ソフトシンセ総合 part20

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544名無しサンプリング@48kHz
ハモンドみたいに独自の存在感が確立してる楽器は別として
音響合成方式としての加算合成は1980年代に進化が袋小路に入っている。
それ以降は、1986年頃に加算合成を意識して拡張されたフェーズボコーダの逆STFT部分を拡大解釈して加算合成と呼んでいるだけ。

STFT (短時間フーリエ変換) によるデータ表現は、一般にはPCMやDSD で表現されているデジタル信号を基底変換した表現に過ぎない。
「加算合成であらゆる音が表現できる」というレトリックは、「PCMであらゆる音を録音できる」というレトリックと等価で
理論上は可能だけど音響合成としては道具足らずで実用とはほど遠い。
ドット絵を書く要領でPCMの波形を書けば、そりゃ理論上は無限の音響合成が可能だけど実際はほとんど実用にならないのと一緒。

抽象アルゴリズムとしての加算合成は、ハモンドやソフトシンセの一部に小さな形で生き残り続ける一方
音響合成の主流はサンプルを解析・分解してリアリティの高い新しい音を合成する手法や、物理モデリングに代表されるモデリング主流に移っているのがここ20年の状況。