今日、営業が持ってきたのは、スーパーのチラシの仕事だった。
クラがデザインしたものを出せという。データを見てみると
一太郎のファイルだった。
オーケー、まあいい。これが高度情報化社会というものなのだ。
一太郎のファイルは一太郎のファイルでしかない。そしてそれを
組み直すのは僕だ。
やれやれ、と僕は思った。今夜も徹夜だ。もう何日家に帰って
ないんだろう。薄れゆく意識の中でバカクラとバカ営業の顔が
交差した。
2003年のとある一日。BGMは『雨に濡れても』・・・
僕は思ったんだ、きっと昨晩の別れ際のあいつの顔が
何だかさみしそうに見えたのは、月のあかりのせいだけじゃないって。
ぼくはくしゃくしゃになった校正紙を丁寧に皺をのばしながら
吐息と一緒に一枚ずつ机に並べてしばらく眺めていた。
どれくらい時間がたったろう、気づかない間にぼくの斜め横に
バイトのミイ子が立っていた。
「これがあなたのレーゾンデートル(存在意義)なのね」と言って、
彼女はその校正紙に手を添えた。
「ああ、でも大したものじゃない。こいつが僕の存在意義なら、
今頃上野動物園の象は空を飛んでるよ」
僕は少々混乱していた。
「おい、最近顔色が冴えないぜ」とジェイは言った。無理もない。
僕はもう3か月も家に帰っていないのだ。おまけに残業代なんて
出たためしがない。
「ああ、わかってるよ」僕はため息まじりにつぶやいた「でも仕方
ないんだ。有能なやつらはどんどん引き抜かれてるよ。これが
市場原理ってやつさ」
ジェイは神を見るような、哀れみの表情を浮かべた。
ぼくがミイ子と最初にあったのは、そう、上野動物園の象のオリの前だった。
ミイコは象の飼育係と何やらもめているようだった。
彼女は象のオリの前に「絶滅種モナーを救おう」
って書かれた小さなフライヤーを貼ろうとしていたのだ。
そのフライヤーはどこにでもあるゴシック体で組まれたチープなものだったが
丁寧に組まれた文字をみていると、何だか「モナー」を救わなくては
ならない気持ちになった。
「ぼくのところでバイトしないか?」
ぼくは君の作ったフライヤーを見て、思ったんだ。
春のひだまりの中で、モナーと抱き合って
一日中ムツゴロウさんごっこをやれたらどんなに幸せだろう。
良スレのヨカソ。
10 :
氏名トルツメ:03/02/09 20:33
理不尽な仕事もプロである以上きっちりこなす。これが僕のポリシー
だった。過去形になっているのには理由がある。
バカな客や営業の注文にこれ以上我慢ができなくなったからだ。
僕は中古のワーゲンを買った。
会社に突撃する準備ができた・・・
「君は君のやり方で踊ればいい。
僕は僕のやり方でやっていくよ。
会社に突っ込む? いいんじゃないか。
そう、それもまた一種の雪かきのようなもんだ。
誰かがやらなくちゃいけないんだ。
そうやって社会との繋がりを感じればいいんだ」
ジェイはピーナツの殻を撒き散らしながらしゃべった。
それは本来僕の台詞のように聞こえた。
その夜だった。再び羊男がやってきたのは。
13 :
氏名トルツメ:03/02/12 00:35
DTP的雪かき、それがどんなものか、僕にはよくわからなかった。
僕はビールを飲みながら、社長の顔を思い浮かべた。
それはとても醜い顔だった。
そのときだった。僕にはDTP的雪かきの意味がはっきりした。
醜い顔は消せばいいんだ・・・
羊男は抑揚のない不思議なしゃべり方をした。
「そう醜いものは消せばいい。
それは君がやるべきことではないかもしれないが、
君がやったからといって誰かに非難されることでもない。」
羊男の言葉は何故か僕に双子の姉妹を思い出させた。
そして頭のすぐそばで双子の姉妹はユニゾンでささやいた。
「さあ、決行よ。」
15 :
氏名トルツメ:03/02/12 05:19
僕はスキャナで取り込んだ社員旅行の写真から、社長の姿を取り除いた。
僕のフォトショップを操る腕はなかなかなものだった。
まったく自然な仕上がりに、僕は一人満足した。
オーケー。君のリクエストに応えよう。
確かにここで終わらせるわけにはいけない。
いや、ここで終わらせたらいけないんだ。
僕はどうやらきちんと話さなければいけないようだ。
やみくろのことに関して。
1993年、僕は美学校2年生だった。
19 :
氏名トルツメ:03/02/13 12:08
ぼくが彼女に最初に出あったのは、そう、学長の銅像の前だった。
彼女は銅像近くで職員と何やらもめているようだった。
彼女は銅像の前で「2chネラーを集う」
って書かれた小さな名刺を何枚も貼ろうとしていたのだ。
その名刺はどこにもない明朝体で組まれたシックなものだったが
雑に組まれた文字をみていると、何だか「2chネラー」を集わなくては
ならない気持ちになった。
「ところで2chネラーっってなんなの?」
/∧ /∧
/ / λ / /λ
/ / /λ / / /λ
/ / / /λ / / /λ
/  ̄ ̄ \
/ / ̄\ / ̄\\
/ | ●| | ●| ヽ
| し ̄ヽJ し  ̄ヽJ |
| '""" |
| """" T" | T """ |
| """" | ノ | """ |
\ 丶 ___人___ノ /
\_ ヽ―/ __/
/  ̄ ヽヽ \
/ ぷっ
1993年、タロウはその時代主流だったPC-98を買い換えるためにアキバに出かけた。
「進んだ人たちはDOS/Vってパソコンを使ってるらしい・・」
試しに98以外も見てみようか・・・
そこでタロウが見たモノは
1. 何だか高そうで近寄りにくいキャノン系販売店
2. 店員が量販店の隅っこで花子を縦横無尽に使ってきれいな会報をつくるデモ
果たしてタロウの将来は!!
(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?(゚Д゚)ハァ?
1. Mac LCII
2. PC9821
24 :
氏名トルツメ:03/02/13 21:09
よくわからないな
僕はそう思ったけど、もちろん黙っていた。
彼女が、このスレに興味を示したことは彼女の髪の毛の
襟足のカールでわかる。
やれやれ、このスレに続きを書いてくれる人なんか
いるもんか。
傘を忘れた事に気づいたけど、もちろん黙っていた。
25 :
氏名トルツメ :03/02/13 21:18
傘とは雨を凌ぐ道具である。
クォークとは編集を助ける道具(ツール)である。
果たしてそうなのか?邪魔されてるだけじゃないのか?
自問自答は僕の中で延々と続いた…
そんな自問自答を続けながら歩いているときにそのおじいさんに会った。
彼は丁寧に名前と住所を名乗り、(誰がただの通りすがりの人間に向かって
そんな丁寧な自己紹介をする?)、猫を探していると言った。
2丁目だか3丁目の渡辺さんだか田中さんの家の猫を探しているという。
しかし僕には2丁目と3丁目の区別すらつかないし、ましてや猫の区別など
つくわけがない。(名乗りはしないまでも)丁寧に知らないむねを伝えてから
駅への道を急ぐ僕の後姿ににおじいさんは言った。
「もしお帰りが夕方になるようでしたら、どこかで傘を買われたほうがいいで
ありますよ。」
傘? たしかに空はどちらかというとどんよりと曇っているが、雨が降り
そうにはない。雨が降るのかいと聞くと、
「夕方にマックが降ります」
マック? おいおいハンバーグなんか降ってきてたまるもんか。
やれやれただの耄碌したおじいさんだ。僕は駅へ着いた頃にはもうすでに
そのことを忘れてさえいた。たしかにハンバーグは降らなかった。
ハンバーグは降らなかったんだ。
平成○○年二月十四日 △△新聞・朝刊
「空からMACが降ってきた!?」
昨日午後五時頃、東京新宿区新宿で空から多数のパソコン・
マッキントッシュが降ってくるという椿事があった。
たまたま通りかかった印刷会社経営・鈴木道雄さん(五六)
をそのうちの一台が直撃、ほぼ即時状態だった。
いったい何故パソコンが空から降ってきたのかその原因は
まだわかっていない。製造元のアップル社(東京・新宿)で
も皆目予想がつかないという。その時間に近辺を航空機等が
飛行していた事実もなく、警察も途方に暮れている。
落ちてきた総数は147台。ウイルスの危険も考えられる
ことから新宿署では触らないよう呼びかけている。
29 :
氏名トルツメ:03/02/13 23:18
即時状態>即死状態
31 :
氏名トルツメ:03/02/14 00:07
「とにかく不思議な光景だったわ」と彼女はキャラメルマキアートをすすり
ながら言った。「なんて言えばいいのかしら。MacによるManのためのショー
とでもいえるわね。お祭りよ!Winなんて糞だわ。ジョブスは神になったん
だわ!」
スターバックスの僕らの席だけが別世界のように思えた。
僕は彼女がMac信者であることを知った。
32 :
氏名トルツメ:03/02/15 00:39
でも、実際彼女がどのくらいのMAC信者であるのかはわからない。
いったい、この世にMAC信者って本当にいるのかい?
僕の頭は混乱していたが、彼女のキャラメルマキアートがちっとも
減っていないどころか増えていることを見逃さなかった。
33 :
氏名トルツメ:03/02/15 00:49
人間には人間の実存が、キャラメルマキアートにはキャラメル
マキアートの実存がある。
サルトルならそう言うかもしれない。
よくわからないが、液体の増加をうまく説明できる理論を、僕は
見いだす事ができなかった。
これなら彼女のことをmac信者と考えていたほうがまだましじゃないか、
僕は心の中でそうつぶやいた。
34 :
氏名トルツメ:03/02/15 00:53
そして、いつの間にかちゃんとストーリーがつながっていることに
僕は少しだけ感動した。
「やればできるじゃないか」
僕が初めてスーパーのチラシを作ったときの先輩の言葉が心に浮かんだ。
その先輩は去年末、残業地獄の果てに、山の中で首を吊った。
35 :
氏名トルツメ:03/02/15 04:47
僕は先輩が逝ったその山を訪ねてみることにした。
地図で調べると、標高が高い山ではなかった。これならハイキング程度の
装備で十分だ。
理由があったわけではなかった。なぜか無性に行きたくなったのだ。
僕はリュックに、お供えとして用意したDICのカラーチップを詰め込んだ。
36 :
氏名トルツメ:03/02/15 19:38
僕がカラーチップをリュックに詰め込んだのは、別にDICが好きだからではなかった。
僕はそんなものに関心はなかったし、他社のオペレーターに比べれば、その手の色あわせに対する
向上心はかなり希薄だった。
「そうだな」僕は思った。
先輩がつきあっていた彼女のニックネームはなんだった思い出していた。
それはひどく長い時間思い出していたと思う。
「トクネリ」
そう彼女は「トクネリ」と呼ばれていた。
37 :
氏名トルツメ:03/02/15 20:03
彼女は女性としては珍しい印刷機のオペレーターだった。
彼女は特色の作成が得意だった。
「DICのNo.3865を頼む」と言われれば、チップを見ることもなく、
いとも簡単にインキを作ってみせた。
「ちょっとしたコツがあるのよ」あるとき彼女はそう言った。「いつも
心の中に、特別なものを練り上げる強い意志を持てばいいのよ」
特別な練りか・・・
これが、彼女のニックネームの由来だった。
38 :
氏名トルツメ:03/02/16 07:49
「人が死ぬのって素敵よね」彼女は僕の耳もとでしゃべっていたので、その言葉は
あたたかい湿った息と一緒に僕の体内にそっともぐりこんできた。
「どうして?」と僕は訊いた。
39 :
氏名トルツメ:03/02/17 02:55
彼女はインクのついた手で僕の顔に触れた。
僕には彼女の言いたいことがわかった。
なんていうか、そういうときってあるものだ。
40 :
氏名トルツメ:03/02/17 03:26
僕はコマンド+Pを押した。
漆黒の闇の中で背中合わせになっていてもマイクロラインのPSエラーはわかる。
ちょっとした音と空気の動きだけでいろんな事がわかる。
かつて我々はDTPオペだったのだ。
もう、思い出せないくらい昔の話だ。
41 :
氏名トルツメ:03/02/17 06:41
MacIIfx+Apple純正20インチ+マイクロライン。
これが当時の最強環境だった。
フォントなんか中ゴシと細明の2種類で事足りた。
クォークはフロッピーを差さなきゃ使えなかったな・・・
アルダスなんていう会社もあったっけ・・・
僕は手のマウスダコを見ながら目頭に熱いものを感じた。
今思えば白黒の512kMacでMacペイントを駆使し、
イメージライターで出力したドットだらけのプリントアウトを
製版屋に持ち込んでいた。
それがDTPと呼べるものかどうかはわからないが
明らかにぼくたちは次の時代を感じていた。
自殺した先輩はヒラアミと呼ばれていた。
デザイナーのかけだしだった「僕」がシアン13%を指定したとき、
彼は烈火のごとく激怒した。
「いいか!網は10%きざみで指定するもんだ」
大日本印刷の営業マンがゲラを持ってくる度に
僕は彼のその言葉を思い出す。
ヒラアミさん、あなたの言った事は正しかったんですね。
ゲラの中にはぼくが指定したプロセスカラーの輝きはみじんもなかった。
トクネリ・・ぼくの中で何かがはじけた
「繋がってる」
ディザの章
警察の取調室は静まりかえっていた。
部屋の隅には1970年代につくられたであろう貧相な緑色の事務机がひとつあった。
その上にぽっんとHPDeskWriterCが置かれていた。
「ビットマップ画像を貼り付けるときの拡大率は必ず整数倍に・・・」
一生分の黒インクを吸った水浸しのプリントアウトのイメージがぼくの頭をよぎった。
ちくしょう。ディザじゃないか。
「私のこと どれくらい好き?」とトクネリは聞いた。
「配布済みの大手スーパーの特売のチラシの値段が間違ってるくらい好き」
とぼくは応えた。
「間違いってたまごLパック50円とか・・」
「ネ、ネスカフェ大瓶98円・・」
彼女は長いキスをプレゼントしてくれた。
良擦れ(・∀・)イイ!!
48 :
氏名トルツメ:03/02/17 22:31
「信じられないな」と僕は言った。
繋がっている。
僕はコーヒーを飲みながら自分の出した結論が間違っていないことを頭の中で
もう一度確かめてみた。間違ってはいない。
トクネリとヒラアミは繋がっている。
彼女は長いキスのあと、こう言ったんだ。
「あなたのことを好きなのはどうやって表現すればいいのかしら?」
49 :
氏名トルツメ:03/02/18 00:09
「じゃあ、僕の代わりに8Pの会社案内のカンプ作ってくれないか。もちろん明日の
朝まで。渋めのやつと明るめなやつの2案ネ」
僕は精一杯の洒落っ気を込めて言った。
彼女は「バカねェ」といたずらっぽく笑ってから輪転機のほうへ歩いていった。
たしかにつながりかかっている。だがあと一歩のところで切れてしまうんだ。
僕が半分本気だったのを、彼女はどれだけわかってくれたのだろうか。
僕は残りのコーヒーをすすりながら、パンフのレイアウトを考えることにした。
ドラムスキャナからポジが剥がれ落ちて割れる
「バリバリ」と言う切ない音が
二人に世界の終わりを告げていた。
そう繋がっている。
今トクネリを抱き寄せているこの僕の手が、鈴木社長を殺したんだ。
MACを抱えあげたときの腕が感じた重さや、社長の頭がぐしゃりと
つぶれたときの表現しようのない気持ち悪さが突然よみがえった。
それは次第に鈴木社長の顔から
大きなナメクジに変化していった。
やれやれ、どうやら悪い夢を見ていたらしい。
53 :
氏名トルツメ:03/02/18 01:08
僕は昼休み、気分転換に屋上に出た。
外はまだ寒い。
だが、ひとときだけ、仕事のことを忘れることができた。
そして屋上でオナニーだ。
オーケー認めよう。僕は変態だと。
55 :
氏名トルツメ:03/02/18 01:30
トクネリ――DTPエキスパートへの道はまだ遠そうだ・・・アウッ
56 :
唐突な幕切れ:03/02/18 01:35
こんなふうに僕のDTPライフは過ぎ去ってゆく。
一体だれが、僕みたいな生活を送りたいというのだろう。
そんなやつ、アザラシにだっていないに違いない。
屋上の風はいつまでもつめたかった。
/ / / / / / / / / / / / /
(\/)/|/|∧|\__)V(_ノ)__ /
/⌒ ⌒) / 〈  ̄ヽ⌒⌒\ /
| ノノヽ ノ/^\/^! ( (⌒)ノノノ /\/ヽ | ヽ
|ノ、 , | ´ `| < ・ > |<・>/ ■ ■ |/||_||_||_||_|
(6 ~ ~ | 、_` !´_,| ´ 」` | (⌒゜ ⌒゜| (= '(=| /
| 〜 |<| | | |~| || 、/^^\| ⌒ 」⌒ | , | |
( (+⌒X⌒))\| | |/| \ ^ / ' ー= / 3 | |
ヽ_ ^_ノ\__/ \__/ \__/\__/__| \
\ \  ̄\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \
こ れ に て 終 了 。
58 :
氏名トルツメ:03/02/18 07:47
そして、また羊男が山羊男を連れてやってきた。
59 :
氏名トルツメ:03/02/18 08:50
山 羊 男 っ て な に
60 :
世直し一揆(コピペ推奨):03/02/18 09:57
<血液型A型の一般的な特徴>(見せかけの優しさ・もっともらしさ(偽善)に騙され
るな!!)
●とにかく気が小さい(神経質、臆病、二言目には「世間」、了見が狭い)
●他人に異常に干渉し、しかも好戦的・ファイト満々(キモイ、自己中心)
●妙にプライドが高く、自分が馬鹿にされると怒るくせに平気で他人を馬鹿にしようと
する(ただし、相手を表面的・形式的にしか判断できず(早合点・誤解の名人)、実際に
はたいてい、内面的・実質的に負けている)
●本音は、ものすごく幼稚で倫理意識が異常に低い(人にばれさえしなければOK!)
●「常識、常識」と口うるさいが、実はA型の常識はピントがズレまくっている(日本
の常識は世界の非常識)
●権力、強者(警察、暴走族…etc)に弱く、弱者には威張り散らす(強い者にはへつらい、弱い者に対してはいじめる)
●あら探しだけは名人級でウザイ(例え10の長所があってもほめることをせず、たった1つの短所を見つけてはけなす)
●基本的に悲観主義でマイナス思考に支配されているため性格がうっとうしい(根暗)
●単独では何もできない(群れでしか行動できないヘタレ)
●少数派の異質、異文化を排斥する(差別主義者、狭量)
●集団によるいじめのパイオニア&天才(陰湿&陰険)
●悪口、陰口が大好き(A型が3人寄れば他人の悪口、裏表が激しい)
●他人からどう見られているか、人の目を異常に気にする(「〜みたい」とよく言う、
世間体命)
●自分の感情をうまく表現できず、コミュニケーション能力に乏しい(同じことを何度
も言ってキモイ)
●表面上協調・意気投合しているようでも、腹は各自バラバラで融通が利かず、頑固(本当は個性・アク強い)
●人を信じられず、疑い深い(自分自身裏表が激しいため、他人に対してもそう思う)
●自ら好んでストイックな生活をしストレスを溜めておきながら、他人に猛烈に嫉妬
する(不合理な馬鹿)
●執念深く、粘着でしつこい(「一生恨みます」タイプ)
●自分に甘く他人に厳しい(自分のことは棚に上げてまず他人を責める。しかも冷酷)
●男は、女々しいあるいは女の腐ったみたいな考えのやつが多い(例:「俺のほうが男
前やのに、なんでや!(あの野郎の足を引っ張ってやる!!)」)
61 :
氏名トルツメ :03/02/18 12:30
やれやれ。
白頭山(ペクトゥサン)に大きな虹がかかったその日、
僕は取り返しのつかない大失敗をしてしまった。
トクネリの指示を間違えて大量のみどり色の在庫をかかえてしまったのだ。
63 :
氏名トルツメ:03/02/18 17:20
「私自分の名前が大嫌いなの。ねえそう思わないみどりなんて最悪よ」
そういう彼女を見ながら僕は彼女の本名を長い間忘れていたことに気が付いた。
そう、それはとても長い間だったのだ。
そしてふと目の前にある見えない空気の壁に触れてしまったような気がして
ひどく哀しい気持になった。
あれは虹じゃなくてハンズレと呼ばれる 奇跡だよ・・
生誕から3ヶ月後くらいに 近くを通りかかった羊飼いによって発見される。
どうして生誕日から3ヶ月後なの?
それはいつも山の中腹に隠れているのさ。
夜が明けてあたりが明るくなり、
その光の中で出力待ちする人々を、
しっかりと抱きしめることを、
誰かが紙積みしてまちわびているような、
そんなDTPをトンボはなによりも、愛していた。
67 :
氏名トルツメ:03/02/18 17:43
「仕事の話でしょ」と彼女が水をむけた。
「昨日も言ったように、仕事はもう完全に終わってるんだ。再校もない。だから話はないんだよ。」
彼女はハンドバッグのポケットから細いはっか煙草を取り出してサンプルのマッチで火を点け、
「それで?」といった感じで僕を見た。
僕が話し出そうとした時に、営業が核心にみちた靴音を響かせて我々のデスクにやってきた。
68 :
氏名トルツメ:03/02/18 19:11
「完全な終わりなんて存在しないのよ」
そう完全な終わりなんて存在しない。
彼女の言葉はそのまま僕の体にじっくりと確実になじんでいった。
否定している意識と,享受する無意識。
それは僕の意図してるところではなかったが,それはそれで居心地がよかった。
完全な終わりなんて存在しない。
まぁ,悪くはない。
69 :
氏名トルツメ:03/02/18 22:46
そう、完全な終わりなんてない。
営業が言った
「これを今日中にあげてくれ。クラに明日見せる。この色はトクネリしか
だせないから。たのむよ」
オーケー彼女にとってはたいしたことじゃない。
僕はトカゲのような営業の顔は見たくもなかったけど、僕たちは次の言葉を待った。
「オーケーなら、10万枚の仕事だ」
やれやれ、大口の仕事を自慢するのなら会社帰りの飲み屋でやってくれ。
うんざりしながら、僕たちはトカゲの見せた原稿を見た。
「ねえ」彼女は言った。
全面ミドリで、真ん中にどこかで聞いた通信会社のロゴがあるだけのシンプルな
ポスターだ。
「やっぱり、終わりなんてないのね」
70 :
氏名トルツメ:03/02/18 22:55
「わたし、やってみるわ!」
彼女の目は、特色を追求する情熱で燃えていた。
その瞳にやどる炎の色までも、彼女ならこしらえてみせるだろう。
トクネリ、君ってやつは・・・
(いつの間にか印刷屋物語になっちったな。オモロイけど)
71 :
氏名トルツメ:03/02/18 23:53
やれやれ、また徹夜か、と僕は思った。
口うるさい上司がタイムカードを押して帰ってしまうと、
同僚は残業中にもかかわらず文庫本を取り出して読み始めた。
同僚が読んでいる文庫本をのぞき見ると、
彼は「植字工悲話」という誰かのエッセイを読んでいた。
そしてその安西水丸の挿絵はいつものように僕を混乱させた。
いや、いつもとは比べものにならないくらい激しく僕を混乱させ、揺り動かした。
72 :
氏名トルツメ:03/02/19 00:07
昭和恐慌のさなか、多くの少年少女が身売りの憂き目にあった。
そして、多くの若い労働力が植字工として工場に隔離され、
1日20時間近くも働かされた。
雀の涙ほどの賃金は、食費を除き、すべてが借金の方に消えた。
73 :
氏名トルツメ:03/02/19 00:12
少年たちは必死で活字を拾った。
意地の悪い管理主任は、あら探しをしては彼らに体罰を加えた。
中には、過酷なしごきに耐えられず、発狂したり、便所で首を吊る
者もいた。
しかしそんな惨状も、公には「オペレート中の不幸な事故」として
片づけられた。
74 :
氏名トルツメ:03/02/19 00:16
少女たちはなお悲惨だった。
ちょっとした誤字・脱字を責められ、それをもみ消す代わりに、
夜の性具としての役割を強要された。
逃げ出す者が表れると、徹底的な山狩りが行われ、発見されるや、
体を圧搾機に投げ込まれ、生きたまま血や体液を搾り取られた。
75 :
氏名トルツメ:03/02/19 00:19
彼女たちの体液は「汚辱のインク」としてもてはやされ、
限定出版の貴重な印刷物のインクとして使用された。
中にはわざわざそのためだけに幼い命を奪われる少女もいた。
76 :
氏名トルツメ:03/02/19 00:20
以上『植字工悲話』より
77 :
氏名トルツメ:03/02/19 23:37
やれやれ
でたらめなひどい記事を書くライターもいるものだ。
読者を混乱させて何か得るものがあるのだろうか。
ぼくはセーラムに火を付けるためポケットを探ったが何もなかった。
そうか禁煙してたんだ・・
79 :
氏名トルツメ:03/02/20 12:41
オーケー、僕は禁煙している。
植字工なんてうんざりだ
象工場で働いたほうがまだましだ
80 :
氏名トルツメ:03/02/20 21:53
「安心なさい」
208が言った。
「もう植字の時代なんて時代遅れよ」209が続ける。
「そうよ。もう誰も写植なんてしないわ」
彼女はまるで、流行のファッションを語るように、あっさりと言った。
もう裾の広がったフレアー・スカートなんてはく女の子はいないわ。
最後にガーター留めのついたストッキングをはいた女の子を見たのは、いったいいつのことだったろう?
81 :
氏名トルツメ:03/02/20 22:54
あとスリップというものもここしばらく見ていない。
昔の映画で、ヤクザの情婦がスリップ1枚で部屋にいるシーンなんかよかったな。
82 :
氏名トルツメ:03/02/24 09:51
終わっちゃったの...。残念。
83 :
氏名トルツメ:03/02/24 11:27
強制されたCOLORあるいは匿名希望のCOLOR
窓の外は静かにしらみはじめていた。生まれたばかりの淡い光りが歪んだブラインドを通り抜け
不思議な模様を机の上につくり出していた。
僕はおもむろにラジオのスイッチをONにした。聞いたことのないクラッシックが流れてきた。
音楽といういものは、圧縮した形で社会の記憶を包み込んでいる。そして個人の記憶も包み込んでいる。
いつしか僕は、机の上の不思議な模様をぼんやりと眺めながら僕個人の記憶をさかのぼっていた。
「Kをスミって読むんだって」律子が深海魚の学識名を初めて口にするように僕に教えてくれた。
「シアン、マゼンタ、イエローはそれぞれCMY。そのまんまよね。でもKはスミなんだって」
律子そう付け加えた。律子は色の無いというか色名の無い女性だった。
僕はその頃、初めて合う人に「色」を当てはめていた。なぜ自分がそんなことをするのか自分で理解
できなかったけど、そうすることが、社会と関わる上で最善の方法だった。
バイト先の店長は「グレー」、美術学校の隣にある弁当屋のおばさんは「えんじ」こんな具合だった。
単純に外見的印象で当てはめていたこともあったし、隠そうとしても隠しきれないその人特有のオーラ
のようなものに色を感じていたこともあった。
しかし、律子には色が無かった。それは僕を少なからず不安にさせた。はっきり言って律子は
特別美人というわけでもなかったし、かわいいというタイプでもなかった。でも、不思議に人を
引きつける魅力に満ちていた。それは、律子が自分で捨てようとしても捨てることが出来ない、
そんな生まれ持った強制された素地だった。そして、その魅力にも色がなかった。無色の引力だった。
「なんでBじゃないんだろう...」僕は律子に返事をした。
84 :
氏名トルツメ:03/02/24 11:48
「Y.M.Cの次はAよ」
彼女は言った。
85 :
氏名トルツメ:03/02/24 12:02
もうすぐ世界が終わる・・
パスタが茹であがったと同時に、モニターに爆弾が出た。
あ、まだ続いてた(^^)
89 :
氏名トルツメ:03/03/07 20:05
age
90 :
氏名トルツメ:03/03/11 00:33
村上春樹あげいん。
(^^)
もったいないのであげときます。
93 :
氏名トルツメ:03/03/18 18:54
かっこう
94 :
氏名トルツメ :03/03/18 19:21
ナカタは頭がよくありませんが頭がおかしいわけではありません。
95 :
氏名トルツメ:03/04/10 18:52
僕がどこにいても、どんなときでも山崎渉はやって来たが、
その頃の僕にとって、そんなことは
引き出しの隅に埃と伸びきったクリップと一緒に眠っている、
DICのカラーチップと同じ意味しか持たなかった。
トクネリと山崎、今度僕が会うのは
どちらで、いつ、どこでなのだろう?
世界は、引き出しの隅で眠り続けるくたびれた157や198ばかりなのだ。
(^^)
98 :
氏名トルツメ:03/04/18 15:43
さっきも言ったようにこの辺りは恐ろしく静かだ
時間は透明な川のようにあるがままに流れてる。
とりあえずageよう
僕はやはり生き延びねばならないのだ。
何のために?
仕事内容を石の壁に向かって語り伝えるために?
まさか。
ageなくてはならない。
それは、とてもリアルで悲しい事実だった。
空き部屋だらけの高層ビルの一室から眺める景色はどこまでも希薄で、
まるで明日の自分の姿をそのまま映しているようだった。
僕は再び歩きはじめる。
100のことは忘れよう。
そんなものはとっくの昔に消えてしまったのだ。
101 :
氏名トルツメ:03/04/18 22:54
十時にミイ子から電話がかかってきた。とくに用事があるわけではなかった。
彼女は誰かと話がしたかっただけだった。僕らはしばらく害のない話をした。
最後に彼女は言った。「ねえ、あれから何か良いニュースはあった?」
「良いニュースはないよ」と僕は答えた。「何もない」
102 :
氏名トルツメ:03/04/18 23:03
「そう、なにもないのね」とミイ子は受話器の向こうで繰り返した。
「ああ」と僕は言った。「サダムがいなくなった後の宮殿みたいなものさ」
僕は変な例えを持ち出したことをすこし後悔した。
103 :
氏名トルツメ:03/04/18 23:29
「もう終わったのね?」
「ある意味ではね」と僕は言った。
「歌は終わった。しかしメロディーはまだ鳴り響いている」
「あなたはいつも上手いことを言うのね」
「気障なんだ」と僕は言った。
くれぐれも僕のぶんのビールを飲むことを忘れないように。
105 :
氏名トルツメ:03/04/19 01:14
とりとめのない話をし続けるミイ子に
少々退屈し出した僕は、彼女がどんな反応を示すのか、
ちょっとした思い付きでこんなことを逝ってみた。
「絶滅しそうなモナーがほんとうに助かるには、
どんな色で刷るといいと思う?」
電話の向こうでしばらく考え込んでいた彼女は、
やがてどうでもいい昔話を始める時のような口調で答えた。
「刷り色のことは考えてもいなかった。
とにかくゴシック体で組まなくちゃ。
あのフライヤーは、それだけで作ったフライヤーだったのよ。」
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
107 :
氏名トルツメ:03/05/07 01:10
オーケー、ここで一度ageてみようか
109 :
氏名トルツメ:03/05/07 02:31
フライヤーのことはともかく、agaっているスレはagaっているスレ
でしかない。それを良スレと呼ぼうがクソスレと呼ぼうが僕の勝手だ。
ミイ子ならなんて呼んだかな。
僕はテレビの中の白集団をみながら独り言をつぶやいた。
110 :
氏名トルツメ:03/05/07 03:12
それにしても彼等は何故あれほどまでにアザラシに固執するのだろう。
そこに何らかのメタファー(のようなもの)が存在するのだろうか。
あるいは何らかの形而学上的象徴として捉えているのだろうか。
いずれにせよ彼等に必要なのは癒しの象徴ではなく
「適切な」メンターによる真の癒しだろう。
僕はまた独り言をつぶやきながらクラッカーをポリポリと齧った。
112 :
氏名トルツメ:03/05/07 23:48
age
オーケー
ぼくは、自閉症じゃない
ぼくが自閉症になら村上龍は自開症だ。
ミイ子は首をかしげたが、もちろん肩が凝っていたわけではなかった。
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
115 :
氏名トルツメ:03/05/22 10:52
村上春樹風に、山崎渉を評価すると?
116 :
氏名トルツメ:03/05/22 11:12
そうだ、鉄道が彼、山崎渉のレーゾンデートルというわけだ。
おまけにちょっとかじったことのある連中なら、そこが
絶好の撮影ポイントだと知っている「JR山崎駅」。
日曜ごとに彼はライカを構え、うなりをあげ迫ってくる
223系や、EF65やら、鋼鉄の獣たちの一瞬を切り取っている。
くわえタバコで「ふ、1000番台の赤プレートだぜ」と
呟きながら。
118 :
氏名トルツメ:03/05/23 14:08
僕は鼠から送られてきた手紙を、しわくちゃになった千円札を見るような
目で眺めた。すでに僕の中で鼠という男の存在は、癖のある手紙の字の付
属物のようになっていた。
まるで留置所の片隅に無造作に敷かれた毛布のような色の便せんに、居心
地悪そうに並んだ文字列がこう僕に問いかけた。
「やあ、元気かい。君が怪訝そうにこの手紙を読んでいるところを想像し
ながら、ぼくは手紙を書いている。別に皮肉を言いたいわけじゃない。
手紙とは本来そういうものだと思っているし、それについて不満は無い。
ぼくがこうして手紙を書いているのは、君にひとつ頼みがあるからなんだ」
119 :
氏名トルツメ:03/05/23 14:25
「その頼みというのが、少しばかり厄介なんだ。
この話に君を巻き込めば、僕は君に大きな借りを作ることに
なる。この話に君を巻き込むべきじゃないのかもしれない。
なんなら続きを読まずに、この手紙を破いてくれてもいい。
君は僕よりもずっと利口で、カンもいい。だからその判断は
君に任せることにする。
ただ言えるのは、僕のいう『頼み』というのは、全てのアド
ビ製品を一つに統合したとしても、到底太刀打ち出来ないよ
うな大問題だということだ。
120 :
氏名トルツメ:03/05/25 15:54
春樹ってモテるの?
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
あげます。
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
えっ・・愛されてる。
126 :
氏名トルツメ:03/07/25 18:02
ふっ。
その手紙を読み終えると僕はなぜだか鼻で笑ってしまった。
それが鼠の手だということはわかっていた。
いつもあいつはそうだった。君には無理をさせられないといいながら、
「明日までに入社案内24ページのカンプをつくってくれないか。」なんていう。
できなくはないと目を見ないで応えると、「これ資料。ちなみに企画書もつけてくれ」と
昨年の刷り物1冊をデスク脇に置き風のように去っていく・・・
そんな昔の出来事を思い出し、独りほほえみながら
たばこに火をつけ窓の外を見るとそこにはもう梅雨あけを思わせる
夏の入道雲が広がっていた。
∧_∧ ∧_∧
ピュ.ー ( ・3・) ( ^^ ) <これからも僕たちを応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄ ̄∪ ̄ ̄〕
= ◎――――――◎ 山崎渉&ぼるじょあ
こんなところで、羊を巡る冒険のねずみからの手紙を読むとは思わなかったなぁ。
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
>>ねずみからの手紙
原作で、あの箇所を読んだ時はちょっと泣きそうになった。
hozen
132 :
氏名トルツメ:03/09/08 10:08
次作のヒロインは舞衣子?
男で村上春樹読んでる奴ってキライ。
ナルシストぽい。
>>133 _人人人人人人人人人人人人人人_
> な なんだってー!! <
 ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
_,,.-‐-..,,_ _,,..--v--..,_
/ `''.v'ν Σ´ `、_,.-'""`´""ヽ
i' / ̄""''--i 7 | ,.イi,i,i,、 、,、 Σ ヽ
. !ヘ /‐- 、u. |' |ノ-、 ' ` `,_` | /i'i^iヘ、 ,、、 |
|'' !゙ i.oニ'ー'〈ュニ! iiヽ~oj.`'<_o.7 !'.__ ' ' ``_,,....、 .|
. ,`| u ..ゝ! ‖ .j (} 'o〉 `''o'ヽ |',`i
_,,..-<:::::\ (二> / ! _`-っ / | 7  ̄ u |i'/
. |、 \:::::\ '' / \ '' /〃.ヽ `''⊃ , 'v>、
!、\ \. , ̄ γ/| ̄ 〃 \二-‐' //`
そんな俺も春樹好き。○| ̄|_
135 :
氏名トルツメ:03/09/08 20:13
やっとアク禁解除?
翌日、取引先に出向くため、僕は銀座線に乗った。
表参道で降り、原宿方面へ足を向けたとき、
シックなワンピースを着た若い女の子がチラシを配っていた。
何気なく受け取り、見てみると、ありきたりな不動産チラシだった。
片観音折り、A4、4色+特色1色、両面印刷。
「みどりの杜、大手町まで12分」のコピーが躍っている。
新ゴM、ヒラギノ角ゴシック、じゅん……。どうということのないフォントが使われ
ている。
片観音折り、特色、ヒラギノ角ゴ……。
何かが僕の心を打った。
138 :
氏名トルツメ:03/09/16 21:37
何かが僕の心を打った。
139 :
氏名トルツメ:03/09/26 01:13
何かが僕の頭を打った。
140 :
氏名トルツメ:03/10/18 13:05
休日だというのに、殺人的に無人のオフィスで
つまらない社内報を作っている。
ドキュカラーからファンの廻る音だけが聞こえてくる。
141 :
氏名トルツメ:03/10/19 01:33
「素敵な社内報を期待してるわ。でも、仕上がる頃には、もう私は・・・」
麻衣子の意味ありげな言葉が頭の中でこだました。
やれやれ、休日出勤は少しだけ人を感傷的にするようだ。
オーケー、今晩は麻衣子をズリネタにして寝ちまおう。
外は、もう闇が降りていた。
142 :
氏名トルツメ:03/10/19 01:35
>>137 半蔵門線はなく、銀座線を使うあたりが春樹っぽいね。
143 :
氏名トルツメ:03/10/19 01:37
↑(訂正)
×半蔵門線はなく
○半蔵門線ではなく
144 :
氏名トルツメ:03/10/21 02:21
家に帰ってからも麻衣子のことがなかなか頭から離れなかった。
ビールを飲みながら深夜放送の映画を観ていると、眠れないまま時間が
過ぎていった。
やれやれ、もう3時か。夜中の3時にはアシカだってものを考える。
僕はブラウン管の中のウッチャンナンチャンを見ながら麻衣子について
考えるのを止めてみた。
は?
146 :
氏名トルツメ:03/10/23 23:20
翌日、事務所を出ようとしたとたん、電話がなった。
「わたしよ」
聞き覚えのある声だったが、誰かわからなかった。
「すみません、どなたですか?」
「○○町のA4/12Pパンフの件、カンプできてんのか、ゴルァ?」
氷の塊にぶちこまれたような冷や汗が一気に吹き出した。
仕事をすっかり忘れていたのだ。
「ねえ、悪いけれど今はちょっと忙しいんだよ」と僕は言った。
「あと十分で営業が来るし、いろんな用意もしなくちゃならないんだ」
「毎日ずいぶん忙しいのね」と彼女は皮肉っぽい声で言った。前と同じだ。
すっと声の質が変わる。
「青焼きをとったり、営業を待っていたり。でも大丈夫よ、十分あれば
じゅうぶんだわ。二人で十分お話ししましょうよ。営業が来たらそこで
切ればいいじゃない」
僕はそのまま黙って電話を切ってしまいたかった。でもそうすることは
できなかった。僕は専務に切り出されたリストラのことでまだ少し混乱
していた。誰とでもいいから、何かを話したかったのだと思う。
「あなたが誰なのかわからない」、僕はマックの隣にあった赤ペンを手に
取って言った。
「私はあなたを知っているし、あなたは私を知っている。あなたの記憶には
きっとなにか誤植のようなものがあるのよ」
「僕にはよくわからないな。つまり-」
「ねえ、むずかしいことを考えるのはやめて、からっぽになればいいのよ。
凸版の創立記念日で仕事が少ない昼下がりにデスクトップアイコンをひたすら
作っていた時のように」
僕は黙っていた。
「麻衣子さんのことも忘れなさい。失業のことも将来のことも何もかも
忘れてしまいなさい。私たちはみんな再校の中からやってきたんだし、いつか
また再々校の中に戻っていくのよ。
ねえ氏名トルツメさん、あなたはこの前いつ定時に退社したか覚えている?
そうね、二週間くらい前じゃない?」
「悪いけれど、もう営業がくるから」と僕は言った。
「本当はもっと前なのよね、三週間ってところかな?」
僕は何も言わなかった。
これは「僕」の話であるとともに営業と呼ばれる男の話でもある。
その時「僕」たちは7百キロも離れた出版社にいた。
この仕事はそこから始まる。それが初校だ。校了があればいいと思う。
もし、なければ残業した意味なんて何もない。
「そもそも色校に意味なんてあるのか?」と僕はつぶやいた。
誰も色なんて気にしていない…。
「そう、少なくとも読者はね」
それに最近では色校で文字を直す事なんて当たり前なのだ…。
「でも、僕は色校が好きだよ」
「読者は雑誌の色なんて気にもしない、それを気にするのは今では営業とクラ
ぐらいだ」
「でも、好きなのね…」と誰かが言った。
「好きだよ」
「どうしてなのかわからない、でもね特色やらなんやら、トラップやらグラデ
ェーションやらが色々混ざっている、モアレやトーンジャンプの心配もある。
でも、誰もそれには気づかない、気づくのは誤植だけだ。それでも僕は好きだ
よ、その中にある。ちょっとしたテクニックやデュオトーンや、インクの匂い
や何かがね…」
オーケー、正直に認めよう、
おそらく僕はDTPを憎んでいるのだ。
「願望増悪よ」と「ちゃーりー」は言った。
「あなたは本当はDTPが好きなのよ。でもそれを認めたくないからDTPを逆に
憎むようになったのね」
「あなたは物事の暗い面を見すぎるのよ」と彼女は笑って言った。
「とにかく、私たちはお礼奉公に来たわけじゃないんだもの」
営業は音もなく事務所のドアを開け、音もなく閉めた。
「責任者に取りついでいただきたい」と男は言った。
手袋で机の上のほこりを払うようなしゃべり方だった。
「それでは当方の希望を申し上げます。まず第一に、おたくで製作された
2ちゃんねる生命のPR誌の発行を即刻中止していただきたい」
「第二に」「このページの担当者と直接会って話がしたい」
それはたしかに我々の事務所で製作した生命保険会社のグラビア・ページの
コピーだった。
2ちゃんねるの平凡な風景写真-モナーとギコとしぃとぞぬ、そしてどこかから借用した
あまりぱっとしない牧歌的なAA、それだけだ。
155 :
氏名トルツメ:04/01/19 03:12
「ageるんだよ」と彼は言った。
「それ以外に方法がないんだ。ageるんだ。何も考えずに、
できるだけ上手くageるんだよ。あんたはそうしなくちゃいけないんだ」
ageるんだよ、と羊男が言った。
アゲルンダヨ、と思考がこだました。
ageるんだよ、と僕は口に出して復唱してみた。
そしてマウスのボタンを押した。
156 :
氏名トルツメ:04/02/18 01:43
オーケー、ageれるものならageてみよう。
ただしこれは危険な賭だ。
僕は襟足の長い子供を連れたジャージ姿の夫婦が紀尾井町を散歩しているような
違和感を感じながら、ageることにした。
「次の電車で帰るんだったら、ひとつお願いがあるんだけど、きいてくれる?」
「もちろん」
「実はDQNが用事ができて先に何処かに行っちゃったの。で、その分の仕事が
一つここの会社に残されたの。
悪いけど、あなたその仕事をちゃんと営業まで持っていってくれないかしら?
仕事もけっこうあるし、バイクに乗せるのも心配だし」
「よくわからないな」と僕は言った。
「どうしてDQNが仕事を一人で放り出して何処かに行っちゃったりするんだよ?
そんなの滅茶苦茶じゃないか?」
彼女は肩をすくめた。
「だからまあ、滅茶苦茶なDQNなのよ。」
「やれやれ」と僕は言った。
158 :
氏名トルツメ :04/04/11 02:40
今、僕はageようと思う。
159 :
氏名トルツメ:04/04/11 03:26
「DQNの巣窟にいることが、これ以上耐えられないの……」
直子がため息混じりにそうつぶやいた。
「私、一般常識だってあるし、有名大学だって出てるわ。
なのに、なんでこんな地方の同族印刷会社に来てしまったのかしら……」
家族経営で社長は2代目……典型的なDQNパターンだ。
六時半に会社は近くの仕出屋から弁当をとってくれた。あまり立派な
弁当とは言えなかった。どちらかと言えばジャンクフードに近かった。
でも十一時になってもその仕事は終わらなかった。終わる徴候
すら見えなかった。十時に上司が部屋を出て、十一時に戻ってきた。
仮眠を取ったらしく、目が少し赤くなっていた。彼は自分がいない
間に書かれた仕事をチェックした。
僕はもううんざりだった。
十一時半に疲れて、眠くて、もうこれ以上は何も仕事できない、と僕は
宣言した。
「弱ったな」と営業はいかにも弱ったように言った。
「これすごく急いでいるし、凸版にとって重要なことなんです。
申し訳ないんですが、できることならこのまま頑張って何とか
最後までやってしまいたいんですがね」
161 :
氏名トルツメ:04/04/16 16:31
やれやれ、また同族経営か・・・
「時々ね、どうしても我慢できなくなることがあるんだ。
自分がDTPオペレーターだってことにね。
逃げだしたくなるんだよ。わかるかい?」
僕は三十枚か四十枚はあるぎっしりと赤で書き込まれた青焼きを
ゆっくりと丁寧に読んだ。二百年ぐらい経ったらこういう
文章にもあるいは風俗資料的な価値は出るかもしれないな、
と僕は読みながら思った。
病的と言ってもいいくらい細かくて、実証的だ。
読みとおすのに十五分かかった。でもまあ、これで最後なのだ。
これさえ読み終えて出力すれば家に帰れるのだ。
164 :
氏名トルツメ:04/06/14 02:53
家族経営で社長は2代目……典型的なDQNパターンだ。
165 :
氏名トルツメ:04/06/15 10:51
時計を見ると、六時を少し過ぎていた。
順子はぶ厚い広辞苑を閉じ、もとあった本棚へと戻す。
今日は午前中から読み始めた「さ」の項がすべて終わったので、少し嬉しかった。
何よりも仕事だと言って命令される事が無かった一日は、ほんとうに最高だ。
なぜ一流の大学を出たワタシが、
専門学校すら満足に卒業できなかった連中の言うことを聞かなければならないのか。
じっとしてるだけで給料がもらえる今の待遇に不満があるとすれば、その一点だけだ。
そのクズどもは、相変わらず画面に向かっている。
1時間ほど前に見たときと比べて、何かが変わっているようでもあり、
まったくそうでないようでもあった。
今日もまた終電間近まで続けるのだろう。何人かは昨日から泊り込んでいるらしい。
ほんとうにクズばっかりだ。
166 :
>>165続き:04/06/15 10:53
テレビすら映らない画面を見続けることのどこが楽しいのか順子にはわからなかった。
「そういえば・・」 見たいテレビドラマがあったのを思い出した。
ビデオは使い方がよくわからないので買ったまま押入れにしまってある。
「じゃ、あたし彼氏と待ち合わせだから・・」
唯一、話をしてくれるアシスタントの女の子にそう告げて、かばんを肩にかけた。
彼氏どころか一人の友達すらいないが、ほんとうの姿を気づかせてはいけない。
誰だったかワタシの事を自閉症と言っていたけど、そんな嘘を言う奴は死んでしまえばいい。
ガチャン。。
タイムカードの音が事務所に鳴り響き、
口の中だけで「さよなら」を言った順子は、夕暮れがせまる街へと消えていった。
順子 36才独身 まわりからキチガイと呼ばれるオンナの一日はこうして過ぎていく。
僕がジェイズ・バーに入った時、鼠はカウンターに肘をついて顔をしかめながら
恐ろしく長くなったレスを読んでいた。
「面白いかい?」
鼠はレスから目を離して首を横に振った。
「いや」
「この上のレスは少しも村上風には見えない」
「やれやれ」と僕はいった。
「弁護士は言ってたけど、会社にはあなたをひきとめておくような権利は
なかったんですって。帰ろうと思えばあなたはいつでも自由に
帰れたのよ。法律的には」
「知ってたよ、そのことは」と僕は言った。
「じゃあ、どうして帰ってこなかったの?もう帰りますって」
「むずかしい質問だ」と僕は少し考えてから答えた。
「あるいは自己を罰していたのかもしれない」
「普通じゃないわね」と彼女は頬杖をついて言った。
いろんな言い方がある。
彼が一番気に入っていた小説は「女工哀史」である。
「ねえ、君。仕事のために人が死ぬなんて信じられるかい?」
170 :
氏名トルツメ:04/09/17 12:37:19
f
171 :
使命トルシエ:04/10/23 08:32:14
「カッコーイー」とメイが言った。
僕は営業を待つ間、椅子にもたれかかったまま仕事の中身を
片づける順番をずっと考えてみたが、
何れにせよイラストレーターのデータはいかにも多すぎたし、
クオークの無いのは致命的だった
173 :
氏名トルツメ:05/02/01 19:24:45
age
174 :
氏名トルツメ:2005/03/22(火) 20:40:58
age
175 :
氏名トルツメ:2005/04/05(火) 13:24:09
age
「もう年だよ。昔とは違う。他に寝る場所もなかったので、会社の
椅子で寝た。気持ちが暗くなる。弱気になる。」
「わかるよ。僕も昔完徹した。とにかく完徹しろって言われたから
完徹した。二週間一度も布団を見ることができなかった。」
彼は手の指のマウスだこをじっと眺めていた。
「でも結局何も言わなかったの?」
「当然じゃないか。そんなことしたら、それこそ帰れなくなってしまうよ。
一度手をつけた仕事は最後まで死守するしかないんだ。
たとえ何があろうと仕事を終わらせるしかないんだ」
177 :
氏名トルツメ:2005/05/02(月) 17:14:17
誰かがやってきて、ageて行く。
それだけのことだ。
「あのね、昔あたし、8時間労働が一番効率がいいってことで、そう決めたんだって、社会の教科書に載っていた事覚えてるの。
人って、時代の流れとともに能力もかわるものかしら。」
「さあね。」
ぼくは極力無関心をよそおった。
「あたしはね、社会に対して怒っているのじゃなく、あなたに対して怒っているのよ。」
「ヘー。」
それでもぼくは目を上げようとはしなかった。
もし、そうして向かい合えば、ぼくはぼく自身のアイデンティティーに向かい合う事を知っていたからだ。
「結局あなたはそうやっていつも自分から逃げているのよ。」
「やれ、やれ。」
ぼくは本当は帰りたくはないのだろうか。
帰る? どこへ。
世間はゴールデンウィークだった。
ぼくには見つめていたいのか、見つめていたくないのかが分からなくなっていた。
「でも、大事な事は、逃げ出さない事じゃないか。」
彼女は何も言わずに窓の外のツツジを見つめていた。
「あたし、あんまりあのツツジって好きになれないの...。」
やれやれ、彼女はそれもぼくが企画したのを知らないらしい。
「疲れているのね。」
「そうだよ、そう言っているじゃないか。」
そうなんだ。その上まだぼくの影の言う事なんか聞いていたら何も終わらない。
「だからツツジなんか植えるの止めればよかったのよ。」
まったく女の子っていつだって突拍子なくて、支離滅裂な事を言い出すんだ。
「あなたはいったい何をしたい訳? 」
「......。」
「あなたは本当にツツジが好きなのかと聞いているのよ。
あの木の下には何も生えないのよ。町を快適にしたいのなら、どうして好きなものを植えないの。
...理由はいくつもあると思うわ。華やかになるし、汚染された空気にもわりと平気だし。でも...」
「時間がないんだよ。予算も。」
影を見なくてすむ。かつてはあれも影のような木だったはずだ、確か。
「それに、みんながそれを求めているのだからいいじゃないか。」
「みんなって誰なのよ。」
「あなたのクライアントなの? 道行く人たちなの?
みんなの中に、あなたも私も含まれているのよ。」
ぼくは背中に手をやった。こんな日々で一体何ができるというのだろう。
「笑わないでね。自分でも笑っちゃうけど、この仕事こそちゃんとした熟睡室でも作ればいいのにと
本気で考えた事があるのよ。ホテルを用意しろとまでは言わないわ。
でも、一時、世間がお金が余っていると勘違いしていた頃、それに近い構想はいろいろあったと思うわ。
もっとも、この業界にまでは回ってこないと思ったけれども。」
誰もがレミングのように突っ走っていた時代だった。
ぼくはまだそこから抜け出せていないのじゃないかと思う。あるいは時代が変わったのに、
ぼくだけはまだ新しいその時代にいる気でいる。
だって他にどうしようもないじゃないか。ぼくは影と人間が一緒に暮らせる日をほんとうに望んでいる。
だけど時代はいつだって影を取ろうとする。
ほんとうにそうなのか?
できるのだろうか?
四方からの明かりは、薄めはしたけど、数を増やしただけではないのか?
「あたしはね、そういう些細な気遣いがどうしても必要だと思うの。そう思わない? 」
「それにね、ちょっとうらやましくもあったのよ。」
OK分かっているよ。
ぼくはそう思った。女の子って残業もほどほどに守られているくせに、同じ事ができない事に
少し不満を感じるものなんだ。その上快適なベッドだって?
「どうしても服の色が気に入らないとか、カットの仕方が我慢できないとか、
そういうことから専門職って始まったのじゃないの?
あたしだって、普通の人がスルーできることが引っかかったからこそこの仕事をやってきたのよ。」
ぼくはそれとはちょっと違うのかもしれない。
「あなたは本当に仕事としてやっているのね。」
当たり前じゃないか。どうして皆同じ事を言うんだ。
ぼくはぼくの影の事を考え続けている。考えない事も含めてだ。
その上、仕事だってやっているじゃないか。人並み以上に。
それなのにどうして来る人来る人同じ事を批判めいてぼくに言うのだ。
「あなたのせいよ。」
「わからないなあ...。できるだけの事はやっているじゃないか。」
「だからなのよ。
でもね、少しわかった事があるの。
ピラミッドだってお城や神社や遺跡なんてものも、きっと奴隷が作ったのよね。
でも、中の人なんてみんな死んじゃって、誰も、ミイラすら住んでいなくって、
研究者やメンテナンスする人だけがいるのよ。」
「神社にはまだ神主位住んでいるだろう。」
彼女は指の爪を眺めながらぼんやり言った。
「そうね、大きすぎるのはたぶん生きている人間には荷が重いのよ。」
日差しはやはり五月のそれだった。
なんたって毎年五月は五月の風を運んでくるのだ。
「あたしね、ツツジをどうこうする気なんてまるっきりないのよ。」
それ位はわかっていた。
個人がそんなことをするのは聞いた事がない。
「どこかふさわしい場所でなら、百種類は植えられるわ。」
百種類はちょっとオーバーかもしれないけど、その気になればできるのかもしれない。
なんたってコンピューターだって、今や信じられない位薄くできるのだ。
「あなたの不幸は、影に、自分すらの影に言葉で何かさせようとする事なのよ。
それができいてるように見える不幸なのよ。
普通の人はどうすれば自分の影が動くかなんて知っているわ。
もっとも、最近はそれもあやふやになってきているけど。
もし、影が勝手に動けば、ノーベル賞ものね。
でも、影ができる仕組みそのものは、誰にも賞は取れはしないわ。
あなたも誰かも混乱するのは当たり前だと思う。」
「知ってると思うけど、何度もチャンスはあったのよ。
現実の人間は現実の人間なのよ。
同じ動きをするからって、自分の影だなんてこと、ありえない。
夜中には見えないし、真昼だって見えやしないのに。」
「自分でそうだって決めたんだ...。」
「そんなこと決める権利は、誰にもないはずよ。」
「日々、何かを決めなければ、動けないってこと君も言っていたんじゃないの。」
「どうしてそんなものにアイデンティティーを持たせたのか分らないわ。
地球をぐるっと回っていけば、ぱったり合ったりするものなのかしら。
あなたの言い分だと、計算どおりの人が結果で、ぶつかって軌道が変わってしまった場合
手を伸ばせば届く範囲に居ても、計算の方が先にたって、手を伸ばすということすら思いつかないのだわ。」
.......
「人間には自由意志があってもお上さまには自由意志がないのかしら。
どこの社長も、社員のことは社員に任せるって、それだけ。
いつから違う人種になって行くのかしらね。
つじつまあわせだけ。愛情ってなくなっちゃったのかしら。
多分、愛情って、一番以外見えないっていうか、どうでもいいものなのね。」
「ところで、あなたが会社にサービス残業した時間は?」
「十六万五千時間。」と僕は言った。
「そりゃ少ない。」と彼は表情も変えずに言った。
「実に少ない。」そしてまた耳を掻いた。
「だから彼の一番関心の有る愛情が何なのか、もっと見極めるべきなのよ。
ファンと同じ行動をしていては足元を見られるだけだと思わない?
彼もまた、何かを待っているんじゃないかって、最近思うの。
だけどそれが分らない。
大きいもの、小さいものなのか、同じだってことをわかっていなくてからかっているのか、
それとも、どうでもいいのか。
生きることを望んでいるのに、死を望んでいるってこともなくはないかもしれないわね。
本当のところは、本人が本心を話す以外にないのでしょうけど。
あるいは、本人にすら分っていないのかもしれない...。」
それでもまた季節は移ってゆく。
「だからね、二番か三番目ぐらいの望みは、一緒に見つけ出そうとしてくれる人が
いることだつたのよ。
一番は...もしかしたらアタシも分らなくなっているのかもしれない。」
「一番の望みって、決して他人には踏み込んでもらいたくないものかもね。
矛盾するようだけど、そうすると人って孤独なのね。
皆がその孤独を愛してくれるといいのだけれど。」
「それでもどうしてアナタが、ただ働きをそんなに怒っているのか分らない。
ツツジばかり植えてやろうとチャンスを狙っている人のところに、
どんな素敵なアンサンブルを提起したって無駄でしょうしね。
そうしたいというのなら、どうしようもないじゃない。
こちらも思った通りを譲らない態度でいるしかないし、
かつて歴史はそうした侵略のあれこれだったわけだし。」
「だからね。
アナタが何が好きなのかつて聞いてるわけ。
せめぎあいの植物群像も悪くはないんじゃない?
画一的な区画整理なんかよりは.....」
「あれはどのくらい前だったのかしら。
いなくなったの。とにかくどこを探してもいなくなったのよ。
羊をさがしているのじゃなくて、羊そのものがいなくなったのよ。
この次元のどこにも。
影を追っていったのかしら。
そうして、影なんて見る必要も無いのに、影を買う為に本当に自分自身に属している大切なものを
だまし盗られたのでなければいいけど。
そうして自分の毛で暖めてもらう為に、影の世界に降りていくけど、
ますますこっそり刈り取られている気がしてならないの。
羊ならば、ゆっくり静養して草でも食べていれば、ゆっくりとでも生えてきそうなものなのにね。
何にしても、せっかちなのは無駄だと思うわ。」
「代用でもいいじゃないの。
蒲の穂は羊毛よりも劣るかもしれないけど、
少なくとも自分自身を紡ぎだす時間だけは与えてくれると思うわ。」
「羊が羊でいる事に飽きてしまってたらどうするんだ。
もう流行ではなくなってきたとしたら...」
「だから、他人になりたいというのが放漫だというの。
全ての人にとってもね。
与えられた課題だとしたら、その素材を120%生かす方法を考えるしか無いじゃない。
お茶漬けひとつとってみても、たぶん奥は深いと思うわ。
横目で見る必要はあるけれども、でも見ちゃいけないのよ。
同じ花の種でも、環境によってずいぶん違ってくるように。」
「昔の人の方がいろいろと生かし方を知っていたのかもしれない。
でも、今の人は今の生かし方を知っているし、どうしようもなく大掛かりなんだ。」
「そうしてその設備を手に入れた人は、在るものを生かすって事を知らないか、
前近代的だと勝手に恥じているのよ。
湿地には湿地の生かし方、美は在るし、そこにはがちがちにして同一の公園や家なんか
作っちゃいけないの。がちがちにするにはすごい技術が必要でしょうけど、
そこに必要なのはそんな技術じゃなくて、描き出す目なのよ。
一瞬にして何と何を残し、足りないものは何か、どれだけゴミを出さないか、殺さないか、とかね。
でも、単純なものに、かわいいーとか、すてきよねーとかいう声の方が初め少数でも大きすぎるのよね。
...昔の人の美意識や庭がどんなに素晴らしいものか、少しだけ知っているから、
つい、まともに言ってしまいたくなったのかもしれない。
恥じる技術でも、流行と合わないセンスでもないと思うわ。
アナタの上司は、もしかして、それを知っているのではないの?
裏づける理論も時間もなく流されているだけのに、それを知っている誰かさんが、黙々と有能に美の破壊を
手伝っているのだとしたら、虚無的になってどんどんやってくれ、そしていつか気づいてくれと思っているのだとしたら?
誰もが感じていて、誰もが本当にこんな生活、環境を疑問に思っていても、
口に出せずにいる....。
おじさんだとか、古い、時代遅れだと言われるのが怖くって。
でも、アナタに望まれていたのは、本当にそういう事だったの?」
そういえば前から神の定義は、髪とか紙とか髪のような毛に宿るものとされていなかったか。
消耗品と同じ考えで、ひやみにばら撒かなかったのか。
消耗品と、生きている証の更新とごっちゃまぜに考えてはいないのだろうか。
それでも先端細胞の分裂の回数は決まっていなかったっけ。
「ヒントはね、童話や民話、あるいは漫画でもいいわ。
そういう瓢箪ものの中に、禅問答のメラリヒョンを中道に導く精神安定剤が含まれていると云われていることかもね。
幼児期に童話を読まなかった人は、社会や恋愛に躓いたとき、自己投影をして答えを見いだしたり
場面設定が分からなくなって、パニックから立ち直れないってよく聞く最近の理論よね。」
「これ以上羊毛を商業利用のみとか、他人に利用される前につぶしてしまおうとか考えている輩が
近づいてきたら、ぶっ飛ばしてあげるわ。
だからアナタもぶっ飛ばしなさいね。
雑草も無駄毛も年に数回も刈っていればほとんど生えなくなるものみたいだから。
それにしても、ツバメの巣のスープって悪趣味よね。
自分の首を絞めるようなまねは、特に営業とされている人は、そして上に立つ人も、
頑張って哲学を持つべきだと思うわ。変な言い訳はいっさいなし。」
力加減て、子供の頃に実際にやってみて、身に付いているものだろう。
ライオンだって子供の皮膚ひとつ傷付けないのに、
最近は飼い鳥が熱いみそ汁の中にこび込む。
「ああ、それから大掃除の前に身の回りの気になる所は掃除しておいたわ。
けっこうそんなとこじゃないかしら。
教育的指導だからって、わざわざぶちまけないでね。
アタシの回りはアタシの気に入ったように片付けたいもの。
気を悪くしたのならごめんなさい。
でも、切実な事だって理解して欲しいの。」
ーーー"羊"への手紙よりーーー
元への不満が、小さな泉のさざ波となって、
自らの身の内の冷たさを押しとどめようとしている。
温泉のもとだと知ってか知らずか。
燕さん燕さん、あなたは鳥なの人間なの?
人工的で快適なところに巣は作らないで。
あなたはより多く失うだけだったのでしょう?
それとも、
少しでも残そうという意思は在ったのかしら。
198 :
19:2005/06/19(日) 04:23:30
age
199 :
19:2005/06/19(日) 04:43:18
age
「何かが誤植しているような気がするの」
「はじめての仕事というのはそういうものなんだよ。
まだうまく体がなじめないんだ」
201 :
氏名トルツメ:2005/07/10(日) 18:52:05
ふう、やれやれ、あついね。どうもこう暑くちゃやってられないね。
(コーラを飲む)
…ふう、うまい、大丈夫、しゃっくりなんか出やしないさ。
ええと、あと何スレ?え?あ、そう。オーケー。
やあみんな、どうだった?春樹的なものと、そうでないものがあったね、
僕は、そうだな…ムッ…
>>40と
>>167がクールだったな。…ムッ…
犬の植字工が言うんだから間違いない。…ムッ…いろいろ言いたい事はあるけど、
物事はシンプルじゃなくちゃね。シンプル・イズ・ベスト!ってね、…ムッ…
オーケー、しゃっくりはこれくらいにしよう。どんどん書き込んでいってくれよ。
僕の言いたいのはこういうことなんだ。一度しか言わないからよく聞いておいてくれよ。
僕は・君たちが・好きだ。
あと10年も経って、このスレやみんなの書いた書き込みや、
そして僕のことをまだ覚えていてくれたら、僕のいま言ったことも思い出してくれ。
これが終わったら徹夜、またいつもみたいな犬の植字工に戻る。
御清聴ありがとう。
202 :
氏名トルツメ:2005/07/10(日) 18:58:29
つまんないね
203 :
氏名トルツメ:2005/07/10(日) 19:04:43
誰かがやってきて、ageて行く。
それだけのことだ。
ザッバーン、。
波の音が聞こえる。
ああ、本当の海が見たい。
やはり貴方への予告になっていくのね。
出された手書きの原稿に、忠実にと言われて忠実に作って、
満足されるものが出来たためしはないのに。
それが制作。DTPなんて言葉は日本にはないのよ。
売春婦をコンパニオンという位陳腐だわ。
ああでもごめんなさい。
貴方はまだ、こちら言葉があまり分かってないのかもしれない。
好きだという言葉が、さよならという言葉に聞こえないか。
後ろから突き落としたら、水の冷たさに振り向くのかしら。
「逆ギレするんだよ」羊男は言った。
「クライアントが付ける理不尽な注文にはとにかくキレ続けるんだ。
おいらの言っている事は分かるかい?逆ギレ。
キレ続けるんだ。何故キレるかなんて考えちゃいけない。
意味なんてもともとないんだ。そんなこと考え出したら相手の要求を飲まざるを得なくなる。
一度向こうの要求が通ったら、もうおいらには何ともしてあげられなくなってしまう。
良いモノが出来上がる可能性はもうなくなってしまう。永遠になくなってしまうんだよ。
そうするとあんたはこの会社の中でしか生きていけなくなってしまう。
どんどん低賃金の使えない奴隷の世界に引き込まれてしまうんだ。
だからキレるのを止めちゃいけない。
きちんと相手の出方を見てキレ続けるんだよ。
そして消してしまったファイルを少しずつでもいいから作り直していくんだよ。
まだ手遅れになっていないデータもあるはずだ。
使えるものは全部使うんだよ。ベストを尽くすんだよ。
怖がることは何もない。あんたは確かに疲れている。
疲れて、「最初に戻せ」という赤い字に脅えている。誰にでもそういう時がある。
何もかもが間違っているように感じられるんだ。
だから相手の言うことが正しいかもしれないと思ってしまう。」
僕は目を上げて、理不尽な赤文字だらけの三校をしばらく見つめた。
「でもキレるしかないんだよ。」と羊男は続けた。
「それもとびっきり上手くキレるんだ。みんなを味方につけられるくらいに。
そうすればおいらもあんたのことを手伝ってあげられるかもしれない。
だからキレるんだよ。相手が理不尽である限り」
青焼きには信じられぬほど多くの文字があり、そのどれもが
似たような色と形をしていた。
青焼きの文字と校正の文字をひとつづつ見比べてみたが、
十分ばかりで頭が痛くなった。
「文字は生きています」と校正者はその青焼きの序文に
書いていた。
「文字はそれを見る角度、時刻、あるいは見る者の心持ちひとつで
がらりとその姿を変えてしまうのです」
やれやれ、と僕は声に出して言った。
ジェイズバーで、ただでさえミックスされたカクテルをチャンポンしながらも、詩織は考え続けていた。
「いつまでもつかしららね。彼は、何もかも自分でやりすぎるのよ。
本来全然違う世界の人たちなのに。電気信号が同じ次元で何もかも行えると勘違いしたのよ。
どうでもいい事は、やり方さえ教えて、任せればいいのよ。」
心の中ではたぶん彼も間違ってはいないだろう事を思いつつも、どうしても口にすることは出来なかった。
「ひとつ昔話を思いついちゃった。
あのね、大男が区画整理を始めたの。
まかされたのか、勝手に始めたかは知らないわ。
タテ組とヨコ組がいつもいざこざを起こすので、
だれかがやらなければいけない事でした。
それで高速道路を作る事にしたの。
自分たち専用の道路が出来るかもしれないと、誰もが期待したわけ。」
「それで、ほぼ期待通りの道路が出来た所で、目的地に降りられなくなるかもしれないと勘違いした、例えばタテ組がいきなり防護壁を破って、合流地点にしちゃったのよ。
これは大男が意図したものとはあるいは違うかもしれない。
てっきり立体交差するものばかりだと思っていたヨコ組は驚いたの。
費用をケチらないで別べつにしてくれと頼んだけど、タテ組の工作かなにかがあって、何故か大男は平和的に共存しようと言い出したの。
どうしても聞き入れはしなかったらしいの。
政治的、あるいは力持ちではない多くの人たちは諦めざるを得なかった。
大男は、あるいは、両方に影響力があるともてはやされたかもしれないわね。
でもヨコ組は、あるいはタテ組さえもその言葉と裏腹に冷ややかでした。
それでもどうしても高速道路が必要な人たちは、そこを利用したかった。
仕方が無いので、自主的に信号を設置しようとしたり、
交通巡査の常駐で我慢しようとしたわけ。」
「でも、大男は自分で作ったものだからと免許を持っていないものまで、
あるいは通行人にさえ自由な出入りをしていいと言い放ちました。
未来の歩行者天国をイメージしたのかもしれないわね。
一般道路に多くあるにもかかわらず。
しこたま飲んだお酒が今頃効き始めたのかもしれません。
高速道路の看板を見て入った人たちが、
そこで大事故を起こさなかった事が奇跡でした。
それでもこれからもその可能性は残ったままです。
危険だからと、いつプロドライバーたちが追い払われるのかとプロの方がひやひやもんでした。
それでも高速道路で遊べる開放感に、一般の人たちはちょっとうきうきしました。
だから新たな観光名所として、知られるにつけ、歩道と車道の区別がない割には
少しづつ自治ルールができたことが驚くべき事でした。」
でも、本来のプロドライバー達は本当の力を発揮する場所がないままでした。
スピードバトルをしたかったりしたのですが。
今ではちょっとスピードを出すだけで、流れに乗っていても注意される有様です。
ヨコ組の人たちははらはらものでした。
では、新たに幹線道路を作ってくれとか、
一般道はいくらでもあるのだから、立体交差にしてくれとか言いたかったのですが大男の手足でできていることがなんとなく分かった人たちは、
それ以上の無理は言う事が出来ませんでした。
タテ組の人たちはあるいは、ここは名所なのだからといって、
もしかしたら何かを集めているのかもしれません。
一般道ではメンツが割れていて大変だろうと大男は見て見ぬ振りです。
実はタテ組の人たちはしょっちゅうスピード急降下を経験しているので、
高速道路なんて憎んでいたのかもしれません。
そのためにも是非とも専用道路が必要だったのですけれども。」
「昔話なんて、いっくらでもあるのにね。」
ちらっと横を見ながら詩織はつぶやいた。
「いくらなんでも、後は自分で考えるかどうにかするでしょ。」
「羊は自分達の意見なんて聞いちゃくれないのさ。
そなことしようものなら、羊は自分自身が許せなくなって、最善誰かを替わりにたててぬけていっちゃうのさ。
大男も影の世界とは違う世界で羊を守るべきだっただろうにさ。」
「タテ組とヨコ組とは食習慣が違うし、そのことを理解すべきなのにね。
あったかいふわふわの存在だけでいいのに。」
「ところが、それをタテ組はまた、嘘だから近づいちゃ危ないよ、とか優しく言って自分達こそがかつてからプロだったとか言うんでしよ。」
「やれやれ。」
これだけは意見が一致したようだった。
だから、キレにいために専用道路を提案しているのに、なぜだろう。
「あたしもちょっと酔いがまわってきたみたいだわ。」
「ねぇ、ヨコ組って絶対縦棒の先っぽを見たいなんて考えないと思わない ?
ヨコ世界で最善をつくすだけよね。
想像はするけど、見たいなんて絶対に思わない。
出来る事しか出来ないし、
よく出来た場合、それなりに縦棒の先も良くなるだろうと想像するだけで満足なのよ。
でも、そのヨコ組の出番がなかなか無いというか、評価されないのはどうしてかしらね。
あんまりいいとも思えない予想ぐらいはいろいろ思い当たるわよ。
でも、タテ組は縦棒を変えられない。
それが出来、それが生き甲斐なのはヨコ組だけなのにね。
タテ組はヨコ組を信じて、黙って享受していればいいのよ。
どうせ実入りはタテ組が受け取る、そういう枝なんだから。黙って相手のいい分も聞くべきだわ。」
そう、ヨコ組はクールなんだ。
そうは見えなくとも。
「あはは...ばかだと思われている事ぐらい知ってるよ。」
「そうね。それでいいとしてるのに、突つこうとする方がどうかしてるわ。」
「ま、現場にいる方が、大勢がいる方が強いとは知っているよ。
それでも言わなければ、青焼きを読む事も無いじゃない。
彼だってかつての青焼きを踏襲しているだけじゃないらしら。
多少乱暴に扱っても形成に影響がでなくなったからこそ初めて本音が言えるんじゃない。
逆に理不尽な彼に正当にキレてあげているのに、クライアントは逆切れの方ばかり評価しているのではないかしら。
正当ギレしている人たちの再評価をすべきなのは、アタシじゃなく彼の方なのよ。
そもそもこんなややこしい事をしたのは彼なんでしょ。
だいたいクライアントも読者も、そんなに真剣に考えてみていないわよ。
この書体がいいなんて言ったって、一番権威あると思っての事でしょう。
所詮使えない書体である事も知らずに。
理不尽なのではなく、相手の程度を正確に把握していないだけなのよ。
もっといいのを必ず探して、今は簡単に変更出来るんだから、同じのを二つ見せるべきなのよ。
あれだけ有無を言わせず断言したと思っているクライアントだって、
比べてみて、名前ではなく実際にきれーに見える方を選ぶわよ。必ずね。
なんて言い訳するかも目に浮かぶようだわ。」
「それがわからない彼が一番理不尽かもしれない...。」
これくらいでは惑いはしないだろう。
アタシも少しは平気になった事だし。
そうね、あなたの心の中にあるテーマは滅亡のイメージだと言っていたわね。
いつだってそちらに降りていく。
でも、予言とやらが全部外れてしまってから、アタシもいろいろ考えてみたの。
そんな滅亡後の世界になんか、現実的にはとても暮らせやしないし、
このままの世界も別にいいんじゃないかって。
サバイバルはどの時代にだって、常に個人的に存在してきた訳だし、
ずるしてひとり抜けして大勢の中の個という義務を放棄して、楽だと思われる生活に邁進してきた人達だっている。
もっとも、皆が皆こんな生き方をしていたら、それこそバランスが崩れちゃうんでしょうけどね。
頭の上をロシア人が回っていたっていいじゃない。
へたなことをすれば、機械操作をしている方が主導権を持っているんでしょうし。
ま、この件については、あんまり気持ちのいいもんじゃないわね。
さっさと交換して欲しいものね。
心配しすぎて少し気分が悪くなっちゃったみたい。
大丈夫だと何度言い聞かせても、ついつい余計な心配をしてしまう。
でね、あなたの望む方向なら飛んでいける。
あなたが疲れていて今は飛べないと思っても、気にしないでね。
少しはアタシにも手伝わせてほしいの。
.....知っていたわ。だから必死でつじつま合わせもしてきたもの。
多分、ワタシだけのため...でもないのかもしれない。
自分って結局案外自分で思っていた通りのモノかもしれない。
他人と比べると信じられないような不平等感があるものでも。
羊は熱心すぎたのよね。
それで、間違わないように、間違えないようにとじっくり見つめすぎたのかもしれない。
そして、そこには同じような原始と分子しか見なくって....。
観賞することは干渉であることも投げ捨てて。(前にもどこかで言ったかしら)
原子や分子は人に見られる事ですでに最初の形を変えてしまうって、どこかで見た気がする。
でも、まだ幸いな事に、花は花の形をしているし、雲は雲の形のまま変化している。
ぽけーとそのままを見るともなしに見ることが必要かもね。
ストレスがないという事はストレスなんですって。
おおむね世間の研究はうまくいっていると信じたいわ。
ロマンチックでない事を覚悟して言うと、放棄する権利はないのよ。
片方だけでは世の中に追いつけない。
貴方の夢は強力すぎて、違うと思っていても別の行動がとれない。
夢は現実の中に戻さなくてはならないんだけど、くせってなかなか取れないものなのよね。
羊がこのままいってしまうと、たぶん世界は狂気に陥ると思うわ。
今ですら十分過ぎる位なのに。
力のある人の言う事だけが正義だと思う?
なんか世間ではそんなことがはやっているように見えるんだけど。
かつて力は男のものだったけど、こんなななことが続くと何十年か何百年かの先では逆になりかねないわね。
って、あっ今かもとか思う部分もあるわけで...
愛があればお互いを理解しようとする事は楽しい事だと思っていたけど、
ある種の男の子にとっては、どうでもいい事なのかしら。
もったいないわよね。
女子供は数のうちにも入らないつもりなのかしら。
そういえば動物だって、小さい時から愛情を持って接することがなければ、ただの餌ですものね。
羊はやっぱり自分しか愛さないのだろうか.....
世界の終わりが来ても。
特殊な能力って、必要なだけの数しかいらないと、たぶんずっと総括的に見える立場からみたらいえるんじゃないのかしら。
ああ、そうだ。
羊ってたぶん羊の皮をかぶっていてもやっぱりあの羊なのよ。
代表として集める能力は勝っているとしても、この代表者は何人もいらない。
さみしいからって、おなじ能力ばかり集めたってなんになるのかしら。
船頭おおくして、豚もおだてりゃ木に登っていっちゃった。
子供の頃は愛情のもつれが嫌だった。
でも、今は分かる。
地獄も天国もおなじなんだって。
愛情の反対は憎しみではなく、無視なんですってね...
「体質的に新ゴが駄目なんです」と彼は言った。「なにしろ書体見本を見ただけで気持ち悪くなっちゃうくらいですから」
「僕は学生時代ともだちと賭けをして800ページ全部を新ゴで組んだことあるけど」と僕は言った。
「それでどうなったんですか?」と森沢が訊いた。
「丸二日,小便が新ゴ臭かったな」と僕は言った。「おまけにげっぷが…」
「ねえ,今のうちにG4の具合見てもらったら?」と妹が不吉な煙をかぎつけるようにやってきて,青焼きの束をふたつテーブルの上に置きながら口をはさんだ。
「いいですよ」と彼は言った。
「フォントワークスが好きなんだって?」僕は訊いた。
「そうなんです」と彼は悪びれずに答えた。「昔からマティスやらロダンをトレースするのが好きだったんです。会社中のMacにインストールしてまわってました。G4のどこが悪いんですか?」
「爆弾が出ないんだ」と僕は言った。そしてQuarkを起動して文字を入力し,爆弾が出ないことを示した。
彼はDTPオペみたいな格好でG4の前に座り込んで,ひとつひとつのキーをためした。
「フォントですね。それも正規なトラブルじゃない」
「どうしてわかるの?」
「割れているからです」と彼は言った。
割れていると僕は思った。
224 :
氏名トルツメ:2005/11/01(火) 22:07:13
age
手のひらに汗がにじんでくるのが感じられた。
私が校正のチェックをしくじったなんてこの三年間一度もないことだった。
ミスは誰にでもある。
いささかの自己過信があったことも認めなくてはならない。
それが私に初歩的なミスをもたらしたのだ。
それが本当に初歩的なミスだと言えるのかしら。
あたしには分かっていたわ。だからもう直接そのまま言いもしたのよ。
でも、代理店の応えはあの文章と同じだったわ。
文字校では足りないと思ったの。
だから僭越だとは思ったけど、文章の内容校までしたのよ。
あの代理店はは自分ところのアルバイトには甘いのね。
彼等の言葉を尊重するというのなら、何故あたしのことばは無視したのかしらね。
同等はあり得ないのよ。
理想論だわ。まだまだそこまでは成熟なんてゼンゼンしていないわ。
公の出版物の方が重いのよ。紙の方が正式なのよ。
いろいろなスレでも出ていたけど、webはまだチラシの裏程度の重みしかもっていないわ。
判子がくだらないと言ってもダメなのと同じよ。
だけど公になれば同じような要求はされるでしょうね。
勝手なビラ貼りと同じようにね。
どうしてこんな当たり前のことが分からないか分からないわ。
多分権力って怖いのでしょうね。みんな小学生でも分かる基礎を忘れてゆく。
自分とこは、会社の場合は特に擁護するものじゃないと思うわ。
いくら本人にシンパシーがないって言ったって、他人にとれば同じ穴の狢よ。
自分とこの社長のこと外部からの電話で敬語をつかえばDQN認定されるわよ?
あの上司、もしかしてそれすらも分かっていないのじゃないのかしらと時々思うわ。
ある意味悪口言われてナンボなのよ。特に日本ではね。
でもね、あーあ、ここまで言っちゃっていいのかしら、だって.....だものね。
でもね、、本心ではちゃんと見ていて、外部から何かあった時には悪口は言わないものなのよ。
それが責任所在が沢山あるという日本のやり方かい、ってあの多国籍文化で八方頭脳の彼なら言いそうだわ。
言葉って不思議よね。なじんでない言葉はすぐに使い方を忘れていく。
頭で他の言語で考えている時って、なんか不自然なのよね。
自分の中でつじつまが合っていても、外から見ると合わないのよね。
あそこもずいぶん回転が速いだけの受け答えになってしまったわ。
ときに手際よい料理もいいけれど、毎日食べてられるのはゆっくりと時間をかけた等身大の料理かもね。
愛情を持って育てられない程、どうして手を広げるのかしらね。
少なすぎても思いはかなわないけど、多すぎても子だくさんが幸せだとも思えないわ。
もうひとつ、できないだろうと思われているらしいから、もう一杯だけつきあってね。
できないのではなくて、やらないのよ。
やれないということも含めてだけれどもね。
同業者のプロならばそこんとこどうしてわかんないのかなぁって思っちゃう。
プロとアマの違いはやらないことなのよ。
できるということとは違うわ。
暗黙の秘め事tipなんだけど、それでもあそこの代理店からは多くのものを貰ったから、
好意のわるくち言ってあげる。
ありったけは詰め込まないのよ。
他社の広告の為にああもこうもしてあげたいと。
倉は言うのよねぇ。そのまんま。アマだから。
わかっているつもりでしょうが、やはりも一度言いたくなるのはなぜ?
出すことよりも、出さないことの方が100倍きついのよ!!!
色キチ、文字キチは、もうたくさんだわ。
やれやれ、服のホコリを祓ってでていくのだろうな、あたし。
でも、この酒場、覚えちゃったんだからどうしようもないじゃない。
やはりジェイズバーなのかしら。
ああ、もうひとつ言い忘れたけど、町内会の決まり事より刑法、民法等が上のように、
町内会にかけなくともあの表札、法的によろしくないから責任者特権でどうにかした方がいいわよ。
同等の意味を持たせて、なおかつ全く違う意匠を楽しみにしているわ。
なやんでると亦足元をすくわれるわよ。資質も問われるわよ。
多方面でも挽回した方がいいわね。後からだと100倍めんどうだわ。
あらご免なさい。表札じゃなくて、裏表札だったわね。
訂正とおわびの代わりに一案出してみたわ。
ぬるぽ!! (AA略
...あたしもクオークのロボットと爆弾は出しそびれたわ。
それでも少しは遊んでみたかしらん。
割れでよかったわね。
よかったと言ってくれないと困っちゃう、たぶん。
ヌルッっとしてシュポッ♪
飛んでゆけー♪♪
でも爆弾は出ません。
なかーま。
--モノローグ--
お屠蘇気分だもの。少し位今年の展望を考えてみる。
タイムラグが出るのはしようがない...。
可か否か迷うのは特権だもの。
自分に、社会に合わないのに先を争って自分の考え、感情のように振る舞っている訳ではない。
自分で見て感じたことだもの。
お正月がTVというのも寂しいけれども、ある親子を見ていて思う。
相手の意見が肯定され、受け入れられた時は言う必要なんかなくなっているってことを...。
だから今、気力がそがれちゃった。
同時に顔の表情とか読めればいいのだけれど...。
世界は、人間は、まだ生きている。
そう信じないことは多分誰であっても思う権利は無い。
みんな居なくなって一人だと思った時、どんな感情が起きたか、
もう忘れたけれども、思い出したくもない。
人間なんて価値のない者だと決めつけて自分だけの実験、どうせの快適さに走った時、
世界は多分ほんとうに価値のないモノになってしまうような気がする。
まだ間に合うはずだ。
ペシミスト達が余計なことをしなければ...
他人のことなんてどうでもいい。
自分という個を離れて推測も押しつけも出来ない。
自分の人生の変化で精一杯だもの。
自分の存在にすら責任が持てないのに、どうして他の存在にまで介入できよう...
変化の行程を肯定してくれる人が必要だとしても。
自分がだめになっても世界は続いてゆく。
その権利だけは残して欲しい。
多くの世界中心者達へ。
逝くべきものは黙ってゆくがいい。
残された者達は少しだけ自由に生きていけるのだから。
だが、受け継ぐべきことは話して(残して)逝くがよい。
そこまで自己の必要性を思い知らせる必要は無い...。
少し前までは、もう少し高度な個人主義が完成に向かっていくものだと思っていた。
迷った時のみの最低保証が、もう少し苦しくない程度に補償される
豊かな国になっていけるのだろうと思っていた。
だが、利口バカなのか。
それをもったいないと思い、玄関飾りばかり立派にしようと最低補償まで
削り取っていこうとするイベント屋ばかりが目に付くようになってきてしまった。
痛みは警告であるはずなのに、自然の作った造作を軽視するつもりなのか...。
夢中になっている時は骨折さえも気づかないことも有るにはあるのだろう。
だが、そこまで不感症になる位無茶な行動を強いるつもりなのだろうか。
小さなすりギズ一つだって、隣りの他人は知らんぷりしていいのだろうか。
もし恋人なら、選んではいけないのかもしれない...。
...私もまた間違ったのかもしれない。
みなに痛みは有る。ゆえに生きて在る。
独裁者達はただ黙らせる方法のみを考えようとする。
傷を治すのではなく、声が出なくなるまで.....
今こそ文句を言うべき時なのに...。
学生運動の時は陳腐で思いやりが無いと思った。
あまり詳しくは知らないのだけれど。
結局同じ力だったのだろうか。
人間は自然の造形に勝てるつもりなのだろうか。
自然は本当に意思が作ったものなのだろうか。
もし、神ならば、神は自信をもって守るべきだと思う。
自信のない人間もまた、神の姿なのだろうか。
総意が神ならば、個人の義務は最低限果たすべきだと思う。
最低限て何なのだうかと思ってみる。
最低限だから、もちろん最低でも守るべき事柄なのだろう。
サイテーの人達、君たちの為の事柄だよ。
天の法は、倫理観だとか慣習だとか莫大な上水が有る。
透明で見えにくいからとわめく輩は富栄養化した泥水のことを考えるがいい。
君たちの住処はきっと其所なのだろう。
あまり必要以上は蓄えない方がいいと思う。
上水まで濁るとウワモノもシタモノも住めなくなると思うから。
DTPの直しのことを考えると、
うちゅうの直しを考えるなんて簡単なことに思えてくる.....そう思わない?
....
あはは...隠語のつもりで書いていたけど、
ぱらっと読み返してみると、自分でも分からないわね。
裏だけが理解していると思うと本末転倒...
所詮フトコロ包みと一緒でなければ人は受け取らないもの。
わるかったかしら。
現実をどのように見ていこう...
ミコシに乗った人たちにはもう担ぐ人達のことは見えないのでしょうね。
うそつき....
自分だけがミコシに乗れればそれでよかったと最後に白状しなさいよ。
氏子制度を無視して、能力万能主義が個人主義であり、
現代民主主義なのだと白状しなさいよ。
結局氏子制度を擁護してくれると神輿に乗せた人をみんなうらぎるのね?
違うとは言わせないわ。
この裏切りは結果論でも誰であっても大きいはずよ。
ま
やめないから。
連中とは違うけど、ウザイと思うのなら閉鎖でも何でもすればいいわ。
やめないから。
意図と違ったと言っても、
いま言ったこと、肯定しない限り、彼は一歩も進めないはずよ。
なつかしく、バーの片隅でのおはなしだったのに...
彼は想像と破壊を繰り返すだけ。
何故だか分かる?
自分とは自分だけのキャンバスだと思っているのでしょうね...
何もかも自分の方が手っ取り早いと思っているのでしょうね。
イワシの頭としめ飾りが同じ次元だと思っているのではないでしょうね。
...書いた本人なんだけど。
そこには心が無いんじゃなくて、有るのよ。
アナタの考えている心の定義とはきっと違っているわね。
創造も破壊も必要よ。
だけど、破壊をなくしたって創造の継続、つまり維持・発展は出来ないと思うわ。
.ど忘れしちゃった。調べるの面倒だもの...。
エーと、創造神と破壊神と、もひとつ維持する神様が居たわね。
代わりに思い出してくれる?
維持される事を望むわ。
破壊シン共が餌が足りなくて困っているわよ。
これは未来の言葉だけど。
多様的に増幅維持してあげなければ自分の足まで食ってしまうわよ?
育てるのよ。ゆりかごをもう一度用意して。
会社でも社会でも。
能力主義すぎると、余りに速く繁茂しすぎる...。
愛情で、家族が友人が集まるべきなのよ。
楽しむ手段でしょ、人生=生活って。
儲ける生活に人生は無かったわ。
生まれてきた基本的人権はどうすれば戻せるの。
いまは大局に立って否定すべきではないと思う。
都合の悪い事は他人(ヒト)のせいにしているけど、
その件については彼のキャンバスよ....。
240 :
氏名トルツメ:2006/01/15(日) 09:53:01
「よくわからないな」と僕はそう思ったがもちろん口には出さなかった。
目の前にあるものはドーナツであることに変わりはない。
やれやれ、どうやら彼はドーナツが好きらしい。
でも、僕の日曜の朝はスパゲッティーを茹でるだけでせいいっぱいなんだ。
やれやれあげる人がいる訳ね。
当方の方が食通である。
勿論そう思ったけれども口には出さなかった。
それとも
ソフトブレッドは作り方マスターしているのだろうかな っと。
ま、世の中には知らない事はいろいろあるわけよ。
バーチャルが許されるなんて今まで無かった事だもの。
アタシだってときにこんがらがるわ。
そのくせみんな、本当の事ばかり知りたがるのよ。
彼が北風だった事はあるのかしら。
アタシが知っているのは西風がそよいでいたとき。
何をしに行ったのかしら。
だとしたら今眠るのはとっても危険かもね。
そして240は同じ言葉をくり返す.....
そのまま偏西風にのっちゃったのね。
だとしたらもっとちゃんと言ってほしかった。
でも....
さいごにやさしい言葉だけとって行かないで!
毒に対応するには同じだけの解毒という毒がただ必要だっただけよ...。
化学物質じゃなくなるだけ自然物でやろうとはしたのよ。
もしかしてけっこう好き嫌いがあったのかしら。
健康になったら好きなものだけでいいと思ってるんだけど。
健康だと断言できるのならいいのだけれど。
何故か言葉だけ温かい人。
アナタが粉飾理論に対抗できなかった事は立証されてしまっているのよ。
"アタシの相手は彼だけ。
彼の相手はアタシだけ。"
別のチラシの裏だったけど、
確かにそんな見出しだったわね。
もっと前から...。
アタシもそう思えるようになったの。
えいえんだもの。
遅いも早いも無いと思うの。
彼が言ったのよ。
そうでしょ?
忘れたなんて言わないでしょ?
それでもそうなのよ、多分。
考えられる限り。
誤植のまま出版はしないわよね。
見出しが大きすぎて見過ごしたとしても。
彼はずっと直しの事を気にしていた。
もう直しなんてしなくていい原稿に、赤を入れたのは誰?
アタシのテーマはね、
人生を肯定に戻す事だった。
同じ趣旨ではなかったのかしら。
彼のが具体性があると思って肯定したのだけれど...。
バカばっかり...か。
アタシはりこうばかばっかし、と。
利口バカ達にいろいろ言われて
履行バカに進化したの?
ダーウィン信者なのね。
そんなこともないのかしら。
251 :
氏名トルツメ:2006/02/24(金) 00:14:57
「ねぇ、あなた。本当に見たの?」 背中の後ろから声がした。
その声はとても平坦なもので、それは彼女が怒っていることを意味した。
僕はまた校正漏れをしたようである。
しかも今日は木曜日で、満月で、おまけに紀伊国屋の定休日だ。
こんな日は悪いことが起こるに決まっている。いつもそうなんだ。
僕はなるべく、不思議そうな顔をして振り向いて答える
「それなら羊の奴がやっていたよ」
こういうときは羊男の名前を出すべきなんだ。
それが彼の役目で、意味なのだから。
252 :
氏名トルツメ:2006/03/11(土) 00:52:06
age
253 :
氏名トルツメ:2006/03/11(土) 17:55:29
なんだって僕がそんなことをしなければならないんだい?
羊男の名前を出したって、校正漏れがどうにかなるなんてこれっぽっちも望みが無いのに。
「やれやれ」
羊男の名前をだしたとたん、営業がやってくるに決まっている。
営業が軽口を流しているとでもいうのだろうか。
たぶん乱表計器がまぎれこむのだろう。
誰にも止められないのかもしれない。
本気で現実的対処をしない限り。
校正などほとんど必要なくしようとしているのに、
ややこしくしたがる人がいる。
それでも簡単なわけが無い。
相手がどうでてくるかなんて、本当に知っているのかい。
はっきり言おうか。いつも年上故に正確な判断がつかなくなっているのだろうが。
あのひとすらも信じられない事のようだが。
三歳児もオバタリアンも確信犯で、先にしっていたぶん見切っている。
みきられていると言っているのよ!
未熟なだけだと思っているから、いつまでたっても計算が合わないのでしょうね。
友達になりたいだけと、
無理な事実がある限り、排除したいという思惑の違い。
羊男は無理な事実をなくすか、ごまかせば何とかなると考えているのかもしれないけど、
とんでもない。
利害関係の一致すら認めようとはしない事実。
そしてそんな事をすれば、無理な事実が立場を変えるでしょう。
はたして羊男には現実に負けない哲学があったのだろうか。
もうとっくに、考えの極地である反社会的行為をきちんと処理出来る(仮)社会にいることに適応出来るのだろうか。
考えの世界と、現実の世界が別だと思っているフシがある。
現実の世界にまで出てしまった症状は、
知り合いだろうが、家族だろうが、然るべき場所に任せるべきではないのだろうか。
なにおとこであろうとも、そんな個人的判断をする権利は無い。
それはだれもが心中思っている。当人以外は。
真実の理解は行動を伴なわないか。
そしてね、校正は個人の責任というわけでもないのよ。
金の動きはどうであれ、社会的責任なのよ。
100点が当たり前なのよ。
どうして個人で抱え込むの。
趣味人は止めないと言ったわね。
学校では90点も取ればいい方でしょうよ。
それでは小型ロケットすら飛ばないでしょうね。
彼は個人の実力が知りたいのかもしれない。
だけど、社会が、それぞれの業界が必要としているものはそうじゃない。
言っていること、わかります ?
プロ宣言しなさい。しなくても、ある程度の年齢がいくと、そうとしか見てはくれない。
角つきあわせて、社会に出していいものか、手段は適当か、多方面から検証すべきだと思う。
現実的に。時間、場所も同時に。
地→至
そして、時流は不適切だ。
なぜなら、問題点が、彼と同じ問題点があるから。
校正が不可能?
ますます不可能にしているのは、ただひとり。
それでも皆は"幸せ"になりたいと思っている事を信じない、ただひとり。
260 :
氏名トルツメ:2006/03/16(木) 23:10:38
「何だってオイラが校正なんかするんだい?
一度だってやったこと無いんだ。誰もオイラに任せないじゃないか」
羊男は小さく、震えた声でつぶやいた。
きっと柳の枝のムチを思い出しているのだろう。
僕は少しは悪かったかな、と思ったが、もう後には引けなくなっていた。
「じゃあ、君は誰がやったと思う?
まさか、やみくろがやっただなんて言い出さないでくれよ」
261 :
氏名トルツメ:2006/04/23(日) 16:54:21
なんだって?
262 :
氏名トルツメ:2006/04/24(月) 22:28:07
なんだって、いつもやみくろの仕業にするんだい。
僕は言いたかったけど、もちろん黙っていた。
263 :
氏名トルツメ:2006/04/25(火) 23:52:53
僕は印刷所に連絡することにした。
悪いニュースは、早く伝える方がいい。
彼等のところにかかってくる電話は、大抵が悪いニュースだ。
入稿の遅れ、原稿の差し替え、写真の差し替え、などなど。
数えれば切りがないのである。
「かわいそうな印刷屋さん」メイがいたなら、どんなにいいだろう。
アタシは外に向かっての校正を言っているのではなかった。
たぶん、そんなのはもっと後だろう。
自分が成すべき岐路のいっぽ。
沢山の心のもりから見つけ出した踏み出すべき最初の一歩を後送りにして、
他山の路の整備ばかりやっていたのではなかったか.....。
それはビル街のよそよそしい顔にも似て.....。
彼は自分のちからをなにか勘違いしているようにもみえる。
自分という無限の心情世界を変えたとき、
何十億分の一だけ世界はかわる。
其れはすべきだし、それしかできないことだし、しなくっちゃいけない事だと思うの。
彼はほんとうに誰かと対話してきたのだろうか......
アタシは、距離に於ける(ただ近いというだけの)会話もあると思うの。
説明するよりもたぶんもっと多くの声なき対話がながれてゆく...。
彼は側に情報交換だけと思い、あるいは一方的に与える為にだけおもむく。
普通のヒトはそうはしない。
いや、いまはほんとうにそれだけをしているのかもしれない。
だけどちゃんと何か心の対話をしている人達が集まっているし、
それしかできないんじゃないかとも思い始めている。
彼はマクロにまで降りてゆき、一ミリの境界線を電子顕微鏡の眼で見る....。
そこには境界なんてないではないか。
アタシはいう。
この鉛筆の色は濃い ?
彼はいつまでたっても応えようとはしない。
春になればヤナギもやさしい綿毛を風になびかせるだろう。
対話とは距離でもあることがわかれば、
彼はねこやなぎを経済的観点からしか見ない人達を側にはおかなかっただろう。
もういちど、春の色の変化を見つけるためだけに庭にうえてみて......。
ここにはギムナジウムはない。
利用し尽くすことのないボンクラどもが住んでいた。
.
.
正体は枯れすすきか柳の枝。
それは彼もわかっていたはず...。
恐怖心をほんとに恐怖の人達と会う事で克服しようとしている....。at@ejrt
そうじゃないの。形のあるものならばさわってみて。
匂いの色を感じてみて。
みなはススキは薄だとしか思わない。
心の眼でヤナギがネコヤナギと一緒にみえるようになってから対話が始まる。
アタシも詳しい事はわからない。
ごめんなさい、こんなこと......
薄暗いバーであったなら、二時間もあれば伝えられたはずなのに.....。
>一度だってやったこと無いんだ。誰もオイラに任せないじゃないか
...ですって ??
あれ以上ハデな校正を誰がしたっていうのよ。
アタシも校正をしてみるわ。 . .
浮浪者になるべくしてなったひとたちに甘い恩を売っておいたって、
意外に思うか、人生ふっとぶか、自尊心を保つ為にアホかと思うだけよ。
他国でも証明されているでしょう ?
だからアタシは社会には期待しないわ。希望はするけど。
だからひとりよりはふたり....そう思っているだけだわ。
神様は現状復帰せざるをえなかっただけ.....
まあ、これも彼が言った事だからホントはどうだかわからないけど....
アナタもアタシに校正ぐらいまかせなさいよ。
まかせることが出来ないかぎり、まかせてはくれないでしょうね。
検証結果のじじつとして....
よ く ば り ...(
私を守ってはくれなかったのね、メイは言った。
個人としての眼で見ているのに、その意思すら示さなかった。
方法は変えるべきではなかったのよ。
不完全だっただけ。
正義はボウリョクに負けるの ?
だったら始めなければよかったのに...
何も出来なかったから、残るのは恨みだけ。
そうよ。恨みを残さない為に、何らかの行動に出たの ?
すでに恨まない為の行動なら許されている世界で、
それ以上の世界が必要なの ?
それ以上勝手な世界観をぶち立てるのならば、
破防法云々といわれている人達と同じに見られても仕方が無いわね。
逆でも同じよ。
インフレをおこすもの。
だからってどうすればいいのかはわからない。
だから黙って見ているしかし方が無いけど、他人の善し悪しはよく見えるものよ。
だからってその立場になれる人は多いわけじゃない。
そんな手間があるぐらいなら、眼を正しく持ち続ける方がいい...。
ところで、恨みをいくら貯めたって、理想世界はこないわよ。
行動出来る立場にある一部の人たちはね。
動かすのは他人じゃないて自分自身。
名のある人たちはね。
ところで、完全犯罪はできないからね。
この感じが外れる事を願うわ。
でも、はずれないとわかったから...
具体的提案も、多分はずれないわ。
何故か反対する人達がいるけれど。
それだって、かれが認めれば、仕方なしに認めたのよ。
タイミングは何度も外したけれどもね。
大げさに考えているけど、
要は、人格的に信頼出来ない人、有言実行が出来ない人に舵取りを任せる程
社会はお人好しでも、賭けをする気もないってことかしらね...。
彼は今、社会をお人好しで、かけに乗ってくれる社会にしようとしている。
いまや誰もが思っている事よ。口に出さないだけで。
何故出さないか知っているの ?
過去の遺産をよくまぁこれだけ食いつぶしたか、騙されたかしたものね。
未来を任せられる ?
宇宙の大金鉱でも捜すつもり?
ちやほやしてくれるのは、そこにないのがわかっていて、だまそうという人だけよ。
そんな大それた事をするはずが無いと思っているのでしょ。
ほんとに上御得意様ですこと。
やることはいっぱいあったのに.....
先ず、手ぐすね引いている連中を寄せ付けないする策だけでも大仕事よ。
ひとの人生なんてかまっている暇なんて何処から出てくるのかしら....
無理矢理うばいとったものは、あぶく銭として消えていくだけでしょう。
社会としても、いやになるほど見せつけられたはずなのよ。
イメージが元になるのなら、そのイメージをこのままでは私はあげない。
彼もまた、長い説明をしたものね。
............................それで ?
完全にしろ、不完全にしろ、犯罪自体は不完全だから、
陰謀はダメね。
そんなことすればするほど力が弱まるっていう事実だけが有るわけだから。
あまり悪女の深情け的なことばかりやって同じ穴ぼこに落っこちないでちょうだいね。
ま、そんなヘマはしないと思うけれど。
そんなことより、パンジーは植えるべきかどうかの議論でもしている方が有意義ってものよ。
sage
279 :
氏名トルツメ:2006/07/06(木) 17:27:56
"○| ̄ト_
280 :
氏名トルツメ:2006/07/17(月) 12:46:24
印刷業界は過酷な業界だ。
低賃金や重労働のおかげで大半の人が転職を考える。
30年も働けば伝説になるほどだ。
「たとえ今日誰が退職したとしても俺たちは悲しまない。」
印刷会社営業の物静かな男はそう言った。
「僕たちはこの業界で働いているうちに稼いでおくのさ。
後で後悔しないようにね。」
「先取りして稼いでおくってわけだね。」
「君たちの使う言葉はよくわからないな。」と彼は首を振った。
「本当にそんなに稼げるのかい?」と僕は訊ねてみた。
「そうでもしなければ、」と彼は言った。
「印刷業界は悲しみで埋まってしまう。」
281 :
荒川 栄和特殊紙工(田村):2006/11/30(木) 00:58:08
仕事が無い・・・鬱だ・・・・
そうだよな。俺は働かないで金持ちになる事だけしか考えてないんだから・・・
それじゃ人は付いてこないよな・・・・・
職安には日給月給って書いてあるけど、時給でボーナスもほとんど無いからな・・・・
8月に入った人も「あまりの給料の安さ」ですぐやめたもんな・・・・
社員は1分でも遅刻するとどなりちらす!」けど、俺ら社長と専務は10時に出社して応接間でゆっくりモーニングコーヒーを飲む優雅な生活は譲れないからな。
でも従業員をコキ使って、豪邸買って子供は名門校で、安定した老後だ!!
ラベルジャパンを潰すぞ!
. . : : : :: : : :: : ::: :: : :::: :: ::: ::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
. . .... ..: : :: :: ::: :::::: :::::::::::: : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
Λ_Λ . . . .: : : ::: : :: ::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::
/:彡ミ゛ヽ;)ー、 . . .: : : :::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::
/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::i . .:: :.: ::: . :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/ :::/;;: ヽ ヽ ::l . :. :. .:: : :: :: :::::::: : ::::::::::::::::::
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ
その日の午後も、僕は双子たちと校正を続けた。
机の上には、二校、三校、四校と永遠に続くと思われる校正紙が
あきらめたように山積みになっていた。
「ねえ、今、何校目?」双子の一人が聞いた。
「2043校目くらいじゃないか?」
そういうと鼠は、あきらめたとように、その日五本目のタバコに火をつけた。
僕等が4,080校目の校正をしていると、
双子の一人が僕に聞いた。
「ねぇ、一体いつまで校正するの?」
僕はだまって双子の眼を見つめた。
そこにはまるで、この作業にも、当然終わりがあり、
校正を終えた僕らは、天にも昇る気持ちで、このオフィスを後にして、
その後、未来永劫こんな作業は二度としなくても、いいというような約束が
必ず誰かから与えられるという儚い気持ちが、そこにはあった。
けれども、僕は知っていた。
僕らが校正すればするほど、校正は
増え上がり、依頼主は、ますます校正依頼を出すことを。
形がないものには、終わりがない。
終わりがないものには、形がない。
ただそれだけのことだ。
2007年だ。
誰がどう聞いても2007年でしかない。
ここにきて、もう三年が経ってしまった。
本当だったら〜、なんて言ったらいけないことは、百も承知だ。
でもね、人間現実だけじゃ生きていけない。
もちろん、事実の上にしか明日は築けない事も、良く知っている。
でもね、もうだめなんだ。疲れたよ。
285 :
氏名トルツメ:2007/06/09(土) 10:44:13
age
286 :
氏名トルツメ:2007/08/04(土) 20:35:07
昨日、新米の営業が持ってきたのは、客観的無意味な仕事だった。
クライアントの方がデザインしたものを出せという。さらによく聞いてみると
一太郎ファイル指定だった。やれやれ。
オーケー、まあいい。これがDTPというものなのだ。
一太郎のファイルは一太郎のファイルでしかない。そしてそれを
組み直すのは僕だ。
僕はふと思った。今夜も徹夜だろう。もう何日家に帰って
いないんだろう。『家に帰っていない?』
薄れゆく意識の中、新米の営業の顔が
交差していく中で音楽が聞こえてくる。
2007年のとある一日。BGMはradioheadのアンセム…・・
一人しかいない部屋で言葉を発する。
「さあ2CHだ!僕には2CHがある」
その言葉は発すると同時に
世界の暗闇に吸い込まれていった。
…まだやれる… そう、僕にはまだやれる。
そうつぶやくと僕は外のコンビニエンスストア
に足を向けた。
287 :
氏名トルツメ:2007/11/02(金) 10:47:00
村上春樹、昔読んでたなあ
age
「予定が変更された」と聞き覚えのある声が言った。
「教授の具合が急に悪くなったんだ。もう余り時間がない。だから君のタイム・リミットも繰り上げられる」
「どれくらい」
「一ヶ月。それ以上は待てない。一ヶ月たってもデータの異常値がなくならなければ、君はおしまいだ。君が戻るべき場所はもうどこにもない」
一ヶ月、と僕は頭の中で考えてみた。
しかし僕の頭の中では時間の観念が取り返しのつかないくらい混乱していた。
一ヶ月でも二ヶ月でもたいした違いがないように思えた。そもそも一行のバグを探し出すのに一般的にどれくらいの時間がかかるかという基準がないのだから仕方がない。
「よくここの場所がわかりましたね」と僕は言ってみた。
「我々には大抵のことはわかる」と男は言った。
「バグの場所以外はね」と僕は言った。
「そういうことだ」と男は言った。
(村上春樹 的 研究生活)
290 :
氏名トルツメ:2008/02/23(土) 09:37:52
やれやれ
291 :
氏名トルツメ:2008/03/17(月) 09:59:22
やれやれ
292 :
氏名トルツメ:2008/03/24(月) 14:06:06
「やれやれ」溜息をつきながらカレンダーを見た。
取り返しようのない二ヶ月の日々が過ぎていた。
一ヶ月過ぎても二ヶ月過ぎても連絡はなかった。僕は懸命にバグの場所を探していた。
しかし、見つからなかった。
まだ、間に合うのか、もう手遅れなのか、僕が生きているのか、死んでいるのか、
それすら定かではなかった。
293 :
氏名トルツメ:2008/03/24(月) 15:19:45
Cool に アゲ !
294 :
氏名トルツメ:2008/05/06(火) 11:26:40
あげ
, -‐- 、/´;.;.< /
/;.;.;.;.;.;.ミ彡;.;.;.;.;ヽ _ノ うはwwwwwwwwwwwwwww
1;.;.;.川;;|キ;.l.;l;.ト `ヽ
|;.;.;ノノ=ノu =トト| /
‐- fr|| ( 。u〈。 ).h. -‐ _ノ ロットイン 986 wwwwwwwwwwwwwww
-‐ lヒ||u三r_ 」三 レ' ‐- `ヽ
||∨rゥ‐ゥ‐ゥ、 | /
リ 丶ー‐一', '
, ‐r――r| `-'-'イr―‐r-、
rnf^h | |―‐-、 ,r| | rf^hn
`'`'`'`' ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄``'`'`'ヽ、
/ /| | \
296 :
氏名トルツメ:2008/08/11(月) 10:30:45
きょうもアダーチは肥溜に落ちたのであった。
297 :
氏名トルツメ:2008/09/04(木) 15:21:09
「昔、DTPの仕事をやってたこともあるんです。」
彼女は両手をテーブルの上に揃え、指先を見ながら話し始めた。
まるで爪に台詞が書いてあって、それを読み上げてるみたいに。
「小さい広告会社でした。同族経営の。」
僕はカップにコーヒーを注ぎ、テーブルに並べ、
棚にあったクッキーも一緒に出してみた。
「でも私。疲れちゃって。向いてなかったんですね。ああいうの。」
「ああいうのって?」僕は分かっていた。けど、聞いてみた。
「全部です。毎日同じ繰り返し。文字を打ち込んで並べて。見比べて。
ひとつも間違っちゃいけない。それに。」
僕はその続きを待った。しばらくの間。それはかなりの時間だったと思う。
しかし彼女はそれっきり何も話してはくれなかった。
コマンドSをしないまま作業を進め、誰かがコンセントに引っかかって
データがパァになることがある。今日の彼女はそんな感じなんだろう。
「分かるよ。君は耐えられなかった。耐えるべきではなかった。」
彼女は僕を見上げ、一度だけ深くまばたきをした。
その瞬間、僕はこう思ったんだ。 彼 女 は 僕 と 寝 た が っ て い る
298 :
氏名トルツメ:2009/06/15(月) 17:53:07
1Q86出版記念あげ
299 :
氏名トルツメ:2009/07/12(日) 01:04:09
やれやれ、また修正が入った。
一体僕らはいつまでこんな日々を過ごすんだろう。
何も多くを望んでいるわけじゃない。
ただよく晴れた昼下がりにパスタを茹でてシャツにアイロンをかけたいだけなのに。
300 :
氏名トルツメ:
300