215金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/12/26 01:05
そのテープを貼りつけるニセ札を製造しないといけない(w
216金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/12/30 03:37
いごん
217金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/12/30 03:57
>>214
で、その規格はすぐにチープ化する
218金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/12/31 14:35
なして?
219金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/12/31 15:42
ゲゼルを研究している経済学者が少ない(少なかった)のはなすて?
220金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/12/31 15:43
>>219
電波だから。
221金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/01/05 01:57
>>219
シルヴィオ・ゲゼルを研究することはないけどさ。
モーリス・アレなんかいるでしょ。
20世紀の風潮に乗った連中が学者づらして、子分が真似して。
222金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/01/05 02:24
>>219
もともと主流派ではなかったが世界的には少ないわけでわない
アレだけでなく、フィッシャーもいる
日本には(新)古典派やマル経ばかり入ってきただけ
戦前は日本でもゲゼルを研究していたひとはそれなりにいた
223山崎渉:03/01/07 06:50
(^^)
224金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/01/07 17:32
221>>222>>
返事ありがとう。
アービング・フィッシャーのこと?
フィッシャーというと、(マクロの本の中に登場してくる人物という程度の知識なので)
テッキリ新古典派系だとばかり思ってました。

マルか近経のどっちかだったらしいですもんね、日本って。
今もかな・・・?
225金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/01/07 18:33
226金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/01/11 22:32
モーリス・アレって何をした人?
フランス人唯一のスウェーデン銀行経済学賞受賞者のようだけど、
あまり知られていないようですね。
(というか、私が無知なだけかもしれませんけど・・・)
227金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/01/14 02:16
あれあれ(汗
日本の経済学屋さんにはあまり知られてないようで。
Maurice Allais で何千もヒットするよ。

228金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/01/15 02:21
あげ
229金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/01/15 16:17
ヒットはしたんですけど、よくわからなくて・・・
厚生経済学の基礎的な部分に貢献したのかしら・・・?
ソローのモデルを云々って書いてた。
一方で、こういうものを見つけました。

http://www.grsj.org/untitled.htm

ゲゼリアンですね。
230西川:03/01/15 16:20
脱税をやるから

     http://www.page.sannet.ne.jp/pepetaro/
231金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/01/15 16:26
アレって、ローザンヌ派でわなかったか?
232金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/01/16 23:46
ワルラス、パレートを代表とするロザンヌ派?

なんかアレのイメージがつかめない・・・
233金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/01/17 09:30
貨幣はもはやウンコでは無いのだといいたいのですか?
234金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/01/17 22:47
なんか知らんがオモシロイ!
235金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/01/17 23:13
>>187
筋萎縮性側索硬化症
236山崎渉:03/01/20 13:01
(^^;
237金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/01/22 02:01
>235 「あんとろ」 → ALS
考えてもわからん。 そのこころは?
238金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/02/04 21:15
いごん
239金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/02/04 21:39
お金でお金を稼ぐ時代。
逝かれてるよ。
240金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/02/12 21:20
お金でお金を稼ぐ時代・・・
私も漠然と嫌な感じがします。
でも、どうして嫌なのか理由を考えてみても、よくわからないのです。

金貸資本や商人資本は自分自身では自立できず産業資本に寄生しているから、
という昔ながらの素朴な理由に由来しているのかもしれません。

寄生し続けられた(今も)という事実も考えてみると不思議です。
いわゆる正の利潤はどうして長期的に可能なのかという問題ですね。
241金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/02/12 22:03
世の中シャイロックばっか...。
242金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/02/12 22:42
マイナス利子のおカネ、こんぴーたで実装してみたYO。
ゲゼルスレにも書いた。
そんなのいらんとか、何でもいいので意見求ム。
243金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/02/12 23:00
>>242
もっと頑張って宣伝しれ。
244金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/02/12 23:11
>>243
をを、やっとレスが。
修論でものはためしで作ってみたのだが
あまりにも単純なので、ガイシュツかも知れんと思われ。
漏れは経済が専門ではないし
いかんせん意味あるか無いのか判断できんのよ。
245金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/02/13 02:35
ほほう 無意味でも意味があるよ。
このニホンの貨幣改革論の発芽期に、ガイシュツなど心配無用!
246金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/02/13 03:38
>>240
動物が植物を食いさらに別の動物がその動物を食う時代・・・
私も漠然と嫌な感じがします。
でも、どうして嫌なのか理由を考えてみても、よくわからないのです。

動物=従属栄養生物は自分自身では自立できず独立栄養生物=植物に寄生しているから、
という昔ながらの素朴な理由に由来しているのかもしれません。

植物に寄生し続けられた(今も)という事実も考えてみると不思議です。
いわゆる正の栄養循環はどうして長期的に可能なのかという問題ですね。
247金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/02/13 21:53
>>244
ここを存分に使ってくれ!
..静かだ..
エンデ!えんで!
どうした?
保守しといてやるから、またコピペしろよ
250山崎渉:03/04/17 14:46
(^^)
251山崎渉:03/04/20 02:09
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)
252金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/04/20 13:49
イスラム金貨ディナールに注目しています。
253金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/05/01 21:48
「エンデの遺言」を地域通貨の紹介本という程度に捉えていたけど、
エンデの意図するところって、ゲゼルやゲゼリアンが唱えている
マイナス貨幣(もしくわゼロ金利貨幣)ってことだったのねぇ。
ゲゼリアンは、地域通貨はマイナス貨幣導入の一段階っていうふうに
捉えているみたい。つまり、マイナス貨幣であれば世界単一通貨でも
ありえるみたい。
それに対し、エコマネーの加藤や、LETSの西部は特定地域(コミュニティ)で
通用する、いわゆる地域通貨を意図してるみたい。
ただ、加藤は市場取引に馴染まない分野に限定して地域通貨を導入しそれ以外は
法定通貨を兼用するのにたいし、西部は分野を限定することなく
あらゆるものに地域通貨を導入し多層的市場の構築の手段として地域通貨を
捉えているみたい。
254現世りあん:03/05/17 18:12
ようやくお気づきの253さんお疲れ。
こんどは「エコマネーの加藤」氏の奇怪な言辞のことにも触れてみてね。
255山崎渉:03/05/22 03:10
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
256金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/05/22 21:45
イスラム金貨ディナールはイスラム法に基づき無利子の
金本位制度での貨幣でしょう。
国家・中央銀行等が集中発行する点で
地域通貨とは異なるのではないでしょうか。
しかも、ディナールはイスラム圏統一通貨を
目指しているようですし。

ディナールでは信用創造はできるのでしょうか?
お詳しい方お願いします。
257金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/05/22 21:48
ディナールが全世界を席巻しない以上
論じても殆ど無意味。
それから、イスラム社会でも
利子に相当するものは存在する。そう名づけられていないだけで。
258ほも・るーでんす:03/05/23 09:09
イスラム銀行なんかでは預金者は投資信託の配当のようなものを
受けているそうです。
投資者のリスクを資金提供者である銀行・預金者も負担するそうです。
利子と言うものがシャイロック的なものであると捉えると、
イスラム銀行での預金者が受け取るのは利子ではないのではとも思います

イスラム銀行も巧妙に組織されているようなので、もう少し詳しく調べます
259金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/05/23 12:10
しかし老化にともない労働が苦痛になると。地獄のような・・・。
260金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/05/28 04:31
プラスの金利に衝き動かされない貨幣経済に変えようというんですから、
としよりには地獄のようってことはないよ。

お金は希少なものというのは思い込みだったの。
261山崎渉:03/05/28 10:51
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉
262金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/05/29 07:53
ふ ー ん
263金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/05/30 23:29
西部忠の提唱に希望を見出していたのですが(少し)、
香山リカの反論を読み、がっくりしました。

西部は、資本主義が深化し「すべての行為は利潤のため」
という自由投資主義の時代を予想し、この来るべき状況を否定せず、
限定的ながら肯定する。コミュニケーションのツールとして地域通貨を
導入することにより、経済活動等における個人の自由を拡張することで
その状況に対処しうる、とする。個人は「すべての行為は利潤のため」
にでも、そうでないようにも選択しうる社会を目指す。

これに対し、香山は、自由投資主義の到来が避けられないとする前提(西部)には
現代人は「すべての行為は利潤のため」を多少の反発はあるものの受け入れているから
であろうと指摘する。だとすれば、現代人が利得の少ない地域通貨にシステムに
すすんで参加するだろうかと疑問を投げる。

んー、痛い。
ちなみに、香山によると西部はぷちナショナリ(スト)になるらしい。
264イナゾウ:03/05/30 23:38
 以前、香山氏の「知的な人は、みんな左翼的傾向があるものと思って
ました」という発言を聞いて、思わず泣きそうになりました(藁)。
265金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/05/30 23:45
リカはなんでもプチをつけるプチ・アイドルだな。

266金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/05/31 09:28
昔はこんな本いっぱい読んでたんだが忘れてしもうた。
267金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/05/31 20:18
耄碌がはげしいわね
268金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/07/04 21:21
ベルナルド・リエター読んでみました。
国際基準通貨、多国籍通貨、国家通貨、地域通貨の4軸を提唱しているようです。
自由な通貨発行を目指しているんだったら、こんな窮屈に限定する必要なのに
と思った。エコマネーの官僚・加藤が支持するのがなんとなくわかった。
それと、マイナス利子の国際基準通貨の担い手が営利目的丸出しの国際企業を
想定しているのには恐れ入った。そんなんあきまへんがな。無理やて、リエターはん・・・
269金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/07/06 12:42
武富士盗聴疑惑の裏に潜む巨悪の影
HHHHHHHHHHHH HHHHHHHHHHHHHHHHH

大阪レ○ダ−ス(LE)の浜ダ○雄が不動産売買と、株式買収で数億円に
上る不明金を出し社長を辞任した。テラネ○ト(個人信○情報機関)では、
信○情報を利用し、この『顧客情報』をヤミ金にまで流しているとの噂も多く
ある浜ダは背任横領行為が濃厚であり、近々、刑事告訴される予定。
こうした突然の金銭疑惑の浮上は、浜ダ自身が今迄は外部監査にも圧力を掛け
握り潰して来ていたのが問題である。実はこの浜ダが武○士への恐喝事件の裏で、
武○士を批判、攻撃するジャ−ナリスト達とちょこちょこ接触があるというから
驚いた、そこで私は色々調べてみた。するとこんな情報迄私の耳に入ってきた。
武○士が以前、風説の流布で騒がれた時の事であるが、あるジャ−ナリストを
香港に飛ばし武○士のスキャンダルをつかみに行かせた事実がある。その旅費、
報酬などすべてをこの浜ダが出していたのである。結果としては何もスキャンダル
は見つからず、約束の金は浜ダに戻っている。武○士攻撃には常に裏でこの浜ダ
の影が潜んでいる状況だ。この浜ダも先日、倒れたらしいが、大阪レ○ダ−スの
新幹部は徹底的に浜ダを洗うよう大阪府警に告発している。既に、警察が内定着手
した情報もある。悪(ワル)も運がツキたようだ!
武○士の恐喝事件と言えば、犯人がヤクザの『坂下』、オウムの裏幹部と言われる
恐喝のプロ『趙万吉』、武○士元社員の『中川○博』であるが、もともとの接点は
何もなかった筈であるが、一つの盗難捏造物が引きがねとなり、目的が金目当て
ばかりの役者が揃う形となったのである。そもそも中川は在職中、ずっとギャンブル
にはまっており、5千万もの借金を作っていたという。どうしても金が必要だった
のだろう、趙万吉のネタで食っているブラックジャ−ナリストの『山岡○介』に
相談すれば自分の盗み捏造した資料が金になると思ったのだろう、恐喝事件はここか
ら始まった。武○士はそんな利害が一致した連中達によって『恐喝相手としての的』
となったのであろう。なんと愚かな話しである。これらの悪人達も警察には敵わない
のが現実だったという証明ですな。
270山崎 渉:03/07/15 11:12

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
271金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/07/27 19:21
まあ、そのうちネタになるな。またNHKで取り上げるだろう。
272山崎 渉:03/08/02 01:21
(^^)
        ,,,--─===─ヽ/へ
      /iiiiiiiiiiiiii彡≡≡≡|≡ヾ ヽ
     iiiiiiiiiiiiiiiiiii彡≡≡≡≡|≡ミミヾ丶
    iiiiiiiiiiiiiiiiiiii/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ミiiiiiヽ
   iiiiiiiiiiiiiiiiii/             \iiiiiiiゞ
   iiiiiiiiiiii/                \iiヽ
  iiiiiiiiiiiiiii《    ━━━'/  ヽ━━━ ヽミヽ
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276山崎 渉:03/08/15 13:43
    (⌒V⌒)
   │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  ⊂|    |つ
   (_)(_)                      山崎パン
277金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/08/25 16:24
ゲゼルのロビンソンクルーソーのたとえ話すごいわかりやすかったage
278金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/08/26 23:13
↑ 私にはわかりにくかった。
これって、訪問者はロビンソンから小麦を借りられなくとも生きていけるっていう
前提があるんですよね。だから、お気楽にロビンソンから無利子で小麦を借りられたんだろう。
もし、訪問者が小麦がないともう生きていけないって言う状況であれば、無理な話。
小麦が無けりゃ生きていけない、つまり、生存にかかる費用のほうが圧倒的に小麦の
保存費用より大きい。ロビンソンは消費者金融顔負けの高金利で金を貸せる。
279金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/08/26 23:16
かねじゃねぇや、小麦ね
小麦が無かったら、寿司を食えばいいじゃない。
281金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/08/27 19:08
生きていけない訪問者の前提(生じる原因)はなんなんです?
>>281
高金利で金を貸せる条件を捏造した >>278 のような香具師のおかげです。
283金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:03/09/18 08:35
生産手段を持たない人、マルクス流の労働者のことじゃないの?
284金持ち名無しさん、貧乏名無しさん
うむ。でもマルクス流の無産市民は孤島のロビンソンに借金したりしないよ。