新生銀行は日本に必要か?PARTU

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3金持ち名無しさん、貧乏名無しさん
三年間は借り換え、季節資金などの資金需要に応じるという国との約束は無視ですか?

 今夏、新生銀行が金融界に新たな衝撃をもたらしている。経営不振の取引先企業への半年
から一年程度の短期融資について借り換えを認めず、返済を要請し始めたのだ。金融界の慣行
を破る動きで、抜本的なリストラ計画を求め、納得のいく回答を得られなければ資産を差し
押さえる構えだ。これらの企業の主要取引銀行(メーンバンク)は返済を肩代わりして企業
を延命させるか、引当金を積み増して経営破たんに備えるかの選択を迫られている。
「短期融資を急に返せとは非常識だ」。ある大手銀行の幹部は、同行がメーンバンクである
取引先に新生銀が借り換えを断ったと聞いて憤る。
 「返済期限はすでに過ぎております。直ちにご返済ください」。新生銀の返済要求を拒んだ
別の企業には、こんな文書が届いた。
 新生銀が今春から短期融資の回収に乗り出した企業は三百―四百社にのぼり、全取引先の約
一割に相当する。この動きは企業や他の銀行にとって二つの点で驚きだった。
 まず、新生銀は取引先企業が破たんしない限り、融資を回収しないと思われていた。米リップ
ルウッド・ホールディングスを中心とする投資組合が二〇〇〇年三月に新生銀を買収した際、
国との契約で「三年間は借り換え、季節資金などの資金需要に応じる」と約束したためだ。
 だが契約には一つの例外規定が盛り込まれていた。「(新生銀に)損害が発生することが
合理的に予見できる場合」に限り、借り換え拒否や回収ができるという点で、これを盾に回収
に動き出した。
 他行をさらに驚かせたのは、新生銀が赤字で債務超過に陥っている「破たん懸念先」だけ
でなく、「正常先」と「破たん懸念先」の中間である「要注意先」にも返済を迫り始めた点だ。
「不安に駆られた地方銀行などの中下位行が新生銀に追随して回収に走れば、要注意先が相次
いで破たんに追い込まれる」(大手銀)。   (Nikkei 2001/07/27 )