TASCAM DRシリーズ [1 7 100]

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42名無しサンプリング@48kHz
DR-07をテストしてみましたが、あまり芳しくありませんでした。

まずは入力系から、
入力の感度の切り替えはマイク入力 LOW,MID,HIGH と固定ライン入力の計4段階16dB間隔で、
これに重ねて絞りきり可能な"0,2,4,6,8,10"の目盛り付きボリュームが付きます。
ボリュームはdBリニアにほぼ連続で変化し"6〜10"目盛りの文字間がだいたい6dBぐらいです。(数字は偶数のみに印刷)
ボリュームで約"5"あたりにノミナルがあるようで、これ以下に絞ると入力系が先にクリップして録音がフルスケール振れなくなります。
ライン入力は"6"で-10dBV基準ぐらいで上にまだ多少余裕があります。
マイク入力はLowの"6"で900mVも入り、"爆音系"でもだいじょぶです。
残留ノイズはボリュームの可変に全域で比例するので、"5"付近が最もDレンジが広くなります。
そのノイズの量ですが、実はマイク系はまあ白色ノイズ主体に聴こえるのですが、ライン入力が何かデジタル制御系の
ノイズを拾ってチーチーいってます。
ノイズレベルをピークで測ると-55dBもあります。仕様にあるS/N比87dB以上ってのはギャランティーできてないかもしれません。
なのでS/Nはライン入力よりもマイクLOW時のほうが良いという悲しい結果になっています。
生録でテストする前にということで有り物の音楽ソースを通してみたのですが、まずマイク入力全感度でまったく高域が伸びず解像感の無い甘い音でした。
ラインは(S/Nはともかく)帯域感はまあまあで、露骨に高域が無い感じではありませんでした。
マイク入力があまりにも聴感で高域が伸びないので電気F特を測ってみたら、10kHzあたりで3dBぐらい落ちています。音楽用としては有り得ないですね。

内蔵マイクの音ですが、基本はDR-1と同じ高域に強調の無い素直な音なのですが、あきらかにDR-1よりも低域が薄いです。
なのでカサカサと軽い音になってしまい、オーケストラ等で重要な低音部が足りません。初めからLOWカットスイッチが入ったような感じ。
どうもマイクカプセルそのものは確かにDR-1と同じものを入れたようですが、回路のF特が切れているようなところがあるのかもしれません。
また筐体に密度が無いので本体を手で持つとタッチノイズが気になります。
43名無しサンプリング@48kHz:2009/02/11(水) 04:40:51 ID:0vnSahje
DR-07にはレベル調整にAGCが加わりましたが、これがヘンな仕様でAGC動作の左右がリンクしてないんです。(^^;
なので定位がゆらゆら揺れっぱなしで音楽用としては実用になりません。おまけにリリースがすごく早く、すぐゲインが上がってきて鬱陶しいです。
AGCと別にリミッターというモードもあって、こちらは何故か左右がちゃんとリンクしているようですが、これまたヘンな応答特性で、試しに合唱を入れて
みるとフォルテでフカフカと息継ぎのような不自然さがひどく、使えたもんじゃありませんでした。


トータルとしてはかなり"微妙"なもの、ということになってしまいました。(^^;
まずDR-07単体での録音では、やはり低音不足がちょっと痛いです。→H2のほうが良いかも?
外部マイク使用でのマイク入力時では高域落ちが痛い。→H2のほうが良いかも?
バックアップ用途等のライン入力ではチーチーノイズのS/Nの悪さが痛い。→H2のほうが良いかも?

ダイヤルやボタン類が大きくて良いのですが、さすがに基本性能が出てないと使えないですよね。残念だなあ。。。。
てなことで、うちではまだまだMZ-RH1に働いてもらわなければなりません。