若手女優・川島海荷と共演「むりくり若ぶったお話をしてました(笑)」
ひょんなことから奥津と一緒に旅をする女子高生・有希を演じるのは川島海荷。
「海荷ちゃんはすごく愛きょうがあります。奥津のお芝居ってどんよりしちゃってるので(笑)、彼女が笑うと、
疲れているスタッフもフッと安らいじゃう。僕も安心しちゃう。今回の映画に出てくるひまわりみたいに燦々と
華やかで、本当に欠かせない存在でした」。
その魅力を引き出すためにちょっとした努力もしたようだ。
「僕は彼女からすれば、おっさんって言われてもおかしくない年頃なので、極力嫌われないように。初めは結構
気遣って、『やっぱ最近はK-POPとか聞いちゃうの?』とか、むりくり若ぶったお話をしてました(笑)。彼女
も意気込みがあって、最初は緊張してたみたいです。それが少しずつがほぐれて、肩の力が抜けたときに、いい
笑顔や、うきうきした感じがたくさん出て。微笑ましい旅になりました」と微笑む。
役者として職人、匠でありたい、という玉山さん。
「僕にとって永遠の課題だと思っています。役者をやっていて、自分がおじいちゃんになるまでこの仕事ができ
たらいいなって、本当に心の底から思っていて」と言うが、その理想を実現できたと感じる瞬間は簡単には訪れ
ないと語る。
「いろいろな作品にできるだけたくさん出会って、いろいろな痛みや社会問題を知って、感性を磨いて、いろい
ろな思いを背負って、やっとできることだと思うので。まだまだです。20年後にもう1度同じ質問を聞いてもら
えれば」と答えたうえで、本作の瀧本智行監督について「本当に職人だなと思います」と語る。
「モニター越しにではなく、いつもカメラマンのそばにいて。生の芝居を目で確認して、役者が悩んでいるとき
はすぐに不安要素を取り除いてくれる。本当に引っ張って下さいました。そして、西田さんも。子供のときから
ずっとテレビ、映画で拝見させて頂いていて、こうやってご一緒できることが本当に幸せだと思っています。役
者としてだけではなくて、西田さんの仕事に対する取り組み方、考え方とか哲学とか、そういうものに対して本
当に感銘を受ける部分はたくさんありました。西田さんや、監督のような、職人でいれたらいいなと思う毎日で
した」。
(photo:Toru Hiraiwa/text:Yuki Tominaga)
http://www.cinemacafe.net/news/cgi/interview/2011/06/10689/