231 :
デフレマンセーのありがちな主張:
じゃ、まあ厨房の真似してコピペ
まず、新古典派のマネタリストの立場から議論しよう。
マネタリストはマネタリーな現象は実体経済に影響しないという立場を
取る。経済にとっては名目ではなく実質のみが問題だということだ。
であれば、マネーサプライの増減はなんら実体経済に影響せず、インフ
レターゲットを取っても何の影響もないということになりそうである。
(つまり、物価や賃金がマネーサプライが増加した比率だけ上がるだけ
なので、名目で経済が拡大しても実質には何ら意味がない)
ただ、問題は名目金利は0%以下には技術的に出来ないと言うことである。
232 :
デフレマンセーのありがちな主張:02/03/28 11:04
いやいや、そう短絡したらいかんな。マネタリストの立場は名目は実質に
影響を与えないということだから、そこからスタートしなくては。
まず、実質金利を考えて、続けてインフレとデフレの経済への影響を考え
る必要がある。
まず、実質金利は何で決まってくるか?と言うと「時間選好率」というも
のである。すなわち、人々が今日の消費と明日の消費をどのような交換比
率で求めるか?ということであり、名目ではなく実質の経済活動である。
−つづく−
233 :
デフレマンセーのありがちな主張:02/03/28 11:06
そして、時間の選好も普通の物の交換の選好と同じようにマクロの需要と
供給で決定される。日本の場合、多くの人々が貯蓄を望み、わずかな人々
しか借金投資を望んでいない結果、時間選好率であるところの実質金利は
極めて低くて妥当と考えられる。ゼロとかマイナスでも問題ないであろう。
−つづく−
234 :
デフレマンセーのありがちな主張:02/03/28 11:07
さて、それでは、現実に単位を持った通貨の存在する現実世界で実質金利
というのはどのように現れるか?である。
賢明なる諸君ならば、既に賢察のとおり、銀行や武富士に行っても、どこ
にも「今日の実質金利」などというものは表示されていない。表示されて
いるのは住宅ローンの金利であったり、定期預金の金利というまさしく名
目の金利なのである。
−つづく−
235 :
デフレマンセーのありがちな主張:02/03/28 11:10
この板にもちょろちょろしているバカであれば「だから、学問バカは
役に立たないんだ!」とわめいて酒かっくらって寝てしまうであろう。
しかーーっし、幸いかな、一部のROM諸君は事物を抽象化して概念
として思考すると言う知性を備えていると思うので、実質金利と言う
抽象概念を次のように理解することが可能であろう。
すなわち、名目の金利は実質の金利にインフレ率を上乗せして考えた
もの。つまり名目金利=実質金利+(期待)インフレ率ということで
ある。
−つづく−
sage
237 :
デフレマンセーのありがちな主張:02/03/28 11:30
馬鹿にでも分かる具体例を考えてみよう。
例えば、5百万円の運転資金を借りた八百屋がいたとする。
インフレのない世界では、金利が5%乗ったとしても500万円で仕入
れた野菜を800万円で売れば八百屋は525万円借金を返済して275万円
残る。
もし、10%インフレの世界で金利が10%だとしても売上げが880万円
に増え、借金返済が550万円で330万円残る。インフレによる実質所得
減を差し引いてもインフレ前の300万円相当の実質所得になり、所得が
増えるのである。なぜならば、名目金利10%はインフレ10%なら実質
金利0%と同じだからである。
−つづく−
238 :
デフレマンセーのありがちな主張:02/03/28 11:37
逆に名目金利が0%でインフレ率が−5%つまり5%のデフレの世界を
考えてみよう。売上げは760万。借金返済500万円を差し引いて260万
円残るわけだ。デフレで実質所得は増えるが、デフレ前で見ても275
万程度の所得にしかならない。つまり、最初の名目金利5%でゼロイ
ンフレの世界と同じにしかならない。なぜならば、名目金利が0にな
ったところでデフレで実質金利は5%のままだからである。
以上から馬鹿でない人には、デフレ下では名目金利を引き上げても
実質金利が高止まりする結果、投資刺激の効果が現れないことがお
分かりいただけたと思う。