丹羽宇一郎前駐中国大使(74)が、中国をボロクソにこきおろしていたことが分かった。
先週末、福岡市内での講演で、中国産野菜を「絶対に食べない」といい、中国人を
「あんな自己中心的な人種はいない」と評していた。伊藤忠商事前会長として中国の
政財界に太いパイプを持ち、「日本有数の中国通」として知られる丹羽氏だが、
本音を明かしたのか。
講演は日中友好を目指す民間団体「金印倶楽部」(福岡市)が主催し、15日午後、
福岡市中央区の都久志会館で行われた。
講演を聞いた歴史ナビゲーターの井上政典氏によると、聴衆は約400人。丹羽氏は
冒頭の1時間半、日中関係の重要性を説き、「チャイナリスクというが、他の国々にも
リスクは存在し、中国だけが特別あるというものではない」などと、中国擁護の主張を続けた。
しかし、質疑応答のコーナーに入り、井上氏が中国食品のリスクについて質問すると、
丹羽氏は立て板に水の如く、こう話し始めたという。
まず、残留農薬が指摘される中国産野菜について、「生野菜を食べるなら東北3省のものは
安全。冬はマイナス40度にもなり、細菌が死ぬ。だから農薬を全く使わず、無農薬の
有機農法での野菜を食べることができる。しかし、その他の地域は農薬に野菜をどっぷりと
浸けるような栽培方法だ。私は絶対に食べない」と明言した。
さらに、「牛乳も何が入っているか分からないから、私は決して中国産の牛乳を飲まなかった。
2、3倍の値段がするが、ニュージーランド産かオーストラリア産を買っていた」と告白。
「(中国で食品を購入する場合)産地をちゃんと見てから選ばないといけないが、
それも本当かどうか分からない。とにかく、きれいに洗わねばならない」といい、
聴衆の笑いを誘った。
急激な経済成長とともに中国では微小粒子状物質「PM2・5」などの大気汚染が深刻化し、
死者も多数出ている。丹羽氏は「大気汚染はひどいですね〜」と話し始め、「初めて中国に
来た人はほぼ風邪をひく。私は気管支炎になり点滴を受けました」と明かした。
中国人といえば、世界中でマナーの悪さが指摘されているが、丹羽氏は「中国人ほど
自己中心的で『自分さえよければ他人なんてどうでもいい』という考えの人種はいない」と断言。
そのうえで、「模倣する能力はすごいが、創造する力はゼロ。大豆なしで豆腐を作れるという。
その技術は他に使えばいいのに」と語ったという。
日中友好を訴える真面目な講演とは違う発言が10分ほど続き、「本音の言葉に(会場は)
大ウケでした」(前出の井上氏)。
丹羽氏といえば、沖縄県・尖閣諸島について「日本は早く外交上の係争があると認めるべきだ」
と語るなど、親中発言で知られるが、宗旨変えしたのか?
夕刊フジの取材に対し、丹羽氏は19日、福岡での発言内容を認めたうえで、「中国に、
日本だったらあり得ないような悪い面があるのは確かだ。だが、隣国として付き合わねばならない。
中国は、一度言い始めた主張は絶対に曲げないので、こちらも簡単に譲歩することなく、
戦争にならない範囲で主張を貫くべきだ」と語った。
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130620/plt1306201541005-n1.htm