金融機関のドル資金調達に一段と緊張感が広がってきた。
為替スワップ取引を介したドル調達にかかる上乗せ金利は1カ月物で184ベーシスポイントと、
3年前のリーマンショック直後に並ぶ高水準となっている。
主要6中銀によるドル資金供給強化策から2週間を経た市場では、
圧倒的なドル不足が依然解消されず、
ドル資金手当てが困難な金融機関が資金繰り倒産するリスクも浮上してきた。
為替スワップ取引は資金市場を補う金融機関のドル資金調達ツール。
フォワード・スプレッドを加味し、例えばユーロ資金とドル資金を元本ごと交換する一種の有担保取引で、
金融機関が日々の資金過不足を最終調整する手段となる。
現状のような危機時に置いては、2国間金利差に
「信用リスク」や「流動性リスク」が上乗せされプレミアムという形で現れる。
ユーロ/ドル1カ月物のプレミアムは14日東京時間夕刻に一時184bp付近まで拡大し、
2008年10月10日以来の3年ぶりの高水準となった。
市場参加者の間にはドル不足の深刻化に緊張感が漂っている。
余剰なドル資金を保有する出し手の金融機関が年末前にブックを閉めたり、
運用リスクが運用益を上回るとの認識が広がった場合は、
「年末にかけてフォワードのプライス・クオートが消え、パニックにつながりかねない」
と在京外銀の資金マネージャーは指摘する。
さらに、
「年末を無事に通過できても1月に金融機関が3月末越えの資金手当てを進める段階になって、
金融機関によってはドル資金をロールオーバーできないリスクが浮上する」(同)
という懸念もある。
市場に広がるドル不足解消のため、
米連邦準備理事会、欧州中銀(ECB)、英中銀、カナダ中銀、
スイス中銀、日銀の主要6中銀は、先月30日、
市場に対するドル資金供給強化策を決定し、
ドル融通のスワップ取極めを2013年2月1日まで延長すると同時に
適用金利を50bp引き下げた。
しかし、その効果は2週間と持続せず、ドル資金の調達圧力は再び上昇している。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE7BD05920111214 関連スレ
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