小泉首相「倒産は構造改革の表れ」

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754金持ち名無しさん、貧乏名無しさん
小沢一郎、植草一秀 夕刊フジ対談
http://kabu.zakzak.co.jp/

植草 首相の掲げる改革の精神は、宗教家や哲学者、教育者ならば「なるほど」との面が
あるが、経済政策は実学であり、専門知識に基づいたきめ細かい運営が必要。ところが、
経済のメカニズムを無視して理念や哲学だけで突っ走っているため、経済がどんどん悪化
している。改革は手術に似ている。点滴や麻酔と輸血が不可欠だが、首相は患者の血を抜き、
断食を強いて、力がなくなったところにメスを入れようとしている。これでは改革ではなく、
傷害や殺人だ。

 小沢 理念や信念があれば、まだいい。首相が「弱い者はみんな死ね。強い者だけ生き残
ればいい」という考えならば、善し悪しは別にして、そんな理念も哲学もない。ただ、財務省
の「財政再建」「歳出削減」といった錦の御旗に乗りながら、言葉とパフォーマンスで「ワー
ワー」とやるから、国家や国民を大混乱させる。そしてツケは国民に跳ね返ってきている。

 −−植草さんは首相に直接アドバイスされたとか…

 植草 首相になる以前に一度、1時間半ぐらい話したことがあるが、小泉うじの政策の根幹
は「緊縮」と感じた。象徴が国債の30兆円枠。33兆円の国債を30長円にしたら、3兆円
節約したように見えるが、税収も落ちるので赤字は実際には減らない。逆に、株価の時価総額
をアッという間に100兆円も減らした。国民経済的には大きな損失を生んでいる。私は予算
書の数字だけを追求して、経済や財政を破たんさせてしまうやり方を、「財政再建原理主義」
と呼んでいる。現在の政策は原理主義で、「破壊活動」を進める路線だ。

 −−原理主義での破壊活動を称して「小泉=タリバン論」を展開する識者もいる

 小沢 最大の構造改革は、国の政策決定における財務省の影響を排除することだが。
いまや永田町は財務省に占拠された状況で、経済財政諮問会議も裏側は財務省一色。
日本の景気がいま悪いのは、景気対策が効かなかったためではなく、景気がよくなり
かけたときに、政策が“逆噴射”したことにある。財務省は情報を操作して、人々の
目がここに向かないように腐心している。

 −−国民は洗脳されている?

 小沢 もともと、日本人は“お上意識”が強いから。お上の最たる集団は財務省。
大企業の経済人も、結局、みな同じ学校(東大)だからね。成績が悪い方が民間に
行ってるんだから、試験の点数ですべてを判断する彼らの仲間内の議論では勝てる
わけがない。企業も国民も文句を言いながら「お上が何とかしてくれるだろう」と
いう感覚でいるので、結局、お上の支配はいつまでたってもなくならない。政治を
国民の手に取り戻すには、政治家、国民がもうちょっと利口にならなきゃダメだ。