鳥取県警は、昨年実施した振り込め詐欺についてのアンケート調査結果を公表した。オレオレ詐欺などの手口を「知っている」と答えた人が大多数を占めた一方で、
「自身もだまされるかもしれない」「だまされる」と答えた人が28%に上った。92・7%の人が振り込め詐欺の防止に有効とされる家族間での合言葉を決めていないなど、
多くの市民が対策を講じていない現状が明らかになった。
アンケートは詐欺被害の防止対策を検討する目的で県警が初めて実施。昨年9月1日から約1カ月半の間に、県内の警察署や運転免許センターを訪れた人、
県内各地の防犯講習に参加した人など740人から回答を得た。
調査結果によると、振り込め詐欺のうちオレオレ詐欺の認知度は60代未満で99・4%、60代以上で92・8%と高い水準だったのに対し、融資保証金詐欺については
いずれの世代も35%台。詐欺の種類によって認知度に差が出た。
対策面では、家族間の合言葉のほかにも、離れて暮らす家族と連絡を取る頻度が「月1、2回」にすぎない人が49・1%、振り込め詐欺について
家族と話し合ったことのない人が21%に上るなど、詐欺対策が十分に浸透していない状況も浮き彫りとなった。
県警生活安全企画課の河本雅樹室長は「離れた家族に詐欺の電話がかかってきても、頻繁に連絡を取っていれば不審な点に気付きやすい。
不審な電話があったらすぐに身近な人や警察署に相談してほしい」と呼び掛けている。
同課によると、昨年1年間の振り込め詐欺の被害認知件数は11件(被害額1265万円)。未公開株や外貨などへの投資を勧める類似の詐欺も6件(被害額5479万円)あり、
被害額は前年より4866万円増えている。
ソース:日本海新聞
http://www.nnn.co.jp/news/130116/20130116001.html