贔屓の本音〜

毎回に扇で貼る贔屓さんがいた。
ほぼ毎日のように来て昼夜見る日は倍の扇。
その役者は若いけど芸風が地味なせいか、
その贔屓さんの他には付ける人はあまりいなかった。
ある時から、
その贔屓さんよりかなり若くて綺麗な人が花を付け始めた。
封筒なので金額はわからないが来た時（土日が主）は、
その役者も含め若手全員に付けていた。
華やかな顔立ちの美人さんだったので花を付けると目立った。

ある時たまたま扇の贔屓さんが取り巻きと話しているのが聞こえた。
「あの封筒の女、気に食わない！」口汚く悪口を言われていた。
封筒で付けていても、花付けるって行為自体が充分目立つから、
どこでどう嫉まれたり陰口言い触らされたりしてることか…？怖い。

役者は客同士のライバル心を煽る目的で、万札以上は裸で…と言うんでしょ？