1 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/01/12 22:52
日本の近代史で、よく金本位制に復帰だとか、金解禁などという記述が出てくるんですが、どういうことですか?
また、なぜそういうことをするのですか?効果は?
わかりやすく教えてください
2 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/01/13 14:13
そんな高度なこと、ここの住人にわかるわけないでしょ。
苺で聞け
4 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/01/13 15:53
本からの受け売りだが
「中央銀行の歴史をふりかえってみると、むかしはgoldがお金であって
紙のお金である銀行券には信用がなかった。そのため中央銀行はgoldを
担保にいつでもgoldと銀行券を交換するとの条件で銀行券を発行していた。」
つまり昔(といってもせいぜい100年ほど前)は紙幣というお金に信用が
あまりなかったので中央銀行がいつでも紙幣とGoldを交換しますよ、という
保証をしていたのだ。その変わり紙幣(=通貨供給量)の供給量は(金の保有
量や金価格に)制限された。
ま、ある意味金本位制のほうが担保(金現物)がある分健全経営である事は
間違いないでしょう。
5 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/01/13 15:58
日本は土地だったから、ある意味健全だった訳だ…、
問題は、金も土地も供給が柔軟でなくて、経済の状況に
対応できず、値段が乱高下すること…。
金は見栄や欲望に対応し、土地は収穫と食欲に対応してきた。
6 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/01/13 16:31
>>4 >ま、ある意味金本位制のほうが担保(金現物)がある分健全経営である事は
>間違いないでしょう。
別に、担保としての金現物があろうとも、金現物の価値自体が幻想だから
(金は食えない、着れない、住めない)から、金本位制が健全ということは
本質的には言えない。土地担保制にしても、「土地はなくならない」という
ことで、土地価値という幻想で成り立ってたわけで、その幻想の崩壊がバブル
崩壊の一要因となった。実のところを言えば、銀行の自己資本比率なんてのも
同じ幻想に過ぎない(一気に預金引出しが起こったらシティバンクでも簡単に
ディフォルトする)。
つまり、なんとなく金本位制がいいような気がするのは、なんとなく金に価値が
あるように思っている人が多いからに過ぎない。別に、それが紙の紙幣だろうと
子安貝だろうと、本質的違いは何もない。
しかし、レンテン・マルク(=土地本位制)が第一次大戦後のドイツのハイパー
インフレを収束させたのだから、そういった幻想の力はまったくバカにできない。
現在の信用不安も、銀行への日常生活的意味での信用が失われたことから起こって
いる。結局、経済は全て、そういった幻想の上に成り立って回っている。
7 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/01/13 17:08
ちょっとデンパのはなしかもしれんが・・
アメリカは密かに”金”を買い集めてるらしい。
もちろん来るべき金本位制(準金本位制)に向けて。
原油とともに”金”は国際戦略上の重要物資としているらしい。
勝手にルールを変えて押しつけてくる国だからな・・
注意はしといたほうがいいだろう。
8 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/01/13 17:16
>>6 金の価値は幻想には違いないと思うけど、少なくとも貴金属、工業利用
などの需要がある。トイレットペーパーよりマシだと思うが程度問題なのかな。
>>8 程度問題だろ。
オイル・ショックの時だったら「トイレット・ペーパー本位制」なんて
できたかも知れないぞ(爆
10 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/01/13 19:45
固定相場の一種。
11 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/01/13 19:45
お答えありがとうございました。これで金本位制についてはよくわかりました。
では、金輸出解禁、禁止等はその保有している金を外国に売ることですか?
なぜ時によって解禁したり禁止したりするのですか
12 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/01/13 19:46
>>7 なに 最近金価格の上昇が激しいのはそういう裏があったのか?
13 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/01/13 19:48
>>12 最近じゃなくて、90年代の半ばからずっとそうだよ。
金価格上昇って、欧州中央銀行が金の売却量を制限(年400T)
しだしたからじゃねーの?
14 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/01/13 19:49
いや最近激しく上昇している。
なにかあったのかと思うくらい。
>>7の情報はそれなりに煙が立っているということか
>>11 少なくとも金に価値があると思っている人間が多い場合、金の海外流出は
その国の貨幣価値の低下を招く(金本位制の下でね)。銀行の自己資本規制
と一緒だ。いくら自己資本比率が低くても、その銀行の融資先が全て超優良
企業ばかりであった方が、自己資本比率が高くて融資先が倒産寸前の企業
ばかりだった方がディフォルトの危険ははるかに低いのだが、一般の人は
融資先の状況など知らないし、理解できないので、自己資本比率が低いと
あぶないと短絡的に考えるようになる。そうすると取り付け騒ぎが起こったり
するので規制をかける。それと同じことだ。
>>11 金本位制じゃ、それがマネーサプライを変化させるための
手段なんだよ、多分。
17 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/01/13 20:06
つまり今の日本は何の担保もないのに
日本国債をジャブジャブ刷ってるわけで、、
そのうち破綻しますと。それもそう遠くない将来。
>>17 違うって、ジャブジャブ刷ってるってことより、
日本国への信用が失われると破綻するんだよ。
大金持ちにとっての100万の借金と、貧乏人に
とっての100万の借金の違いと一緒。落ちついて
考えればどっちが不良債権がわかんないんだけど、
なんとなく金持ちの方が信用できるような気が
するじゃん。でも実は内情火の車って思われたら、
おしまいってことになるわけさ。
19 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/01/13 20:26
でも信用がなくなってきてるから
国債の格付けが下げられてきてるのでしょう?
だから、それは日本の景気先行に対する不信感からであって、
「ジャブジャブ刷ってる」ってことには直接は無関係。実は
けっこう昔から「ジャブジャブ刷って」たんだけど、それ以上に
成長すると思われてたからOKだったわけ。今ジャブジャブ
刷るのをやめると余計に景気は悪くなる。そして、余計に
信用が下がる。
21 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/01/13 21:49
>>21 まあ、少なくとも「ジャブジャブ刷るのをやめる」ってのは、
解決策にもなんにもならんな。
「金解禁」解禁
というのはあるのか?
24 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/01/13 22:51
>>6 話が変だぞ。
「ジャブジャブ刷る」っていうレトリックは、借金である借用証書発行のイメージを狂わせる。
借金をどんどん拡大しているから、信頼を失いつつあるんだ。
年収の20倍以上の借金のある人間の借用証書を誰が信用するというのだ。
もう返済不可能という状況が明らかになりつつあるから、格付が下がっている。
とりあえず「もう借金をやめんかい」というのが当たり前の反応だ。
6は自分自身が多重債務者なのか?
25 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/01/13 23:22
>>24 格付が下がっても国債買うのは日本の銀行や投資家なのであんま
影響なさそうだけどね。ただ、政府がこれだけの債務を減らそうとする
姿勢を微塵も見せようとしないのはやっぱり問題じゃないかと思う。
まず何よりも周りに与えるイメージが悪い。実態以上に信用できない
という印象を与えかねない。
>>22さんはそういうのは全然気にしないの?
いや、俺は多重債務者じゃないよ、無借金だ。
それに、話はおかしくないぞ。借り入れ金利=資金調達コスト以上の
利益=税収が得られるのであれば、借金が増えることそれ自体は
信用を失わせるものじゃない。企業経営では基本的な発想だ。
問題は、調達コスト以上のゲインが得られない、という状況で
あって、借金の量それ自体は直接の問題ではない。
収入と借金が直接にリンクしない賃金労働者の家計とは異なって、
借金を減らそうという行動が収入を減らす効果をもつわけだから、
家計のアナロジーで財政を語る方が間違ってるよ。
ついでに言っておくと、収入を増やそうとするのが真っ当な対応だ。
>>1、
>>11 金本位制については、実は私もよく分からないことが沢山あります
ただ、大英帝国のスターリング・ポンドが基軸通貨で、
英国式がグローバル・スタンダードだった時代の国際通貨制度であったことは確かです
19世紀初頭から第一次世界大戦までの約100年近く続いた国際通貨制度ですから、
現在の変動相場制に比べれば長い歴史があります
金解禁とは、浜口首相・井上蔵相時代の金輸出自由化のことだと思いますが、
誤解を恐れずに言えば、20世紀初頭の金融ビッグバンみたいなものです
日清戦争に勝利し、賠償金で得た金準備を元手に
経済面で欧米列強諸国の仲間入りすることができると信じられていたのです
29 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/01/14 00:13
6は正しいことを言っているんだが、「じゃぶじゃぶ」という言葉を使うから
感覚的に受け入れがたい人がいるのではないか。
一定の流動性を保つ、と言えばいい。
>>28のつづき
実際、第一次世界大戦までは金本位制は上手く機能し、
「金本位制下の外国為替安定」というテーゼが証明されました
ところが、第一次世界大戦の勃発に伴い、欧米諸国が金本位制を一時停止、
日本が金本位に復帰したのが浜口首相・井上蔵相時代の1930年のことです
当時の人々の心境としては、金解禁により外国為替が安定し、
日本経済も益々繁栄すると期待されていたようです
31 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/01/14 00:21
>>29 いや、じゃぶじゃぶでも別に構わないし言いたいことは分かるんだけどさ。
流動性を保つだけで額は全然減らないのか、いやむしろ増えてるのが
現状だからさ。なんとなく気持ち悪さは残るってことで。
>>29 うん、「ジャブジャブ」ってのは随分まえのカキコで使ってた言葉で、
それへの返信のつもりで書いてたから使いつづけた。
>>31 感覚的に気持ち悪いのもわかるが、
>>24みたいなヤツが多いのであえて
説明してみた。他にこの板で見た変な発言は、「不良債権をなくして
しまえばよい」とか「貿易赤字が増えると国が貧しくなる」みたいなのが
ある。そんなのがマジメに意見を表明しているので、よくビックリする。
あ!黄金虫さんだ!こちらに出張ですか?貴方の分析楽しく拝見させてもらってます
>>30 それで、その後はどうなったんですか? ぜひ続きをお願いします。
鯖田豊之著 『金(ゴールド)が語る20世紀 金本位制が揺らいでも』(中公新書)
これオススメ。資料多いし。
>>33 気軽な気持ちで書き始めたのですが、
今更ながら自分の無知に気が付いて慌てています
今回の「分析」は歯切れが悪いでしょ?
ミイラ取が、ミイラになってしまった心境です・・・お恥ずかしい
>>31 ところが、実力以上に円の価値を過大評価してしまったために
正貨(金)が海外に流出してしまいました
同時に、正貨は退蔵され、市中の銀行券が中央銀行に吸収されますから
物凄い信用収縮が起きました
これが昭和恐慌です
Qなぜ、金本位制を採用したのか?
金本位制を採用したのは、当時の国際金融のグローバル・スタンダードだったからです
また、金輸出解禁とは金本位制を運用するための必須条件で、象徴的な出来事でした
Qなぜ、金本位制を維持できなかったのか?
第一次世界大戦の時は、欧米諸国が戦費調達と国富温存のために金本位制を停止したため追従した
昭和恐慌の時は、銀行券の過大評価のため正貨(金)が退蔵され、通貨の信用収縮が起きたため管理通貨制に移行した
同時に、正貨(金=国富)の海外流出を防ぐために金輸出は禁止した
・・・ということになりますでしょうか?
>>11さん
39 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:02/01/14 10:03
>>6 多重債務者うんぬんというレトリックはスマソ
だが、国を企業会計のアナロジーで語るのは無理がある。
特に日本のように、生産性の低い公共投資ばかり行っている国では、
「借金が収入にリンクする」とはとても言えない。
ついでに言えば、個人投資家としてのおれは、長期債務がやたら多い企業の株も債権も買わない。
国債発行残高の増大に関しては、それ自体のクラウドアウトの危険もあれば
プライマリーバランスの悪化により財政が発散することまで、
危険は山積みだ。
6の「刷るのをやめることが信用を失う」という言葉に違和感を覚えるのは、
日本の財政赤字のスケールと何ら関係しない議論だからだ。
経済学の教科書上の話ならともかく、財政赤字が対GDP比139.6%などという数字では
観念だけでは信用を勝ち得ない。
ファイナンスがほぼ国内で完結しているから暴落のリスクは少ないとはいえ、
数%の所有であっても、海外の投資家が日本国債を信用しなくなるのは当然だろう。
>>40 >特に日本のように、生産性の低い公共投資ばかり行っている国では、
80年代後半、日本は驚異的な経済成長を行っていた。その背景には
公共投資による社会基盤整備があったのも確かだ。道路網の整備が
なければ、トヨタのカンバン方式なんて夢のまた夢だったろう。
以前も指摘したように、調達コスト以上の税収アップが確保できない
なら、ジャブジャブ刷るのは問題だ。それに、過大な国債発行残高が
海外投資家の不信を招く、これも事実だろう。
しかし、現在の強烈なデフレ圧力の中で、そのストッパーとなっている
公共投資をを外してしまうのはどうなのか。経済は一気にアボーンだ。
だから、現時点でジャブジャブ刷るのを辞めてはいけない。もちろん、
対GDP比で国債残高を適正レベルに置いておくべきなのは確かだが、
それを今、現時点で目指す必要はない、というか目指してはいけない、
ということを言っている。企業経営のアナロジーでいえば、キャッシュ・
フローが枯渇して短期資金ショートで倒産、となるリスクが増大する
からだ。
特に、ファイナンスがほぼ国内で完結している現状では、なおさらだ。
この国はまだ、海外からの資本流入で食っているわけではないからだ。
デフレ対策でマイナス金利議論がでてきてるね。
こんなのネタだろう、と思ってたが実際にスイスでは
一時採用していた時期があったんだね。
今の日本でやれば円が海外に逃げるだけの可能性もあるそうだが。
>>41 40で書いたとおり、6の議論に着いていきがたいのは、具体的な数字の上に成り立つ部分がないからだ。
>対GDP比で国債残高を適正レベルに置いておくべきなのは確かだが、
>それを今、現時点で目指す必要はない、というか目指してはいけない、
>ということを言っている。
では、いつだったら目指すのか。
6のカキコが悲しいのは、昨年でも一昨年でも同じことが言えたからだ。
すなわち、6の主張は問題の先送りに他ならない。
>80年代後半、日本は驚異的な経済成長を行っていた。その背景には
>公共投資による社会基盤整備があったのも確かだ。
ここにも微妙なウソがある。
公共投資の社会基盤整備が企業の設備投資と同様にみなされるなら、
90年代の停滞はいったいなんだったのか。
小渕内閣の拡大政策が実を結ばなかったのはなぜか。
6の先送り議論が有効なのは、国内だけで問題を解決できた(というのも無理があるが)時代の話だ。
今や日本国債は国際マーケットの中で何の遠慮もなく扱われ、
格付が下がればBIS規制というメカニズムが動き、銀行は危機にさらされる。
もう先送りは通用しない。