自身の男性器を料理し、客に食べさせるというイベントが行われていた。
芸術家の男性(22)が5月13日夜、東京都杉並区で「性器喫食会」と題した
イベントを行い、自身の性器を食材として提供していたことが1日、分かった。
3月に性器を切除し、持参したという。食品衛生法に違反する可能性があり、
会場のライブハウスは保健所の立ち入り調査を受けた。現状では男性に法律違反の
疑いはないものの、イベントの衝撃性で大きな波紋が広がっている。
当日のイベントは約70人が参加し、男性はコック姿で登壇した。陰茎と
睾丸(こうがん)、袋の調理を始めた。ワインソースで漬け込み、マッシュルームなどの
他の食材も加え、蒸し焼きにした。焼き上がった性器を切り分けて提供。入場料2万円を
払った特別客5人(30歳カップルなど22〜32歳の男3人、女2人)が味わった。
そのうちの1人とみられる人が個人ブログで「これが固い! 分厚いゴムをかんでいるみたい。
味も、ワインの風味がするだけで、特にこれといってありません」などと記した。
男性は画家として活動中。「芸術家に性別は関係ない」と主張し、自身を「男性でも
女性でもない『無性』」と考え、3月の手術で性器を切除。性器を冷凍保存していた。
高額な手術代を回収するため、調理イベントを企画。ホームページ上で「完全男性器の
公開調理・喫食会です。人間の性器の料理は特別席の予約者に供されます」と説明し、
参加者を募った。一般参加者の入場料は4000円(当日券は4500円)で、雄牛の
陰茎と睾丸を使用した料理が提供された。
イベント後、情報を得た警視庁杉並署が調べたが、男性に法律違反の疑いはなかった。
しかし、飲食店の営業許可を受けていた会場のライブハウスが食品衛生法違反を疑われ、
保健所が5月18日に立ち入り調査をした。
担当者は「調理場の外では調理してはいけないと伝えました。ただ、今回は人肉を
扱っていますので、調理場なら良かったとも言えない。書類の提出を求めるとか、
対応を検討中です」と明かした。杉並区の田中良区長(51)は「許されるものではない。
警察などと協議し、断固とした対応を取るよう検討する」とのコメントを出した。
会場のライブハウスは場所を提供しただけで、イベントの特異性から、一般客へのPRは
控えた。責任者は「イベントには直接絡んでいませんが、我々が主催したかのように
言われました。批判が多いので、このようなイベントは今後やりません」と話した。
[2012年6月2日8時32分 紙面から]
http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp0-20120602-961019.html