◎★洞窟★◎

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49同定不能さん
富士山ろくの忍野八海を潜水撮影中の2人が行方不明に
1987.07.17 毎日新聞東京朝刊 27頁 社会 写図有 (全1450字) 
 十六日夕、富士山ろくの山梨県南都留郡忍野村にある忍野八海(おしのはっかい)の一つ、湧池(わくいけ)で、
水中撮影のため潜水した東京のテレビプロダクションのカメラマンら二人がそのまま浮上せず、行方不明になった。
「忍野八海の湧水の美しさを紹介する」テレビ番組を取材中の出来事。池は富士山の伏流水でできた自然の池だが、
溶岩で形成され、穴が迷路のように入り組んでおり、この穴の中を進むうち、帰路を見失ったらしい。二人は命綱を
つけていなかった。
 行方不明になった二人はテレビプロダクションの「モリアソシエート」(東京港区六本木七の一七の二〇)社長で、
フリーカメラマンの森茂さん(40)=横浜市緑区荏田西五の五の一=と助手の島田修さん(27)=東京品川区
東大井六の一一の一四。
 二人はテレビ朝日系の「新アフタヌーンショー」で来週から放映予定の富士山特集取材のため、十五日にテレビ
朝日の中貞人ディレクター(25)らスタッフ総勢十人で現地入り、十六日午後四時四十五分ごろから十五分間の
予定で湧池に潜水、水中撮影を始めた。
 二人は、空気ボンベ(百五十気圧)をそれぞれ一本ずつつけていたが、潜水可能な時間は水深五mぐらいのところ
では一時間程度というのに、この時間を過ぎても戻らなかったため、同日午後七時ごろスタッフの一人が一一〇番通報した。
 同池は、富士山の伏流水が溶岩の亀裂個所から湧出してできた池で、直径十二メートル、深さ五メートル。水温は
平均一三度。同八海の中では最も湧水量が多い池として知られる。
 湧水は高さ一メートルくらいの溶岩でできた横穴や池の底の穴などを通して同池に注いでいるとみられる。地元の
人の話によると、水のわき出る横穴は、入ると一段深くなり、また藻や溶岩砂などが足ヒレでけり上げられて舞い上がり、
視界がすぐ悪くなる。
穴は迷路のように入り組んでおり、富士吉田署は、同池の魚や水草を撮影をしていた森さんらが、自然美を求めて溶岩の
間を奥深く入りすぎ出口がわからなくなってしまったのではないか、とみている。


50同定不能さん:04/05/17 09:51
>>49
 富士吉田署は二人の救出の対策を練ったが、迷路のような構造のため捜索は難航。同夜十一時すぎになって、
同県警機動隊のアクアラング隊員二人が、同池に潜水、捜索活動を始めた。しかし、二人を発見できず約十分間で
捜索打ち切り。十七日に改めて、県警や地元の関係者が捜索の方法を検討することにした。
 テレビ朝日広報部によると、森さんらは、「アフタヌーンショー」の「富士山特集」の中のコーナーの一つ、
「八海めぐり」の撮影に出かけた。同広報部は、「忍野村の協力でロケを進めていた。この村の自然の美しさを
紹介するのが目的だったが、テレビ朝日には、水中撮影の専門家がいなかったため、二、三カット水中の湧水を
撮って欲しいと森さんに依頼した」と話している。
 森さんは、ダイバー歴二十五年のベテラン、島田さんも八年のダイバー歴。取材の役割は、森さんがカメラ撮影、
島田さんがライトをつけて撮影を補助することになっていた。森さんと島田さんの間も、二人と地上との間の命綱も
つけていなかった。
 忍野八海は富士山の伏流水が湧水となってできた八つの池からなっているもので「八海めぐり」の霊場として有名。
昭和九年に国の天然記念物に指定された。
 今回のようなケーブダイビング(洞くつ潜水)の場合、命綱をつけ、潜水経験のある人が陸上でガイドロープを操作、
ロープをゆるめたり引っ張ったりしてダイバーの動きを知るのが常識になっているが、森さんらは命綱をつけていなかった。
51同定不能さん:04/05/17 09:52
>>49-50
読売新聞でも同様に報じられていますが、毎日にない情報としてこんなのが。

1987.07.17 読売新聞東京朝刊 27頁

潜水する際、見物していた地元のダイバーが「命綱がないと危険だ」とアドバイスしたが、
二人は「洞くつの入り口付近をのぞいてくるだけだから」と言い残し、命綱をつけないで潜ったという。

忍野八海を調査したことのある山梨大学・西宮克彦教授(地質学)は「湧池は水温が低いうえ、底面は
軟らかな珪藻土(けいそうど)ですぐ白濁し、視界が悪くなる。所どころに水のわき出し口や横穴もあり、
一般の池や湖のつもりで潜るとかなり危険だ」と話している。